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【発明の名称】 データ配信システム
【発明者】 【氏名】堀口 智史
【住所又は居所】東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内

【要約】 【課題】本発明は無線システムの所有者とコンテンツの所有者あるいはサーバの管理者とが異なる場合であっても無線システムの所有者における比較的簡単な手続きで所望のコンテンツを配信することが可能なデータ配信システムを提供することを目的とする。

【解決手段】基地局識別子とサーバ10に蓄積されている複数のデータの中の特定データを表すデータ識別子とを保持し前記基地局識別子及びデータ識別子をサーバ10宛てに送信する識別子送信手段を設けた配信制御装置30をネットワーク20に接続し、サーバ10には複数のデータを保持するデータ格納手段と、配信制御装置30から受信したデータ識別子に対応する特定のデータを選択するデータ選択手段と、配信制御装置30から受信した基地局識別子に対応する特定の無線基地局40に対して前記データ選択手段の選択したデータを送信するデータ送信手段とを設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 受信データを配下の複数の無線端末に対して同報配信する無線基地局と、データを送信するサーバとが所定のネットワークを介して接続され、前記サーバのデータを無線基地局を介して複数の無線端末に配信するデータ配信システムにおいて、特定の無線基地局を表す少なくとも1つの基地局識別子と、前記サーバに蓄積されている複数のデータの中の特定データを表す少なくとも1つのデータ識別子とを保持し、前記基地局識別子及びデータ識別子を前記サーバ宛てに送信する識別子送信手段を設けた配信制御装置を前記ネットワークに接続し、前記サーバには、複数のデータを保持するデータ格納手段と、前記配信制御装置から受信したデータ識別子に対応する特定のデータを選択するデータ選択手段と、前記配信制御装置から受信した基地局識別子に対応する特定の無線基地局に対して前記データ選択手段の選択したデータを送信するデータ送信手段とを設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項2】 受信データを配下の複数の無線端末に対して同報配信する無線基地局と、データを送信するサーバとが所定のネットワークを介して接続され、前記サーバのデータを無線基地局を介して複数の無線端末に配信するデータ配信システムにおいて、前記ネットワークに接続され、前記サーバに蓄積されている複数のデータの中の特定データを表す少なくとも1つのデータ識別子を保持し、データ識別子を前記サーバ宛てに送信する識別子送信手段を備える配信制御装置と、前記ネットワークに接続され、前記サーバから送出される同報データを受信して少なくとも1つの無線基地局を含む配下のネットワークに属する第1の装置に対して前記同報データを転送するデータ転送手段と、前記第1の装置からの要求に従って前記データ転送手段の動作を制御する転送制御手段とを備えるデータ転送装置とを設けるとともに、前記サーバには、複数のデータを保持するデータ格納手段と、前記配信制御装置から受信したデータ識別子に対応する特定のデータを選択するデータ選択手段と、前記データ選択手段の選択したデータをネットワークを介して前記データ転送装置に同報データとして送信するデータ送信手段を設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項3】 請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記データ送信手段の送信する同報データの利用に必要なアドレスなどの配信情報を前記配信制御装置に対して送信するデータ配信情報送信手段を更に設け、前記配信制御装置には、前記サーバから受信した前記配信情報を少なくとも1つの無線基地局に対して送信するデータ配信情報転送手段を更に設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項4】 請求項1又は請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記データ格納手段に格納されている複数のデータのそれぞれに関するデータ識別子及び見出し情報を含む一覧情報を作成する一覧作成手段と、前記一覧情報を前記配信制御装置に対して送信する一覧情報送信手段とを更に設け、前記配信制御装置には、前記サーバから受信した前記一覧情報を可視的に出力する一覧情報出力手段と、操作者からの入力に従って前記一覧情報の中から特定のデータに対応するデータ識別子を選択するデータ識別子選択手段とを更に設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項5】 請求項1又は請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバに、同報配信されるデータの受信に必要とされるアドレスなどの配信情報を前記データ格納手段に格納された複数のデータのそれぞれについて保持する配信情報格納手段と、前記配信制御装置によって選択された1つ又は複数のデータ識別子に対応付けられた配信情報を選択する配信情報選択手段と、前記配信情報選択手段が選択した複数の配信情報に基づいて、前記配信情報及びデータの見出し情報を含む一覧情報を作成する一覧作成手段と、前記一覧作成手段の作成した一覧情報を同報配信する一覧同報配信手段とを更に設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項6】 請求項1又は請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバに、同報配信されるデータの受信に必要とされるアドレスなどの配信情報を前記データ格納手段に格納された複数のデータのそれぞれについて保持する配信情報格納手段と、前記配信制御装置によって選択された1つ又は複数のデータ識別子に対応付けられた配信情報を選択する配信情報選択手段と、前記配信情報選択手段が選択した複数の配信情報に基づいて、前記配信情報及びデータの見出し情報を含む一覧情報を作成する一覧作成手段と、前記一覧作成手段の作成した一覧情報を該当するデータを配信している無線基地局に対して送信する一覧情報送信手段とを更に設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項7】 請求項5のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記一覧情報の配信を開始する際に、前記一覧情報を受信する際に必要とされるアドレスなどの配信情報を前記配信制御装置に対して通知する配信情報通知手段を更に設け、前記配信制御装置には、前記サーバの配信情報通知手段から通知された配信情報を無線基地局に対して通知する配信情報通知転送手段を更に設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項8】 