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【発明の名称】 バッテリ内蔵型電力変換装置
【発明者】 【氏名】住吉 眞一郎
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】貞平 匡史
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】藤下 和男
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】藤濤 知也
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】AC120VやAC230Vを出力するには、バッテリのセル数を比例的に増やす必要があり、内部インピーダンスが大きくなり、損失が増大する、バッテリの全体容量が大きくなる。また、バッテリセルの直列数を多くすると各セル間の容量バラツキが拡大し、電力を取り出す際、最も小さい容量のセルで出力電力量が決定されることから、使用性が悪くなるという課題を有していた。

【解決手段】バッテリセルの直列数を出力する交流電圧のピーク電圧以下になるように制限し、バッテリ13電圧を必要とする交流電圧のピーク電圧以上に昇圧する第2の昇圧コンバータ17をバッテリ13とインバータ14の間に接続して、バッテリ13電圧に関わらず、インバータ14の入力電圧が交流電圧のピーク電圧以上で且つ一定となるように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 太陽電池と、第1の昇圧コンバータと、バッテリと、第2の昇圧コンバータと、インバータを有し、前記第1の昇圧コンバータは太陽電池を最大電力点で動作させると共に、昇圧して前記バッテリを充電し、前記第2の昇圧コンバータはバッテリ電圧を前記インバータの交流出力電圧のピーク電圧以上に昇圧するバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項2】 第2の昇圧コンバータを制御する制御回路を備え、前記制御回路は複数の出力電圧設定値を有し、前記出力電圧設定値に応じて第2の昇圧コンバータは出力電圧を可変する請求項1記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項3】 インバータの出力電流を検知する出力電流検知手段を有し、前記出力電流検知手段の検出値に応じて第2の昇圧コンバータの出力電圧を可変する請求項2記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項4】 出力電流検出手段の検出値が所定値以下のときは、第2の昇圧コンバータを間欠発振する請求項3記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項5】 出力電流検知手段の検出値が無負荷に相当する値を検知した場合、第2の昇圧コンバータの動作を停止する請求項4記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項6】 出力電流検知手段が所定値以上の電流を検知した際、第2の昇圧コンバータが動作を停止した後、インバータを停止する請求項5記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項7】 バッテリと並列接続される前記電気二重層コンデンサおよび切換手段を備え、前記電気二重層コンデンサと前記切換手段は直列に接続され、前記バッテリ交換時に前記切換手段をオンする請求項6記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【請求項8】 双方向コンバータと、数10μF以下のフィルムコンデンサと、インバータとが並列に接続され、前記双方向コンバータは前記インバータの出力に接続される機器が発生する無効電力をバッテリに回生する請求項6記載のバッテリ内蔵型電力変換装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池で発電した電力を家庭電化機器や車載機器の電源として使用可能な電力形態に変換するバッテリ内蔵型電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来使用しているバッテリ内蔵型電力変換装置の構成を示す接続図である。ここでバッテリ内蔵型電力変換装置の発電手段は太陽電池としている。太陽電池1と、太陽電池の直流出力を昇圧してバッテリに充電する昇圧コンバータ2と、バッテリ3と、バッテリ3の直流電圧を交流電圧に変換するインバータ4が並列に接続され、インバータ4はそれぞれにダイオードが並列接続された4個のスイッチング素子とリアクトルとコンデンサで構成されている。インバータ4の出力は交流出力コンセント5を通じて出力されるものである。バッテリ3は出力したい交流電圧(通常正弦波)のピーク以上の電圧が必要であることから、例えば出力電圧がAC100Vの場合、ピークが141Vであるから、バッテリのセル電圧を1.2Vとした場合、120本直列で構成される。
