| 【発明の名称】 |
部品の調達・再利用システム |
| 【発明者】 |
【氏名】寺浦 信之 【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内
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| 【要約】 |
【課題】部品とその情報との一体化を図ることにより現品票を不要とし、その情報を部品の発注及び再利用に有効に利用する。
【解決手段】製品製造工場1は、製品3の製造に部品2を使用すると、該当する部品2を補充すべく部品工場4に発注を行う。このとき、部品工場4では、製造した各部品2にRFタグ8を貼付し、部品2に関する個別データを書込む。製品製造工場1では、部品2のRFタグ8から読出したデータを元に当該部品2の発注を通信により行う。製品3が市場Mを通った後解体工場5で解体される際に、解体工場5では、RFタグ8から読出したデータに基づいて各部品2の再利用可能性の判断を行い、再利用可能な部品2は、部品センタ6を通して修理工場7あるいは製品製造工場1に出荷される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 部品製造者は、製造した部品に、電波によりデータの読み書きが可能なRFタグを付すと共に、そのRFタグに、当該部品の型式データ及び部品に関する個別データを書込んで製品製造者に納入し、前記製品製造者は、前記部品を組込んで製品を製造する際に、その部品のRFタグから読出したデータを元に当該部品の発注を行うと共に、当該RFタグに当該製品に関する個別データを書込んで市場に出荷し、製品解体者は、前記製品の使用後の解体時に、当該製品に組込まれた部品のRFタグに記憶されたデータに基づいて各部品の再利用の可能性を判断すると共に、少なくとも再利用する部品に関して該当するRFタグに解体に関する個別データを書込むことを特徴とする部品の調達・再利用システム。 【請求項2】 前記製品製造者は、前記RFタグから読出したデータを元にした当該部品の発注を、前記部品製造者及び再利用部品供給者に対して行うことを特徴とする請求項1記載の部品の調達・再利用システム。 【請求項3】 前記部品の発注を受けた再利用部品供給者が、該当する再利用部品を確保できないときは、前記部品製造者に当該部品の製造を指示することを特徴とする請求項2記載の部品の調達・再利用システム。 【請求項4】 前記部品製造者が前記RFタグに書込む個別データは、前記部品の製造番号、製造者を表す記号、製造年月日、製造ロット番号、検査結果、リサイクル情報などからなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の部品の調達・再利用システム。 【請求項5】 前記製品製造者が前記RFタグに書込む個別データは、前記製品の製造番号、製造者を表す記号、製造年月日、製造ロット番号などからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の部品の調達・再利用システム。 【請求項6】 前記製品解体者が前記RFタグに書込む個別データは、解体者を表す記号、解体年月日などからなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の部品の調達・再利用システム。 【請求項7】 前記製品解体者が再利用可能と判断した部品は、再利用部品供給者に蓄積されると共に、その再利用部品供給者は、当該部品の検査を行い、合格した部品に付されているRFタグに対して、当該再利用部品供給者を表す記号、検査日、検査者、検査結果、再利用回数などからなる個別データを書込むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の部品の調達・再利用システム。 【請求項8】 前記再利用部品供給者は、部品が出荷された際に、当該部品に付されたRFタグから型式データを読出し、そのデータに基づいて前記製品解体者または部品製造者に当該部品を発注することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の部品の調達・再利用システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電波によりデータの読み書きが可能なRFタグを、部品の発注や再利用に用いるようにした部品の調達・再利用システムに関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来より、製品製造者(例えば自動車のメーカ)が部品製造者から部品(例えばカーエアコン等の自動車部品)を調達するためのシステムとして、いわゆる後補充部品調達方式が実施されている。