請求項6のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記一覧情報の配信を開始する際に、前記一覧情報を受信する際に必要とされるアドレスなどの配信情報を無線基地局に対して通知する配信情報通知手段を更に設けたことを特徴とするデータ配信システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信データを配下の複数の無線端末に対して同報配信する無線基地局と、データを送信するサーバとが所定のネットワークを介して接続され、前記サーバのデータを無線基地局を介して複数の無線端末に配信するデータ配信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】無線装置を利用する通信システムにおいては、同じ無線チャネルを用いて1つの無線基地局から不特定の多数の無線端末に対して各種のコンテンツを同報配信することができる。このようなコンテンツの配信を行う場合には、コンテンツのデータはネットワークと接続されたサーバ上に配置される。また、無線基地局は前記ネットワークを介して前記サーバと接続される。
【0003】実際にコンテンツの配信を行う場合には、コンテンツの所有者及び無線システムの所有者はそれぞれ次に説明するような手続きを行う必要がある。コンテンツの所有者は、コンテンツのデータを準備してそれをサーバに格納し、サーバが同報配信を開始するように手続きする。また、コンテンツの所有者はコンテンツ毎に、同報配信のデータを受信する場合に必要となる情報(IPアドレスやポート番号)を格納したコンテンツデータ情報と呼ばれるファイルなどを作成する。コンテンツデータ情報は、受信端末に対して同報配信するか又はサーバ上に配置する。
【0004】無線システムの所有者は、前記サーバから配信されているコンテンツを無線基地局が複数の無線端末に対して同報配信するように、無線基地局の動作を決定する。更には、コンテンツデータ情報(IPアドレスやポート番号)がWEB上に存在しない場合のように、端末がコンテンツデータ情報に直接アクセスできない場合には、無線システムの所有者がコンテンツデータ情報を入手して、それを無線基地局が複数の無線端末に対して同報配信するように無線基地局の動作を決定する。
【0005】コンテンツを受信しようとする無線端末においては、該当するコンテンツデータ情報を同報配信として無線基地局から受信するか又はWEBサーバに問い合わせることにより取得し、そのコンテンツデータ情報を用いて希望するコンテンツを同報配信として受信する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のデータ配信システムにおいては、無線システムの所有者とコンテンツを配信するサーバの管理者(あるいはコンテンツの所有者)とが異なる場合には、無線システムの所有者が配信を希望するコンテンツであっても、サーバの管理者あるいはコンテンツの所有者の手続きによってサーバからの配信ができる状態になった特定のコンテンツ以外は無線システム及び無線端末に対して配信することができない。
【0007】すなわち、サーバ上に多数のコンテンツが蓄積されている場合であっても、サーバの管理者が所定の手続きを行わない限り全てのコンテンツを無線システム及び無線端末に配信することはできないので、無線システムの所有者は配下の無線端末に対して配信するコンテンツを自由に選別することができなかった。また、無線基地局がコンテンツの配信を行う場合には、サーバが該当するコンテンツの配信に利用しているIPアドレスなどの情報を利用する必要があるので、無線システムの所有者はIPアドレスなどの情報をコンテンツの所有者などから入手する必要があり、無線システムの所有者及びコンテンツの所有者のいずれにおいても煩わしい手続きが必要であった。
【0008】本発明は、無線システムの所有者とコンテンツの所有者あるいはサーバの管理者とが異なる場合であっても、無線システムの所有者における比較的簡単な手続きで所望のコンテンツを配信することが可能なデータ配信システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1は、受信データを配下の複数の無線端末に対して同報配信する無線基地局と、データを送信するサーバとが所定のネットワークを介して接続され、前記サーバのデータを無線基地局を介して複数の無線端末に配信するデータ配信システムにおいて、特定の無線基地局を表す少なくとも1つの基地局識別子と、前記サーバに蓄積されている複数のデータの中の特定データを表す少なくとも1つのデータ識別子とを保持し、前記基地局識別子及びデータ識別子を前記サーバ宛てに送信する識別子送信手段を設けた配信制御装置を前記ネットワークに接続し、前記サーバには、複数のデータを保持するデータ格納手段と、前記配信制御装置から受信したデータ識別子に対応する特定のデータを選択するデータ選択手段と、前記配信制御装置から受信した基地局識別子に対応する特定の無線基地局に対して前記データ選択手段の選択したデータを送信するデータ送信手段とを設けたことを特徴とする。
【0010】請求項1においては、配信制御装置が送出するデータ識別子によって配信すべきコンテンツが決定され、配信制御装置が送出する基地局識別子によってデータ配信を行う無線基地局が決定される。従って、配信可能な全てのコンテンツを予めサーバ上に配置しておけば、配信制御装置側の操作だけで実際に配信するコンテンツを自由に変更することができる。
【0011】すなわち、無線システム及び配信制御装置の所有者とコンテンツの所有者(あるいはサーバ管理者)とが異なる場合であっても、無線システム及び配信制御装置の所有者が手続きを行うだけで配信するコンテンツを変更できる。コンテンツの所有者は全てのコンテンツをサーバ上に配置しておけば、実際に配信されるコンテンツに関して特別な操作や手続きを行う必要はない。
【0012】請求項2は、受信データを配下の複数の無線端末に対して同報配信する無線基地局と、データを送信するサーバとが所定のネットワークを介して接続され、前記サーバのデータを無線基地局を介して複数の無線端末に配信するデータ配信システムにおいて、前記ネットワークに接続され、前記サーバに蓄積されている複数のデータの中の特定データを表す少なくとも1つのデータ識別子を保持し、データ識別子を前記サーバ宛てに送信する識別子送信手段を備える配信制御装置と、前記ネットワークに接続され、前記サーバから送出される同報データを受信して少なくとも1つの無線基地局を含む配下のネットワークに属する第1の装置に対して前記同報データを転送するデータ転送手段と、前記第1の装置からの要求に従って前記データ転送手段の動作を制御する転送制御手段とを備えるデータ転送装置とを設けるとともに、前記サーバには、複数のデータを保持するデータ格納手段と、前記配信制御装置から受信したデータ識別子に対応する特定のデータを選択するデータ選択手段と、前記データ選択手段の選択したデータをネットワークを介して前記データ転送装置に同報データとして送信するデータ送信手段を設けたことを特徴とする。
