| 【発明の名称】 |
データの作成方法および作成装置ならびに照合方法およびシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】岩下 義春 【住所又は居所】大阪市西淀川区福町3丁目1番48号 協和電子工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】セキュリティ機能が高く、データ量が少なくて済み、低コスト化はもちろん第三者には解読が不可能な個人確認用システムを提供する。
【解決手段】一連の声紋に基づいて互いに異なる2つの画像データD1、D2をそれぞれ所定の閾値を用いて2値化処理を行なう(ステップS1参照)。2値化処理した画像データを重ね合わせ(ステップS2参照)、重ね合わせた画像D3の重ね合わせの面積比率や重ね合わせ方向を適宜設定して、AND、EX−OR、OR等の適宜な論理演算処理を行なって1枚の重ね合わせ画像データにする(ステップS3参照)。つぎに、得られた画像データを圧縮し(ステップS4参照)、所望のデジタルデータDp1を生成する(ステップS5参照)。得られたデータは記録媒体に保存しておき、本人から直接データを採取して上記と同じ方法で得たデータと照合し、本人か否かを確認する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 個人固有の声紋に基づく画像を少なくとも2枚作成し、それらの画像の濃淡を所定の閾値で2値化すると共に重ね合わせの位置関係を定め、それらの2値化画像に所定の論理演算を施して1枚の重ね合わせ画像データを作成し、ついで得られた画像データを所定の手順で圧縮してデジタルデータを生成する本人確認データの作成方法。 【請求項2】 前記2枚の画像を、1つの連続する声紋の画像を分割して、あるいはその画像データの2ヶ所を分離して取り出すことにより作成する請求項1記載のデータの作成方法。 【請求項3】 前記圧縮を、画像を走査し、その走査線ごとの所定の閾値より高いHレベル、あるいは閾値より低いLレベルの数をカウントし、カウントした走査線ごとの数値の列に所定の演算を施すことにより行う請求項1記載のデータの作成方法。 【請求項4】 個人固有の声紋に基づく画像を作成する手段と、得られた画像の濃淡を所定の閾値で2値化する手段と、少なくとも2枚の2値化画像の重ね合わせの位置関係を定める手段と、それらの2値化画像に所定の論理演算を施して1枚の重ね合わせ画像データを作成する手段と、得られた画像データを所定の手順で圧縮してデジタルデータを生成する手段とからなる本人確認データの作成装置。 【請求項5】 1つの声紋に基づく画像を分割して、あるいはその画像データの2ヶ所を分離して取り出すことにより2枚の画像を作成する手段を備えている請求項4記載のデータの作成装置。 【請求項6】 前記圧縮する手段が、画像を走査する手段と、その走査線ごとの所定の閾値より高いHレベル、あるいは閾値より低いLレベルの数をカウントする手段と、カウントした走査線ごとの数値の列に所定の演算を施してデジタルデータを得る手段とを備えている請求項4記載のデータの作成装置。 【請求項7】 個人固有の声紋に基づく少なくとも2つの2値化画像データを重ね合わせ、論理演算により1枚の重ね合わせ画像データを作成し、ついで圧縮処理して生成したデジタルデータを磁気カードまたはICカードに記録する本人照合用カードの製造方法。 【請求項8】 画像の重ね合わせの位置関係、画像データの2値化、論理演算または圧縮方法のいずれかを示すコードをさらに記録する請求項7記載の本人照合用カードの製造方法。 【請求項9】 個人固有の声紋に基づく少なくとも2つの2値化画像を重ね合わせ、論理演算により1枚にした画像データを圧縮処理して生成したデジタルデータを本人照合用の記録媒体にあらかじめ記録しておき、その記録媒体からデジタルデータを読みとり、個人固有の声紋を検出して画像化すると共に、少なくとも2つの画像を重ね合わせ、論理演算で1枚にした重ね合わせ画像データを圧縮処理してデジタルデータを作成し、前記記録媒体から読みとったデジタルデータと作成したデジタルデータとを比較し、本人であるか否かを判定する本人確認照合方法。 【請求項10】 前記記録媒体に、2値化方法、画像の重ね合わせの位置関係、論理演算の方法または圧縮方法のいずれかを示すコードをさらに記録しておき、そのコードを用いて2つの画像からデジタルデータを作成する請求項10記載の本人確認照合方法。 【請求項11】 個人固有の声紋に基づく少なくとも2つの2値化画像を論理演算により重ね合わせて1枚にした画像データを圧縮処理して生成したデジタルデータを記録している本人照合用の記録媒体と、その記録媒体からデジタルデータを読みとる手段と、個人固有の身体的特徴を検出して画像化する手段と、その画像化する手段によって得られた2つの2値化画像を論理演算で1枚の重ね合わせ画像データにし、得られた画像データを圧縮処理してデジタルデータを作成する手段と、前記記録媒体から読みとったデジタルデータと作成したデジタルデータとを比較し、本人であるか否かの判定結果を出力する手段とを備えている本人確認照合システム。 【請求項12】 前記記録媒体からデジタルデータを読みとる手段と、個人固有の身体的特徴を検出して画像化する手段とが操作端末に設けられており、前記2つの2値化データの画像を論理演算により重ね合わせて1枚の画像データを作成し、得られた画像データを圧縮処理してデジタルデータを作成する手段がセンターに設けられており、かつ、前記操作端末とセンターとの間に、双方のデータを通信する遠隔通信システムが設けられている請求項11記載の本人確認照合システム。 【請求項13】 前記記録媒体に、2値化方法を示すコード、重ねあわせの位置関係を示すコード、論理演算を施す方法を示すコードおよび(または)画像データの圧縮方法を示すコードがさらに記録されており、前記デジタルデータを作成する手段が、そのコードを用いて2つの画像からデジタルデータを作成する請求項11または12記載の本人確認照合システム。 【請求項14】 前記デジタルデータを読みとる手段が、非接触式の読みとり手段である請求項11、12または13記載の本人確認照合システム。 【請求項15】 個人固有の声紋に基づく画像を少なくとも2枚作成し、それらの画像の濃淡を所定の閾値で2値化すると共に重ね合わせの位置関係を定め、それらの2値化画像に所定の論理演算を施して1枚の重ね合わせ画像データを作成する本人確認データの作成方法。 