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【発明の名称】 翻訳支援装置
【発明者】 【氏名】山下 達雄
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】潮田 明
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】富士 秀
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】大倉 清司
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【要約】 【課題】データベースに既存する第1言語文と、これを翻訳した第2言語文の関係を模倣して、入力文に対する第2言語文の翻訳をわかり易く支援すること。

【解決手段】このため本発明の翻訳支援装置では、入力手段2と、翻訳例データベースから類似翻訳例を検索する類似翻訳例検索手段3と、類似度計算方式を選択する類似度計算方式選択手段4と、類似度により順番に複数個表示するランキング手段6と、検索結果を、第1言語文の翻訳対象文と、翻訳例の第1言語文と、翻訳例の第2言語文の3つ組として表示する検索結果表示手段7と、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の3つ組の間で対応づけられている単語・句をハイライトして表示する対応情報検索手段11と、前記ハイライト表示されている単語・句のうちの1つを選択するとき他の2つをよりハイライトして表示するハイライト制御手段12と、翻訳例選択手段8とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】翻訳対象文を入力する入力手段と、前記翻訳対象文を検索キーとして翻訳例データベースから類似翻訳例を検索する類似翻訳例検索手段と、複数の検索結果の表示の順番を決めるために複数用意された類似度計算方式を選択する類似度計算方式選択手段と、検索結果を類似度計算方式で計算した類似度にしたがって順番に複数個表示するランキング手段と、検索結果を、第1言語文の翻訳対象文と、翻訳例の第1言語文と、翻訳例の第2言語文の3つ組として表示する検索結果表示手段と、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の3つ組の間で対応づけられている単語・句をハイライトして表示する対応情報検索手段と、前記ハイライト表示されている単語・句のうちの1つを選択することにより他の2つをよりハイライトして表示するハイライト制御手段と、複数の検索結果の中から選択した翻訳例の第2言語の文・句・単語を出力する翻訳例選択手段と、を具備したことを特徴とする翻訳支援装置。
【請求項2】前記類似度計算方式は、類似翻訳例検索結果の中の、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の3つ組の間で対応づけられている単語・句の数を重みをつけて足し合わせることを特徴とする請求項1記載の翻訳支援装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は翻訳支援装置に係り、特にデータベースに既に存在する第1言語文(例えば英文)とこの第1言語文を翻訳した第2言語文(例えば日本語文)の関係を模倣して、第1言語の入力文に対する第2言語文への翻訳を、わかり易く支援する翻訳支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータを用いた翻訳の1つに、例えば改版された説明書を翻訳する場合、改版前の文書と改版後の文書(翻訳対象文)を対照し、翻訳対象文と類似した翻訳例を検索して、それをユーザに提示するという翻訳支援装置がある。
【0003】例えば、図5(A)の■に示す如く、第1言語(例えば英語)で書かれた「Ihave a bag.」という翻訳対象文を翻訳する場合、図示省略した翻訳支援装置は、この翻訳対象文に類似した、すでに作成ずみの英語の翻訳例とその第2言語文(例えば日本語)をデータベースから検索し、ユーザに表示する。このとき、図5(A)の■、■に示す如く、複数の検索結果をユーザに表示する。この場合、表示の順番を決める類似度の計算方式はユーザが変更できない。図5(A)の■、■の場合、単語の一致数のみでなく、類似度は単語の連続一致語数を含めて一致度を算出しているので、■が先に表示されることになる。
