| 【発明の名称】 |
画像処理装置におけるデータの管理方法および画像処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】繁田 典雅 【住所又は居所】神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富士写真フイルム株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】画像処理パラメータを有するシステムデータが更新されても、ユーザがカスタマイズした画像処理パラメータを使用可能とする。
【解決手段】画像処理装置を使用するユーザ等の使用者がカスタマイズしたシステムデータファイルを書き換えられないようにするために、予めメーカー等により準備されるシステムデータファイルと、使用者が画像処理パラメータをカスタマイズしたカスタマイズデータファイルとを別々にシステムデータファイル記憶領域50とカスタマイズデータファイル記憶領域52に記憶し、画像処理の際に合成して使用する。このため、たとえシステムデータファイルが更新されても、カスタマイズデータファイルを再度作成する必要がない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】入力画像データに対して画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理を行い出力画像データを作成する画像処理装置におけるデータの管理方法において、予め準備された画像処理パラメータをシステムデータのファイルとして記憶装置に記憶する過程と、前記画像処理装置上で設定した所望の画像処理パラメータをカスタマイズデータのファイルとして前記記憶装置中に記憶する過程と、入力画像データを画像処理する際、前記システムデータのファイルから読み出した前記システムデータに、前記カスタマイズデータのファイルから読み出した前記カスタマイズデータを合成した画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理して出力画像データを作成する画像処理過程とを有することを特徴とする画像処理装置におけるデータの管理方法。 【請求項2】請求項1記載の画像処理装置におけるデータの管理方法において、前記各画像処理パラメータには、各画像処理パラメータの内容を識別するためのタグが付与されて管理され、前記画像処理過程では、前記システムデータに前記カスタマイズデータを合成する際、同一のタグが付与された画像処理パラメータのみをオーバーライトすることを特徴とする画像処理装置におけるデータの管理方法。 【請求項3】請求項1記載の画像処理装置におけるデータの管理方法において、前記画像処理パラメータは、前記画像処理装置に前記入力画像データを供給する画像入力装置毎あるいは前記出力画像データに基づく画像を出力する画像出力装置毎に分類され、前記各分類毎に前記システムデータファイルおよび前記カスタマイズデータファイルが作成されていることを特徴とする画像処理装置におけるデータの管理方法。 【請求項4】入力画像データに対して画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理を行い出力画像データを作成する画像処理装置において、予め準備された画像処理パラメータをシステムデータのファイルとして記憶する記憶部と、画像処理装置上で設定した所望の画像処理パラメータをカスタマイズデータのファイルとして記憶する記憶部と、入力画像データを画像処理する際、前記システムデータのファイルから読み出した前記システムデータに、前記カスタマイズデータのファイルから読み出した前記カスタマイズデータを合成した画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理して出力画像データを作成する画像処理部とを有することを特徴とする画像処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、スキャナやデジタルカメラ等の画像入力装置から供給される入力画像データに対して画像処理パラメータに基づく階調変換処理等の画像処理条件により画像処理を行って出力画像データを得る画像処理装置におけるデータの管理方法および画像処理装置に関し、一層詳細には、前記画像処理を行う際の画像処理パラメータのデータを管理する画像処理装置におけるデータの管理方法および画像処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、印刷・製版の分野では、スキャナ等の画像入力装置により得られた入力画像データに対して画像処理装置により所望の階調変換処理および色処理等の画像処理条件により画像処理を施して出力画像データを得、該出力画像データに基づきイメージセッター等の画像出力装置からフイルム原版を出力し、該フイルム原版により印刷物を得るようにされたシステムが知られている。 