このシステムは、部品製造者が、製品製造者に部品を納入するにあたり、その部品に関する情報(品番や数量等)を文字表示及びバーコード等にて記録(印刷)した現品票(いわゆるかんばん)を添付し、製品製造者は、製品の製造にその部品を使用すると、該当する部品の現品票を利用して補充すべき部品を部品製造者に発注するというものである。 【0003】この場合、従来では、発注時に現品票自体を部品製造者に戻すようにしていたが、現在では、通信ネットワークの発達等の事情により、現品票に記録されたバーコード等の情報を読取ってデータ通信により発注を行うようにしている。そのため、製品製造者の所に現品票が溜まることになるが、印刷する情報が毎回異なるため、再利用できるものではなく、結局、焼却など廃棄処分をせざるを得ず、紙の無駄が多くなる不都合があった。尚、この現品票に、例えば熱的に消去,書込みがリライト紙を用いることも考えられるが、リライト紙自体が高価であると共に、特殊な書込み装置等も必要となり、実現性の薄いものとなっていた。 【0004】一方、近年では、廃棄される自動車や家電製品等の工業製品に関して、それを解体し、材質毎に原材料(プラスチック,金属等)に再生したり、使用できる部品は再利用(リユース)するといった、リサイクルシステムの構築が進められてきている。このようなリサイクルシステムのために、製品解体者の処理に必要となるリサイクル情報(部品の再利用の可能性の判断を行うための情報等)を、例えばコイン形状に構成されたRFタグ(RFIDタグ)に書込んでおき、それを製品製造時に予め製品に貼付しておくようにしたシステムが提案されている。ところが、このRFタグに書込む情報は、その製品を構成する部品の部品情報、つまり上記した現品票に記載される情報を含むことになるため、情報媒体を一元化することが望ましいのである。 【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、部品とその情報との一体化を図ることにより現品票を不要とすることができ、その情報を、部品の発注及び再利用に利用することができる部品の調達・再利用システムを提供するにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の部品の調達・再利用システムは、特許請求の範囲に記載された手段を採用する。請求項1の発明によれば、部品製造者から製品製造者に納入される部品には、当該部品の型式データ及び個別データが書込まれたRFタグが付されるので、製品製造者は、製品の製造にその部品を使用した際に、RFタグから読出したデータを元に当該部品の発注を行うことができる。 【0007】そして、部品に付されたRFタグは、製品製造者により製品に関する個別データが書込まれた上で当該製品に組込まれて市場に出荷されるので、その製品の使用後の解体時に、製品解体者は、当該製品に組込まれた部品のRFタグに記憶されたデータに基づいて各部品の再利用の可能性を判断することができる。さらに、少なくとも再利用する部品に関しては、製品解体者により該当するRFタグに解体に関する個別データが書込まれるので、再利用後においても、RFタグのデータからその部品の履歴を知ることが可能となる。 【0008】この結果、請求項1の発明によれば、部品の納入時に現品票を付し、その現品票を元に発注を行っていたものと異なり、部品とその情報媒体であるRFタグとが一体化し、部品の納入及び発注のための現品票を不要とすることができ、ペーパレス化を図ることができる。また、RFタグに書込まれた個別データを、その部品の再利用に有効に利用することができる。 【0009】この場合、製品製造者が、RFタグから読出したデータを元にした当該部品の発注を、部品製造者及び再利用部品供給者の双方に対して行う構成とすれば(請求項2の発明)、部品の再利用が促進され、再利用のシステムの活性化を図ることができる。このとき、部品の発注を受けた再利用部品供給者が、該当する再利用部品を確保できないときは、部品製造者に当該部品の製造を指示することにより(請求項3の発明)、再利用を十分に図りながらも必要な部品を確保することができる。 【0010】また、上記したRFタグに書込まれる個別データとして、具体的には次のようなデータの一部あるいは全部とすることができる。即ち、部品製造者がRFタグに書込む個別データとしては、部品の製造番号、製造者を表す記号、製造年月日、製造ロット番号、検査結果、リサイクル情報などがある(請求項4の発明)。製品製造者がRFタグに書込む個別データとしては、製品の製造番号、製造者を表す記号、製造年月日、製造ロット番号などがある(請求項5の発明)。製品解体者がRFタグに書込む個別データとしては、解体者を表す記号、解体年月日などがある(請求項6の発明)。 【0011】製品解体者が再利用可能と判断した部品が再利用部品供給者に蓄積される構成にあっては、その再利用部品供給者が、当該部品の検査を行い、合格した部品に付されているRFタグに対して、当該再利用部品供給者を表す記号、検査日、検査者、検査結果、再利用回数などからなる個別データを書込むようにしても良い(請求項7の発明)。