【0013】請求項2においては、配信制御装置が送出するデータ識別子によって配信すべきコンテンツが決定される。従って、請求項1と同様に配信可能な全てのコンテンツを予めサーバ上に配置しておけば、配信制御装置側の操作だけで実際に配信するコンテンツを自由に変更することができる。また、請求項2ではコンテンツのデータはサーバから同報配信されてデータ転送装置に届く。無線基地局(第1の装置)からの転送要求があると、データ転送装置はその無線基地局に対してコンテンツのデータを転送する。従って、転送要求の発生した特定の無線基地局だけがコンテンツの配信を行うことになる。
【0014】請求項3は、請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記データ送信手段の送信する同報データの利用に必要なアドレスなどの配信情報を前記配信制御装置に対して送信するデータ配信情報送信手段を更に設け、前記配信制御装置には、前記サーバから受信した前記配信情報を少なくとも1つの無線基地局に対して送信するデータ配信情報転送手段を更に設けたことを特徴とする。
【0015】例えばIP(Internet Protocol)網において同報配信されている特定のデータを受信するためには、その同報配信で利用しているIPマルチキャストアドレスやポート番号、すなわち配信情報が必要になる。請求項3では、サーバ上のデータ配信情報送信手段が配信しているデータの配信情報を前記配信制御装置に送る。配信制御装置はサーバから受信した配信情報を配下の無線基地局に送信する。従って、配信情報を受信した無線基地局は受信すべきデータを特定できる。
【0016】請求項4は、請求項1又は請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記データ格納手段に格納されている複数のデータのそれぞれに関するデータ識別子及び見出し情報を含む一覧情報を作成する一覧作成手段と、前記一覧情報を前記配信制御装置に対して送信する一覧情報送信手段とを更に設け、前記配信制御装置には、前記サーバから受信した前記一覧情報を可視的に出力する一覧情報出力手段と、操作者からの入力に従って前記一覧情報の中から特定のデータに対応するデータ識別子を選択するデータ識別子選択手段とを更に設けたことを特徴とする。
【0017】請求項4においては、サーバは前記データ格納手段に格納されている複数のデータのそれぞれに関するデータ識別子及び見出し情報を含む一覧情報を作成し、それを前記配信制御装置に対して送信する。見出し情報としては、例えばコンテンツのタイトルやコンテンツを表す画像を用いればよい。配信制御装置はサーバから受信した一覧情報を可視的に出力するので、配信制御装置を管理する操作者は、サーバに蓄積されている多数のコンテンツを把握することができ、それらのコンテンツの中から配信すべきコンテンツを決定することができる。操作者の入力に従って、配信制御装置は選択されたコンテンツのデータ識別子を選択する。このデータ識別子がサーバに転送され、実際にサーバが配信するコンテンツが決定される。
【0018】請求項5は、請求項1又は請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバに、同報配信されるデータの受信に必要とされるアドレスなどの配信情報を前記データ格納手段に格納された複数のデータのそれぞれについて保持する配信情報格納手段と、前記配信制御装置によって選択された1つ又は複数のデータ識別子に対応付けられた配信情報を選択する配信情報選択手段と、前記配信情報選択手段が選択した複数の配信情報に基づいて、前記配信情報及びデータの見出し情報を含む一覧情報を作成する一覧作成手段と、前記一覧作成手段の作成した一覧情報を同報配信する一覧同報配信手段とを更に設けたことを特徴とする。
【0019】請求項5においては、前記配信制御装置におけるコンテンツの選択状態の変化を反映するようにサーバ上で一覧情報が作成され、この一覧情報がサーバから同報配信される。この一覧情報はユーザの使用する無線端末で受信可能なコンテンツのリストであり、ユーザはこれを番組表として利用することができる。サーバから同報配信された番組表は、各無線端末で受信することができる。
【0020】請求項6は、請求項1又は請求項2のデータ配信システムにおいて、前記サーバに、同報配信されるデータの受信に必要とされるアドレスなどの配信情報を前記データ格納手段に格納された複数のデータのそれぞれについて保持する配信情報格納手段と、前記配信制御装置によって選択された1つ又は複数のデータ識別子に対応付けられた配信情報を選択する配信情報選択手段と、前記配信情報選択手段が選択した複数の配信情報に基づいて、前記配信情報及びデータの見出し情報を含む一覧情報を作成する一覧作成手段と、前記一覧作成手段の作成した一覧情報を該当するデータを配信している無線基地局に対して送信する一覧情報送信手段とを更に設けたことを特徴とする。
【0021】請求項6においては、前記配信制御装置におけるコンテンツの選択状態の変化を反映するようにサーバ上で一覧情報が作成され、この一覧情報が該当するコンテンツを配信している無線基地局にサーバから送信される。この一覧情報はユーザの使用する無線端末で受信可能なコンテンツのリストであり、ユーザはこれを番組表として利用することができる。サーバから送信された番組表は、無線基地局を経由して各無線端末で受信することができる。
【0022】請求項7は、請求項5のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記一覧情報の配信を開始する際に、前記一覧情報を受信する際に必要とされるアドレスなどの配信情報を前記配信制御装置に対して通知する配信情報通知手段を更に設け、前記配信制御装置には、前記サーバの配信情報通知手段から通知された配信情報を無線基地局に対して通知する配信情報通知転送手段を更に設けたことを特徴とする。
【0023】請求項7においては、サーバが前記一覧情報を配信するときに、その配信情報が前記配信制御装置を経由して無線基地局に届く。従って、無線基地局は受信した配信情報を用いることによりサーバから配信される前記一覧情報を直ちに配下の無線端末に配信することができる。請求項8は、請求項6のデータ配信システムにおいて、前記サーバには、前記一覧情報の配信を開始する際に、前記一覧情報を受信する際に必要とされるアドレスなどの配信情報を無線基地局に対して通知する配信情報通知手段を更に設けたことを特徴とする。
【0024】請求項8においては、サーバが前記一覧情報を配信するときに、その配信情報も無線基地局に届く。従って、無線基地局は受信した配信情報を用いることによりサーバから配信される前記一覧情報を直ちに配下の無線端末に配信することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明のデータ配信システムの1つの実施の形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、この形態は請求項1の具体例に相当する。
