| 【発明の名称】 |
地図描画データ作成方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢部 哲朗 【住所又は居所】東京都品川区西五反田1丁目1番8号 アルパイン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】地図描画データのデータ量を少なくし、しかも、各形状を固定長データ形式で表現できるようにする。
【解決手段】(1)各曲線に応じた形状曲線関数を、パラメータを用いて表示して形状曲線関数データべース12に登録しておき、(2)形状入力部11により曲線の始点、終点及び始点−終点間の多数の中間点を入力し、(3)関数決定部13は該始点、終点で挟まれた曲線部分を最も良く近似する形状曲線関数及びパラメータを形状曲線関数データべースに登録してある形状曲線関数の中から最小自乗法により決定し、(4)該形状曲線関数コードと、該パラメータと、始点、終点とで曲線を表現して地図描画データを作成する。又、ポリゴンは、該ポリゴンの外形曲線を二分し、それぞれの曲線を表現する形状曲線関数コードと、パラメータと、始点、終点と、曲線、ポリゴンの別を示す形状種別コードとでポリゴンを表現する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地図を表示するための曲線やポリゴンをデータ化して地図描画データを作成する地図描画データ作成方法において、各曲線に応じた形状曲線関数を、パラメータを用いて表現して登録しておき、曲線の始点、終点を特定し、該始点、終点で挟まれた曲線部分を前記登録してある形状曲線関数のうち最も良く近似する形状曲線関数及びパラメータを決定し、該形状曲線関数コードと前記パラメータと始点、終点で前記曲線を表現して地図描画データを作成する、ことを特徴とする地図描画データ作成方法。【請求項2】 ポリゴンの外形曲線を二分し、それぞれの曲線を表現する形状曲線関数コードとパラメータと始点、終点と曲線、ポリゴンの別を示す形状種別コードとでポリゴンを表現する地図描画データを作成する、ことを特徴とする請求項1記載の地図描画データ作成方法。【請求項3】 始点-終点間における複数の曲線上の中間点の座標値を入力し、最小自乗法により誤差最小となる前記形状曲線関数及び前記パラメータを決定する、ことを特徴とする請求項1または2記載の地図描画データ作成方法。【請求項4】 地図を表示するための曲線やポリゴンをデータ化して地図描画データを作成する地図描画データ作成装置において、各曲線に応じた形状曲線関数をパラメータを用いて表現して登録する形状曲線登録部、曲線の始点、終点並びに始点-終点間における複数の曲線上の中間点の座標値を入力する入力手段、登録されている形状曲線関数のうち、最小自乗法により誤差最小となる形状曲線関数及びパラメータを決定する形状曲線関数決定部、該形状曲線関数コードと、該パラメータと、始点、終点で曲線を表現する地図描画データを作成する地図描画データ作成部、を備えたことを特徴とする地図描画データ作成装置。【請求項5】 前記地図描画データ作成部は、二分されたポリゴンの外形曲線のそれぞれの曲線を表現する形状曲線関数コードと、パラメータと、始点、終点と、曲線、ポリゴンの別を示す形状種別コードとでポリゴンを表現する地図描画データを作成する、ことを特徴とする請求項4記載の地図描画データ作成装置。 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は地図描画データ作成方法及び装置に係わり、特に、地図を表示するための曲線やポリゴンをデータ化して地図描画データを作成する地図描画データ作成方法及び装置に関する。【0002】 【従来の技術】ナビゲーション装置は移動体の現在位置を検出し、該現在位置周辺の地図データをCD-ROM、DVDあるいはハードディスクなどの地図記憶媒体より読み出してモニターに表示し、且つ、目的地までの経路を探索して表示する。地図データのうち地図を描画するための地図描画データはベクトル形式で作成されている。すなわち、地図を表示するための道路、川、鉄道などのライン(曲線)、海、湖などのポリゴンはベクトル形式で作成されている。