【0004】また従来の翻訳支援装置では、検索結果の3つの要素である翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文が、「検索対象文」と「翻訳例の第1言語文、第2言語文」の2つの領域に分離されて表示されていた。
【0005】従来の翻訳支援装置では、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文のうち、翻訳対象文と翻訳例の第1言語文についてのみ互いの文中の対応する単語・句をハイライトしていた。
【0006】従来の翻訳支援装置では、類似度計算には翻訳対象文と翻訳例の第1言語文の対応情報を用いており、翻訳例の第2言語文の対応情報を用いていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】検索結果を複数表示するとき、類似度計算方式が、例えば一致した単語の数にもとづくものと固定されるよりは、この外に連続一致した単語の数にもとづき判断する方が好ましい場合がある。そこでユーザが類似度計算方式を選択可能とし、検索結果の表示の順番を変更できるようにすることが望まれる。
【0008】検索結果の表示を、「検索対象文」と「翻訳例の第1言語文、第2言語文」の2つの領域に分離するよりも、これらをまとめて表示する方が判断し易いのでこれらを分離しないで表示することが望まれる。
【0009】また検索結果の翻訳対象文と翻訳例の第1言語文についてのみ互いの文中の対応する単語・句をハイライトするよりも、検索結果中の翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の全ての文中の単語・句をハイライトすることが要求されている。そしてどれかの文中のハイライトされた単語・句を選択すると残りの2つの文中の対応する単語・句がよりハイライトされることが望まれている。
【0010】また翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の全ての文中に対応する単語・句の情報を用いて類似度を計算することが望まれている。
【0011】従って本発明の目的は、これらのことを可能とした翻訳支援装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の原理を図1に示す。図1において、1は翻訳例データベース、2は入力手段、3は類似翻訳例検索手段、4は類似度計算方式選択手段、5は類似度計算手段、6はランキング手段、7は検索結果表示手段、8は翻訳例選択手段、9は出力手段、11は対応情報検索手段、12はハイライト制御手段である。
【0013】本発明の前記目的は下記(1)、(2)により達成することができる。
【0014】(1)翻訳対象文を入力する入力手段2と、前記翻訳対象文を検索キーとして翻訳例データベース1から類似翻訳例を検索する類似翻訳例検索手段3と、複数の検索結果の表示の順番を決めるために複数用意された類似度計算方式を選択する類似度計算方式選択手段4と、検索結果を類似度計算方式で計算した類似度にしたがって順番に複数個表示するランキング手段6と、検索結果を、第1言語文の翻訳対象文と、翻訳例の第1言語文と、翻訳例の第2言語文の3つ組として表示する検索結果表示手段7と、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の3つ組の間で対応づけられている単語・句をハイライトして表示する対応情報検索手段11と、前記ハイライト表示されている単語・句のうちの1つを選択することにより他の2つをよりハイライトして表示するハイライト制御手段12と、複数の検索結果の中から選択した翻訳例の第2言語の文・句・単語を出力する翻訳例選択手段8と、を具備したことを特徴とする翻訳支援装置。
【0015】(2)前記類似度計算方式は、類似翻訳例検索結果の中の、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の3つ組の間で対応づけられている単語・句の数を重みをつけて足し合わせることを特徴とする請求項1記載の翻訳支援装置。
【0016】これにより下記の如き効果を奏することができる。
【0017】(1)本発明によれば翻訳対象の入力文を検索キーにして類似翻訳例データベースを検索した結果を、適切な類似度計算方式を選択してランキングを変更したり、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、第2言語文の3つ組の単語・句対応をハイライト表示したり、この3つ組情報を用いた類似度を用いてランキングしたりすることにより、類似翻訳例検索結果を有効に利用することができ、より精度の高くかつ迅速な翻訳作業のための支援を行うことが可能となる。
