トップ :: G 物理学 :: G06 計算;計数




【発明の名称】 森林認証管理システム
【発明者】 【氏名】真下 正樹
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 住友林業株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】各森林52に対して、それぞれ、多様なメニューから、独自の認定基準を設けることを許し、それを公開する。森林所有者や管理受託者、ボランティア等により施業実施された管理内容を公開する。その森林の管理に必要な資金資金情報も公開する。十分な必要な管理業務が運営資金が十分にあれば、管理の継続性も客観的に把握できる。協力資金額38を含む資金協力情報34もウェブページで公開する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 森林を認証登録するために必要な管理業務と実施された管理業務の内容を、森林管理用のデータベースに記録する手段と、新たに前記管理業務のいずれかが実施されたとき、前記データベースの内容を更新する手段と、前記データベースに記録された情報のうち、少なくとも実施された管理業務の内容を、ネットワークを通じて公開する手段とを備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項2】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、複数の森林について、認証登録がおこなわれるとき、各森林を認証登録するために必要な管理業務は、全ての森林について共通な業務と当該森林に固有の業務とが含まれることを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項3】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、前記データベースには、森林の所有者もしくは管理受託者と、管理業務を実施する管理協力者の情報を含めることを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項4】 請求項3に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の管理業務を実施する管理協力者を要請する旨と、協力を要請する管理行為の内容を示す情報を公開する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項5】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、前記データベースは、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の活動を資金面で支援する資金協力者の情報を記録することを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項6】 請求項5に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の、活動を支援する資金の額を示す情報を公開する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項7】 請求項5に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の活動を資金面で支援する資金協力者の広告情報を公開する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項8】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者以外のものであって、管理業務を実施する管理協力者に対して、協力の内容に応じて付与されるポイントもしくは地域通貨を計算する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項9】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の活動を資金面で支援する資金協力者に対して、協力の内容に応じて付与されるポイントもしくは地域通貨を計算する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項10】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、認証を受けた森林の産品に使用する認証表示を発行する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項11】 森林を認証登録するために必要な管理業務と実施された管理業務の内容を、森林管理用のデータベースに記録する処理と、新たに前記管理業務のいずれかが実施されたとき、前記データベースの内容を更新する処理と、前記データベースに記録された情報のうち、少なくとも実施された管理業務の内容を、ネットワークを通じて公開する処理と、森林の所有者もしくは管理受託者以外のものであって、前記管理業務を実施した管理協力者に対して、協力の内容に応じて付与されるポイントを計算する処理とを、コンピュータに実行させる森林認証管理用コンピュータプログラム。
【請求項12】 請求項1に記載の森林認証管理システムにおいて、認証登録を受けた森林から産出される産品を他の物から区別するための認証表示の発行を管理する手段と、発行された認証表示を印刷する手段とをネットワークを通じて接続してなり、前記認証表示の発行を管理する手段は、森林から産出された原木の数量分の認証表示を発行し、この認証表示には、各原木を区別できるシリアル番号が付与されており、前記認証表示を印刷する手段は、重複して同一のシリアル番号の認証表示を印刷しないように制御されることを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項13】 請求項12に記載の森林認証管理システムにおいて、原木から製造される木材製品に認証表示を印刷する手段は、原木に印刷された認証表示のシリアル番号を含む、枝番を付与した認証表示を生成し、この枝番は、認証表示の発行を管理する手段に通知されて記録されることを特徴とする森林認証管理システム。
