| 【発明の名称】 |
有限要素法の解析モデルデータ作成プログラム、その装置及びその方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡邉 新一 【住所又は居所】東京都西東京市田無町六丁目1番12号 シチズン時計株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】有限要素法解析システムは、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して解析モデルを作成する。メッシュ分割の省力化は大きな課題となっているが、有効な解決手段はなかった。
【解決手段】コンピュータを使用して構造解析を行う有限要素法の解析モデルデータ作成プログラムであって、前記コンピュータを、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して作成された一次解析モデルデータM1を変更するための条件を設定する改作条件設定手段6と、前記条件に基づいて前記一次解析モデルデータM1を演算することにより、改作した二次解析モデルデータM2を作成する解析モデル改作手段55として機能させるためのプログラムである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンピュータを使用して構造解析を行う有限要素法の解析モデルデータ作成プログラムであって、前記コンピュータを、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して作成された一次解析モデルデータを変更するための条件を設定する改作条件設定手段と、前記条件に基づいて前記一次解析モデルデータを演算することにより、改作した二次解析モデルデータを作成する解析モデル改作手段として機能させるためのプログラム。 【請求項2】 前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、任意の変数を用いた所定の数式を前記条件として設定する数式設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算する手段と、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。 【請求項3】 前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。 【請求項4】 前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段と、任意の変数を用いた所定の数式を複数設定する数式設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データを、それぞれ異なる前記所定の数式の前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算し、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。 【請求項5】 前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定手段と、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更する手段として機能させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。 【請求項6】 前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、削除する前記多面体要素を指定する削除指定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記削除指定手段によって指定された前記多面体要素を削除する削除手段として機能させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。 【請求項7】 前記削除指定手段は、前記コンピュータを、削除する前記多面体要素の節点データを指定する手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、指定された前記節点データを有する前記多面体要素の多面体要素データを削除する手段として機能させることを特徴とする請求項6記載のプログラム。 【請求項8】 前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを代入するための任意の変数を用いた所定の数式を設定する数式設定手段と、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段と、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定手段と、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定手段と、削除する前記多面体要素を指定する削除指定手段の中から、少なくとも一つの手段を任意に設定可能にしたプログラム手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記プログラム手段で設定された前記少なくとも一つの手段に基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。 【請求項9】 前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記節点データを前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算する手段と、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させる第1プログラムと、前記コンピュータを、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させる第2プログラムと、前記コンピュータを、前記変更指定手段によって指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更する手段として機能させる第3プログラムと、前記コンピュータを、前記削除指定手段によって指定された前記多面体要素を削除する削除手段として機能させる第4プログラムとを有する請求項8記載のプログラム。 【請求項10】 前記解析モデル改作手段は、前記節点データの全てを演算することを特徴とする請求項1〜9記載のプログラム。 【請求項11】 コンピュータを使用して構造解析を行う有限要素法の解析モデル作成装置であって、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して作成された一次解析モデルデータを変更するための条件を設定する改作条件設定手段と、前記条件に基づいて前記一次解析モデルデータを演算することにより、改作した二次解析モデルデータを作成する解析モデル改作手段とを有する有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項12】 前記改作条件設定手段は、任意の変数を用いた所定の数式を前記条件として設定する数式設定手段を有し、前記解析モデル改作手段は、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算する手段と、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段とを有することを特徴とする請求項11記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項13】 前記改作条件設定手段は、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段を有し、前記解析モデル改作手段は、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段とを有することを特徴とする請求項11記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項14】 前記改作条件設定手段は、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段と、任意の変数を用いた所定の数式を複数設定する数式設定手段とを有し、前記解析モデル改作手段は、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データを、それぞれ異なる前記所定の数式の前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算し、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段とを有することを特徴とする請求項11記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項15】 