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【発明の名称】 測定装置及び設備保全管理システム並びにそのプログラム
【発明者】 【氏名】明智 吉弘
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】神長 巌
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】本坊 勝博
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】小林 伸二
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】川越 貴哉
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【氏名】小西 正通
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

【要約】 【課題】診断対象設備の設置場所にかかわらず、測定装置で測定した各設備の計測データを設備保全管理システム内のデータベースに効率的に収集保存が可能な測定装置を提供する。

【解決手段】ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能25と、診断対象設備の測定を行う測定部26と、前記診断対象設備についての点検情報を保持するとともに、前記Webサーバ機能が新たな点検情報を受信した場合には、保持している点検情報を受信した新たな点検情報で更新する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に保持された点検情報に基づき前記測定部を制御する測定制御部26とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能と、診断対象設備の測定を行う測定部と、前記診断対象設備についての点検情報を保持するとともに、前記Webサーバ機能が新たな点検情報を受信した場合には、保持している点検情報を受信した新たな点検情報で更新する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に保持された点検情報に基づき前記測定部を制御する測定制御部とを備えたことを特徴とする測定装置。
【請求項2】前記測定制御部が、測定部で測定した診断対象設備の計測データをWebサーバ機能からネットワークを介して送信させる機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能と、診断対象設備の測定を行う測定部と、1以上の診断対象設備を巡回診断するために、前記1以上の診断対象設備についての点検情報を巡回開始前に記憶するとともに、その巡回中に前記Webサーバ機能が新たな点検情報を受信した場合には、当該新たな点検情報に関する測定も今回の巡回診断で実施すべく、記憶されている点検情報を更新する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に記憶された点検情報に基づき前記測定部を制御し、診断対象設備の計測データを取得させるとともに、取得された計測データをWebサーバ機能からネットワークを介して送信させる測定制御部とを備えたことを特徴とする携帯型測定装置。
【請求項4】ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能と、診断対象設備の測定を行う測定部と、前記診断対象設備についての点検情報を保持する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に保持された点検情報に基づき前記測定部を制御するとともに、前記Webサーバ機能が別途の測定要求を受信した場合には、前記点検情報に基づく測定とは別途に、当該測定要求の内容に基づき前記測定部を制御して計測データを取得させ、当該取得された計測データをWebサーバ機能からネットワークを介して送信させる測定制御部とを備えたことを特徴とする常設型測定装置。
【請求項5】ネットワークを介してクライアント端末から点検情報の変更指示を受信する変更指示受信手段と、前記受信した変更指示に基づき測定装置に対し、ネットワークを介して点検情報の変更指示を送信する変更指示送信手段と、変更後の点検情報に基づく診断対象設備の計測データを、ネットワークを介して測定装置から受信した場合には、当該計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段とを備えたことを特徴とするネットワークを利用した設備保全管理システム。
【請求項6】ネットワークを介し、測定装置から受信する診断対象設備の計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段と、前記計測データ用のデータベースに保存された計測データに基づき設備診断を行う診断手段と、前記設備診断の結果をクライアント端末に送信する診断結果送信手段とを有することを特徴とするネットワークを利用した設備保全管理システム。
【請求項7】ネットワークを介し、測定装置から受信する診断対象設備の計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段と、前記計測データ用のデータベースが設備診断の専門家が使用する端末からアクセス可能、又は計測データ用のデータベースを有する計算機を当該専門家が使用可能な場合(この場合の前記端末又は前記計算機を専門家端末という)に、前記専門家が前記専門家端末により前記計測データ用のデータベースにアクセスし、計測データを解析する解析手段と、前記専門家が前記解析結果に基づくコメントとして診断対象設備に関する評価及び/又は当該設備の取り扱いアドバイスを作成し、前記作成したコメントをコメント保存用のデータベースに保存するコメント保存手段とを有することを特徴とするネットワークを利用した設備保全管理システム。
【請求項8】コンピュータを、ネットワークを介してクライアント端末から点検情報の変更指示を受信する変更指示受信手段、前記受信した変更指示に基づき測定装置に対し、ネットワークを介して点検情報の変更指示を送信する変更指示送信手段、変更後の点検情報に基づく診断対象設備の計測データを、ネットワークを介して測定装置から受信した場合には、当該計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段として機能させるためのプログラム。