【請求項14】 請求項12に記載の森林認証管理システムにおいて、原木から製造される木材製品に認証表示を印刷する手段は、原木に印刷された認証表示のシリアル番号を認証機関に送信して、認証機関で発行されたシリアル番号を受信して、このシリアル番号を含む認証表示を木材製品に印刷することを特徴とする森林認証管理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、わが国の森林の継続的な管理と経営に好適する森林認証制度を構築できる森林認証管理システムとコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】森林の無計画な伐採により、緑地が減少して自然環境が破壊され、地球温暖化が進んでいくという深刻な問題が発生している。この問題を解決するために、国際的な条約の締結を計画する一方で、民間レベルでも様々な取り組みがなされている。例えば、不法に伐採された樹木を原料とする木材の流通を阻止するために、森林の認証制度が設けられた。この制度は、環境への影響を十分に配慮して管理された森林に対して認証を与える制度である。認証が与えられた森林から生産された木材には、品質を保証するラベルを貼ることが認められる。ラベルの貼られた木材の流通を積極的に推進すれば、環境を破壊するような不適切な方法で産出された木材の流通を阻止し、過度の伐採による環境破壊を防止し、持続可能な森林が達成できる。この国際的な森林認証登録制度は、諸外国で広がりを見せてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。日本の地形は複雑である。樹木の種類も多い。北日本と西日本では気候の差も著しい。しかも、日本には、険しい山岳地帯にあるものから、里山といわれ住宅地と隣接しているものなど、多種多様な形態の森林が存在する。植えられた木の種類、植林方法、経営方法、施業計画等が多岐にわたる。このため、画一化された基準で判定される国際的な森林認証制度がなじまない部分が多い。故に、日本の風土にあった森林認証制度の制定が望まれる。本発明は、以上の点に着目してなされたもので、わが国の森林の継続的な管理と経営に好適する森林認証制度を構築できる森林認証管理システムとコンピュータプログラムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、多面的機能を持続的に発揮でき、森林管理のレベル向上を促し、わが国の森林・林産業分野の産品の流通活性化を図ることによって、自然生態系の保護や地球温暖化防止等の環境貢献に資する森林認証管理システムとコンピュータプログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、保安林制度、自然公園法、自然環境保全法等を背景とした森林施業計画制度を補完する機能を持つ森林認証管理システムとコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は次の構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉森林を認証登録するために必要な管理業務と実施された管理業務の内容を、森林管理用のデータベースに記録する手段と、新たに上記管理業務のいずれかが実施されたとき、上記データベースの内容を更新する手段と、上記データベースに記録された情報のうち、少なくとも実施された管理業務の内容を、ネットワークを通じて公開する手段とを備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0005】〈構成2〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、複数の森林について、認証登録がおこなわれるとき、各森林を認証登録するために必要な管理業務は、全ての森林について共通な業務と当該森林に固有の業務とが含まれることを特徴とする森林認証管理システム。
【0006】〈構成3〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、上記データベースには、森林の所有者もしくは管理受託者と、管理業務を実施する管理協力者の情報を含めることを特徴とする森林認証管理システム。
【0007】〈構成4〉構成3に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の管理業務を実施する管理協力者を要請する旨と、協力を要請する管理行為の内容を示す情報を公開する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0008】〈構成5〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、上記データベースは、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の活動を資金面で支援する資金協力者の情報を記録することを特徴とする森林認証管理システム。
