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【発明の名称】 建築設計図書の品質向上支援方法およびシステム
【発明者】 【氏名】松井 務
【住所又は居所】東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社大林組東京本社内

【氏名】原 勝爾
【住所又は居所】東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社大林組東京本社内

【氏名】坂田 尚子
【住所又は居所】東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社大林組東京本社内

【要約】 【課題】設計図書の作成の支援が行えるとともに、その品質の統一や向上が図れるような建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムの提供。

【解決手段】建築設計図書に記載される記載事項が集約されて構築された設計図書データベースから、設計図書の作成にあたり前記記載事項を読み出して提示して設計図書の作成を支援する。これにより設計図書の品質統一を図る。作成された設計図書はその品質が検証され、その検証結果がコンピュータに入力され、検証データが生成される。さらに検証データを分析して得られた評価情報がコンピュータに入力され、評価データが生成される。そして、評価データをもとに生成された更新データがコンピュータに入力され、前記設計図書データベースの更新が行われる。これにより設計図書の品質向上を図る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建築設計図書に記載される記載事項が集約されて構築された設計図書データベースから、設計図書の作成にあたり前記記載事項を読み出して提示して設計図書の作成を支援する設計図書作成支援ステップと、作成された設計図書の品質の検証により作成された検証情報の入力を受け付け、受領した検証情報に基づき検証データを生成する検証データ生成ステップと、前記検証データの分析により作成された評価情報の入力を受け付け、受領した評価情報に基づき評価データを生成する評価データ生成ステップと、前記評価データの検討により作成された前記設計図書データベースの更新情報の入力を受け付け、受領した更新データに基づき前記設計図書データベースの更新を行うデータベース更新ステップとを有することを特徴とする建築設計図書の品質向上支援方法。
【請求項2】 建築設計図書に記載される記載事項が集約されて構築された設計図書データベースから、設計図書の作成にあたり前記記載事項を読み出して提示して設計図書の作成を支援する設計図書作成支援手段と、作成された設計図書の品質の検証により作成された検証情報の入力を受け付け、受領した検証情報に基づき検証データを生成する検証データ生成手段と、前記検証データの分析により作成された評価情報の入力を受け付け、受領した評価情報に基づき評価データを生成する評価データ生成手段と、前記評価データの検討により作成された前記設計図書データベースの更新情報の入力を受け付け、受領した更新データに基づき前記設計図書データベースの更新を行うデータベース更新手段とを備えたことを特徴とする建築設計図書の品質向上支援システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物を建設する場合に設計情報の伝達媒体として作成される建築設計図書の品質向上を支援する建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】建物を建設する場合には、設計情報の伝達媒体として設計図書が作成される。この設計図書は、建設工事を遂行してゆくにあたり必要な設計図面や仕様書のことであり、この設計図書に基づき建設工事が進められるとともに、竣工後の建物の監理にも設計図書が用いられる。設計図書には、「図面リスト」や「工事概要」、「工事区分表」、「詳細仕様書」、「特記仕様材料表」、「仕様共通事項」、「外部仕上表」、「内部仕上表」、「建具共通事項」、「建具表」などの文字情報と、「敷地情報図」、「配置情報図」、「建物求積図」、「平面図」、「立面図」、「断面図」、「矩計図」、「各部詳細図」、「部分詳細図」、「仕様範囲図」、「外構図」などの図面情報とが含まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近、このような設計図書に不備が多いことが大きな問題となっている。設計図書に不備が多い要因の1つとしては、設計担当者がそれぞれ個別に作成していることがある。このため、設計図書の記載内容が設計担当者毎にバラバラでなかなか統一性が図れないといった問題が発生していた。また、見積もり・生産段階においても再チェックが必要となるなど、非効率的な部分もあった。
【0004】もちろん設計図書の作成にあたっては、各種マニュアルが出版されているが、設計図書の作成にあたっては、これら各種マニュアルを参照する以外に、各種建築資料や官公庁資料、法規等といった資料をも参照しなければならず、このため、設計担当者は、設計図書の作成に多大な時間と労力を要し、設計担当者への負担が大きな問題となっていた。このような事情から、設計図書の品質の統一や向上と作成の簡素化が、設計担当者をはじめ、施工者からも切望されていた。