【請求項16】 個人固有の声紋に基づく画像を少なくとも2枚作成し、それらの画像の濃淡を所定の閾値で2値化し、ついで得られた少なくとも2枚の画像データを重ね合わせ、さらに所定の手順で圧縮してデジタルデータを生成する本人確認データの作成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、本人確認用のデータの作成方法および作成装置ならびに本人確認照合方法およびシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、キャッシュカードで銀行の自動預け払い機にアクセスする場合、個人情報を記録したカードを持参するだけではアクセスを許さず、さらに暗唱番号ないしパスワードで本人であることを確認するのが一般的である。また、パーソナルコンピュータを起動させるパスワードに代えて、指紋、網膜パターン、声紋などの身体的な特徴を、あらかじめ保存していたデータと照合し、本人であることを確認することも行なわれている。 【0003】他方、従来より所望の情報を暗号化して、ICカードなどに記録したり、情報を記録したICカードから暗号化情報を再生するようにした装置が種々提案されている。たとえば、特開平9−274431号公報には、個人に特有な指紋および声紋に基づいて共通鍵を生成し、この共通鍵に基づいて情報を暗号化して記録したり、記録した暗号化情報を共通鍵に基づいて復号化する装置が開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来使用されている暗唱番号、パスワードなどは、誤りなく記憶できるように、4桁〜7桁程度の数字ないし符号列を用いており、その分、データやソフトウエアは簡便である。しかし、符号列などは、記憶しやすいように、誕生日や自動車のナンバーなどから作成する場合が多く、そのため第三者に漏れ易く、見つけられ易い。また、指紋や声紋などの画像データをパスワードや暗唱番号的に使用する場合には、他人から防御する能力が高いが、保存するデータが多くなり、たとえば、磁気カードには記録できず、ICカードなど大容量のものにしか記録できないという問題がある。 【0005】さらに前記特開平9−274431号公報に記載の技術は、そのデータの圧縮率が低く、共通鍵として生成したデータの桁数が多くなり、磁気カードには記録することが困難で、ICカードに記録させる必要がある。そのため、カードや読み取り装置などの機器がコスト高になる。 【0006】本発明は、防御作用が高く、見つけられたり、漏れたりしにくく、さらに保存すべきデータ量が少なくて済み、低コスト化はもちろん第三者には解読がほとんど不可能なデータの作成方法、その方法を実施するためのデータ作成装置、その方法に用いる記憶媒体、および本人確認照合方法および本人確認照合システムを提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明のデータの作成方法は、個人固有の身体的特徴に基づく画像を少なくとも2枚作成し、それらの画像の濃淡を所定の閾値で2値化すると共に重ね合わせの位置関係を定め、それらの2値化画像に所定の論理演算を施して1枚の重ね合わせ画像データを作成し、ついで得られた画像データを所定の手順で圧縮してデジタルデータを生成することを特徴としている。なおここにいう「圧縮」とは、元のデータに復元できる通常のデータの圧縮処理とは異なり、演算処理などにより、所定の桁数のデータに変換することを意味する。したがって逆算などによっても元のデータを復元することはできない。 【0008】前記の個人固有の身体的特徴は、指紋、網膜パターン、あるいは声紋のいずれかとすることができる。また、1つの身体的特徴に基づく画像を分割して、あるいはその画像データの2ヶ所を分離して取り出すことにより、前記2枚の画像を作成することができる。また2つの2値化画像を重ね合わせる場合、2値化画像の角度ないし位置をずらせて重ね合わせるのが好ましい。 【0009】本発明の画像データの圧縮方法は、画像を走査し、その走査線ごとの所定の閾値より高いHレベル、あるいは閾値より低いLレベルの数をカウントし、カウントした走査線ごとの数値の列に所定の演算を施してデジタルデータを得ることを特徴としている。 【0010】本発明のデータの作成装置は、個人固有の身体的特徴に基づく画像を作成する手段と、得られた画像の濃淡を所定の閾値で2値化する手段と、少なくとも2枚の2値化画像の重ね合わせの位置関係を定める手段と、それらの2値化画像に所定の論理演算を施して1枚の重ね合わせ画像データを作成する手段と、得られた1枚の画像データを所定の手順で圧縮してデジタルデータを生成する手段とから構成されていることを特徴としている。 【0011】このような装置では、前記個人固有の身体的特徴に基づく画像を作成する手段が、指紋または網膜パターンを撮像する手段、あるいは声紋を録音する手段のいずれかであるものが好ましい。また1つの身体的特徴に基づく画像を分割して、あるいはその画像データの2ヶ所を分離して取り出すことにより2枚の画像を作成する手段を備えているものとしてもよい。さらに前記重ね合わせ処理する手段が、2枚の2値化画像の角度ないし位置をずらせて重ね合わせるものであるのが好ましい。 【0012】本発明のデータ圧縮装置は、画像を走査する手段と、その走査線ごとの所定の閾値より高いHレベル、あるいは閾値より低いLレベルの数をカウントする手段と、カウントした走査線ごとの数値の列に所定の演算を施してデジタルデータを得る手段とを備えていることを特徴としている。本発明の本人照合用の記録媒体は、個人固有の身体的特徴に基づく少なくとも2つの2値化画像データから論理演算により1枚の重ね合わせ画像データを作成し、ついで圧縮処理して生成したデジタルデータを記録していることを特徴としている。このような記録媒体では、画像の重ね合わせの位置関係を示すコードおよび(または)画像データの2値化、論理演算、圧縮方法を示すコードをさらに記録しているものが好ましい。 【0013】本発明の本人確認照合方法は、個人固有の身体的特徴に基づく少なくとも2つの2値化画像を論理演算により重ね合わせて1枚にした画像データを圧縮処理して生成したデジタルデータを、本人照合用の記録媒体にあらかじめ記録しておき、その記録媒体からデジタルデータを読みとり、個人固有の身体的特徴を検出して画像化すると共に、少なくとも2つの2値化画像を重ね合わせ、論理演算により1枚の重ね合わせ画像データにし、得られた画像データを圧縮処理してデジタルデータを作成し、前記記録媒体から読みとったデジタルデータと作成したデジタルデータとを比較し、本人であるか否かを判定することを特徴としている。