| 【発明の名称】 |
新築分譲マンションの価格評価システム |
| 【発明者】 |
【氏名】中原 利幸
【氏名】早川 敦
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| 【要約】 |
【課題】新築した新築分譲マンションの各住戸の価格を的確に算出可能な新築分譲マンションの価格評価システムを提供する。
【解決手段】一般的なマンションの評価査定マニュアルに基づいた価格形成要因データと、前記最寄駅までの距離から求める価格評価の駅力と、最寄駅の駅力を地域内の市場価格に伴って生じる販売時期の違いによる価格評価に反映して前記価格形成要因データや駅力を修正する時点係数と、新築分譲マンションの立地点、建物共用点および各住戸の評価点の平均値である建物専有点(住戸専有点)を予め設定した基準から求め、この立地点と建物共用点と建物専有点(住戸専有点)との積により算出する物件力(住戸力)とを算出して各住戸を評価してデータベースに導入し、このデータベースから該当地域の比較評価対象物件の売れ行きを考慮した単価、物件力修正値、駅力修正値および時点係数修正値の積による単価検証式に基づいた単価検証係数から住戸の単価を算出する構成である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マンションから最寄駅までの距離(駅距離)、このマンションの付近に緑地・公園等がある閑静な住宅地、居住用マンションと一戸建て住宅地との混在地域などの環境条件、規模、前建て、駐車場の環境及び騒音などの項目について評価点を設定する一般的なマンションの評価査定マニュアルに基づいた複数の価格形成要因データと、マンションの前記最寄駅までの距離から求める価格評価の駅力と、この駅力が地域内の市場価格に伴って生じる販売時期の違いによる価格評価により反映され、前記駅力と前記価格形成要因データとを修正する時点係数と、新築分譲マンションの物件評価として立地点、建物共用点および各住戸の評価点の平均値である建物専有点または住戸専有点を予め設定した基準から求め、この立地点と建物共用点と建物専有点または住戸専有点との積により算出する物件力または住戸力と、を算出して各住戸を評価して記憶装置に導入してデータベースとし、このデータベースから該当地域の比較評価対象物件の売れ行きを考慮した単価、物件力修正値、駅力修正値および時点係数修正値の積による単価検証式に基づいて単価検証係数を求め、マンションの各住戸の単価またはマンション全体の平均単価を算出することを特徴とする新築分譲マンションの価格評価システム。 【請求項2】 前記価格形成要因データの時点係数、駅力及び物件力または住戸力の修正値より算出した各住戸の単価を基に該当マンションの全住戸の平均単価を算出し、住戸力に応じて各住戸に振り分けて価格表を作成することを特徴とする請求項1に記載の新築分譲マンションの価格評価システム。 【請求項3】 前記価格形成要因データの時点係数、駅力、売れ行きを考慮した単価及び物件力または住戸力の修正値より算出した各住戸の単価を求め、同一地域内の住戸戸数に関連して地縁性を勘案した大規模係数、該地域内の借家世帯数と供給戸数の関係に基づき供給過剰度係数を算出して、これら両係数と前記単価検証係数とによりマンションの住戸の価格を定めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の新築分譲マンションの価格評価システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、最寄駅からの距離を勘案し、地域内における他のマンションの販売状況などを比較および販売時期的状況などからマンションの各住戸の価格を算出する新築分譲マンションの価格評価システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来の土地等の不動産の価格は、不動産鑑定士によってその人の経験と主観によって決められていたが、昨今はコンピュータを利用して土地価格や家屋の価格を算出するシステムが考えられている。土地については、路線価、公示価格からの評価、取引事例からの評価の仕方も広く行われている。例えば、特開平11−53445号公報に記載されている方法がある。