【請求項9】コンピュータを、ネットワークを介し、測定装置から受信する診断対象設備の計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段、前記計測データ用のデータベースに保存された計測データに基づき設備診断を行う診断手段、前記設備診断の結果をクライアント端末に送信する診断結果送信手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ネットワークを利用して設備保全管理を行うための測定装置及び設備保全管理システム並びにそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】生産設備をメンテナンスする方法として、大別すると事後保全(BM:BreakDown Maintenance)と予防保全(PM:Preventive Maintenance)に分類される。さらに、予防保全には時間基準型保全(TBM:Time Based Maintenance)、状態基準型保全(CBM:Condition Based Maintenance)、オーバーホール型保全(IR:Inspection & Repair)などの様々な方式がある。
【0003】一般に生産設備の機能を低コストでかつ良好な状態で維持管理するための保全方式として、経年劣化や異常劣化状況を常時または定期的に測定点検しながら保全する状態基準型保全(以下、CBMという。)が採用されており、このCBMを効果的に行うためのシステムとして設備保全管理システム等も市販されている。
【0004】図12に従来技術にかかる設備保全管理システムの一実施形態を示す。図12に示す設備保全管理システムは、社内LAN35に、データベースサーバ30とクライアントPC31とデータ収集用PC32とが接続されて構成されている。ここで、前記データベースサーバ30は、設備保全管理システムを構成する各システムのアプリケーションプログラムを保存するアプリケーションデータベース(以下データベースをDBと記す)、各設備の設備情報を保存する設備情報DB、各設備の計測データを保存する計測データDB等を有する。なお、設備保全管理システムを構成するシステムとしては、例えば設備保全管理システムの基本となる測定点検と測定データを管理する「設備点検システム」、異常警報時に原因究明解析する「精密診断システム」、そして設備保全管理システムを運用するためのサブシステムとして点検結果から設備補修工事を計画実行する「工事管理システム」、設備補修工事に必要な予備品を管理発注する「予備品管理システム」、設備故障の記録と履歴を管理する「故障管理システム」、設備の構成や部品仕様を管理する「設備台帳管理システム」などがあり、総合的にまたは個別に使用されている。
【0005】前記クライアントPC31は、携帯型測定装置33が測定した各設備の計測データを取り込み、それをデータベースサーバ30の計測データDBに保存させる機能を有すると共に、内部にインストールされている専用のアプリケーションプログラムによりデータベースサーバ30のデータを用いて各種の解析を行う機能を有している。
【0006】また、前記データ収集用PC32は、常設型測定装置34が測定した各設備の計測データを取り込み、それをデータベースサーバ30の計測データDBに保存させる機能を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12に示すような従来技術にかかる設備保全管理システムでは、携帯型測定装置33で測定した各設備の計測データは、事務所等に設置されている専用のアプロケーションプログラムがインストールされたクライアントPC31からでないとデータベースサーバ30の計測データDBに保存することができない。そのため、保存後の計測データをもとに設備診断等を行った結果、再測定が必要になった場合に、再度現場に行って測定しなければならず、現場が遠方にある場合等には時間的に大きなロスが発生していた。
【0008】また、常設型の測定装置34においては、データ収集用PC32に計測データを送信する専用通信線の長さに限界があるため、一台のデータ収集用PC32でデータの収集が可能な常設型測定装置の数が制限され、複数の常設型測定装置からデータ収集を行う場合にはデータ収集用PC32の増設が必要となり、設備費が嵩む原因となっていた。
【0009】さらに、従来技術にかかる設備保全管理システムにおいては、事業所が各地に点在するような大規模なユーザにおいては、各事業所毎にこれらのシステムを構築する必要があり、システム構築のための機器類、各種アプリケーションソフト、データベース等の購入費用や機器の設置工事及び配線工事に多大な費用がかかっていた。また、各機器にインストールされているアプリケーションソフトのバージョンアップや仕様変更、データベースの運用管理等にも多大な労力及び費用がかかっていた。
【0010】一方、設備保全管理システムを提供するメーカにおいては、設備保全管理システムを導入したユーザが多数存在する場合には、各ユーザのシステム構成に応じた個別の対応が必要となり、各ユーザーに対する技術サポートを行うための人員確保等に多大の費用がかかっていた。さらに、ユーザーからの技術的な問い合わせに関しても、過去のデータ等を含めて詳細な計測データはユーザー側にあるため、電話やFAXのやり取りで解析に必要なデータ、例えば時系列的な傾向を見るための多種類及び多数のデータをユーザーから入手するのに多大な時間がかかり、またユーザーのシステムに対する理解不足等により必要なデータの提供を受けられず正確な原因究明サービスを行うことができなかった。
【0011】本発明はこれらの問題点を解決するためになされたもので、第一の目的は、診断対象設備の設置場所にかかわらず、測定装置で測定した各設備の計測データを設備保全管理システム内のデータベースに効率的に収集保存が可能な測定装置を提供することにある。
【0012】また、第二の目的は、初期導入費用の低コスト化、システムの維持管理費用の大幅な削減を図ることが可能な設備保全管理システム並びにそのプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は以下のような構成を有する。
【0014】[1]ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能と、診断対象設備の測定を行う測定部と、前記診断対象設備についての点検情報を保持するとともに、前記Webサーバ機能が新たな点検情報を受信した場合には、保持している点検情報を受信した新たな点検情報で更新する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に保持された点検情報に基づき前記測定部を制御する測定制御部とを備えたことを特徴とする測定装置。
