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【発明の名称】 停止線認識装置、及び、その停止線認識装置を用いた車両用運転支援装置
【発明者】 【氏名】工藤 新也
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士重工業株式会社内

【要約】 【課題】車幅方向に長く描かれる停止線を確実に認識することができ、この停止線の認識結果により、一般道における交差点への進入を的確に制御する。

【解決手段】画像処理ユニット4は、CCDカメラから入力される元画像の下側よりに予め設定しておいた6つの小領域からなる停止線を認識するための領域Rのうち、連続する3つの小領域の平均輝度が低い状態から高くなり(S107)、その後低くなった場合(S110)に停止線が存在すると判定する。そして、この停止線認識の結果により、停止線が存在し、且つ、停止線の直ぐ先に立体物がある場合にドライバに警報を行ったり、停止線が存在する場合は渋滞追従モードをOFFしたり、或いは、車両が停車中で、停止線が存在し、且つ、停止線の直ぐ先に立体物がある場合は車両の発進を禁止する等してドライバの運転を支援する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行路前方の車幅方向に長い設定領域の輝度を検出する領域輝度検出手段と、上記設定領域の時系列的な輝度変化を比較する輝度変化比較手段と、上記設定領域の時系列的な輝度変化に基づき停止線が存在するか否か判定する停止線判定手段と、を備えたことを特徴とする停止線認識装置。
【請求項2】 上記停止線判定手段は、上記設定領域の輝度が、所定の状態から高くなり、その後、この高くなった状態より低くなった場合に停止線が存在すると判定することを特徴とする請求項1記載の停止線認識装置。
【請求項3】 上記車幅方向に長い設定領域は、複数の小領域を車幅方向に連設して形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の停止線認識装置。
【請求項4】 上記停止線判定手段は、上記複数の小領域のうち、連続する幾つかの小領域の平均した輝度変化に基づき停止線が存在するか否か判定することを特徴とする請求項3記載の停止線認識装置。
【請求項5】 上記輝度変化比較手段は、走行環境の状況に応じて輝度変化の比較基準とする閾値を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の停止線認識装置。
【請求項6】 上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置と、走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段と、上記停止線認識装置で停止線を認識し、且つ、この停止線の直ぐ先に立体物を認識した場合に警報する警報制御手段と、を備えたことを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項7】 上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置と、走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段と、上記立体物認識手段により認識した先行車両との車間距離を略一定に保ち追従走行する追従走行手段とを備え、上記追従走行手段は、上記停止線認識装置で停止線を認識した際、追従走行を解除することを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項8】 上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置と、走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段と、上記立体物認識手段により認識した先行車両との車間距離を略一定に保ち追従走行する追従走行手段とを備え、上記追従走行手段は、自車両が停車状態で、上記停止線認識装置で停止線を認識し、且つ、この停止線の直ぐ先に立体物を認識した場合は、自車両の発進を禁止することを特徴とする車両用運転支援装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行路前方の停止線を認識する停止線認識装置、及び、その停止線認識装置を用いた車両用運転支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ITS(Intelligent Transport System)の一環として、渋滞時に自動で先行車両を追従する様々な渋滞追従機能が提案されている。