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【発明の名称】 コンテンツ送信方法およびコンテンツ受信方法
【発明者】 【氏名】岩田 清輝
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【要約】 【課題】クライアントの情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供すること。

【解決手段】クライアント2〜4の情報処理能力をクライアントデータ取得部14aが取得し、ネットワーク5の負荷状態をネットワーク負荷監視部14bによって監視し、コンテンツリスト送信部15が、コンテンツデータベース21に記憶した同一内容で品質の異なる複数のコンテンツからクライアント2〜4の情報処理能力およびネットワーク5の負荷状態に適合する品質のコンテンツを選択してコンテンツリストとして送信する。サンプルコンテンツ送信部16は、選択されたコンテンツの一部をサンプルコンテンツとして送信し、サンプルコンテンツによって品質確認をおこなった後に、コンテンツ送信部17によるコンテンツ送信と、課金処理部18による課金処理とをおこなう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ネットワークを介して接続されたクライアントに、動画などのコンテンツを送信するコンテンツ送信方法であって、前記クライアントの情報処理能力および/または前記ネットワークの負荷状態を使用環境データとして取得する使用環境データ取得工程と、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから、前記使用環境データに適合するコンテンツを送信するコンテンツ送信工程と、を含むことを特徴とするコンテンツ送信方法。
【請求項2】 前記使用環境データに適合するコンテンツの一部をサンプルコンテンツとして前記クライアントに対して送信するサンプルコンテンツ送信工程をさらに含んだことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ送信方法。
【請求項3】 情報処理をおこなうクライアントが、ネットワークを介して接続されたサーバから動画などのコンテンツを受信するコンテンツ受信方法であって、前記クライアントの情報処理能力を使用環境データとして前記サーバに送信する使用環境データ送信工程と、前記使用環境データに適合するコンテンツを受信するコンテンツ受信工程と、を含むことを特徴とするコンテンツ受信方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ネットワークを介して接続されたクライアントに、動画などのコンテンツを送信するコンテンツ送信方法および情報処理を行うクライアントが、ネットワークを介して接続されたサーバから動画などのコンテンツを受信するコンテンツ受信方法に関し、特に、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供することができるコンテンツ送信方法およびコンテンツ受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットなどネットワーク環境の充実によって、このネットワークを介して動画などのコンテンツを配信する手法が注目されている。ユーザが書籍や映画を購入、鑑賞する場合、ユーザが求めているのはその中に含まれる情報や内容、すなわちコンテンツである。しかし、書籍や映画などの場合、ユーザは書店や映画館など所望のコンテンツを提供する場所に行かねばならない。また、テレビなどによって情報、ドラマ、映画などを見る場合、ユーザは自宅に居ながらコンテンツを得ることができるが、そのコンテンツ内容はテレビ局に委ねられ、ユーザの選択肢は非常に小さくなる。ネットワーク経由のコンテンツ配信は、ユーザにとって、所望のコンテンツを、任意の場所で即座に得ることができるという大きな利点がある。また、紙媒体や記憶媒体を介する必要がないため、コンテンツの提供者にとっても大きなコストメリットがある。
【0003】さらに、インターネット接続の高速化に伴い、ネットワークを介して提供されるコンテンツも、文字情報から画像、動画の配信までが可能となり、現在では、動画をリアルタイムで配信するストリーミング配信までが可能となっている。
【0004】しかしながら、動画の再生やストリーミングの配信は、クライアント端末に情報処理能力が充分にあり、かつネットワークの接続速度が充分に高速であることが前提である。クライアント端末の情報処理能力やネットワーク速度が不足している場合、コンテンツの品質が低下する。たとえば、動画の再生では、コマ落ちや再生速度の低下が発生し、コンテンツ本来の品質を維持することができない。また、動画などのコンテンツはファイルサイズが大きいため、ネットワークの接続速度が低い場合、所望のコンテンツの受信終了までに非常に長時間のネットワーク接続が必要となる。