このような照合方法では、前記記録媒体に、2値化する方法を示すコード、画像の重ね合わせ方法を示すコード、論理演算方法を示すコードおよび(または)画像データの圧縮方法を示すコードをさらに記録しておき、そのコードを用いて2つの画像からデジタルデータを作成するのが好ましい。 【0014】本発明の本人確認照合システムは、個人固有の身体的特徴に基づく少なくとも2つの2値化画像を重ね合わせ、論理演算により1枚の重ね合わせ画像データを作成し得られた画像データを圧縮処理して生成したデジタルデータを記録している本人照合用の記録媒体と、その記録媒体からデジタルデータを読みとる手段と、個人固有の身体的特徴を検出して画像化する手段と、2つの2値化画像を重ね合わせ、論理演算により1枚の重ね合わせ画像にし、得られた画像データを圧縮処理してデジタルデータを作成する手段と、前記記録媒体から読みとったデジタルデータと作成したデジタルデータとを比較し、本人であるか否かの判定結果を出力する手段とを備えていることを特徴としている。 【0015】このような本人確認照合システムにおいては、前記記録媒体からデジタルデータを読みとる手段と、個人固有の身体的特徴を検出して画像化する手段とが操作端末に設けられており、前記2つの2値化画像を重ね合わせ、論理演算により1枚の重ね合わせ画像データにし、得られた画像データを圧縮処理してデジタルデータを作成する手段がセンターに設けられており、かつ、前記操作端末とセンターとの間に、双方のデータを通信する遠隔通信システムが設けられているものが好ましい。なお遠隔通信システムには、あらゆる方式のものが含まれる。その場合、前記記録媒体に、2値化法方法、画像の重ね合わせ方法、論理演算の方法、または画像データの圧縮方法を示すコードがさらに記録されており、前記デジタルデータを作成する手段が、そのコードを用いて2つの画像からデジタルデータを作成するものが好ましい。さらに前記デジタルデータを読みとる手段が、非接触式の読みとり手段であるものが好ましい。本発明のデータ作成方法の第2の態様は、個人固有の同種の身体的特徴に基づく画像を少なくとも2枚作成し、それらの画像の濃淡を所定の閾値で2値化すると共に重ね合わせの位置関係を定め、それらの2値化画像に所定の論理演算を施して1枚の重ね合わせ画像データを作成することを特徴としている。さらに本発明のデータの作成方法の第3の態様は、個人固有の同種の身体的特徴に基づく画像を少なくとも2枚作成し、それらの画像の濃淡を所定の閾値で2値化し、ついで得られた少なくとも2枚の画像データを連結し、さらに所定の手順で圧縮してデジタルデータを生成することを特徴としている。 【0016】 【作用および発明の効果】本発明のデータ作成方法は、使用者が選択する暗証番号などとは異なり、身体的特徴を機械的に処理して得られるデジタルデータを本人確認用データとする。そのため、意味のない数列となり、第三者から推測されたり、解読されたりしにくい。また、画像データを重ね合わせたものに基づいてデジタルデータを作成するので、重ね合わせ方によって、多数の組み合わせが得られる。そのため、仮に指紋や網膜パターンなどの身体的特徴の生データが漏洩しても、重ね合わせ方などがわからない限り、第三者がデータを再現することはできない。また重ね合わせたデータは所定の手順で圧縮するので、一層、機密性が高くなると共に、保存すべきデータ量が少なくて済む。また、場合により、前述の重ね合わせ方を暗証番号の代わりに使用することもできる。 【0017】さらに本発明のデータの作成方法では、画像の濃淡を所定の閾値で2値化し、さらに論理演算するので、その閾値の選択および論理演算の仕方で得られるデータが異なる。したがって機密性が一層高くなる。 【0018】請求項2のデータの作成方法では、個人固有の身体的特徴に基づいた画像として、指紋、網膜パターンあるいは声紋のいずれかを用いているので、同じパターンが少ない。そのため個人の識別性が高い。なお指紋の場合、どの指を組み合わせるかの選択の範囲が広く、多様性が向上すると共に、本人はどの指を組み合わせたかを記憶しやすい。そのため、指の組み合わせを暗証番号の代わりに使用することもできる。なお左右一対の身体的特徴に基づいてデータを重ね合わせて作成する場合は、仮にその重ね合わせのデータが漏洩しても、いわば複雑なジグソーパズルを解くように、元の画像を再現することが困難である。そのため元の所有者を割り出しにくく、安全性が高い。 【0019】請求項3のデータ作成方法では、1つの画像から重ね合わせるべき2つの画像を得るので、撮像操作や録音操作などが簡単である。また、声紋のように左右一対でないものにも適用しうる。また1連の音声の声紋画像を分割する場合は、分割する位置により、一層多様な重ね合わせ画像を作成することができる。また声紋画像を周波数によって2つの画像に分離する場合は、閾値となる周波数の選択により、多様な分離画像を得ることができる。 【0020】さらに2枚の画像の角度ないし位置(空間配置)をずらせて重ねるので、ずらせ方により多様な重ね合わせ画像を得ることができる。また、そのような空間配置は記憶しやすいので、暗証番号の代わりに使用しうる。 【0021】本発明のデータの圧縮方法によれば、多様な圧縮方法を容易に設定でき、しかも、圧縮方法を第三者が知らない限り、圧縮したデータを解読することは不可能である。また、元の画像データから比べて大幅な圧縮比となり、最終の圧縮したデータの桁数も少なくすることができる。したがって、データをたとえば、磁気カードのような記憶量が少ない記録媒体にも記録することができ、安価に記憶媒体を作成することができる。 【0022】本発明の個人確認用データの作成装置は、前述の作成方法を実施することができ、それにより、前述の作成方法と実質的に同じ作用効果を奏することができる。本発明のデータ圧縮装置により、前記圧縮方法を実施することができる。 【0023】本発明の記録媒体は、個人固有の身体的特徴に基づく少なくとも2つの画像を重ね合わせた2値化画像データを論理処理および圧縮処理したデジタルデータを記録しているものであり、身体的特徴を検出して同じ方法でデジタルデータを作成する装置および記録媒体からのデータの読み取り装置と組み合わせることにより、本人確認照合システムを構成することができる。