【0015】[2]上記[1]において、前記測定制御部が、測定部で測定した診断対象設備の計測データをWebサーバ機能からネットワークを介して送信させる機能を備えていることを特徴とする測定装置。
【0016】[3]ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能と、診断対象設備の測定を行う測定部と、1以上の診断対象設備を巡回診断するために、前記1以上の診断対象設備についての点検情報を巡回開始前に記憶するとともに、その巡回中に前記Webサーバ機能が新たな点検情報を受信した場合には、当該新たな点検情報に関する測定も今回の巡回診断で実施すべく、記憶されている点検情報を更新する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に記憶された点検情報に基づき前記測定部を制御し、診断対象設備の計測データを取得させるとともに、取得された計測データをWebサーバ機能からネットワークを介して送信させる測定制御部とを備えたことを特徴とする携帯型測定装置。
【0017】[4]ネットワークを介して情報の送受信を行うWebサーバ機能と、診断対象設備の測定を行う測定部と、前記診断対象設備についての点検情報を保持する点検情報保持部と、前記点検情報保持部に保持された点検情報に基づき前記測定部を制御するとともに、前記Webサーバ機能が別途の測定要求を受信した場合には、前記点検情報に基づく測定とは別途に、当該測定要求の内容に基づき前記測定部を制御して計測データを取得させ、当該取得された計測データをWebサーバ機能からネットワークを介して送信させる測定制御部とを備えたことを特徴とする常設型測定装置。
【0018】[5]ネットワークを介してクライアント端末から点検情報の変更指示を受信する変更指示受信手段と、前記受信した変更指示に基づき測定装置に対し、ネットワークを介して点検情報の変更指示を送信する変更指示送信手段と、変更後の点検情報に基づく診断対象設備の計測データを、ネットワークを介して測定装置から受信した場合には、当該計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段とを備えたことを特徴とするネットワークを利用した設備保全管理システム。
【0019】[6]ネットワークを介し、測定装置から受信する診断対象設備の計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段と、前記計測データ用のデータベースに保存された計測データに基づき設備診断を行う診断手段と、前記設備診断の結果をクライアント端末に送信する診断結果送信手段とを有することを特徴とするネットワークを利用した設備保全管理システム。
【0020】[7]ネットワークを介し、測定装置から受信する診断対象設備の計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段と、前記計測データ用のデータベースが設備診断の専門家が使用する端末からアクセス可能、又は計測データ用のデータベースを有する計算機を当該専門家が使用可能な場合(この場合の前記端末又は前記計算機を専門家端末という)に、前記専門家が前記専門家端末により前記計測データ用のデータベースにアクセスし、計測データを解析する解析手段と、前記専門家が前記解析結果に基づくコメントとして診断対象設備に関する評価及び/又は当該設備の取り扱いアドバイスを作成し、前記作成したコメントをコメント保存用のデータベースに保存するコメント保存手段とを有することを特徴とするネットワークを利用した設備保全管理システム。
【0021】[8]コンピュータを、ネットワークを介してクライアント端末から点検情報の変更指示を受信する変更指示受信手段、前記受信した変更指示に基づき測定装置に対し、ネットワークを介して点検情報の変更指示を送信する変更指示送信手段、変更後の点検情報に基づく診断対象設備の計測データを、ネットワークを介して測定装置から受信した場合には、当該計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段として機能させるためのプログラム。
【0022】[9]コンピュータを、ネットワークを介し、測定装置から受信する診断対象設備の計測データを計測データ用のデータベースに保存する保存手段、前記計測データ用のデータベースに保存された計測データに基づき設備診断を行う診断手段、前記設備診断の結果をクライアント端末に送信する診断結果送信手段として機能させるためのプログラム。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るネットワークを利用した設備保全管理システムを実現するためのネットワークシステムの一実施形態を示す構成図である。
【0024】図1に示すネットワークシステムは、インターネット等の公衆ネットワークやイントラネット(インターネットの技術を利用した社内LAN)等のネットワーク1に、設備保全管理システム2とクライアント端末3と測定装置4とが接続されて構成されている。
【0025】また、図2は設備保全管理システム2の一実施形態を示す機能ブロック図、図3はクライアント端末3の一実施形態を示す機能ブロック図、図4は測定装置4の一実施形態である常設型測定装置4aの機能ブロック図、図5は測定装置4の他の実施形態である携帯型測定装置4bの機能ブロック図である。ここで、設備保全管理システム2やクライアント端末3には、例えばパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータが用いられる。
【0026】図2に示す設備保全管理システム2は、公衆ネットワーク1を介してクライアント端末3とデータの送受信等を行うWebサーバ機能5と、LAN14に接続されているコメント端末15とデータの送受信等を行うLANインターフェース12(以下インターフェースI/Fと記す。)とを備えることで上記ネットワークシステムを実現する。さらに、各データベース(DB)7,8,9,10,11へのデータの保存、読み出し処理や各アプリケーションプログラムを読み出し、実行して各種演算等の処理を行う演算処理部6を備えている。
【0027】各データベース(DB)7,8,9,10,11は、それぞれ以下のようなデータを保存する。