例えば、特開2000−118261号公報では、車間距離センサの検出信号を基に、電子スロットル、及び、ブレーキを制御して、自車両を先行車両に追従させる技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような渋滞追従機能は、一般道で用いる際には、交差点への進入が問題となる。すなわち、先行車両が交差点先で停止している場合は、交差点手前に存在する停止線で停止する必要があるが、従来の渋滞追従機能では、この停止線の検出ができないため、このような状況で自動車を停止線で停止させる機能をもたせることができなかった。走行路上の白線を認識する装置としては、特開平9−190537号公報や特開平5−289743号公報をはじめ、従来より多くの技術が提案されてはいるが、何れも、走行車線を検出するものであり、車幅方向に長く描かれる停止線を検出するものではなかった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、走行路上に、車幅方向に長く描かれる停止線を確実に認識することができる停止線認識装置、及び、この停止線認識装置による停止線の認識結果により、一般道における交差点への進入を的確に制御することが可能な車両用運転支援装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため請求項1記載の本発明による停止線認識装置は、走行路前方の車幅方向に長い設定領域の輝度を検出する領域輝度検出手段と、上記設定領域の時系列的な輝度変化を比較する輝度変化比較手段と、上記設定領域の時系列的な輝度変化に基づき停止線が存在するか否か判定する停止線判定手段とを備えたことを特徴としている。
【0006】すなわち、上記請求項1記載の停止線認識装置では、領域輝度検出手段で走行路前方の車幅方向に長い設定領域の輝度を検出し、輝度変化比較手段で設定領域の時系列的な輝度変化を比較する。そして、停止線判定手段は、設定領域の時系列的な輝度変化に基づき停止線が存在するか否か判定する。
【0007】また、請求項2記載の本発明による停止線認識装置は、請求項1記載の停止線認識装置において、上記停止線判定手段は、上記設定領域の輝度が、所定の状態から高くなり、その後、この高くなった状態より低くなった場合に停止線が存在すると判定することを特徴としている。このように、走行路上に車幅方向に長い停止線がある場合の輝度変化で、正確に停止線を検出する。
【0008】更に、請求項3記載の本発明による停止線認識装置は、請求項1又は請求項2記載の停止線認識装置において、上記車幅方向に長い設定領域は、複数の小領域を車幅方向に連設して形成したことを特徴としている。
【0009】また、請求項4記載の本発明による停止線認識装置は、請求項3記載の停止線認識装置において、上記停止線判定手段は、上記複数の小領域のうち、連続する幾つかの小領域の平均した輝度変化に基づき停止線が存在するか否か判定することを特徴としている。このように、連続する幾つかの小領域の平均した輝度変化に基づき停止線を判定することにより、停止線が短い場合であっても、停止線を斜めに捉えた場合でも確実に停止線を認識する。
【0010】更に、請求項5記載の本発明による停止線認識装置は、請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の停止線認識装置において、上記輝度変化比較手段は、走行環境の状況に応じて輝度変化の比較基準とする閾値を設定することを特徴としている。例えば、昼間の日向、昼間の日陰、夜間等の条件に応じて停止線の輝度変化の比較基準とする閾値を可変して正確な判定が行えるようにする。
【0011】また、請求項6記載の本発明による車両用運転支援装置は、上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置と、走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段と、上記停止線認識装置で停止線を認識し、且つ、この停止線の直ぐ先に立体物を認識した場合に警報する警報制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】すなわち、上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置で停止線を認識し、立体物認識手段で走行路前方の立体物を認識する。そして、警報制御手段は、停止線認識装置で停止線を認識し、且つ、この停止線の直ぐ先に立体物を認識した場合に警報する。これにより、先行車両等が存在する交差点等の停止線の先に進入する場合、ドライバに注意を促す。
【0013】更に、請求項7記載の本発明による車両用運転支援装置は、上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置と、走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段と、上記立体物認識手段により認識した先行車両との車間距離を略一定に保ち追従走行する追従走行手段とを備え、上記追従走行手段は、上記停止線認識装置で停止線を認識した際、追従走行を解除することを特徴としている。