【0003】通常、上記の画像処理の際には、階調変換のためのパラメータの設定作業あるいは色処理のためのパラメータの設定作業が必要とされる。これら画像処理パラメータの設定作業は、きわめて専門技術を有する作業であることから、メーカーにより標準的な画像処理パラメータが予め画像処理装置の中の記憶装置にデフォルトであるシステムデータファイルとして提供されている。 【0004】ユーザが所望の画像処理を行おうとする場合、前記システムデータ中の画像処理パラメータの一部を画像処理装置上で所望の画像処理パラメータに変更することで、システムデータファイルをカスタマイズし、カスタマイズしたシステムデータファイルとして使用に供している。 【0005】この変更作業、いわゆるカスタマイズ作業は、専門技術を要するとともに、試行錯誤的に行われる部分が多く、そのためかなりの時間を要している。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の画像処理パラメータは、たとえば画像入力装置の機種毎に最適と考えられるものが設定される。そのため、画像入力装置の機種が追加された場合等には、メーカーから記憶媒体であるCDROM等によりバージョンアップされた新たなシステムデータファイルが提供される。 【0007】このバージョンアップされたシステムデータファイルには、たとえば以前より使用していた画像入力装置に対する画像処理パラメータを規定するシステムデータファイルと、機種の追加された画像入力装置に対する画像処理パラメータを規定する新たなシステムデータファイルとが存在する。 【0008】しかしながら、これらのシステムデータファイルにより、画像処理装置内の記憶装置に記憶されているユーザがカスタマイズされているシステムデータファイルを書き換えた場合には、ユーザが所望の値に変更した画像処理パラメータが、最初の(元の)画像処理パラメータに書き換えられてしまうという不都合が存在する。 【0009】この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、システムデータが更新されても、既にカスタマイズされている画像処理パラメータを使用することを可能とする画像処理装置におけるデータの管理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この発明に係る画像処理装置におけるデータの管理方法は、入力画像データに対して画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理を行い出力画像データを作成する画像処理装置におけるデータの管理方法において、予め準備された画像処理パラメータをシステムデータのファイルとして記憶装置に記憶する過程と、前記画像処理装置上で設定した所望の画像処理パラメータをカスタマイズデータのファイルとして前記記憶装置中に記憶する過程と、入力画像データを画像処理する際、前記システムデータのファイルから読み出した前記システムデータに、前記カスタマイズデータのファイルから読み出した前記カスタマイズデータを合成した画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理して出力画像データを作成する画像処理過程とを有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。 【0011】この発明によれば、画像処理装置を使用するユーザ等がカスタマイズしたシステムデータファイルが書き換えられないようにするために、予めメーカー等により準備されるシステムデータファイルとユーザがカスタマイズしたカスタマイズデータファイルとを別々に記憶し、画像処理の際に合成して使用するようにしている。このため、たとえシステムデータファイルが変更あるいは更新されても、変更されあるいは更新されたシステムデータファイルから読み出されたシステムデータに対して別ファイルとされているカスタマイズデータファイルから読み出されたカスタマイズデータを合成して使用することができるので、再度、カスタマイズデータを作成する必要がなく、既にカスタマイズされている画像処理パラメータを使用することができる。 