【0005】したがって、コンテンツ配信では、クライアントの情報処理能力や、ネットワークの接続速度に対応した品質のコンテンツを提供する必要がある。従来、公開番号「特開2000−270309」によってこの問題の解決が試みられている。この技術では、予めクライアントにコンテンツを送信し、その再生終了後にコンテンツの品質を評価して清算をおこなう手法が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の技術では、コンテンツを送信した後にそのコンテンツの評価をおこなうために、コンテンツの受信終了までに必要な時間が膨大であったとしても、ファイルを全て受信しなければならないという問題点があった。
【0007】また、ユーザ側に、コンテンツの品質によって配信を希望するか否かを決定する選択権が無い、という問題点があった。さらに、コンテンツ内容によっては、低品質で高速に受信するという要望があるが、コンテンツの品質を指定して受信する選択ができないという問題点があった。
【0008】この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供することができるコンテンツ送信方法およびコンテンツ受信方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるコンテンツ送信方法は、ネットワークを介して接続されたクライアントに、動画などのコンテンツを送信するコンテンツ送信方法であって、前記クライアントの情報処理能力および/または前記ネットワークの負荷状態を使用環境データとして取得する使用環境データ取得工程と、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから、前記使用環境データに適合するコンテンツを送信するコンテンツ送信工程とを含むことを特徴とする。
【0010】このコンテンツ送信方法によれば、クライアントの情報処理能力やネットワーク負荷状態を使用環境データとして取得し、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから使用環境データに適合するコンテンツを送信することができる。
【0011】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法は、前記同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから、前記使用環境データに適合する複数のコンテンツを選択し、当該選択した複数のコンテンツのリストを作成して送信するコンテンツリスト送信工程をさらに含んだことを特徴とする。
【0012】このコンテンツ送信方法によれば、使用環境データに適合する複数のコンテンツをコンテンツリストとしてクライアントに送信し、クライアント側にコンテンツの品質を選ぶ選択肢を提示することができる。
【0013】また、本発明にかかるコンテンツの送信方法は、前記使用環境データに適合するコンテンツの一部をサンプルコンテンツとして前記クライアントに対して送信するサンプルコンテンツ送信工程をさらに含んだことを特徴とする。
【0014】このコンテンツ送信方法によれば、使用環境データに適合するコンテンツの一部をサンプルコンテンツとしてクライアントに送信し、コンテンツの送信前にコンテンツの品質を確認させることができる。
【0015】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法では、前記使用環境データは、前記クライアントのCPU速度、空きメモリ容量、画面設定、ネットワークに対する接続方法、の少なくとも一つを含むことを特徴とする。
【0016】このコンテンツ送信方法によれば、クライアントのCPU速度、空きメモリ容量、画面設定、ネットワークに対する接続方法を取得することで、クライアントの情報処理能力を把握する。
【0017】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法は、前記同一内容で品質の異なる複数のコンテンツにそれぞれ独立した料金を対応させ、前記クライアントが前記同一内容で品質の異なるコンテンツから所定のコンテンツを選択した場合に、当該選択されたコンテンツに対応する料金を課金する課金処理工程を含むことを特徴とする。
【0018】このコンテンツ送信方法によれば、同一の内容で品質の異なるコンテンツに対し、それぞれ独立した料金を設定することで、コンテンツの品質に合わせた課金をおこなうことができる。
【0019】また、本発明にかかるコンテンツ受信方法は、情報処理をおこなうクライアントが、ネットワークを介して接続されたサーバから動画などのコンテンツを受信するコンテンツ受信方法であって、前記クライアントの情報処理能力を使用環境データとして前記サーバに送信する使用環境データ送信工程と、前記使用環境データに適合するコンテンツを受信するコンテンツ受信工程と、を含むことを特徴とする。
