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【発明の名称】 半導体集積回路及びクロック制御方法
【発明者】 【氏名】山田 良和
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】金杉 雅己
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】谷口 章二
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】黒岩 功一
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、機能ブロック毎にクロック供給の開始・停止を効率的に制御するクロック制御回路を備えた半導体集積回路を提供することを目的とする。

【解決手段】半導体集積回路は、夫々対応するコマンド信号がアサートされると動作を開始しネゲートされると動作を停止する複数の機能ブロックと、クロック信号を生成するクロック生成回路と、該複数の機能ブロックに対して、該夫々対応するコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号の供給を開始すると共にネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止するクロック制御回路を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】夫々対応するコマンド信号がアサートされると動作を開始しネゲートされると動作を停止する複数の機能ブロックと、クロック信号を生成するクロック生成回路と、該複数の機能ブロックに対して、該夫々対応するコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号の供給を開始すると共にネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止するクロック制御回路を含むことを特徴とする半導体集積回路。
【請求項2】該複数の機能ブロックに対して該コマンド信号の状態を制御するコントローラを更に含むことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
【請求項3】該複数の機能ブロックの少なくとも1つは該コマンド信号を格納するレジスタを含み、該コントローラが該レジスタを該コマンド信号のアサート状態に設定し、該少なくとも1つの機能ブロックの動作が終了すると該少なくとも1つの機能ブロックが該レジスタを該コマンド信号のネゲート状態にリセットすることを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
【請求項4】該クロック制御回路は該レジスタの設定状態に応じて、該少なくとも1つの機能ブロックに対して該クロック信号の供給の開始及び停止を制御することを特徴とする請求項3記載の半導体集積回路。
【請求項5】該複数の機能ブロックの少なくとも1つに対しては、該クロック制御回路は該コマンド信号を遅延させ、該遅延されたコマンド信号の状態に応答して該クロック信号の供給の開始及び停止を制御することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
【請求項6】該複数の機能ブロックの少なくとも1つに対しては、該クロック制御回路は該コマンド信号を第1の遅延量遅延させ該第1の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して該クロック信号の供給を開始すると共に、該コマンド信号を第2の遅延量遅延させ該第2の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して該クロック信号の供給を停止することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
【請求項7】該複数の機能ブロックの少なくとも1つに対しては、該クロック制御回路は該コマンド信号を第1の遅延量遅延させ該第1の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して供給の開始及び停止のタイミングを制御した該クロック信号を供給すると共に、該コマンド信号を第2の遅延量遅延させ該第2の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して供給の開始及び停止のタイミングを制御した該クロック信号を供給することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
【請求項8】該複数の機能ブロックの少なくとも1つは、所定の回路の所定の動作シーケンスに応じて該対応するコマンド信号がアサート及びネゲートされることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
