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【発明の名称】 画像データ管理方法
【発明者】 【氏名】中川 力
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【氏名】江川 裕仁
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【要約】 【課題】画像処理ソフトウェアによる処理後の画像のみから、利用者が、その設定条件等を認識することが可能な画像データ管理方法を提供することを課題とする。

【解決手段】コンピュータ端末1において、画像処理ソフトウェアを起動し、画像処理のためのパラメータの設定を行うと、コンピュータ端末1は、パラメータを保持し(S1)、そのパラメータに従って画像処理を実行した後(S2)、保持したパラメータを、ネットワークを介してサーバコンピュータ2に送信する(S3)。サーバコンピュータ2では、受信したパラメータに対してユニークなキーを設定して登録し(S4)、設定したキーをパラメータの送信元であるコンピュータ端末1に送信する(S5)。コンピュータ端末1は、受信したキーを処理された画像データに埋め込む(S6)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】画像処理ソフトウェアを搭載したコンピュータ端末と、当該コンピュータ端末と接続されたサーバコンピュータを利用して画像データを管理する方法であって、前記コンピュータ端末上において、画像処理のために設定されるパラメータを保持する段階と、前記設定されたパラメータに基づいて前記画像処理ソフトウェアを用いて処理対象となる画像データに対して所定の画像処理を行う段階と、前記保持されたパラメータを前記サーバコンピュータに送信する段階と、前記サーバーコンピュータが、受信したパラメータに対してユニークなキーを設定して登録する段階と、前記設定したキーを前記パラメータの送信元であるコンピュータ端末に送信する段階と、前記コンピュータ端末が受信したキーを前記処理された画像データに埋め込むキー埋め込み段階と、を有することを特徴とする画像データ管理方法。
【請求項2】画像処理ソフトウェアを搭載したコンピュータ端末と、当該コンピュータ端末と接続されたサーバコンピュータを利用して画像データを管理する方法であって、前記コンピュータ端末上において、画像処理のために設定されるパラメータを保持する段階と、前記設定されたパラメータに基づいて前記画像処理ソフトウェアを用いて処理対象となる画像データに対して所定の画像処理を行う段階と、前記コンピュータ端末が、前記保持されたパラメータに対してユニークなキーを設定する段階と、前記設定されたキーを前記処理された画像データに埋め込むキー埋め込み段階と、前記設定されたキーを前記サーバコンピュータに送信する段階と、前記サーバーコンピュータが、受信したキーを登録する段階と、を有することを特徴とする画像データ管理方法。
【請求項3】前記キー埋め込み段階によりキーが埋め込まれた画像データの設定パラメータの入手は、前記コンピュータ端末が、入力されたキーを前記サーバコンピュータに送信する段階と、前記サーバコンピュータが、受信したキーを基に前記登録したパラメータを抽出して、前記コンピュータ端末に送信する段階と、により行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像データ管理方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータで処理されるデジタル画像データの管理に関し、特に、画像データの設定条件も同時に管理するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータでデジタル画像データを扱う際には、画像処理ソフトウェアをコンピュータにインストールし、その画像処理ソフトウェアを起動させることにより、画像データの変換等の処理を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような画像処理ソフトウェアでは、画像データの変換を行う際に、様々なパラメータの設定が行われる。変換により得られた画像は、その画像データのみが流通することになるため、利用者はその画像がどのようなパラメータにより生成されたものであるかを確認することができない。
【0004】特に、パラメータの種類・組合せが多い場合には、画像変換の作業を行う者が変換パラメータの設定を間違える場合もあり、変換結果としての正否を特定できないという問題がある。さらに、通常は、同じような機能の画像処理を行うソフトウェアも多数存在するため、どのソフトウェアを使用して変換したかを特定することができない。その結果、変換された画像の素性を管理することができないという問題がある。
