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【発明の名称】 電子写真装置
【発明者】 【氏名】宇野 麦二郎
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】石橋 幹生
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】水石 治司
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】斎藤 聖治
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】田牧 眞二
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】田中 秀樹
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】多和田 高明
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【要約】 【課題】転写ローラーを用いる2成分現像方式の電子写真装置であって、帯電及び現像バイアスの立ち上がり立ち下がりが原因で発生する記録紙裏汚れを防止した電子写真装置を提供する。

【解決手段】感光体上のトナー濃度を検出するPセンサー11と、該検出出力に応じて判断するコントロールボードとを具備し、コントロールボードの判断に基づいて、帯電または現像バイアスの出力開始タイミングを変化させる。また、帯電及び現像バイアスがともに0Vの感光体1表面部分に転写ローラー7が接触するとき、検出出力が一定以上になったときに、コントロールボードで判断し、トナーの正常帯電と逆極性のバイアスを転写ローラー7に印加するかまたはバイアスを印加しない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2成分現像方式の電子写真装置であって、転写ローラーと、感光体と、感光体上のトナー濃度を検出する検知手段と、該検出出力に応じて判断する制御手段とを具備し、制御手段の判断に基づいて帯電の出力開始タイミングを変化させることを特徴とする電子写真装置。
【請求項2】 2成分現像方式の電子写真装置であって、転写ローラーと、感光体と、感光体上のトナー濃度を検出する検知手段と、該検出出力に応じて判断する制御手段とを具備し、制御手段の判断に基づいて現像の出力開始タイミングを変化させることを特徴とする電子写真装置。
【請求項3】 請求項1または2に記載の電子写真装置において、帯電及び現像出力が行われなかった感光体表面部分が転写ローラーに接触するとき、制御手段の判断に基づいて転写ローラーの出力を変化させることを特徴とする電子写真装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コピー、FAX、プリンターなどの電子写真装置であって二成分現像方式の電子写真装置の記録紙裏汚れ防止に関する技術であり、特に作像動作開始・終了時の帯電及び現像バイアス立ち上げ立ち下げ時に起因する記録紙裏汚れ防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真装置では、一度作像動作を始めると中断できないために、1ページ分のデータが準備されてから作像動作を開始する。たとえばコピー動作の場合、原稿の読み取りが1ページ分終了してから作像動作を開始する。また、ファクシミリの場合、1ページ分の画像データを受信し終わってから作像動作を開始する。停止状態から起動し直して作像動作を繰り返すと起動動作及び停止動作に時間がかかるために、複数枚を連続で作像する場合、通常は1枚目が出力終了後停止せずに、次の1ページ分の画像データが揃うまですぐに作像動作が開始できるような状態(レディー状態)で待機し、画像データが揃いしだい次のページの作像動作を開始する。このとき、次のページが有ることが分かっている場合はレディー状態を維持するが、ファクシミリやプリンタのように次のページが有るかどうか不明な場合は、一定時間レディー状態を続けた後停止する。また、次のページが有ることが分かっていても、次のページのデータが準備できるまでに時間がかかる場合は、一定時間レディー状態を継続した後停止する。これは、余分な回転で感光体や現像ローラー等作像部品の劣化を防止するためである。また、作像動作時間の短縮と作像部品の劣化防止を両立させるために、レディー状態から停止動作に移行した後に割り込んで作像動作を再開できるようになっている。