前記改作条件設定手段は、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定手段と、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定手段とを有し、前記解析モデル改作手段は、指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更する手段を有することを特徴とする請求項11記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項16】 前記改作条件設定手段は、削除する前記多面体要素を指定する削除指定手段を有し、前記解析モデル改作手段は、前記削除指定手段によって指定された前記多面体要素を削除する削除手段を有することを特徴とする請求項11記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項17】 前記削除指定手段は、削除する前記多面体要素の節点データを指定する手段であり、前記解析モデル改作手段は、指定された前記節点データを有する前記多面体要素の多面体要素データを削除する手段であることを特徴とする請求項16記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項18】 前記改作条件設定手段は、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを代入するための任意の変数を用いた所定の数式を設定する数式設定手段と、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段と、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定手段と、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定手段と、削除する前記多面体要素を指定する削除指定手段の中から、少なくとも一つの手段を任意に設定可能に構成しており、前記解析モデル改作手段は、設定された前記少なくとも一つの手段に基づいて前記二次解析モデルデータを作成することを特徴とする請求項11記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項19】 前記解析モデル改作手段は、前記節点データを前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算する手段と、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段とからなる第1の解析モデル改作手段と、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段とからなる第2の解析モデル改作手段と、前記変更指定手段によって指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更する手段からなる第3の解析モデル改作手段と、前記削除指定手段によって指定された前記多面体要素を削除する削除手段からなる第4の解析モデル改作手段とから構成されていることを特徴とする請求項18記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項20】 前記解析モデル改作手段は、前記節点データの全てを演算することを特徴とする請求項11〜19記載の有限要素法の解析モデル作成装置。 【請求項21】 コンピュータを使用して構造解析を行う有限要素法の解析モデル作成方法であって、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して作成された一次解析モデルデータを変更するための条件を設定する改作条件設定ステップと、前記条件に基づいて前記一次解析モデルデータを演算することにより、改作した二次解析モデルデータを作成する解析モデル改作ステップとからなる有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項22】 前記改作条件設定ステップは、任意の変数を用いた所定の数式を前記条件として設定する数式設定ステップを有し、前記解析モデル改作ステップは、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを前記任意の変数に代入するステップと、前記所定の数式によって新たな変数値を演算するステップと、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成するステップとを有することを特徴とする請求項21記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項23】 前記改作条件設定ステップは、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定ステップを有し、前記解析モデル改作ステップは、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分するステップと、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力するステップと、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成するステップとを有することを特徴とする請求項21記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項24】 前記改作条件設定ステップは、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定ステップと、任意の変数を用いた所定の数式を複数設定する数式設定ステップとを有し、前記解析モデル改作ステップは、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分するステップと、区分した前記節点データを、それぞれ異なる前記所定の数式の前記任意の変数に代入するステップと、前記所定の数式によって新たな変数値を演算し、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力するステップと、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成するステップとを有することを特徴とする請求項21記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項25】 前記改作条件設定ステップは、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定ステップと、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定ステップとを有し、前記解析モデル改作ステップは、指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更するステップを有することを特徴とする請求項21記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項26】 前記改作条件設定ステップは、削除する前記多面体要素を指定する削除指定ステップを有し、前記解析モデル改作ステップは、前記削除指定ステップで指定された前記多面体要素を削除する削除ステップを有することを特徴とする請求項21記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項27】 前記削除指定ステップは、削除する前記多面体要素の節点データを指定するステップを有し、前記解析モデル改作ステップは、指定された前記節点データを有する前記多面体要素の多面体要素データを削除するステップを有することを特徴とする請求項26記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項28】 