【0009】〈構成6〉構成5に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の、活動を支援する資金の額を示す情報を公開する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0010】〈構成7〉構成5に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の活動を資金面で支援する資金協力者の広告情報を公開する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0011】〈構成8〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者以外のものであって、管理業務を実施する管理協力者に対して、協力の内容に応じて付与されるポイントもしくは地域通貨を計算する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0012】〈構成9〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、森林の所有者もしくは管理受託者もしくは管理協力者の活動を資金面で支援する資金協力者に対して、協力の内容に応じて付与されるポイントもしくは地域通貨を計算する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0013】〈構成10〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、認証を受けた森林の産品に使用する表示を発行する手段を備えたことを特徴とする森林認証管理システム。
【0014】〈構成11〉森林を認証登録するために必要な管理業務と実施された管理業務の内容を、森林管理用のデータベースに記録する処理と、新たに上記管理業務のいずれかが実施されたとき、上記データベースの内容を更新する処理と、上記データベースに記録された情報のうち、少なくとも実施された管理業務の内容を、ネットワークを通じて公開する処理と、森林の所有者もしくは管理受託者以外のものであって、上記管理業務を実施した管理協力者に対して、協力の内容に応じて付与されるポイントを計算する処理とを、コンピュータに実行させる森林認証管理用コンピュータプログラム。
【0015】〈構成12〉構成1に記載の森林認証管理システムにおいて、認証登録を受けた森林から産出される産品を他の物から区別するための認証表示の発行を管理する手段と、発行された認証表示を印刷する手段とをネットワークを通じて接続してなり、上記認証表示の発行を管理する手段は、森林から産出された原木の数量分の認証表示を発行し、この認証表示には、各原木を区別できるシリアル番号が付与されており、上記認証表示を印刷する手段は、重複して同一のシリアル番号の認証表示を印刷しないように制御されることを特徴とする森林認証管理システム。
【0016】〈構成13〉構成12に記載の森林認証管理システムにおいて、原木から製造される木材製品に認証表示を印刷する手段は、原木に印刷された認証表示のシリアル番号を含む、枝番を付与した認証表示を生成し、この枝番は、認証表示の発行を管理する手段に通知されて記録されることを特徴とする森林認証管理システム。
【0017】〈構成14〉構成12に記載の森林認証管理システムにおいて、原木から製造される木材製品に認証表示を印刷する手段は、原木に印刷された認証表示のシリアル番号を認証機関に送信して、認証機関で発行されたシリアル番号を受信して、このシリアル番号を含む認証表示を木材製品に印刷することを特徴とする森林認証管理システム。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。図1は本発明の森林認証管理システムの具体例を示すブロック図である。図に示したネットワーク1は、インターネットやイントラネット(LAN、WAN)、電話回線網、などの各種の任意の情報通信用ネットワークである。有線ネットワークでも無線ネットワークでも構わない。ネットワーク1には、サーバ10と、このサーバ10で公開される情報を閲覧できる任意の端末装置11が接続されている。端末装置11は、森林の管理等に関与する者だけでなく、森林の管理状態に関心のある者が操作する任意の端末装置である。この端末装置は、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、携帯電話端末、一般電話端末、その他、情報処理機能と通信機能を持つ任意の通信用端末であればよい。
【0019】サーバ10は、記憶装置12と、演算処理装置13を備える。記憶装置12や演算処理装置13は、サーバ10に内蔵されていても外付けされていても構わない。記憶装置12には、森林管理のためのデータを格納したデータベース21と、情報公開のためのウェブページ31とが記憶されている。
【0020】データベース21には、管理者(管理受託者)データ22と認証登録管理業務リスト23と管理業務実施者状況データ24と管理協力者リスト25と資金協力者リスト26が記憶されている。各データの内容は後で説明する。ウェブページ31には、管理業務情報32と管理協力情報33と資金協力情報34と協賛企業紹介35が含まれている。管理協力情報33は協力者数36と協力者募集要項37とを含み、資金協力情報34は協力資金額38を含んでいる。各ウェブページの内容も後で説明する。なお、データベース21とウェブページ31は、認証の対象となる森林ごとに作成される。
【0021】認証された森林は、その管理状態を公開するためにこのシステムが利用される。さらに、認証予定の森林についても、上記のデータベース21とウェブページ31が作成される。管理協力者を募集し、その協力により認証に必要な管理業務が推進され、資金協力者を増やす効果も期待できる。また、認証を得るまでの過程を公開して、認証システムの普及を図る効果も期待できる。
【0022】各ウェブページは、それぞれ所定のURL(Uniform Resource Locator:この明細書ではネットワークアドレスと呼ぶ)を用いて、ネットワークを通じて閲覧可能な状態にされている。ウェブページは、いずれも、HTML(Hyper Text Mark-up Language)、SGML(Standard Generalized Mark-up Language)、XML(eXtensible Markup Language) 等の形式で作成されたもので、ネットワークを通じて端末装置11のブラウザにより閲覧可能な形式のデータである。