【0026】図1は通信システムの構成例を示すブロック図である。図2はこの形態のサーバの構成を示すブロック図である。図3はデータ情報の構成を示す模式図である。図4はこの形態の配信制御装置の構成を示すブロック図である。図5はこの形態の無線システムの構成を示すブロック図である。図6はこの形態のデータ配信システムの動作を示すシーケンス図である。
【0027】この形態では、請求項1の無線端末,無線基地局,サーバ,ネットワーク,識別子送信手段,配信制御装置,データ格納手段,データ選択手段及びデータ送信手段は、それぞれ無線端末50,無線基地局40,サーバ10,ネットワーク20,基地局識別子送信部32(データ識別子送信部33),配信制御装置30,データ格納部11,データ選択部15及びデータ送信部16に対応する。
【0028】この形態では、図1に示すようにサーバ10,ネットワーク20,配信制御装置30,無線基地局40及び無線端末50を備える通信システムを用い、サーバ10に格納した各種コンテンツのデータをユーザの所有する無線端末50に配信する場合を想定している。ネットワーク20には1つ又は複数のサーバ10と1つ又は複数の無線基地局40とがそれぞれ接続されている。無線基地局40が形成する無線ゾーンの範囲内に存在する各無線端末50は、無線基地局40との間で通信することができる。また、無線基地局40は配下の複数の無線端末50に対して同じ無線チャネル(共通の無線コネクション)を用いてデータを同報送信することができる。サーバ10から送出されるコンテンツのデータは、無線基地局40の同報送信により無線端末50に配信される。
【0029】この例では、無線基地局40を含む無線システムの所有者(又は管理者)とコンテンツの所有者(又はサーバ10の管理者)とが異なる場合を想定している。また、配信制御装置30も無線システムの所有者が所有している。配信制御装置30は、無線システムの所有者がユーザに配信するコンテンツを制御するために利用される。
【0030】サーバ10には、図2に示すようにデータ格納部11,データ情報記憶部12,データ識別子受信部13,基地局識別子受信部14,データ選択部15及びデータ送信部16が備わっている。データ格納部11はハードディスクのような記憶装置である。データ格納部11には、例えばコンテンツ所有者の操作によって、コンテンツ所有者がユーザに対するデータ配信を望む各種のコンテンツデータ17が予め記憶される。コンテンツデータ17には、例えば複数の動画像,複数の静止画,複数のテキスト文書などが含まれる。
【0031】データ識別子受信部13は、配信制御装置30から出力されるデータ識別子をネットワーク20を介して受信する。このデータ識別子は、配信するコンテンツデータ17を特定するのに必要な情報であり、例えばコンテンツの内容,データのファイル名,識別番号などである。基地局識別子受信部14は、配信制御装置30から送出される基地局識別子をネットワーク20を介して受信する。この基地局識別子は、コンテンツデータ17の配信に利用する無線基地局40を特定するための情報であり、例えば特定の無線基地局40に割り当てられたIPアドレスが基地局識別子として用いられる。
【0032】データ情報記憶部12には、図3に示すようなデータ情報が保持されている。このデータ情報は、データ格納部11に記憶されている全てのコンテンツデータ17の番号,所在及びファイル名,名前などで構成されており、コンテンツデータ17の検索に利用される。すなわち、データ情報を参照することにより、データ識別子受信部13が受信したデータ識別子に対応する特定のコンテンツデータ17をデータ格納部11から見つけることができる。
【0033】データ選択部15は、データ識別子受信部13がデータ識別子を受信した場合に、そのデータ識別子に対応する特定のコンテンツデータ17をデータ情報記憶部12のデータ情報から見つけ、そのコンテンツデータ17をデータ格納部11から取り出してデータ送信部16に与える。
【0034】データ送信部16は、データ選択部15から入力される特定のコンテンツデータ17をネットワーク20を介して送信する。このコンテンツデータ17の宛先は基地局識別子受信部14が受信した基地局識別子に対応する特定の無線基地局40である。配信制御装置30は、図4に示すように識別子記憶部31,基地局識別子送信部32及びデータ識別子送信部33を備えている。識別子記憶部31は例えば半導体メモリで構成される。この識別子記憶部31には、基地局識別子ID1及びデータ識別子ID2が保持されている。
【0035】基地局識別子送信部32は、識別子記憶部31に保持されている基地局識別子ID1をネットワーク20を介してサーバ10に送信する。また、データ識別子送信部33は識別子記憶部31に保持されているデータ識別子ID2をネットワーク20を介してサーバ10に送信する。一方、図5に示すように無線基地局40にはデータ受信部41及びデータ同報配信部42が備わっている。データ受信部41は、ネットワーク20を介して無線基地局40宛に配信されてきたコンテンツデータ17を受信する。
【0036】データ同報配信部42は、データ受信部41の受信したコンテンツデータ17を無線信号に変換し、配下の無線端末50に対して同報配信する。各無線端末50は、無線基地局40が送信する無線信号を受信し、配信されたコンテンツデータ17を同報データ受信部51で復調し再生する。次に、この形態のデータ配信システム全体の動作について図6を参照しながら説明する。なお、ここではコンテンツの所有者が全てのコンテンツデータ17を既にサーバ10のデータ格納部11に格納した場合を想定している。
【0037】また、配信制御装置30を操作する管理者が予めコンテンツの配信に利用する特定の無線基地局40を表す基地局識別子、並びに配信する特定のコンテンツデータ17を表すデータ識別子を入手しそれらを既に識別子記憶部31に記憶させてある場合を想定している。
【0038】コンテンツデータ17の配信を開始させようとする場合には、最初に配信制御装置30から基地局識別子及びデータ識別子が送信される(S11,S12)。これらの基地局識別子及びデータ識別子はサーバ10で受信される。サーバ10は、受信したデータ識別子に対応する特定のコンテンツデータ17をステップS13で選択する。選択されたコンテンツデータ17は、受信した基地局識別子に対応する特定の無線基地局40に対して送信される(S14)。
【0039】無線基地局40は、サーバ10からのコンテンツデータ17を受信すると、そのコンテンツデータ17の同報送信を開始する。この同報送信によって、コンテンツデータ17は無線基地局40配下の複数の無線端末50に配信される。配信するコンテンツデータ17は、配信制御装置30がサーバ10宛に送信するデータ識別子によって決定されるので、コンテンツの所有者が特別な操作や手続きを行わなくても、配信制御装置30が送出するデータ識別子を変更するだけで配信するコンテンツデータ17を変更できる。従って、システム所有者(無線基地局40及び配信制御装置30の所有者)とコンテンツデータ17の所有者あるいはサーバ10の管理者とが異なる場合であっても、システム所有者の判断だけで自由に配信するコンテンツを変更することができる。