【0003】図8は地図描画データの説明図であり、所定の経度幅、緯度幅に区切られた1枚単位(ユニット)毎に地図データが作成される。各ユニットの範囲は、対角頂点E,Fの絶対経緯度座標(XT1,YT1),(XT2,YT2)で管理されている。各ユニットの地図描画データは、道路、鉄道、川、海、湖、建物、公園等多数の平面図形を定義するものであり、図8(a)、(b)に示す如く、■線、ポリゴン(多角形)などのプリミティブ種別、色、線種、塗り潰しか否かなどの属性のほか、■線の場合には折点、ポリゴンの場合には頂点という具合に、各要素点G1 〜Gn の経緯度座標列(x1 ,y1 )、(x2 ,y2 )、・・・、(xn ,yn )を含んでいる。この地図描画データを用いることにより指示した地点(自車位置、目的地)周辺の地図を所定スケールで表示することができる。又、ベクトルデータは細かい形状の特徴を表わせ、マップマッチングを可能にし、しかも、格納順に読み出して描画することにより容易に地図を描画することができる。【0004】ところで、最近、外部の情報センターより車両位置周辺の地図情報を取得して表示することにより高価な地図記憶媒体が不要なナビゲーション装置(通信ナビゲーション装置)が提案されている。図9は通信ナビゲーションシステムの構成図であり、1は車両、2は通信ナビゲーション装置、3はGPS衛星、4は移動網及び公衆網を含む電話網、5はIP網、6はIP網に接続して地図情報をダウンロードする情報センター(サーバ)、7は通信ナビゲーション装置を情報センターに接続するプロバイダである。【0005】情報センター6は通信ナビゲーション装置2からの要求に応じて地図情報をダウンロードする。通信ナビゲーション装置2は携帯電話で電話網4を経由し、プロバイダ7に接続してIP網5にアクセスし、情報センター6は車両位置に応じた地図情報をダウンロードする。すなわち、■通信ナビゲーション装置2は地図を表示する場合、情報センター6から周辺の地図描画データをダウンロードして走り出し、■その地図描画データがカバーするエリアを外れそうになった時、隣接領域の地図描画データを情報センター6に要求し、■情報センター6は要求された地図描画データをダウンロードし、■通信ナビゲーション装置2は該ダウンロードされた地図情報に基いて地図表示する。かかる通信ナビゲーションでは、通信データ量が多くなると、通信費が高くなり、しかも、相当の通信時間を必要とし高速ナビゲーションができなくなるおそれがある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】地図描画データをベクトル形式で作成すると、データ量が形状要素数に比例するため、形状によっては大量のデータを必要とする。又、形状要素点が多く、データ量が多いものについては、データ量が少ないものと同様に固定長データ形式で形状を表現することができない。以上よりベクトル形式の地図描画データでは、大量のデータを必要とし、通信ナビゲーションにおいて、通信費が高くなり、しかも、相当の通信時間を必要とする問題がある。又、ベクトル形式の地図描画データでは、固定長データフレームにできないため、圧縮をかけるのが難しく、しかも、伝送時の誤り率が高くなる問題がある。本発明の目的は、地図描画データのデータ量を少なくし、しかも、各形状を固定長データ形式で表現できるようにすることである。【0007】 【課題を解決するための手段】本発明では、(1)各曲線に応じた形状曲線関数を、パラメータを用いて表現して登録しておき、(2)曲線の始点、終点を特定し、(3)該始点、終点で挟まれた曲線部分を前記登録してある形状曲線関数のうち最も良く近似する形状曲線関数及びパラメータを決定し、(4)該形状曲線関数コードと前記パラメータと始点、終点で前記曲線を表現して地図描画データを作成する。又、ポリゴンは、該ポリゴンの外形曲線を二分し、それぞれの曲線を表現する形状曲線関数コードとパラメータと始点、終点と曲線、ポリゴンの別を示す形状種別コードとでポリゴンを表現する。以上のようにすれば、地図描画データのデータ量を少なくでき、しかも、各形状を固定長データ形式で表現することができる。又、最小自乗法により誤差最小となるように形状曲線関数及びパラメータを決定することにより曲線、ポリゴンを正確に表わすことが可能になる。