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【発明の名称】 通信装置及びプログラム
【発明者】 【氏名】谷本 好史
【住所又は居所】京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社本社工場内

【要約】 【課題】通常使用しているメールサーバが利用できない場合や緊急時であっても、電子メールの送信に支障をきたさないようにした通信装置を提供する。

【解決手段】通信装置1では、通常の電子メールの送信時には、自ドメインのメールサーバ2を利用して電子メールの送信を行う。通常使用しているメールサーバ2に障害が発生し、利用できない場合には、DNSサーバ5に対してMXレコードを引くことによって、宛先のドメインを管轄するメールサーバ3のIPアドレスを取得し、取得したIPアドレスを用いて宛先のメールサーバ3へ電子メールを直接送信する。これによって、メールサーバ2が利用できない場合でも、緊急の電子メールの送信に支障をきたすことがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ネットワークを介して通信を行う通信手段と、該通信手段を利用し通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し前記所定のメールサーバが利用できないとき前記電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを用いて前記宛先又は前記宛先のメールサーバへ前記電子メールを直接送信する制御手段を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】 ネットワークを介して通信を行う通信手段と、緊急である旨をユーザが指示する操作手段と、前記通信手段を利用し通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し前記操作手段から緊急である旨が指示されたとき前記電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを用いて前記宛先又は前記宛先のメールサーバへ前記電子メールを直接送信する制御手段を有することを特徴とする通信装置。
【請求項3】 前記制御手段は、前記通信手段からDNSサーバに対してMXレコードを引き、前記宛先装置あるいは前記宛先のメールサーバのIPアドレスを取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】 通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し、前記所定のメールサーバが利用できないときには、前記電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを取得し、該IPアドレスを用いて前記宛先又は前記宛先のメールサーバへ前記電子メールを直接送信する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項5】 通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し、ユーザから緊急である旨が指示されたときには、前記電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを取得し、該IPアドレスを用いて前記宛先又は前記宛先のメールサーバへ前記電子メールを直接送信する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークを利用して電子メールの送信を行う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のネットワーク技術の発達とともに、電子メールを利用した通信が一般化してきている。図4は、一般的な電子メールを利用した通信の一例の説明図である。図中、21、24はメールクライアント、22,23はメールサーバ、25はDNSサーバである。例えばメールクライアント21からメールクライアント24に対して電子メールを送信する場合には、まず、メールクライアント21が属するドメインに設けられているメールサーバ22に対してメールクライアント24宛の電子メールを例えばSMTP等を用いて送信する。
【0003】メールサーバ22は、宛先の電子メールアドレスから、宛先のメールクライアント24が属するドメインに設けられているメールサーバ23のIPアドレスを、DNSサーバ25に対してMXレコードを引くことによって取得する。そして、取得したIPアドレスを用いて、メールサーバ23に対してメールクライアント21から受け取った電子メールを転送する。メールサーバ23は、メールサーバ22からメールクライアント24宛の電子メールを受け取って保持する。そして、メールクライアント24からPOPなどによってメールサーバ23に電子メールの取り出し要求を行うことによって、メールクライアント21から発信されたメールクライアント24宛の電子メールがメールクライアント24に届くことになる。