また、中古マンションにおいては1戸の住居の検証であり、同一マンション内の取引事例、近傍マンションの取引事例などから類似性の高い多くのサンプルが得られるために個別相対での条件比較を行いやすく価格の検証は充分に行うことができた。 【0003】一般的に行われているマンションの中古査定マニュアルは、次のようなものがある。最寄駅への距離によって基準値に対する評価点を設定、周辺環境、経過年数、土地の権利、建物の外観(外部仕上げ状況)、室内仕上げ、間取り、設備、展望や景観、騒音・振動、立体的位置、平面的位置、日照・通風の阻害度及びバルコニーの大きさなどにより評価点を設定して中古査定マニュアルが作られていた。一方、購入者側から見た場合、自分の住む1住戸を求めたいのであり、駅や環境の差異、共用施設の違い、階段や向きの違いを客観的に価格と結びつける的確な手法がなかった。 【0004】不動産の基本条件だけでなく、外部的要素などの詳細な情報や時期的要素などの蓄積、検索、表示の対象とすることにより、評価の効果的利用を可能にする新築分譲マンション評価システムが望まれている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の中古査定マニュアルでは地域性が十分に把握されず、時期的変動が勘案されていないので、的確なマンションの価格が算出されなかった。特に、新築分譲マンションにおいては、建築したマンションと同一時期に同一駅周辺に建築されるものが少なく個々の比較検証が困難であり、また、戸数が数十戸から数百戸にも及び住戸の集合体としてのマンションの評価が不十分で、更に、地縁性の強い新築マンション販売において販売戸数と販売価格の関係評価が困難であるために的確な評価システムがなかった。また、事業者側は数十戸から数百戸のマンションの平均価格の評価が事業の成否を決めるため、その検証が大きな問題であり、購入者側は常に、価格の正当性に疑問を抱き、マンションという人生の中で、もっとも大きな買い物をせざるを得なかった。このように、事業者、購入者共にマンション価格の客観的評価システムの確立を強く望まれていた。これらの問題点があって新築分譲マンションの各住戸の価格設定は経験と主観により簡単に決めていた。この問題点を解決すべく本発明者らは長年にわたり研究して的確な新築分譲マンションの価格評価システムを見出したのである。本発明の課題は、新築した分譲マンションの各住戸の価格を的確に算出可能な新築分譲マンションの価格評価システムを提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、次のような構成で前記課題は達成できる。マンションから最寄駅までの距離(駅距離)、このマンションの付近に緑地・公園等がある閑静な住宅地、居住用マンションと一戸建て住宅地との混在地域などの環境条件、規模、前建て、駐車場の環境及び騒音などの項目について評価点を設定する一般的なマンションの評価査定マニュアルに基づいた複数の価格形成要因データと、マンションの前記最寄駅までの距離から求める価格評価の駅力と、最寄駅の違いによる駅力を地域内の市場価格に伴って生じる販売時期の違いによる価格評価に反映して前記価格形成要因データや駅力とを修正する時点係数と、新築分譲マンションの物件評価として立地点、建物共用点および各住戸の評価点の平均値である建物専有点または住戸専有点を予め設定した基準から求め、この立地点と建物共用点と建物専有点または住戸専有点との積により算出する物件力または住戸力と、を算出して各住戸を評価して記憶装置に導入してデータベースとし、このデータベースから該当地域の比較評価対象物件の売れ行きを考慮した単価、物件力修正値、駅力修正値および時点係数修正値の積による単価検証式に基づいて単価検証係数を求め、マンションの住戸の単価またはマンション全体の平均単価を算出する新築分譲マンションの価格評価システムの構成である。 【0007】また、本発明の前記課題は、前記価格形成要因データの時点係数、駅力、売れ行きを考慮した単価及び物件力または住戸力の修正値より算出した各住戸の単価を基に該当マンションの全住戸の平均単価を算出し、住戸力に応じて各住戸に振り分けて価格表を作成する新築分譲マンションの価格評価システムの構成によって達成できる。 