【0020】このコンテンツ受信方法によれば、クライアントの情報処理能力を使用環境データとしてサーバに送信し、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから使用環境データに適合するコンテンツを受信することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この発明に係るコンテンツ送信方法およびコンテンツ受信方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】(実施の形態)まず、本実施の形態に係るコンテンツ送信方法および受信方法の概要について説明する。図1は、本実施の形態に係るコンテンツ配信システムの概要構成を示す図である。図1において、コンテンツの送信をおこなうサーバ1は、通信制御部11を介してネットワーク5と制御部12とを接続し、制御部12は、データベース管理部19を介してユーザ情報データベース20、コンテンツデータベース21および課金データベース22に接続される。
【0023】また、制御部12は、その内部にユーザ情報管理部13、使用環境データ取得部14、コンテンツリスト送信部15、サンプルコンテンツ送信部16、コンテンツ送信部17および課金処理部18を備えている。ユーザ情報管理部13は、クライアント2〜4から受信したユーザの情報をユーザ情報データベース20に登録する。このユーザの情報としては、ユーザID、パスワード、ユーザの住所や電話番号などの個人情報、ユーザのクレジット残高、以前に取得したクライアントの使用環境データなどを記憶する。また、ユーザ情報管理部13は、クライアント2〜4から接続された場合に、ユーザ情報データベース20に登録されたユーザIDおよびパスワードを用いてユーザ認証をおこなう。
【0024】使用環境データ取得部14は、その内部にクライアントデータ取得部14aおよびネットワーク負荷監視部14bを備えている。クライアントデータ取得部14aは、クライアント2〜4に対してクライアントの情報処理能力の送信を要求し、ネットワーク負荷監視部14bは、ネットワーク5の負荷を監視する。ここで、クライアントの情報処理能力とは、CPU速度、空きメモリ容量、画面設定、ネットワークに対する接続方法などである。使用環境データ取得部14は、受信したクライアント2〜4の情報処理能力と、ネットワーク5の負荷状態とを使用環境データとしてコンテンツリスト送信部15に出力する。
【0025】なお、クライアント2は、内部に使用環境データ送信部2aを設けており、クライアント2の情報処理能力を自動的に取得してサーバ1に送信する。クライアント3,4は、その内部に使用環境データ送信部を設けていないため、ブラウザなどを利用してユーザがデータを入力することで、クライアントの情報処理能力をサーバ1に送信する。
【0026】コンテンツリスト送信部15は、使用環境データ取得部14が出力した使用環境データをもとに、クライアントの情報処理能力およびネットワーク5の負荷状態に合わせたコンテンツをコンテンツデータベース21から検索してコンテンツリストを作成し、クライアントに送信する。コンテンツデータベース21は、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツを保持している。たとえば、コンテンツが動画である場合、その品質は、ビットレートや画素数によって決定される。ビットレートを高くし、画素数を大きくするほど動画の品質は向上するが、高品質な動画を正常に再生するためにはクライアントに高い情報処理能力が必要となる。
【0027】具体的には、クライアントのCPU速度や空きメモリ容量が不足している場合、動画の再生時にコマ落ちや画質の低下が発生し、コンテンツ本来の品質を保つことができない。また、クライアントの画面設定に比して大きい画素数のコンテンツは、生成時に画素数を落として再生する必要がある。さらに、ネットワークに対する接続方法が低速の接続方法である場合や、ネットワークに大きな負荷がかかっている状態では、コンテンツの送信に膨大な時間が必要となり、ストリーム配信された動画の品質が低下する。したがって、ビットレートや画素数の異なる複数のコンテンツをコンテンツデータベース21に格納し、クライアントの情報処理能力やネットワークの負荷状態に合わせた品質のコンテンツをコンテンツリストとしてクライアントに送信することで、クライアントはその情報処理能力で再生可能な品質のコンテンツを選択することができる。
【0028】また、サンプルコンテンツ送信部16は、コンテンツの一部をサンプルコンテンツとしてクライアントに送信する。クライアントは、このサンプルコンテンツによって受信するコンテンツの品質を確認することができる。なお、サンプルコンテンツは、コンテンツの一部を選択して送信するようにしてもよいし、独立したサンプル用のコンテンツとしてあらかじめ作成しておいても良い。