【0023】このシステムを運用するために、記憶装置12には、データベース管理手段41、管理業務情報公開手段42、管理協力情報公開手段43、資金協力情報公開手段44、協賛企業紹介情報公開手段45、ポイント管理手段46、認証ラベル発行手段47が設けられている。データベース管理手段41はデータベース21への各種データの入出力処理を実行する。また、公開手段42〜45は、それぞれ所定の情報をウェブページ化して公開する処理を実行する。ポイント管理手段46は、協力者に対するポイント付与処理を実行する。認証ラベル発行手段47は、認証ラベルの発行処理を実行する。なお認証登録された旨を表示するものの形式は任意てよいが、以下では、ラベルを例にとって説明する。これらの手段は、サーバ10のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムである。その詳細な機能は、後で順次説明をする。
【0024】(森林認証管理システムの概要)従来存在する森林認証制度では、森林の所有者から申請があると、一定の基準にしたがって専門家による審査がされる。認証が下りると、その生産品が,適切な森林管理がなされた森林から生産されたものであることを保証するラベル等が交付される。その後、一定期間おきに専門家が現地調査をして再審査が行われる。こうしたことから、審査のために多額の費用がかかる。また、高度の知識を持った多数の審査官の育成が必要である。日本のように多種多様な森林の評価と審査には複雑な基準が必要になり、円滑な運用は困難である。
【0025】本発明では、各森林に対して、森林所有者や管理受託者、あるいはボランティアや体験学習のために森林管理に協力する協力者によって施業実施された管理項目を、森林管理用のデータベース21に記録する。管理者(管理受託者)データ22、認証登録管理業務リスト23、管理業務実施者状況データ24が記録されたデータである。認証登録管理業務リスト23は、森林の適正な管理に必要な管理項目である。これは、森林ごとに異なる。故に実施される管理項目はそれぞれ独自の項目を含んでさしつかえない。このデータベース21に含まれた情報のうち、管理業務情報32や管理協力情報33に相当するものをウェブページ31で公開することにより、その森林に対する管理状態を客観的に把握できる。
【0026】さらに、その森林の管理に必要な資金を、会費や事業収入並びに寄付金等により運営する。この資金情報も、上記の森林管理用データベース21に記録して公開する。管理協力者リスト25や資金協力者リスト26がこれに該当する。運営資金が十分にあれば、管理の継続性も客観的に把握できる。従って、協力資金額38を含む資金協力情報34もウェブページで公開する。この情報を利用すれば、認証査定時や、認証後監査等における現地調査が標準化され、簡素化されて、森林認証に必要な条件の有無が容易に確認でき、費用のかからない認証も可能になる。さらに、この森林認証管理システムに、ポイント管理手段46と認証ラベル発行手段47とを用いて、ポイントに対応する地域通貨を発行したりして、後述するような効果が生じる。
【0027】(森林認証管理システムの運営機関)森林認証システムを運営する機関は、例えば、都道府県やそれを跨ぐ山系や流域を単位として設置されるとよい。この機関は森林・林業関係団体や自然保護団体、森林の地元市民団体等が事務局となって運営するのが好ましい。また、全ての機関は上部機関を通じて情報交換をし、連携することが好ましい。これらの機関は例えば、以下の業務を行なう。
【0028】1.認証活動推進業務可能な限り多くの森林に、この認証機関を利用して認証を受けることを推進する業務である。システムが全国にわたって広く普及することにより、木材の流通形態を大幅に改善できるようになる。なお全国にある認証機関の相互連携と、国際認証機関との相互認証や情報交換のための中央組織をさらに設けることが好ましい。この認証機関中に、図1に示した本発明のシステムを設ける。
【0029】2.認証査定業務一定の基準に照らして、対象となる森林が認証資格を有するかどうかを査定する業務である。この認証処理に本発明のシステムを使用する。本発明のシステムは、認定基準に、管理協力者による森林管理業務の内容や資金協力者の提供する管理資金の額に関する情報を取り入れる。森林管理の長期的な安定性を図るためである。なお、認証基準や認証の根拠となる情報をネットワークを通じて公開することにより、客観的な評価が可能になる。さらに、認証業務を第3者的に監視する専門機関を設けるようにすれば、より客観的な認証業務が推進できる。また、認証基準は、生物多様性の確保を意識したモントリオールプロセス7原則65指標に準拠した管理体系であることが好ましい。管理業務情報32や管理協力情報33等を含むウェブページ31を公開することで達成する。
【0030】3.森林施業計画制度に基づく市町村整備計画、および保安林制度や自然公園法や自然環境保全法等との調整業務既存の制度にかかわる業務との関係を考慮して、共通する業務を相互補完により効率化する業務である。森林管理業務の低コスト化に寄与する。一定の基準の管理業務が継続的に行なわれることを条件に認証を受けることができるものとし、その管理業務の中に既存の制度にかかわる業務の一部を含めるようにするとよい。
【0031】4.地域の森林・林業生産情報拠点としての業務住宅の品質確保の促進等に関する法律等に対応した地域国産材を円滑に供給できるように、流通のしくみを改善し、啓蒙を図る業務である。このために、ポイントシステムを構築し、森林に対する管理業務を提供したものに対して地域通貨を発行し、その地域通貨により地域国産材を購入できるようにして、管理業務の推進と管理費用の確保等を図っている。