【0018】(2)品詞や、連続的に一致する語数などの条件によって足す数に重みをかけることにより、細かい類似度の調整を行うことができ、類似度をきめ細かく定めることができ、精度の高い翻訳支援を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の概略を図5(B)により説明する。以下の説明では第1言語として英語を使用し、第2言語として日本語を使用した例を示すが、本発明における言語は勿論これらに限定されるものではない。
【0020】翻訳すべき文つまり翻訳対象文として、図5(B)■に示す如く、「I have a bag.」が入力されたとき、これを検索キーとして、図示省略した類似翻訳例データベースを検索し、あらかじめ入力されている翻訳例の中から■で示す、この翻訳対象文の翻訳例の第1言語文「I have a pen.」と、■で示すその第2言語文「私はペンを持っている。」が3つ組として表示される。このとき対応している語「have」、「have」、「持」は例えば他の単語より明るくハイライト表示される。また■と■で対応している「pen」と「ペン」にも、例えば表示色を変える等の手法により、前記「have」、「持」と区別できるように、ハイライトされる。
【0021】したがってユーザは、この図5(B)に示す如く、3つ組表示された文をみて、■と■とでは「bag」と「pen」が違うことを認識し、■の「pen」の部分は■の「ペン」であることを認識するので、■の「ペン」を■の「bag」の日本語訳である「カバン」に翻訳すればよいことがわかるので、この■を出力する。このようにしてきわめて有効な翻訳支援を行うことができる。
【0022】本発明の一実施の形態を図1〜図4にもとづき説明する。図1は本発明の一実施の形態、図2は翻訳例データベース説明図、図3は類似翻訳検索結果のランキング表示例、図4は検索結果表示状態説明図である。
【0023】図1において、翻訳例データベース1は、検索対象となる翻訳例を登録したものであり、図2で示す如く、第1言語文で表現される検索対象文と第2言語文で表現される翻訳文とを対応づけて登録したものであって、例えば英語文と日本語文を対応づけて多数登録したものである。
【0024】この際、図2について後述するように、英語文、日本語文はそれぞれ単語・句に分割されていて、英語の単語・句、日本語の単語・句を対応情報として示す言語情報を用いて対応づけて登録されている。
【0025】入力手段2は翻訳対象文つまり入力文を入力するものであり、例えばパソコン等の端末装置のキーボード、あるいはメールの受信部等で構成され、第1言語文である英語、日本語などの入力文を入力するものである。
【0026】類似翻訳例検索手段3は、翻訳対象文を検索キーに翻訳例データベース1を検索し、類似した翻訳例を複数個得るものである。例えば図5(A)に示す如く、翻訳対象文「I have a bag.」を検索キーに検索して、翻訳例「Ihave a pen.」、「I have a bag.」及びこれらの日本語文を得るものである。
【0027】類似度計算方式選択手段4は、ランキング表示に用いる類似度計算方式をユーザが選択したときこれを判断するものであり、例えば図3に示す如く、「SCORE」、「RATE」、「WORDS」、「LINKS」のうちの1つを例えばマウスで選択したとき、これに応じてどの類似度計算方式が選択されたものか判断する。
【0028】ここで「SCORE」は翻訳対象文(第1言語文)と翻訳例(第1言語文)との単語のマッチしたものがいくつ連続して現れているのかを示す(ランク1では4連続、ランク2では2連続であり、例えば42 ÷2+2=10、22 ÷2+2=4と計算)ものであり、「RATE」は翻訳対象文と翻訳例との一致した単語が両方の単語数の和の何%に相当するものかを示すものである。「WORDS」は翻訳対象文と翻訳例との一致した単語数を示すものである。そして「LINKS」は、翻訳対象文の英語と、翻訳例との英語、日本語とが一致した数を示すもので、図3に示すランク1では(have−have−持)と(pen−pen−ペン)の2つのリンクがあるが、ランク2では(pen−pen−ペン)の1つのリンクしかないことを示す。