【請求項9】夫々対応するコマンド信号がアサートされると動作を開始しネゲートされると動作を停止する複数の機能ブロックに供給するクロック信号を生成し、該複数の機能ブロックに対して該夫々対応するコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号の供給を開始し、該複数の機能ブロックに対して該夫々対応するコマンド信号のネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止する各段階を含むことを特徴とするクロック制御方法。
【請求項10】該コマンド信号を遅延する段階を更に含み、該クロック信号の供給を開始する段階は該遅延されたコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号を供給し、該クロック信号の供給を停止する段階は該遅延されたコマンド信号のネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止することを特徴とする請求項9記載のクロック制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に半導体集積回路に関し、詳しくは内部回路へのクロック供給を開始及び停止するクロック制御回路を備えた半導体集積回路及び内部回路へのクロック供給を開始及び停止するクロック制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路等の大規模な論理回路においては、消費電力を削減するために、回路内でのクロックの供給を必要に応じて制御する技術が重要となっている。特に、電力の消費量が問題となる携帯用機器では、そのような技術が広く用いられる。
【0003】従来、クロックの供給開始・停止に係る制御は、システムとしては特に行われることなく、電源の投入及び切断に伴い、クロックを供給開始したり停止したりするのが通常の構成であった。しかし携帯用機器が普及しかつ回路規模が増大するに伴って、クロック配線に付随する負荷容量により消費される待機電力が無視できなくなり、ゲーテッドクロックを使用することによりクロックの開始・停止を制御することが一般的になっている。
【0004】従来のクロック制御においては、マイクロコントローラのバスに繋がるクロック制御部を設け、このクロック制御部を用いて、バスに繋がる複数の機能ブロックに対するクロック信号の供給・停止についての制御を行う。クロック制御部には、例えば制御対象の各機能ブロックに対応するレジスタが設けられ、クロックの供給開始・停止に関するコマンドをマイクロコントローラからレジスタに格納することで、対応する機能ブロックに関するクロック制御を実行する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の制御方法では、マイクロコントローラが指定する開始・停止タイミングでクロック制御がなされるので、各機能ブロックの実際の動作開始・停止タイミングに合わせてクロック制御を実現するためには、マイクロコントローラ側で常に各制御対象ブロックの動作状態をチェックする必要がある。これを実現するためには、非常に短いサイクルで各機能ブロックをポーリングしなければならず現実的でない。従って実際には、クロック供給開始停止の制御対象を比較的大きな論理回路ブロックに設定して、比較的長いチェックサイクルでクロック制御を行うことになる。
【0006】半導体集積技術の進歩によって一つのLSIに数百万ゲートの回路を組み込むことが可能となっている現在、1つのシステムを1つのLSIに組み込むことが多い。このような構成の場合、1つのLSIの内部には、多数の機能ブロックが配置されることになる。上記の従来の方法では、マイクロコントローラの処理負荷との関係で、クロック制御を行なうブロックの単位を小さくすること、及び短い処理サイクルでクロック制御することは難しく、低消費電力化するうえでの大きな阻害要因になっていた。
【0007】以上を鑑みて、本発明は、機能ブロック毎にクロック供給の開始・停止を効率的に制御するクロック制御回路を備えた半導体集積回路、及び機能ブロック毎にクロック供給の開始・停止を効率的に制御するクロック制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路は、夫々対応するコマンド信号がアサートされると動作を開始しネゲートされると動作を停止する複数の機能ブロックと、クロック信号を生成するクロック生成回路と、該複数の機能ブロックに対して、該夫々対応するコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号を供給すると共にネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止するクロック制御回路を含むことを特徴とする。
【0009】上記半導体集積回路においては、各ブロックの動作開始・停止を指示する各ブロックのコマンド信号に応じて、各ブロックに対するクロック供給の開始・停止に係る制御を行う。この構成では、マイクロコントローラがクロック供給の開始・停止に係るタイミングを決定するのではないので、クロック制御の単位となるブロックが細分化され数が増大しても、マイクロコントローラにかかる負荷が増大することはない。またクロック供給の開始及び停止のタイミングについては、マイクロコントローラの処理サイクルに関わらずに、実際の機能ブロックの動作の開始・停止に応じたきめ細かな制御をすることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明による半導体集積回路の構成の一例を示す構成図である。
