トップ :: G 物理学 :: G06 計算;計数




【発明の名称】 データ収集格納方式
【発明者】 【氏名】内山 温子
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内

【要約】 【課題】格納しているレコードの順番を保証し、検索結果を順番通りに戻し、かつ表へ格納するレコード件数を指定できるデータ収集格納方式を提供する。

【解決手段】データ収集タスク1は外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式にデータを整え、データ格納処理部2へデータを引き渡す。データ格納処理部2は、データ収集タスク1からデータ列を取得し、最終的にデータ格納部3へ格納する処理を実行し、データ格納部3に格納されたデータを検索し更新する。データ格納部3は、データ格納処理部2からの発生したデータを格納するための表であるデータ表31と、データ表31に格納されたデータに付属する内部情報を保持するデータ管理表32とを含み、これらデータを格納保存する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクは、外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式に前記データを整え、前記データ格納処理部へ前記データの引き渡しを行い、前記データ格納処理部は、前記データ収集タスクからデータ列を取得し、前記データ格納部へ格納する処理を実行し、格納されたデータの検索、更新を行い、前記データ格納部は、前記データ格納処理部からの発生したデータを格納するための表であるデータ表と、このデータ表に格納されたデータに付属する内部情報を保持するデータ管理表とを含み、これらデータを格納保存することを特徴とするデータ収集格納方式。
【請求項2】 前記データ表は、格納されたデータを一意に特定するための行識別を示す行IDと、実際のデータを格納する行データ格納部とからなり、前記行データ格納部の内容は、前記データ表へ格納するデータ内容により任意に定義することを特徴とする請求項1記載のデータ収集格納方式。
【請求項3】 前記データ管理表は、前記データ表に格納されたデータ毎に、前記データ表との対応を表す行ID、前記データ表の中での論理的なデータの格納順番をあらわす行格納順番、前記データ表にデータが存在するかどうかを示す行データ存在フラグの情報を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のデータ収集格納方式。
【請求項4】 前記データ格納部に格納するレコード件数をn(nは1以上の整数)件としたとき、表作成後の初期状態では、n行のレコードを格納する領域が前記データ表と前記データ管理表に確保されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のデータ収集格納方式。
【請求項5】 前記データ表と前記データ管理表の各々の行IDには、データを識別し、各々の表のレコードを1:1に対応づけるID番号が格納され、前記各々の行IDは前記データ表と前記データ管理表とで1:1に対応していることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のデータ収集格納方式。
【請求項6】 データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクから指定形式の格納データを取得するデータ取得ステップと;前記データ格納部が有するデータ管理表の全レコードに対し、行格納順番の順番を1増加する順番増加ステップと;前記データ管理表の前記行格納順番がn+1の行ID「i1」を検索する検索ステップと;前記データ格納部が有するデータ表の更新対象の行ID“i”を「i1」に設定する設定ステップと;前記データ表の行ID=iの行データを最新の格納データに更新するデータ更新ステップと;前記データ管理表の行ID=iの行格納順番を“1”に更新する順番更新ステップと;前記データ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容“f”を検索するフラグ検索ステップと;前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データ存在’を表す値であれば、そのまま処理を終了し、前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データなし’を表す値のときは、前記データ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容を‘データ存在’に更新するフラグ更新ステップと;を備えたことを特徴とするデータ収集格納方法。
【請求項7】 データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクは外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式にデータを整え、前記データ格納処理部へデータの引き渡しを行い、前記データ格納処理部は、前記データ収集タスクからデータ列を取得し、最終的に前記データ格納部へ格納する処理を実行し、格納されたデータの検索、更新を行い、前記データ格納部は、前記データ格納処理部からの発生したデータを格納するための表である一対の第1のデータ表及び第2のデータ表と、これら第1及び第2のデータ表に格納されたデータに付属する各々の内部情報を保持する一対の第1のデータ管理表及び第2のデータ管理表とを含み、これらデータを格納保存することを特徴とするデータ収集格納方式。