また記録すべきデータ量は少なくてもよいので、磁気カードのような記録容量の少ない記録媒体にも適用することができる。 【0024】その記録媒体に、重ね合わせ方法や画像データの圧縮方法など、最終デジタルデータを作成するに必要なすべての方法を示すコードを記録しておく場合は、本人がそれらの重ね合わせ方法や圧縮方法のコードを記憶しておく必要がない。 【0025】本発明の本人確認照合方法は、身体的特徴を備えた本人自身と、それに基づくデジタルデータ、および身体的特徴からデジタルデータを作成する過程の3つの要素が備わって初めてコンピュータへのアクセスなど、所定の目的を達成することができる。したがって、記憶媒体が盗難などにより第三者の手に渡ったとしても、本人の身体的特徴が一致しない限り、本来の目的で使用することができない。なお、記録媒体の記録事項から、画像データに基づくデジタルデータや、重ね合わせ方法ないし圧縮方法のコードが解読できたとしても、元の画像を再現することができない。 【0026】本発明の個人確認照合システムを用いることにより、前記の本人確認照合方法を実施することができる。また端末とセンターとで役割分担させるシステムでは、端末のコストを安価にすることができる。データの読みとり手段に非接触式の読みとり手段を採用する場合は、記録媒体を所持しているだけで、あるいは読みとり装置にかざしたり接近させたりするだけで読みとらせることができる。そのため両手の指紋などを撮像する場合に便利である。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の本人確認照合システムの一実施形態を示すフローチャートを兼ねた全体のシステム構成図、図2は本発明の方法の一実施形態を示す要部ブロック図、図3aおよび図3bは本発明の方法の一実施形態における画像データから2値化処理する場合の閾値の採り方の説明図、図4a〜cは本発明の方法の一実施形態における2つの画像を重ね合わせてANDの論理処理を行なう場合の説明図、図5a〜cは本発明の方法の他の実施形態における2つの画像を重ね合わせてEX−ORの論理処理を行なう場合の説明図、図6a〜bは本発明のさらに他の実施形態における2つの画像を重ね合わせてエリア線によるANDの論理処理を行なう場合の説明図、図7a〜bは本発明のさらに他の実施形態における2つの画像を重ね合わせてエリア線によるORの論理処理を行なう場合の説明図、図8は本発明の画像圧縮方法の一実施形態における2値化画像を走査してデータの圧縮をする場合の説明図、図9は本発明のデータを圧縮する方法の一実施形態を示す説明図、図10a〜dはそれぞれ本発明のデータを圧縮する方法の他の実施形態を示す説明図、図11は本発明のデータを圧縮する方法のさらに他の実施形態を示す説明図、図12は本発明の照合方法の一実施形態における最終のデジタルデータを生成するまでのフローチャート、図13は本発明のシステムの他の実施形態を示す全体のシステム構成図である。 【0028】図1に示す本人確認照合システムでは、あらかじめ使用者の指紋、網膜パターン、声紋などの身体的特徴に基いて2種の画像データD1、D2を生成し、さらに2つの画像データD1、D2(図1の例では指紋画像)をそれぞれ所定の閾値にて2値化処理する(ステップS1参照)。 【0029】そして、2値化処理した画像データを重ね合わせ(ステップS2参照)、重ね合わせた画像D3の重ね合わせの面積比率や重ね合わせ方向を適宜設定して、AND、EX−OR、OR等の適宜な論理演算処理を行なう(ステップS3参照)。なお重ね合わせの設定を行った上で、2値化処理および論理演算してもよい。つぎに、論理処理したデータを後述する圧縮方法により圧縮し(ステップS4参照)、所望のデジタルデータDp1を生成する(ステップS5参照)。そして、このようにして得られたデジタルデータDp1は、磁気カードなどの記録媒体1に記憶させておく。 【0030】使用者が現金自動預け払い機などの対象物にアクセスする時は、その場で指紋を撮像して、上記と同様の画像データD4、D5をとり、上記と同様の方法でデジタルデータDp2を生成する(ステップS10参照)。 【0031】つぎに、現金自動預け払い機側で生成したデータDp2と、使用者のカードからのデータDp1を照合し(ステップS11参照)、その照合結果を判定し、本人であるか否かの確認を行なう。 【0032】なお、元となる身体的特徴は、たとえば、個人の両手あるいは片手の2つの指紋の画像としたり、両眼の網膜の画像としたり、さらには、所定の音声をデジタルに変換し、所定の周波数領域の、または分割した2つの画像とすることができる。 【0033】また、詳細な説明は後述するが、指紋、網膜、声紋の2つの画像を2値化した後に適宜論理演算により重ね合わせ、そのデータに特定の圧縮処理を施し、桁数の少ない1つのデジタルデータを生成するものである。 【0034】このようにして生成したデータを基本的には磁気カードに記録し、この磁気カードをたとえば銀行のキャッシュカードとして使用する場合には、磁気カードを使用するその場で指紋などの画像を撮って本人であるかを照合し、照合の結果本人であることが確認できれば現金をおろすことができるようにしている。 【0035】つぎに具体的に説明していくと、先ず、個人の両手の所定の指紋(たとえば、左手の親指と右手の親指)、または両眼の網膜を所定のCCD撮像部(図示せず)により2枚の指画像、または2枚の網膜画像を画像データD1、D2として図2に示す画像データ生成部10にそれぞれ入力される。 【0036】この画像データ生成部10内で、それぞれの画像データD1、D2は2値化され、論理積(AND)、論理和(OR)、排他的論理和(EX−OR)などの論理式で演算処理される。なお、画素数は、たとえば、640(H)×480(V)の30万画素としている。 【0037】また、声紋の場合は、個人の所定の音声をデジタルに変換し、所定の周波数分析部およびそれの画像部において音声の音韻にしたがうか、または適宜分割した2枚の画像、または音韻の低域範囲と高域範囲の2枚の画像に2分割化し、その2分割化したデータは画像データD1、D2として、上記と同様に図2に示す画像データ生成部10に入力されるようになっている。なお、音韻の2分割化の方法は、種々あるので、あらゆる2分割化を含むものである。また、2分割の方法は、画像を幾何学的に垂直、水平、斜めに、2つまたは偶数の複数に画像処理により分ける方法もある。 【0038】そして、2つの画像データD1、D2が入力された画像データ生成部10では、それぞれの画像を所定の閾値にて2値化し、さらに2つの画像を所定の重ね合わせ方向および重ね合わせの面積比率でもって重ね合わせた画像の論理処理を行なう。