【0003】電子写真装置では、作像動作の開始時に感光体を帯電し始め、停止時に除電して停止する。理想的には帯電バイアスの立ち上げと現像バイアスの立ち上げを感光体上で完全に一致させれば問題はないが、使用上は完全に一致させることは現実的ではない。そこで通常は、帯電バイアスの立ち上げを現像バイアスの立ち上げより早める、あるいは逆に現像バイアスの立ち上げを早める、のどちらかにタイミングを偏らせて設定している。図4は帯電及び現像バイアスのタイミングを示すグラフであり、(a)は帯電バイアスの立ち上げを現像バイアスより早めたとき、(b)は現像バイアスの立ち上げを帯電バイアスより早めたときを示す。転写ローラーを用いる2成分現像方式の電子写真装置では、起動時に帯電バイアスの立ち上げを早めると感光体にキャリア付着が発生してしまい作像装置として致命傷となるため、現像バイアスの立ち上げを早めるように制御している。
【0004】しかし、現像バイアスの立ち上げを早めると感光体上にトナーが付着してしまい、このトナーが転写ローラーを汚すために記録紙の裏に帯状の汚れが発生してしまうという不具合があった。特開平06−110328号公報では、初期現像剤セット後に一定時間現像部を空回しして感光体上にトナーの基準濃度パターンを複数現像し、その各トナー付着量を光学センサにより検知して初期現像条件を補正することで、トナー帯電の立ち上げ程度を検知する技術を提案している。
【0005】また、感光体表面におけるデータのページ間(帯電及び現像バイアスが0V時)では、正常帯電のトナーが感光体に付着することがあり、これが転写ローラーに付着するのを防止するために、トナー帯電極性と同極性のバイアスを転写ローラーに印加していた。しかし、現像特性の変化によって立ち上げ・立ち下げ時のトナー付着量が増加してしまい、汚れを防ぎきれないことがあった。図5は割り込みが入った場合の、帯電及び現像バイアスのたち下がり立ち上がりを示すグラフである。さらに、初期と経時では現像特性が異なるため、割り込みが入った場合の帯電及び現像バイアスがともにOFFしている状態では、感光体上に付着するトナーの極性が変化し、逆極性に帯電することがあった。従って、常にトナー帯電極性と同じバイアスを転写ローラーに印加していると経時的に汚れが発生していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点に鑑み、本発明では、帯電及び現像バイアスの立ち上がり立ち下がりが原因で発生する記録紙裏汚れを防止した電子写真装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、2成分現像方式の電子写真装置であって、転写ローラーと、感光体と、感光体上のトナー濃度を検出する検知手段と、該検出出力に応じて判断する制御手段とを具備し、制御手段の判断に基づいて帯電の出力開始タイミングを変化させることを特徴とする電子写真装置とする。請求項2に記載の本発明は、2成分現像方式の電子写真装置であって、転写ローラーと、感光体と、感光体上のトナー濃度を検出する検知手段と、該検出出力に応じて判断する制御手段とを具備し、制御手段の判断に基づいて現像の出力開始タイミングを変化させることを特徴とする電子写真装置とする。請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の電子写真装置において、帯電及び現像出力が行われなかった感光体表面部分が転写ローラーに接触するとき、制御手段の判断に基づいて転写ローラーの出力を変化させることを特徴とする電子写真装置とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下より、本発明の実施の形態について図に基づき説明する。図1は本発明の電子写真装置の作像動作を示す概略図である。感光体1は図中左回りに回転し、帯電部2で表面を一様に帯電されながら回転に伴って移動し、光り書き込み部3で露光されて潜像を形成される。感光体1がさらに回転し、露光によって形成された潜像は、現像スリーブ4のトナーによって選択的に現像されトナー像になる。このトナー像は、あるタイミングで同期を取って給紙ローラー5から送り込まれる記録紙6と転写ローラー7で接触し記録紙6上に転写される。転写されてトナーが付着している記録紙6は、定着部8で定着され排紙部9からマシン外部に排出される。一方、感光体1は転写後転写しきれなかったトナーなどをクリーニング部10で回収され、再び帯電部2に戻る。これらの一連の動作を繰り返して連続的に画像を記録紙6上に形成する。