前記改作条件設定ステップは、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを代入するための任意の変数を用いた所定の数式を設定する数式設定ステップと、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定ステップと、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定ステップと、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定ステップと、削除する前記多面体要素を区別して指定する削除指定ステップの中から、少なくとも一つのステップを任意に設定可能であり、前記解析モデル改作ステップは、設定された前記少なくとも一つのステップに基づいて前記二次解析モデルデータを作成するステップを有することを特徴とする請求項21記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項29】 前記解析モデル改作ステップは、前記節点データを前記任意の変数に代入するステップと、前記所定の数式によって新たな変数値を演算するステップと、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成するステップとからなる第1の解析モデル改作ステップと、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分するステップと、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力するステップと、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成するステップとからなる第2の解析モデル改作ステップと、前記変更指定ステップによって指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更するステップからなる第3の解析モデル改作ステップと、前記削除指定ステップによって指定された前記多面体要素を削除する削除ステップからなる第4の解析モデル改作ステップとを有することを特徴とする請求項28記載の有限要素法の解析モデル作成方法。 【請求項30】 前記解析モデル改作ステップは、前記節点データの全てを演算することを特徴とする請求項21〜29記載の有限要素法の解析モデル作成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は有限要素法の解析モデル作成プログラム、その装置及びその方法に関し、特にある特定のメッシュ分割仕様に従ってメッシュ分割された有限要素法の解析モデルを改作する解析モデル作成プログラム、その装置及びその方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、コンピュータの有効な活用技術の一つである有限要素法解析の製品開発分野への適用が広く普及してきている。ここで用いられる従来の有限要素法解析システムは、図12に示すように、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して作成した解析モデルの数値化された解析モデルデータを出力するプリプロセッサ1と、該解析モデルデータを入力し、有限要素法による数値解析をおこなって解析結果データを出力する解析ソルバー2と、該解析結果データを入力して解析結果を表示するポストプロセッサ3から構成されるのが一般的であり、この解析モデルデータは、解析対象となる物品形状をメッシュ分割して作成された節点データと多面体要素データと解析条件データ等からなる、数値化されたデータである。このプリプロセッサ1による解析モデルの一般的な作成工程は以下の3工程よりなる。 工程A:物品形状を入力。 工程B:物品形状を多面体要素にメッシュ分割。 工程C:解析条件(解析種別、境界条件等)を入力。 近年は、工程Bで算法(アルゴリズム)の改善により進歩の著しい自動メッシュ分割を利用して、モデル作成時間を大幅に短縮した事例が増えてきている。 【0003】ところで、有限要素法解析では、メッシュの分割数を増やすと一般的に計算精度は良くなるが、計算時間が指数関数的に増加することが知られている。すなわち、メッシュの分割数には実用上の限界がある。また、同じメッシュ分割数の場合、メッシュ分割の巧拙により計算精度に大きな差が出ることが知られている。これら2点より巧いメッシュ分割仕様、すなわち特定のメッシュ分割仕様に従ってメッシュ分割した有限要素法の解析モデルの作成が実用上必要となる。この様に、製品ごとにその製品に特有のメッシュ分割仕様に従ってメッシュ分割された有限要素法の解析モデルを作成する技術分野があることが分かる。なお、この技術分野では、この特有のメッシュ分割仕様は解析ノウハウとして企業等の財産となり、また、前述の自動メッシュ分割は、いろいろな製品ごとの特有のメッシュ分割仕様に従ったメッシュ分割をすべて満足するように実現するものではないので、必然的に手動メッシュ分割が多く用いられる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術での解析モデル作成では、物品形状毎に少なくとも前記工程A(物品形状を入力)と前記工程B(物品形状を多面体要素にメッシュ分割)を実行する必要があり、これら工程A、工程Bともある程度長い作業時間を要する。特に工程Bを手動メッシュ分割で行う場合、物品形状によっては大変な手間と労力を要する。このため、その製品に特有のメッシュ分仕様を解析ノウハウとして持つ企業等にとっては、メッシュ分割の省力化は大きな課題となっているが、有効な解決手段はなかった。そこで、本発明の目的は、物品形状を入力し、メッシュ分割作業を行なって解析モデルを作成した後は、その解析モデルを変形することにより、多様な解析モデルを作成出来る有限要素法の解析モデル作成プログラム、その装置及びその方法を提供し、メッシュ分割の省力化に貢献することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は次のようなプログラム、装置及び方法を有している。即ち、コンピュータを使用して構造解析を行う有限要素法の解析モデル作成プログラムであって、前記コンピュータを、解析対象となる物品形状を多面体要素にメッシュ分割して作成された一次解析モデルを変更するための条件を設定する改作条件設定手段と、前記条件に基づいて前記一次解析モデルを演算することにより、改作した二次解析モデルを作成する解析モデル改作手段として機能させるためのプログラムである。 【0006】また、前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、任意の変数を用いた所定の数式を前記条件として設定する数式設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算する手段と、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする。 【0007】また、前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする。 【0008】また、前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段と、任意の変数を用いた所定の数式を複数設定する数式設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データを、それぞれ異なる前記所定の数式の前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算し、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする。 【0009】また、前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定手段と、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更する手段として機能させることを特徴とする。 【0010】また、前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、削除する前記多面体要素を指定する削除指定手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記削除指定手段によって指定された前記多面体要素を削除する削除手段として機能させることを特徴とする。 【0011】また、前記削除指定手段は、前記コンピュータを、削除する前記多面体要素の節点データを指定する手段として機能させ、前記削除手段は、前記コンピュータを、指定された前記節点データを有する前記多面体要素の多面体要素データを削除する手段として機能させることを特徴とする。 