具体的には、論理積(AND)、論理和(OR)、排他的論理和(EX−OR)などの論理式で演算処理する。なお、画素数は、たとえば、640(H)×480(V)の30万画素としている。 【0039】2つの画像データD1、D2を重ねる場合は、重ね合わせた画像をモニターないしディスプレイに表示し、重ね合わせた状態を見て確認した上で最終的な重ね合わせ方で重ね合わせ画像を決定するのが好ましい。その場合、操作者が2つの画像をタッチパネル、マウス、キーボードなどの入力手段で移動させ、所望の重ね合わせ方、すなわち位置関係を定めるようにするのがさらに好ましい。なお、あらかじめ複数通りの位置関係の例を定めておき、その中から選択させるようにしてもよい。その場合は撮像の前に位置関係を定めておくことができる。しかしモニターで確認した上で決定するのが好ましい。 【0040】前記の実施形態では画像データを2値化した後に重ね合わせ画像をモニターなどに表示させているので、最終的な画像を決定したときはそのモニターに表示させた重ね合わせ画像のデータをそのまま2値化重ね合わせ画像データとして利用することができる。しかしたとえばCCDカメラなど、画像データをデジタルデータとして取り込むことができる撮像手段の場合は、2値化データにする前の詳細な画像(グレースケールの画像)をそのまま重ね合わせ処理してモニターなどに表示し、その状態で重ね合わせの位置関係を決定することもできる。その場合も入力手段で操作者が2画像の位置関係を選択したり、あらかじめ定めた例から選択させるようにすることができる。詳細な画像のまま位置関係を決定する場合は、それぞれ別個に2値化した画像同士を、その決定した重ね合わせ状態に合わせて論理演算により重ね合わせ処理する。上記のいずれの2値化重ね合わせ方法においても、その2値化および重ね合わせ方法を機密符号の一部としてコード化するものである。 【0041】ここで、上述したように、データを記録したカードを実際に使用する場合には、その場所で再度、カードにデータを記録したのと同じ採り方、方法で本人の指紋、網膜、声紋を採取して本人か否かの確認をとるので、その再現性を向上させるために、指紋をとる場合、2つの所定の指と、CCDの撮像部に当てるそれぞれの指の方向、場所(部所)等は本人が覚えておくようにしておく。ある意味では、これらの記憶が暗唱番号の代わりにもなる。そして、それらの空間に関する記憶は、番号などより記憶し易いものである。また、網膜をとる場合も、2つの撮像部の見方、すなわち、目の開き形、見る方向、見る位置、見る距離等は本人が覚えておくようにしておく。 【0042】さらに、個人固有の音声は、所定のあらかじめ決めたマイクロフォン(図示せず)であらかじめ決めた言葉、声の出し方、マイクロフォンに対する方向およびその距離等は本人が覚えておくようにしておく。 【0043】なお、マイクロフォンに入力された音声は、各種サンプリング方式等によるあらかじめ決めた方式でデジタルに変換し、上述したように所定の周波数分析部(図示せず)等にて画像データ生成部10に入力される。 【0044】つぎに、図2に示す画像データ生成部10内での制御動作について説明する。指紋、網膜の画像データD1、D2は、それぞれ2枚の画像フレームの指、目それぞれ輪郭内の紋様をそれぞれ種々の複数の「閾値」にて2値化し、2枚の画像フレームからそれぞれ複数枚(たとえば、4枚)の2値化画像を作成する(図12のステップS22参照)。なお、ここで、画像の1画素の濃淡のビット数を8ビットとした場合、分解能は256段階となり、上記複数の閾値をたとえば、この256の中心部分である、85、105、125、145、165等とする。 【0045】また、声紋は、画像部(図示せず)において決めた所定の言葉の全体を画像フレーム内に入れ、音声の音韻による色々な方法による2枚の紋様画像に2分割化し、2枚の画像フレームを作成する。ここで、2分割化の例として、音韻紋様の「ハシ」と「モト」、または「ハ」と「シモト」、あるいは「ハ」、「モ」と「シ」、「ト」等、さらには音韻紋様の低域部分と高域部分との各種分離箇所による多数の分割方法がある。 【0046】また、指紋や網膜の場合と同様に、2枚の画像フレーム内の声紋の紋様を、種々の複数の閾値(たとえば、85、105、125、145、165等(8ビットの分解能の場合は、256の中心部分))にて2値化し、2枚の画像フレームからそれぞれ複数(たとえば、4枚)の2値化画像を作成する。 【0047】つぎに、上記の指紋、網膜、声紋等の2値化の具体例について説明する。閾値のデータを8ビットとすると、分解能は256となり、その中心部分として、図3aに示すように、85〜165間でデータ数を80とし、2値化画像の種別A、B、C、Dとする。また、図3bに示すように、A、B、C、Dそれぞれ5データ単位に閾値を変化させると、A、B、C、Dそれぞれ4組ができ、192種類の異なる組み合わせの2値化画像を作成することができる。なお、実際に使用するのは、このうちの2枚、または4枚の1組である。 【0048】つぎに、2枚、または4枚の2値化画像を重ね合わせて論理演算を行なうべく論理処理方法について説明する。上記の2枚の画像フレームの2値化したそれぞれ(指紋の場合は2本の指に対する)2枚、または4枚の2値化画像を、複数の重ね合わせ部分の面積比率で指画像の重ね合わせ方をずらせ、図4に示すAND(論理積)する方法と、または図5に示すEX−OR(排他的論理和)する方法と、さらに、指の2値化画像をあらかじめ重ね合わせておいて、複数方向から複数の重ね合わせの面積比率でエリア線を変えて、図6に示すAND(論理積)する方法、または図7に示すOR(論理和)する方法との2種類がある。 【0049】図4aは2値化画像の重ね合わせ部分の面積を大きくとり、その重ね合わせた部分の面積比率を出してコード化し、ANDをとってデジタルデータにするものであり、図4bから図4cにかけて、2値化画像をずらせていき、重ね合わせ部分の面積を小さくしたものである。そして、これらの重ね合わせ部分の面積比率をコード化し、ANDをとってデジタルデータにする。なお、これらの2値化画像の重ね合わせ部分の面積比率を所定の比率でコード化する場合には、その比率や重ね合わせ方向をコードとして記録しておく。 【0050】図5も図4の場合と同様に、2値化画像をずらせて、重ね合わせ部分の面積比率を出してコード化し、EX−ORをとってデジタルデータにするようにしている。