【0032】(管理業務)図1の森林認証管理システムにより認証をする森林は、適正な保護管理業務がなされている森林である。保護管理業務は、炭酸ガスの吸収源となる森林の経済的な業務である。植林、育林、木材生産を担う林業が、自然環境の保全や水源涵養等の生態系の持続を前提に、環境型社会の一環として機能するように再構築するための業務とする。例えば、手入れ不足の林に間伐や枝打ち等を施し、光合成能力を高めるような作業を含める。具体的には、森林管理、育林作業、自然環境保全のための調査研究、モニタリング、天災や山火事からの防止活動、地域社会の風土文化の継承、各種活動の支援等がある。また、住宅メーカーや工務店が専門家を雇用して森林管理業務を提供する場合もある。
【0033】管理業務の内容は、森林計画制度における機能区分を前提にして、森林所有者の経営意思を尊重し、林分の施業目標に応じて、管理業務の内容を、複数の形式の中から選択できるようにする。組合組織のような集合森林も同様にいずれかの形式を選択できるようにする。いずれの形式を選択する場合でも、共通の遵守基準を定めておくことが好ましい。即ち、各森林を認証登録するために必要な管理業務は、全ての森林について共通な業務と当該森林に固有の業務とが含まれる。
【0034】図2は、森林の管理利用形態と認証管理種目等の一例を示し、上記機能区分との整合を前提とした、選択可能な形式をリストアップしたものの説明図である。本発明のシステムによれば、わが国の多種多様な森林を、その性質に応じて区分し、各森林に適した管理がなされればその森林に認証を与えて積極的に保護をする。画一化されたものでなく複数の認証基準を設ける。これらの認証基準の適正化と客観性を確保するために、認証登録管理業務リスト23に記録し、ウェブページ31を用いて公開をする。
【0035】山林の管理利用形態には、林業資産として管理される循環利用林と、社会資産として管理される地域社会文化利用林と、環境資産として管理される自然環境保全林といったものがある。認証管理種目としては、単層施業林、複層施業林、先端技術経営林、地域コミュニティ林、現存生態維持林、原生的保護林、その他の保安林・制限林といった種類のものがある。
【0036】循環利用林は、適正な管理をして木材等の産品を産出させて林産資源の循環利用をはかる森林である。単層施業林、複層施業林、先端技術経営林等が該当する。単層施業林や複層施業林は、資源育成を目的とし、先端技術経営林は、機械化、効率化、加工利用高度化により資源の有効利用を図ることを目的とする。定められた管理業務を5年程度以上継続させることを認定の要件にする。また、循環利用林は、材木店や工務店、住宅メーカー等の協力を得て、森林の産品を管理協力者自身が積極的に利用することが好ましい。このために、例えば、ポイントを還元して住宅建設資金の一部に充当する、本発明のシステムが利用できる。
【0037】地域社会文化利用林は、地域社会や文化のために利用する森林を認定の対象とする。この森林では、地域社会、風土文化、伝統技法等の承継活動教育といったものを管理目標に含める。地域コミュニティ林等が該当する。自然環境保全林は、全ての認証管理種目に該当するものがあってよい。特徴的には、現存生態維持林、原生的保護林である。認証管理の要件には、厚生的保護、現存生態・希少種・優良林の維持保全、治山治水、環境・社会貢献といったものを含む。一地域のためのみならず、広い地域の環境保護に重要な役割を果たす森林について、一定の管理目標をかかげ、管理協力者の手によって、その管理を継続させようとするものである。継続義務を永久としてもよい。
【0038】いずれの場合にも、認証登録の対象となる森林は、森林法、保安林制度、自然公園法、自然環境保全法との整合により、重複した無駄な管理や手続きを排除することが好ましい。また、認定を受けた森林には、公的資金の導入や、税制等の制度上の優遇措置や災害所得保証保険等等のセーフティネットワークの完備等がなされて、インセンティブを施して、システム利用の優位性を確保するとよい。また、いずれの森林についても、森林のある地域の者に少なからぬ利益が及ぶから、本発明による地域通貨(例えば、エコマネー)への還元システムが有効に機能する。地域の商店や公共機関、観光施設等が資金協力者になるとよい。一地域のためのみならず、広い地域の環境保護に重要な役割を果たす森林については、それぞれ一定の管理目標をかかげ、管理協力者の手によって、その管理を継続させることができるという効果がある。
【0039】(管理協力者)森林に対して適正な管理がされていれば、樹木が健全に成長し、適正な伐採計画によって自然を壊すことなく木材を安定供給できる。管理の行き届いた森林が増加すれば、乱伐や乱開発を助長するような木材の産出を避けて、需要をまかなうことができる。しかしながら、森林の管理作業を全て森林の所有者や管理受託者が行なうのは、資金的にみて容易でない。そこで、このシステムでは、実際に管理業務に携わる管理協力者を求める。管理協力者は、ボランティアが中心になる。学生や社会人による体験学習等も含めるとよい。
【0040】管理協力者の人数と継続的な協力を確保するために、データベース21に管理協力者リスト25を記録する。さらに、協力者数36を公開し協力者募集要項37であらたな協力者を求める。認証登録管理業務リスト23と管理業務実施者状況データ24を公開することは、管理協力者にとって、参加意識を高める効果がある。同時に、ポイント管理手段46により、管理協力者の協力の度合いに応じたポイントを自動的に付与するシステムとした。これにより、例えば、自分たちの管理した森林の産品を積極的に活用したり、森林の原生的利用の促進によって資源の循環が可能になる。
【0041】(資金協力者)森林の所有者や管理受託者や協力者の活動を資金面で支援するために、スポンサーを集める。例えば、管理対象となっている森林の近隣地域の商店街や、住宅メーカー、工務店等をスポンサーにする。ポイント管理手段46によるポイントシステムで、管理協力者には、その作業量に応じた地域通貨を発行して提供する。地域通貨は、その地域の商店街や地域における森林からの産品の購入、森林空間の利用料支払い、その他のサービスに使用できるようにする。もちろん、地域通貨であっても、全国各地の認証森林やその近隣地域で共通に利用できるようにするとさらによい。一定のレベル以上の管理がされた森林から産出された木材を、地域通貨等を使用して協力者が優先的に利用できる受給の仕組みをつくることで、省資源的で低コストの温暖化防止対策が可能になる。これは、地球環境に貢献し、雇用の創出に結びつく場合もある。