【0029】類似度計算手段5は、選択された類似度計算方式に基づき、複数の検索結果の各々について類似度を計算するものである。例えば類似度計算方式として「WORDS」が選択されているとき、図3に示す如く、翻訳対象文として「I have a pen.」が入力され、これを検索キーとして翻訳例データベース1を検索して「I have a pen which I love.:私は大好きなペンを持っている。」と、「I am a pen.:私はペンだ。」とが得られたとき、類似度計算手段5は、翻訳対象文「I have a pen.」と、翻訳例の第1言語文「I have a pen which I have.」、「I am a pen.」とを比較し、一致した単語数が前者が4、後者が3であることを計算し、図3に示す如く、前者をランク1とし、後者をランク2として表示することになる。
【0030】ランキング手段6は、翻訳例データベース1を検索した結果得られた複数の翻訳例を、前記類似度計算手段5により計算された各々の類似度に基づき、図3に示す如く、順番に表示するものである。
【0031】検索結果表示手段7は、前記複数の検索結果の各々を、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳文の第2言語文の3つの組として、図3に示す如く、表示するものである。この際、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の全ての文中の対応する単語・句をハイライトする。またどれかの文中のハイライトされた単語・句を選択すると、残りの2つの文中の対応する単語・句がよりハイライトされる。このため後述する対応情報検索手段11とハイライト制御手段12を有する。
【0032】翻訳例選択手段8は、複数の検索結果の中からユーザが選択した翻訳例の第2言語文の文・句・単語を出力するものである。ユーザは、例えばマウスの如き指示手段により翻訳例の第2言語文を選択する。
【0033】出力手段9は、翻訳対象文すなわち入力文の翻訳結果を出力するものである。例えば図5(B)に示す「I have a bag.」が翻訳対象文として入力され、その翻訳例の第2言語文として「私はペンを持っている。」が選択されたとき、これを翻訳支援結果として出力する。そしてユーザはこのペンをカバンと変換した「私はカバンを持っている。」を翻訳結果とするものである。
【0034】前記翻訳例データベース1の構成を更に説明する。図2に示す如く、翻訳例データベース1には、第1言語(この例では英語)の検索対象文と、第2言語(この例では日本語)の翻訳文と、これら英語文21、日本語文22をそれぞれ単語・句に分割して得られた英語の単語・句と、日本語の単語・句の対応するものを示した対応情報23が登録されている。
【0035】対応情報23は対応単語・句とこれらの単語・句の位置を示す対応箇所が記入されている。図2に示すNo.1の例では、対応情報として英語文の1文字目から始まる「This」と日本語文の1文字目から始まる「これ」とが対応すること、英語文の11文字目(空白部分の文字数も数える)から始まる「pen」と日本語文の4文字目から始まる「ペン」とが対応することが登録されている。図3の例では「=」が対応することを表し、数字がその文字の各文における開始文字位置を示す。
【0036】図3は検索結果表示手段7が、類似翻訳例検索結果を、ランキング手段6から送出されるランキング順位にしたがってランキング表示した例を示す。
【0037】図3において、翻訳対象文31は、翻訳例の第1言語文33、翻訳例の第2言語文34とともに3つ組として、一つの検索結果を表示する領域32に表示される。
【0038】この領域32には類似度計算方式を選択する計算方式選択領域35があり、前記「SCORE」、「RATE」、「WORDS」、「LINKS」などの類似度計算方式をユーザが、例えばマウスで選択し、ランキング表示に用いる。
【0039】領域32は、この計算方式選択領域35において選択された類似度でランキング表示されており、上のものが類似度が高い検索結果を示している。
【0040】いま翻訳対象文31として、図3に示す如く、「I have a pen.」が入力され、類似度計算方式として「WORDS」が選択されているとき、翻訳例として「I have a pen which I love.」と「Iam a pen.」が検索されたとき、翻訳対象文と一致したワード数は、「I have a pen which I love.」の場合は4、「Iam a pen.」の場合は3であるので、図3の如きランク付けが行われ、表示されることになる。