【0003】以下に動作を説明する。昇圧コンバータ2は日照によって変化する太陽電池1の最大出力を追尾する制御を行うことで、太陽電池1から得られた電力をバッテリ3に充電しているものである。インバータ4はバッテリ3の直流電圧をパルス幅変調制御(PWM)することに高周波のパルス電圧列に変換し、得られたパルス電圧はリアクトルとコンデンサを通過することで高周波のリップルが除去されるため、インバータ4の出力として正弦波状の電圧波形が生成される。インバータ4の出力は、交流出力コンセント5を介して50Hzまたは60Hzの交流電圧(通常100V)として、家庭で使用する電気機器に電力を供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構成ではインバータの交流出力電圧の振幅がバッテリセルの直列数に依存することから、例えば国外の機器を動作するためにAC120VやAC230Vを出力するには、AC100Vの時に比べてバッテリのセル数を比例的に増やす必要があり、個別設計が必要となるととともに、内部インピーダンスが大きくなり、損失が増大する。しかもバッテリの全体容量が大きくなり、形状・重量とも大きくなる。また、バッテリセルの直列数を多くすると各セル間の容量バラツキが拡大し、電力を取り出す際、最も小さい容量のセルで出力電力量が決定されることから、使用性が悪くなるという課題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の構成が有している課題を解決するもので、バッテリセルの直列数を出力する交流電圧のピーク電圧以下になるように制限し、バッテリ電圧を必要とする交流電圧のピーク電圧以上に昇圧する第2の昇圧コンバータをバッテリとインバータの間に接続して、バッテリ電圧に関わらず、インバータの入力電圧が交流電圧のピーク電圧以上で且つ一定となるように制御するバッテリ内蔵型電力変換装置を提供する構成としたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、第1の昇圧コンバータが太陽電池を最大電力点で動作させると共に、昇圧してバッテリを充電し、第2の昇圧コンバータはバッテリ電圧をインバータの交流出力電圧のピーク電圧以上に昇圧するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、使用するバッテリ電圧が交流出力電圧のピーク以下でも第2の昇圧コンバータがバッテリ電圧を昇圧することで、インバータが交流出力を可能とする電圧を生成できるため、バッテリ直列数に自由度を有してシステムの容量変更が容易なバッテリ内蔵電力変換装置を実現することができるものである。
【0007】請求項2に記載した発明は、特に請求項1記載の発明において、第2の昇圧コンバータを制御する制御回路を備え、制御回路が複数の出力電圧設定値を有し、前記出力電圧設定値に応じて第2の昇圧コンバータの出力電圧を可変するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、交流出力電圧の大きさに応じて第2の昇圧コンバータの出力電圧を可変させることで、使用する地域によって電圧定格の異なる交流機器に対してで電力を供給することができるため、使用機器の範囲拡大が図れるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現できるものである。
【0008】請求項3に記載した発明は、特に請求項2記載の発明において、インバータの出力電流を検知する出力電流検知手段を有し、前記出力電流検知手段の検出値に応じて第2の昇圧コンバータの出力電圧を可変するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、第2の昇圧コンバータの出力電圧を出力電流の大きさに応じて変更することで、特に出力電流が小さいときには交流出力電圧を維持しつつ、スイッチング損失を小さくすることができることから、使用時間の延長が可能になるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができるものである。
【0009】請求項4に記載した発明は、特に請求項3記載の発明において、出力電流検出手段の検出値が所定値以下のときは、第2の昇圧コンバータを間欠発振するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、制御回路内に出力電流のしきい値を設けて、出力電流検出値と比較して、しきい値以下であれば第2の昇圧コンバータのスイッチング動作を商用周波の間欠動作とすることで、低損失でシステムとしての使用時間を延長することのできるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができるものである。
【0010】請求項5に記載した発明は、特に請求項4記載の発明において、出力電流検知手段の検出値が無負荷に相当する値を検知した場合、第2の昇圧コンバータの動作を停止するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、出力電流検出手段の出力がゼロになった場合、無負荷と判断して、第2の昇圧コンバータを停止することで、不必要な電力消費(損失)を抑えることができるため、長時間使用が可能なバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができるものである。