【0012】この場合、各画像処理パラメータに、各画像処理パラメータの種類を識別するためのタグを付与して管理し、画像処理過程では、システムデータにカスタマイズデータを合成する際、同一のタグが付与された画像処理パラメータのみをオーバーライトするようにすることで、システムデータファイルとカスタマイズデータファイル中の対応する画像処理パラメータを簡易に管理することができる(請求項2記載の発明)。すなわち、カスタマイズデータファイルのデータ容量を、システムデータファイルのデータ容量との差分のみの小データ容量とすることができる。 【0013】さらに、画像処理パラメータを、画像処理装置に入力画像データを供給する画像入力装置毎あるいは出力画像データに基づく画像を出力する画像出力装置毎に分類し、各分類毎にシステムデータファイルおよびカスタマイズデータファイルを作成するようにすることで、機種の追加変更等に伴う画像処理パラメータの更新を容易かつ確実に行うことができる(請求項3記載の発明)。 【0014】また、この発明に係る画像処理装置は、入力画像データに対して画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理を行い出力画像データを作成する画像処理装置において、予め準備された画像処理パラメータをシステムデータのファイルとして記憶する記憶部と、画像処理装置上で設定した所望の画像処理パラメータをカスタマイズデータのファイルとして記憶する記憶部と、入力画像データを画像処理する際、前記システムデータのファイルから読み出した前記システムデータに、前記カスタマイズデータのファイルから読み出した前記カスタマイズデータを合成した画像処理パラメータに基づく画像処理条件により画像処理して出力画像データを作成する画像処理部とを有することを特徴とする(請求項4記載の発明)。 【0015】この発明によれば、画像処理装置を使用するユーザ等がカスタマイズしたシステムデータファイルが書き換えられないようにするために、メーカ等により予め準備されるシステムデータファイルとカスタマイズデータファイルとを別々に記憶し、画像処理の際に合成して使用するようにしている。このため、たとえシステムデータファイルが変更されても、カスタマイズデータファイルを再度作成する必要がない。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。 【0017】図1は、この発明の一実施の形態が適用された画像処理システム10の構成を示している。 【0018】この画像処理システム10は、コンピュータにより構成される画像処理装置12を備えている。 【0019】画像処理装置12には、カラープリンタ18と台紙入力機20とカラースキャナ22とラスタイメージプロセッサ(以下、RIPという。)14が接続され、このRIP14には、イメージセッター24が接続されている。 【0020】台紙入力機20は、印刷物用の台紙をデータとして読み取り、読み取った台紙データを画像処理装置12に供給する。 【0021】カラースキャナ22は、原稿から絵柄、文字、図形等の画像を読み取り、3色(R(赤),G(緑),B(青)あるいはC(シアン),M(マゼンタ),Y(黄))分解後の画像データを画像処理装置12に供給する。 【0022】台紙データおよび画像データは、画像処理装置12を構成するハードディスク等の記憶装置の所定の記憶領域(記憶部)に記憶される。 【0023】画像処理装置12は、供給された台紙データに対応する台紙の画像を表示装置42上に表示し、その表示画面上で上記カラースキャナ22で得た画像データに対応する画像を貼り付け、さらには文字あるいは線画等を入力した後、これを入力画像データとし、画像処理パラメータに基づく階調変換処理および3色4色変換(R,G,B→C,M,Y,K(墨)あるいはC,M,Y→C,M,Y,K)に係る色処理等の画像処理条件により所望の画像処理を行い、結果として、4色(C、M、Y、K)の画像データを出力する。 【0024】カラープリンタ18は、画像処理装置12で画像処理され、表示装置42上に表示された画像等を簡易に校正刷り用としてプリントする。 【0025】画像処理装置12による画像処理後の画像データは、ページ記述言語であるPDF(portable document format)データとされており、RIP14に供給される。 【0026】RIP14は、供給されたPDFデータを2値データのC、M、Y、K4版のラスタイメージデータに変換して、イメージセッター24に供給する。 【0027】イメージセッター24は、供給されたラスタイメージデータに基づき、たとえば感光材料が塗布されたフイルム原版をレーザ光等の光ビームにより走査露光して潜像を形成し、その後、現像処理して、顕像が形成されたC、M、Y、Kの4版に分版されたフイルムを出力する。なお、イメージセッター24は、直接刷版を出力するCTP(computer to plate)装置に代替することも可能である。 