【請求項8】 データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクから指定形式の格納データを取得するデータ取得ステップと;前記データ収集タスクから取得したデータを格納する1対の第1のデータ表及び第2のデータ表の表名を取得する表名取得ステップと;前記1対の第1のデータ表及び第2のデータ表の表名に対応する1対の第1のデータ管理表名及び第2の表名を設定する表名設定ステップと;前記データ格納部が有する前記1対のデータ管理表の全レコードに対し、行格納順番の順番を1増加する順番増加ステップと;前記1対のデータ管理表の前記行格納順番がn+1の行ID「i1」を検索する検索ステップと;前記データ格納部が有する前記1対のデータ表の更新対象の行ID“i”を「i1」に設定する設定ステップと;前記1対のデータ表の行ID=iの行データを最新の格納データに更新するデータ更新ステップと;前記1対のデータ管理表の行ID=iの行格納順番を“1”に更新する順番更新ステップと;前記1対のデータ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容“f”を検索するフラグ検索ステップと;前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データ存在’を表す値であれば、そのまま処理を終了し、前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データなし’を表す値のときは、前記1対のデータ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容を‘データ存在’に更新するフラグ更新ステップと;を備えたことを特徴とするデータ収集格納方法。
【請求項9】 前記データ格納処理部は、RDBMS(Relational Data Base Management System)で実現され、SQL(Structured Query Language)言語を使用したことを特徴とする請求項1又は請求項7記載のデータ収集格納方式。
【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載のデータ収集格納方式を、一定周期で発生する観測データを親局に送信する機能をもつテレメータ装置に適用したことを特徴とする遠方監視制御システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデータ収集格納方式に関し、特に監視制御システムに有効なデータベース管理システムのデータ検索格納処理を行うデータ収集格納方式に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大量のデータを簡易的に蓄積する方法としてリレーショナルデータベース管理システムRDBMS(Relational Data Base Management System)が使用され、多くの装置またはシステムに用いられている。
【0003】このRDBMSが管理する表の利点は、RDBMS自身がデータの管理を行うのでデータ管理のための煩雑な処理が不要であること、無限大のデータを保存できること、複数の表間に関連づけが行えること、データ操作には標準の言語であるSQL(Structured Query Language)が使用できると云う点が挙げられる。
【0004】しかし一方では、表に格納されているレコードの順番が保証されていないため、検索結果がどのような順番で戻ってくるのかが分からないこと、また表へ格納するレコード件数が指定できないので、監視制御システムにおける遠方監視装置のような小型の特定用途装置に対して、RDBMSを適用する場合に問題となる。
【0005】その理由は、小型機器では使用可能なデータ格納領域が限られているため、表に格納するレコード件数を一定値に制限する必要があり、また遠方監視装置では親局へデータを送信するまでのデータを格納できればよく、無限大のデータを格納する必要がないからである。
【0006】さらにまた、従来の遠方監視装置に代表される小型の特定用途の装置においては、ファイルにデータが蓄積されているので、データおよびファイルの管理という付加的かつ煩雑な処理を行わなければならない。
【0007】このような技術の一例として、特開平9−81425号公報記載の「データベース構築システム」が知られている。
【0008】この公報では、計算機システムで実行されるアプリケーションプログラムが参照RDBを構築する際に、複数のテーブルに同じデータ項目が存在しないようにするRDBの構築技術が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のデータ収集格納方式は、表に格納されているレコードの順番が保証されていないため、検索結果がどのような順番で戻ってくるのかが分からず、表へ格納するレコード件数が指定できないという欠点を有している。