【0008】更に、本発明の前記課題は、前記価格形成要因データの時点係数、駅力及び物件力または住戸力の修正値より算出した各住戸の単価を求め、同一地域内の住戸戸数に関連して地縁性を勘案した大規模係数、当該地域内の借家世帯数と供給戸数の関係に基づき供給過剰度係数を算出して、これら両係数と前記単価検証係数とにより新築マンションの住戸の価格を定める新築分譲マンションの価格評価システムの構成によって達成できる。 【0009】本発明の新築分譲マンションの価格評価システムは、従来のマンションの価格査定マニュアルでは時系列変動に対応することができず、的確なものではなかったが、前記価格査定マニュアルの他に物件力または住戸力、駅力および時点係数を参照して単価検証ができるから各住戸の価格は比較対照事例から導き出される価格より検証事例の単価が安いか高いかを見て判断できる。しかも売れ行きを考慮した比較対照事例の販売状況から評価することができる。特に、前述の単価検証式により、最寄駅や販売時期の違い及び売れ行き状況にかかわらず多くの事例との検証が可能となり、検証結果の精度も大幅にアップする。 【0010】また、本発明はマンションの各住戸に住戸力が設定されているので一個の新築分譲マンション内における各住戸の価格表が極めて容易に作成できるから、従来手作業による記入方法が必要なく、自動的に算出記入することができる。それに加えて、記憶装置のデータベースから該当地域の比較評価対象物件の売れ行きを考慮した単価、物件力修正値、駅力修正値および時点係数修正値の積による単価検証式に基づいて単価検証係数を求め周辺物件の個別住戸との比較も単価検証式で検証できるため、適正な価格表を手早く作成できる。 【0011】本発明の構成の単価検証式は、既に算出された物件力や駅力などの時系列の修正値を基にして産出するから、常時的確な価格を算出することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明に係る新築分譲マンションの価格評価システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明新築分譲マンションの価格評価システムの基本を示す説明図である。図2及び図3はマンションの格差表の記入例の実施形態のサンプルである。図4及び図5はマンションの査定マニュアルによる評価点の具体的な実施形態の一覧表のサンプルである。図6及び図7はは本発明の時点係数に基づく地域別の実施態様を表す一覧表である。図8及び図9はマンションの各住戸の向きに関する評価点を記入した説明図である。図10は本発明の新築分譲マンションの各住戸毎に算出した住戸評価点などの入力方法を示す一覧表である。図11は本発明の物件力・住戸力に基づく適正価格を新築分譲マンション毎に算出した一覧表及び価格を比較対照図面に表したものである。図12は本発明による価格評価システムによる同一地域内の既分譲物件の価格帯及び最多価格帯との比較図である。図13は本発明価格評価システムによる各住戸の価格を表示したサンプルである。図14は本発明のシステムの画面に表示される主たる選択画面の流れを説明する説明図である。図15乃至図17は本発明における条件入力および検証物件検索の流れ等を示す実施形態のフロー図である。 【0013】本発明の新築分譲マンションの価格評価システムについて、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。図1に示すブロック図にあるように、マンションの市場分析としての必要な一般的な査定係数の他に、本発明独自の供給予定、供給実績、駅力、時点係数(相場変動係数)、民力、地図及び査定用係数を記憶したデータ―ベースより該当物件の最寄駅の駅力、評価係数を求める。物件評価点を算出する。これに周辺物件データを取り込んだ修正値を計算して、周辺価格帯チャ―トを求めて画像表示する。 【0014】一般的な査定マニュアルの評価項目は、交通の便、周辺環境、地上権、貸借権及び所有権の何れに該当するかの土地の権利状況、完成後の経過年数値、建物のエントランス、タイル、吹付タイル又はリシン吹付けかの建物の外壁仕上げ状況、室内の仕上げ保守状況、リビング、ダイニングの広さ、部屋の形状、収納のし易さ、冷房・暖房、給湯設備、外部からの騒音・振動、階層の係数、開口部方位、日照・通風の阻害、バルコニーの広さ、管理人の勤務形態、管理組合の加入状況、保守・清掃の程度、大規模修繕の対応、施設等について3〜5段階の評価点を記入して、全体の総合得点を算出して価格形成要因データを求めるものである。