【0028】図2は、画像処理装置12の構成を中心とした画像処理システム10のブロック構成を示している。画像処理装置12は、画像処理部としての本体部26内に、制御、処理、判断、演算手段等として機能するCPU(中央処理装置)28を有している。このCPU28には、それぞれが記憶装置でありシステムプログラム等が記憶されたROM(読出専用メモリ)30、主メモリでありワーク用として使用されるRAM(ランダムアクセスメモリ)32、この実施の形態に係るデータの管理方法に対応するデータ管理プログラムおよび画像処理条件に係る画像処理プログラム、および複数ページからなる印刷物の各ページの画像情報であるPDFデータ、画像処理パラメータ等のデータが記憶される記憶装置であるハードディスク34が接続されている。 【0029】なお、それぞれ詳細を後述する画像処理パラメータ、データ管理プログラムおよび画像処理プログラムは、記憶媒体であるCDROM、CDR、あるいはDVDROM等の光ディスク51に格納され、ディスクドライブ53およびインタフェース35を通じてハードディスク34にダウンロードされ、必要に応じて、RAM32に展開されて使用に供される。もちろん、図示していない通信回線を介して、外部のサーバー等から画像処理装置12のハードディスク34内にダウンロードすることも可能である。 【0030】CPU28には、また、それぞれがデータ入力装置やポインティングデバイスとして機能するマウス36、キーボード38およびタブレット40が接続されている。さらに、CPU28には、画像処理パラメータを表示したり、画像処理条件を画像として表示したり、あるいはページ毎の画像情報を画像として表示するCRT等の表示装置42が接続されている。 【0031】上述したカラープリンタ18、台紙入力機20、カラースキャナ22およびRIP14は、インタフェース35を通じてCPU28に接続されている。 【0032】図3は、画像処理装置12の本体部26を構成するハードディスク34の記憶内容の構成を示している。ハードディスク34には、予めメーカー等により準備された画像処理パラメータを記憶するシステムデータのファイル(単に、システムデータファイルともいう。)記憶領域(記憶部)50と、画像処理装置12上でユーザ等が設定した所望の画像処理パラメータを記憶するカスタマイズデータのファイル(単に、カスタマイズデータファイルともいう。)記憶領域(記憶部)52と、台紙入力機20で読み取った台紙データやカラースキャナ22により読み取った画像データやこれらの画像データを貼り付けた画像データを記憶する入力画像データファイル記憶領域(記憶部)54と、画像処理後の画像データを記憶する出力画像データファイル記憶領域(記憶部)56と、画像処理条件に対応する画像処理プログラムを記憶する画像処理プログラム記憶領域(記憶部)58と、各種データを管理するデータ管理プログラム記憶領域(記憶部)60と、これら記憶領域(記憶部)50、52、54、56、58、60に記憶されているファイルのファイル名と記憶アドレスと更新日付等を関連づけて記憶するファイル一覧表記憶領域(記憶部)62が存在する。 【0033】なお、画像処理プログラム記憶領域58に格納される画像処理プログラムには、上記の画像処理条件に対応する画像処理ルーチンと、ユーザあるいは専門技術者としてのオペレータがカスタマイズデータを作成するためのカスタマイズデータ作成ルーチンとが含まれている。 【0034】図4は、画像処理プログラム中、画像処理ルーチンの内容を示す画像処理条件の機能ブロック図を示している。 【0035】この画像処理ブロック70は、信号並べ替え演算部76の他、画像処理パラメータa1〜a7に基づき決定される画像処理条件である、HL(ハイライト)/SD(シャドー)の濃度設定部72、階調変換カーブ設定部74、UCR(under color removal)演算部78、K(墨)生成部80、網%グレーバランス設定部82、網%設定部84、およびカラーコレクション部86から構成されている。 【0036】HL/SD濃度設定部72は、カラースキャナ22で読み取られ、入力画像データファイル記憶領域54から供給される入力画像データ(C,M,Y)のハイライト設定点およびシャドー設定点の濃度を規定する画像処理パラメータa1に基づく画像処理条件(すなわち、濃度変換カーブ)により正規化した濃度データである画像データ(C,M,Y)に変換する。 【0037】階調変換カーブ設定部74は、正規化された画像データ(C,M,Y)について、C、M、Y毎にそれぞれ複数の階調変換カーブの種類を設定することの可能な画像処理パラメータa2に基づく画像処理条件(すなわち、階調変換カーブ)により、画像データ(C,M,Y)を階調変換する。 