【0014】すなわち、上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置で停止線を認識し、立体物認識手段で走行路前方の立体物を認識し、追従走行手段で立体物認識手段により認識した先行車両との車間距離を略一定に保ち追従走行する。この際、追従走行手段は、停止線認識装置で停止線を認識した際、追従走行を解除し、先行車両に続いて停止線の先に追従走行していくことを抑制する。
【0015】また、請求項8記載の本発明による車両用運転支援装置は、上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置と、走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段と、上記立体物認識手段により認識した先行車両との車間距離を略一定に保ち追従走行する追従走行手段とを備え、上記追従走行手段は、自車両が停車状態で、上記停止線認識装置で停止線を認識し、且つ、この停止線の直ぐ先に立体物を認識した場合は、自車両の発進を禁止することを特徴としている。
【0016】すなわち、上記請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の停止線認識装置で停止線を認識し、立体物認識手段で走行路前方の立体物を認識し、追従走行手段で立体物認識手段により認識した先行車両との車間距離を略一定に保ち追従走行する。この際、追従走行手段は、自車両が停車状態で、停止線認識装置で停止線を認識し、且つ、この停止線の直ぐ先に立体物を認識した場合は、自車両の発進を禁止して、確実に混雑した交差点への進入を防止する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1〜図5は本発明の実施の第1形態を示し、図1は車両に搭載した車両用運転支援装置の全体構成図、図2は元画像に設定した停止線を認識する設定領域の説明図、図3は停止線を認識する設定領域の自車両を基準とする2次元位置の説明図、図4は停止線判定ルーチンのフローチャート、図5は停止線警報制御のフローチャートである。
【0018】図1の符号1は自動車等の車両(自車両)で、この車両1に搭載される車両用運転支援装置2は、主として、ステレオ光学系3、画像処理ユニット4、警報制御装置5とで構成される。
【0019】ステレオ光学系3は、車外の対象を撮像する撮像系としての左右1組のCCDカメラからなる。これらの左右1組のCCDカメラが接続される画像処理ユニット4では、ステレオ光学系4から得られる画像情報に基づいて、前方の道路形状と各立体物の位置を演算する。
【0020】具体的には、ステレオ光学系4のCCDカメラによって撮像した左右1組のステレオ画像対を処理して画像全体に渡る3次元の距離分布を算出し、その距離分布情報から、道路形状や複数の立体物の3次元位置を高速で検出する。
【0021】そして、道路検出処理では、距離画像からの3次元的な位置情報を利用して実際の道路上の白線だけを分離して抽出し、内蔵した道路モデルのパラメータを実際の道路形状と合致するよう修正・変更して道路形状を認識する。
【0022】また、物体検出処理では、上述の如く検出した道路形状に基づいて、道路表面より上のデータを距離画像から選別すると共に、距離画像に含まれるノイズを除去し、距離画像から立体物データを抽出する。更に、距離画像を格子状に所定の間隔で区分し、各区分毎にヒストグラムを作成し、立体物の距離を算出する。そして、各区分の立体物の距離データに基づいて物体の輪郭像を抽出し、その形状寸法及び位置から物体の種類を識別する等の処理を行う。こうして、自車両1直前の先行車両が特定された場合、この先行車両に関する情報として、車間距離情報と車速センサ6により検出した自車速に基づき、先行車両の先行車速度も演算される。このように、画像処理ユニット4は、車両用運転支援装置2における走行路前方の立体物を認識する立体物認識手段としての機能を有している。
【0023】また、画像処理ユニット4は、後述する停止線判定ルーチンに従って、道路上の停止線を認識する停止線認識装置としての機能も有している。
【0024】すなわち、画像処理ユニット4は、ステレオ光学系4のCCDカメラから入力された元画像に、停止線を認識するための領域を設定し、この設定領域の輝度を検出し、この輝度の時系列的な変化を比較して、この輝度変化に基づき停止線を認識するようになっており、停止線認識装置における領域輝度検出手段、輝度変化比較手段、及び、停止線判定手段の機能を備えている。