【0012】また、前記改作条件設定手段は、前記コンピュータを、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを代入するための任意の変数を用いた所定の数式を設定する数式設定手段と、前記一次解析モデルデータを構成する節点データを区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段と、境界条件が変更される前記節点データを指定するための変更指定手段と、前記境界条件の変更内容を設定するための境界条件設定手段と、削除する前記多面体要素を指定する削除指定手段の中から、少なくとも一つの手段を任意に設定可能にしたプログラム手段として機能させ、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記プログラム手段で設定された前記少なくとも一つの手段に基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させることを特徴とする。 【0013】また、前記解析モデル改作手段は、前記コンピュータを、前記節点データを前記任意の変数に代入する手段と、前記所定の数式によって新たな変数値を演算する手段と、前記新たな変数値を新たな節点データとして出力し、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させる第1プログラムと、前記コンピュータを、前記分岐条件に基づいて前記節点データを区分する手段と、区分した前記節点データに対して、それぞれ異なる演算を実行することにより、新たな節点データを出力する手段と、該新たな節点データに基づいて前記二次解析モデルデータを作成する手段として機能させる第2プログラムと、前記コンピュータを、前記変更指定手段によって指定された前記節点データの前記境界条件を前記変更内容に基づいて変更する手段として機能させる第3プログラムと、前記コンピュータを、前記削除指定手段によって指定された前記多面体要素を削除する削除手段として機能させる第4プログラムとを有する。また、前記解析モデル改作手段は、前記節点データの全てを演算することを特徴とする。上記のプログラムは、装置または方法に置換えて実施することも可能である。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の一実施の形態を説明する。図1は本発明の解析モデル作成装置を示すシステム構成図である。図2は図1に示した本発明の解析モデル作成装置とプリプロセッサと解析ソルバーとのデータの流れを示すシステム構成図である。図3、図4は図2に示した解析モデル改作手段と改作条件設定手段とによって、一次解析モデルデータを二次解析モデルデータに改作する状態を示す機能説明図である。図5は解析モデル改作手段と数式を設定する改作条件設定手段とによって、一次解析モデルデータの節点データを二次解析モデルデータの節点データへ改作する状態を示す機能説明図である。図6は改作条件設定手段に設定した分岐条件によって、解析モデル改作手段がそれぞれ異なる演算を実行する状態を示した機能説明図である。図7は改作条件設定手段で指定した節点データの境界条件を、その変更内容に基づいて解析モデル改作手段が変更する状態を示す機能説明図である。図8は改作条件設定手段で削除が指定された多面体要素を、解析モデル改作手段が削除する状態を示す機能説明図である。図9は改作条件設定手段に図5〜図8のいずれかの機能を設定し、解析モデル改作手段が改作条件設定手段に設定した機能に応じて処理を行なう状態を示す機能説明図である。図10は図2の解析モデル改作手段の動作を説明するフローチャートである。図11は解析モデルデータの構成を示す説明図である。 【0015】図1〜図9において、100は表示装置、101は入力手段、102はCPU、103はRAM、104は画像処理部であり、コンピュータの基本構成を示している。105は表示装置、入力手段、CPU、RAM、画像処理部等で構成されたコンピュータを、改作条件設定手段または解析モデル改作手段として機能させるためのプログラムを格納するプログラムファイル、106はプリプロセッサ1で作成された一次解析モデルデータM1と該一次解析モデルを改作した二次解析モデルデータM2を格納するためのデータファイルである。 【0016】図2において、本実施形態のコンピュータシステムは、プリプロセッサ1と、解析ソルバー2と、解析モデル作成装置4とから構成されている。さらに解析モデル作成装置4は、プリプロセッサ1によって作成された一次解析モデルデータM1を変更するための条件を設定する改作条件設定手段6と、改作条件設定手段6に設定された条件に基づいて一次解析モデルデータM1を演算することにより、改作した二次解析モデルデータM2を作成する解析モデル改作手段55とから構成されている。つまり、本実施形態のコンピュータシステムは、図12で説明した従来の有限要素法解析システムであるプリプロセッサ1、解析ソルバー2、ポストプロセッサ3に、プリプロセッサ1から一次解析モデルデータM1を入力して該プリプロセッサ1に二次解析モデルデータM2を出力する解析モデル改作手段55と、改作条件設定手段6よりなる解析モデル作成装置4が追加された構成である。なお、図2の解析モデル作成装置4は、従来のプリプロセッサ1に、改作条件設定手段6で設定された改作条件に基づいて解析モデルを改作する機能を外付けしたものと見ることもできる。また、該機能をプリプロセッサ1に内蔵する実施形態も本発明に含むものである。 【0017】図3、図4、図7、図8に示す如く、プリプロセッサ1で作成した一次解析モデルデータM1を構成するNN1、BB1、EE1は、それぞれ一次解析モデルデータM1の節点データ、境界条件データ、多面体要素データであり、N1は該節点データNN1にある1個の節点データを表わしている。同様に、二次解析モデルデータM2を構成するNN2、BB2、EE2は、それぞれ該二次解析モデルデータM2の節点データ、境界条件データ、多面体要素データであり、N2は該節点データNN2にある1個の節点データを表わしている。なお後述する図5、図6、図9は、説明を分かりやすくするために、2個の節点データN1・N2と解析モデル改作手段55の一節点分である一節点データ分の解析モデル改作手段5だけを示しているが、実際は図3(あるいは図4)に示すように、改作対象となる多数の節点データ全てに適用される。以下の図5、図6、図9を用いた説明ではN1・N2を全ての節点データと仮定して説明する。 【0018】次に図11により解析モデルデータの構成例について説明する。解析制御データKSは、解析種別データ、該種別の解析制御データ、解析結果の出力制御データなどよりなる。節点データNNは、節点番号とX座標、Y座標、Z座標よりなる。要素データEEは要素番号と該要素を構成する節点の節点番号の集まりと要素タイプ情報や材料情報などからなる。ところで、要素タイプとしては最も代表的なものは6面体要素、4面体要素、2面体要素(通常、シェル要素と呼ばれる)などの多面体要素タイプで、他に梁要素タイプなどがある。本願では、解析モデルの形状を改作する特徴から、要素データとしては、多面体形状を持つ多面体要素タイプの要素データすなわち多面体要素データを改作の対象とする。境界条件データBBは、節点番号と拘束データなどからなる。その他のデータSDは材料データ、荷重データなどからなる。一般に、解析モデルデータの構成やデータフォーマットは、解析ソルバーによって同じとは限らず、一次解析モデルデータと二次解析モデルデータは同一にならない場合もあるが、本実施形態では一次解析モデルデータと二次解析モデルデータは同一構成、同一フォーマットとする。ここで、図11の解析モデルデータのうち、節点データNNと要素データEEと境界条件データBBの3データについては、そのデータ構成やデータ間の相互関係が本願に関係することから具体的に典型的解析モデルデータ例を用いて説明する。なお、これら3データは、バルクデータとも呼ばれように大量データとなるのが一般的であるが、ここでは説明の都合上、6面体要素2個からなる小さな解析モデルを例とすな。なお、数値表現についても説明の都合上、桁数を短く表現している。 【0019】 (典型的解析モデルデータ例) 001:NODE 12002:0001 0 0 0003:0002 0 5 0004:0003 0 5 5005:0004 0 0 5006:0005 5 0 0007:0006 5 5 0008:0007 5 5 5009:0008 5 0 5010:0009 10 0 0011:0010 10 5 0012:0011 10 5 5013:0012 10 0 5014:ELEMENT 2015:0001 1 8 1 2 3 4 5 6 7 8016:0002 1 8 5 6 7 8 9 10 11 12017:BOUNDARY 12018:0001 111111019:0002 111111020:0003 111111021:0004 111111022:0005 000000023:0006 000000024:0007 000000025:0008 000000026:0009 000000027:0010 000000028:0011 000000029:0012 000000【0020】典型的解析モデルデータ例において、文頭の4文字は本明細書での説明のために付加したもので、3桁の数字とコロンで行番号を表わす。