【0040】(第2の実施の形態)本発明のデータ配信システムのもう1つの実施の形態について、図7〜図12を参照して説明する。この形態は請求項2及び請求項3に対応する。図7は通信システムの構成例を示すブロック図である。図8はこの形態のサーバの構成を示すブロック図である。図9はこの形態の配信制御装置の構成を示すブロック図である。図10はこの形態のデータ転送装置の構成を示すブロック図である。図11はこの形態の無線システムの構成を示すブロック図である。図12はこの形態のデータ配信システムの動作を示すシーケンス図である。
【0041】この形態は第1の実施の形態の変形例である。図7〜図12において第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号を付けて示してある。同一の要素については以下の説明を省略する。この形態では、請求項2の識別子送信手段,配信制御装置,第1の装置,データ転送手段,転送制御手段,データ転送装置,サーバ,データ格納手段,データ選択手段及びデータ送信手段は、それぞれデータ識別子受信部13,配信制御装置30,無線基地局40,データ転送制御部62,転送要求受信部61,データ転送装置60,サーバ10,データ格納部11,データ選択部15及びデータ同報送信部18に対応する。
【0042】また、請求項3のデータ配信情報送信手段及びデータ配信情報転送手段は、それぞれデータ配信情報送信部19及びデータ配信情報送信部36に対応する。この形態では、図7に示すようにサーバ10,ネットワーク20,配信制御装置30,無線基地局40,無線端末50及びデータ転送装置60を備える通信システムを用い、サーバ10に格納した各種コンテンツのデータをユーザの所有する無線端末50に配信する場合を想定している。
【0043】すなわち、この形態では無線基地局40はデータ転送装置60を介してネットワーク20に接続されている。ネットワーク20には1つ又は複数のサーバ10が接続される。また、データ転送装置60には1つ又は複数の無線基地局40が接続される。無線基地局40が形成する無線ゾーンの範囲内に存在する各無線端末50は、無線基地局40との間で通信することができる。また、無線基地局40は配下の複数の無線端末50に対して同じ無線チャネル(共通の無線コネクション)を用いてデータを同報送信することができる。サーバ10から送出されるコンテンツのデータは、無線基地局40の同報送信により無線端末50に配信される。
【0044】この例では、無線基地局40を含む無線システムの所有者(又は管理者)とコンテンツの所有者(又はサーバ10の管理者)とが異なる場合を想定している。また、配信制御装置30も無線システムの所有者が所有している。配信制御装置30は、無線システムの所有者がユーザに配信するコンテンツを制御するために利用される。
【0045】サーバ10には、図8に示すようにデータ格納部11,データ情報記憶部12,データ識別子受信部13,データ選択部15,データ同報送信部18及びデータ配信情報送信部19が備わっている。第1の実施の形態と同様に、データ識別子受信部13は配信制御装置30から出力されるデータ識別子を受信する。また、データ選択部15はデータ識別子受信部13の受信したデータ識別子に対応する特定のコンテンツデータ17を選択してデータ格納部11から取り出しデータ同報送信部18に与える。
【0046】データ同報送信部18は、データ選択部15の選択したコンテンツデータ17をネットワーク20に対して同報送信する。この同報送信により、コンテンツデータ17はネットワーク20を経由してデータ転送装置60に届けられる。データ配信情報送信部19は、データ同報送信部18がコンテンツデータ17の同報送信で使用しているデータ配信情報、すなわちIPアドレスやポート番号の情報をデータ同報送信部18から取得し、それを配信制御装置30に向けて送信する。データ配信情報送信部19が送信するデータ配信情報はネットワーク20を経由して配信制御装置30に届く。
【0047】配信制御装置30は、図9に示すように識別子記憶部31,データ識別子送信部33,データ配信情報受信部35及びデータ配信情報送信部36を備えている。第1の実施の形態と同様に、データ識別子送信部33は識別子記憶部31に保持されたデータ識別子をネットワーク20を介してサーバ10に送信する。データ配信情報受信部35は、サーバ10から送信されるデータ配信情報をネットワーク20から受信する。
【0048】データ配信情報送信部36は、データ配信情報受信部35が受信したデータ配信情報を無線基地局40宛てに送信する。すなわち、宛先は識別子記憶部31が保持している基地局識別子ID1に対応する無線基地局40である。このデータ配信情報は、ネットワーク20及びデータ転送装置60を経由して無線基地局40に届けられる。
【0049】データ転送装置60は、図10に示すように転送要求受信部61,データ転送制御部62及びルータ63を備えている。ルータ63は、ネットワーク20及び無線基地局40と接続されている。すなわち、各無線基地局40はルータ63を経由してネットワーク20と接続されている。転送要求受信部61は、無線基地局40から送出されるデータ転送要求を受信してデータ転送制御部62に通知する。このデータ転送要求には、例えばIGMP(Internet Group Management Protocol)を使用したメッセージが用いられる。このデータ転送要求は、配下の無線基地局40が同報データを受信したい場合に送信する。
【0050】データ転送制御部62は、受信したデータ転送要求に従ってルータ63を制御し、コンテンツデータ17の転送を制御する。すなわち、データ転送要求を受信した場合に該当するコンテンツデータ17を配下の無線基地局40に対してまだ転送していない場合には、そのコンテンツデータ17の転送を開始する。無線基地局40には、図11に示すようにデータ受信部41,データ同報配信部42,データ配信情報受信部43及びデータ転送要求送信部44が備わっている。
【0051】データ配信情報受信部43は、配信制御装置30から送信されるデータ配信情報をネットワーク20及びデータ転送装置60を介して受信する。また、データ配信情報受信部43は受信したデータ配信情報に従って同報配信されてくるコンテンツデータ17の転送を要求するために、データ転送要求送信部44にデータ配信情報を通知する。同時に、データ受信部41に対してコンテンツデータ17の受信を要求する。
【0052】データ転送要求送信部44は、データ配信情報受信部43から通知されるデータ配信情報に基づいて、データ転送要求を表すIGMPパケットを作成しそれをデータ転送装置60に対して送信する。次に、この形態のデータ配信システム全体の動作について図12を参照しながら説明する。なお、ここではコンテンツの所有者が全てのコンテンツデータ17を既にサーバ10のデータ格納部11に格納した場合を想定している。