【0012】図1の半導体集積回路は、マイクロコントローラ11、クロック制御回路12、論理ブロック13乃至15、論理回路16、及びクロック生成回路17を含む。クロック制御回路12は、AND回路21乃至23を含む。論理ブロック13は、コマンドレジスタ(例えばフリップフロップ)31と内部回路32を含む。論理ブロック14は、コマンドレジスタ(例えばフリップフロップ)33と内部回路34を含む。更に論理ブロック15は、内部回路35を含む。
【0013】マイクロコントローラ11が、論理ブロック13及び14に対して起動コマンドを発行すると、論理ブロック13及び14のコマンドレジスタ31及び33に“1”がセットされる。またマイクロコントローラ11が、論理回路16に対して起動コマンドを発行すると、論理回路16が動作を開始する。論理回路16はタイマーやシーケンサ等の回路であり、所定のシーケンスに従い動作し、あるタイミングで論理ブロック15の動作イネーブル端子15bに対してイネーブル信号をアサートする。
【0014】クロック制御回路12のAND回路21は、コマンドレジスタ31に格納された設定データを一方の入力とし、クロック生成回路17から供給されるクロック信号を他方の入力とする。従って、コマンドレジスタ31に格納される設定データが“1”である場合には、クロック制御回路12はクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック13のクロック供給端子13aに供給する。論理ブロック13の内部回路32は、コマンドレジスタ31の設定データ“1”に応答して起動し、クロック供給端子13aから供給されるクロック信号に基づいて動作する。内部回路32は、動作が終了すると動作終了フラグを発行し、これによりコマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされる。
【0015】コマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされると、クロック制御回路12のAND回路21の一方の入力が“0”となり、論理ブロック13のクロック供給端子13aに対するクロック供給が停止される。
【0016】クロック制御回路12のAND回路22は、コマンドレジスタ33に格納された設定データを一方の入力とし、クロック生成回路17から供給されるクロック信号を他方の入力とする。従って、コマンドレジスタ33に格納される設定データが“1”である場合には、クロック制御回路12はクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック14のクロック供給端子14aに供給する。論理ブロック14の内部回路34は、コマンドレジスタ33の設定データ“1”に応答して起動し、クロック供給端子14aから供給されるクロック信号に基づいて動作する。マイクロコントローラ11が停止コマンドを論理ブロック14に対して発行すると、論理ブロック14のコマンドレジスタ33に“0”がセットされる。コマンドレジスタ33の設定データ“0”に応答して、内部回路34は動作を終了する。
【0017】コマンドレジスタ33の内容が“0”にリセットされると、クロック制御回路12のAND回路22の一方の入力が“0”となり、論理ブロック14のクロック供給端子14aに対するクロック供給が停止される。
【0018】クロック制御回路12のAND回路23は、論理ブロック15の動作イネーブル端子15bに供給されるイネーブル信号を一方の入力とし、クロック生成回路17から供給されるクロック信号を他方の入力とする。従って、論理ブロック15に供給されるイネーブル信号がアサート(例えば“1”)である場合には、クロック制御回路12はクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック15のクロック供給端子15aに供給する。論理ブロック15の内部回路35は、イネーブル信号のアサート状態に応答して起動し、クロック供給端子15aから供給されるクロック信号に基づいて動作する。論理回路16が所定のシーケンスを実行してイネーブル信号をネゲート状態に設定すると、これに応答して内部回路35は動作を終了する。
【0019】動作イネーブル端子15bに供給されるイネーブル信号がネゲート状態となると、クロック制御回路12のAND回路23の一方の入力が“0”となり、論理ブロック15のクロック供給端子15aに対するクロック供給が停止される。