【0011】請求項6に記載した発明は、特に請求項5記載の発明において、出力電流検知手段が所定値以上の電流を検知した際、第2の昇圧コンバータの動作を停止させた後、インバータを停止するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、出力電流検出手段20の出力がしきい値を超えた場合、使用機器の不具合と判断して、第2の昇圧コンバータを停止して、一定時間の後でインバータの動作を停止することで、インバータを構成するスイッチング素子に耐圧をこえる電圧が印加されることがなく、仮に機器の短絡事故があったとしても安全に停止するバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができるものである。
【0012】請求項7に記載した発明は、特に請求項6記載の発明において、電気二重層コンデンサと切換手段を直列に接続し、電気二重層コンデンサと切換手段がバッテリと並列接続される構成において、バッテリ交換時に前記切換手段をオンするバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、電気二重層コンデンサをバッテリ交換時のバックアップとして使用することで、家電機器の連続使用時にバッテリ交換による使用の中断を発生させることのない利便性の高いバッテリ内蔵型電力変換装置を実現できるものである。
【0013】請求項8に記載した発明は、特に請求項6記載の発明において、第2の昇圧コンバータと数10μF以下のフィルムコンデンサとインバータが並列に接続され、第2の昇圧コンバータはインバータの出力に接続される機器が発生する無効電力をバッテリに回生するバッテリ内蔵型電力変換装置としているもので、バッテリとインバータをつなぐ電力変換部を2つのスイッチング素子構成の双方向コンバータとして双方向の電力フローを実現することで、双方向コンバータの出力に必要であった大容量のコンデンサ(通常、電解コンデンサで寿命が短い)を小容量で長寿命のフィルムコンデンサに変更できることから、装置の長寿命化が図れるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現できるものである。
【0014】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例のバッテリ内蔵型電力変換装置は、太陽電池11を入力電源として使用し、太陽電池11の直流電力を第1の電力変換装置12を介してバッテリ13に充電する。バッテリ13に蓄電された電力は第2の昇圧コンバータ17で昇圧され、インバータ14によって交流電圧に変換される。インバータ14はQ1、Q2、Q3、Q4の4個のスイッチング素子によるフルブリッジとリアクトルとコンデンサで構成され、フルブリッジの中間端子には高周波フィルタとして機能するリアクトルとコンデンサが接続されている。また、インバータ14の出力は交流出力コンセントに供給され、家庭電化製品のプラグと接続可能な構成になっている。
【0015】以上の様に構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について図2の各部波形を参照して動作を説明する。第1の昇圧コンバータ12は、太陽電池11から得られる直流電力を安定な直流電力に変換し、バッテリ13を充電する。さらに第1の昇圧コンバータは日照条件によって大幅に変化する太陽電池11の最大電力点(電圧、電流)を追尾する。第2の昇圧コンバータはバッテリ13の電圧を通常正弦波である交流出力電圧のピーク値(例えば、交流出力電圧がAC100Vの場合、ピーク電圧は141V)以上に昇圧する。ここで、バッテリ13はセルが複数直列に接続された構成であり、前述のピーク電圧以下の電圧になるように構成されている。インバータ14は昇圧コンバータ17出力の直流電圧をパルス幅変調制御(PWM)して平均値が正弦波状となる高周波のパルス電圧に変換する。得られたパルス電圧はリアクトルとコンデンサを通過させることで高周波のリップルを除去して、正弦波状の電圧波形を交流出力コンセント15に50Hzまたは60Hzの交流電圧(通常100V)を発生させる。ここでフルブリッジの各素子の動作の一例を説明する。図示の通り、出力電圧として交流電圧を得る場合、出力電圧Vo≧0の時はQ1を高周波でスイッチングして、Q2とQ3をオフ、Q4をオンし、Vo<0の時はQ2を高周波スイッチングしてQ1とQ4をオフ、Q3をオンする動作を行う。
【0016】以上のように本実施例によれば、使用するバッテリ電圧が交流出力電圧のピーク以下でも第2の昇圧コンバータがバッテリ電圧を昇圧することで、インバータが交流出力を可能とする電圧を生成できるため、バッテリ直列数に自由度を有してシステムの容量変更が容易なバッテリ内蔵電力変換装置を実現することができる。
【0017】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例について図面を参照しながら説明する。図3は本実施例の構成を示すブロック図である。図3において図1の回路構成と異なるのは、第2の昇圧コンバータ17の出力電圧を検知する出力電圧検知手段18と出力電圧設定手段を有し、制御回路16内に入力した点である。上記以外の構成要素は第1の実施例と同等であり、説明を省略する。
【0018】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について動作を説明する。第2の昇圧コンバータ17の出力電圧を検知する出力電圧検知手段18は、複数の設定値が切換可能な出力電圧設定手段19で決定される出力電圧設定値と制御回路16内で比較され、両者が一致するようにフィードバック制御される。ここで、出力電圧設定値は交流電圧の大きさに比例して変化させるものである。例えば、交流出力電圧が100Vの場合、そのピーク値である141V以上の設定値が与えられ、また交流出力電圧230Vの場合は直流350Vといったように設定される。前述の通り交流電圧のピーク値以上の電圧に設定すれば交流電圧出力は可能だが、スイッチング損失を低減するには、交流出力電圧のピークに近い設定値にすることが望ましいことはいうまでもない。