【0025】CCDカメラから入力される元画像は、例えば図2に示すように、横512pixel×縦200pixelであり、この元画像の下側よりに、例えば、横65pixel×縦9pixelの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfを車幅方向に6つ連設して、停止線を認識するための領域Rが設定されている。
【0026】元画像内での停止線を認識するための領域の、自車両1を基準とする2次元的な実際の位置は、図3に示すように、自車両1の先端から約10.35m先の位置であり、自車両1の幅より右側に約1.50m、左側に約1.30m長くなっている。また、一つ一つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfの横方向の長さは、約0.8mの長さに該当し、縦方向の長さは約1mの長さに該当している。
【0027】そして、これら6つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfのうち、連続する3つの小領域、すなわち、Ra,Rb,Rc、或いは、Rb,Rc,Rd、或いは、Rc,Rd,Re、或いは、Rd,Re,Rfの何れかの平均輝度が、低い状態から高くなり、その後低くなった場合に停止線が存在すると判定する。ここで、6つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfの全てが、同時に輝度変化をするときに停止線と判定するという条件にしなかったのは、停止線の長さが短いものにも対応するためであり、また、停止線の長さが長いものでも、自車両1が停止線に対してほぼ垂直に進入しなければ、両端の小領域のどちらかが停止線からはみ出してしまう可能性があるためである。
【0028】また、6つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfのうち、連続する3つの小領域の平均輝度が大きくなった、或いは、小さくなったと判断する比較基準となる閾値(輝度差判定閾値)は、走行環境の状況に応じて可変されるようになっている。例えば、昼間の日向では、閾値は比較的大きな値に設定され、昼間の日陰(例えば、停止線を認識するための領域R全体の平均輝度が低く、且つ、ヘッドライトがOFF状態の場合)では、閾値は低い値に設定され、夜間の場合は閾値は大きな値に設定される。
【0029】一方、警報制御装置5は、画像処理ユニット4から認識した道路形状、立体物情報、及び、停止線の認識結果が入力され、停止線の直ぐ先に、先行車両等の立体物を認識した状態の場合は、コンビネーションメータ7の警報ランプ8や警報ブザー9により警報を発するように構成されている。すなわち、警報制御装置5は、車両用運転支援装置2における警報制御手段として設けられている。
【0030】次に、図4のフローチャートに従って、画像処理ユニット4で実行される停止線判定ルーチンを説明する。図4に示すルーチンは所定時間(例えば20msec)毎に実行され、先ず、ステップ(以下「S」と略称)101で、6つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfからなる停止線を認識するための領域Rの輝度等の必要なパラメータが入力される。
【0031】その後、S102に進み、停止線を認識するための領域R全体の平均輝度が演算され、S103に進んで、6つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfのそれぞれについての平均輝度が演算される。
【0032】次いで、S104に進み、走行環境に基づき輝度差判定閾値を設定する。これは上述の如く、停止線を認識するための領域R全体の平均輝度が高い昼間の日向では、閾値は比較的大きな値に設定され、停止線を認識するための領域R全体の平均輝度が低く、且つ、ヘッドライトがOFF状態の場合の昼間の日陰では、閾値は低い値に設定され、ヘッドライトがONで夜間の場合は閾値は大きな値に設定される。
【0033】そして、S105に進み、平均輝度状態判定フラグFjが1か否か判定される。この平均輝度状態判定フラグFjは、6つの小領域Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rfのうち、連続する3つの小領域、すなわち、Ra,Rb,Rc、或いは、Rb,Rc,Rd、或いは、Rc,Rd,Re、或いは、Rd,Re,Rfの何れかの平均輝度が、元画像の前のフレームより高くなった場合にセット(Fj=1)されるフラグである。
【0034】S105の判定の結果、Fj=0であり、前回、連続する3つの小領域で前のフレームより平均輝度の高い(S104で設定した輝度差判定閾値より高くなっている)ものがない場合は、S106に進み、今回、連続する3つの小領域のうちの何れかで前のフレームより平均輝度が高くなっているか否か判定する。