【0029】コンテンツ送信部17は、クライアントから要求されたコンテンツをコンテンツデータベース21から読み出し、クライアントに送信する。さらに、課金処理部18は、コンテンツ送信部17からコンテンツを送信する場合に、コンテンツの内容および品質に対応した料金をユーザに対して課金し、課金情報を課金データベース22に登録する。
【0030】つぎに、このコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信の概要を説明する。図2は、本実施の形態に係るコンテンツ配信の概念を説明するための説明図である。図2に示すように、コンテンツ配信を行う場合、まずクライアント2からクライアントの処理能力を使用環境データとして送信する(ステップS101)。つぎに、クライアント2の処理能力に合わせて提供可能なコンテンツをコンテンツリストとしてサーバ1からクライアント2に送信する(ステップS102)。その後、クライアント2が、所望のコンテンツを選択し(ステップS103)、サーバ1は、選択されたコンテンツの一部をサンプルコンテンツとして送信する(ステップS104)。クライアント2は、受信したサンプルコンテンツでコンテンツの品質を確認し、コンテンツの決定と、課金の承認をサーバ1に送信する(ステップS105)。サーバ1は、クライアント2の承認によって課金処理と、コンテンツの送信をおこなう(ステップS106)。
【0031】このように、クライアント2の情報処理能力をサーバ1に送信し、サーバ1がその情報処理能力に合わせたコンテンツリストおよびサンプルコンテンツをサーバに対して送信することで、クライアントは、コンテンツの品質を確認した上でコンテンツを決定することができるので、クライアントの情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを受信することができる。
【0032】また、サーバ1は、コンテンツ品質ごとに異なる料金を設定しておくことで品質に応じた課金をおこなうことができる。さらに、クライアントは、あらかじめ受信したコンテンツリストから所望の品質のコンテンツを選択し、サンプルコンテンツによって受信したコンテンツを本来の品質で再生可能であることを確認できるので、適切な料金をコンテンツの受信前に支払うことができる。
【0033】つぎに、ユーザ情報データベース20、コンテンツデータベース21および課金データベース22が記憶する情報の内容についてさらに詳細に説明する。図3は、ユーザ情報データベース20が格納するユーザ情報を説明する説明図である。図3において、ユーザ情報データベース20は、ユーザの個人情報としてユーザID、パスワード、氏名、住所、電話番号、残金およびクレジット番号を記憶している。また、クライアント情報として、ネットワークに対する接続方法を示す接続形態、クライアントのCPU速度、空きメモリ容量および画面設定を記憶している。さらに、配信履歴として、今までに配信したコンテンツのジャンル、コンテンツ内容、コンテンツ品質などを記憶している。
【0034】この図3では、ユーザ情報データベース20は、ユーザIDが「P001」であるユーザの個人情報として、パスワード「P001」、残高「40000」、クレジット番号「P001−C」を記憶している。ユーザIDとパスワードは、クライアントから接続された場合のユーザ認証に用いる。また残金とクレジット番号は、クライアントにコンテンツを配信した場合の課金に用いる。ここでは、個人情報にユーザの残金とクレジット番号を記憶することで、サーバ1が課金処理までおこなうように構成しているが、ユーザに対する課金を他の課金システムによっておこなう場合であれば、残金やクレジット番号の記憶は必ずしも必要ではなく、外部の課金システムに課金処理を引き継がせるために必要な情報を記憶しておく。
【0035】また、ユーザ情報データベース20は、ユーザIDが「P001」であるユーザのクライアント情報として、接続形態「56k」、CPU速度「400MHz」、空きメモリ「70M」、画面設定「640×480」を記憶している。さらに、ユーザ情報データベース20は、ユーザIDが「P001」であるユーザの配信履歴として、ジャンル「海外映画」、コンテンツ「BBB」を記憶している。
【0036】図4は、コンテンツデータベース21が記憶するコンテンツを説明する説明図である。コンテンツデータベース21は、コンテンツをその内容ごとに対応付けて記憶している。たとえば、「AAA」という内容のコンテンツに対して、その種別、分類、基本課金額を設定し、さらに、接続形態、CPU、空きメモリ容量、画面設定に対応させて、基本課金額に対するディスカウント率と、適切な品質のコンテンツの記憶場所を示す対応コンテンツアドレス、および適切な品質のサンプルコンテンツの記憶場所を示すサンプルコンテンツアドレスを設定して記憶する。