【0010】指定件数の最新データが保持できず、また表が保持するレコード件数が一定でないので、データを格納する表の領域が変化するという欠点を有している。
【0011】データの検索結果をデータ表に格納した順番で並び替えて戻すことができないので、最新のデータを先頭にした順番、あるいは最古のデータを先頭にした順番のどちらの並び替えにも対応できないという欠点を有している。
【0012】また、履歴データベースが更新された行を確認するための最新データ検索が容易に行えないという欠点を有している。
【0013】データ表は行IDと行データ格納部から構成されるが、例えば観測データの通信電文変更による格納データの項目変更が生じた場合に、変更対応が容易にできないという欠点を有している。
【0014】また、データ管理表の定義はデータ表の定義に依存するのでどのような表にも採用できないという欠点を有している。
【0015】データ管理およびファイルの管理という付加的かつ煩雑な処理を行うので、処理構成が複雑になるという欠点を有している。
【0016】また、データ操作は、システム構成や用途に依存するためデータ検索処理を統一化できないという欠点を有している。
【0017】本発明の目的は、RDBMSを使用した表に一定件数のレコードを格納しているレコードの順番を保証し、検索結果を順番通りに戻し、かつ表へ格納するレコード件数を指定できるデータ収集格納方式を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のデータ収集格納方式は、データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクは、外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式に前記データを整え、前記データ格納処理部へ前記データの引き渡しを行い、前記データ格納処理部は、前記データ収集タスクからデータ列を取得し、前記データ格納部へ格納する処理を実行し、格納されたデータの検索、更新を行い、前記データ格納部は、前記データ格納処理部からの発生したデータを格納するための表であるデータ表と、このデータ表に格納されたデータに付属する内部情報を保持するデータ管理表とを含み、これらデータを格納保存することを特徴としている。
【0019】本発明の第2のデータ収集格納方式は、前記第1のデータ収集格納方式において、前記データ表は、格納されたデータを一意に特定するための行識別を示す行IDと、実際のデータを格納する行データ格納部とからなり、前記行データ格納部の内容は、前記データ表へ格納するデータ内容により任意に定義することを特徴としている。
【0020】本発明の第3のデータ収集格納方式は、前記第1または第2のデータ収集格納方式において、前記データ管理表は、前記データ表に格納されたデータ毎に、前記データ表との対応を表す行ID、前記データ表の中での論理的なデータの格納順番をあらわす行格納順番、前記データ表にデータが存在するかどうかを示す行データ存在フラグの情報を有していることを特徴としている。
【0021】本発明の第4のデータ収集格納方式は、前記第1〜3のデータ収集格納方式において、前記データ格納部に格納するレコード件数をn(nは1以上の整数)件としたとき、表作成後の初期状態では、n行のレコードを格納する領域が前記データ表と前記データ管理表に確保されていることを特徴としている。
【0022】本発明の第5のデータ収集格納方式は、前記第1〜4のデータ収集格納方式において、前記データ表と前記データ管理表の各々の行IDには、データを識別し、各々の表のレコードを1:1に対応づけるID番号が格納され、前記各々の行IDは前記データ表と前記データ管理表とで1:1に対応していることを特徴としている。
【0023】本発明の第6のデータ収集格納方式は、データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクから指定形式の格納データを取得するデータ取得ステップと;前記データ格納部が有するデータ管理表の全レコードに対し、行格納順番の順番を1増加する順番増加ステップと;前記データ管理表の前記行格納順番がn+1の行ID「i1」を検索する検索ステップと;前記データ格納部が有するデータ表の更新対象の行ID“i”を「i1」に設定する設定ステップと;前記データ表の行ID=iの行データを最新の格納データに更新するデータ更新ステップと;前記データ管理表の行ID=iの行格納順番を“1”に更新する順番更新ステップと;前記データ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容“f”を検索するフラグ検索ステップと;前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データ存在’を表す値であれば、そのまま処理を終了し、前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データなし’を表す値のときは、前記データ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容を‘データ存在’に更新するフラグ更新ステップと;を備えた方法を特徴としている。