【0005】このような問題を解決するために、設定パラメータ等の情報をタグとして画像データの中にエンベッド(埋め込み)する方式もあるが、タグのような形式では、簡単にその情報を書き変えることが可能であり、実際の変換情報として信頼性に欠けるという問題が依然として残っている。さらに、タグのような形式では、その情報量が多い場合は、画像データのデータ量が大きくなってしまうという問題もある。
【0006】上記のような点に鑑み、本発明は、画像処理ソフトウェアによる処理後の画像のみから、利用者が、その設定条件等を認識することが可能な画像データ管理方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決するため、本発明では、画像処理ソフトウェアを搭載したコンピュータ端末と、当該コンピュータ端末と接続されたサーバコンピュータを利用して画像データを管理するようにし、画像データの管理方法として、前記コンピュータ端末上において、画像処理のために設定されるパラメータを保持する段階、前記設定されたパラメータに基づいて前記画像処理ソフトウェアを用いて処理対象となる画像データに対して所定の画像処理を行う段階、前記保持されたパラメータを前記サーバコンピュータに送信する段階、前記サーバコンピュータが、受信したパラメータに対してユニークなキーを設定して登録する段階、前記設定したキーを前記パラメータの送信元であるコンピュータ端末に送信する段階、前記コンピュータ端末が受信したキーを前記処理された画像データに埋め込むキー埋め込み段階を行うようにしたことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、画像処理ソフトウェアを搭載したコンピュータ端末とサーバコンピュータが接続された環境において、コンピュータ端末で画像処理を行って、その際のパラメータに対してサーバコンピュータでキーを設定し、そのキーをコンピュータ端末において画像データに埋め込むようにしたので、その画像データの流通後も、その画像データから抽出したキーをサーバコンピュータに送信することにより、パラメータの取得が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(システム構成)図1は、本発明に係る画像データ管理方法を実現するためのシステム構成を示す機能ブロック図である。図1において、1はコンピュータ端末、2はサーバコンピュータ、3はインターネットである。コンピュータ端末1は、画像処理ソフトウェアおよびWWW(World Wide Web)ブラウザソフトウェアを搭載したパーソナルコンピュータで実現される。サーバコンピュータ2はWWWサーバとしての機能を備えていると共に、コンピュータ端末1から受信したパラメータに対してユニークなキーを設定する機能を備えている。
【0010】(第1の実施形態)続いて、本発明に係る画像データ管理方法の第1の実施形態について、図1に示したシステムの処理動作と共に説明する。図2は、本発明に係る画像データ管理方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。図2に示した具体的な処理を行う前に、コンピュータ端末1において画像データに対して画像処理を実行するための画像処理ソフトウェアを起動させる。画像処理ソフトウェアの起動後、作業者は、処理すべき画像データを指定すると共に、処理に必要なパラメータの設定を行う。画像データの取り込みは、ハードディスク等の外部記憶装置から読み込んだり、FD・MOその他の記憶媒体から入力したり、あるいは、ネットワークを介して画像データをダウンロードする等、種々の手法により行うことができる。なお、パラメータの設定は、具体的には、取り込んだ画像データをコンピュータ端末1のディスプレイ上に表示させ、表示された画像を見ながら、作業者が設定を行うことになる。このとき、コンピュータ端末1に表示されるパラメータ設定画面の様子を図3に示す。図3において、31は画像表示領域、32a〜32dは、パラメータ入力欄である。図3の例では、ソースプロファイル、デスティネーションプロファイル、レンダリングインテント、墨発生情報の4つのパラメータ入力欄が用意されている。ソースプロファイルは、画像の作成元のデバイスから標準色への対応を示したテーブルであり、デスティネーションプロファイルは、標準色から画像の出力先への対応を示すテーブルである。これらは、出力されるデバイスの種類を考慮して、作業者が決定し、最適なものを入力する。レンダリングインテントは、異なる色再現領域間の調整を行うための変換方式である。墨発生情報は、例えば画像のシャドウ部の濃度を墨インキで補うための出力先の装置の墨インキ発生量を決めるために用いるパラメータである。