【0042】(協力者募集情報の公開と協力者の登録)
(情報公開用のデータベース)森林認証管理システムは、情報公開用のデータベースを備える。データベースには、森林毎にボランティア等の協力者により実施された管理項目を記録する。また、寄付金等を含むその森林の管理に必要な資金情報が、上記のデータベースに記録される。データベースは、森林の認証審査に利用される。また、ネットワークを通じてこのデータベースを公開することにより、協力者の募集も容易になる。協力を必要とする森林の場所や、具体的に協力を要請する管理行為の内容等を管理業務情報32や協力者募集要項37で公開する。さらに、協力申し込み窓口や申し込み方法の案内等の情報を提供する。申し込み手続きは任意でよいが、データベース管理手段41により受け付けと登録が自動化できれば最も良い。管理協力情報公開手段43が管理協力情報33を公開して、そのウェブページで協力者の申し込みを受け付けて、データベース管理手段41がデータベースに登録するようにすればよい。管理協力者の登録により、管理協力者間のネットワークが形成できる。
【0043】図3は、本発明のシステムの具体的な利用方法を示す説明図である。図のように、森林52に関する各種の情報が認証機関51に登録され、情報32〜35が公開される。管理協力者57が森林52に関する一定の管理業務を行い、森林52の維持管理体制が整備されると、認証機関51は、森林52の認証を行い、認証ラベルが発行される。この認証ラベルは、原木工場65や製材工場66で産出される木材等の産品に添付される。管理協力者57は協力度に応じたポイントを受け取る。これは、ポイントは、例えば、クレジットカード会社58に登録されて、地域通貨として生かされる。森林の適正な管理が保証されるから、保険会社等の協力も得られる。
【0044】この地域通貨で、管理協力者57は、材木店54工務店55や住宅メーカ56から、森林52の産品を購入できる。産品の代金は銀行53を通じて森林の管理者に渡り、森林の管理資金になる。また、材木店54工務店55や住宅メーカ56は、こうした地域通貨の運用に協力し、あるいは、これとは別に森林52の管理のための資金協力をする。管理協力者57や資金協力者の情報は認証機関51に登録されて、必要に応じて公開される。本発明のシステムは、既存の各種制度との調和を図りつつ、所定の情報の登録と公開と、ポイントの活用により、森林52の永続的な維持管理を可能にしている。
【0045】(ポイントの付与)図4は、管理業務実施者状況データ24と管理協力者リスト25の内容と、ポイント管理動作の説明図である。森林の適切な管理により利益を受けるのは、森林の所有者や管理者だけではない。森林の破壊防止と環境の保全により周辺地域の住民等にも大きな利益をもたらす。そこで、森林管理の協力者に一定のポイントを与えて、協力活動の推進を図ることが考えられる。森林認証システムに地域通貨の仕組みを取り入れることで実現する。
【0046】図1に示したポイント管理手段46は、データベース21の管理協力者リスト25と認証登録管理業務リスト23を参照して、登録した協力者ごとに、森林管理に対する協力の結果を管理業務実施者状況データ24にそのつど登録する。これは、図4のように、協力者識別番号と、協力の対象となった森林の識別番号と、実行された管理行為の種類と、協力時間とを登録するとよい。ポイント管理手段46は、協力時間に見合ったポイントを計算して、そのポイントを登録する。そのポイントは、例えば、協力者各自が所持するICカード(クレジットカード)61に記録して、地域通過として利用できるようにする。
【0047】森林管理のための資金を提供する寄付行為も同様に取り扱う。データベース管理手段41は、登録協力者リスト26に登録した協力者ごとに、寄付金額をそのつど登録する。寄付者識別番号と、寄付の対象となった森林の識別番号と、寄付金額とを登録する。ポイント管理手段46は、寄付金額に見合ったポイントを計算して、そのポイントを登録する。そのポイントは、寄付者各自が所持するICカードに記録して、地域通貨として利用できるようにするとよい。また、寄付企業の広告を協賛企業紹介35に掲載するようにして還元してもよい。同様にして、寄付者が木材を扱う販売業者や木材を使用する住宅メーカー等の場合には、優先的に産品を供給するシステムを作ってもよい。
【0048】(認証ラベルの発行)森林が認証を受けると、認証ラベル発行手段47は、その森林から産出された木材に対する品質保証のためのラベルを発行する。産品に直接貼り付けるためのラベルを発行して、生産者に配布する以外にも、各種の方法が考えられる。まず。協力者の製材工場に、認定機関が貸与したラベル発行機が据付けられる。このラベル発行機は、製材工場で生産された製品に直接ラベルを印刷する。認定された森林から入荷した原材料と、製材後の製品の数量は、例えば、計数用のバーコードを印刷することで厳格に加工数量や出荷量を管理する。また、ラベル発行機によるラベルの印刷数も厳格に管理する。これにより、認定された森林の産品の取り扱いを他の製品と明確に区別できる。ラベルは、認証された山林から産出される木材の出所表示機能を持つ。認証登録をうけた森林は、その後も一定レベル以上の状態に維持管理するように、継続的に必要な管理項目が実行されるように管理されることを義務付けられる。その管理状態は、森林認証管理システムのデータベースに記録され、継続的に公開される。
【0049】(森林経営の安定化)森林が、台風等の風水害や、火事や病虫害などによって損害を受けたときや、あるいは、不測の事態により林業経営が困難になったときに備えて、それを補償し、林業の経営安定化を図る保険制度がある。このような保険は、森林の状況や管理状態によって料率が異なる。森林認証情報公開システムにより森林の管理状態が明確になれば、保険会社による森林の審査費用が十分に軽減される。これによって保険料率を安くし、経営の安定化を保証し、林業所得を保障する効果もある。