【0038】信号並べ替え演算部76は、HL/SD濃度設定部72からの画像データ(C,M,Y)の各成分の大小を比較することで、C、M、Yの各成分中、最大値maxと最小値minとを求める。 【0039】UCR演算部78は、信号並べ替え演算部76からの最大値maxおよび最小値minと、画像処理パラメータa3に基づく画像処理条件(すなわち、グレー幅コントロールデータおよびUCR強度データ)とに従い、画像データ(C,M,Y)に対するUCR量を算出する。このUCR量は、減算部88において、UCR処理前の画像データ(C,M,Y)から減算される。 【0040】K生成部80は、信号並べ替え演算部76からの最大値maxおよび最小値minと、画像処理パラメータa4に基づく画像処理条件(すなわち、Kグレー幅コントロールデータおよびK生成カーブ修正係数データ)とに従い、画像データKを算出する。 【0041】網%グレーバランス設定部82は、画像処理パラメータa5に基づく画像処理条件であるグレーバランスデータに従い、画像データ(C,M,Y)をグレーとすることのできる画像データである網%データ(C,M,Y)に変換するとともに、画像データKを網%データKに変換する。 【0042】カラーコレクション部86は、HL/SD濃度設定部72からの画像データ(C,M,Y)から色相信号、明度信号および彩度信号を求め、画像処理パラメータa6に基づくコレクション係数に従い、各画像データ(C,M,Y,K)の修正量ΔC,ΔM,ΔY,ΔKを網%として求める。この修正量ΔC,ΔM,ΔY,ΔKが、加算部90により、網%グレーバランス設定部82から出力される網%データ(C,M,Y,K)にそれぞれ加算される。 【0043】網%設定部84は、画像処理パラメータa7に基づく画像処理条件(すなわち、ハイライトおよびシャドーの網%設定値)に従い、修正量ΔC,ΔM,ΔY,ΔKが加算された網%データ(C,M,Y,K)をさらに修正する。 【0044】結果として、画像処理プログラムの機能を表す画像処理部ブロック70では、HL/SD濃度設定部72に供給される入力画像データ(C,M,Y)が、網%設定部84から出力される出力画像データ(C,M,Y,K)に変換される。この出力画像データ(C,M,Y,K)は、データ管理プログラムによりファイル一覧表記憶領域62中のファイル一覧表が参照され、ファイルとして出力画像データファイル記憶領域56に記憶される。 【0045】次に、基本的には、以上のように構成されかつ作用する画像処理システム10の、主にデータ管理プログラムの処理内容に係わる作用を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。なお、制御、処理、判断、演算の主体はCPU28であるが、これをその都度参照するのは煩雑であるので省略する。 【0046】まず、ステップS1では、システムデータの記憶要求があるか、画像処理要求があるか、あるいはカスタマイズデータの作成要求があるかどうかが判定される。 【0047】たとえば、画像処理条件を規定する画像処理パラメータa1〜a7のデータであるシステムデータファイルが記憶されている光ディスク51がディスクドライブ53に挿入されて、システムデータファイルの記憶要求が発生している場合には、ステップS2において、光ディスク51に記憶されているシステムデータファイルがハードディスク34中のシステムデータファイル記憶領域50に記憶され、かつ、記憶アドレス、記憶日時、システムデータファイルのバージョン名等が対応づけられてファイル一覧表記憶領域62のファイル一覧表に記憶される。 【0048】この場合、画像処理パラメータa1〜a7を含むシステムデータは、画像処理装置12に入力画像データを供給するカラースキャナ22あるいはデジタルカメラ等の画像入力装置の機種毎、または出力画像データに基づく画像を出力するRIP14あるいは印刷機等の画像出力装置の機種毎に分類され作成されている。すなわち、システムデータは、機種名と該機種に対応する画像処理パラメータの組み合わせで構成され特定される。 【0049】図6は、機種Aについてのシステムデータファイル100の内容、すなわちシステムデータの一部の構成例を示している。 【0050】この機種Aについてのシステムデータファイル100は、カラーコレクション部86に設定される画像処理パラメータa6の一部の内容を示しており、図6から分かるように、画像処理パラメータは、この画像処理パラメータの内容を識別するためのタグと画像処理パラメータの本体部とから構成されている。 