【0011】図3のパラメータ設定画面で必要なパラメータを入力した後、設定完了の指示を行うと、コンピュータ端末1は、設定されたパラメータを保持する(ステップS1)。続いて、コンピュータ端末1は画像処理ソフトウェアを実行することにより、設定されたパラメータで画像の変換等の画像処理を行う(ステップS2)。図3に示したようなパラメータが設定された場合、ソースプロファイル、デスティネーションプロファイル、レンダリングインテントや墨発生情報に従って画像Aの各画素の値が変更されて画像A´が得られる。ステップS1、S2の処理は、必ずしも上記のような順序でなくても良く、逆の順序もしくは同時に行っても良い。
【0012】続いて、コンピュータ端末1は、画像データの処理に使用したパラメータをサーバコンピュータ2に送信する(ステップS3)。具体的には、サーバコンピュータ2のURL(Uniform Resource Locator)を指定して、処理を行った画像データを識別するための画像IDおよびパラメータを対応付けて送信が行われる。このパラメータとしては、画像処理ソフトウェアを特定するための情報を含むようにすることもできる。この際、作業者がサーバコンピュータ2のURLを指定するのは、現実的ではないので、実用上は、画像処理ソフトウェアにサーバコンピュータ2のURLを組み込んでおき、パラメータの送信時に組み込まれたURLに自動的に送信を行うようにしている。
【0013】サーバコンピュータ2は、受信した画像IDおよびパラメータに対してユニークなキーを発生し、受信した画像IDおよびパラメータと対応付けて登録する(ステップS4)。さらに、サーバコンピュータ2は、発生したキーを送信元のコンピュータ端末1に送信する(ステップS5)。
【0014】コンピュータ端末1は、キーを受信すると、処理済みの画像データA´にキーの埋め込みを行う(ステップS6)。キーの埋め込みは、ウォーターマークとして行われる。ウォーターマークとは、いわゆる「電子透かし」と呼ばれる技術であり、透かし情報が埋め込まれた画像を通常の状態で見ても判別することはできないが、コンピュータで所定の処理をおこなうことにより、埋め込んだ情報を読取ることが可能となるものである。ウォーターマークは画像の各画素を直接変更することにより埋め込みが行われるものであり、その点、上記従来の技術で説明したタグの埋め込みとは異なっている。このような、ウォーターマークとして情報を埋め込む技術は周知であり、また、種々の手法が提案されているので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0015】コンピュータ端末1により、キーが埋め込まれた画像データBが得られたら、所定の出力手段より出力が行われる。このようにして得られた変換後の画像データBは、記録媒体等に記録され、あるいはネットワークを介して流通されることになる。流通した変換後の画像データBを利用する場合、利用側では、通常の画像処理ソフトウェアを用いて通常通り表示・加工等を行うことができる。
【0016】この変換後の画像データBの作成に利用したソフトウェア、パラメータを知りたい場合には、まず、画像データBに埋め込まれたキーを取得する。具体的には、埋め込み側で利用したウォーターマーク埋め込みの手法に対応したソフトウェアを使用してキーを抽出する。ウォーターマーク埋め込みの手法によっては、変換後の画像Bを印刷し、その印刷物上に干渉縞等を重ねることにより、キーを浮かび上がらせることもできる。
【0017】キーが入手できたら、画像データBの画像IDおよびサーバコンピュータ2のURLを指定して、画像データBの画像IDおよびキーをサーバコンピュータ2に送信する(ステップS7)。
【0018】サーバコンピュータ2は、コンピュータ端末1よりキーを受信すると、受信したキーで検索して、このキーに対応付けられた画像IDおよびパラメータを抽出した後、抽出した画像IDおよびパラメータをキーの送信元であるコンピュータ端末1に送信する(ステップS8)。これにより、画像データBの保持者は、この画像データがどのようなパラメータで作成されたものであることを知ることができる。
【0019】(第2の実施形態)続いて、本発明に係る画像データ管理方法の第2の実施形態について、図4に示したフローチャートを用いて説明する。第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、図4に示した具体的な処理を行う前に、コンピュータ端末1において画像データに対して画像処理を実行するための画像処理ソフトウェアを起動させる。さらに、第1の実施形態と同様に、画像処理ソフトウェアの起動後、作業者は、図3に示したようなパラメータ設定画面を利用して、処理すべき画像データを指定すると共に、処理に必要なパラメータの設定を行う。