【0037】具体的には、コンテンツ内容「AAA」に対して、種別を「動画」、分類を「海外映画」、基本課金額を「¥5,000−」と設定している。さらに、このコンテンツ内容「AAA」に対し、クライアントの接続形態が「モデム 56k」、CPU速度が「700MHz」、空きメモリが「70M」、画面設定が「640×480」である場合に、ディスカウント率を「0」%とし、対応コンテンツアドレス「A−aaa0」およびサンプルコンテンツアドレス「S−aaa0」を指定している。また、クライアントの接続形態が「モデム 56k」、CPU速度が「600MHz」、空きメモリが「70M」、画面設定が「640×480」である場合に、ディスカウント率を「10」%とし、対応コンテンツアドレス「A−aaa10」およびサンプルコンテンツアドレス「S−aaa10」を指定している。
【0038】すなわち、コンテンツデータベース21は、コンテンツ内容「AAA」に対して、接続形態、CPU速度、空きメモリおよび画面設定ごとに場合分けし、それぞれの場合に適切な品質のコンテンツとその品質のサンプルコンテンツとを対応させている。ここで、接続形態は、「モデム 56k」、「ISDN 64k」、「ISDN128k」、「ADSL 1.5M」、「ADSL8.0M」のように、ネットワークへの接続速度によって区分する。また、CPU速度は「200MHz」、「300MHz」、「400MHz」のように、CPUのクロック数によって区分する。空きメモリや、画面設定は、その時点でのクライアントが設定している値を用いればよい。これらの値から、対応するコンテンツの品質を求め、課金額を決定するが、ここでは基本課金額に対する値引率、すなわちディスカウント率としてその品質および課金額を決定している。この品質は、たとえば「高品質」、「通常品質」、「低品質」などのように抽象的に示しても良いし、ビットレートや画素数を具体的に示しても良い。また、課金額は、各コンテンツに対して独立して定めるようにしてもよい。
【0039】コンテンツ内容「AAA」と同様に、コンテンツ内容「BBB」、コンテンツ内容「CCC」、コンテンツ内容「DDD」に対しても、接続形態、CPU速度、空きメモリおよび画面設定ごとに場合分けし、それぞれの場合に適切な品質のコンテンツとその品質のサンプルコンテンツとを対応させている。ここで、コンテンツ「BBB」は、種別が「動画」であり、分類が「海外映画」であり、基本課金額が「¥4000−」である。また、コンテンツ「CCC」は、種別が「動画」であり、分類が「国内映画」であり、基本課金額が「¥3500−」である。さらに、コンテンツ「DDD」は、種別が「ストリーム」であり、分類が「ニュース」であり、基本課金額が「¥1000−」である。この「動画」、「ストリーム」などの種別は、ユーザが希望するコンテンツを選択する場合に参考に用いることができ、さらに、適切なコンテンツを選択する場合のパラメータとして用いることができる。
【0040】たとえば、動画を配信する場合、クライアントの情報処理能力が十分であれば、その品質を保って再生することができるが、コンテンツ「DDD」のようにストリーム配信をおこなって配信と再生とを同時におこなう場合には、クライアントの情報処理能力に加えて、ネットワークの通信速度を十分に確保することが必要である。コンテンツ品質の場合分けに、ネットワーク通信速度の値をさらに用い、ストリーム配信をおこなう場合にネットワーク通信速度を優先的に参照してコンテンツの品質を定めることで、コンテンツの種別に対応したコンテンツの選択をおこなうことができる。
【0041】なお、コンテンツの分類が「ストリーム」である場合、サンプルコンテンツアドレスは指定しない。ストリーム配信は、配信と再生とを同時におこなう即時性を重視したコンテンツであるので、サンプルコンテンツによって品質を確認することよりも、即座にコンテンツを配信することがユーザの要望に合致し、また、品質の確認が必要である場合には、コンテンツの配信開始から所定時間経過までをサンプルコンテンツとして取り扱うことで、品質の確認をおこなうことができる為である。
【0042】また、コンテンツの分類は、ユーザが希望するコンテンツを選択する場合に参考に用いる。ここでは、「海外映画」、「国内映画」および「ニュース」を例として示しているが、この値は、任意に設定することができる。たとえば、映画の製作年度、出演俳優、受賞などの有無、ニュースの日付、さらに詳細な国名など、ユーザが希望のコンテンツ内容を見出すのに利用可能な任意のパラメータを組み合わせて設定すればよい。
【0043】図5は、課金データベース22が記憶する課金情報を説明する説明図である。課金データベース22は、クライアントに対するコンテンツの配信および課金の履歴を日付および課金時間をもとに記憶している。具体的には、課金データベース22は、課金年月日、課金時間、課金ユーザID、配信したコンテンツ、基本課金価格およびディスカウント率を記憶している。
