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【発明の名称】 生産計画方法
【発明者】 【氏名】福永 文昭
【住所又は居所】大阪府池田市ダイハツ町1番1号 ダイハツ工業株式会社内

【氏名】犬飼 富士夫
【住所又は居所】大阪府池田市ダイハツ町1番1号 ダイハツ工業株式会社内

【要約】 【課題】出荷要求に遅滞なく対応でき、かつ、在庫数量と在庫スペースを最少にできる生産計画方法を提供すること。

【解決手段】本発明は大量生産品たる第1の製品Aと少量生産品たる第2の製品Bを所定数量で定期的に出荷するためこれらを混流状態で連続生産する混流生産ラインのための生産方法である。過去の比較的長期間にわたる毎回の第1の製品Aと第2の製品Bの製品出荷統計に基づいて第1及び第2の製品ABの単位時間当りの生産数量の割振りを指示する。少量生産品たる第2の製品Bの在庫数量(n)を、製品出荷統計の1回の出荷数量中に占める第2の製品Bの最大数量N以上であって、(N+α)よりも少なくする(αは従来の余裕数量)。第2の製品を在庫から出荷したとき、その出荷数量分に対応して生産数量の割振りを第2の製品B側にシフトさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 大量生産品たる第1の製品と少量生産品たる第2の製品を所定数量で定期的に出荷するためこれらを混流状態で連続生産する混流生産ラインに対して、過去の比較的長期間にわたる毎回の第1の製品と第2の製品の製品出荷統計に基づいて前記第1及び第2の製品の単位時間当りの生産数量の割振りを指示すると共に、前記製品出荷統計の1回の出荷数量中に占める前記第2の製品の最大数量(N)に余裕数量(α)を付加した数量(N+α)を第2の製品の最低安全在庫数量として保持するようにした生産計画方法において、前記第2の製品の在庫数量(n)を、N≦n<(N+α)の範囲に削減すると共に、前記第2の製品を在庫から出荷したときに、当該出荷数量分に対応して前記生産数量の割振りを第2の製品側にシフトさせることを特徴とする生産計画方法。
【請求項2】 前記第2の製品の出荷数量分を、出荷のインターバル期間内に生産するようにしたことを特徴とする請求項1記載の生産計画方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少量生産品の生産システムに適用される生産計画方法に関する。
【従来の技術とその課題】従来、月産比率が例えば5%以下の少量生産品Bは、図2(I)に示すように、大量生産品たる第1の製品Aを生産ラインにある程度まとまった単位で、例えば18台、20台、17台と連続して流す合間に一台ずつ挿入される。このような少量生産品Bは、定期的な出荷の度に必ず出荷されるかどうか予測ができない反面、出荷される時はロット単位(例えば1ロットで8台)で出荷されるため、出荷不能の事態を回避するために、生産台数の割には在庫数量と在庫スペースを多く必要としていた。
【0002】また、在庫数量を可及的に減らして後補充生産の考え方で対処しようとすると、結果的に一度出荷されたものを単に平準化するだけになり、次のロット単位の出荷で在庫が不足する事態も考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、出荷要求に遅滞なく対応でき、かつ、在庫数量と在庫スペースを最少にできる生産計画方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため本発明の生産計画方法は、大量生産品たる第1の製品と少量生産品たる第2の製品を所定数量で定期的に出荷するためこれらを混流状態で連続生産する混流生産ラインに対して、過去の比較的長期間にわたる毎回の第1の製品と第2の製品の製品出荷統計に基づいて前記第1及び第2の製品の単位時間当りの生産数量の割振りを指示すると共に、前記製品出荷統計の1回の出荷数量中に占める前記第2の製品の最大数量(N)に余裕数量(α)を付加した数量(N+α)を前記第2の製品の最低安全在庫数量として保持するようにした生産計画方法において、前記第2の製品の在庫数量(n)を、N≦n<(N+α)の範囲に削減すると共に、前記第2の製品を在庫から出荷したときに、当該出荷数量分に対応して前記生産数量の割振りを第2の製品側にシフトさせることを特徴とする。