例えば、図2及び図3に個々の評価項目の実施形態を示すが、これは「中古マンション値づけ法」(中古マンション価格査定マニュアル)財団法人不動産流通近代化センター発行を引用した。 【0015】本発明価格評価システムの重要な構成の個々について説明する。 (1)時点係数時点係数は、新築分譲マンションの立地地域によってその傾向は相異するが、この地域を細かく分けるとデータサンプル数の問題と時点係数が市場の全体的な流れを反映できなくなるからあまり細かく分けずに評価することとする。図6,図7に示すように各地域の時点係数についての実施形態の一覧表にあるとおりである。実施の形態として、首都圏を対象とした場合は、東京都23区、都下、神奈川県、埼玉県、千葉県の5個の地域に分けて検証する。また、近畿圏、地方都市を対象とする場合は供給データを十分に分析し、市場にあった地域分けを行う。 【0016】a.手順1990年以降の首都圏の全分譲物件について、従来の「中古マンションの査定マニュアル」に基づき、徒歩修正(6分修正:徒歩点0ベース)のみ行い、「6分補正単価」を求める。年分・各地域毎の「6分補正単価」の平均値を求め、この平均値を各年の6月末時点の「6分補正単価平均値」として、各年各地域の代表値とする。各地域の代表値を用いれば1990年以降の時点係数を算出することができ、実施例として1998年から2001年の時点係数を求めることとする。 【0017】前記代表値よりこの期間の価格の年間変動率を算出する。補足として、前後3年間平均を算出し、変動率の正当性を確認する。その結果より、4年間の年間変動率の平均値を求め、更に、月間変動率に換算する。この期間の価格レベルは全体として下がり傾向であるためにこれを「月間下落率」と称する。4) 前記「月間下落率」を用いて、1998年1月を1.0としたときの各月の時点係数を(1)式より算出する。 物件販売月の時点係数=1−「月間下落率」×(1998年1月から販売月までの経過月数) (1) b.各地域、各月の時点係数各地域、各年、各月の時点係数は以下の通りとなる。 【0018】 代表値 年間 月間 時点係数 ‘98 ‘01 下落率 下落率 9801 980223区 252.6 214.6 5.0% 0.41% 1.0 0.9959都下 204.0 171.6 5.3% 0.44% 1.0 0.9956神奈川 194.5 165.6 4.9% 0.41% 1.0 0.9959埼玉 175.2 152.2 4.4% 0.36% 1.0 0.9964千葉 191.0 144.6 8.1% 0.67% 1.0 0.9933【0019】(2)駅力駅力は各駅の新築分譲マンションの販売単価より算出することとする。データは1998年から2001年の4年間に分譲されたマンションデータを用いることとする。時点係数と徒歩6分補正単価を用い、2002年1月時点での各駅徒歩6分に位置する平均的なマンションの販売単価をここでは駅力と称することとする。 a.手順1) 1998年から2001年に分譲されたマンションの販売単価を下式により2002年1月時点の徒歩6分に補正する。 ●補正単価=販売単価×100/(100+販売物件駅距離係数)×(2002年1月の時点係数/販売月の時点係数) * 駅距離係数は査定マニュアルにより求める(徒歩6分は0とする)。 2) 各駅毎、上記補正単価の平均値を算出し、駅力とする。ただし、大規模物件の期分け販売については、分譲2回(1期1次2次、もしくは1期2期)までとし、それ以降は平均から除くこととする。また、当該駅の分譲事例が少なく、2回の期分けでも結果に与える影響が大きいと判断された場合は1期のみの評価とする。 b.埼玉県内、京浜東北線、埼京線の駅力算定例として埼玉県内、京浜東北線、埼京線の駅力の一部を以下に示す。 【0020】 川口 156.9 戸田公園 151.4 蕨 153.6 武蔵浦和 156.5 南浦和 164.4 与野本町 145.9 浦和 166.0 大宮 151.7【0021】(3)物件力、住戸力の導入新築分譲マンションの物件評価を客観的に行い、かつ比較対照し易いように評価を点数化した物件力を導入する。