【0051】この場合、タグは、仕上がり状態としての、「美しい緑、春」に関する「BeGreen_1」、「美しい緑、夏」に関する「BeGreen_2」、「美しい空、春」に関する「BeSky_1」、「美しい空、夏」に関する「BeSky_2」、「美しい空、秋」に関する「BeSky_3」、「美しい空、冬」に関する「BeSky_4」、のタグがそれぞれ付与されている。 【0052】また、「美しい緑、春」に関するタグ「BeGreen_1」の本体部として、ハイライトの(C,M,Y)の網%値(d1,d2,d3)、ミドルトーンの(C,M,Y)の網%値(d4,d5,d6)、シャドーの(C,M,Y)の網%値(d7,d8,d9)がそれぞれ設定されている。 【0053】以下、同様に、「美しい緑、夏」に関するタグ「BeGreen_2」〜「美しい空、冬」に関するタグ「BeSky_4」の網%値(d11,d12,d13)〜(d57,d58,d59)がそれぞれ設定されている。なお、設定されているハイライトの網%値、たとえば(d1,d2,d3)とミドルトーンの網%値(d4、d5、d6)との間、ミドルトーンの網%値(d4、d5、d6)とシャドーの(C,M,Y)の網%値(d7,d8,d9)との間は、画像処理プログラムにより補間された値が設定される。 【0054】次に、ステップS1の判定において、カスタマイズデータの作成要求があった場合、ステップS22において画像処理プログラムが開かれる。この場合、画像処理プログラム中、カスタマイズデータの作成ルーチンがRAM32に展開され、実行される。 【0055】ステップS23のカスタマイズデータの作成処理では、システムデータファイル記憶領域50からシステムデータファイル100が読み出され、さらにカスタマイズデータファイル記憶領域52からカスタマイズデータファイルが読み出され、カスタマイズデータファイルを構成するカスタマイズデータ中、システムデータファイル100を構成するシステムデータと機種名およびタグ名が同一の画像処理パラメータがオーバーライトされて合成される。 【0056】この合成された画像処理パラメータ中、ユーザにより選択された、たとえば「美しい緑、夏」に関するタグ「BeGreen_2」のハイライトの(C,M,Y)の網%値(d11,d12,d13)、ミドルトーンの(C,M,Y)の網%値(d14,d15,d16)、シャドーの(C,M,Y)の網%値(d17,d18,d19)が、表示装置42の画面上に表示される。 【0057】図7は、その画面102を模式的に示している。画面102上には、上記の網%値に対応する「美しい緑、夏」のグラデーション画像104が表示されている。この画面102上で、ハイライト、ミドルトーン、シャドーの網%値、すなわち画像処理パラメータをマウス36およびキーボード38を利用して変更することで、グラデーション画像104の対応する領域の色が変化するとともに、変化した領域間の領域の色が画像処理プログラムにより補間されて変化する。 【0058】この場合、「美しい緑、夏」に関するタグ「BeGreen_2」のハイライトの(C,M,Y)の網%値(d11,d12,d13)が(d61,d62,d63)に、ミドルトーンの(C,M,Y)の網%値(d14,d15,d16)が(d64,d65,d66)に、シャドーの(C,M,Y)の網%値(d17,d18,d19)が(d67,d68,d69)に、それぞれユーザにより所望の値(画像処理パラメータ)として変更されてカスタマイズされたものとする。 【0059】ここで、OKボタン106を押下することで、図示していない確認画面上に「『美しい緑、夏』タグ名『Begreen_2』の画像処理パラメータを変更し、カスタマイズデータを作成しますがよろしいですか。」が表示され、その確認画面上でOKボタンを押下することで、ステップS24のカスタマイズデータの記憶要求が発生し、ステップS25のカスタマイズデータファイルのオーバーライトが実行される。 【0060】また、ステップS26でカスタマイズデータの作成を終了するかどうかが確認され、終了しない場合には、再び、ステップS23のカスタマイズデータの作成処理可能画面に戻る。 【0061】ステップS26の判定が肯定的とされたとき、カスタマイズデータの作成処理が終了する。 【0062】今回のカスタマイズデータの作成処理では、上述した「美しい緑、夏」に関するタグ「BeGreen_2」の画像処理パラメータと、「美しい空、夏」に関するタグ「BeSky_2」の画像処理パラメータが変更設定されたものとする。このカスタマイズデータがカスタマイズデータファイル記憶領域52に機種Aのカスタマイズデータファイル110として記憶される。 【0063】図8は、機種Aについてのカスタマイズデータファイル110の内容、すなわちカスタマイズデータの構成例を示している。