【0020】このように、各ブロックの動作開始・停止を指示する各ブロックに設けられるコマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)に応じて、各ブロックに対するクロック供給の開始・停止に係る制御を行う。この構成では、マイクロコントローラがクロック供給の開始・停止に係るタイミングを決定するのではないので、クロック制御の単位となるブロックが細分化され数が増大しても、マイクロコントローラにかかる負荷が増大することはない。またクロック供給の開始及び停止のタイミングについては、マイクロコントローラの処理サイクルに関わらずに、実際の機能ブロックの動作の開始・停止に応じたきめ細かな制御をすることが可能となる。
【0021】図2は、本発明による半導体集積回路の構成の変形例を示す構成図である。図2において、図1と同一の構成要素は同一の参照番号で参照される。
【0022】図2の半導体集積回路は、マイクロコントローラ11、クロック制御回路12A、論理ブロック13、及びクロック生成回路17を含む。クロック制御回路12Aは、AND回路21及び遅延回路24を含む。論理ブロック13は、コマンドレジスタ31と内部回路32を含む。
【0023】マイクロコントローラ11が、論理ブロック13に対して起動コマンドを発行すると、論理ブロック13のコマンドレジスタ31に“1”がセットされる。
【0024】クロック制御回路12AのAND回路21は、コマンドレジスタ31に格納された設定データを遅延回路24で所定の時間遅延させたデータを一方の入力とし、クロック生成回路17から供給されるクロック信号を他方の入力とする。従って、コマンドレジスタ31に格納される設定データが“1”になった場合には、遅延回路24の遅延時間で決まる所定の時間後に、クロック制御回路12Aはクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック13のクロック供給端子13aに供給開始する。論理ブロック13の内部回路32は、コマンドレジスタ31の設定データ“1”に応答して起動し、クロック供給端子13aから供給されるクロック信号に基づいて動作する。内部回路32は、動作が終了すると動作終了フラグを発行し、これによりコマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされる。
【0025】コマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされると、遅延回路24の遅延時間で決まる所定の時間後に、クロック制御回路12AのAND回路21の一方の入力が“0”となり、論理ブロック13のクロック供給端子13aに対するクロック供給が停止される。
【0026】コマンドレジスタ31に対する動作終了フラグの発行は、内部回路32の制御回路等によってなされる構成が一般的である。このような構成においては、内部回路32の制御回路が動作終了と判断して動作終了フラグを発行しても、実際の動作はまだ完全には終了しておらず、内部回路32を構成するフリップフロップ等の回路要素にはまだ有効なデータが存在し、例えばこのデータを何サイクルか後に出力した時点で完全に動作が終了する場合等が考えられる。このような場合には、クロック信号の供給を直ちに停止してしまったのでは、データ出力等の動作を完全に終了することが出来なくなってしまう。
【0027】図2に示される構成例では、動作終了フラグの発行によるコマンドレジスタ31のリセットから実際の動作終了までの処理遅延を考慮して、クロック制御回路に遅延回路24を設け、この遅延回路24によってコマンドレジスタ31の設定データを遅延させることで、上記処理遅延を吸収可能な構成としている。なおこの構成は、図1の論理ブロック14或いは論理ブロック15に対して適用することも可能である。なお遅延回路24による遅延時間は、遅延素子列の遅延素子数等を調整することで、コマンドレジスタ31のリセットから実際の動作終了までの時間差に応じた所望の時間に設定しておく。なお遅延回路24による遅延は、コマンドレジスタ31をセットしてから実際に内部回路32が動作を開始するまでの、動作開始時の処理遅延を補償する役割を果たすことも可能である。
【0028】このように、各ブロックの動作開始・停止を指示する各ブロックに設けられるコマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)に応じて、各ブロックに対するクロック供給の開始・停止に係る制御を行う構成において、コマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)を遅延回路により遅延させることで、各機能ブロック内の内部回路の処理遅延を補償するように、クロック供給の開始・停止を制御することが可能になる。
【0029】図3は、本発明による半導体集積回路の構成の変形例を示す構成図である。図3において、図1と同一の構成要素は同一の参照番号で参照される。
【0030】図3の半導体集積回路は、マイクロコントローラ11、クロック制御回路12B、論理ブロック13、及びクロック生成回路17を含む。クロック制御回路12Bは、AND回路21、変化点検出回路41、遅延回路42及び43、及びセレクタ44を含む。また論理ブロック13は、コマンドレジスタ31と内部回路32を含む。