物件力は立地点と建物共用点と建物専有点の積とする。また、建物専有点は各住戸の評価点(住戸専有点と称する)の平均値とする。その結果各住戸毎、立地点と建物共用点と住戸専有点の積により評価点を持つこととなり、本発明ではこれを住戸力と称する。評価は査定マニュアルに基づいて行い、また、各評価点のべ−スは100とする。 a.立地点新築分譲マンションの立地に関する評価点であり、評価項目は以下の通り。 ・最寄り駅までの距離:最寄り駅まで徒歩で何分かかるか・同駅内エリア力 :駅から同じ距離圏でも環境等大きく変わる場合に評価・アプローチ :駅から本物件までのアプローチの安全性、快適性評価・周辺環境 :本物件周辺の住環境評価(嫌悪施設、街並等) ・商業施設 :商業施設の規模、本物件からの距離評価・教育施設 :小中学校、保育園までの距離、学区レベル評価・医療施設 :総合病院、内科小児科までの距離・その他 :土壌汚染等従前の土地に関する問題点等の評価各項目の評価点をトータルし、ベースの100に加えた結果を立地点とする。 【0022】b.建物共用点新築分譲マンション全体に関わる評価項目で、立地点に関する評価以外のもの、駐車場、共用施設等がメイン項目だが、管理費等の項目を含むこととする。評価項目は以下の通りである。 ・売主 :性能評価、アフターサービス体制等の評価・施工会社 :大手建設会社についてはプラス評価・建物外観 :タイル、吹付け等、外観の仕上げ評価・性能 :壁厚、スラブ厚等建物の基本性能の評価・仕様・設備 :住戸内部の仕上げ材、設備機器等の評価・駐車場 :設置率、平置き、機械、屋根付の別、駐車場代の評価・バイク、駐輪場 :設置率の評価・共用施設 :キッズルーム、ゲストルーム等共用施設の評価・管理 :管理形態、管理費の多寡の評価・店舗・賃貸混在 :マンションの一部に賃貸があるかどうかの評価・メニュー対応等 :顧客の要望にどこまで応えられるかの評価・その他 :地形、道路付けの悪さ等の評価各項目の評価点をトータルし、べースの100に加えた結果を建物共用点とする。 【0023】c. 住戸専有点マンション1住戸毎、以下の各項目の評価を行う。 ・立体的位置 :階数の違いの評価・平面的位置 :向きの評価、中住戸・角住戸の違いの評価(リビング側メインバルコニー面) ・日照阻害 :冬至日の目陰時間の評価(同上) ・眺望・圧迫感 :前面建物との距離感、高さ関係の評価(同上) ・プライバシー :前面建物等からの覗かれ感の評価(同上) ・騒音・振動・臭い :道路、鉄道、工場等の騒音、臭いの評価・間取り :間口等のプランの使い勝手、快適性の評価・マンション内阻害 :廊下側居室の暗さ、人通り、ゴミ置場隣接等の評価・住戸別設備 :1階防犯シャッター等、個別住戸の設備評価・その他 :ドライエリア等特殊条件の評価各項目の評価点をトータルし、ベースの100に加えた結果を当該住戸の住戸専有点とする。 【0024】d.建物専有点上記3の住戸専有点の全住戸平均を各項目ごと求める。その平均値が建物全体で評価したときの各項目の評価点となる。各項目の評価点をトータルし、その結果をベ−スの100に加えた結果を建物専有点とする。この建物専有点は、マンションを全体で見たときの、プランニングの評価、周辺建物の位置関係を評価したものと判断できる。建物専有点の採用により、どんな規模のマンションにおいても平均的な評価とマンション同士の比較が可能となる。 【0025】上記a〜dの各点について総合評価をして次のようにして物件力や住戸力を算出する。 e. 物件力当該マンションの物件力は下式により算定される。 物件力=立地点×建物共用点×建物専有点÷10000例えば、立地点:105、建物共用点:110、建物専有点:103とすると、そのマンションの場合、物件力は以下の通りとなる。 物件力=105×110×103÷10000=118.97なお、上式はマンションの土地が所有権の場合(一般的)であり、地上権、賃借権及び定期借地権の場合には、以下の係数を掛けることとする。 地上権:0.95 賃借権:0.9 定期借地権:0.85前述のように、物件力は当該マンション全体を評価したものであり、平均坪単価の比較に用いられる係数である。 【0026】f.住戸力当該住戸の住戸力は下式により算定される。 