【0024】本発明の第7のデータ収集格納方式は、データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクは外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式にデータを整え、前記データ格納処理部へデータの引き渡しを行い、前記データ格納処理部は、前記データ収集タスクからデータ列を取得し、最終的に前記データ格納部へ格納する処理を実行し、格納されたデータの検索、更新を行い、前記データ格納部は、前記データ格納処理部からの発生したデータを格納するための表である一対の第1のデータ表及び第2のデータ表と、これら第1及び第2のデータ表に格納されたデータに付属する各々の内部情報を保持する一対の第1のデータ管理表及び第2のデータ管理表とを含み、これらデータを格納保存することを特徴としている。
【0025】本発明の第8のデータ収集格納方式は、データ収集タスクと、データ格納処理部と、データ格納部とからなり、前記データ収集タスクから指定形式の格納データを取得するデータ取得ステップと;前記データ収集タスクから取得したデータを格納する1対の第1のデータ表及び第2のデータ表の表名を取得する表名取得ステップと;前記1対の第1のデータ表及び第2のデータ表の表名に対応する1対の第1のデータ管理表名及び第2の表名を設定する表名設定ステップと;前記データ格納部が有する前記1対のデータ管理表の全レコードに対し、行格納順番の順番を1増加する順番増加ステップと;前記1対のデータ管理表の前記行格納順番がn+1の行ID「i1」を検索する検索ステップと;前記データ格納部が有する前記1対のデータ表の更新対象の行ID“i”を「i1」に設定する設定ステップと;前記1対のデータ表の行ID=iの行データを最新の格納データに更新するデータ更新ステップと;前記1対のデータ管理表の行ID=iの行格納順番を“1”に更新する順番更新ステップと;前記1対のデータ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容“f”を検索するフラグ検索ステップと;前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データ存在’を表す値であれば、そのまま処理を終了し、前記行データ存在フラグの内容“f”が‘データなし’を表す値のときは、前記1対のデータ管理表の行ID=iの行データ存在フラグの内容を‘データ存在’に更新するフラグ更新ステップと;を備えた方法を特徴としている。
【0026】本発明の第9のデータ収集格納方式は、前記第1または第7のデータ収集格納方式において、前記データ格納処理部は、RDBMS(Relational Data Base Management System)で実現され、SQL(Structured Query Language)言語を使用したことを特徴としている。
【0027】本発明の第10のデータ収集格納方式は、前記第1〜9のいずれかのデータ収集格納方式において、一定周期で発生する観測データを親局に送信する機能をもつテレメータ装置に適用した遠方監視制御システムを特徴としている。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0029】図1は本発明のデータ収集格納方式の一つの実施の形態を示すブロック図である。
【0030】図1に示す本実施の形態は、データ収集タスク1と、データ格納処理部2と、データ格納部3とから構成されている。
【0031】データ収集タスク1は外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式にデータを整え、データ格納処理部2へデータを引き渡す。
【0032】データ格納処理部2は、データ収集タスク1からデータ列を取得し、最終的にデータ格納部3へ格納する処理を実行する。そのため、データ格納処理部2は、データ格納部3が有するデータ表31およびデータ管理表32に格納されたデータを検索し、更新する機能を持つ。
【0033】データ格納部3は、データ格納処理部2からの発生したデータを格納するための表であるデータ表31と、データ表31に格納されたデータに付属する内部情報を保持するデータ管理表32とを含み、これらデータを格納保存する。
【0034】図2は図1のデータ格納部に含まれるデータ表、データ管理表の表構成を示す定義図である。
【0035】図2を参照すると、データ表31は、格納されたデータを一意に特定するための行識別を示す行ID31Aと実際のデータを格納する行データ格納部31Bとから構成される。行データ格納部31Bの内容は、データ表31へ格納するデータ内容により任意に定義することができる。
【0036】また、データ管理表32は、データ表31に格納されたデータ毎に、データ表31との対応を表す行ID32A、データ表31の中での論理的なデータの格納順番をあらわす行格納順番32B、データ表31にデータが存在するかどうかを示す行データ存在フラグ32Cの情報を有している。
【0037】データベースに格納するレコード件数をn件としたとき、表作成後の初期状態では、n行のレコードを格納する領域がデータ表31とデータ管理表32に確保されている。