もちろん、図4および図5において、AND、OR、EX−ORのいずれの論理式を用いてもよい。 【0051】なお、図4および図5において、重ね合わせ方の上下で2値化画像を丸の形状で切り取る例を示しているが、丸以外に左右、左斜め、右斜めとすることもでき、さらに、それの楕円、三角、四角もあり、これで20種類で、AND、EX−ORで40種類となる。また、2値化画像をたとえば4通りにずらした場合では、4通り×40種類で、160種別のデータの採り方ができる。 【0052】図6は、ANDのエリア線を種々ずらせた場合を示し、2枚(両手の指紋)の2値化画像をあらかじめ重ね合わせておき、A、B、C、Dの4本のANDのエリア線を四方からとるようにしたものである。図6aは、ANDのエリア線を2値化画像にランダムに設定した場合であり、Aエリア線、Bエリア線、Cエリア線、Dエリア線は2値化画像内に大きく入り、A〜Dの任意のエリア線内でANDをとってデジタルデータにする。なお、コード化する場合には、ANDをとるA〜Dのエリア線の面積比率を出してコード化するものである。 【0053】図6bは、エリア線の面積比率が少なくなる方向にずらせた場合を示し、この場合もA〜Dの任意のエリア線内でANDをとってデジタルデータにするものである。この場合もANDをとるA〜Dのエリア線のそれぞれの面積比率を出してコード化する。もちろん図6aおよび図6bにおいて、AND、ORいずれの論理式を用いてもよく、またエリア線もA〜Dの4区分に限らず、1区分から無数の区分のあらゆる区分で分けてもよい。 【0054】図7はORのエリア線を種々の範囲でずらせた場合を示している。図7aは、上下左右方向からA〜Dの4本のエリア線を引き、そのエリア線外の面積の部分でORをとるようにしたものである。A〜Dの任意のエリア線の外側の面積比率を出してコード化し、その重ね合わせた2値化画像の面積部分でORをとってデジタルデータにする。図7bは、ORをとる面積を減少させる方向に各A〜Dのエリア線を引いた場合を示し、上記と同様にA〜Dの任意のエリア線の外側の面積比率を出してコード化し、その重ね合わせた2値化画像の面積部分でORをとってデジタルデータにするようにしている。もちろん図7a、図7bにおいてOR、ANDいずれの論理式を用いてもよく、またエリア線もA〜Dの4区分とは限らず、1区分から無数の区分のあらゆる区分で分けてもよい。前記の各コード化したデータは機密符号の一部とするものである。なお、今までの説明は図12に示すステップS21〜ステップS24に対応している。 【0055】なお、図6および図7では、A、B、C、Dのエリア線の採り方を上下、左右の丸の例を示したが、右斜め、左斜めの採り方もあり、さらにそれの楕円、三角、四角もあり、これで12種類で、それぞれのAND、ORで48種類の採り方ができる。また、2値化画像のずらせ方を4通りとした場合、4通り×48種類で192種別ができ、エリア線の区分の増減からさらに多種類の種別ができる。 【0056】上述の例では、指紋の画像の場合を説明したが、網膜、声紋の画像の場合も同様にしてデジタルデータを作成することができる。 【0057】つぎに上述のようにして作成したデジタルデータの圧縮方法(図12のステップS25参照)について説明する。図2に示す画像データ生成部10において、所定の方法で2値化画像を重ね合わせた後に、所定の論理処理を行なってデジタルデータを作成し、この作成したデジタルデータは図2に示すデータ圧縮部12に送られて、データが所定の方法で圧縮される。 【0058】図8は論理処理した後の走査画像を示しており、縦方向にスキャンして横方向の走査線ごとのデータを得る。走査線は、たとえば256本、あるいは480本であり、図9に示すように、順次走査を行なうことで、画像のドットごとのHレベル、Lレベルの出力を得ることができる。図9では、走査線1、走査線2・・・・走査線nとしている。たとえば、走査線1のワードでは、4個のパルスを得、走査線2のワードでは2個のパルスを得ている。さらに、走査線nのワードでは1個のパルスを得ている。ここで、説明の便宜上、途中の走査線のパルスを無視し、走査線1、2と走査線nの3本の走査線で得た3本のワードのパルスにより圧縮方法を説明する。 【0059】走査線1、2、nのワードでのパルス数は図の右横に記載している数字(4、2、1)であり、これらの数字の加算と乗算を行なう。加算結果では「7」で、乗算結果は「8」である。さらに、この「7」と「8」との加算と乗算を行なうと、図示するようにそれぞれ「15」と「56」である。さらに、この「15」と「56」とを加算、乗算を行なうと、「71」と「840」になる。これらの計算結果「15」、「56」、「71」、「840」のいずれかをカードにストアするデータ(図12のステップS26参照)とする。また、これらの計算途中での数字を、加減乗除やそれらの組み合わせを行なうことで、第三者には解読不可能な特殊なデータを構成することができる。 【0060】つぎに、第2のデータ圧縮の方法について図10を参照して説明する。この場合も3本の走査線1、2、nについて説明する。図10aに示すように、走査線1のワードでは、8個のパルスを得、走査線2のワードでは3個のパルスを、走査線nでは2個のパルスをそれぞれ得ている。つぎに図10bに示すように、これらの数字の平方根をとり、それぞれ加算と乗算を行なう。加算結果は「5.974」、乗算結果は「6.9259」であり、さらに、図10cに示すように、2つの数字で加算と乗算を行なう。さらに、図10dに示すように、図10cで得た数字で加算と乗算を行なう。図10b〜dで得られた任意のいずれかの数字をデータとしてカードにストアするものである。なお図10bでは例として平方根を用いたが、そのほかあらゆる関数を用いることもできる。もちろん、各段階で得られた数字を加減乗除することで、第三者には解読が不可能な特殊なデータを作成することができる。 【0061】図11は第3のデータの圧縮方法を示す図であり、上記第1、第2のデータ圧縮方法では、走査線単位で処理していたが、この例では図11に示すように走査線をすべてつなぎ合わせて、複数の走査線毎に合成して、合成した走査線上にあるパルスを1ワードとし、複数のワードに構成して、対数または三角関数など、あらゆる関数で処理するようにしたものであり、前記と同様に対数または三角関数のほか、あらゆる関数で処理するようにしてもよい。 【0062】たとえば、log(ワード)としたり、sin(ワード)、cos(ワード)、tan(ワード)のようにして圧縮してデータを構成する。