このカスタマイズデータファイル110には、「美しい緑、夏」に関するタグ「BeGreen_2」の本体部の画像処理パラメータとして、ハイライトの(C,M,Y)の網%値(d61,d62,d63)、ミドルトーンの(C,M,Y)の網%値(d64,d65,d66)、シャドーの(C,M,Y)の網%値(d67,d68,d69)と、「美しい空、夏」に関するタグ「BeSky_2」の網%値(d71,d72,d73)、(d74,d75,d76)、(d77,d78,d79)がそれぞれ設定されている。 【0064】次に、ステップS1の判定において、画像処理要求があった場合、ステップS12において、システムデータファイル100を構成するシステムデータがシステムデータ記憶領域50から読み出されRAM32に展開される。また、ステップS13において、カスタマイズデータファイル110を構成するカスタマイズデータがカスタマイズデータファイル記憶領域52から読み出されRAM32に展開される。 【0065】さらにステップS14において、システムデータファイル100から読み出されたシステムデータに対してカスタマイズデータファイル110から読み出されたカスタマイズデータが合成されてRAM32に展開される。この合成の際には、機種名が同一であって、同一のタグが付与されたカスタマイズデータファイル110中のカスタマイズデータがシステムデータファイル100中の同一のタグが付与されたシステムデータに対してオーバーライトされる。 【0066】図9は、一部オーバーライトされて合成された機種Aについての画像処理パラメータ112の一部の構成例を示している。なお、画像処理パラメータ112は、システムデータファイル100から読み出されRAM32に展開されたシステムデータと、同様にカスタマイズデータファイル110から読み出されRAM32に展開されたカスタマイズデータとがCPU28により合成されて作成され、RAM32上に一時的に展開されているデータである。 【0067】この画像処理パラメータ112は、システムデータファイル100のデータ内容に対して、機種名およびタグ名が同一であるカスタマイズデータファイル110の「美しい緑、夏」に関するタグ「BeGreen_2」の画像処理パラメータである網%値(d61,d62,d63)、(d64,d65,d66)、(d67,d68,d69)と、「美しい空、夏」に関するタグ「BeSky_2」の画像処理パラメータである網%値(d71,d72,d73)、(d74,d75,d76)、(d77,d78,d79)が置換されたデータとなっている。 【0068】この後、ステップS15において、画像処理プログラム中、画像処理ルーチンが開かれて図4に示した画像処理ブロック70が実行可能な状態とされる。ステップS16において、入力画像データが、入力画像データファイル記憶領域54から読み出されて、この画像処理ブロック70に供給されたとき、画像処理パラメータ112中、画像処理パラメータa1〜a7が画像処理ブロック70の各部に設定され、この画像処理条件により入力画像データに対する画像処理が実行され、所望の出力画像データが得られる。 【0069】出力画像データは、ステップS18で出力画像データファイル記憶領域56に記憶される。 【0070】次いで、ステップS19により画像処理プログラムが終了される。このように画像処理の際には、システムデータファイル記憶領域50に記憶されているシステムデータファイル(たとえば、システムデータファイル100)を構成するシステムデータに対して、カスタマイズデータファイル記憶領域52に記憶されているカスタマイズデータファイル(この場合、カスタマイズデータファイル110)を構成するカスタマイズデータが合成された画像処理パラメータ(この場合、画像処理パラメータ112)により画像処理が実行されるので、ユーザの好みに合った画像処理がなされる。 【0071】次いで、ステップS1において、たとえばあるデジタルカメラに関する機種Bについての新たなシステムデータファイル(このシステムデータファイルの参照符号を114とする。)の記憶要求(更新要求)が発生した場合、再び、ステップS2のシステムデータファイルのオーバーライト記憶処理がなされる。 【0072】この場合、ステップS2の処理により、システムデータファイル記憶領域50の記憶内容が、図10の模式図に示すように、機種Aシステムデータファイル100と、今回の新たな機種Bのシステムデータファイル114からなる内容に更新される。 【0073】その一方、カスタマイズデータファイル記憶領域52の記憶内容は、図10の模式図に示すように、機種Aのタグ「BeGreen_2」とタグ「BeSky_2」の画像処理パラメータの内容のカスタマイズデータファイル110となったままである。 