【0038】また、データ表31とデータ管理表32の行ID31A、行ID32Aには、データを識別し、それぞれの表のレコードを1:1に対応づけるID番号が格納されている。つまり、行IDはデータ表31とデータ管理表32とで1:1に対応している。
【0039】ここで、ID番号は行を特定するのに使用される値であり、数値または文字を含む任意のデータ列で示される。
【0040】データ管理表32の行格納順番32Bは、データ表31にレコードを格納した順番を表す数値である。n件のデータが存在する場合には、1からnまでの通し番号が格納されている。行格納順の番号が若いほど新しいデータを表し、行格納順がnのデータはn件のデータの中で最も古いデータを表す。
【0041】データ管理表32の行データ存在フラグ32Cは、データ管理表32の行ID32Aとデータ表31の行ID31Aとが一致する各々のデータ表の行データ格納部に、データが存在しているかどうかを論理的に表すフラグである。
【0042】例えば、表作成直後などでデータが存在しない場合は「0」、有効なデータが存在している場合は「1」を格納する。
【0043】本発明では、データ格納処理部2をRDBMSで実現するため、データ格納処理部2はSQL(Structured Query Language)言語を使用する。
【0044】上述の通り、図1において、データ格納部3のデータ表31は発生したデータを格納するための表、データ管理表32はデータ表31に格納されたデータに付属する内部情報を保持するための表である。
【0045】データ表31とデータ管理表32に格納されているデータは1:1に対応しており、データ管理表32は、時系列で発生したデータのデータ表31に格納した順番を保持している。
【0046】新しいデータが発生した場合、データ格納処理部2は、データ管理表32の格納順の情報をもとに、最も古く格納されたデータを特定し、それに対応したデータ表31中のデータを新しく発生したデータの内容に更新する。
【0047】これにより、データ件数を変化させず、また、既存のデータ格納領域に新しいデータを上書きすることで、格納領域を拡張せずに最新のデータをデータ表31へ格納することが可能になる。従って、データ表31には、常に最新のデータが格納されている。
【0048】図3は本発明のデータ収集格納方式の動作を説明するフローチャートである。
【0049】図4は図2の表の使用例を説明する図である。
【0050】図4(a)は初期時でのデータを、図4(b)は全てのデータが存在する場合を示す。
【0051】次に、図1、図3および図4を参照して、常にn件の最新データを格納する場合のデータ格納方法についてより詳細に説明する。図3を参照すると、まずデータ収集タスク1から指定形式の格納データを取得する(ステップ41:S41)。データ管理表32の全レコードに対し、行格納順番32Bの順番を1増加する(ステップ42:S42)。データ管理表32の行格納順番32Bがn+1の行ID「i1」を検索する(ステップ43:S43)。
【0052】データ表31の更新対象の行ID“i”を「i1」に設定する(ステップ44:S44)。
【0053】データ表31の行ID=iの行データを最新の格納データに更新する(ステップ45:S45)。データ管理表32の行ID=iの行格納順番を“1”に更新する(ステップ46:S46)。
【0054】データ管理表32の行ID=iの行データ存在フラグ32Cの内容“f”を検索する(ステップ47:S47)。行データ存在フラグ32Cの内容“f”が‘データ存在’を表す値であれば、そのまま処理を終了する。行データ存在フラグ32Cの内容“f”が‘データなし’を表す値のときは、データ管理表32の行ID=iの行データ存在フラグ32Cの内容を‘データ存在’に更新する(ステップ49:S49)。
【0055】以上の方法により、最新データは、常にデータ管理表32の行格納順番=1をもつ行ID32Aに対応するデータ表31を有するデータ格納部3に存在することになる。
【0056】次に図4を参照して、n=100件の観測データを格納できる場合をもとに、動作を説明する。
【0057】観測データとして格納する格納データは、観測時刻のデータ日時、データ種別を表す数値と実データの3点である。データ管理表32のデータ存在フラグは、「0:データなし」、「1:データあり」を表す。
【0058】図4(a)は、表作成後に有効なデータが存在していない初期時の状態を表している。
【0059】データ格納処理部2はデータ収集タスク1から観測データを取得すると(ステップ41:S41)、データ管理表32の全レコードに対し、行格納順番を1増加する(■:ステップ42)。データ管理表32の行格納順番が101の行ID「0a000」を検索する(■:ステップ43)。
【0060】データ表31の更新対象の行IDを「0a000」に設定する(■:ステップ44)。データ表31の行ID=「0a000」のデータを最新の観測データに更新する(■:ステップ45)。
【0061】データ管理表32の行ID=「0a000」の行格納順番を‘1’に更新する(■:ステップ46)。データ管理表32の行ID=「0a000」の行データ存在フラグを検索すると(■:ステップ47)、値が‘0‘なので(■:ステップ48)、データ管理表32の行ID=「0a000」の行データ存在フラグを‘1’に更新し(■:ステップ49)、処理を終了する。