【0004】例えば複数の宛先に同一内容の電子メールを送信する場合でも、メールクライアント21は複数の宛先を指定した電子メールを1通だけ、メールサーバ22に送信すればよい。この場合、メールサーバ22がそれぞれの宛先が含まれるドメイン中のメールサーバに対して電子メールを配信する。従って電子メールにおいては、1通のみの送信時間だけで、簡単に同報送信を行うことができるというメリットがある。
【0005】一般的には、メールクライアント21から電子メールを送信する際には、固定された唯一のメールサーバ22を常に用いている。例えば、電子メールを利用して画像を送信する機能を有しているインターネットファクシミリ装置などにおいては、電子メールを送信する場合に利用する送信用のメールサーバは、1つのみが登録可能であり、その登録されている唯一のメールサーバに対して電子メールを送信している。
【0006】しかし、登録されている唯一のメールサーバに障害が発生した場合には、電子メールの送信ができなくなるという問題がある。急がない場合には、メールサーバの傷害の復旧を待てばよいが、例えば緊急時に登録されているメールサーバと通信を行うことができない場合には、業務自体が停止してしまったり、あるいは、社会的な影響が発生することも懸念されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、通常使用しているメールサーバが利用できない場合であっても、電子メールの送信に支障をきたさないようにした通信装置と、そのような通信処理を行うプログラムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子メールの送信を行う通信装置において、ネットワークを介して通信を行う通信手段と、該通信手段を利用し通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し所定のメールサーバが利用できないとき電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを用いて宛先又は宛先のメールサーバへ電子メールを直接送信する制御手段を有することを特徴とするものである。また本発明は、電子メールの送信を行う通信装置において、ネットワークを介して通信を行う通信手段と、緊急である旨をユーザが指示する操作手段と、前記通信手段を利用し通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し前記操作手段から緊急である旨が指示されたとき前記電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを用いて前記宛先又は前記宛先のメールサーバへ前記電子メールを直接送信する制御手段を有することを特徴とするものである。宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを取得するには、例えば通信手段からDNSサーバに対してMXレコードを引いて取得することができる。
【0009】また本発明は、コンピュータに実行させるプログラムであって、通常は所定のメールサーバへ電子メールを送信し、前記所定のメールサーバが利用できないとき、あるいは、ユーザから緊急である旨が指示されたときには、前記電子メールの宛先アドレスから宛先又は宛先のメールサーバのIPアドレスを取得し、該IPアドレスを用いて前記宛先又は前記宛先のメールサーバへ前記電子メールを直接送信する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【0010】このように本発明では、通常利用しているメールサーバが利用できないとき、あるいは、ユーザから緊急である旨が指示されたときには、宛先又は宛先のメールサーバへ電子メールを直接送信するので、例えば緊急の電子メールの送信に支障を来すことなく、また遅延を生じることなく、当該電子メールを送信することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を含む通信システムにおける通信形態の一例の説明図である。図中、1,4は通信装置、2,3はメールサーバ、5はDNSサーバ、11は制御部、12は通信部、13は記憶部、14はメールサーバ情報、15は操作部である。通信装置1は本発明の通信装置であり、少なくともネットワークを介して電子メールを送信することができる。
【0012】通信装置1は、制御部11,通信部12,記憶部13などを含んで構成することができる。制御部11は、送信すべき情報を電子メールとして通信部12から送信する。このとき、通常は記憶部13に記憶されているメールサーバ情報14を用いて、例えばメールサーバ2を利用して送信する。また、例えばメールサーバ2において障害が発生して利用できない場合や、操作部15から緊急である旨が指示された場合などでは、通常利用しているメールサーバ2を利用しないで送信する。その場合、まず、送信する電子メールの宛先のアドレスをもとに宛先のドメインを管轄するメールサーバのIPアドレスを取得し、その取得したIPアドレスを用いて宛先のメールサーバに対して通信部12から直接、電子メールを送信する。なお、宛先がグローバルIPアドレスを有しているネットワーク装置である場合には、宛先のドメインのIPアドレスを取得して、直接宛先へ電子メールを送信してもよい。宛先あるいは宛先のメールサーバのIPアドレスは、例えばDNSサーバ5に対してMXレコードを引くことによって取得することができる。