【0074】なお、機種Aのシステムデータファイル100がバージョンアップされた場合、システムデータファイル記憶領域50に記憶されている機種Aシステムデータファイル100中、同一のタグ名を有する画像処理パラメータのみがオーバーライトされる(書き換えられる)が、システムデータファイル中、同一の機種Aに関する画像処理パラメータの変更内容は、通常、きわめて微小であり、このようにして変更されたシステムデータファイル100から読み出されたシステムデータに対してカスタマイズデータファイル110から読み出されたカスタマイズデータを合成してカスタマイズされたシステムデータによる画像処理では、そのカスタマイズデータファイル110から読み出されたカスタマイズデータに係る画像処理の内容がほとんど変更されることがない。 【0075】もちろん、システムデータファイル100が書き換えられても、カスタマイズデータファイル記憶領域52に記憶されている機種Aについてのカスタマイズデータファイル110の内容が書き換えられることはない。 【0076】このように上述した実施の形態によれば、予め準備された画像処理パラメータをシステムデータファイル100としてハードディスク34に記憶するステップS2と、画像処理装置12上で設定した所望の画像処理パラメータa6をカスタマイズデータファイル110としてハードディスク34に記憶するステップS25と、入力画像データを画像処理する際、システムデータファイル100から読み出したシステムデータにカスタマイズデータファイル110から読み出したカスタマイズデータを合成した画像処理パラメータa1〜a7に基づく画像処理条件により画像処理して出力画像データを作成する画像処理ステップS17とを有している。 【0077】この場合、システムデータファイル100および114と、カスタマイズデータファイル110とを別々の記憶領域(記憶部)50、52に記憶し、画像処理の際にシステムデータファイル100、114を構成するシステムデータおよびカスタマイズデータファイル110を構成するカスタマイズデータの中、同一機種のファイルを合成して画像処理パラメータ112等として使用するようにしている。このため、たとえシステムデータファイル100、114が変更されても、カスタマイズデータファイル110を再度作成する必要がないという効果が達成される。 【0078】なお、たとえばシステムデータファイル100を構成するシステムデータにカスタマイズデータファイル110を構成するカスタマイズデータを合成する際、同一のタグが付与された画像処理パラメータa6のみをオーバーライトするようにしているので、カスタマイズデータファイル110のデータ容量を、システムデータファイル100との差分のみの小データ容量とすることができる。さらに、画像処理パラメータa1〜a6を、機種毎に管理しているので、機種の追加変更等に伴う画像処理パラメータa1〜a6の更新を容易かつ確実に行うことができる。 【0079】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、それぞれ画像処理パラメータがデータ内容であるシステムデータファイルとカスタマイズデータファイルとを別々に記憶し、画像処理の際に合成して使用するようにしている。このため、メーカー等により予め準備されたシステムデータの内容が更新されても、ユーザ等がカスタマイズしたカスタマイズデータをそのまま使用することができるという効果が達成される。 【0080】換言すれば、たとえシステムデータファイルが変更されても、カスタマイズデータファイルを再度作成する必要がないという効果が達成される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
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| 【出願日】 |
平成13年9月13日(2001.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077665 【弁理士】 【氏名又は名称】千葉 剛宏 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−85551(P2003−85551A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月20日(2003.3.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−277614(P2001−277614) |
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