これにより、再利用部品供給者によりRFタグに書込まれる検査結果等の個別データに基づいて、効果的に部品の再利用を図ることができる。 【0012】さらには、再利用部品供給者が、部品が出荷された際に、当該部品に付されたRFタグから読出した型式データに基づいて製品解体者または部品製造者に当該部品を発注する構成とすれば(請求項8の発明)、再利用部品供給者が必要な部品を常に確保しておくことが可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明を、製品としての自動車の製造に用いる部品の調達・再利用システムに適用した一実施例について、図面を参照しながら説明する。まず、図1は、本実施例に係る部品の調達・再利用システムの全体の構成を概略的に示している。尚、この図1では、製品や部品(再利用部品を含む)等の物の流れを白抜きの矢印で示しており、例えば通信ネットワークを通じた情報(発注情報)の流れを破線の矢印で示している。 【0014】ここで、製品製造者としての製品製造工場1は、例えばカーエアコンなどの複数種類の部品2(図では便宜上3種類のみ図示)を組込んで製品(自動車)3を製造する。前記各部品2は、部品製造者としての各社(A社,B社,C社)の部品工場4(3つのみ図示)により夫々製造され、前記製品製造工場1に納入されるようになっている。このとき、前記3種類の部品2及び3つの部品工場4を区別する必要があるときには、便宜上符号の後に、(A),(B),(C)を付すこととする。従って、部品工場4(A)は、部品2(A)を製造し、部品工場4(B)は、部品2(B)を製造し、部品工場4(C)は、部品2(C)を製造する。 【0015】一方、前記製品製造工場1が製造した製品(自動車)3は、市場Mに出荷され、消費者により使用された後、製品解体者としての解体工場5に送られて解体される。この場合、解体工場5は、製品3をリサイクル等の処理可能な単位に解体するのであるが、このとき再利用可能な部品2が取出されるようになっている。そして、再利用可能な部品2は、再利用部品供給者としての部品センタ6に蓄積されるようになっている。この部品センタ6に蓄積された再利用に係る部品2は、自動車の修理工場7あるいは製品製造工場1に出荷され、これにて再利用のシステムが構成されるようになっている。 【0016】さて、後の作用説明(フローチャートの説明)でも述べるように、本実施例の部品の調達・再利用システムにおいては、RFタグ(RFIDタグ)を用いて部品2とその情報とがいわば一体化されるようになっている。即ち、前記各部品工場4は、製造した部品2に、電波によりデータの読み書きが可能なRFタグ8を付すようになっている。この場合、RFタグ8は、例えば、コイン形状に構成され、部品2の外壁面に接着により貼付されるようになっている。 【0017】このRFタグ8は、図2にその電気的構成を示すように、後述するリーダライタとの間で電波信号を送受信するためのアンテナコイル9、共振コンデンサ10、RFIDチップ11を並列接続して構成される。前記RFIDチップ11は、リーダライタの給電用信号から動作電源を得るための整流・平滑回路12、通信等の制御を行うCPU13、送受信信号の変調,復調を行う変復調回路14、動作プログラム等を記憶するROM15、データを記憶する読書き可能なEEPROM16等をワンチップIC化して構成されている。 【0018】この場合、図示はしないが、各部品工場4には、RFタグ8に対して少なくともデータの書込みが可能な装置が設けられており、部品2に付されるRFタグ8に、当該部品2の型式データ及び当該部品2に関する個別データを書込むようになっている。前記個別データは、部品2の製造番号、製造者を表す記号、製造年月日、製造ロット番号、検査結果、リサイクル情報などから構成されるようになっている。 【0019】またこのとき、部品工場4は、部品2を製造すると、その検査を行い、合格品については、その品質を、1〜5の5段階にランク付けし(数字が大きいほど高品質;図8参照)、その結果を前記検査結果のデータとしてRFタグ8に書込むようになっている。部品2は、上記データを記憶したRFタグ8が付された状態で、製品製造工場1に納入されるのであるが、その際、RFタグ8を付したことにより、従来付されていた現品票が省略されるようになっている。 【0020】前記製品製造工場1には、部品2の調達(発注)の管理等を行うための、コンピュータを主体として構成される管理装置17が設けられている。また、この管理装置17には、前記RFタグ8に対するデータの書込み及び読出しを行うリーダライタ18が接続されている。詳しい図示及び説明は省略するが、このリーダライタ18は、例えば手持ち操作可能な本体に、通信用アンテナ、制御部、送信部及び受信部、操作部や表示部等を配設して構成され、部品2のRFタグ8に近接させた状態で、RFタグ8に対して電波(電磁界)により電力供給を行うと共に、データの通信(書込み及び読出し)を行うようになっている。 