また、ワードが複数の場合には、log(ワード1)+log(ワード2)+・・・としたり、sin(ワード1)+cos(ワード2)+・・・とする。また、これらの対数値、三角関数値を加減乗除して圧縮して特殊なデータを構成するようにしてもよい。これにより、第三者には解読が不可能なデータを構成することができる。 【0063】上記図9〜11に示す圧縮方法により図12のステップS26に示すように、1個のデータ(たとえば、24ビットのデータ)を構成することができ、元の指紋、網膜、声紋の画像の解凍が非常に難しくなり、偽造をほとんど確実に防止することができる。なお図12は上記のデータを構成するまでのフローチャートを示すものである。 【0064】ここで、画像圧縮についてであるが、従来(特開平9−274431号公報)の場合は、画素の黒い部分のドット数×その数+白の部分のドット数×その数をデータ化したもので、素直に試算すれば、圧縮が1/3位となり、これを間引きと云われている暗号機能も合わせれば、1/43位の圧縮となる。しかし、本発明では、ANDまたはOR、EX−ORの部分の黒いドット部分を複数に合わせる方式であり、すぐに計算式に入るので、試算すれば、最終データを16ビットとすれば、1/19,200くらいの複数倍(ANDまたはORの画面を3回重ね合わせれば1/57,600位)の圧縮となり、クレジットカード等の磁気カードに記憶させることができる。もちろん、最終データを24ビットとした場合でも、従来例よりも圧縮比を非常に大きくとることができる。 【0065】ここで、所定の閾値による2値化(図12のステップS22参照)と、2枚の2値化画像の重ね合わせの面積比率および重ね合わせ方向と、AND、EX−OR、OR等の論理処理と、特殊圧縮の方法、つまり、個人のデータの採り方をコード化、すなわちデジタルデータにし、それを「機密符号」として、1データ(たとえば、16ビット以上として事業所別のコード)とすると共に、特殊圧縮の最終結果をデジタルデータにし、1データ、たとえば24ビット程度とすれば、16,777,216程度の大多数の「個人情報」とし、前記の2データを最終的にカードに記憶させる。 【0066】とくに、最初の30万画素のデータから24ビットのデータに圧縮することができるので、データを簡素化でき、普通の磁気カードに記録することができる。そのため、カードの価格を安価にすることができる。 【0067】また、もう一つの方法として、所定の閾値による2値化と、上記のそれぞれ(指紋の場合は2本の指に対する)4枚の2値化画像をランダムに2種に分け、それぞれ重ね合わせの比率や特殊な圧縮方法(図4〜図11参照)にて最終結果をデジタルデータにし、2データ、たとえば各24ビット程度とすれば、402,653,184程度の大多数の「個人情報」とし、前記の「機密符号(事業所別のコード)」は暗唱番号として別に定めておく方法もある。 【0068】なお、上記の「機密符号」は、2値化する際の閾値の採り方(図3参照)と、2値化画像の重ね合わせ方(図4〜図7参照)と、特殊圧縮の方法(図8〜図11参照)との乗算数分の事業所別コードは大多数(たとえば、16ビット以上とすれば、65,536種以上となり)の種別を行なうことができる。 【0069】上述のようにして構成した最終のデータを磁気カードで記録できるため、金銭データの登録、削除、日時のデータ、パチンコ、スロットマシン等の入賞データ等も合わせて記録することができる。なお、データをさらに解凍しにくくするために、上述した各方法を高密度集積化、またはソフトウエア化してICカード自体に格納する方法もある。しかし、この方法は、カード自体が多少高価になる可能性がある。 【0070】ところで、カードに記録するデータの信頼性であるが、以下に述べるように非常に信頼性が高い。すなわち、検出する指紋、網膜パターン、声紋のいずれの場合も、2つの異なる画像データ、つまり、指紋の場合は両手の親指、または片手の親指と人指し指、声紋の場合もたとえば、「ハシ」と「モト」、あるいは「ハシモ」と「ト」等の無数の組み合わせができるので、データの解読は不可能である。なお、指紋および網膜の画像データの場合、1つの指または網膜の画像から2箇所をとって2つの異なる画像データとしてもよい。したがって、画像の採り方は無限といっても過言ではない。 【0071】また、AND、EX−OR、OR等の論理処理の方法であるが、1または複数のエリア線で引いた箇所でもって複数のデータから論理処理を行なってもよく、圧縮の加算乗算などあらゆる関数を少し変えるだけで大幅に変化し、重ね合わせる2値化画像の面積比率を少し変えるだけで、異なるデータをとることができ、これによりこれらの論理処理の方法や圧縮方法をあらかじめ知っていない限り、第三者によるデータの解読、偽造は不可能である。 【0072】上述のようにしてデータを記録したカードを磁気カードを始め、将来使用される全般のカードとして使用するものであり、用途としては銀行のキャッシュカードや、各社のクレジットカードに使用するものである。また、遊戯用のみならず、デパート、病院、その他個人情報の秘匿を必要とするカード全般に適用することができる。また、実使用においては、その場で指紋、網膜パターン、声紋等を採り、カードにデータを記録したのと同様の方法でカードの持ち主が本人であるか否かを照合するものである。 【0073】なお上記の個人認識用のデータは、カードを用いて、あるいはカードを用いずに、イントラネットやインターネットなどのネットワーク通信におけるパスワードとして使用することができる。その場合はたとえば後述する図13の実施形態における端末機能をクライアント側(イントラネット、インターネットの端末機)に入れる。また図13におけるセンター機能を、イントラネットの場合はその使用する会社の拠点サーバーに、またインターネットの場合はプロバイダーまたは種々の使用通信回線接続部に入れる。 【0074】さらに上記以外の用途としては、インターネットの場合は、航空機、旅行会社、その他の種々の予約およびその支援、または銀行の金銭出し入れ、振り込みなど、株関係、商品の購買代金の支払いなどの、各種の電子取引のパスワードの代わりに使用することができる。またイントラネットの場合は、たとえば会社の重要事項などの必要な役員のみが見られるようにするパスワードの代わりに使用することができる。そしてそのようなパスワードの代わりに用いることにより、従来以上に通信の機密性が高いものとなる。 