【0028】アプリケーションDB7は、設備診断に用いられる設備点検プログラム、設備故障の記録と履歴を管理する故障管理プログラム等を保存する。計測データDB8は、各ユーザから送られてくる計測データを例えばユーザ別、設備別、部位別に保存する。診断結果DB9は、ユーザ別、設備別、部位別に作成された診断結果、設備診断報告書、コメント等を保存する。ユーザ情報DB10は、各ユーザのユーザID、パスワード、権限等のユーザに関する情報を保存する。設備情報DB11は、各ユーザ別の個々の設備の点検情報、例えば点検周期、管理値等を保存する。
【0029】図3に示すクライアント端末3は、通信I/F20により公衆ネットワーク1に接続され、ブラウザソフト21により公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2にアクセスする。このため、クライアント端末3は設備保全管理専用のアプリケーションソフトを導入することなく設備保全管理システムを利用することが可能となる。
【0030】図4に示す常設型測定装置4a及び図5に示す携帯型測定装置4bは、それぞれWebサーバ機能25を備えており、このWebサーバ機能25により公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2とデータやファイルの送受信を行う。さらに、常設型測定装置4a及び携帯型測定装置4bは、それぞれ各種計測データ、例えば振動、温度、圧力、変位、電圧、電流等の測定を行う測定部28と、前記測定部28で測定したデータの保存を行う計測データ保存部27と、前記測定部28での測定の制御及び計測データの送信制御等の各種制御を行う測定制御部26とを備えている。
【0031】なお、前記それぞれの計測データ保存部27に保存される計測データは測定した設備名及びその部位名等の項目名との紐付けがなされた状態で保存されている。
【0032】図4に示す常設型測定装置4aの測定制御部26には、例えば測定項目、測定条件、測定周期、管理値等の点検情報を記載した点検情報ファイル26aが保存されており、その内容に従って測定制御部26が測定部28を制御して各種データの測定を行わせ、その結果は計測データ保存部27に保存される。また、測定制御部26では、予め設定された所定時間間隔毎に、或いは計測データ保存部27に保存された計測データが前記点検情報ファイル26aに記載されている各測定項目毎に設定された管理値を超えた場合等に、計測データ保存部27に保存された計測データをWebサーバ機能25により公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信する。
【0033】図5に示す携帯型測定装置4bの場合、測定制御部26には、例えば診断対象設備、測定項目、測定条件、測定周期、管理値等の点検情報を記載した巡回点検情報ファイル26bが保存されており、その内容に従って測定者は各設備を巡回して測定を実施する。測定にあたっては、測定制御部26が巡回点検情報ファイルの内容に従って測定部28を制御して各種データの測定を行わせ、その結果は計測データ保存部27に保存される。また、測定制御部26では、予め設定された所定時間間隔毎に、或いは計測データ保存部27に保存された計測データが前記巡回点検情報ファイル26bに記載されている各測定項目毎に設定された管理値を超えた場合等に、計測データ保存部27に保存された計測データをWebサーバ機能25により公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信する。
【0034】ここで、前記常設型測定装置4a及び携帯型測定装置4bを公衆ネットワーク1に接続する際の通信形式については特に制限は無く、ユーザの通信環境に合わせて、例えば電話線、ISDN、携帯電話、PHS、有線LAN、無線LAN等から適宜選択され得る。なお、前記通信形式として電話線、ISDN、携帯電話、PHSを利用する場合、前記Webサーバ機能25にはダイアルアップ接続のための機能(例えば、ダイアルアップサーバー機能)を有することが必要となる。
【0035】また、図6及び図7は設備保全管理システムの一実施形態を表すタイミング図であり、図6は測定装置4として常設型測定装置4aを用いた場合、図7は測定装置4として携帯型測定装置4bを用いた場合のタイミング図である。以下、常設型測定装置4aを用いた場合及び携帯型測定装置4bを用いた場合に分けて、図1乃至図7を用いて説明する。
【0036】『常設型測定装置4aの場合』
[計測データの保存]計測データ保存部27(図4)に保存された計測データは、公衆ネットワーク1を介して所定の時間間隔毎或いは異常データ発生時等に設備保全管理システム2に送信される。なお、前記送信される計測データは、個々の計測データであってもよく、また、時系列的な波形データのようなものであってもよい。
【0037】計測データの送信を行うに際し、まず、常設型測定装置4aから設備保全管理システム2へ接続要求が送信される(図6:S1)。
【0038】接続要求を受信した設備保全管理システム2では、その演算処理部6で、接続してきた測定装置の識別コードと設備保全管理システム2が有するユーザ情報DB10に登録されているユーザ情報との照合を行い、設備保全管理システム2への接続の可否を判断する(S2)。設備保全管理システムへの接続を許可する場合は、接続要求を送信してきた常設型測定装置4aに対し接続許可を送信する(S3)。
【0039】接続許可を受信した常設型測定装置4aでは、計測データ保存部27(図4)に保存されている計測データを紐付けされた設備名及びその部位名の情報と共にWebサーバ機能25により公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信する(S4)。
【0040】設備保全管理システム2では、常設型測定装置4aから公衆ネットワーク1を介して送られてきた計測データを、紐付けされた設備名及びその部位名等の項目毎に計測データDB8に保存する(S5)。このとき、前記計測データDB8に所定の管理値を超えた異常データの警報リストのテーブルを作成するようにしても良い。
【0041】上述のように常設型測定装置4aにWebサーバ機能25を持たせることにより、計測データ保存部27内の計測データを直接、データ収集用のクライアント端末を介さずに設備保全管理システムに送信可能となるので、データ収集用のクライアント端末が不必要となり設備費の低減が図られるとともにシステム全体の運用の自由度が向上する。
【0042】[点検情報の変更]設備保全管理システムを利用するユーザは、ユーザ側のクライアント端末3からインターネット等の公衆ネットワーク1を経由して常設型測定装置4aの測定制御部26のメモリに保存されている点検情報ファイル26aの内容を変更することで点検情報、例えば測定項目、測定条件、測定周期、管理値等の変更を行うことができる。常設型測定装置4aの点検情報の変更を行う場合、まず、ユーザ側のクライアント端末3からブラウザソフト21を用いて設備保全管理システム2にログインする(S6)。