【0021】製品製造工場1(管理装置17)は、いわゆる後補充部品調達方式により、必要な部品2の発注(調達)を行うようになっている。この後補充部品調達方式は、部品2毎に常に所定量の在庫を確保できるように、製品3の製造により例えば10個の部品2(A)を使用したときに、例えば部品工場4(A)に対して10個の部品2(A)を発注するというものである。この発注は、通信ネットワークを介して行われるようになっている。 【0022】このとき、製品製造工場1では、製品3の製造時に、作業者が前記リーダライタ18を用いて、その製品3に組込む部品2に付されているRFタグ8からデータの読出し作業を行い、そのRFタグ8から読出された当該部品2のデータが管理装置17に入力されるようになっている。そして、管理装置17は、その読出したデータを元に部品2の発注を行うのである。 【0023】また、本実施例では、管理装置17は、該当する部品2の発注を、部品工場4及び部品センタ6の双方に対して行うようになっている。この場合、該当する製品(自動車)3が市場Mに出回ったばかりの時期においては、未だ部品センタ6に再利用に係る部品2が蓄積されることはないので、部品工場4に対する発注の割合が多くなる(又は100%となる)が、部品センタ6に蓄積されてくる部品2の量が多くなるに従って、次第に部品センタ6に対する発注の割合を多くしていくようになっている。例えば10個の部品2(A)を発注する場合、初期においては、部品工場4(A)に対して10個の部品2(A)を発注するのであるが、再利用に係る部品2が増えるに従って、部品工場4(A)に対して8個、部品センタ6に対して2個の部品2(A)を発注するというようになるのである。 【0024】さらに、製品製造工場1は、製品3を製造する際に、その製品3に組込まれる各部品2のRFタグ8に対して、前記リーダライタ18を用いて、当該製品3に関する個別データを書込むようになっている。この場合、個別データは、製品3の製造番号、製造者を表す記号、製造年月日、製造ロット番号などから構成される。尚、各部品2は、RFタグ8を付したまま製品3に組込まれることは勿論である。 【0025】前記解体工場5には、やはりコンピュータ等からなる管理装置19が設けられていると共に、前記RFタグ8に対するデータの書込み及び読出しを行うリーダライタ20が設けられている。この解体工場5では、製品3の解体時に、リーダライタ20により、各部品2に付されているRFタグ8からデータの読出し作業を行い、管理装置19は、そのRFタグ8から読出されたデータ(リサイクル情報)に基づいて、処理方法(再利用かリサイクルか廃棄処分か等)を判断するようになっている。後の作用説明にて述べるように、本実施例では、部品2の再利用の可能性の判断は、当該部品2の検査結果、当該部品2の再利用回数、製品(自動車)3の走行距離に基づいて行われるようになっている(図7参照)。 【0026】また、解体工場5においては、再利用可能な部品2が取出されると、その部品2に関して、付されているRFタグ8に解体に関する個別データを書込むようになっている。この場合、解体に関する個別データは、解体者(解体工場5)を表す記号、解体年月日等から構成される。そして、上述のように、解体工場5において取出された再利用可能な部品2は、前記部品センタ6に送られて蓄積されるようになっている。 【0027】前記部品センタ6には、やはりコンピュータ等からなる管理装置21が設けられていると共に、前記RFタグ8に対するデータの書込み及び読出しを行うリーダライタ22が設けられている。この部品センタ6は、前記解体工場5から再利用に係る部品2が入荷すると、その部品2の検査を行うようになっている。 【0028】この検査は、前記部品工場4における検査と同様にして行われ、合格品については、その品質が1〜5の5段階にランク付けされる(図8参照)。不合格品(ランク0)については、廃棄(あるいはリサイクル)されるようになっている。この検査が行われると、部品センタ6では、合格した部品2に付されているRFタグ8に対して、個別データを書込むようになっている。この個別データは、再利用部品供給者(部品センタ6)を表す記号、検査日、検査者、検査結果、再利用回数などから構成される。 【0029】そして、部品センタ6は、前記製品製造工場1あるいは修理工場7からの発注に応じて、再利用に係る部品2を出荷するのであるが、このとき、当該部品2に付されたRFタグ8から型式データを読出し、そのデータに基づいて前記解体工場5または部品工場4に当該部品2を発注し、必要な部品2を常に確保(補充)するようになっている。さらに、部品センタ6は、製品製造工場1から発注を受けた部品2を確保できないときは、該当する部品工場4に当該部品2の製造を指示するようになっている。 【0030】次に、上記構成の作用について、図3ないし図8も参照しながら説明する。図3〜図6のフローチャートは、それぞれ、部品工場4、製品製造工場1、解体工場5、部品センタ6が実行する部品2の調達・再利用に係る処理の手順の要部(概略)を示している。