【0005】一方、最近、設計図は全てCADシステムで作成されるようになっており、このようなことから、設計図書の作成にあたりCADシステムとの連繋が強く望まれていた。
【0006】本発明は、このような背景に基づきなされたものであって、その目的は、設計図書の作成が容易に行えるとともに、その品質の統一や向上を逐次図れるような建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために本発明に係る建築設計図書の品質向上支援方法にあっては、建築設計図書に記載される記載事項が集約されて構築された設計図書データベースから、設計図書の作成にあたり前記記載事項を読み出して提示して設計図書の作成を支援する設計図書作成支援ステップと、作成された設計図書の品質の検証により作成された検証情報の入力を受け付け、受領した検証情報に基づき検証データを生成する検証データ生成ステップと、前記検証データの分析により作成された評価情報の入力を受け付け、受領した評価情報に基づき評価データを生成する評価データ生成ステップと、前記評価データの検討により作成された前記設計図書データベースの更新情報の入力を受け付け、受領した更新データに基づき前記設計図書データベースの更新を行うデータベース更新ステップとを有することを特徴とする(請求項1)。
【0008】また、本発明に係る建築設計図書の品質向上支援システムにあっては、建築設計図書に記載される記載事項が集約されて構築された設計図書データベースから、設計図書の作成にあたり前記記載事項を読み出して提示して設計図書の作成を支援する設計図書作成支援手段と、作成された設計図書の品質の検証により作成された検証情報の入力を受け付け、受領した検証情報に基づき検証データを生成する検証データ生成手段と、前記検証データの分析により作成された評価情報の入力を受け付け、受領した評価情報に基づき評価データを生成する評価データ生成手段と、前記評価データの検討により作成された前記設計図書データベースの更新情報の入力を受け付け、受領した更新データに基づき前記設計図書データベースの更新を行うデータベース更新手段とを備えたことを特徴とする(請求項2)。
【0009】これらの方法またはシステムにあっては、設計図書データベースにより設計図書の作成を支援することで、設計図書の品質の統一を図ることができるとともに、設計図書の作成を効率よく行えるようにすることができる。これにより、設計図書の不備発生も防止され、設計情報の正確な伝達を図ることができるとともに、設計者にかかる負担も軽減され、非常に効率よく品質の高い設計図書の作成が可能になる。また、ここで作成された設計図書については、その品質が検証され、さらにその検証結果が分析されて設計図書が評価され、その評価に基づき設計図書データベースの登録内容が見直されて当該設計図書データベースの登録内容が更新されるから、各種情報や各種ノウハウを蓄積して一元化を図れ、設計図書の品質の向上を達成することができる。また、設計図書の品質明確化により設計図書の基準単価が判断可能になり、外注単価・設計作業能率向上の判断材料にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムの実施の形態について添付図面を用いて詳しく説明する。
【0011】===発明の概要===本発明に係る建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムでは、設計図書の作成基準となる設計図書データベースをあらかじめ構築しておき、この設計図書データベースによって設計図書の作成を支援するとともに、作成された設計図書の品質の検証により作成された検証結果の入力を受け付け、その受け付けた検証結果に基づき検証データを生成し、さらにその検証データを分析することにより作成された設計図書の評価情報の入力を受け付けて、その受け付けた評価情報に基づき評価データを生成し、その評価データを設計図書の問題点の抽出に利用するとともに、その問題点を反映させるべく設計図書データベースの更新・変更を逐次行って設計図書の品質の向上を図る。
【0012】図1は、本発明に係る建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムを概念的に示したものである。本発明に係る建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムは、設計図書作成基準となる設計図書データベースに基づき設計図書の作成を支援する第1ステップ、即ち設計図書作成支援ステップ(Step1)と、作成された設計図書の品質の検証結果の入力を受け付ける第2ステップ、即ち検証データ生成ステップ(Step2)と、その検証データの分析により作成された設計図書の評価情報の入力を受け付けて評価データを生成する第3ステップ、即ち評価データ生成ステップ(Step3)と、その評価データをもとに検討された結果、得られた設計図書作成基準の見直し又は改訂に関するデータを受け付けて当該データに基づき設計図書データベースを更新・変更する第4ステップ、即ちデータベース更新ステップ(Step4)とからなる。