【0013】通信部12は、少なくともメールサーバとの間で通信が可能である。そのために、例えばLANインタフェースとして構成され、LAN上のメールサーバあるいはLAN上のゲートウェイを介して接続されるメールサーバと通信可能に構成される。あるいは、NCU及びモデムなどで構成され、公衆回線を介してプロバイダのメールサーバとの間で通信可能であってもよい。
【0014】記憶部13は、通信装置1において保存が必要な種々の情報を記憶しておくことができる。記憶しておく一つの情報として、通常利用するメールサーバに関する情報をメールサーバ情報14として記憶しておくことができる。
【0015】操作部15は、表示手段や入力手段などを有し、ユーザからの各種の指示入力を受け付ける。例えば電子メールを送信する際に、宛先の電子メールアドレスや、送信の指示等を行うことができる。
【0016】なお、メールサーバ2,3は一般に利用されているメールサーバであり、DNSサーバ5も一般に利用されているDNSサーバである。また、通信装置4も電子メールを受信可能な一般の通信装置でよい。もちろん通信装置4も本発明の通信装置であってよい。
【0017】次に、本発明の実施の一形態を含む通信システムにおける通信動作の一例について、その概略を説明する。通信装置1には、予め、通常利用するメールサーバ2に関する情報をメールサーバ情報14として登録しておく。通常の通信においては、例えばメールサーバ2を用いるものとする。その場合の動作は、従来の電子メールの送信動作と同様である。すなわち、通信装置1は、メールサーバ2に対して例えばSMTP等を用いて電子メールを送信する。
【0018】メールサーバ2は、通信装置1から受け取った電子メールの宛先のアドレスに基づいて、宛先のメールクライアントが属するドメインに設けられているメールサーバ、例えばメールサーバ3のIPアドレスを、DNSサーバ5に対してMXレコードを引くことによって取得し、メールサーバ3に対して、通信装置1から受け取った電子メールを転送する。メールサーバ3は、メールサーバ2から転送されてきた電子メールを受け取って保持する。そして、例えば通信装置4からPOPなどによってメールサーバ3に対して電子メールの取り出し要求があると、それまで保存しておいた電子メールを転送し、通信装置1から送信された電子メールが宛先に届くことになる。
【0019】図2は、本発明の本発明の実施の一形態を含む通信システムにおいて通常利用しているメールサーバと通信できない場合の通信動作の一例を示す概略説明図である。メールサーバ2に障害が発生するなどして、通信装置1からメールサーバ2への電子メールの送信を行うことができなくなったとする(図2中×印で示している)。そのような場合には、まず■において、通信装置1は送信すべき電子メールの宛先のアドレスに基づいて、DNSサーバ5へアクセスしてMXレコードを引き、宛先のドメインを管轄するメールサーバ(ここではメールサーバ3)のIPアドレスを取得する。そして■において、取得したIPアドレスを用いて、宛先のドメインを管轄するメールサーバ3に対して直接、SMTPなどを用いて電子メールを送信する。メールサーバ3では、通信装置1から送られてきた電子メールを保持し、通信装置4からのPOPなどによる取り出し要求に対して電子メールを転送し、通信装置1から送信された電子メールが宛先に届く。
【0020】なお、宛先の電子メールアドレスから取得したIPアドレスが通信装置4のグローバルIPアドレスである場合もあり、その場合には通信装置4へ直接電子メールを送信することができる。
【0021】このように、通常使用しているメールサーバが利用できない場合でも、宛先のドメイン名からIPアドレスを取得して、直接、宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバへ電子メールを送信することができる。従って、例えば緊急に電子メールを送信しなければならないときでも、通常使用しているメールサーバの障害などで送信できないといった事態を回避し、緊急の電子メールを支障なく送信することができる。
【0022】このような宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバのIPアドレスを取得して電子メールを送信する動作は、複数の宛先が指定されている場合にはそれぞれの宛先について行うことになる。例えば通常の電子メール送信時にも同様の動作を行うことは可能である。しかし、同報通信のように多数の宛先が指定されている場合にそれぞれの宛先への送信を上述のような直接送信する方法で行うよりも、通常利用しているメールサーバに依頼した方が得策である。通常利用しているメールサーバに電子メールの転送を依頼した場合、通信装置1の負荷が軽減され、また通信も1回のみで済ますことができる。
【0023】また、通常使用しているメールサーバでは、時には配送する電子メールが多数集中し、配信に遅延が生じている場合もある。このような状況が憂慮される場合には、例えば操作部15から緊急送信である旨を指示することができる。この場合には、通常使用しているメールサーバが通信可能であっても、宛先または宛先のドメインを管轄するメールサーバのIPアドレスを取得して、直接、電子メールを送信すればよい。これによって、緊急を要する電子メールを、遅延無く、宛先あるいは宛先のメールサーバへ届けることができる。