【0031】クロック制御回路12Bの変化点検出回路41は、コマンドレジスタ31のデータ変化が“0”から“1”であるか或いは“1”から“0”であるかを検出する。図4は、変化点検出回路41の回路構成の一例を示す回路図である。図4の変化点検出回路41は、フリップフロップ51乃至54及びAND回路55及び56を含む。AND回路55及び56の一方の入力は負論理入力となっている。コマンドレジスタ31のデータが“0”から“1”に変化した場合には、フリップフロップ51及び53は“0”を格納してその出力は0となり、フリップフロップ52及び54は“1”を格納してその出力は1となる。従って、AND回路55及び56の出力はそれぞれ1及び0となり、これがセレクタ44に供給される。またコマンドレジスタ31のデータが“1”から“0”に変化した場合には、フリップフロップ51及び53は“1”を格納してその出力は1となり、フリップフロップ52及び54は“0”を格納してその出力は0となる。従って、AND回路55及び56の出力はそれぞれ0及び1となり、これがセレクタ44に供給される。
【0032】図3を再び参照し、セレクタ44は、変化点検出回路41の変化検出結果に応じて、遅延回路42或いは遅延回路43の何れかの出力を選択して、AND回路21の一方の入力に供給する。遅延回路42及び43は、コマンドレジスタ31の設定データを入力とし、それぞれ異なる遅延時間を有する回路である。従って、セレクタ44が選択した遅延回路に応じた遅延時間で遅延されたコマンドレジスタ31の設定データが、AND回路21の一方の入力に供給される。AND回路21の他方の入力は、クロック生成回路17から供給されるクロック信号である。
【0033】図5は、クロック制御回路12Bの動作を説明するタイミング波形図である。
【0034】マイクロコントローラ11が、論理ブロック13に対して起動コマンドを発行すると、論理ブロック13のコマンドレジスタ31に“1”がセットされる。このようにコマンドレジスタ31に格納される設定データが“0”から“1”に変化した場合には、セレクタ44は例えば遅延回路42(遅延時間D1)の出力を選択して、AND回路21に入力する。従って、遅延回路42の遅延時間で決まる所定の時間後に、クロック制御回路12Bはクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック13のクロック供給端子13aに供給開始する。論理ブロック13の内部回路32は、コマンドレジスタ31の設定データ“1”に応答して起動し、クロック供給端子13aから供給されるクロック信号に基づいて動作する。内部回路32は、動作が終了すると動作終了フラグを発行し、これによりコマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされる。
【0035】コマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされると、コマンドレジスタ31に格納される設定データが“1”から“0”に変化したことになるので、セレクタ44は遅延回路43(遅延時間D2)の出力を選択して、AND回路21に入力する。従って、遅延回路43の遅延時間で決まる所定の時間後に、クロック制御回路12BのAND回路21の一方の入力が“0”となり、論理ブロック13のクロック供給端子13aに対するクロック供給が停止される。
【0036】前述のように、内部回路32の実際の動作は、コマンドレジスタ31の設定データの内容からは遅延する。即ち、動作開始時には、コマンドレジスタ31に“1”が設定されるタイミングに対して処理遅延が存在し、また動作終了時にはコマンドレジスタ31に“0”が設定されるタイミングに対して処理遅延が存在する。この動作開始時の処理遅延と動作終了時の処理遅延とは、同一の遅延量とは限らない。従って、論理ブロック13の内部回路32の構成・特性に応じて、動作開始時と動作終了時とでクロック制御回路12Bからのクロック制御タイミングを変化させることが望ましい。
【0037】図3に示される構成例では、変化点検出回路41によってコマンドレジスタ31の内容が“0”から“1”へ変化したのか或いは“1”から“0”へ変化したのかを検出し、この検出結果に応じてセレクタ44で遅延回路42の出力或いは遅延回路43の出力を選択する。このように、選択した遅延回路の遅延量でコマンドレジスタ31の設定データを遅延させることで、動作開始時の処理遅延及び動作終了時の処理遅延を、それぞれ適切なタイミングで吸収可能な構成としている。なおこの構成は、図1の論理ブロック14或いは論理ブロック15に対して適用することも可能である。なお遅延回路42及び43による遅延時間は、遅延素子列の遅延素子数等を調整することで、動作開始時の処理遅延及び動作終了時の処理遅延に応じた所望の時間に設定しておく。
【0038】このように、各ブロックの動作開始・停止を指示する各ブロックに設けられるコマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)に応じて、各ブロックに対するクロック供給の開始・停止に係る制御を行う構成において、コマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)を選択した遅延時間だけ遅延させることで、各機能ブロック内の内部回路における動作開始時と動作終了時とで異なる処理遅延を補償するように、動作開始時と動作終了時とで異なるタイミングでクロック供給の開始・停止を制御することが可能になる。