【0044】つぎに、図6〜11を参照し、コンテンツ配信の具体的な処理動作について説明する。図6は、制御部12の処理動作を説明するフローチャートであり、図7〜11は、コンテンツ配信処理の中でクライアントに表示する表示画面を説明する説明図である。図6において、まず制御部12は、クライアントから接続された場合に、ユーザ情報データベース20を参照し、ユーザ認証をおこなう(ステップS201)。つぎに、制御部12は、ネットワーク5を介してクライアントに情報処理能力を入力するためのクライアントデータ入力画面を表示する(ステップS202)。このクライアントデータ入力画面の一例を図7に示す。
【0045】図7において、クライアントデータ入力画面31は、接続形態、CPU速度、空きメモリ容量、画面設定の各項目を入力する入力欄を備えている。また、クライアントデータ入力画面31は、入力欄に入力した値をサーバ1に送信する「送信」ボタン、入力を中止する「キャンセル」ボタンを備えている。なお、クライアント2のように使用環境データ送信部2aを備えているクライアントは、このクライアントデータ入力画面によって入力されるデータを自動的に入力し、サーバ1に送信することができる。また、ユーザによって過去にクライアントデータが入力されており、そのクライアントデータがユーザ情報データベース20に記憶されている場合には、過去のクライアントデータを自動的に表示し、変更がある場所を修正するようにしてもよい。
【0046】つぎに、制御部12は、ユーザが入力したクライアントデータおよびネットワーク5の負荷状況を使用環境データとしてユーザ情報データベース20に格納する(ステップS203)。つづいて、制御部12は、クライアントにジャンル選択メニュー表示させる(ステップS204)。このジャンル選択メニューの一例を図8に示す。図8において、ジャンル選択メニュー32は、コンテンツに設定した種別および分類をもとに、ユーザが希望するコンテンツのジャンルを入力するジャンル入力欄を備えている。また、ジャンル選択メニュー32は、ジャンル入力欄に入力されたジャンルをサーバ1に送信する「送信」ボタン、ジャンル入力を中止してクライアントデータ入力画面31に戻るための「戻る」ボタンを備えている。なお、ユーザ情報データベース20に、そのユーザに対する配信履歴がある場合、このユーザによって選択される頻度の高いジャンルを優先して表示するようにしてもよい。
【0047】つぎに、制御部12は、ユーザが選択したジャンルと、ユーザ情報データベースに記憶された使用環境データをもとに、コンテンツリストを作成する(ステップS205)。さらに、制御部12は、作成したコンテンツリストと、使用環境データをもとに決定した推奨するディスカウント率とをコンテンツ選択メニューとして表示する(ステップS206)。このコンテンツ選択メニューの一例を図9,10に示す。図9,10において、コンテンツ選択メニューは、コンテンツの内容を選択するためのコンテンツ選択メニュー33と、選択したコンテンツ内容の値引率および品質を選択するコンテンツ選択メニュー34とに別れている。コンテンツ選択メニュー33は、コンテンツの内容ごとに基本価格、推奨値引率を表示し、希望のコンテンツ内容を選択するようにしている。さらに、コンテンツ選択メニュー33は、コンテンツ選択メニュー34に進む「進む」ボタンとジャンル選択メニュー32に戻るための「戻る」ボタンとを備えている。
【0048】コンテンツ選択メニュー34は、コンテンツ選択メニュー33で選択した内容のコンテンツに対し、値引率、すなわちコンテンツの品質と価格とを指定する値引率指定欄を備えている。また、コンテンツ選択メニュー34は、コンテンツ選択メニュー33に戻るための「戻る」ボタンと、選択したコンテンツをサーバ1に送信する「送信」ボタンとを備えている。さらに、コンテンツの分類が「ストリーム」では無い場合(ステップS207,No)、コンテンツ選択メニュー34は、サンプルコンテンツの送信を要求する「サンプル確認」ボタンを表示する。コンテンツの分類が「ストリーム」である場合(ステップS207,Yes)、コンテンツ選択メニュー34は、「サンプル確認」ボタンを表示しない。
【0049】コンテンツの分類が「ストリーム」ではなく(ステップS207,No)、「サンプル確認」ボタンが選択された場合(ステップS208,Yes)、サーバ1は、選択されたコンテンツ内容および品質のサンプルコンテンツを送信する(ステップS209)。サンプルコンテンツ送信(ステップS209)の後、制御部12は、配信するコンテンツを決定し(ステップS210)、選択されたコンテンツをユーザ情報データベース20に記憶する(ステップS211)。また、「サンプル確認」ボタンが選択されずに「送信ボタン」が選択された場合(ステップS208,No)、制御部12は、配信するコンテンツを決定し(ステップS210)、選択されたコンテンツをユーザ情報データベース20に記憶する(ステップS211)。さらに、選択されたコンテンツの分類が「ストリーム」である場合(ステップS207,Yes)、制御部12は、配信するコンテンツを決定し(ステップS210)、選択されたコンテンツをユーザ情報データベース20に格納する(ステップS211)。