【0050】図5は、本発明のシステムの全体的な主要動作を示すフローチャートである。本発明のシステムは、認証の対象になった森林ごとに、このフローチャートに示すような処理を、繰り返し継続的に実行する。まず、ステップS1では、認証の対象になった森林について、ウェブページ31を用いてその協力者を募集する。管理協力者や資金協力者が集まったら、データベース管理手段41は、管理協力者リスト25や資金協力者リスト26を作ってデータベース21に登録する。(ステップS2、3)。管理業務情報公開手段42、管理協力情報公開手段43、資金協力情報公開手段44は、管理業務情報32、管理協力情報33、資金協力情報34を生成して、公開する(ステップS4)。
【0051】この状態で認証登録がされてもよいが、一定の管理業務が実行されてから認証登録がされる制度ならば、この図のようになる。即ち、各管理協力者から管理業務の実施報告があり(ステップS5)、その結果がネットワーク1を通じてデータベース管理手段41に受信される。データベース管理手段41は、これを管理業務実施者状況データ24に記録する(ステップS6)。管理業務情報公開手段42はその内容を管理業務情報32を用いて公開する(ステップS7、8)。次に、ポイント管理手段46は、実行された管理業務ごとに所定の基準で該当者にポイントを加算する(ステップS9)。該当者のクレジットカード会社の口座に自動的にポイントを加算していく方法が最も簡単である。管理業務実施者状況データ24の内容により、認証登録の要件がみたされたかどうかの判断がされる。
【0052】(情報公開方法)図6は、本発明のシステムの情報公開手段の一例を示す説明図である。図1で説明をしたウェブページ21の情報は、インターネットのようなネットワークを通じて広く公開される。このウェブページ21によって、森林の管理情報を公開するとともに、多くの協力者を募り、恒久的な管理体制を確保する。公開方法も分かりやすいものがよい。そこで、例えば既存のGIS(geographicalinformation system)システムを利用する。例えば、図6の上側に示したような画面70を用いて、地図情報とともに、森林の管理情報を公開する。この地図には、森林71と森林72と森林73とがそれぞれ管理種別に応じて色分けされて表示されている。これにより、森林の管理タイプや、認証登録されている森林と、認証登録申請中の森林等を区別できる。また、例えば、画面70上で森林71をクリックすると、画面75が表示される。この画面75は、森林71の属性情報表示用画面75を表示する。属性情報76には、管理業務情報32や管理協力情報33や資金協力情報34が含まれている。もちろん、この属性情報76にさらに多くの情報を追加して構わない。また、画面70に、協賛企業紹介用の情報欄77や、図示しない各種のバナーを設けるようにするとよい。
【0053】(認証表示発行管理)図7は、本発明による認証表示管理動作を説明するシステムブロック図である。認証表示の管理は重要である。認証を受けた森林から産出された木材等であることを明確にして、他の木材と区別し、不正な使用を防止して、適正な管理のなされた森林を優先的に保護しなければならないからである。この図では、認証表示の印刷情報を認証機関側で管理し、ネットワーク1を通じて認証表示の発行制御を行なう例を説明する。図のように、認証機関のサーバ80には、記憶装置81が接続されており、認証機関のサーバ80には、認証表示発行管理データベース82が記憶されている。認証表示発行管理データベース82は、認証表示のシリアル番号を管理するための情報を記録している。この情報は、例えば、どの森林に対してどのシリアル番号の認証表示が発行され、どの製材工場でどのような種類の材木に印刷されたかといった情報である。認証表示発行管理データベース82は、例えば、材木の購入者から照会があったときに、その材木の出所等を確認するために利用でき、認証表示の信頼性の確保に役立てられる。
【0054】認証機関のサーバ80は、ネットワーク1を介して原木市場65のサーバ91と製材工場66のサーバ92とに接続されている。原木市場65は、森林52から丸太を受け入れて、認証表示95を印刷した丸太100を製材工場66に向けて出荷する。原木市場65のサーバ91には、認証表示プリンタ93が接続されている。認証表示プリンタ93は、認証機関のサーバ80から受信した情報に基づいて認証表示95を生成して、丸太100に印刷をする。認証表示95は、認証マーク96とバーコード97とを含む。バーコード97は、少なくとも、森林52の産品を原木市場65から出荷したことを示す情報を含む。即ち、バーコード97を認証機関に通知して照会すると、森林名と原木市場名とが通知される。認証表示95は、森林52から原木市場65に搬出された丸太の数しか発行されないから、厳格な出所表示管理が可能になる。
【0055】例えば、森林52から553本の丸太が原木市場65に出荷されたとする。このとき認証表示プリンタ93は、ネットワーク1を通じて、「000001」から「000553」のバーコード97を持つ認証表示95用の印刷データを受信する。この印刷データは認証表示プリンタ93以外では受信できない様にする。これは、暗号化通信によって容易に実現する。また、同一のシリアル番号の認証表示95が重複して印刷されることは無いように制御されるものとする。図示しない受信バッファに認証表示95の印刷データを受信し、その印刷データを用いて印刷を実行した直後に該当する印刷データを受信バッファから消去する処理をおこなえばよい。こうして、ネットワークを通じて認証表示95を必要枚数だけ発行して管理することが可能になる。シリアル番号の桁数はそれほど多くなくてよい。例えば、同一県内で数年位の間同一のシリアル番号が発行されないようにする程度で十分に識別機能を果たすことができる。また、役割を終えたシリアル番号を認証機関に返却するようなシステムをもうけてもよい。