住戸力=立地点×建物共用点×住戸専有点÷10000例えば、立地点:105、建物共用点:110、住戸専有点:107のマンションの場合、住戸力は以下の通りとなる。 住戸力=105×110×107÷10000=123.59なお、上式はマンションの土地が所有権の場合(一般的)であり、地上権、賃借権の場合には、以下の係数を掛けることとする。 地上権:0.95 賃借権:0.9 定期借地権:0.85前述のように、住戸力は当該マンションの中の1住戸を評価したものであり、マンション内の1住戸同士、もしくは他のマンションの1住戸との坪単価の比較に用いられる係数である。 【0027】このようにして求められた物件力や住戸力を基礎にしてマンションの価格を次の単価検証式によって算出する。 (4)単価検証式と評価a. マンション平均坪単価の検証検証事例:Aについて、比較対照事例:Bからのマンション平均坪単価の検証式を以下に示す。 A単価=B単価×(物件力A/物件力B)×(駅力A/駅力B)×(時点係数A/時点係数B) 物件力修正 駅力修正 時点修正ここで、比較対照事例:B(既分譲)の単価、物件力、その売れ行きはパンフレット並びに公表データ、個別調査より特定できる。また、駅力、時点係数も過去の分譲データより設定済みのため、既知のデータである。たがって、検証事例:Aの物件力を図6の条件格差表と地図並びに周辺状況から算出し、現時点の時点係数を入力すれば、理論的に検証事例:Bと同等の売れ行きを示す現時点のAの坪単価を算出できる。 比較対照事例:Bは算定式の性格上、販売時期、駅の違いにかかわらず任意に抽出が可能であり、結果その数も任意に設定できる。検証方法が事例検証であるため、検証結果の精度は当然ながら検証事例のサンプル数に左右される。また、検証事例の特徴に合わせ,規模・駅距離・沿線等、評価の重み付けも可能である。売れ行きについても、価格との相関関係として整理可能となるため、検証事例の価格査定の精度アップが可能となる。 【0028】b. マンション内特定住戸の単価検証検証住戸:A1(Aマンション内)について、比較対照住戸:B1(Bマンション内)からの坪単価の検証式を以下に示す。 A1単価=B1単価×(住戸力A1/住戸力B1)×(駅力A/駅力B)×(時点係数A/時点係数B) 住戸力修正 駅力修正 時点修正この検証式を用いることにより、マンション購入者は検証住戸の価格評価を行うことが可能となる。B1から上記検証式により得られたA1の検証単価が実際のA1価格より安ければ、B1に比べてA1は割高ということになる。また、各住戸が立地点、建物共用点、住戸専有点を持つことにより、各々の評価項目での検索が可能となる。例えば、駅、徒歩、向き等購入者の希望条件をクロスして住戸をピックアップできる。かつ、ピックアップした住戸ごとの価格評価を行うことが可能となる。これにより、購入者は自分の希望条件を満たす住戸を納得した価格で速やかに購入決定できる。 【0029】このようなタイプ、面積など入力して、窓向き(方位)などを入力して住戸評価点の入力項目を導入した実施例を図13に示す。 【0030】一方、マンション分譲事業者にとっても、以下の使い方で価格検証の精度を高めることが可能である。上記(a)の検証はあくまで全体の平均坪単価と全体の売れ行き状況の検証である。一般に、価格表の作り方により、タイプ毎売れ行きに差が出ることが多いが、その中身の差は上記(a)の検証では考慮されてない。ここで、住戸毎の検証を行えば、その点を評価に加えることが可能となる。比較対照住戸として売れている住戸を選べば、売れる価格が検証できる。ただし、その際には、向き、広さ、阻害状況等条件が似通った住戸との比較が必要となる。この検証を加えることにより、価格検証の精度は高められる。 【0031】c.アップ率の設定と評価新築分譲マンションの価格レベルを数値で表現するために、アップ率という指数を設定する。このアップ率は%表示とし。A物件のアップ率は下式をもって表す。 アップ率(%)=[修正売値A/(駅力A×物件力A/100)−1]×100ここで修正売値Aとは,A物件の販売価格(単価)を駅力設定時(2002年1月)まで、時点修正した値とする。この式で明らかなように、アップ率とは駅力に対して物件Aを査定した場合の価格レベルを表している。