行1は文字列NODEで以下の行に節点データが記載されることを示し、数値12で12個の節点データがあることを示し、続く行2〜行13が12個の節点データとなる。この各節点データは4桁の数字で表わした節点番号と、X座標、Y座標、Z座標よりなる節点座標で表わされる。例えば行7は節点番号6の節点の節点座標が(5,5,0)であることを示す。行14は文字列ELEMENTで以下の行に要素データが記載されることを示し、数値2で2個の要素データがある事を示し、続く行15〜行16が2個の要素データとなる。この各要素データは要素番号、材料番号、要素タイプ、複数個の節点番号よりなる。例えば行15は要素番号1、材料番号が1、要素タイプが8、8個の節点番号1、2、3、4、5、6、7、8より成ることを表わしている。要素番号1の要素が何を表わしているかは、別途記載される材料データの定義行の部分で材料番号1の意味が定義される。また要素タイプの8は、多面体要素が6面体要素をあることを表わし、節点番号1、2、3、4、5、6、7、8の8節点を頂点とすることを示す。行17は文字列BOUNDARYで以下の行に境界条件データが記載されることを示し、数値12で12個の境界条件データがあることを示し、続く行18〜29が12個の境界条件データとなる。この各境界条件データは節点番号と拘束条件よりなる。拘束条件の000000は拘束無し、111111は完全拘束を表わすので、ここでは節点番号1〜4の節点が完全拘束されていることになる。この典型的解析モデルデータ例の解析モデルは、点(0,0,0)と(10,5,5)を対角線とする直方体で、(0,0,0)と(5,5,5)を対角線とする立方体と(5,0,0)と(10,5,5)を対角線とする立方体の2要素にメッシュ分割され、YZ平面上の4点が完全拘束される例である。この典型的解析モデルデータ例に示されるように、一般的に、解析モデルデータでは要素データの節点情報は節点データへのポインタで示されるため、要素データを変更しなくても節点データの節点座標を変更することでモデル形状を変更することが可能となる。拘束条件データに関しては、この典型的解析モデル例から容易に分かるように、節点番号と拘束条件の組合せで全節点データ分の設定が可能である。 【0021】さて、本実施形態の解析モデル作成装置では、改作条件設定手段6が各種複数の改作条件を設定する手段をさらに有している。即ちプログラムであればそれは各種のコマンドであり、方法であればそれは各種のステップを備えていることを意味している。また解析モデル作成手段は、改作条件設定手段6に設定された条件に基づいて、それぞれに対応する処理を実行している。そこで本実施形態の動作説明の最初に、それら複数の手段(コマンドやステップを含む)がどのような機能を有するかについて、図3〜図9の機能説明図を用いてそれぞれ説明する。 【0022】最初に図3に示すように、解析モデル改作手段55は、前記一次解析モデルデータM1を構成する節点データNN1の全てを、改作条件設定手段6からの改作条件に基づいて再演算することを特徴とする。つまりすべての節点データNN1は再演算され、新たな節点データNN2になる。この構成によれば、全ての節点データNN1を改作することが可能となる。すなわち、二次解析モデルデータM2は一次解析モデルデータM1と全く別の形状にすることも可能であるから、改作条件を複数用意すれば、一つの一次解析モデルから多様な二次解析モデルの作成が可能となる。 【0023】次に図4において、解析モデル改作手段55は一次解析モデルデータM1を構成する節点データNN1のうち、改作条件設定手段6により解析対象となった節点データ(図4では6個の一節点データN1)に対してのみ、改作条件設定手段6からの改作条件により再演算することを特徴とする。この場合改作条件設定手段6には、後述する分岐条件が設定され、所定の分岐条件で区分された節点データN1だけが再演算されるようになっている。この構成によれば、全ての節点データNN1ではなく、部分的な一節点データN1の改作が可能となるため、一つの一次解析モデルから、多種の部分変更された二次解析モデルの作成が可能となる。 【0024】次に図5において、改作条件設定手段6は、任意の変数を用いた所定の数式を設定する数式設定手段60として構成され、四則演算、関数計算などが設定可能である。解析モデル改作手段55(図5では一節点データN1に対する解析モデル改作手段5の処理状態のみを記載した。以下図6も同様である。)は、改作条件設定手段6に設定された所定の数式の変数に一節点データN1を代入する代入手段51と、所定の数式によって新たな変数値を演算する演算手段52と、演算によって求められた新たな変数値を新たな一節点データN2として出力する出力手段53を有している。この実施形態によれば、数式を用いて大量の節点データを演算することにより、元の1次解析モデルデータとは異なる新たな2次解析モデルデータの作成が可能となる。従来技術で多くの手間と労力を要していた解析モデルデータの作成において、数式で表現すると簡単な場合がある。そのような場合に前述のような数式を用いた解析モデルの作成を適用すると、多くの場合で、解析モデル作成にかかった多くの手間と労力を大幅に削減できる。また、多様な数式を用いることにより、一つの一次解析モデルデータM1から、多様な二次解析モデルデータM2の作成が可能となる。 【0025】次の機能を図6に基づいて説明する。改作条件設定手段6は、節点データを複数のグループ(図6は3グループでの説明図)に区分するための分岐条件を設定する分岐条件設定手段61と、複数の改作条件設定手段6A、6B,6Cにより構成され、解析モデル改作手段55は、分岐条件設定手段61に設定された分岐条件によって、一次解析モデルデータM1を構成する複数の一節点データN1を区分する区分手段54と、区分された各節点データN1に対して前記複数の改作条件設定手段6A、6B,6Cにそれぞれ対応する演算を実行し、新たな節点データN2を出力する改作手段5A,5B,5Cとにより構成される。この実施形態によれば、解析モデルデータの部分的な拡大・縮小が混在するような変形も可能となることから、解析モデルの一部の寸法をパラメータとして変えて、その解析結果への影響を検証する感度解析に適応できるばかりでなく、複数の分岐条件を組み合わせることにより、一つの一次解析モデルから多様な二次解析モデルの作成が可能となる。 【0026】次の機能を図7に基づいて説明する。図7は前記典型的解析モデルデータ例と同じで、解析モデルデータM1、M2における境界条件データBB1と節点データNN1が1対1で用意されている例である。図7において、改作条件設定手段6は、境界条件が変更される節点データNN1を指定するための変更指定手段62と、境界条件の変更内容を設定する境界条件設定手段6Bを有し、解析モデル改作手段55は、変更指定手段62によって指定された節点データNN1の境界条件BB1を変更内容に基づいて変更する境界条件変更手段5Bとして構成されている。解析モデル改作手段55は、始めに境界条件データBB1をすべて境界条件データBB2に複写し、境界条件の変更に備える。さらに解析モデル改作手段55は、前記節点データNN1のうち変更される節点データNN1を区分する区分手段54と、区分された節点データNN1に対応する境界条件データBB1を、境界条件設定手段6Bにより設定された境界条件データBB2に変更する境界条件変更手段5Bとを有し、指定された節点データNN1の境界条件データBB2のみを変更する。本実施形態では、節点データNN1は全く変更されていないが、境界条件データBB2がBB1から変更されているので、表記としてはNN2と表記している。以下の実施形態でも同様とする。図7の機能に基づけば、節点データを区分し、区分された節点データを有する領域毎に別々の境界条件を設定することが可能となることから、一つの一次解析モデルから多様な二次解析モデルの作成が可能となる。ところで、プリプロセッサにおける一般的な境界条件の設定・変更作業はグラフィック画面上で行われるため、節点が1万を超えるような大規模な解析では、間違わずに画面上で設定するには大変な根気と労力を要していたが、本実施形態によれば、解析モデルデータを直接編集するため、確実に簡単に設定できる。 【0027】次の機能を図8に基づいて説明する。図8に示すように、改作条件設定手段6は削除する多面体要素の節点データNN1を指定する削除指定手段63を有し、解析モデル改作手段55は、削除が指定された節点データNN1を有する多面体要素を削除する削除手段を有することを特徴とする。