【0062】図4(b)は、すでにn=100件の有効なデータが存在している場合である。
【0063】ステップ41〜ステップ46までは、有効なデータの有無に関わらず、同様の処理である。
【0064】つまり、データ格納処理部2はデータ収集タスク1から観測データを取得する(ステップ41)。データ管理表32の全レコードに対し、行格納順番を1増加する(■:ステップ42)。データ管理表32の行格納順番が101の行ID「0a003」を検索する(■:ステップ43)。
【0065】データ表31の更新対象の行IDを「0a003」に設定する(■:ステップ44)。データ表31の行ID=「0a003」の観測データを最新の観測データに更新する(■:ステップ45)。
【0066】データ管理表32の行ID=「0a003」の行格納順番を‘1’に更新する(■:ステップ46)。データ管理表32の行ID=「0a003」の行データ存在フラグを検索すると(■:ステップ47)、値が‘1’なので処理を終了する(■:ステップ48)。
【0067】ここで説明した具体例は、観測日付時刻、データ種別、データの3項目を格納する場合であるが、データ格納部3の項目数は格納処理に影響を与えない。そのため、データ格納部3の表定義は格納するデータ内容によって任意に決めることができる。
【0068】例えば、データ格納部3の観測項目が「観測日付時刻、データ種別、データ1、データ2、・・」のように、複数の場合も図3と同様の処理を行うことができる。
【0069】なお、図5は観測データ例を示す図である。
【0070】データ日付時刻、データの種別と観測データから構成される。
【0071】また、図6はデータ収集タスクからデータ格納処理部へ渡されるデータ形式を示す図である。
【0072】図5のデータ形式がオペレータに解りやすい表記に変換されている。
【0073】データ収集タスク1は、図5の形式で取得した観測データを図6の形式に変換し、データ格納処理部2へ渡す。
【0074】データ管理表32の表定義は、データ表31の定義によらず常に同じである。
【0075】次に、データ表31のレコードのデータを、データ表31に格納した順番とは逆の順番(最新データが先頭)で検索する場合の動作を説明する。この場合、検索時には特別な処理部を用意する必要はない。
【0076】図7は検索SQL文を示す図である。
【0077】図8は検索結果を示す図である。
【0078】データ格納部3はRDBMSにより実現されているため、例えば図4(b)に示すデータ表31のデータを検索する場合は、図7に示すSQL文を実行することで可能である。検索結果は図8に示すように、データ表として、データ日時に対応してデータ種別とデータが書き込まれている。
【0079】図9は本発明のデータ収集格納方式の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【0080】図9に示す本実施の形態は、データ収集タスク4と、データ格納処理部5と、データ格納部6とから構成されている。
【0081】データ収集タスク4は外部の計測機器から時系列で発生するデータを収集し、データベースへ格納する形式にデータを整え、データ格納処理部5へデータを引き渡す。
【0082】データ格納処理部5は、データ収集タスク4からデータ列を取得し、最終的にデータ格納部6へ格納する処理を実行する。そのため、データ格納処理部5は、データ格納部6が有するデータ表61,62およびデータ管理表63,64に格納されたデータを検索し、更新する機能を持つ。
【0083】データ格納部6は、データ格納処理部5からの発生したデータを格納するための表である一対のデータ表61,62と、これらデータ表61,62に格納されたデータに付属する各々の内部情報を保持する一対のデータ管理表63,64とを含み、これらデータを格納保存する。
【0084】図10は図9のデータ収集格納方式の動作を示すフローチャートである。
【0085】また、図11はデータ収集タスクからデータ格納処理部へ渡されるデータ形式を示す図である。
【0086】図12はデータ表が複数の場合の検索SQL文を示す図である。
【0087】図9の構成と図1の構成との差異は、データ格納部6にデータ表とデータ管理表が各々1対存在する点である。
【0088】任意に決定されたデータ表の名称に対し、データ管理表にはそれぞれの対を表す名称がつけられている。すなわち、データ表61には[TD1]の名称が、データ表62には[TD2]の名称が、データ管理表63には[TK1]の名称が、データ管理表64には[TK2]の名称がつけられている。
【0089】すなわち、データ表61,62、データ管理表63,64は、{(TD1、TK1)(TD2、TK2)}の2組が対象となる。ここではデータ種別毎に観測データを別々のデータ表に格納する場合を例に説明する。
【0090】データ収集タスク4は、図5の形式で取得した観測データを図11の形式に変換し、データ格納処理部5へ渡す。
【0091】また、データ収集タスク4は、観測データのデータ種別値からデータ格納表名を求め、図11のデータを格納するデータ表名[TD1]を追加した形式でデータ格納処理部5へ渡す。
【0092】データ格納処理部5はデータ収集タスク4から取得したデータを、データ格納部5が指定したデータ表に格納する。
【0093】データを格納する動作は、図3で説明したフローに、データ表とデータ管理表の表名の対を指定する処理が追加されることになる。