【0041】次にハイライトについて図4を参照して説明する。図4は一つの検索結果を表示する領域32を拡大したものである。翻訳対象文41は検索の結果翻訳例の第1言語文42と翻訳例の第2言語文43との3つ組として表示されている。即ちこれらのものが上下位置に接近して配置されている。
【0042】図4の場合では、44で示す翻訳対象文の「pen」と、翻訳例の第1言語文の「pen」と、翻訳例の第2言語文の「ペン」とは、これら翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の全ての文中に対応する単語・句の1つであり、また45で示す翻訳対象文の「have」と、翻訳例の第1言語文の「have」と、翻訳例の第2言語文の「持」がこれまた前記各全ての文中に対応する単語・句の1つである。従って「pen−pen−ペン」を同一色で淡くハイライト表示し、「have−have−持」を前記「pen」とは別色又は同一色で同じく淡くハイライト表示する。
【0043】これらにより前記「pen−pen−ペン」が対応しているものであることが分かり、また前記「have−have−持」がこれまた対応していることが分かる。この場合、翻訳例の第1言語文の単語・句と翻訳例の第2言語文の単語・句との対応は前記図2に示す対応情報を対応情報検索手段11が認識することにより得られ、ハイライト表示はこの対応情報にもとづきハイライト制御手段12が行う。そして翻訳対象文の第1言語文の単語・句と翻訳例の第1言語文の単語・句との対応は、類似翻訳例検索手段3により行われる。
【0044】そして、図4に示す如く表示されているとき、ユーザが翻訳対象文41の単語・句「pen」を、例えばマウスで選択すれば、残りの2つの文中の対応する単語・句「pen」、「ペン」47がより強くハイライトされる。このハイライト制御は、対応情報検索手段11、ハイライト制御手段12により行われる。これにより言語間の単語・句の対応が容易に分かるので、翻訳作業に有効である。
【0045】なお図4において、48で示す「a」と「a」は、翻訳対象文41と翻訳例の第1言語文42の単語・句の対応を示し、49で示す「love」と「大好き」は、翻訳例の第1言語文42と翻訳例の第2言語文の対応を示すもので、これらはそれぞれ、前記「pen」、「have」等は別の色等で区別できるようにハイライトで表されている。このようにして、翻訳対象文と翻訳例との対応箇所、非対応箇所をユーザが認識する手助けになる。
【0046】図4を用いて、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の全ての文中の対応する単語・句の情報を用いて類似度を求める「LINKS」による類似度計算方式について説明する。
【0047】単語対応のみで説明する。まず検索結果中の翻訳対象文41、翻訳例の第1言語文42、翻訳例の第2言語文43の全ての文中での対応する単語を数える。図4では、44で示す「pen−pen−ペン」と45で示す「have−have−持」がこれに該当するので合計は2となり、これが類似度となる。実際には事前に品詞などの条件により足す数に重みをかけるよう細かい類似度の調整を行っておく、例えば名詞1、動詞を0.7、助動詞0.5の如く重みづけすれば、図4の例は類似度が1.7となる。このように重み付けすることにより、どの品詞の一致したものに重点を置くのかきめ細かい類似度の調整ができる。
【0048】本発明の動作を説明する。
【0049】(1)ユーザは、図1に示す入力手段2より、例えば翻訳対象文として「Ihave a pen.」を入力する。
【0050】(2)類似翻訳例検索手段3は、この入力文を検索キーとして、翻訳例データベース1を検索し、図3に示す如く、「I have a pen whichI love.私は大好きなペンを持っている。」と「I am a pen.私はペンだ。」を翻訳例として得る。
【0051】(3)ユーザは、端末装置の表示画面の計算方式選択領域35より類似度計算方式として「WORD」を選択し、これが類似度計算手段5に送出され、翻訳対象文と最初の翻訳例の第1言語文との単語の一致数が4、2番目の翻訳例の第1言語文との単語の一致数が3であることが認識される。この認識結果がランキング手段6に伝達され、ランキング手段6は、検索結果表示手段7に対して、ランク1として最初の翻訳例を表示するよう出力し、ランク2として次の翻訳例を表示するように出力する。