【0024】図3は、本発明の通信装置の実施の一形態における電子メール送信時の動作の一例を示すフローチャートである。上述の通信動作の一例を実現する通信装置1における電子メール送信時の動作について、まとめて図3に示している。まずS31において、宛先の入力など、必要な設定を行う。このとき、ユーザが緊急の電子メールを送信する場合には、ここでその旨の指示操作についても行う。各種の設定が終了し、通信開始が指示されると、S32において、電子メールとして送信する情報を準備する。例えば通信装置1がインターネットファクシミリである場合には、このS32において、図示しない読取手段によって原稿上の画像を読み取ることになる。読み取った画像は記憶部13に蓄積しておく。
【0025】S33において、ユーザが緊急である旨の指示を行ったか否かを判定する。緊急である旨の指示をユーザが行っていない場合には、S34において、通常使用するメールサーバに対して電子メールを送信する。S35において、電子メールの送信が正常に終了したか否かを判定する。正常に終了していれば、電子メールの送信処理は終了する。
【0026】S35で通常利用するメールサーバとの通信が正常に行えなかったと判断された場合、及び、S33でユーザが緊急である旨の指示を行っている場合には、S36において、宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバのIPアドレスをDNSサーバ5からMXレコードを引くことによって取得し、宛先あるいは宛先のメールサーバに対して直接電子メールを送信する。
【0027】このようにして、通常使用しているメールサーバが使用できない場合でも、宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバに電子メールを直接送信することができる。なお、宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバに直接送信してもエラーとなる場合には、通信エラーである旨をユーザに通知し、送信処理を終了すればよい。
【0028】この例では、通常使用しているメールサーバを利用できない場合には、常に宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバに直接送信している。しかしこれに限らず、例えば緊急度の順位を設けておき、通常の送信の際に通常使用しているメールサーバを利用できない場合にはそのままエラーとしたり、あるいは復旧するまで待つようにしてもよい。そして中度の緊急時には、上述のように、一度、通常使用しているメールサーバへの送信を試み、利用できない場合に宛先あるいは宛先のドメインを管轄するメールサーバに直接送信するようにしてもよい。
【0029】上述の動作例では、S32において電子メールで送信する情報を例えば読取手段で読み取っているが、電子メールの送信依頼を他の外部装置から受けることも可能である。その場合には、S31で設定される情報及びS32で準備する送信すべき情報を外部装置から受け取ることになる。本発明では、このようなサーバとしての利用なども可能である。
【0030】また上述の動作例では、DNSサーバ5に対してMXレコードを引くことによって宛先あるいは宛先のメールサーバのIPアドレスを取得している。しかしこれに限らず、例えば緊急の宛先が決まっている場合などでは、宛先あるいは宛先のメールサーバのIPアドレスを予め取得しておき、送信時にはDNSサーバ5を利用することなく、宛先あるいは宛先のメールサーバへ電子メールを直接送信するように構成してもよい。
【0031】上述のような本発明の実施の形態における各種の動作は、例えばプログラムによって記述しておき、コンピュータに実行させることによって実現することも可能である。その場合、プログラム及びメールサーバ情報などのデータは、メモリやディスクなどの外部記憶手段に記憶させておくほか、各種の記録媒体に記録しておくことが可能である。あるいは、ネットワークを介してプログラムをコンピュータに転送し、実行させることも可能である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、通常使用しているメールサーバが利用できない場合や、緊急時に電子メールを送信する場合には、宛先あるいは宛先のメールサーバのIPアドレスを取得して、直接、宛先あるいは宛先のメールサーバに電子メールを送信する。これによって、緊急の電子メールの送信に支障を来さないようにすることができる。また、緊急時に自ドメインのメールサーバで滞留することなく、遅延無く宛先あるいは宛先のドメインへ電子メールを送信することが可能となるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院南落合町3番地
【出願日】 平成14年1月23日(2002.1.23)
【代理人】 【識別番号】100101948
【弁理士】
【氏名又は名称】柳澤 正夫
【公開番号】 特開2003−216547(P2003−216547A)
【公開日】 平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願番号】 特願2002−14876(P2002−14876)