【0056】原木市場65で認証表示95が印刷された丸太100は、製材工場66に受け入れられて、木材製品103に加工される。製材工場66のサーバ92には、認証表示プリンタ94が接続されている。認証表示プリンタ94は、丸太100から生産された木材製品103に認証表示99を印刷する。認証表示99には、認証マーク96とバーコード97の他に枝番98が含まれる。枝番98は、認証表示95を印刷した丸太100から生産された木材製品103であることを明確にするための番号で、丸太100から生産可能な数しか発行されない。例えば、図示しない製材装置が認証表示95を読み取って、木材製品103の製造を開始し、該当するバーコード97を含む認証表示だけを印刷できるようにすれはよい。1本の丸太100から製造される認証表示99の正確な数は認証機関側では把握できない。そこで、認証表示プリンタ94が枝番98を自動的に生成する。さらに、発行したバーコード97の内容をネットワーク1を通じて認証機関のサーバ80に送信し、認証表示発行管理データベース82に記録する。これにより、発行された全ての認証表示99について、認証表示発行管理データベース82を用いた管理や照会業務が可能になる。
【0057】例えば、「000202」のバーコード97を持つ認証表示95が印刷された丸太100から、20枚の木材製品103が製造されたときには、「000202−1」〜「000202−20」というシリアル番号を持つ認証表示99が生成されて、各木材製品103に印刷される。この結果が認証表示発行管理データベース82に送信されて登録される。従って木材製品103の購入者は、いつでも認証表示発行管理データベース82の照会によって、木材製品103の出所を確認でき、不正な認証表示の発行等が防止できる。なお、このように認証表示プリンタ94を制御するコンピュータプログラムは、ネットワーク1を通じて認証機関のサーバ80からダウンロードされたり、バージョンを管理されるようにし、製材工場側では自由に操作できないようにするとよい。
【0058】以上のシステムを実現するには、認証表示の発行を管理する手段(認証表示発行管理データベース82等)と、認証登録を受けた森林から産出される産品に、発行された認証表示を印刷する手段とをネットワークを通じて接続し、認証表示の発行を管理する手段は、森林から産出された原木の数量分の認証表示を発行し、この認証表示には、各原木を区別できるシリアル番号が付与されており、認証表示を印刷する手段は、重複して同一のシリアル番号の認証表示を印刷することが無いように制御されていればよい。また、原木から製造される木材製品に認証表示を印刷する手段は、原木に印刷された認証表示のシリアル番号を含む、枝番を付与した認証表示を生成し、この枝番は、認証表示の発行を管理する手段に通知されて記録されるようにするとよい。こうして、認証機関から発行される認証表示の不正使用が防止される。また、原木に印刷された認証表示のシリアル番号を認証機関に送信して、認証機関で該当する原木から製造される木材製品用のシリアル番号を発行して、これを木材製品に認証表示を印刷する手段に返すようにしてもよい。こうすれば、製材工場66の認証表示プリンタ94と同様の管理ができる。
【0059】以上のように、認証登録管理業務の種類と、その業務が何人の協力者により何時間行なわれたとき認証登録の要件を満たすか、という取り決めをしておけば、システムのコンピュータにより自動的に認証登録判定が可能になる。森林の適正な維持管理に必要な項目全てに対して、ある目標をクリアするような管理業務が実行されれば、森林を一定レベル以上の状態に維持管理できる。必要な管理項目が実行されたとき自動的に認証がされるシステムを設ければ、認証のための専門家による現地調査も不要になるか、あるいは簡略化され、認証費用を抑制できる。多種多様な森林について、その森林ごとに適正なの管理基準を決めて、適正な評価が自動的にできる。既存の制度により、森林資源を管理するために、各森林に植えられている木の種類や管理状態を記録してデータベース化した森林調査簿が作成されている。この情報と組み合わせることで、本システムの維持を容易にし、かつ、管理基準の適正化と評価の客観性を高めることもできる。認証登録の決定に、最終的に専門家の判断が加わっても構わない。本発明のシステムを利用して、例えば、森林名と協力の要請される管理項目と、認証を受けた森林や認証をうけるレベルを維持する方法等をインターネットで公開し、目標を明確にして、地域ごとの競争意識により協力の促進を図ることもできる。
【0060】なお、上記の演算処理装置にインストールされたコンピュータプログラムは、それぞれ独立したプログラムモジュールを組み合わせて構成してもよいし、全体を一体化したプログラムにより構成してもよい。コンピュータプログラムにより制御される処理の全部または一部を同等の機能を備えるハードウエアで構成しても構わない。また、上記のコンピュータプログラムは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで使用してもよい。上記のような本発明を実現するためのコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、任意の情報処理装置にインストールして利用することができる。また、ネットワークを通じて任意のコンピュータのメモリ中にダウンロードして利用することもできる。
【出願人】 【識別番号】000183428
【氏名又は名称】住友林業株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号
【出願日】 平成14年5月9日(2002.5.9)
【代理人】 【識別番号】100102923
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雄二
【公開番号】 特開2003−330998(P2003−330998A)
【公開日】 平成15年11月21日(2003.11.21)
【出願番号】 特願2002−133668(P2002−133668)