即ち、まず、図3のフローチャートは、部品工場4における処理手順を示している。 【0031】ここで、部品工場4において、部品2の受注があると(ステップS1にてYes)、その部品2を製造する(ステップS2)。前記部品2の受注(製品製造工場1からの発注)は、通信ネットワークを介した通信により行われるようになっている。また、この受注は、主として製品製造工場1からのものであるが、後述のように部品センタ6から部品2の製造の指示がなされるケースもある。製造された各部品2には、夫々RFタグ8が貼付される(ステップS3)。 【0032】次のステップS4では、製造された部品2の検査が行われ、その結果、合格品については、その品質が1〜5の5段階にランク付けされる。図8は、この検査結果のテーブルを示しており、この場合、例えばランク1は、耐用期間が5年程度で、ランク5は、耐用期間が100年といったふうに、ランクの数字が大きいほど高品質とされる。不合格品(ランク0)の部品2が出荷されることがないことは勿論である。 【0033】そして、ステップS5では、各部品2に貼付されたRFタグ8に、当該部品2の型式データが書込まれ、ステップS6では、当該部品2の個別データが書込まれる。上述のように、この個別データには、上記検査結果(ランク)のデータや、リサイクル情報等も含まれる。この後、部品2の製品製造工場1への出荷が行われる(ステップS7)。その際、RFタグ8を付したことにより、従来付されていた現品票が省略されるのである。 【0034】次に、図4のフローチャートは、製品製造工場1における製品3の製造に伴う部品2の発注等の処理手順を示している。製品製造工場1にて製品3の製造に部品2を使用する場合には、リーダライタ18によりその部品2に貼付されたRFタグ8のデータの読出しが行われる(ステップS11)。管理装置17は、使用した部品2のRFタグ8から読出したデータを元に、その部品2がA社(部品工場4(A))の部品2(A)であれば(ステップS12にてYes)、A社に対して発注を行う(ステップS13)。 【0035】使用した部品2がB社(部品工場4(B))の部品2(B)であれば(ステップS14にてYes)、B社に対して発注を行い(ステップS15)、C社(部品工場4(C))の部品2(C)であれば(ステップS16にてYes)、C社に対して発注を行う(ステップS17)。そして、製品製造工場1は、製品3の製造時において、各部品2のRFタグ8に対し、当該製品3に関する個別データを書込むようになっている(ステップS18)。 【0036】これにて、製品製造工場1では、部品2毎に常に所定量の在庫を確保するように、必要な部品2の発注(調達)を行うことができ(いわゆる後補充部品調達方式)、この際、従来必要であった現品票を用いたりすることなく済み、部品2の調達(納入及び発注)のペーパレス化を図ることができるのである。尚、このフローチャートには示されていないが、部品2の発注は、再利用に係る部品2の流通が増加するに従って、部品センタ6に対しても所定の配分で行われるようになっている。 【0037】この後、製品製造工場1にて製造された製品3は、市場Mに出荷され、消費者の元で使用された後、解体工場5に送られて解体される。図5のフローチャートは、解体工場5において実行される部品2の再利用に関連する処理の手順を示している。ここで、解体工場5では、製品3がリサイクル等の処理可能な単位に解体され(ステップS21)、部品2が取出される(ステップS22)。 【0038】そして、次のステップS23にて、取出した部品2に貼付されたRFタグ8から、リーダライタ20を用いてデータが読出され、そのリサイクル情報から処理方法が再利用である場合には、ステップS24にて、管理装置19により、再利用の可能性が判断されるのである。具体的には、この部品2の再利用の可能性の判断は、RFタグ8から読出したデータのうち、再利用回数及び最新の検査結果(ランク)、並びに、その回の利用に係る製品(自動車)3の走行距離(例えば5万km以下か、5万km超か)に基づいて、図7に示す再利用可能性の判定テーブルに従って行われるようになっている。 【0039】この場合、図7に示すように、例えば再利用回数が0回(未だ再利用されていない部品2)の場合には、検査結果のランクが1であり且つ走行距離が5万kmを超えているものについてのみ、再利用は不可能(テーブル中「×」で示す)と判定され、その他のものについては再利用が可能(テーブル中「○」で示す)と判定される。また、再利用回数が1回の場合には、検査結果のランクが1のもの、及び、ランクが2であり且つその回の(再利用1回目における)走行距離が5万kmを超えているものについて、再利用が不可能と判定される。再利用回数が4回の場合には、ランクが5であり且つその回の走行距離が5万km以下のもののみが、再利用可能と判定される。再利用回数が5回の場合には、ランク等に関係なくそれ以上の再利用は不可能と判定される。 