【0053】また、配信制御装置30を操作する管理者が予めコンテンツの配信に利用する特定の無線基地局40を表す基地局識別子、並びに配信する特定のコンテンツデータ17を表すデータ識別子を入手しそれらを既に識別子記憶部31に記憶させてある場合を想定している。なお、データ転送装置60の所有者については、無線システムの所有者と同じであってもよいし異なってもよい。
【0054】コンテンツデータ17の配信を開始させようとする場合には、最初に配信制御装置30からデータ識別子が送信される(S21)。このデータ識別子はサーバ10で受信される。サーバ10は、受信したデータ識別子に対応する特定のコンテンツデータ17をステップS22で選択する。選択されたコンテンツデータ17は、サーバ10からネットワーク20に対して同報配信開始される(S23)。これにより、コンテンツデータ17はデータ転送装置60に届く。
【0055】また、サーバ10上では同報送信しているコンテンツデータ17の配信に利用しているデータ配信情報、すなわちマルチキャストIPアドレスやポート番号などの情報をデータ同報送信部18から取得する。このデータ配信情報は、サーバ10から送信され(S24)配信制御装置30に届く。配信制御装置30では、サーバ10からのデータ配信情報を受信すると、それをコンテンツデータ17の配信に使用する特定の無線基地局40に対して送信する(S25)。
【0056】無線基地局40は、配信制御装置30からのデータ配信情報を受信すると、それに該当するコンテンツデータ17を受信するために、IGMPメッセージなどの形式でデータ転送要求をデータ転送装置60に対して送信する(S26)。データ転送装置60は、各無線基地局40から送信されるデータ転送要求に従って、コンテンツデータ17の転送を制御する。すなわち、要求されたコンテンツデータ17を該当する無線基地局40に対してまだ転送していない場合には、そのコンテンツデータ17の転送を開始する(S27)。
【0057】これにより、サーバ10から送信されたコンテンツデータ17は、データ転送装置60を経由して無線基地局40に届くことになる。無線基地局40は、データ転送要求を送信した後で、該当するコンテンツデータ17を受信するまで待機し、コンテンツデータ17の受信を検出するとそのコンテンツデータ17の無線端末50に対する同報配信を開始する(S28)。
【0058】このように、コンテンツの配信に関してコンテンツの所有者あるいはサーバ10の管理者が格別な手続きを行わなくても、配信制御装置30が送信するデータ識別子によって配信するコンテンツデータ17を変更することができる。また、無線基地局40では配信制御装置30から送信されるデータ配信情報を用いてコンテンツデータ17を受信し、配下の無線端末50に対して無線信号でコンテンツデータ17を同報配信することができる。
【0059】(第3の実施の形態)本発明のデータ配信システムのもう1つの実施の形態について、図13〜図16を参照して説明する。この形態は請求項4に対応する。図13はこの形態のサーバの構成を示すブロック図である。図14はこの形態の配信制御装置の構成を示すブロック図である。図15はこの形態のデータ配信システムの動作を示すシーケンス図である。図16はデータ一覧の表示例を示す正面図である。
【0060】この形態は第1の実施の形態の変形例である。図13〜図16において第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号を付けて示してある。同一の要素については以下の説明を省略する。また、この形態の特徴については第2の実施の形態にも同様に適用できるがその説明は省略する。この形態では、請求項4の一覧作成手段,一覧情報送信手段,一覧情報出力手段及びデータ識別子選択手段は、それぞれ一覧作成部101,一覧送信部102,一覧表示部106及びデータ識別子入力部107に対応する。
【0061】この形態では、第1の実施の形態と同様に図1に示すようなシステムを用いてコンテンツのデータを配信する場合を想定している。また、この形態では配信制御装置30を操作する管理者がサーバ10上に配置されている各コンテンツデータ17を知らなくても、配信制御装置30からサーバ10に送信すべきデータ識別子を容易に決定できるようになっている。
【0062】この形態では、サーバ10には図13に示すように一覧作成部101及び一覧送信部102が設けてある。一覧作成部101は、データ格納部11に保持されている全てのコンテンツデータ17を表すデータ一覧を例えばHTML(Hyper Text Markup Language )形式の情報として作成する。このデータ一覧は、例えば図16のように表示することができる。
【0063】このデータ一覧は、図16に示すようにコンテンツデータ17毎の題名111,概要112,内容の一場面を表す画像113などを備えている。また、データ一覧は配信するコンテンツデータ17の選択などの入力に利用される選択部114を備えている。また、データ一覧にはコンテンツデータ17毎のデータ識別子が含まれている。
【0064】一覧送信部102は、一覧作成部101の作成したデータ一覧の情報を、ネットワーク20を介して配信制御装置30に送信する。この場合の送信方法については、ユニキャストでもマルチキャストでも構わない。一方、配信制御装置30には図14に示すように一覧受信部105,一覧表示部106及びデータ識別子入力部107が備わっている。
【0065】一覧受信部105は、サーバ10から送信されたデータ一覧の情報をネットワーク20から受信する。一覧表示部106は、一覧受信部105が受信したデータ一覧の情報をCRTディスプレー,液晶ディスプレーあるいはプリンタなどを用いて可視的な情報として出力する。従って、配信制御装置30のを操作する管理者は図16に示すようなデータ一覧を見ることができ、サーバ10に格納されている全てのコンテンツデータ17の内容を把握できる。
【0066】データ識別子入力部107は、例えばマウスやキーボードのような入力装置を備え、配信制御装置30の管理者からの入力を受け付ける。すなわち、図16のような情報が表示された画面を見ながら管理者が特定のコンテンツデータ17に対応付けられた選択部114に対する入力を行うと、データ識別子入力部107は入力された位置に表示されているコンテンツデータ17のデータ識別子を選択する。
【0067】データ識別子送信部33は、データ識別子入力部107が選択したデータ識別子をネットワーク20を介してサーバ10に送信する。次に、システム全体の動作について図15を参照しながら説明する。サーバ10においては、全てのコンテンツデータ17が格納された後で、これらの内容を表すデータ一覧が作成される(S01)。このデータ一覧がネットワーク20を介してサーバ10から配信制御装置30に送信される(S02)。