【0019】以上のように本実施例によれば、交流出力電圧の大きさに応じて第2の昇圧コンバータの出力電圧を可変させることで、使用する地域によって電圧定格の異なる交流機器に対してで電力を供給することができるため、使用機器の範囲拡大が図れるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現できる。
【0020】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例について図面を参照しながら説明する。図4は本実施例の構成を示すブロック図である。図4において図1の回路構成と異なるのは、交流出力電流を検知する出力電流検知手段20を有し、その値を制御回路16に入力した点である。上記以外の構成要素は従来例と同等であり、説明を省略する。
【0021】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について図5を参照して動作を説明する。交流出力コンセントに接続された機器の消費電流を出力電流検知手段20で検出し、第2の昇圧コンバータ17の出力電圧設定値を出力電流の大きさに対して変更して、出力電圧を可変する。消費電力が小さい時は第2の昇圧コンバータ17の出力電圧を大きく設定し、消費電力が大きく定格電流に近づくにしたがって第2の昇圧コンバータ17の出力電圧設定値を大きくして、電流によるインバータ14内部のスイッチング素子及びリアクトルでの電圧降下を補償することで、スイッチング素子のオン時間を大きく変更することなく、出力交流電圧値を維持することにより、低電位差でスイッチングして損失を最小化する。
【0022】以上のように本実施例によれば、第2の昇圧コンバータの出力電圧を出力電流の大きさに応じて変更することで、特に出力電流が小さいときには交流出力電圧を維持しつつ、スイッチング損失を小さくすることができることから、使用時間の延長が可能になるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができる。
【0023】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例について図面を参照しながら説明する。図6は本実施例の動作を示す波形図である。構成要素は従来例と同等であり、説明を省略する。
【0024】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について動作を説明する。出力電流検知手段20の出力は制御回路16内のしきい値と比較され、しきい値以上(消費電力大)の場合、第2の昇圧コンバータ17は常時昇圧のためのスイッチングを行い、インバータ14の入力電圧を所定値に制御する。ここで、制御回路16内で設定されたしきい値以下(消費電力小)になった場合、第2の昇圧コンバータ17は間欠発振して、交流の1周期毎に動作と不動作を繰り返す。第2の昇圧コンバータの出力には定格電流出力が可能な比較的容量の大きい図示していないコンデンサが配置されており、電流出力が小さい場合、商用1周期ごとに昇圧しても常時電圧は一定される。これにより第2の昇圧コンバータ17の損失は概ね半減する。
【0025】以上のように本実施例によれば、制御回路内に出力電流のしきい値を設けて、出力電流検出値と比較して、しきい値以下であれば第2の昇圧コンバータのスイッチング動作を商用周波の間欠動作とすることで、低損失でシステムとしての使用時間を延長することのできるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができる。
【0026】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例について図面を参照しながら説明する。図7は本実施例の動作を示す波形図である。構成要素は従来例と同等であり、説明を省略する。
【0027】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について動作を説明する。インバータ14は交流電圧を発生して、家電機器に電力を供給するものであるが、無負荷で電圧を生成した場合でも第2の昇圧コンバータ17及びインバータ14内部損失により、バッテリ13の電力が消費される。ここで出力電流検知手段20の出力がゼロの場合、第2の昇圧コンバータ17の出力には1周期の間定格電力出力があっても電圧が低下しない程度の容量をもつコンデンサが配置されているため、第2の昇圧コンバータ17の動作を停止して、損失を低減する。このときインバータ14のスイッチング動作を続けることで、インバータの交流出力電圧を維持する。さらに、インバータ14の低損失化による効果を得るために、無負荷状態が一定時間続いたことを検知した時点で、制御回路16はインバータ14の動作を停止させて、負荷への電電圧供給を停止してもよい。
【0028】以上のように本実施例によれば、出力電流検出手段の出力がゼロになった場合、無負荷と判断して、第2の昇圧コンバータを停止することで、不必要な電力消費(損失)を抑えることができるため、長時間使用が可能なバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができる。