【0043】設備保全管理システム2へのログインは、クライアント端末3上に表示される設備保全管理システムへのログイン画面から、例えばユーザID,パスワード等を入力することにより行う。設備保全管理システム2では、演算処理部6において、入力されたユーザID,パスワード等と設備保全管理システム2が有するユーザ情報DB10に登録されているユーザ情報との照合を行い、設備保全管理システム2への接続の可否判断及び接続を許す場合の権限等を決定する(S7)。設備保全管理システムへの接続を許可する場合は、そのユーザ権限に応じて利用可能な設備保全管理システムの機能を表示したメニュー画面を設備保全管理システム2からクライアント端末3に送信する(S8)。
【0044】前記送信されたメニューを受信したクライアント端末3では、表示されたメインメニューの中から設備点検システムを選択し、さらにそのサブメニューの中の点検情報変更を選択する(S9)。その後、点検情報の変更を行う測定装置名を指定して、この測定装置に関する点検情報の読み込み要求を設備保全管理システム2に対して行う(S10)。図8に、設備保全管理システムの各機能を表示したメインメニュー画面及びその中の設備点検システムの機能を展開したサブメニューの一例を示す。
【0045】前記点検情報の読み込み要求を受信した設備保全管理システム2は、その演算処理部6で、設備情報DB11から該当する測定装置に関する点検情報を読み出し、前記クライアント端末3に送信する(S11)。
【0046】前記送信された点検情報を受信したクライアント端末3では、ブラウザ上に表示されたその点検情報の内容に対し該当する項目の変更を行い(S12)、変更内容の測定装置への送信要求を設備保全管理システム2に対して行う(S13)。
【0047】前記送信要求を受信した設備保全管理システム2では、変更された内容で、設備情報DB11に保存されている当該測定装置の点検情報の更新を行い(S14)、その更新された点検情報を指定された常設型測定装置4aに送信する(S15)。
【0048】公衆ネットワーク1を経由して送信されてきた前記更新後の点検情報は、Webサーバ機能25を介して常設型測定装置4aに取り込まれ、測定制御部26に引き渡される。前記更新後の点検情報の引渡しを受けた測定制御部26では、測定制御部26のメモリ上に保存されている点検情報ファイルの更新を行う(図6:S16)。点検情報ファイルの更新後は、更新された点検情報に従って測定部28での測定が行われ、上述の[計測データの保存]と同様の手順により設備保全管理システム2の計測データDB8に保存される。
【0049】これにより、ユーザ側においてはインターネット等の公衆ネットワークに接続可能なコンピュータがあればどこからでも、常設型測定装置4aの測定項目、測定条件、測定周期、管理値等の点検情報の変更が可能となるので、例えば計測データの傾向管理の結果、測定条件等を変更した方が良いと判断した場合にも迅速な対応が可能となる。
【0050】[計測データの送信指示]設備保全管理システムを利用するユーザは、ユーザ側のクライアント端末3からインターネット等の公衆ネットワーク1を経由して、計測データの送信指示を行うことで特定の常設型測定装置4aの現時点における計測データを取得することができる。なお、前記取得する計測データは、個々の計測データであってもよく、また、時系列的な波形データのようなものであってもよい。
【0051】特定の常設型測定装置4aの現時点における計測データの取得を行う場合、まず、ユーザ側のクライアント端末3からブラウザソフト21を用いて設備保全管理システム2にログインする(S17)。
【0052】設備保全管理システム2へのログインは、クライアント端末3上に表示される設備保全管理システムへのログイン画面から、例えばユーザID,パスワード等を入力することにより行う。設備保全管理システム2では、演算処理部6において、入力されたユーザID,パスワード等と設備保全管理システム2が有するユーザ情報DB10に登録されているユーザ情報との照合を行い、設備保全管理システム2への接続の可否判断及び接続を許す場合の権限等を決定する(S18)。設備保全管理システムへの接続を許可する場合は、そのユーザ権限に応じて利用可能な設備保全管理システムの機能を表示したメニュー画面を設備保全管理システム2からクライアント端末3に送信する(S19)。
【0053】前記送信されたメニューを受信したクライアント端末3では、表示されたメインメニューの中から設備点検システムを選択し、さらにそのサブメニューの中の計測データ取得を選択する(S20)。その後、計測データの取得を行う測定装置名や測定項目名等を指定して、計測データの送信指示を設備保全管理システム2に対して行う(S21)。図8に、設備保全管理システムの各機能を表示したメインメニュー画面及びその中の設備点検システムの機能を展開したサブメニューの一例を示す。
【0054】前記計測データの送信指示を受信した設備保全管理システム2は、該当する常設型測定装置4aに対して、測定項目等を指定して計測データの送信指示を行う(S22)。
【0055】公衆ネットワーク1を経由して送信されてきた前記計測データの送信指示は、Webサーバ機能25を介して常設型測定装置4aに取り込まれ、測定制御部26に引き渡される。前記計測データの送信指示の引渡しを受けた測定制御部26では、指示の内容に従い測定部28を制御して測定を実施し、その時点における計測データをWebサーバ機能25を介して設備保全管理システム2に送信する(S23)。
【0056】前記計測データを受信した設備保全管理システム2は、受信した計測データを計測データの送信指示を行ってきたクライアント端末3に送信する(S24)。
【0057】前記計測データの送信を受けたクライアント端末3では、ブラウザの画面上で計測データの確認を行うことができる。
【0058】これにより、ユーザ側においてはインターネット等の公衆ネットワークに接続可能なコンピュータがあればどこからでも、ほぼリアルタイムで、遠隔にある測定装置の計測データを取得することが可能となり、設備の監視を効率的に行うことができる。
【0059】『携帯型測定装置4bの場合』
[巡回点検情報の送信]携帯型測定装置4b(図5)は、測定前に、まず設備保全管理システム2から送信される巡回点検情報を受信して、その巡回点検情報に従って測定者が巡回して各設備及び部位の巡回点検を実施する。