【0008】 【発明の実施の形態】(A)曲線及びポリゴンの描画データ図1は曲線CVの描画データ作成説明図であり、始点Psと終点Peとで挟まれた曲線部分CV1を例えば形状曲線関数y=ax2+bx+cにより表現し、最小自乗法により誤差が最小となるように係数(パラメータ)a,b,cを決定し、■形状曲線関数の識別コード、■パラメータa,b,c、■始点、■終点とにより該曲線部分CV1を特定する。このように曲線を特定すれば、ベクトル形式に比べてデータ量を削減できる。なお、始点、終点の間隔を狭くすればデータ量が増加するが曲線を高精度で表現でき、間隔を広くすれば精度は低下するがデータ量を少なくできる。【0009】図2は最小自乗法説明図である。2つの変量x,yについて、大きさnの標本の組(x1,y1),(x2,y2)・・・,(xn,yn)があったとする。xとyの間に近時的に次式の直線関係y=a+bx (1)が成り立っていると仮定する。直線が標本値をよく近似しているといっても、x=xiのときにyi=a+bxiとなるわけでなく、ずれがある。図2に示すように、(xi,yi)の点の直線からのずれをeiで表すと、 ei=yi−(a+bxi) (i=1,2,…,n) (2)となる。この式は線形回帰モデルと呼ばれる。図の例では(x1,y1)の点は直線より上にあるのでe1は正であり、(x2,y2)は直線より下であるので、e2は負である。(x3,y3)のように直線にのっているときはe3=0である。誤差e1,e2,・・・,enをできるだけ小さくするように、直線の係数a,bを決定すれば該直線が標本値を最も良く近似することになる。 【0010】Q=e12+e22+・・・en2 (3)を最小にするように、未知の係数a,bを標本のデータで表す方法が最小2乗法(Method of squares)である。そのようにして得られた直線は、誤差の2乗の和が小さいという意味で、観測結果にもっとよくあてはまる直線である。(2)式を用いると、Qは、Q=(y1−a−bx1)2+(y2−a−bx2)2+・・+(yn−a−bxn) となる。x1,x2,・・・,xn,y1,y2,・・・ynは標本値として既知の量であるから、Qは2変数a,bの関数Q(a,b)となっている。Qが最小となるa,bを求めるには2変数関数の極値問題を考えればよい。aとbを変化させたときQが極値をとる条件はΔQ/Δa=0 (4)ΔQ/Δb=0 (5)であり、(4),(5)式よりa,bが求まる。 【0011】図3はポリゴンの描画データ作成説明図である。ポリゴンは外形曲線を特定することにより表現できる。そこで、本発明では、ポリゴンPLGの外形曲線を二分し、それぞれの曲線CP1,CP2を図1の方法で表現し、2つの曲線CP1,CP2の組でポリゴンを特定する。すなわち、ポリゴン外形線を二分し、(1)第1の曲線CP1の形状曲線関数y=f(x)の識別コード、パラメータ、始点、終点、形状種別コード(曲線、ポリゴンの別を示す)、(2)第2の曲線CP2の形状曲線関数y=h(x)の識別コード、パラメータ、始点、終点、形状種別コード、とでポリゴンを特定する。【0012】(B)地図描画データ作成装置図4は本発明の地図描画データ作成装置の構成図であり、形状入力部11は曲線をデータ化して地図描画データを作成する場合には、該曲線の始点、終点(2つの端点)の座標値(xs、ys)、(xe,ye)及び始点、終点間の複数の中間点の座標値(xi,yi)(i=1,2,…n)を入力する。又、ポリゴンをデータ化して地図描画データを作成する場合には、該ポリゴンの外形線を二分し、各曲線の始点、終点の座標値及び始点、終点間の複数の中間点の座標値をそれぞれ入力する。【0013】形状曲線関数データべース12は曲線を表現する多数の形状曲線関数をパラメータを用いて登録するもので、図5に示すように、形状曲線関数コードに対応させて形状曲線関数をパラメータを用いて表現して登録している。図5において、形状曲線関数コード0x00は直線を表わす関数、0x01は2次曲線を表わす関数、0x02は3次曲線を表わす関数、0x03は指数形状を表わす関数、0x04は正弦波形を表わす関数、.....である。 