【0035】このS106の判定の結果、連続する3つの小領域のうちの何れも、前のフレームより平均輝度が高くなっていない場合はそのままルーチンを抜ける。また、連続する3つの小領域のうちの何れか一つでも前のフレームより平均輝度が高くなっている場合は、S107に進み、平均輝度状態判定フラグFjをセット(Fj=1)し、ルーチンを抜ける。
【0036】一方、S105で、平均輝度状態判定フラグFjがセット(Fj=1)されている場合、すなわち、以前、連続する3つの小領域のうちの少なくとも一つの平均輝度が、前のフレームより高くなっている場合は、S108に進む。
【0037】S108では、Fj=1となって所定時間経過したか判定し、所定時間経過している場合では、前回、Fj=1となったのは停止線によるものではなく、誤差や路面上の他の要因によるものと判定しS111にジャンプし、平均輝度状態判定フラグFjをクリア(Fj=0)し、ルーチンを抜ける。
【0038】逆に、Fj=1となって所定時間経過していないのであれば、S109へと進み、平均輝度の高くなった連続する3つの小領域は、前の数フレームより平均輝度が小さくなったか否か判定する。
【0039】そして、このS109の判定の結果、平均輝度の高くなった連続する3つの小領域が、前の数フレームより平均輝度が小さくなっていないのであればそのままルーチンを抜ける。また、前の数フレームより平均輝度が小さくなっているのであればS110に進んで、停止線ありと判定し、S111に進んで、平均輝度状態判定フラグFjをクリア(Fj=0)し、ルーチンを抜ける。
【0040】次に、警報制御装置5で実行される停止線警報制御を、図5のフローチャートで説明する。図5に示すプログラムは所定時間(例えば20msec)毎に実行され、先ず、S201で、画像処理ユニット4から前方の道路形状と各立体物情報、及び停止線の有無等の必要なパラメータが入力される。
【0041】次いで、S202に進み、停止線が存在するか否か判定される。この判定の結果、停止線が存在しなければ、S203に進み、警報を無しとしてプログラムを抜ける。一方、停止線が存在する場合は、S204に進み、停止線の直ぐ先に立体物(先行車両等)が存在するか否か判定される。
【0042】S204の判定の結果、停止線の直ぐ先に立体物が存在しない場合はS203に進み、警報を無しとしてプログラムを抜ける。一方、停止線の直ぐ先に立体物が存在する場合はS205に進み、コンビネーションメータ7の警報ランプ8や警報ブザー9により警報を出力する。
【0043】このように、本発明の実施の第1形態によれば、画像処理ユニット4で走行路上に、車幅方向に長く描かれる停止線を確実に認識する。そして、警報制御装置5では、この停止線の認識結果と、前方の道路形状と各立体物情報に基づき、交差点等に車両が進入する際、交差点等に先行車両その他の立体物が存在する場合、的確にドライバに警報し、停止線前での停車を促すことができるようになっている。また、一般道では、停止線の先には横断歩道が設けられている場合が多いが、この装置を用いることで、横断歩道への車両の進入が有効に防止される。
【0044】次に、図6及び図7は本発明の実施の第2形態を示し、図6は車両に搭載した車両用運転支援装置の全体構成図、図7は渋滞追従制御のフローチャートである。尚、この第2形態は、停止線の認識結果を渋滞追従制御に応用した一つの例を示すもので、前記第1形態と同じ構成には、同じ符号を記し、説明は省略する。
【0045】図1の符号10は自動車等の車両(自車両)で、この車両10に搭載される車両用運転支援装置11は、主として、ステレオ光学系3、画像処理ユニット4、走行制御装置12とで構成される。
【0046】走行制御装置12は、手動スイッチ13によって、公知の渋滞追従モードに入る。具体的には、自車両10が停止している状態から、先行車両との車間距離がある程度広がった際に(例えば6〜8m程度)、自車両10のスロットルアクチュエータ14を駆動し、スロットル弁15を自動で開き、30〜40km以下の速度でスロットル・ブレーキの制御を行いながら、先行車両との距離を一定に保ち追従する。そして、先行車両が停止した場合には、自車両10も先行車両との安全な車間距離を確保して停車させる。この渋滞追従モードの状態は、コンビネーションメータ7の警報ランプ8から逐次ドライバに報知されている。
【0047】この際、走行制御装置12は、画像処理ユニット4から前方に停止線が存在するとの信号が入力されると、上述の渋滞追従モードを自動的にOFFし、停止線の先の、例えば、交差点や横断歩道内にまで追従していくことを防止するようにしている。すなわち、この走行制御装置12は、車両用運転支援装置11における追従走行手段としての機能を有している。
【0048】図7は渋滞追従制御のフローチャートで、図7に示すプログラムは、所定時間(例えば50msec)毎に実行され、先ず、S301で、画像処理ユニット4から前方の道路形状と先行車情報を含む各立体物情報、及び停止線の有無等の必要なパラメータが入力される。