【0060】巡回点検情報の携帯型測定装置4bへの送信に際しては、まず、ユーザ側のクライアント端末3からブラウザソフト21を用いて設備保全管理システム2にログインする(図7:S30)。
【0061】設備保全管理システム2へのログインは、クライアント端末3上に表示される設備保全管理システムへのログイン画面から、例えばユーザID,パスワード等を入力することにより行う。設備保全管理システム2では、演算処理部6において、入力されたユーザID,パスワード等と設備保全管理システム2が有するユーザ情報DB10に登録されているユーザ情報との照合を行い、設備保全管理システム2への接続の可否判断及び接続を許す場合の権限等を決定する(S31)。設備保全管理システムへの接続を許可する場合は、そのユーザ権限に応じて利用可能な設備保全管理システムの機能を表示したメニュー画面を設備保全管理システム2からクライアント端末3に送信する(S32)。
【0062】前記送信されたメニューを受信したクライアント端末3では、表示されたメインメニューの中から設備点検システムを選択し、さらにそのサブメニューの中の巡回点検情報送信を選択する(S33)。その後、巡回点検情報を送信する携帯型測定装置4bを指定して、巡回点検情報の送信指示を設備保全管理システム2に対して行う(S34)。この場合の送信指示は、例えば巡回点検情報を予め作成して保存しておいたファイルを指定して行ってもよく、或いは既存の巡回点検情報ファイルを修正したファイルや新たに作成した巡回点検情報ファイルを指定して行ってもよい。図8に、設備保全管理システムの各機能を表示したメインメニュー画面及びその中の設備点検システムの機能を展開したサブメニューの一例を示す。
【0063】クライアント端末3から巡回点検情報の送信指示を受け取った設備保全管理システム2は、指定された携帯型測定装置4bに対して、指定された巡回点検情報ファイルを送信する(S35)。
【0064】前記巡回点検情報ファイルを受信した携帯型測定装置4bは、受信した巡回点検情報ファイルを測定制御部26のメモリ上に保存し(S36)、この巡回点検情報ファイルに記載された情報に従って巡回点検を実施し、その計測データを計測データ保存部27に保存する(S37)。
【0065】これにより、ユーザ側においてはインターネット等の公衆ネットワークに接続可能なコンピュータがあればどこからでも、特定の携帯型測定装置4bに対して巡回点検情報の送信指示を行うことが可能となり、また、巡回点検情報の変更が必要な場合には変更後の巡回点検情報の送信指示を行うことが可能となる。
【0066】[計測データの保存]前記計測データ保存部27(図5)に保存された計測データは、公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信される。
【0067】計測データの送信を行うに際し、まず、携帯型測定装置4bから設備保全管理システム2へ接続要求が送信される(図7:S38)。
【0068】接続要求を受信した設備保全管理システム2では、その演算処理部6(図2)で、接続してきた測定装置の識別コードと設備保全管理システム2が有するユーザ情報DB10に登録されているユーザ情報との照合を行い、設備保全管理システム2への接続の可否を判断する(S39)。設備保全管理システムへの接続を許可する場合は、接続要求を送信してきた携帯型測定装置4bに対し接続許可を送信する(S40)。
【0069】接続許可を受信した携帯型測定装置4bでは、計測データ保存部27に保存されている計測データを紐付けされた設備名及びその部位名の情報と共にWebサーバ機能25により公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信する(S41)。
【0070】設備保全管理システム2では、携帯型測定装置4bから公衆ネットワーク1を介して送られてきた計測データを、紐付けされた設備名及びその部位名等の項目毎に計測データDB8に保存する(S42)。このとき、前記計測データDB8に所定の管理値を超えた異常データの警報リストのテーブルを作成するようにしても良い。
【0071】上述のように携帯型測定装置4bにWebサーバ機能25を持たせることにより、設備保全管理システム2とのデータやファイルの送受信がクライアント端末3を介すことなく直接可能となる。このため、クライアント端末3の設置場所に拘束されずに巡回点検を効率的に行うことが可能となり、さらに計測データを迅速に設備保全管理システム2に送信できるため、後述する設備診断の結果をより早く入手することが可能となる。
【0072】[追加測定指示]携帯型測定装置4bから設備保全管理システム2の計測データDB8に送信された計測データに基づき後述する設備診断を行った結果、測定条件を変更しての再測定或いは測定項目を変更或いは追加しての再測定等の追加測定が必要となる場合がある。この場合、設備保全管理システムを利用するユーザはユーザ側のクライアント端末3からインターネット等の公衆ネットワーク1を経由して、追加測定の必要な携帯型測定装置4bに対して追加測定指示を行うことができる。
【0073】追加測定指示を行う場合、まず、ユーザ側のクライアント端末3からブラウザソフト21を用いて設備保全管理システム2にログインする(S43)。
【0074】設備保全管理システム2へのログインは、クライアント端末3上に表示される設備保全管理システムへのログイン画面から、例えばユーザID,パスワード等を入力することにより行う。設備保全管理システム2では、演算処理部6において、入力されたユーザID,パスワード等と設備保全管理システム2が有するユーザ情報DB10に登録されているユーザ情報との照合を行い、設備保全管理システム2への接続の可否判断及び接続を許す場合の権限等を決定する(S44)。設備保全管理システムへの接続を許可する場合は、そのユーザ権限に応じて利用可能な設備保全管理システムの機能を表示したメニュー画面を設備保全管理システム2からクライアント端末3に送信する(S45)。
【0075】前記送信されたメニューを受信したクライアント端末3では、表示されたメインメニューの中から設備点検システムを選択し、さらにそのサブメニューの中の追加測定指示を選択する(S46)。その後、、追加測定が必要な携帯型測定装置4bを指定して、追加測定指示を設備保全管理システム2に対して送信する(S47)。この場合の追加測定指示は、予め作成して保存したファイルを指定して行ってもよく、或いは新たに作成した追加測定項目を記載したファイルを指定して行ってもよい。図8に、設備保全管理システムの各機能を表示したメインメニュー画面及びその中の設備点検システムの機能を展開したサブメニューの一例を示す。