【0050】選択されたコンテンツをユーザ情報データベース20に格納した(ステップS211)後、制御部12は、ユーザの残高がコンテンツの料金以上の額であるか否かを確認する(ステップS212)。ユーザの残高がコンテンツの料金に満たない場合(ステップS212,No)、制御部12は、コンテンツ選択メニュー33を再度表示する(ステップS206)。ユーザの残高がコンテンツの料金以上である場合(ステップS212,Yes)、制御部12は、クライアントに対し、コンテンツ配信および課金処理の承認を得るための最終確認画面を表示する(ステップS213)。この最終確認画面の一例を図11に示す。図11において、最終確認メニュー35は、クライアントデータ、選択したジャンル、コンテンツの内容、利用料金など、ユーザがコンテンツ配信および課金を承認するために必要な情報を表示している。また、最終確認メニュー35は、承認をサーバ1に送信する「了解」ボタンと、コンテンツ選択メニュー34に戻るための「戻る」ボタンとを備えている。制御部12は、クライアントから承認を得た場合に、課金処理およびコンテンツの配信をおこなって(ステップS214)、処理を終了する。
【0051】上述してきたように、本実施の形態では、クライアント2〜4の情報処理能力をクライアントデータ取得部14aが取得し、ネットワーク5の負荷状態をネットワーク負荷監視部14bによって監視し、クライアント2〜4の情報処理能力およびネットワーク5の負荷状態をもとに、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから適切な品質のコンテンツを選択して配信するように構成したので、クライアントの情報処理能力に合わせた品質のコンテンツを提供することができる。
【0052】また、コンテンツリスト送信部15が、クライアント2〜4の情報処理能力およびネットワーク5の負荷状態をもとに、適切な品質で提供可能なコンテンツのリストを送信し、このリストからコンテンツを選択するように構成しているので、ユーザにコンテンツの内容および品質を選択させることができる。
【0053】さらに、サンプルコンテンツ送信部16が、コンテンツの一部をサンプルコンテンツとして送信するように構成しているので、ユーザはコンテンツの受信前に品質の確認をすることができる。また、品質の異なるコンテンツに、それぞれ異なった料金を課金するように構成しているので、コンテンツの品質に合わせた課金をおこなうことができる。
【0054】また、クライアント2の内部に使用環境データ送信部2aを設け、クライアントの情報処理能力をサーバ1に対して自動的に送信するように構成しているので、クライアントの情報処理能力を簡易に取得することができる。
【0055】なお、本実施例においては、クライアントの情報処理能力をもとに、コンテンツの品質を選択するようにしているが、クライアントの情報処理能力によってはその変更を提案するように構成しても良い。たとえば、クライアントの空きメモリ容量は、不要なアプリケーションを終了させることで増やすことができ、画面設定は、クライアントの設定を変更することで容易に変えることができる。情報処理能力をもとにコンテンツの品質を選択する際に、クライアントの空きメモリ容量や画面設定がボトルネックであれば、不要なアプリケーションの終了や画面設定の変更を提案することで、ユーザが利用可能なコンテンツの品質の選択肢を増やすことができる。
【0056】(付記1)ネットワークを介して接続されたクライアントに、動画などのコンテンツを送信するコンテンツ送信方法であって、前記クライアントの情報処理能力および/または前記ネットワークの負荷状態を使用環境データとして取得する使用環境データ取得工程と、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから、前記使用環境データに適合するコンテンツを送信するコンテンツ送信工程と、を含むことを特徴とするコンテンツ送信方法。
(付記2)前記同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから、前記使用環境データに適合する複数のコンテンツを選択し、当該選択した複数のコンテンツのリストを作成して送信するコンテンツリスト送信工程をさらに含んだことを特徴とする付記1に記載のコンテンツ送信方法。
(付記3)前記使用環境データに適合するコンテンツの一部をサンプルコンテンツとして前記クライアントに対して送信するサンプルコンテンツ送信工程をさらに含んだことを特徴とする付記1または2に記載のコンテンツ送信方法。