【0020】図3のパラメータ設定画面で必要なパラメータを入力した後、設定完了の指示を行うと、コンピュータ端末1は、設定されたパラメータを保持する(ステップS11)。続いて、コンピュータ端末1は画像処理ソフトウェアを実行することにより、設定されたパラメータで画像の変換処理を行う(ステップS12)。図3に示したようなパラメータが設定された場合、ソースプロファイル、デスティネーションプロファイル、レンダリングインテントや墨発生情報に従って画像データAの各画素の値が変更されて画像データA´が得られる。ステップS11、S12の処理は、必ずしも上記のような順序でなくても良く、逆の順序もしくは同時に行っても良い。このステップS11、S12の処理は、第1の実施形態におけるステップS1、S2の処理とほぼ同様のものとなっている。
【0021】続いて、コンピュータ端末1は、画像データの処理に使用したパラメータに対してユニークなキーの設定を行う(ステップS13)。さらに、コンピュータ端末1は、設定されたキーを画像データに埋め込む処理を行う(ステップS14)。
【0022】コンピュータ端末1は、画像データにキーを埋め込んだら、そのキーをサーバコンピュータ2に送信する処理を行う(ステップS15)。具体的には、サーバコンピュータ2のURLを指定して、処理を行った画像データを識別するための画像IDとキーを対応付けて送信が行われる。サーバコンピュータ2は、受信した画像IDおよびキーを対応付けて登録する(ステップS16)。
【0023】上記のようにして、サーバコンピュータ2にキーが登録され、同一のキーが埋め込まれた画像データBが得られたら、変換後画像データBは、第1の実施形態と同様に、流通されることになる。
【0024】この変換後画像Bの作成に利用したソフトウェア、パラメータを知りたい場合には、まず、画像データBに埋め込まれたキーを取得する。キーが取得できたら、画像データBの画像IDおよびサーバコンピュータ2のURLを指定して、画像データBの画像IDおよびキーをサーバコンピュータ2に送信する(ステップS7)。
【0025】サーバコンピュータ2は、コンピュータ端末1よりキーを受信すると、受信したキーで検索して、このキーに対応付けられた画像IDおよびパラメータを抽出した後、抽出した画像IDおよびパラメータをキーの送信元であるコンピュータ端末1に送信する(ステップS8)。
【0026】第2の実施形態においても、キーを取得した後の、パラメータの入手についての手法は、第1の実施形態と同様に行われる。これにより、画像データBの保持者は、この画像データがどのようなパラメータで作成されたものであることを知ることができる。
【0027】以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、画像データへのキーの埋め込みをウォーターマークとして行ったが、他の手法で行うようにしても良い。具体的には、画像の周囲に余白、すなわち、意味のある画像としては画素値を有していない画素が存在する場合、その部分にキーを表わす文字画像を画素として与えるようにする。また、画像の周囲に余白が存在しない場合は、余白を作成し、この余白となる画素に文字画像を与えるようにする。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、画像処理ソフトウェアを搭載したコンピュータ端末と、当該コンピュータ端末と接続されたサーバコンピュータを利用して画像データを管理するようにし、画像データの管理方法として、前記コンピュータ端末上において、画像処理のために設定されるパラメータを保持する段階、前記設定されたパラメータに基づいて前記画像処理ソフトウェアを用いて処理対象となる画像データに対して所定の画像処理を行う段階、前記保持されたパラメータを前記サーバコンピュータに送信する段階、前記サーバーコンピュータが、受信したパラメータに対してユニークなキーを設定して登録する段階、前記設定したキーを前記パラメータの送信元であるコンピュータ端末に送信する段階、前記コンピュータ端末が受信したキーを前記処理された画像データに埋め込むキー埋め込み段階を行うようにしたので、その画像データが流通後も、その画像データから抽出したキーをサーバコンピュータに送信することにより、パラメータの取得が可能となるという効果を奏する。また、使用したソフトウェアの特定ができることから、ソフトウェアの不正コピーの防止にも応用可能となるという効果も奏する。
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
【出願日】 平成13年12月28日(2001.12.28)
【代理人】 【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
【公開番号】 特開2003−196133(P2003−196133A)
【公開日】 平成15年7月11日(2003.7.11)
【出願番号】 特願2001−399678(P2001−399678)