【0076】クライアント端末3から追加測定指示を受け取った設備保全管理システム2は、指定された携帯型測定装置4bに対して、指定された追加測定項目を記載したファイルを送信する(S48)。
【0077】追加測定項目を記載したファイルを受信した携帯型測定装置4bは、受信したファイルを巡回点検情報ファイル26bとして測定制御部26のメモリ上に保存し(S49)、このファイルに記載された項目に従って追加測定を実施し、計測データを計測データ保存部27に保存する(S50)。
【0078】前記計測データ保存部27に保存された追加測定された計測データは、公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信される。
【0079】前記公衆ネットワーク1を介して設備保全管理システム2に送信された追加測定に係る計測データは、上述の[計測データの保存]と同様の手順により設備保全管理システム2の計測データDB8に保存され、設備診断の為のデータとして用いられる。
【0080】上述のように携帯型測定装置4bにWebサーバ機能25を持たせることにより、追加測定が必要になった場合にも、携帯型測定装置4bにより測定を行っている測定者は現場で追加測定指示を受け取ることが可能となるので追加測定の為に再度現場に出向くという時間的なロスを極力低減することが可能となり、作業効率の向上が図られる。
【0081】以下のS60〜S78は、上述の常設型測定装置4a及び携帯型測定装置4bとも同様に適用することが可能である。
【0082】[設備診断実行の要求]クライアント端末3では、設備診断を行うための計測データの保存が完了している設備及びその部位に対し、設備別及びその部位別に設備診断の実行要求を行うことができる。前記設備診断の実行要求は、例えば図8に示す設備点検システムの機能を展開したサブメニューの中の設備診断要求を選択することにより行うことができる。
【0083】クライアント端末3から設備診断の実行要求(図6,図7:S60)が送られてきた場合には、設備保全管理システム2では、演算処理部6が計測データDB8に保存されている要求のあった該当設備及びその部位の計測データを読み出し、さらにアプリケーションDB7にあるプログラムの中から設備診断を行うための設備点検プログラムを起動して前記読み出した計測データに基づき設備診断を実行する(S61)。この設備診断の結果は該当設備及びその部位別に診断結果DB9に保存される(S62)。また、設備保全管理システム2では設備診断の実行が完了した時点で前記クライアント端末3に対し設備診断完了報告を送信する(S63)。なお、前記完了報告の送信にはe−mail等を用いて行っても良い。
【0084】また、前記設備診断の結果に基づき所定の書式の設備診断報告書を自動生成させ、診断結果と共に診断結果DBに保存するようにしても良い。前記設備診断報告書の一例を図9及び図10に示す。図9及び図10は設備の振動の計測データに基づき設備診断を行った結果を示したもので、図9は異常振動があった場合の異常原因の分析結果を示したもの、図10はある部位の寿命予測の結果を示したものである。この場合前記設備診断報告書は、例えばPDF形式のファイルで保存しておけば印刷等行う場合に便利である。
【0085】なお、上述の[計測データの保存]と[設備診断実行の要求]は連続して行っても良い。つまり、クライアント端末3から計測データが送られてきた場合には、その計測データを計測データDB8に保存すると共に、クライアント端末3からの設備診断の実行要求を待たずに設備別及びその部位別に設備診断を実施し、その結果を診断結果DB9に保存し、クライアント端末3に対し設備診断の完了報告を送信する、との前記工程を連続的に行うようにしても良い。
【0086】[診断結果の閲覧]クライアント端末3では、設備診断が完了している設備及びその部位に対し、設備別及びその部位別に設備診断結果の閲覧を要求することにより診断結果の閲覧を行うことができる。前記設備診断結果の閲覧要求は、例えば図8に示す設備点検システムの機能を展開したサブメニューの中の設備診断結果閲覧要求を選択することにより行うことができる。
【0087】前記クライアント端末3から設備診断結果の閲覧要求(S64)が送られてきた場合、設備保全管理システム2では、演算処理部6が診断結果DB9に保存されている要求のあった該当設備及びその部位の診断結果及び/又は設備診断報告書を読み出し(S65)、その読み出した診断結果及び/又は設備診断報告書を前記クライアント端末3に送信する(S66)。
【0088】クライアント端末3では、前記送信された該当設備及びその部位の診断結果を画面表示し及び/又は図9に示した設備診断報告書を印刷装置から印刷することができる。
【0089】[設備診断結果に対するコメントの要求]クライアント端末3では、設備診断を行った設備及びその部位に対し、設備別及びその部位別に設備診断結果に対するコメントの要求を行うことができる。前記設備診断結果に対するコメント要求は、例えば図8に示す設備点検システムの機能を展開したサブメニューの中のコメント要求を選択することにより行うことができる。
【0090】前記クライアント端末3から設備診断結果に対するコメントの要求(S67)が送られてきた場合には、設備保全管理システム2は、社内LAN14等を介しコメントの作成を行うメーカ側の専門家(コメント端末15)に対してコメント作成依頼を送信する(S68)。前記コメント作成依頼の送信は、例えば前記専門家宛にe−mail等を送信することにより行うことができる。なお、クライアント端末3から前記コメントの要求を毎回行うのではなく、契約等により決められた項目に対して毎回コメントを作成するように取り決めておいても良い。
【0091】コメント作成依頼を受け取った前記メーカ側の専門家は、社内LAN或いは公衆ネットワークに接続されたコメント端末15から設備保全管理システム2にアクセスし(S69)、計測データDB8に保存されている計測データや診断結果DB9に保存されている診断結果等のデータを読み込み(S70)、その要求のあった設備及びその部位に対するコメントの作成を行う。なお、前記コメント端末15は、少なくともLAN或いは公衆ネットワークを経由して設備保全管理システム2にアクセス可能な通信機能と、設備保全管理システム2内の各DBの閲覧機能と、設備保全管理システム2内の診断結果DBへのコメント入力機能とを有している。