【0029】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例について図面を参照しながら説明する。図8は本実施例の動作を示す波形図である。構成要素は従来例と同等であり、説明を省略する。
【0030】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について動作を説明する。インバータ14の出力に接続された交流出力コンセント15に家電機器が繋がっている状態において機器内部の交流短絡が発生した場合、インバータ14の出力には定格を大幅に越えた過電流が流れる。その際、出力電流検知手段20の出力は制御回路16内部のしきい値を越える。そこで、インバータ14は動作している状態で、まず第2の昇圧コンバータ17を停止する。するとバッテリ13の電力はインバータ14に供給されないので、インバータ14の入力電圧がスイッチング素子の耐圧をオーバーすることがない。また、インバータ14が動作していても出力電流には制限がかかり、短絡状態が続いても接続された機器に障害を与えることも防ぐことができる。
【0031】以上のように本実施例によれば、出力電流検出手段20の出力がしきい値を超えた場合、使用機器の不具合と判断して、第2の昇圧コンバータを停止して、一定時間の後でインバータの動作を停止することで、インバータを構成するスイッチング素子に耐圧をこえる電圧が印加されることがなく、仮に機器の短絡事故があったとしても安全に停止するバッテリ内蔵型電力変換装置を実現することができる。
【0032】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例について図面を参照しながら説明する。図9は本実施例の構成を示すブロック図である。図9において、図4の回路構成と異なるのは、切換手段21と大容量電力デバイスである電気二重層コンデンサ22を直列に接続して、バッテリ13と並列に接続した点である。上記以外の構成要素は第3の実施例と同等であり、説明を省略する。
【0033】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について動作を説明する。バッテリ13に充電する際、切換手段21をオンして電気二重層コンデンサ22にも蓄電しておく。続いて切換手段21をオフしておき、、交流コンセント15に接続された機器が連続使用によってバッテリ容量がゼロに近づき、交換が必要な場合、切換手段21をオンして電気二重層コンデンサ22に蓄電されている電力を使用して機器の連続運転状態を維持する。交換用に用意していたバッテリ13に切り換える間、電気二重層コンデンサが交流出力電圧を所定値(例えばAC100V)に維持し、バッテリ13の交換後、切換手段21をオフする。
【0034】以上のように本実施例によれば、電気二重層コンデンサをバッテリ交換時のバックアップとして使用することで、家電機器の連続使用時にバッテリ交換による使用の中断を発生させることのない利便性の高いバッテリ内蔵型電力変換装置を実現できる。
【0035】(実施例8)以下、本発明の第8の実施例について図面を参照しながら説明する。図10は本実施例の構成を示すブロック図である。図10において、図4の回路構成と異なるのは、第2の昇圧コンバータ17をスイッチング素子2個による双方向動作が可能なハーフブリッジ構成の双方向コンバータ23とし、また、出力段には大容量のコンデンサを配置せずに数10μF程度のフィルムコンデンサ24を配置した点である。上記以外の構成要素は第3の実施例と同等であり、説明を省略する。
【0036】以上のように構成されたバッテリ内蔵型電力変換装置について動作を説明する。交流出力コンセント15に接続された家電機器がモータのように回生電力を発生する負荷の場合、発生した回生電力は双方向コンバータ23の出力に配置されたフィルムコンデンサ24を充電するが、容量が小さく数10μF程度しかないため、インバータ14の入力電圧がインバータ14を構成するスイッチング素子の耐圧を超えないように、双方向コンバータ23を構成するハーフブリッジのハイサイドのスイッチング素子をオンして、電力をバッテリに回生する。
【0037】以上のように本実施例によればバッテリとインバータをつなぐ電力変換部を2つのスイッチング素子構成の双方向コンバータとして双方向の電力フローを実現することで、双方向コンバータの出力に必要であった大容量のコンデンサ(通常、電解コンデンサで寿命が短い)を小容量で長寿命のフィルムコンデンサに変更できることから、装置の長寿命化が図れるバッテリ内蔵型電力変換装置を実現できる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、使用するバッテリ電圧が交流出力電圧のピーク以下でも第2の昇圧コンバータがバッテリ電圧を昇圧することで、インバータが交流出力を可能とする電圧を生成できるため、バッテリ直列数に自由度を有してシステムの容量変更が容易なバッテリ内蔵電力変換装置を実現することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成13年8月28日(2001.8.28)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2003−67065(P2003−67065A)
【公開日】 平成15年3月7日(2003.3.7)
【出願番号】 特願2001−257348(P2001−257348)