【0014】図4に戻って、関数決定部13は、形状入力部11より入力された始点、終点及び複数の中間点で特定された曲線を近似する関数及びそのパラメータを最小自乗法により決定するもので、形状曲線関数データべース12に登録されている中から(3)式のQが最小となる関数、パラメータを決定する。地図データ作成部14は、曲線を特定する形状曲線関数のコード及びパラメータ、始点、終点が入力されると、これらデータを用いて曲線、ポリゴンを表現する固定長形式のデータ(固定長フレーム)FFRを作成する。固定長フレームFFRは図6に示すような描画データレコード構成になっており、■図葉番号、■形状種別コード、■形状曲線関数コード、■パラメータ1〜パラメータ5、■始点のX座標値、■終点のX座標値で構成されている。図葉番号は、ヘッダなどに付加されている場合には省略できる。形状種別コードは、ライン/ポリゴンの種別、ラインの種別(道路、鉄道等)、ポリゴンの種別(海、湖等)を示すものであり、図8に形状種別コードの一例を示す。種別コードの上位数ビットによりポリゴン、ラインの別を示し、下位数ビットによりラインであれば、道路、鉄道、川、フェリー航路...の種別を、ポリゴンであれば、海、湖、森、ビル、公園...の種別を示す。【0015】地図データ作成部14は、1つの図葉内の全曲線、全ポリゴンの固定長フレームの作成が完了すれば、これら固定長フレームを地図データべース15に順番に図葉の地図描画データとして格納する。以下同様にして全地図描画データの作成が完了する。地図データべース15が情報センター内に存在すれば、地図データ配信部16は外部のナビゲーション装置からの要求により所定エリア(図葉)の地図データを地図データべース15から読み出して該ナビゲーション装置に配信する。【0016】情報センターが別の場所に存在する場合には、地図データべース15に格納された地図データを持ち運び可能な地図記憶媒体に書き込み、該地図記憶媒体を情報センターに持ち込んでシステムにセットすることにより、該情報センターより本発明に基いて作成した地図データを外部のナビゲーション装置に配信することができる。【0017】 【発明の効果】以上、本発明によれば、始点、終点で挟まれた曲線部分を最も良く近似する形状曲線関数及びパラメータを決定し、該形状曲線関数コードと該パラメータと始点、終点とで曲線を表現して地図描画データを作成し、且つ、ポリゴンの外形曲線を二分し、それぞれの曲線を表現する形状曲線関数コードとパラメータと始点、終点と曲線、ポリゴンの別を示す形状種別コードとでポリゴンを表現して地図描画データを作成するようにしたから、描画データのデータ量を少なくでき、しかも、各形状を固定長データ形式で表現することができる。この結果、通信ナビゲーションにおける通信データ量を少なくでき、通信費を安くでき、しかも、通信時間を短縮することができる。又、圧縮がかけやすくなり、しかも伝送エラーを減少することができる。更に、最小自乗法により誤差最小となるように形状曲線関数及びパラメータを決定することにより曲線、ポリゴンを正確に表わすことができる。 |
| 【出願人】 |
【識別番号】000101732 【氏名又は名称】アルパイン株式会社 【住所又は居所】東京都品川区西五反田1丁目1番8号
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| 【出願日】 |
平成13年9月10日(2001.9.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084711 【弁理士】 【氏名又は名称】斉藤 千幹
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| 【公開番号】 |
特開2003−85575(P2003−85575A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月20日(2003.3.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−273401(P2001−273401) |
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