この時駅力は2002年1月時点の徒歩6分の平均的なマンションでその物件力は100を想定している。アップ率の設定により、各マンションの価格レベルを無次元化して表現できる。一方、各物件の売れ行きは、販売初月の契約率で表現されているため、両者の関係を整理すると売れ行きに応じたアップ率の選定、すなわち、価格検証を行うことが可能となる。また、同様の処理を住戸毎に行えば、売れ行き好調住戸からの検証はより迅速に行うことが可能である。 【0032】(5)価格表システム前述のように、マンション内の各住戸に住戸力が設定されているため、マンションの販売価格表の作成は極めて容易にできる。簡単にいえば、マンション全体の平均単価を住戸力に応じて各住戸に振り分ければ良い。それによって、評価に見合った価格表が作成できる。以下例を上げて具体的に示す。 ● 具体例説明を単純化するため、4住戸のマンションを想定する。
【0033】このマンションの平均坪単価を150万円とした場合、各住戸の価格は以下のように計算する。 ● 住戸単価=平均坪単価×当該住戸力/平均住戸力具体的には以下のようになる。 101号 単価=150×100/103.5=144.93万円102号 単価=150×102/103.5=147.83万円201号 単価=150×105/103.5=152.17万円202号 単価=150×107/103.5=155.07万円 平均 150万円この結果より、各住戸の価格は以下の通りとなる。 101号 価格=144.93×21.175=3069万円102号 価格=147.83×22.688=3354万円201号 価格=152.17×21.175=3222万円202号 価格=155.07×22.688=3518万円 合計 1億3163万円この合計値は、総売上150万円×87.725坪=1億3159万円と若干異なっている。これは、住戸の広さの違いや平均を求めた場合の誤差によるものである。処理の方法としては、総売上に合わせるよう各住戸の価格を微調整する。この手法とコンビューターを用いれば、数百戸、場合によっては、千戸単位のマンションでも評価に見合った価格表を速やかに作成できる。 【0034】(6)大規模係数と供給過剰度の設定事業者からすれば、同一立地であっても50戸供給するのと200戸供給するのとでは、販売価格は変えざるを得ない。本来住宅は地縁性が大変強い商品であり、多くの戸数を完売しようとすれば、より地縁性のない地域から人を呼んで、かつ、購入してもらわなければならない。したがって、割安感を出さなければならないため、価格は下げざるを得ない。その割安感を本システムでは、大規模係数と称する。同様に、地縁性が強いがために、地元のパイの多さも当然問題となる。もともとのパイの多さは借家世帯の数(年収、年齢層等の民力)がベースとなる。また、パイの食われ度合いは当該物件の発売までの間に、その地域でどれだけのマンション供給がなされたかによる。この借家世帯の数と供給戸数の数との関係を供給過剰度と称し、価格検証の指標とする。先ほどの検証式にこの両係数を掛け合わせることにより、事業者にとっての価格検証の精度はより高められる。 【0035】a. 大規模係数の設定大規模係数は、その物件の位置するポイントを中心とした半径2kmの円内の借家世帯数と当該物件の分譲戸数との関係で定義する。これは過去の分譲実績より、小・中規模マンションにおいて購入者の前住地が6割がた半径2Km圏内にあることを考慮したものである。また、購入者の多くは借家世帯からの転居であるため、総世帯数ではなく借家世帯数で定義している。なお、2Km圏内の借家世帯数は、国勢調査の町丁目あたりの借家世帯数をもとにGISの検索システムで算定する。 【0036】●設定方法前述の価格査定システムを用いて首都圏の80戸以上で販売好調の新築分譲マンションの価格査定を行う。その際比較対照物件は80戸未満の販売好調マンションとする。その検証結果と実際の販売価格との格差を規模係数と称し、以下の式で表す。 規模係数(%)=(販売価格一検証結果価格)÷検証結果価格×100過去1年間の対象物件について各々規模係数を求める。その結果を横軸に(分譲戸数/2Km圏借家世帯数)を縦軸に規模係数をとったグラフにまとめる。その結果より両者の平均的な関係をもとめ、大規模係数とする。したがって、大規模係数は(分譲戸数/2km圏借家世帯数)との関係として設定される。