【0013】===設計図書データベース===設計図書データベースには、設計図書に記載されるべき必要事項が登録されている。本実施形態では、設計図書に記載されるべき必要事項のうち文字情報に関する記載事項が設計図書データベースに登録されている。設計図書データベースに登録される事項については、「設計図作成要領」(モデル図をサンプルとして作図基準や記載内容、書き方、解説、注意事項等を示したもの)や「仕様書作成要領」(設計基準に基づき記載項目や内容の選択基準、解説を示したもの)をもとに選定される。具体的には、「図面リスト」、「工事概要」、「工事区分表」、「詳細仕様書」、「特記仕様材料表」、「仕様共通事項」、「外部仕上表」、「内部仕上表」、「建具共通事項」、「建具表」といった各見出しごとにそれぞれ記載される項目が詳細な部分に至るまで登録される。
【0014】===設計図書の作成支援===図2は、設計図書データベースを利用して設計図書を作成するためのメニュー画面の一例を示したものである。このメニュー画面上には、図2に示すように、設計図書に記載される見出しに対応するボタンが並べられて用意されている。これらのボタンのいずれかをクリックすると、そのボタンに対応する見出しに記載されるべき項目の一覧表記したリストが呼び出されて画面表示されるようになっている。
【0015】例えば、『工事概要』のボタンをクリックしたときには、設計図書の「工事概要」に該当する記載項目として、例えば、「工事名称」、「建築主」の「氏名」及び「住所」、「施工場所地名・地番・住居表示」、「施工場所住居表示」、「都市計画区域」、「用途地区」、「特別用途地区」、「高度地区及びその他の区域」、「都市施設」、「日影規制」、「許可番号」、「建物主要用途」、「消防法防火対象物」、「棟区分」、「構造種別・基礎形式」、「階数」、「最高高さ」、「軒高」、「地下の深さ」、「駐車場」、「敷地面積」、「建築面積」、「基準建ぺい率・法定建ぺい率」、「建ぺい率」、「延べ面積」、「容積対象面積」、「法定・基準・計画容積率」など、工事、建物、面積の概要を伝達するための項目のリストが表示される。
【0016】また、『建具表』であれば、建具、建具金物及びガラス(既製間仕切等)の仕様として、全ての建具(枠、扉、シャッター等)の寸法、構造、仕上げ、付属金物の種類よび数量等といった事項の記入欄が表示される。なお、この『建具表』に記載される建具に関する情報については、当該設計図書データベースとは、別の様々な建具に関する情報を蓄積したデータベース、例えばC−CADEC(建設CADデータ交換コンソーシアムで構築が進められている建具専門のデータベース)とリンクして、当該データベースから呼び出すようにすると良い。
【0017】利用者は、当該設計図書データベースの登録事項から、設計図書の作成にあたり当該設計図書に記載すべき必要な事項を選んで、当該事項に対応する該当欄に、例えば『○』及び『×』といったような必要・不必要の印を付ければ良いようになっている。また、選択欄の場合には、複数の選択肢の中から1または複数の事項を選出するようになっている。また、書き込み欄については、当該書き込み欄に文字や文章等を入力して記入するようになっている。
【0018】なお、ここで、『共通事項』のボタンは、各見出しに共通する事項を入力するための入力画面を表示するためのものであり、当該ボタンをクリックすると、「主物件名」や「副物件名」、「設計コード」、「建築士番号」、「建築士名」、「担当者名」(設計図書の各見出しの担当者名)、「発行日」等を入力するための画面が表示されるようになっている。ここで入力されたこれらの項目については、設計図書の各ページのフッターの記載内容に反映される。
【0019】このように設計図書の各見出し毎に、記載する必要のある事項を選出するとともに所定の記入欄に必要事項を記入した後、プロットデータの作成作業に移行する。このプロットデータ作成のメニュー画面の一例を図3に示す。ここでは、各見出しごとに利用者が選定および記入した内容に従って、設計図書に記載する事項をピックアップして、A4版の紙面内の所定領域に貼り込んで印刷用データを生成する。印刷用データには、各ページ毎自動的にページ数が振られる。この印刷用データにより印刷すれば、そのまま設計図書の各ページを印刷することができ、そのまま製本することで設計図書を作成することができる。
【0020】なお、本実施形態では、設計図書に添付されるその他の資料、例えば、「敷地情報図」、「配置情報図」、「建物求積図」、「平面図」、「立面図」、「断面図」、「矩計図」、「各部詳細図」、「部分詳細図」、「仕様範囲図」、「外構図」などの図面情報については、従来通りの手順で作成される。
【0021】また、設計図書の作成にあたっては、従来作成された既存のデータを呼び出し、当該データを利用して作成するようにしても良い。設計仕様等が近似した設計図書を作成する場合に、作成作業の手間が著く軽減され、作成時間を大幅に短縮することができる。