(付記4)前記使用環境データは、前記クライアントのCPU速度、空きメモリ容量、画面設定、ネットワークに対する接続方法、の少なくとも一つを含むことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のコンテンツ送信方法。
(付記5)前記同一内容で品質の異なる複数のコンテンツにそれぞれ独立した料金を対応させ、前記クライアントが前記同一内容で品質の異なるコンテンツから所定のコンテンツを選択した場合に、当該選択されたコンテンツに対応する料金を課金する課金処理工程を含むことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のコンテンツ送信方法。
(付記6)情報処理をおこなうクライアントが、ネットワークを介して接続されたサーバから動画などのコンテンツを受信するコンテンツ受信方法であって、前記クライアントの情報処理能力を使用環境データとして前記サーバに送信する使用環境データ送信工程と、前記使用環境データに適合するコンテンツを受信するコンテンツ受信工程と、を含むことを特徴とするコンテンツ受信方法。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるコンテンツ送信方法によれば、クライアントの情報処理能力やネットワーク負荷状態を使用環境データとして取得し、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから使用環境データに適合するコンテンツを送信することができるので、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供可能なコンテンツ送信方法を得ることができるという効果を奏する。
【0058】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法によれば、使用環境データに適合する複数のコンテンツをコンテンツリストとしてクライアントに送信し、クライアント側にコンテンツの品質を選ぶ選択肢を提示することができるので、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提示し、ユーザが希望する品質のコンテンツを提供可能なコンテンツ送信方法を得ることができるという効果を奏する。
【0059】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法によれば、使用環境データに適合するコンテンツの一部をサンプルコンテンツとしてクライアントに送信し、コンテンツの送信前にコンテンツの品質を確認させることができるので、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供し、かつその品質をコンテンツ送信前に確認可能なコンテンツ送信方法を得ることができるという効果を奏する。
【0060】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法によれば、クライアントのCPU速度、空きメモリ容量、画面設定、ネットワークに対する接続方法を取得することで、クライアントの情報処理能力を把握するので、クライアントの情報処理能力を的確に把握し、クライアントの情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供可能なコンテンツ送信方法を得ることができるという効果を奏する。
【0061】また、本発明にかかるコンテンツ送信方法によれば、同一の内容で品質の異なるコンテンツに対し、それぞれ独立した料金を設定することで、コンテンツの品質に合わせた課金をおこなうことができるので、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供し、その品質に応じて課金可能なコンテンツ送信方法を得ることができるという効果を奏する。
【0062】また、本発明にかかるコンテンツ受信方法によれば、クライアントの情報処理能力を使用環境データとしてサーバに送信し、同一内容で品質の異なる複数のコンテンツから使用環境データに適合するコンテンツを受信することができるので、クライアント側の情報処理能力およびネットワークの負荷状態に合わせたコンテンツを提供可能なコンテンツ受信方法を得ることができるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
【出願日】 平成14年3月22日(2002.3.22)
【代理人】 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
【公開番号】 特開2003−281032(P2003−281032A)
【公開日】 平成15年10月3日(2003.10.3)
【出願番号】 特願2002−79935(P2002−79935)