【0039】図6は、本発明による半導体集積回路の構成の変形例を示す構成図である。図6において、図1と同一の構成要素は同一の参照番号で参照される。
【0040】図6の半導体集積回路は、マイクロコントローラ11、クロック制御回路12C、論理ブロック13A、及びクロック生成回路17を含む。クロック制御回路12Cは、AND回路21、AND回路25、及び遅延回路62及び63を含む。論理ブロック13Aは、コマンドレジスタ31と内部回路32Aを含む。
【0041】マイクロコントローラ11が、論理ブロック13Aに対して起動コマンドを発行すると、論理ブロック13Aのコマンドレジスタ31に“1”がセットされる。
【0042】クロック制御回路12CのAND回路21は、コマンドレジスタ31に格納された設定データを遅延回路62で所定の時間遅延させたデータを一方の入力とし、クロック生成回路17から供給されるクロック信号を他方の入力とする。従って、コマンドレジスタ31に格納される設定データが“1”になった場合には、遅延回路62の遅延時間で決まる所定の時間後に、クロック制御回路12Cはクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック13Aのクロック供給端子13eに供給開始する。同様に、クロック制御回路12CのAND回路25は、コマンドレジスタ31に格納された設定データを遅延回路63で所定の時間遅延させたデータを一方の入力とし、クロック生成回路17から供給されるクロック信号を他方の入力とする。従って、コマンドレジスタ31に格納される設定データが“1”になった場合には、遅延回路63の遅延時間で決まる所定の時間後に、クロック制御回路12Cはクロック生成回路17で生成されるクロック信号を論理ブロック13Aのクロック供給端子13fに供給開始する。
【0043】論理ブロック13Aの内部回路32Aは、コマンドレジスタ31の設定データ“1”に応答して起動し、クロック供給端子13e及び13fから供給されるクロック信号に基づいて動作する。内部回路32Aは、動作が終了すると動作終了フラグを発行し、これによりコマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされる。
【0044】コマンドレジスタ31の内容が“0”にリセットされると、遅延回路62の遅延時間で決まる所定の時間後に、論理ブロック13Aのクロック供給端子13eに対するクロック供給が停止される。また遅延回路63の遅延時間で決まる所定の時間後に、論理ブロック13Aのクロック供給端子13fに対するクロック供給が停止される。なおこの構成は、図1の論理ブロック14或いは論理ブロック15に対して適用することも可能である。
【0045】このように、各ブロックの動作開始・停止を指示する各ブロックに設けられるコマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)に応じて、各ブロックに対するクロック供給の開始・停止に係る制御を行う構成において、異なった遅延量を有する複数の遅延回路によりコマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)を遅延させることで、異なった供給開始・停止タイミングを有する複数のクロック信号を機能ブロックに供給することが出来る。これにより各機能ブロック内での各部分のシーケンスに合わせてクロック信号を供給することが可能になり、よりきめ細かなクロック制御動作を実現することが出来る。
【0046】以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で様々な変形が可能である。
【0047】なお本発明は、以下に記載する内容を含むものである。
(付記1)夫々対応するコマンド信号がアサートされると動作を開始しネゲートされると動作を停止する複数の機能ブロックと、クロック信号を生成するクロック生成回路と、該複数の機能ブロックに対して、該夫々対応するコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号の供給を開始すると共にネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止するクロック制御回路を含むことを特徴とする半導体集積回路。
(付記2)該複数の機能ブロックに対して該コマンド信号の状態を制御するコントローラを更に含むことを特徴とする付記1記載の半導体集積回路。
(付記3)該複数の機能ブロックの少なくとも1つは該コマンド信号を格納するレジスタを含み、該コントローラが該レジスタを該コマンド信号のアサート状態に設定し、該少なくとも1つの機能ブロックの動作が終了すると該少なくとも1つの機能ブロックが該レジスタを該コマンド信号のネゲート状態にリセットすることを特徴とする付記2記載の半導体集積回路。
(付記4)該クロック制御回路は該レジスタの設定状態に応じて、該少なくとも1つの機能ブロックに対して該クロック信号の供給の開始及び停止を制御することを特徴とする付記3記載の半導体集積回路。