【0094】次に、図9、図10、図11および図12を参照して第2の実施の形態の動作を詳細に説明する。
【0095】先ず図10のフローは、図3のフローのステップ41とステップ42の間に、テーブルを指定する作業が追加されたものである(ステップ51−2:S51−2、ステップ51−3:S51−3)。
【0096】ステップ51−2では、データ収集タスク4から取得した図11に示す形式から、データを格納する表名「TD1」を識別し、1対のデータ表61(TD1)、データ表62(TD2)内に表名を取得する。
【0097】次に、ステップ51−3において、データ管理表の命名規則から、データ表61,62の表名TD1,TD2に対として対応するデータ管理表名63,64の表名をTK1,TK2に設定する。
【0098】ここでいう命名規則とは、データ表の名称に予め定められた接頭子をつけることである。接頭子はRDBMSの中で統一されたものを使用する。
【0099】例えば、「KANRI_」という文字列が接頭子の場合は、データ表「TAB001」に対応するデータ管理表名は「KANRI_TAB001」となる。
【0100】以降のステップでは、データ表名TD1,TD2、データ管理表名TK1,TK2に対し、図3と同様の処理を進めていくことができるので、詳細な説明を省略する。
【0101】なお、データ表とデータ管理表の対はn対まで拡張することが可能である。
【0102】拡張された表TDn(データ管理表はTKn)に格納したデータは、図12で表すSQL文から検索することができる。
【0103】上述の通り本発明は、時系列に発生するデータを格納し、格納されたデータに対する変更や削除要求が発生しない検索用データベースにおいて、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)を使用し、データ格納領域サイズを変化させずに、常に一定件数の最新データを格納するデータ格納方法を提供することができる。
【0104】また、データ格納部3,6をRDBMSで実現することで、データ検索のための特別な処理部を必要とせず、よく知られたRDBMS操作言語であるSQLによるアクセスが可能となる。
【0105】上述のデータ収集格納方式の適用対象として、例えば小型遠方監視制御装置が挙げられる。遠方監視制御装置において、一定周期で発生する観測データを親局に送信する機能をもつテレメータ装置への適用などが一例となる。
【0106】この場合、時系列で発生する観測データ(図5)はデータ収集タスク1で取得され、データ収集タスク1はデータ格納処理部2の指定形式で観測データ(図6)を渡す。データ格納処理部2はデータ収集タスク1から取得したデータを図3に示すとおりデータ格納部3へ格納することになる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデータ収集格納方式は、表に格納されているレコードの順番が保証されているため、検索結果がどのような順番で戻ってくるのかが分かり、表へ格納するレコード件数を指定できるという効果を有している。
【0108】表のラウンドロビン的な使用方法により、常に指定件数の最新データを保持でき、また表が保持するレコード件数が一定なので、データを格納する表の領域が変化しないという効果を有している。
【0109】データ表とデータ管理表を対にした構成により、データの検索結果をデータ表に格納した順番で並び替えて戻すことができるので、最新のデータを先頭にした順番、あるいは最古のデータを先頭にした順番のどちらの並び替えにも対応できるという効果を有している。
【0110】また、データの発生順にデータを蓄積するので、履歴データベースが更新された行を確認するための最新データの検索が容易に行えるという効果を有している。
【0111】データ表は行IDと行データ格納部から構成されるが、行データ格納部は表へ格納するデータ毎に任意に定義をすることができ、データ格納処理部が行うデータの更新や、その他検索処理にはSQLを通して行うため、例えば観測データの通信電文変更による格納データの項目変更が生じた場合にも、表定義を変更することで容易に変更対応が可能であるという効果を有している。
【0112】また、データ管理表の定義はデータ表の定義によらず同じなので、どのような表にも採用できるという効果を有している。
【0113】データ格納部にRDBMSを使用することにより、データ管理やファイル管理にかかる処理を行う必要がないので、シンプルな処理構成が実現できるという効果を有している。
【0114】また、データ操作はSQLを用いた容易な操作が可能で、データの検索ではSQLを使用することにより、システム構成や用途によらずデータ検索処理を統一化できるという効果を有している。
【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号
【出願日】 平成14年4月24日(2002.4.24)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦 (外2名)
【公開番号】 特開2003−316794(P2003−316794A)
【公開日】 平成15年11月7日(2003.11.7)
【出願番号】 特願2002−123116(P2002−123116)