【0049】次いで、S302に進み、先行車両との距離を一定に保つ上述した渋滞追従制御を実行する。
【0050】次いで、S303に進み、停止線が前方に存在するか否か判定し、停止線が存在しない場合はそのままプログラムを抜け、渋滞追従制御を行い、停止線が存在する場合はS304に進み、渋滞追従モードを自動的にOFFしプログラムを抜ける。
【0051】このように、本実施の第2形態によれば、走行制御装置12は、前方に停止線が存在するとの信号が入力されると、渋滞追従モードを自動的にOFFし、停止線の先の、例えば、交差点や横断歩道内にまで追従していくことを有効に防止する。
【0052】次に、図8及び図9は本発明の実施の第3形態を示し、図8は渋滞追従制御のフローチャート、図9は発進判定ルーチンのフローチャートである。尚、この第3形態は、前記第2形態における渋滞追従機能の発進時における制御を、停止線の有無に応じて変えるように変更したもので、他の構成作用は、第2形態と同様である。
【0053】すなわち、図8に示すプログラムは、所定時間(例えば50msec)毎に実行され、先ず、S401で、画像処理ユニット4から前方の道路形状と先行車情報を含む各立体物情報、及び停止線の有無等の必要なパラメータが入力される。
【0054】次いで、S402に進み、先行車両との距離を一定に保つ上述した渋滞追従制御を実行する。
【0055】次いで、S403に進み、停止線が前方に存在するか否か判定し、停止線が存在しない場合はそのままプログラムを抜け、渋滞追従制御を行い、停止線が存在する場合はS404に進み、渋滞追従モードを自動的にOFFする。
【0056】その後、S405に進み、渋滞追従モードが手動で再びONされたか否か判定し、手動でONされた場合は、S406に進んで渋滞追従モードをONしてプログラムを抜け、手動でONされていない場合はS407に進んで、後述の発進判定ルーチンに従った発進判定を行ってプログラムを抜ける。
【0057】S407で実行される発進判定は、図9に示すように、まず、S501で車両が停車されたか否か判定し、停車されていない場合はS502に進み、そのまま(渋滞追従モードOFFのまま)通常走行とし、ルーチンを抜ける。
【0058】一方、S501の判定の結果、車両が停車されたと判定した場合はS503に進み、渋滞追従モードが再び手動でONされたか否か判定され、渋滞追従モードがONされていない場合はS502に進み、そのまま(渋滞追従モードOFFのまま)通常走行とし、ルーチンを抜ける。
【0059】また、S503で渋滞追従モードが再び手動でONされたと判定した場合は、S504に進み、停止線の直ぐ先に立体物が存在するか否か判定し、停止線の直ぐ先に立体物が存在しない場合はS505に進んで、そのまま発進しても問題ないとして渋滞追従モードをONしてルーチンを抜ける。
【0060】一方、S504で停止線の直ぐ先に立体物が存在すると判定した場合は、そのまま発進しては、停止線の先の先行車両その他の立体物と衝突する可能性があるため、S506に進み、スロットル・ブレーキの制御を行って発進を禁止してルーチンを抜ける。
【0061】このように、本実施の第3形態によれば、たとえ、停車中に渋滞追従モードがONされても、停止線の直ぐ先に立体物が存在すると判定した場合は発進することを禁止して交差点や横断歩道内に進入することを有効に防止できるようになっている。
【0062】尚、上述の各実施形態では、停止線の認識は、ステレオ光学系4のCCDカメラによって撮像した元画像上に、6つの連続する小領域からなる停止線を認識するための領域Rを設定し、これらの平均輝度を求めることにより行っているが、他の方法でもよい。例えば、図10に示すように、各一つ一つの小領域に対応するように複数のスポットセンサ21を併設し、これら各スポットセンサ21で検出した輝度変化を基に、停止線を判定するようにしても良い。また、停止線を認識するための領域Rは、6つの連続する小領域で構成しているが、この小領域は6つに限るものでは無い。
【0063】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、走行路上に、車幅方向に長く描かれる停止線を確実に認識することができ、この停止線の認識結果により、一般道における交差点への進入を的確に制御することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号
【出願日】 平成13年9月6日(2001.9.6)
【代理人】 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
【公開番号】 特開2003−85562(P2003−85562A)
【公開日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願番号】 特願2001−270802(P2001−270802)