【0040】このようにして再利用の可能性が判断され、再利用可能と判断された部品2については(ステップS24にてYes)、次のステップS25にて、貼付されているRFタグ8に、解体に関する個別データが書込まれるようになる。この後、再利用可能な部品2は、全てがあるいは部品センタ6からの指示に応じて部品センタ6に出荷されるようになっている。これにて、部品2に貼付されたRFタグ8のデータを、その部品2の再利用の可能性の判断などに有効に利用することができるのである。 【0041】最後に、図6のフローチャートは、部品センタ6における再利用に係る部品2に関する処理の手順を示している。解体工場5から再利用に係る部品2が入荷すると(ステップS31)、部品センタ6では、その部品2に対する検査を行う(ステップS32)。この検査は、上記した部品工場4における検査と同様にして行われ、その検査結果が同様にランク付けされる(図8参照)。 【0042】検査に合格した部品2に関しては(ステップS33にてYes)、ステップS34にて、その部品2に貼付されているRFタグ8に個別データが書込まれ、その上で倉庫に格納される(ステップS35)。このとき、前記個別データには、上記した検査結果(ランク)が含まれるのであるが、この場合前回の検査結果などが消去されることはなく、検査結果の履歴が書込まれるようになるのである。また、再利用回数のデータも書込まれる(インクリメントされる)。 【0043】そして、製品製造工場1あるいは修理工場7から、部品センタ6に部品2の発注(出荷の指示)があると(ステップS36にてYes)、該当する部品2の出荷が行われるのであるが(ステップS39)、その際に、リーダライタ22により当該部品2に付されているRFタグ8のデータが読出され(ステップS37)、管理装置21は、そのデータに基づいて、解体工場5に対して該当する部品2の補充の指示を行うようになっているのである(ステップS38)。これにて、部品センタ6にて、必要な部品2を常に確保するようになっている。尚、図示はしていないが、製品製造工場1からの発注に応じた部品2の在庫がない(調達できない)場合には、該当する部品工場4に当該部品2の製造を指示するようになっている。 【0044】このように本実施例によれば、部品工場4にて製造した部品にRFタグ8を付すと共に、そのRFタグ8に各種の個別データ等を書込む構成としたので、部品2とその情報との一体化を図ることができ、その情報を製品製造工場1における発注に利用することにより、従来必要であった現品票を不要とすることができてペーパレス化を図ることができ、しかも、その情報を、解体工場5における部品2の再利用の可能性の判断等の再利用のシステムにも有効に利用することができるという優れた効果を得ることができるものである。 【0045】尚、上記実施例では、RFタグ8をコイン型に構成して部品2に貼付するようにしたが、RFタグの形状や構造については様々な変形が可能であり、また、部品の内部(回路基板等)に組込むように構成することもできる。RFタグに書込む個別データとしても、必ずしも上記した情報の全てを書込む必要はなく、一部のみ情報のみを書込むようにしても良く、また上記していない別の情報(例えば販売店や購入者のデータ等)を書込むように構成しても良い。 【0046】その他、部品の再利用に係るシステムとしては、製品解体者(解体工場5)と再利用部品供給者(部品センタ6)とを一体化したシステムであっても良く、また、本発明は、自動車の製造に限らず、家電製品や情報機器等の様々な製品の製造に適用することができ、さらには図7及び図8に示した再利用可能性の判定テーブル及び査結果テーブルについても、一例を示したに過ぎない等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー 【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地
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| 【出願日】 |
平成13年10月30日(2001.10.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071135 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 強
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| 【公開番号】 |
特開2003−140725(P2003−140725A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月16日(2003.5.16) |
| 【出願番号】 |
特願2001−332670(P2001−332670) |
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