【0022】また、設計図書データベースについては、パーソナルコンピュータをはじめとする一般的なコンピュータに搭載されるハードディスク装置をはじめとする適宜な記憶部に構築される。この場合、当該設計図書データベースを搭載したコンピュータは、イントラネットやインターネットをはじめとする通信ネットワークに接続されて、当該通信ネットワークに接続された端末から要求に応じて設計図書データベースの登録情報を提供して設計図書の作成を支援するようになっていても良い。つまり、本発明にあっては、設計図書データベースが搭載されるコンピュータと、設計図書の作成が実施されるコンピュータとが必ずしも同一である場合に限られず、通信ネットワークを介して接続されていれば、それぞれ別のコンピュータにより行われても良い。
【0023】===設計図書の品質検証・評価===作成された設計図書については、その品質の検証が実施される。この検証では、その検証結果に基づき品質検証記録が作成される。品質検証記録には、例えば、「指摘事項」と、その「対応策」とが対応付けられて記録される。具体的には、「建物の配置が判り難い。」という「指摘事項」に対しては、「最寄りの複数の境界点からの距離を明記することで、建物の各隅部の位置を特定し易いように改めます。」といった「対応策」が記録され、また「カーテンウォールの扉には庇が必要。」という「指摘事項」に対しては、「小庇を取り付けます。」といった「対応策」が記録され、「階段ルーバーの表現が不適切。」という「指摘事項」に対しては、「ルーバー表現に修正します。」といった「対応策」が記録される。各「指摘事項」については、あらかじめ設定された分類に従って分類記号が付与されて分類される。品質検証記録は、検証結果をコンピュータに入力することによりコンピュータ上に検証データとして作成される。
【0024】さらにこのような検証記録を集計して、これら検証記録に基づき品質検証機能展開表が作成される。検証記録の集計は、複数の建設プロジェクトに跨って行われる。品質検証記録展開表は、コンピュータ上にて検証データの入力を受け付け、受領した検証データを集計して評価データとして作成される。この品質検証機能展開表には、前記検証記録に記録された「指摘事項」の件数が、前記分類記号ごとに集計され、マップとして展開されている。例えば、「指摘事項」は、縦軸を「建築性能」、横軸を「建築部位」として作成された品質検証機能展開表上に展開されて、その「建築性能」または「建築部位」ごとに「指摘事項」の件数がわかるようになっている。
【0025】さらにこの品質検証機能展開表については、ある条件を設定してその条件に該当する「指摘事項」の件数を集計して当該品質検証機能展開表上に表示するフィルタ機能がある。その条件の項目としては、具体的に、「期間」や「物件」、「部門」、「延べ面積」、「建物用途」、「所属部」、「設計担当者氏名」、「検証担当者氏名」などがある。これらの条件項目のうち1つの項目または2つ以上の項目を条件設定して該当件数を品質検証機能展開表上に表示させる。
【0026】ここで、例えば、平成13年度の下期に検証を行った物件について検証指摘項目の集計を行う場合には、「期間」の条件項目を「2001.11〜2002.02」と設定して集計する。また、例えば、Aプロジェクトの構造設計に関する検証指摘項目を集計する場合には、「物件」の条件項目を「Aプロジェクト」および「部門」を「構造」に設定して集計する。また、例えば、平成13年度の1000m以上の集合住宅について検証指摘項目を集計する場合には、「期間」を「2001.04〜2002.02」と、「延べ面積」を「1000m以上」と、「用途」を「集合住宅」とそれぞれ設定して集計する。
【0027】このような品質検証機能展開表を作成すれば、どこの箇所に問題が多く発生しているのかが一目でスムーズに把握することができ、状況を詳しく把握することができる。特に条件を設定してフィルタをかけて集計を行うことで、問題点がより明確に分析することができ、問題点に対する有効な対策を講じることが出来る。例えば、集合住宅の外壁・防水性能に関する指摘が多いとすれば、標準図、設計基準の充実、文字情報システムの設定項目の変更などといった有効な対策を講じることができる。
【0028】さらにこれら検証記録や品質検証機能展開表については、これらをもとに、各種モックアップ作成要領や各種性能試験要領、建物アフターケア要領といった各種検証要領書の作成や見直しに利用されたり、また例えば、ITを利用した工事着工前に設計品質・機能等を確認できる体系化の研究のために利用されたり、さらに設計不具合予防チェックリストや設計FB(フィードバック)シートの作成等のFB(フィードバック)情報整備に利用されたりする。
【0029】===データベースの更新===さらに前述した検証記録や品質検証機能展開表をもとに設計図書作成基準やその要領の見直しや改定が検討される。ここでは、現状発生している問題点や不具合事項を明確して、不足している部分を補完したり、誤り箇所の訂正を行う。特に問題が多く発生している箇所については、前述した品質検証機能展開表をもとに速やかにピックアップして検討する。この他、新工法が開発された場合や新材料が登場した場合、法規改訂などが実施された場合には、その都度、見直しや改定が検討される。