【0068】配信制御装置30においては受信したデータ一覧を可視的に表示する(S03)。この表示を確認することにより、配信制御装置30の管理者は全てのコンテンツデータ17を把握できる。管理者がコンテンツデータ17を選択すると、配信制御装置30はその入力を受け付け(S04)、選択されたコンテンツデータ17に対応するデータ識別子を特定し(S05)、サーバ10に送信する(S12)。
【0069】このように、配信制御装置30の管理者は、配信制御装置30が受信したデータ一覧によりサーバ10に格納されている全てのコンテンツデータ17を把握し、配信すべき特定のコンテンツデータ17を選択できる。コンテンツデータ17の配信動作については、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様である。
【0070】また、配信制御装置30の管理者が表示されたデータ一覧の「配信停止」をクリックすると、その入力がステップS16で受け付けられ、配信を停止すべきデータ識別子がステップS17で特定され、配信制御装置30は配信停止要求をサーバ10に送信する(S18)。この配信停止要求を受信すると、サーバ10は該当するコンテンツデータ17の配信を停止する(S19)。
【0071】なお、前述の第2の実施の形態においても、配信制御装置30からの指示によってデータの配信を停止することができる。その場合には、図15のように配信制御装置30からサーバ10に対して配信停止要求を送信するだけでなく、配信制御装置30から無線基地局40に対しても停止したいコンテンツのデータ配信情報とともに配信停止要求を送信する必要がある。無線基地局40は、この配信停止要求を受信するとデータ転送装置に対するデータ転送要求の送信を停止する。
【0072】(第4の実施の形態)本発明のデータ配信システムのもう1つの実施の形態について、図17〜図20を参照して説明する。この形態は請求項5に対応する。図17はこの形態のサーバの構成を示すブロック図である。図18はデータ配信情報の構成例を示す模式図である。図19は番組表の表示例を示す正面図である。図20はデータ配信状況の変化に対するサーバの動作を示すフローチャートである。
【0073】この形態は第1の実施の形態,第2の実施の形態及び第3の実施の形態のいずれかの変形例である。図17〜図20において第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号を付けて示してある。同一の要素については以下の説明を省略する。この形態では、請求項5の配信情報格納手段,配信情報選択手段,一覧作成手段及び一覧同報配信手段は、それぞれデータ配信情報記憶部202,データ配信情報選択部204,データ情報一覧作成部205及びデータ情報一覧同報配信部206に対応する。
【0074】この形態では、第1の実施の形態と同様にサーバ10,ネットワーク20,配信制御装置30,無線基地局40及び無線端末50を備えるシステムシステムを用いてコンテンツのデータを配信する場合を想定している。また、この形態では各無線端末50の利用者が受信可能なコンテンツデータ17を把握して選択できるように、データ情報一覧、すなわち番組表のコンテンツを作成してそれも無線端末50に同報配信する。また、番組表の内容については、配信制御装置30によって制御されるコンテンツデータ17の配信状況の動的な変化を反映するように作成する。
【0075】サーバ10は、図17に示すようにデータ格納部11,データ情報記憶部12,データ選択部15,データ送信部16,データ配信情報記憶部202,データ配信情報選択部204,データ情報一覧作成部205及びデータ情報一覧同報配信部206を備えている。データ選択部15は、第1の実施の形態と同様に、配信制御装置30から入力されるデータ識別子に対応する特定のコンテンツデータ17をデータ格納部11から取り出す。
【0076】データ配信情報記憶部202は、ハードディスクなどで構成される記憶装置であり、データ配信情報を保持している。データ配信情報記憶部202が保持しているデータ配信情報は、例えば図18に示すように、サーバ10が同報配信しているコンテンツデータ17を端末が受信するのに必要な情報、すなわちマルチキャストIPアドレスやポート番号であり、配信するコンテンツデータ17毎にそれぞれ保持している。
【0077】データ配信情報選択部204は、配信を開始するコンテンツデータ17に対応するデータ識別子及びデータ情報をデータ選択部15から取得するとともに、取得したデータ識別子に対応するデータ配信情報をデータ配信情報記憶部202から選択的に取り出す。データ情報一覧作成部205は、データ配信情報選択部204が選択したコンテンツのデータ情報及びデータ配信情報を取得し、それらに基づいてデータ情報一覧、すなわち番組表を例えばHTML形式のファイルとして作成する。
【0078】このデータ情報一覧は、例えば図19に示すように可視的に表示することができる。図19に示すデータ情報一覧には、コンテンツ毎に、データ情報であるコンテンツの一場面の画像113,題名111及び概要112と、データ配信情報の配信帯域115とが表示されている。勿論、実際に配信されるデータ情報一覧には、コンテンツの受信に必要なマルチキャストIPアドレスやポート番号の情報も含まれているが、これらは画面には表示されない。
【0079】番組表であるデータ情報一覧は、無線端末50で受信し表示することができる。表示された番組表に対してユーザが特定のコンテンツを選択するための入力操作を行うと、特定のコンテンツデータ17の配信で使用しているマルチキャストIPアドレスやポート番号の情報がデータ情報一覧から抽出される。従って、無線端末50はユーザの希望する特定のコンテンツデータ17を受信することができる。
【0080】図17に示すデータ情報一覧同報配信部206は、データ情報一覧作成部205が作成したデータ情報一覧を1つのコンテンツとしてネットワーク20に同報配信する。従って、サーバ10の送信したデータ情報一覧を各無線端末50で受信することができる。この形態では、サーバ10は他の実施の形態の動作以外に図20に示す動作を実行し、データ情報一覧の配信を管理する。配信制御装置30からの指示に従ってサーバ10がコンテンツデータ17の配信を開始すると、それを契機として図20に示す動作が実行される。
【0081】図20のステップS41では、サーバ10はデータ配信状況の変化を監視する。すなわち、各コンテンツデータ17の配信開始又は停止を行う際には、配信制御装置30からサーバ10に対して該当するコンテンツデータ17のデータ識別子が入力されるので、それを監視することによりデータ配信状況の変化の有無を調べることができる。
【0082】データ配信状況に変化が発生すると、ステップS41からS42に進む。ステップS42では、新たに配信を開始するコンテンツ又は配信を停止するコンテンツのデータ識別子及びデータ情報をデータ選択部15から取得する。ステップS43では、新たに配信を開始するコンテンツ又は配信を停止するコンテンツのデータ配信情報をデータ配信情報記憶部202から取得する。