(付記5)該複数の機能ブロックの少なくとも1つに対しては、該クロック制御回路は該コマンド信号を遅延させ、該遅延されたコマンド信号の状態に応答して該クロック信号の供給の開始及び停止を制御することを特徴とする付記1記載の半導体集積回路。
(付記6)該複数の機能ブロックの少なくとも1つに対しては、該クロック制御回路は該コマンド信号を第1の遅延量遅延させ該第1の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して該クロック信号の供給を開始すると共に、該コマンド信号を第2の遅延量遅延させ該第2の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して該クロック信号の供給を停止することを特徴とする付記1記載の半導体集積回路。
(付記7)該複数の機能ブロックの少なくとも1つに対しては、該クロック制御回路は該コマンド信号を第1の遅延量遅延させ該第1の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して供給の開始及び停止のタイミングを制御した該クロック信号を供給すると共に、該コマンド信号を第2の遅延量遅延させ該第2の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して供給の開始及び停止のタイミングを制御した該クロック信号を供給することを特徴とする付記1記載の半導体集積回路。
(付記8)該複数の機能ブロックの少なくとも1つは、所定の回路の所定の動作シーケンスに応じて該対応するコマンド信号がアサート及びネゲートされることを特徴とする付記1記載の半導体集積回路。
(付記9)夫々対応するコマンド信号がアサートされると動作を開始しネゲートされると動作を停止する複数の機能ブロックに供給するクロック信号を生成し、該複数の機能ブロックに対して該夫々対応するコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号の供給を開始し、該複数の機能ブロックに対して該夫々対応するコマンド信号のネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止する各段階を含むことを特徴とするクロック制御方法。
(付記10)該コマンド信号を遅延する段階を更に含み、該クロック信号の供給を開始する段階は該遅延されたコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号を供給し、該クロック信号の供給を停止する段階は該遅延されたコマンド信号のネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止することを特徴とする付記9記載のクロック制御方法。
(付記11)該コマンド信号を第1の遅延量遅延すると共に該コマンド信号を第2の遅延量遅延する段階を更に含み、該クロック信号の供給を開始する段階は該第1の遅延量遅延されたコマンド信号のアサート状態に応答して該クロック信号の供給を開始し、該クロック信号の供給を停止する段階は該第2の遅延量遅延されたコマンド信号のネゲート状態に応答して該クロック信号の供給を停止することを特徴とする付記9記載のクロック制御方法。
(付記12)該コマンド信号を第1の遅延量遅延すると共に該コマンド信号を第2の遅延量遅延する段階を更に含み、該クロック信号の供給を開始する段階及び該クロック信号の供給を停止する段階は、該第1の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して供給の開始及び停止のタイミングを制御した該クロック信号を供給すると共に、該第2の遅延量遅延されたコマンド信号の状態に応答して供給の開始及び停止のタイミングを制御した該クロック信号を供給することを特徴とする付記9記載のクロック制御方法。
【0048】
【発明の効果】本発明においては、各ブロックの動作開始・停止を指示する各ブロックに設けられるコマンドレジスタ或いは端子の信号(データ)に応じて、各ブロックに対するクロック供給の開始・停止に係る制御を行う。この構成では、マイクロコントローラがクロック供給の開始・停止に係るタイミングを決定するのではないので、クロック制御の単位となるブロックが細分化され数が増大しても、マイクロコントローラにかかる負荷が増大することはない。またクロック供給の開始及び停止のタイミングについては、マイクロコントローラの処理サイクルに関わらずに、実際の機能ブロックの動作の開始・停止に応じたきめ細かな制御をすることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
【出願日】 平成13年8月28日(2001.8.28)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
【公開番号】 特開2003−67077(P2003−67077A)
【公開日】 平成15年3月7日(2003.3.7)
【出願番号】 特願2001−258710(P2001−258710)