【0030】検討の結果、設計図書作成基準やその要領の見直しまたは改定の必要があると判断した場合には、その見直し内容や改定内容をコンピュータに入力して、設計図書データベースの登録内容を更新・変更する。その更新・変更内容は、その後に作成される設計図書の記載内容に反映される。これにより、設計図書作成基準やその要領が逐次見直され、逐次品質の向上を図ることができる。
【0031】図4は、本発明に係る建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムにおける各要綱、各基準および各要領の関係を示したものである。要綱としては、「設計図書品質向上支援システム要綱書」と、「設計図書品質向上支援システム運用書」とがある。これら「設計図書品質向上支援システム要綱書」および「設計図書品質向上支援システム運用書」からは、「設計図書作成基準」と、「設計図書品質検証基準」と、「設計技術資料等整備基準」と、「各種検証要領書作成基準」と、「指定プロジェクト品質管理基準」とが定められる。
【0032】そして「設計図書作成基準」からは、「設計図書作成要領書」および「設計図書作成入力マニュアル」が定められ、さらにこれら「設計図書作成要領書」および「設計図書作成入力マニュアル」からは、「意匠設計図書作成要領書」、「構造設計図書作成要領書」、「設計設備図書作成要領書」、「建築工事詳細仕様書作成要領書」および「設備工事詳細仕様書作成要領書」が定められる。
【0033】また、「設計図書品質検証基準」からは、「設計図書品質検証手順書」が定められ、この「設計図書品質検証手順書」からは「品質検証機能展開表」と「検証分析フィルター」とが定められる。「設計技術資料等整備基準」からは、「品質向上技術資料活用要領書」と「技術参考書等作成要領書」とが定められ、さらに「品質向上技術資料活用要領書」からは「技術資料ガイドマップ」と「技術資料一覧表・技術説明シート」とが定められ、「技術参考書等作成要領書」からは「ディテールシートの改訂整備」や「基本仕様書の改訂整備」が定められる。
【0034】「各種検証要領書作成基準」からは、「性能試験要領書」と、「モックアップ作成要領書」と「設計アフターケア要領書」とが定められる。
【0035】「指定プロジェクト品質管理基準」からは「品質管理基準書」が定められ、さらにこの「品質管理基準書」からは「工事別工種別比較検討書」が定められる。基準の見直しや改訂は、これら各「要綱」や「基準」、「要領」が対象となる。
【0036】===作用・効果===以上この建築設計図書の品質向上支援方法およびシステムにあっては、設計図書作成基準となる設計図書データベースにより設計図書の作成を行うから、設計図書の品質の統一を図ることができるとともに、設計図書の作成を効率よく行え、これにより、設計図書の不備発生も防止され、設計情報の正確な伝達を図ることができるとともに、設計者にかかる負担も軽減され、非常に効率よく品質の高い設計図書の作成が可能になる。また、作成された設計図書は、その品質が検証され、その検証結果が分析されて設計図書が評価され、その評価に基づき設計図書データベースの登録内容が見直されて設計図書データベースの登録内容が更新されるから、各種情報や各種ノウハウを蓄積して一元化を図れ、設計図書の品質の向上を達成することができる。また、設計図書の品質明確化により設計図書の基準単価が判断可能になり、外注単価・設計作業能率向上の判断材料にすることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る設計図書の品質向上支援方法およびシステムによれば、設計図書データベースにより設計図書の作成を支援することで、設計図書の品質の統一を図ることができるとともに、設計図書の作成を効率よく行えるようにすることができる。これにより、設計図書の不備発生も防止され、設計情報の正確な伝達を図ることができるとともに、設計者にかかる負担も軽減され、非常に効率よく品質の高い設計図書の作成が可能になる。また、ここで作成された設計図書については、その品質が検証され、さらにその検証結果が分析されて設計図書が評価され、その評価に基づき設計図書データベースの登録内容が見直されて当該設計図書データベースの登録内容が更新されるから、各種情報や各種ノウハウを蓄積して一元化を図れ、設計図書の品質の向上を達成することができる。また、設計図書の品質明確化により設計図書の基準単価が判断可能になり、外注単価・設計作業能率向上の判断材料にすることができる。
【出願人】 【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区北浜東4番33号
【出願日】 平成14年2月26日(2002.2.26)
【代理人】 【識別番号】100071283
【弁理士】
【氏名又は名称】一色 健輔 (外3名)
【公開番号】 特開2003−256501(P2003−256501A)
【公開日】 平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願番号】 特願2002−50340(P2002−50340)