【0005】前記第2の製品側への生産シフトは、具体的には、例えば前記第2の製品を出荷したときに、当該出荷数量分を出荷のインターバル期間内に生産することで行なう。
【0006】以上の生産方法によれば、少量生産品を出荷した場合に優先的に着工がかかるから、在庫スペース及び在庫台数を減少させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1及び図2(II)に基づいて説明する。
【0008】図1は、大量生産品たる第1の製品Aと少量生産品たる第2の製品Bの合計生産台数と、製品Bの在庫台数を、時間軸(横軸)に沿って棒グラフで模擬的に示したもので、棒グラフ(1)〜(3)は従来の生産計画方法のもの、棒グラフ(4)〜(10)は本発明の生産計画方法のものである。なお、各棒グラフ相互間の間隔は出荷インターバルと対応しているものとする。
【0009】製品Bの基本生産数量は、過去の比較的長期間にわたる毎回の製品AとBの製品出荷統計数量に基づいており、ここでは製品AとBの合計生産台数の5%(出荷ロット単位を8台とする関係で便宜的に5%=8台とする)に割振られている。従って、各棒グラフの中で製品Bは基本的に5%(8台)の生産台数を達成している。
【0010】各棒グラフの中の網掛部は製品Bの出荷分を示しており、第2の製品Bの残りの斜線部分は在庫となる。なお、第1の製品Aは基本的に全量出荷のため在庫台数の表示を省略している。
【0011】図1の生産パターン(棒グラフ(1)〜(3))によれば、製品Bの基本生産数量を過去の比較的長期間にわたる毎回の製品Aと製品Bの製品出荷統計数量に基づいて決定しているので、出荷インターバルの間隔で製品Bを8台(1パレット分)ずつ生産していれば、長期的に見て製品Bの出荷要求に過不足なく対応できることになるが、毎回の出荷要求に対して必ずしも確実に対応できるとは限らない。例えば製品Bの在庫を当初16台(2パレット分)保有し、製品Bを8台(1パレット分)ずつ生産するとして、16台ずつ出荷する事態が連続で2回発生すると製品Bの残り在庫がゼロとなる。
【0012】このため、従来は製品出荷統計の1回の出荷数量中に占める製品Bの最大数量(N)に、経験に基づいた余裕台数αを加算した数量を標準在庫数量とする考え方をとっていた。棒グラフ(1)は最大出荷数量N(=24台)に余裕台数α(=8台)を加算した32台を最低安全在庫数量としている。
【0013】しかし、毎回出荷されるかどうか不確定な製品Bを常時4パレット分も在庫として保有することは在庫スペースを圧迫する。そこで本発明は製品Bの在庫数量を最低安全在庫数量から所定量削減し、製品Bが在庫から出荷された場合は当該出荷数量に対応する分だけ生産数量の割振りを製品B側にシフトさせるようにした。
【0014】具体的には図1の棒グラフ(4)〜(10)に示すように、最低安全在庫数量を従来の32台から4台削減して28台とし、かつ、棒グラフ(4)(5)のように製品Bの毎回の製品出荷統計数量である8台を越える16台が連続2回出荷された場合、その超過した1回8台分に対応して製品Bを優先着工する。棒グラフ(5)〜(9)はそれぞれ優先着工した4台分だけ製品Bの生産台数が増えていることを表している。棒グラフ(6)以後で製品Bの出荷台数が基本の8台のまま推移すると、製品Bの増産分が4台ずつ在庫に補充されて棒グラフ(9)で所定の在庫数量に到達する。棒グラフ(5)〜(9)のように製品Bを増産するためには、図2(II)のように連続着工する第1の製品Aの数を減らし、製品Bの着工頻度を高める。
【0015】
【発明の効果】本発明は前述の如く、少量生産品の在庫数量を所定範囲内で削減すると共に、当該少量生産品を在庫から出荷したときに、その出荷数量分に対応して生産数量の割振りを少量生産品側にシフトさせるようにしたので、少量生産品の優先着工がかかり、出荷要求に確実に対応しつつ少量生産品の在庫スペースを低減することができる。
【出願人】 【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
【住所又は居所】大阪府池田市ダイハツ町1番1号
【出願日】 平成13年10月29日(2001.10.29)
【代理人】 【識別番号】100064584
【弁理士】
【氏名又は名称】江原 省吾 (外3名)
【公開番号】 特開2003−140719(P2003−140719A)
【公開日】 平成15年5月16日(2003.5.16)
【出願番号】 特願2001−331195(P2001−331195)