図8において、解析モデル改作手段55は、削除指定手段63で指定された節点データを区別する手段54と、節点データNN1と多面体要素データEE1とからなる一次解析モデルデータM1を入力し、削除指定手段63で指定された節点データN1を有する多面体要素データE1を削除して二次解析モデルデータM2の多面体要素データEE2を出力する多面体要素削除手段5Eを有し、削除が指定された節点データを有する多面体要素の削除を実現する。図8の機能に基づけば、要素の塊である一次解析モデルから所望の要素を指定して削除できるのであるから、当然一つの一次解析モデルから多様な二次解析モデルの作成が可能となる。 【0028】次に図9は、前述した図5から図8の機能をすべて備えた場合の構成を示している。ただし、図9は、図5から図8の構成をそのまま集合したものではなく、改作条件設定手段6をプログラム手段で設定し、コンピュータによってプログラム手段を実行するものである。従って、少ない命令(コマンド)を上手く組み合わせることにより、図5から図8の単一機能だけでなく、これらの機能の組合せた処理も実現できる。すなわち、図9は本願における好適な構成例である。図9において、改作条件設定手段6は、プログラム手段で設定されることから、ここでは改作制御プログラム6と記載する。改作制御プログラム6は、任意の変数を用いた数式の演算結果を、他の任意の変数に代入する数式代入命令64と、任意の変数又は数式の値を条件としてプログラム内の複数の位置に分岐させ、続いて実行する命令を、その分岐先の命令とする条件分岐命令65と、境界条件設定命令66と、要素削除命令67とからなる4種類の命令の中から、少なくとも一つの命令を任意に組み合わせて構成される。 【0029】更に、図9において一節点データN1分の解析モデル改作手段5は、一次解析モデルM1から取り出した一節点データN1を改作制御プログラム6で用いられる変数へ取り込む代入手段51と、改作制御プログラム6を1回処理するプログラム処理手段52Pと、改作制御プログラム6で用いられる変数から、改作された一節点データN2を出力する出力手段53とから構成される。次に図9の構成で、図5から図8の各機能がどのようにして実現されるかを説明する。 【0030】図9において、改作制御プログラム6が数式代入命令64のみからなるとき、図9のプログラム処理手段52Pと図5の演算手段52は同じ機能となるので、図9に示した改作制御プログラム6によって図5の機能を実現していることになる。一方、図9では、代入手段51により一節点データN1は改作制御プログラム6で用いられる変数に自動的に取り込まれる。この取り込まれた変数の値を条件にした条件分岐命令65を用いることにより、図6、図7、図8に示した区分手段54を実現している。また図9において、プログラム処理手段52Pの処理後、出力手段53により改作プログラム6で用いられる変数は自動的に一節点データN2としてファイルに書き出される。上記の命令を用いれば、解析制御プログラム6が3分岐の条件分岐命令65と3分岐先に設定される数式代入文とにより図6の機能を実現できる。 【0031】更に、図9において、解析制御プログラム6が境界条件を変更する一節点データN1を検出したときに境界条件設定命令66を実行するようにプログラムされるとき、図7の解析モデル改作手段55は、始めに境界条件データBB1をすべて境界条件データBB2に複写して境界条件の変更に備え、プログラム処理手段52Pは境界条件設定命令66によって当該節点の境界条件を変更することにより、図7の機能を実現している。 【0032】更に、図9において、解析制御プログラム6が要素削除のために削除指定が必要な一節点データN1を検出したときに要素削除命令67を実行するようにプログラムされるとき、図8の解析モデル改作手段55は、節点データNN1と多面体要素データEE1とからなる一次解析モデルデータM1を入力し、プログラム処理手段52Pは要素削除命令67によって当該節点を有する多面体要素データEE1を削除して二次解析モデルデータM2の多面体要素データEE2を出力することにより、図8の機能を実現している。 【0033】この実施形態によれば、一次解析モデルを構成する全ての節点データが改作対象となり、節点データを変数に取込み、所望の数式を使い、所望の変数で前記節点データを書き換えるので、多様な形状変更が可能となり、また節点データを変数に取込み、所望の数式を使い、所望の数式での条件分岐が出来るので、節点データの多様な区分が可能となる。そして、節点データの多様な区分毎に、多様な形状変形と、境界条件設定命令による境界条件設定と、要素削除命令による多面体要素の削除を機能させることができる。以上から、この実施形態によれば、一次解析モデルの所望の区分に対し所望の変形(形状変形の他に、境界条件変更、要素削除を含む)ををくわえた二次解析モデルを得ることが可能である。 【0034】ところで、図9で説明した解析制御プログラム6のプログラム方法と解析モデル改作手段55の機能によれば、図5から図8の機能を実現できるのであるから、この解析モデル改作手段55は、前記図5の機能を実現する第1プログラムと、前記図6の機能を実現する第2プログラムと、前記図7の機能を実現する第3プログラムと、前記図8の機能を実現する第4プログラムを有していると見なせることになる。 【0035】次に、図10について説明する。図10は、図9で説明した解析モデル改作手段55の機能を実現するフロー図である。図9の解析モデル改作手段5(55)は、図10のステップ1(S1)で一次解析モデルデータを入力、該一次解析モデルデータを二次解析モデルデータに複製し、ステップ2(S2)で改作制御プログラム6を入力し、該改作制御プログラムから実行用改作制御プログラムモジュールを作成する。ステップ3(S3)で要素削除前処理を実行し、ステップ4(S4)で一次解析モデルデータから全節点データ(節点番号と座標データ)を順次取り出し、該順次取り出した節データに対し、ステップ5(S5)で該節点データの座標データを変数X、変数Y、変数Zにセットし、ステップ6(S6)で実行用改作制御プログラムモジュールを実行し、ステップ7(S7)で二次解析モデルの同じ節点番号の座標データに前記変数X、前記変数Y、前記変数Zをセットする動作を繰り返し、前記ステップ4で全節点データの取り出しが終る(データ終了)と、ステップ8(S8)で要素削除本処理を実行し、ステップ9(S9)で、二次解析モデルデータを出力する。ところで、実行用改作制御プログラムモジュールとは改作制御プログラムの実行モジュールを意味するが、機能としては改作制御プログラムと同じである。 【0036】以上のフローの中から、要素削除処理だけを除けば、解析モデル改作手段55は一次解析モデルの全節点データ(座標(X,Y,Z))に対して改作制御プログラムを適用することにより、改作された二次解析モデルを作成することができる。なお、要素削除処理については改作実施例4の具体例で説明する。 【0037】次に、本願では実施形態の説明だけではその有効性の説明が難しいため、以下では具体的な改作の実施例すなわち改作実施例を上げてその有効性を説明する。 【0038】改作実施例の説明に入る前に、該改作実施例で用いられる改作制御プログラム(プログラムリスト1〜プログラムリスト5)の本例における一般的なプログラム表記規則について説明する。表の文頭の4文字は本明細書での説明のために付加したもので、文頭の3文字で行番号を表わす。表同士の併合時は、該行番号の小さい順に並べるものとする。数式代入命令は、記号「=」の右側(右辺)を計算し左側(左辺)の変数に代入するもので、周知の方式である。なお、**は指数演算、SQRは平方根関数、ABSは絶対値関数を表わす。条件分岐命令は一方式のみとし、該方式をSELECT方式とする。該SELECT方式は、SELECT CASE文とEND SELECT文のペアの間に1個以上のCASE文を配したセットで、SELECT CASEの右に来る変数を評価し、各CASE文の右の内容と比較し該CASE文以降の実行の可否を決めるもので、周知の方式であるが、節点データの区分に用いることの多い本願向きにCASE文における数値の領域を表現する文字として「〜」を採用している。なお、本願での等号判定は、解析モデルデータの僅かな誤差を吸収するために、小さな誤差を見込んで判定している点を補足しておく。境界条件設定命令と要素削除命令については、それぞれ改作実施例3と改作実施例4で説明する。 【0039】以下、改作実施例を説明する。まず、図13により、改作実施例1・2・3・5の一次解析モデルについて説明する。該一次解析モデルは、原点(図示せず)からX、Y、Z方向に長さXL=50、YL=30、ZL=10の辺を持つ直方体をX、Y、Z方向に20、12、4等分にメッシュ分割される。なお、この一次解析モデルの作成は、容易におこなえる。すなわち、一般的に、プリプロセッサでは直方体のような基本図形をプリミティブ図形と称し、その解析モデル作成を支援するツールを用意しており、例えば、直方体においては、X、Y、Zの各方向の寸法と分割数を入力するだけで上記のような一次解析モデルを作成できるからである。 