この係数は、80戸を超える戸数のマンションを分譲する場合、好調に推移させるための価格低減率を表す。 【0037】b. 供給過剰度の評価供給過剰度は首都圏マンション地域を3Kmメッシュで区切り、そのメッシュ内の借家世帯の数と供給戸数との割合で評価する。2000年の上期以降半年毎供給戸数の借家世帯数を算出し、2001年の下期までの4期間の平均をとり、その値をそのメッシュのベースとする。算出にはGISの検索機能を用いる。当該物件販売時から遡ること半年間の各メッシュの供給戸数を算出する。販売が現時点より先の場合には、供給予定物件の戸数も加えることとする。その戸数を元に、供給戸数/借家世帯数の値を算出する。その絶対値とべースとの割合により供給過剰と判断される場合、2〜3%(グロス価格で100万程度)の価格低減をおこなう。判定はGISでメッシュの色分けを行い、全体的なバランスの中で判断する。 【0038】本発明の価格設定システムの主な駅力、物件力や住戸力の入力についての流れ図を図15以下に示す。メインメニューとマーケットレポートなどのデータベースから検証物件登録メニューを画面上に取り出し、必須情報条件(物件名・物件所在地)を入力する。画面上に該当マンションの地図を表示。最寄駅を検索して最寄駅を選択して、価格形成要因データなどの査定マニュアルを表示する。この時既登録物件情報を勘案して、表示する。このデータをデータベースに登録する。市場状況レポートとメインメニューから先ず希望する検索方法を選択する。その検索方法に適合した該当物件がデータベースから抽出される。ディスプレー上に抽出物件が地図情報と共に表示される。必要に応じて印刷し、このデータに不足のある場合は初期の検索方法に戻り、繰返し、このよう流れにより検索することができる。データベースは常時新しいデータが修正されて入力されている。 【0039】 【発明の効果】本発明の新築分譲マンションの価格評価システムは、従来のマンションの価格査定マニュアルの他に物件力または住戸力、駅力および時点係数を参照して単価検証ができるから各住戸の価格は該当地域の比較対照事例から導き出される価格より検証事例の単価が安いか高いかを見て判断できるので的確な価格を設定することができる。しかも新築分譲マンションの売れ行きも比較対照事例の販売状況から評価することができ、特に、前述の単価検証式により、駅や販売時期の違いにかかわらず多くの事例との検証が可能となり、検証結果の精度も大幅にアップする。 【0040】また、本発明はマンションの各住戸に住戸力が設定されているので一個の新築分譲マンション内の各住戸毎の価格表が極めて容易に作成できるから、従来手作業による記入方法が必要なく、自動的に算出記入することができ、それに加えて、周辺物件の個別住戸との比較も前記検証式で検証できるため、適正な価格表を手早く作成できる。本発明の構成の単価検証式は、既に算出された物件力や駅力などの時系列の修正値を基にして産出するから、常時的確な価格を算出することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】502192834 【氏名又は名称】中原 利幸 【識別番号】502192867 【氏名又は名称】早川 敦
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| 【出願日】 |
平成14年5月29日(2002.5.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080698 【弁理士】 【氏名又は名称】小田 治親
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| 【公開番号】 |
特開2003−345884(P2003−345884A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月5日(2003.12.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−155467(P2002−155467) |
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