【0052】(4)これにより検索結果表示手段7では、翻訳対象文とランク1、ランク2の翻訳例を、図3に示す如く、表示する。この場合、各ランクとも、翻訳対象文を上に、翻訳例の第1言語文と翻訳例の第2言語文を下に、接近配置する。そして翻訳対象文と翻訳例の第1言語文と翻訳例の第2言語文がこの順番で位置するように配置する。このような3つ組表示により、翻訳対象文とその検索結果を接近表示するのでユーザが翻訳対象文と、翻訳例との対応を理解し易いものとすることができる。
【0053】また図4に示す如く、翻訳対象文と、翻訳例の第1言語文、翻訳例の第2言語文の全ての文中に対応する単語・句(have−have−持等)は淡くハイライト表示され、翻訳対象文と翻訳例の第1言語文にのみ対応する単語・句(a−a等)、翻訳例の第1言語文と第2言語文にのみ対応する単語・句(love−大好き)は、これまたそれぞれ識別可能に、例えば別の色で淡くハイライト表示されている。
【0054】そして、ユーザが単語・句の1つを、例えばマウスで選択すると対応する他の単語・句がより明るくハイライト表示される。例えばユーザが図4に示す翻訳例の第1言語文42の「pen」を選択すると翻訳対象文41の「pen」と翻訳例の第2言語文43の「ペン」が、同時に、より明るくハイライト表示される。
【0055】また、ユーザが計算方式選択領域35より類似度計算方式を別のものに選択すれば、これに応じた類似度が計算されランキング表示が行われる。
【0056】(5)このようにランク表示された検索結果をみて、ユーザが例えばマウスによりその翻訳例の第2言語文を選択すると、これが翻訳例選択手段8により出力されて表示画面に選択表示される。例えば「私は大好きなペンを持っている。」を選択すれば、これが出力手段9により選択表示される。
【0057】(6)ユーザはこの出力文を「私はペンを持っている。」と訂正することにより「I have a pen.」の翻訳文を作ることができる。
【0058】前記説明では、本発明を、英語を日本語に翻訳する場合について説明したが本発明は勿論これのみに限定されるものではなく、他の言語でも適用できるものである。
【0059】
【発明の効果】本発明により下記の如き効果を奏することができる。
【0060】(1)本発明によれば翻訳対象の入力文を検索キーにして類似翻訳例データベースを検索した結果を、適切な類似度計算方式を選択してランキングを変更したり、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、第2言語文の3つ組の単語・句対応をハイライト表示したり、この3つ組情報を用いた類似度を用いてランキングしたりすることにより、類似翻訳例検索結果を有効に利用することができ、より精度の高くかつ迅速な翻訳作業のための支援を行うことが可能となる。
【0061】(2)品詞や、連続的に一致する語数などの条件によって足す数に重みをかけることにより、細かい類似度の調整を行うことができ、類似度をきめ細かく定めることができ、精度の高い翻訳支援を行うことができる。
【0062】(3)単語・句対応のハイライト表示により、従来では再利用ができなかったほとんど類似していない翻訳例を、文脈を考慮した訳語・句辞書検索と同等のものとして有効に利用できる。これにより、従来よりもより多くの翻訳例を利用することができ、翻訳作業のための効率的な支援を行うことができる。
【0063】また、このような利用法では、翻訳対象文、翻訳例の第1言語文、第2言語文の3つ組の単語・句対応の数に重みをつけて足し合わせる類似度計算方式は有効である。なぜならば、このような類似度計算方式は、文脈を考慮した訳語・句情報が多く得られるからである。
【0064】以上のように、非常に類似した翻訳例が検索できた場合と、ほとんど類似していない翻訳例しか検索できなかった場合では翻訳者にとって最適な類似度計算方式が異なる。
【0065】翻訳者が本当に求めている翻訳例を速く見つけられるようにするには、ランキング表示の際に、翻訳者がランキングの基準、すなわち類似度計算方式を自由に選択できることが必要である。本発明では翻訳者による類似度計算方式の選択を可能にし、効率的な翻訳支援を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
【出願日】 平成14年5月9日(2002.5.9)
【代理人】 【識別番号】100083297
【弁理士】
【氏名又は名称】山谷 晧榮 (外1名)
【公開番号】 特開2003−330924(P2003−330924A)
【公開日】 平成15年11月21日(2003.11.21)
【出願番号】 特願2002−133630(P2002−133630)