【0009】図2は作像動作を行う部分の詳細図である。従来技術の電子写真装置では、作像動作を開始する時に現像バイアス立ち上がりタイミングを帯電バイアス立ち上がりより早めているが、経時的に記録紙裏汚れが発生してしまう。これは、経時的にトナーの帯電量が増加していくと、現像スリーブ上のトナーが帯電量の増加した分見かけ上早目に立ちあがってしまい、バイアスの立ち上がり時に感光体1上に現像するトナーの帯(以下トナー帯とする)が濃く太くなってしまうためである。本発明では、この見かけ上早くなってしまった現像バイアスの立ち上げタイミングを遅らせることにより、初期に設定した状態と同じレベルにトナー帯の濃度を抑制する。実際には、立ち上がり時に感光体1上に現像されるトナー帯が感光体上の濃度を検出する検出手段としてのPセンサー11位置を通過するタイミングでPセンサー11で濃度を検知させる。この値が一定以上の濃度になった場合、この検出出力に応じて判断する制御手段としてのコントロールボードで判断し、現像バイアスを立ち上げるタイミングを一定量遅らせる。逆に帯電バイアス立ち下げのタイミングの場合、現像バイアス立ち下げのタイミングを早める。図3はコントロールボードの制御ブロック図である。
【0010】または、見かけ上早くなってしまった現像バイアスの立ち上げタイミングに合わせて帯電バイアスの立ち上げタイミングを早めることにより、初期に設定した状態と同じレベルにトナー帯を抑制する。実際には、現像バイアスの立ち上がり時に感光体1上に現像されるトナー帯がPセンサー11位置を通過するタイミングでPセンサー11で濃度を検知させ、この値が一定以上の濃度になった場合、コントロールボードで判断して帯電バイアスを立ち上げるタイミングを一定量早くする。逆に帯電立ち下げの場合、帯電バイアス立ち下げのタイミングを遅くする。
【0011】また、初期状態では、帯電バイアスの立ち下がりと立ち上がりの時に感光体1に現像してしまうトナー帯を転写ローラー7に転写させない様にするため、転写ローラー7をトナーと同極性に印加する。初期状態では、帯電及び現像バイアスともに0Vの状態の感光体1表面部分が転写ローラー7と接触すると、正常帯電のトナーが付着する傾向があるため、転写ローラー7に正常帯電と同極性を印加することで転写ローラー7の汚れを防止でき、従って記録紙6の裏汚れを防止できる。
【0012】ところが経時的に現像部内に紙粉等が混入してしまうと、帯電及び現像バイアスともに0Vの状態のときに、正常帯電とは逆極性に帯電したトナーが感光体1に付着するようになる。この状態で転写ローラー7に正極性のバイアスを印加すると、積極的に感光体1上のトナーを転写ローラー7に付着させてしまう。さらに、記録紙6に転写する時に、転写ローラー7に逆極性のバイアスを印加するために、トナー帯は転写ローラー7から記録紙6裏面に積極的に転写してしまい、記録紙6の裏汚れが発生する。これを防止するために、帯電及び現像バイアスともに0Vの部分の感光体1が転写ローラー7と接触する時には、転写ローラー7に逆極性またはバイアスを印加しない状態にすることが裏汚れを防止するのに有効である。実際には、帯電及び現像バイアスともに0Vの感光体1表面部分が経時的に濃くなってくるのでこれを検知する。帯電及び現像バイアスともに0Vの部分がPセンサー11位置を通過するタイミングでPセンサー11で濃度を検知させる。この値が一定以上の濃度になった場合、コントロールボードで判断して転写印加バイアスを逆極性またはOFFに切り替える。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、新たにセンサー等を追加せずに、感光体上に現像するトナーの量の濃度変化を検知することで、記録紙の裏汚れを抑制した電子写真装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
【出願日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【代理人】 【識別番号】100108121
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 雄毅
【公開番号】 特開2003−316228(P2003−316228A)
【公開日】 平成15年11月7日(2003.11.7)
【出願番号】 特願2002−125572(P2002−125572)