【0092】専門家の作成した前記コメントは、設備保全管理システム2の診断結果DB9に保存される(S71)。前記設備診断結果に対するコメント、つまり診断対象設備に関する評価及び/又は当該設備の取り扱いアドバイスは、例えば、図9に示すような定型的に出力された設備診断報告書からだけでは判断が困難な設備異常の発生の可能性、今後の対処方法、設備の運用等に対するコメントをメーカ側の専門家の視点から作成するものである。本システムにおいては、前記コメントを作成するために必要とされる各設備の時系列的な、しかも詳細な計測データがメーカー側で管理する設備保全管理システム2内のデータベースに保存されているため正確なコメントを迅速に作成することが可能となる。
【0093】なお、作成したコメントの診断結果DB9への保存方法としては、例えば、設備別及びその部位別に作成されている設備診断報告書のコメント欄に追加入力するようにしても良い。
【0094】ここで、前記コメントを作成する専門家は、設備保全管理システム2のデータベースに保存されているユーザーから要求のあった設備及びその部位の設備診断結果、及び計測データを確認しながらコメントを入力するが、このコメントの入力は直接前記設備保全管理システム2で行っても良く、また、社内LAN或いは公衆ネットワークに接続されたコメント端末12から行ってもよい。これにより、専門家がどこにいてもコメントの入力が可能となり正確なサポートをよりタイムリーに行うことが可能となる。
【0095】前記専門家による診断結果DB9へのコメントの入力・保存が完了した時点で設備保全管理システム2からクライアント端末3に対しコメント完了報告を送信する(S72)。なお、前記コメント完了報告の送信にはe−mail等を用いても良い。
【0096】[設備診断結果に対するコメントの閲覧]コメントの完了報告を受信したクライアント端末3では、設備保全管理システム2に対してコメントの閲覧要求を行うことにより、設備診断結果に対するコメントの閲覧を行うことができる。前記コメントの閲覧要求は、例えば図8に示す設備点検システムの機能を展開したサブメニューの中のコメント閲覧要求を選択することにより行うことができる。
【0097】クライアント端末3から設備診断結果に対するコメントの閲覧要求(S73)が送られてきた場合、設備保全管理システム2では、演算処理部6が要求を行ったユーザー別にコメントが作成されている設備及びその部位の一覧表を作成し(S74)、その作成した一覧表を前記クライアント端末3に送信する(S75)。
【0098】前記一覧表を受信したクライアント端末3では、閲覧する設備及びその部位を選択し(S76)、その選択した設備名及びその部位名を設備保全管理システム2に送信する(S77)。なお、前記選択は、例えば設備保全管理システム2から送信する一覧表に設備及びその部位毎にチェック欄のようなものを設けておき、クライアント端末3で閲覧を希望する設備及びその部位毎にチェックを付ける方法で行うことができる。
【0099】クライアント端末3から前記選択結果が送られてきた場合、設備保全管理システム2では、演算処理部6が選択された設備及びその部位のコメントを診断結果DB9から読み出し、その読み出したコメントを前記クライアント端末3に送信する(S78)。
【0100】クライアント端末3では、前記送信された該当設備及びその部位の設備診断結果に対するコメントを画面表示し及び/又はコメントの入力された設備診断報告書を印刷装置から印刷することができる。
【0101】以上のような構成とすることにより、設備保全管理システムを利用するユーザー側においては設備保全管理に必要な個々のアプリケーションソフトの購入及びバージョン管理、データベースの運用管理等のシステム管理を個々に行う必要がなくなり、初期導入費用の低コスト化、システムの維持管理費用の大幅な削減が可能となる。また、設備保全管理システムを提供するメーカーにおいては、メーカ側で管理する設備保全管理システム内のアプリケーションのバージョン管理等を行うだけで良く、個々のユーザー別の管理及び対応が不要となる。さらに、ユーザーからの技術的な問い合わせに関しても計測データ等の詳細なデータがメーカー側で管理する設備保全管理システム内のデータベースに保存されているため正確な判断を迅速に行うことが可能となる。これにより、技術サポート費用の削減、ユーザーの要求に応じたタイムリーで正確なサポートの提供が可能となる。
【0102】図11に上述の実施形態における公衆ネットワーク1をイントラネット(インターネットの技術を利用した社内LAN)16とした場合の実施形態の一例を示す。上述の実施形態では、設備保全管理システム2がメーカ側で集中的に管理される場合について示したが、図11に示す実施形態においては、設備保全管理システム2はユーザ側で管理されることとなるが、それ以外の構成については上述の実施形態と同様に考えることができる。従って、図11に示す実施形態においても、データ収集用の端末を設置する必要は無く、また、クライアント端末には設備保全管理専用のアプリケーションソフトを導入する必要は無いので設備費の低減及びシステムの維持管理費用の低減を図ることができる。
【0103】また、設備保全管理システムを提供するメーカ側に、図11に示した設備保全管理システム2へのアクセスを可能な構成としておけば、上述の実施形態と同様の技術サポートを受けることが可能である。なお、前記設備保全管理システム2へのアクセス方法としては公衆ネットワークを介したアクセスの他、ダイアルアップ接続により前記設備保全管理システム2に直接接続する方法等を用いることができる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第一の効果として、診断対象設備の設置場所にかかわらず、測定装置で測定した各設備の計測データを設備保全管理システム内のデータベースに効率的に収集保存が可能な測定装置が提供される。
【0105】また、第二の効果として、初期導入費用の低コスト化、システムの維持管理費用の大幅な削減を図ることが可能な設備保全管理システム並びにそのプログラムが提供される。
【出願人】 【識別番号】000004123
【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目1番2号
【識別番号】000239149
【氏名又は名称】メンテック機工株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市川崎区池上新町3丁目4番3号
【出願日】 平成13年11月26日(2001.11.26)
【代理人】 【識別番号】100083839
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 泰男
【公開番号】 特開2003−162320(P2003−162320A)
【公開日】 平成15年6月6日(2003.6.6)
【出願番号】 特願2001−359458(P2001−359458)