【0040】(改作実施例1)改作実施例1は、図13の一次解析モデルの全節点(X,Y,Z)に対し、下記に示したプログラムリスト1の改作制御プログラムを適用して、図14の二次解析モデルを作成する例である。図14の二次解析モデルは、半径R=65の円柱の一部を切り取った形状である。 【0041】(プログラムリスト1) 100:XL=50200:YL=30300:ZL=10400:R=65500:XX=X−XL/2600:ZZ=R−SQR(R**2−XX**2) 700:Z=Z*(ZL−ZZ)/ZL800:END【0042】プログラムリスト1において、行800は改作制御プログラムの終了を明示的に表わすが、必須ではないので以下では一切説明を省略する。この時、プログラムリスト1は数式代入命令のみからなるプログラムと言える。即ち、数式の設定だけで図12から図13の改作が実現するのである。プログラムリスト1において、行100〜行400では変数XL、YL、ZL、Rに前記の数値を代入する。行500では対象節点のX方向のXL/2から相対座標を計算し変数XXに代入する。行600では対象節点と同じX座標を持つ図13の上面上の点を図14の上面上の点に改作するときの移動量を計算し変数ZZに代入する。行700では対象節点の元のZ座標値に前記のZZを用いて割出した縮小率(ZL−ZZ)/ZLを掛けることにより対象節点の新しいZ座標値を求める。この縮小率を用いる方式により、図14に示すようなZ方向の等間隔メッシュが実現する。すなわち、プログラムリスト1の簡単な数式のみからなる改作制御プログラムで、Z方向の等分割を維持して図13から図14の形状変形が達成される。 【0043】(改作実施例2)改作実施例2は、図13の一次解析モデルの全節点(X,Y,Z)に対し、下記に示したプログラムリスト2の改作制御プログラムを適用して、図15の二次解析モデルを作成する例である。図15の二次解析モデルは、図に示す如く一次解析モデルのX軸方向に4個所1.5/10のテーパーを付加した形状である。 【0044】 (プログラムリスト2) 010:XL=50020:YL=30030:ZL=10040:TAPER1=10050:TAPER2=1.5060:XX=ABS(X−XL/2) 070:XX0= XL/2−TAPER1080:SELECT CASE XX090: CASE XX0〜100: ZZ=TAPER2*(XX−XX0)/TAPER1110: Z=ZZ+Z*(ZL−2*ZZ)/ZL120:END SELECT130:END【0045】プログラムリスト2において、行010〜行050ではXL、YL、ZL、TAPER1、TAPER2に前記数値を代入する。なお、TAPER1前記テーパ−情報の分母、TAPER2は分子の値である。行060では対象節点のX方向のXL/2からの距離を計算しXXに代入する。行070はテーパーのかからないXL/2からの範囲(距離)を求めてXX0に代入する。なお、XX0は簡単に求まり15である。行080、行090、行120は前記SELECT方式のセットでありXXの値が「XX0〜」のとき、即ちXXがXX0より大きいとき行100〜行110を実行する条件分岐命令である。対象節点がテーパーのかからない、すなわちX座標が10〜40のとき、行060でXXは0〜15となり、XXがXX0即ち15より大きくはないので行100〜行110は実行されない。すなわち、数値代入命令でX、Y、Zへの数値代入をおこなう行が一つも無くなり、対象節点は元のままとなる。逆に、対象節点がテーパー領域のときは行100〜行110が実行される。これについてはX=2、Z=10の一数値例で説明する。この場合、XXは23となり、15より大きいので行100から行110が実行される。行100でZZは1.2となる。これはこの位置(すなわちX=2)のテーパー量である。続いて、行110で新しいZ座標値は8.8と求まる。なお、行110における(ZL−2*ZZ)/ZLは改作実施例1における縮小率に相当し、同様にZ方向の等分割を実現する。すなわち、プログラムリスト2の条件分岐命令により、テーパー個所が区分され、Z方向の等分割を維持した図13から図15のテーパー付加による形状変形が達成される。 【0046】(改作実施例3)改作実施例3は、図13の一次解析モデルの全節点(X,Y,Z)に対しプログラムリスト2+プログラムリスト3の改作制御プログラムを適用して、図16の二次解析モデルを作成する例である。 【0047】(プログラムリスト3) 121:SELECT CASE X122: CASE XL123: SELECT CASE Y124: CASE 10=〜=20125: FIX 111111126: END SELECT127:END SELECT【0048】図16の二次解析モデルは、図15の二次解析モデルのXがXLでYが10以上20以下の25節点(図16では、この25節点に黒の四角マークを入れた)を固定状態にしたものである。プログラムリスト2+プログラムリスト3において、プログラムリスト2の行010〜行120により図13の一次解析モデルから図15の二次解析モデルが得られることは改作実施例2で示した通りである。続く、プログラムリスト3の行121、行122、行127は一つのSELECT方式のセットであり、XがXLと等しいとき行123〜126を実行する。行123、行124、行126も一つのSELECT方式のセットであり、Yが「10=〜=20」のとき、すなわちYが10以上20以下のとき、行125が実行される。行121〜行127をまとめると、X=XLでYが10以上20以下のとき行125を実行、すなわち「FIX 111111」文が実行される。ここで、FIXは境界条件設定命令であり、111111はそのオペランド(目的語に相当するもの)である。図2の解析モデル改作手段55は図10のステップ6(S6)での実行用改作制御プログラムモジュールの実行で境界条件設定命令FIXが発行されたとき、二次解析モデルデータの現在処理中の節点と同じ節点番号の拘束条件をFIXのオペランド、すなわち本改作実施例では111111(本例では完全固定を意味する)にセットする。すなわち、行121〜行127により図15の解析モデルにX=XLでYが10以上20以下の節点の完全固定を追加した図16の二次解析モデルが得られることになる。以上から、本発明によれば、条件分岐命令と、境界条件設定命令FIXとそのオペランドの設定により、所望の節点に所望の拘束条件を設定することが可能であることが分かる。 【0049】(改作実施例4)次に図17により、改作実施例4の一次解析モデルについて説明する。該一次解析モデルは、前記図13に示す改作実施例1・2・3・5の一次解析モデルにZ=ZLの平面全体に膜要素を張ったもので、当然、有限要素法の決まり事により、メッシュは下地(すなわち直方体のZ=ZLの面)に合せてある。すなわち、図17において、この膜要素はABCDを頂点とする長方形をメッシュ分割した240個の膜要素よりなる。 【0050】改作実施例4は、図17の一次解析モデルの全節点(X,Y,Z)に対しプログラムリスト1+プログラムリスト4の改作制御プログラムを適用して、図18の二次解析モデルを作成する例である。 【0051】 (プログラムリスト4) 001:SELECT CASE Z002: CASE ZL003: SELECT CASE Y004: CASE 〜=2.5005: DELETEELEMENT006: CASE 2.5〜27.5007: SELECT CASE X008: CASE 〜=12.5009: DELETEELEMENT010: CASE 27.5=〜011: SELECT CASE Y012: CASE 7.5=〜013: DELETEELEMENT014: END SELECT015: END SELECT016: CASE 27.5=〜017: DELETEELEMENT018: END SELECT019:END SELECT【0052】プログラムリスト1+プログラムリスト4において、行001、行002、行019は前記SELECT方式の一セットであり、ZがZLに等しいとき行003〜行018が実行される。該行003〜行018において、行003、行004、行006、行016、行018はSELECT方式の一セットであり、Yが2.5以下のとき行005を実行し、2.5より大で27.5未満のとき行007〜行015を実行し、27.5以上のとき行017を実行する。前記行007〜行015において、行007、行008、行010、行015はSELECT方式の一セットであり、Xが12.5以下のとき行009を実行し、27.5以上のとき行011〜行014を実行する。該行011〜行014において、行011、行012、行014はSELECT方式の一セットでありYが7.5以上のとき行013を実行する。ところで、行005、行009、行013、行017のDELETEELEMENT文は要素削除命令である。