【0083】新たなコンテンツの配信を開始する場合にはステップS44からS45に進み、配信中のコンテンツを配信停止する場合にはステップS44からS46に進む。ステップS45では、新たに配信を開始するコンテンツの情報、すなわちステップS42,S43で取得した情報をデータ情報一覧に追加する。ステップS46では、配信を停止するコンテンツの情報、すなわちステップS42,S43で取得した情報をデータ情報一覧から削除する。
【0084】ステップS47では、ステップS45又はS46で更新されたデータ情報一覧を1つのコンテンツ、すなわち番組表としてネットワーク20に同報配信する。従って、無線端末50に配信される番組表の内容は、実際にサーバ10から配信されるコンテンツデータ17の動的な変化を反映するように逐次更新される。無線端末50のユーザは、番組表の内容から実際にサーバ10で配信されているコンテンツデータ17を把握するとともに、各コンテンツデータ17の受信に必要なデータ配信情報(IPアドレスやポート番号)を取得することができる。
【0085】このように、データ配信情報を含む番組表を各無線端末50のユーザに対して配信することができ、番組表の内容は常に最新の状態に維持することができる。
(第5の実施の形態)本発明のデータ配信システムのもう1つの実施の形態について、図21を参照して説明する。この形態は請求項6に対応する。
【0086】図21はこの形態のサーバの構成を示すブロック図である。この形態は第4の実施の形態の変形例である。図21において第4の実施の形態と対応する要素は同一の符号を付けて示してある。同一の要素については以下の説明を省略する。この形態では、請求項6の配信情報格納手段,配信情報選択手段,一覧作成手段及び一覧情報送信手段は、それぞれデータ配信情報記憶部202,データ配信情報選択部204,データ情報一覧作成部205及びデータ情報一覧送信部207に対応する。
【0087】図21に示すように、この形態のサーバ10にはデータ情報一覧同報配信部206の代わりにデータ情報一覧送信部207が備わっている。データ情報一覧送信部207は、データ情報一覧作成部205が作成してデータ情報一覧をネットワーク20を介して、コンテンツの配信先である特定の無線基地局40に対して送信する。
【0088】これ以外の動作は第4の実施の形態と同様である。
(第6の実施の形態)本発明のデータ配信システムのもう1つの実施の形態について、図22を参照して説明する。この形態は請求項7に対応する。図22はデータ配信システムの動作例を示すシーケンス図である。この形態は第4の実施の形態の変形例であり、第4の実施の形態と同様の構成のシステムを用いることを想定している。
【0089】この形態で変更又は追加された動作について、図22を参照して説明する。第4の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。第4の実施の形態と同様に、配信制御装置30から送出されるデータ識別子に従って、サーバ10はステップS62でデータ情報一覧(番組表)を作成しそれの同報配信を開始する。このデータ情報一覧はネットワーク20を介してデータ転送装置60などに届けられる。
【0090】また、サーバ10は配信を開始したデータ情報一覧のコンテンツ(番組表)に関するデータ配信情報、すなわちIPマルチキャストアドレスやポート番号の情報をステップS64で配信制御装置30に通知する。配信制御装置30は、サーバ10から通知された番組表のデータ配信情報を無線基地局40に送信する(S65)。
【0091】無線基地局40は、番組表のデータ配信情報を受け取ると、番組表の転送を要求するためにデータ転送要求をデータ転送装置60に送信する(S66)。データ転送装置60は、無線基地局40からのデータ転送要求を受信すると、それに従って番組表を無線基地局40に転送開始する(S67)。無線基地局40は、データ転送装置60から転送された番組表を無線区間に対して同報配信開始する(S68)。
【0092】このように、サーバ10が番組表の送信を開始すると、無線基地局40がデータ転送装置60に対して番組表の転送を自動的に要求するので、無線区間に対する番組表の同報配信をすぐに開始することができる。
【0093】(第7の実施の形態)本発明のデータ配信システムのもう1つの実施の形態について、図23を参照して説明する。この形態は請求項8に対応する。図23はデータ配信システムの動作例を示すシーケンス図である。この形態は第5の実施の形態の変形例であり、第5の実施の形態と同様の構成のシステムを用いることを想定している。
【0094】この形態で変更又は追加された動作について、図23を参照して説明する。第5の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。第5の実施の形態と同様に、配信制御装置30から送出されるデータ識別子に従って、サーバ10はステップS71でデータ情報一覧(番組表)を作成しそれの同報配信を開始する。このデータ情報一覧はネットワーク20を介して無線基地局40に送信される(S72)。
【0095】また、サーバ10はデータ情報一覧(番組表)の同報配信で使用しているデータ配信情報、すなわちIPマルチキャストアドレスやポート番号を無線基地局40に対して送信する(S73)。無線基地局40は、受信したデータ配信情報を用いて、配信されるデータ情報一覧(番組表)を受信し、それの無線区間に対する同報配信を開始する(S74)。
【0096】このように、サーバ10が番組表の送信を開始すると、無線基地局40は受信したデータ配信情報を用いて番組表を自動的に受信し、無線区間に対する番組表の同報配信をすぐに開始することができる。また、サーバ10から無線基地局40までの間のデータ転送方式がユニキャスト/マルチキャストのいずれであっても、無線端末50のユーザはコンテンツの一覧を表す番組表を受信して所望のコンテンツを選択することができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればコンテンツの所有者と配信するコンテンツを決定したい無線システムの管理者とがお互いのことを考慮することなく、同報配信するコンテンツを決定することができる。コンテンツの所有者はコンテンツデータをサーバに格納するだけでよく、無線システムの管理者はコンテンツを選択するだけでよいので、コンテンツを配信したいというお互いの目的が達成される。
【出願人】 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町二丁目3番1号
【出願日】 平成14年1月18日(2002.1.18)
【代理人】 【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺
【公開番号】 特開2003−216522(P2003−216522A)
【公開日】 平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願番号】 特願2002−9923(P2002−9923)