【0075】またインターネットにおいて、ウエブ(web)サイトまたは特定の機密性が必要なホームページに対し、会員登録のパスワードの代わりにワールドワイドウエーブサーバーに本発明の機能を入れることにより、本人であることを確認することができ、非常に機密性およびセキュリティの高い通信網を構築することができる。なおクライアント側では、記憶媒体とCCDまたはマイクによる指紋、網膜、声紋のいずれかで機密性が非常に高く保護されたウエブホームページを簡単に見ることができる。 【0076】なお上記の実施形態ではカード型の記憶媒体を用いているが、そのような記憶媒体を使用しないシステムも可能である。たとえば上記のインターネットやイントラネットのシステムで、クライアント側から個人固有の身体的特徴を伝送すると共に、機密符号を省略的に定めた暗唱符号、たとえば「1、2」とか「1、2、3」とかをキーで入力すると、クライアントのパソコンがそれを解読し、あらかじめ保存していた機密符号のデータを伝送すると、ワールドワイドウエブサーバーに入れてある最終本人確認用デジタルデータ(たとえば24ビット)と照合され、機密性の非常に高く保護されたセキュリティの高いウエーブホームページをさらに簡単に見ることができる。以上により機密性の非常に高く保護されたセキュリティの高いウエーブホームページを実現させることができる。 【0077】図13は、指紋、網膜、声紋の照合伝送を行なう場合の一実施形態のシステム構成図を示し、本人が持参したカードの操作を行なう端末20側と、ホストコンピュータ等により照合を行なうセンター30との間は、ISDN等の電話回線、あるいは無線、赤外線など、あらゆる種類の通信回線で接続されている。端末20には磁気カード読みとり装置が設けられている。磁気カード読みとり装置は、通常は挿入口からカードを挿入してデータを読みとらせるものを用いるが、無線、赤外線、電磁波などあらゆる伝送形態を使用して非接触で読みとらせるものを用いることもできる。その場合はカードなどの記録媒体を読みとり装置にかざすか、または胸ポケットに入れたまま接近するだけで、記録媒体のデータを読みとらせることができる。 【0078】まず、持参したカードを装置のカード挿入口(図示せず)に挿入し、あるいは読みとり装置にかざすか接近するとともに、装置側に設けたCCD等による指紋撮像部21により、カードにデータを記録した場合と同じ指の指紋を撮像する。そして、上述したのと同様に画像データが2値化部22に入力される。またこの2値化部22には、カードから記録した際のデータの採り方のコード化された方法(所定の閾値など)の機密符号データが入力されている。また、同時に送信機23にも画像の重ね合わせ方、圧縮方法などのコード化された機密符号データが入力され、センター30側へ送信されるようになっている。 【0079】その場で撮って所定の閾値で2値化したデータとデータの重ね合わせ方やコード化している方法のデータは、端末20の送信機23からセンター30の受信機31に伝送される。センター30側では、受信機31にて受信した上記のデータを重ね合わせ部で所定の方法で重ね合わせ、論理処理部32でAND、EX−OR、OR等のいずれかの論理処理を行なう。この論理処理は、あらかじめカードにデータを記録する際に選択した方法であり、この方法の種類は、機密符号として端末20側から伝送されている。 【0080】データを論理処理した後は、図2に示すデータ圧縮部12と同じ構成の圧縮部33に送られ、この圧縮部33にて同様の圧縮方法により圧縮してデータを作成する。圧縮部33にて作成した最終デジタルデータは、照合部34であらかじめ格納しておいたデジタルデータ(図示せず)とを比較し、合っていれば良否判定部35からアンサ信号が送信機36に送られる。そして、この送信機36から端末20の受信機24へアンサ信号が送られ、このアンサ信号に基づいて端末20側がカードを所有している操作者が本人であることを認識する。そして、たとえば、銀行であれば現金を引き出すことができる。 【0081】上記のデータの作成方法や装置によれば、2値化する閾値、画像の重ね合わせ方向、重ね合わせの面積比率等により、第三者には不可能なデジタルデータを生成することができ、しかも、これらの変数を変えることで、デジタルデータもすぐに変更でき、また、無限のデジタルデータをも作成することができる。 【0082】また、上記のデータの圧縮方法によれば、データの圧縮方法を知らない限り、第三者が偽造することは不可能であり、他人の不正使用を確実に防止できる。さらに、これらの方法により生成したデジタルデータは桁数を少なくすることができ、磁気カードにも記録することができるため、安価にカードを作成することができる。しかも、カードを使用する場合には、その場で、指紋等をとって、カードに記録した同じとりかた、同じ論理処理、同じ圧縮方法によりデジタルデータを生成し、その場で生成したデジタルデータと、あらかじめ記録しておいたデジタルデータとを照合し、本人か否かを確認するので、第三者の不正使用を確実に防止することができる。 【0083】前述の実施形態では、最初にデジタルデータを作成するときと照合のためにデジタルデータを再度作成するときとで誤差が生じた場合を考慮していないが、適切な誤差の許容範囲を定めておき、その誤差内であれば照合結果が一致するとのアンサーを出すようにすればよい。また、圧縮のための演算で誤差が拡散しないように、演算のための関数を選択するのが好ましい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592198655 【氏名又は名称】協和電子工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市西淀川区福町3丁目1番48号
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| 【出願日】 |
平成11年8月11日(1999.8.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−85559(P2003−85559A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月20日(2003.3.20) |
| 【出願番号】 |
特願2002−137771(P2002−137771) |
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