以上から該行005、行009、行013、行017にて要素削除命令が発行される条件をまとめると以下となる。行005では、Z=ZLでYが2.5以下。行009では、Z=ZLでYが2.5〜27.5の間でXが12.5以下。行13では、Z=ZLでYが2.5〜27.5の間でXが27.5以上で且つYが7.5以上。行17ではZ=ZLでYが27.5以上。 【0053】図17に示す一次解析モデルにこれらの条件で要素削除を実行することにより図18に示すようなabcdefを頂点として持つ多角形で表わされる上面パターンが得られることは容易に確認出来る。図2の解析モデル改作手段55は、図9のステップ3(S3)の要素削除前処理で要素削除命令有無情報を無にセットし、更に一次解析モデルの全節点データの節点削除有無情報を無に設定する。その後、全節点データを処理対象とするステップ6(S6)の実行用改作制御プログラムモジュールの実行で、要素削除命令DELETEELEMENTが発行されたとき、前記要素削除命令有無情報を有にセットし、更に一次解析モデルの現在処理中の節点と同じ節点番号の節点データの節点削除有無情報を有にセットする。その後、ステップ8(S8)の要素削除本処理で、前記要素削除命令有無情報をチェックし、該情報が有のとき、二次解析モデルの全要素データに対しその要素データの全構成節点の前記節点削除有無情報が有の要素を二次解析モデルから削除する。更にプログラムリスト1+プログラムリスト4において、行100〜行800は改作実施例1で説明した如く、図13の一次解析モデルを図14の二次解析モデルに改作(形状変更)するものであり、当然、図17の一次解析モデルを図18の二次解析モデルに改作(形状変更)する。以上から、本発明によれば、条件分岐命令と、要素削除命令DELETEELEMENTにより、所望の要素を削除することが可能である上に、これと形状変更の組合せも容易に出来ることが分かる。改作実施例4に限って言えば、複雑なパターンの膜要素の作成がプログラムできる事が分かる。この適用例としては、圧電振動板に複雑な電極を貼り付けたような解析モデルの作成に有効である。 【0054】次に図19、図20により、従来のメッシュ分割と本発明によるメッシュ分割の違いを端的に表わす事例を紹介する。図19、図20は同じ物品形状の解析モデルであり、球の一部を図13の直方体で切り取った形状をしており、球の半径はR=65で、球面とZ=ZLの面との最大距離はDR=2である。図19は従来のメッシュ分割による事例であり、2つの球面とその間の平面は別個にメッシュ分割されメッシュに大きな疎密ができる。これに対し、次に説明する本願による改作実施例5により作成される図20の解析モデルは等分割のメッシュを実現できる。なお、改作実施例5は、図13の一次解析モデルの全節点(X,Y,Z)に対しプログラムリスト5の改作制御プログラムを適用して、この図20の二次解析モデルを作成する。 【0055】 (プログラムリスト5) 010:XL=50020:YL=30030:ZL=10040:R=65050:DR=2060:XX=X−XL/2070:YY=Y−YL/2080:ZZ=R−SQR(R**2−XX**2−YY**2) 090:SELECT CASE ZZ100: CASE DR〜110: ZZ=ZZ−DR120: Z=Z*(ZL−ZZ)/ZL130:END SELECT140:END【0056】プログラムリスト5について簡単に説明する。プログラムリスト5において、行010〜行050はXL、YL、ZL、R、DRに前記の値を代入する。行060では対象節点のX方向のXL/2から相対座標を計算し変数XXに代入、行070ではY方向のYL/2からの相対座標を計算し変数YYに代入する。行080では対象節点位置の球面の対応点が球のZ方向の最上部から下がる量を計算しZZに代入する。続いて行090〜行130では該ZZが前記DRより大きいとき、行110・行120が実行される。該ZZがDRよりも大きいとは、対象節点が球面カットされる領域にあることを示す。行100ではそのカット量を計算し新しいZZに代入、110はその新しいZZを用い改作実施例1のプログラムリスト1の行700と同じ式を用いて新しいZを計算している。これにより、図20に示すように球面カット部(図19でabcdとefghで示される球面に相当する部分)のZ方向は等分割メッシュを維持することになる。すなわち、改作前の図13の一次解析モデルの等分割メッシュの特徴は図20でも維持されることになる。 【0057】ここで、図21、図22により、改作実施例における技術分野の一例とし、時間基準用の振動子(物品)の開発分野における、固有振動モードや固有周波数を求める固有値解析におけるメッシュの等分割仕様の意味について説明する。以下では図13の形状をこの分野での呼び方である矩形板と呼ぶ。図20は矩形板の振動モードの一つで、Z方向を厚みとする厚みすべり振動モードを表わす。なお、図中の矢印Y1はZ=ZLの平面の厚みすべり方向を示し、Y2はZ=0の面の厚みすべり方向を示します。一般に、該厚みすべり振動モードは高周波・高精度振動が得やすいため主振動として用いられる。該主振動に対し、寸法誤差や温度変化などによって該主振動の固有周波数に近づき主振動に悪影響を与える副振動として多くの振動モードが存在する。図22は、該副振動としてよく問題になる屈曲振動モードを表わす。図21の厚みすべり振動についてはZ方向の分割を、図22の屈曲振動についてはX方向の分割を、等分割にするのが少ないメッシュ分割でそれぞれの振動モードを表わす分割仕様であることは、明白である。すなわち、例えば図19の極端に等分割でないメッシュ分割に対し折れ線で近似する場合を考えてみれば、等分割の有効性は明白である。すなわち、この開発分野においては、図19のメッシュ分割より図20のメッシュ分割が望ましい、すなわち、本発明による解析モデル作成方法が有効であることが分かる。 【0058】以下、2点の補足説明をおこなう。一つは、図10の解析モデル改作手段55の機能を実現するフロー図のところで、具体的な説明を省略した実行用改作制御プログラムモジュールに関してである。該実行用改作制御プログラムモジュールは一般のプログラムの実行モジュールと同様で、一つは文字列のままのもの、一つは中間言語に変換したもの、一つは、機械語レベルに変換したものの3種類が考えられる。これらは一般のプログラム処理における、逐次訳方式、中間言語方式、コンパイル方式に対応する。これらについては、公知の技術として説明を省略するが、節点データの数だけ実行するため、より後者の方が望ましい、更には、節点データが数万を超す場合には最適化コンパイル的な工夫が望ましいことを補足しておく。もう一つは、図9の改作制御プログラムにおける命令の追加に関する。改作制御プログラムに、解析モデルデータにあって今回の改作実施例で用いていない個所を変更する命令を追加し機能を拡張することが容易にできることは明らかであることを補足しておく。 【0059】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明によれば、より単純な物品形状入力と、より簡単なメッシュ分割で、より多様な解析モデルを作成出来るため、特定のメッシュ分割仕様によるメッシュ分割の省力化が実現する。なお、本発明は全ての解析対象に有効とは言えないが、多くの解析対象で、前記改作実施例で示したように、従来の解析モデル作成方法では極めて困難であった解析モデルデータを簡単に作成できる。また、改作条件設定手段と解析モデル改作手段の二手段を備え、この一次解析モデルを変形させるための条件を設定する条件設定手段を複数用意することにより、一個の一次解析モデルから複数の条件設定手段分の多様な二次解析モデルを作成可能となる。また、簡単なメッシュ分割で作成した一次解析モデルから条件設定手段の条件設定内容しだいで、前述の如く、多様な二次解析モデルを作成することができる。すなわち、一個の物品形状入力と、簡単なメッシュ分割で、多様な解析モデルを作成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001960 【氏名又は名称】シチズン時計株式会社 【住所又は居所】東京都西東京市田無町六丁目1番12号
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| 【出願日】 |
平成14年1月22日(2002.1.22) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−216663(P2003−216663A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月31日(2003.7.31) |
| 【出願番号】 |
特願2002−12336(P2002−12336) |
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