| 【発明の名称】 |
画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】常見 健夫 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】高湿度環境下での画像流れ防止。
【解決手段】ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの一定時間(枚数)、ヒータへ供給する電力量を制御(アップ)する。具体的には、温度アップ、温度は同じで立ち上がりをアップ、通常使わないヒータへの通電、など。また、通電がONになった時点あるいはOFF時の温湿度、さらに通紙する転写材の種類も組み合わせて制御しても良い。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電された前記像担持体表面に画像露光して画像情報に応じた静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写部位にて転写材に転写する転写手段と、前記像担持体内部あるいは近傍にあって、像担持体を加熱するヒータとを有する画像形成装置において、前期ヒータへの通電がなかった時間に応じて通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする画像形成装置。 【請求項2】 前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する単位時間当たりに平均電力量を制御することを特徴とする請求項1の画像形成装置。 【請求項3】 前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータの温度を制御することを特徴とする請求項1、2の画像形成装置。 【請求項4】 前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータの温度を通常よりも高くすることを特徴とする請求項1〜3の画像形成装置。 【請求項5】 前記ヒータへの通電が無かった時間と、像担持体近傍または画像形成装置内部もしくは近傍の温湿度データの両方にもとづいて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする請求項1〜4の画像形成装置。 【請求項6】 上記温湿度データは、通電がOFFの状態の履歴あるいはONになった時点のどちらか一方あるいは両方であることを特徴とする請求項1〜5の画像形成装置。 【請求項7】 前記ヒータへの通電が無かった時間と、給紙される転写材の種類に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする請求項1〜6の画像形成装置。 【請求項8】 前記ヒータへの通電が無かった時間と、複数の転写材収納部のうち選択された転写材収納部との組み合わせに応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする請求項1〜7の画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図7は、従来の電子写真方式によって画像形成を行う画像形成装置(本従来例では複写機)の一例を示す概略構成図である。 【0003】この画像形成装置は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)1と、その周囲に1次帯電器(コロナ帯電器)2、露光装置3、現像装置4、転写帯電器5、分離帯電器6、クリーニング装置7、前露光ランプ8を備えている。 【0004】感光ドラム1は、本従来例では負帯電の有機感光体で、アルミニウム製のドラム基体(不図示)上に感光層(不図示)を有しており、矢印方向(時計方向)に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。 【0005】1次帯電器2は、感光ドラム1表面をコロナ放電によって発生するコロナイオンにより、所定の極性、電位に一様に帯電する。 【0006】露光装置3は、入力される画像情報(画像信号)に応じたレーザ光(画像露光)Lを、1次帯電器2により帯電処理された感光ドラム1表面に行う。露光装置3から照射されるレーザー光Lによる画像露光により、感光ドラム1表面に入力された画像情報に対応した静電潜像が形成される。 【0007】現像装置4は、回転自在な現像スリーブ9により現像位置にて前記静電潜像にトナーを付着させて、トナー像として顕像化する。 【0008】次に、上気した画像形成装置の画像形成動作について説明する。 【0009】画像形成時には、感光ドラム1は駆動手段(不図示)により矢印方向の所定のプロセススピードで回転駆動され、1次帯電器2により表面が一様に例えば−700Vに帯電される。そして、帯電された感光ドラム1上に露光装置3からレーザ光を照射して画像露光Lが与えられて、入力される原稿(不図示)の画像情報に応じた静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に、感光ドラム1の帯電極性と同極性の現像バイアスが印加された現像スリーブ9によりトナーを付着させて、トナー像として現像される。 【0010】そして、感光ドラム1上のトナー像が感光ドラム1と転写帯電器5間の転写ニップ部Nに到達すると、レジストローラ対17によりこのタイミングに合わせて給紙カセット10、11、12又は手差しトレイ14から選択して給紙されている転写材Pが転写ニップ部Nに搬送されて、トナーと逆極性の転写バイアスが印加された転写帯電器5により、転写材P表面に感光ドラム1上のトナー像が転写される。 【0011】給紙カセット10、11、12には、それぞれサイズの異なる転写材Pが収納されており、各転写材Pは各給紙ローラ13a、13b、13cによって1枚ずつ給紙され、搬送ローラ15a、15b、15cにより搬送ガイド16を通してレジストローラ対17まで搬送される。また、手差しトレイ14には、任意のサイズの転写材を収納することができ、搬送ローラ19によりレジストローラ対17まで搬送することができる。 【0012】そして、転写ニップ部Nにてトナー像が転写された転写材Pは、分離帯電器6によって転写材Pと感光ドラム1との静電吸着力が弱められて感光ドラム1から分離された後に、定着器18の定着ローラ18aと加圧ローラ18b間へ搬送され、定着ローラ18aと加圧ローラ18bによる加熱、加圧によりトナー像が転写材P表面に熱定着されて排出される。 【0013】また、両面画像形成や多重画像形成モードでの画像形成の場合は、転写材Pの1面目の画像形成を終えて定着器18を通過した後、不図示のパスを通って再びレジストローラ対17から転写ニップ部Nに給紙される。 【0014】また、トナー像転写後の感光ドラム1表面に残留している転写残トナーはクリーニング装置(クリーニングブレード)7によって除去されて回収され、更に、感光ドラム1表面の残留電荷は前露光ランプ8で除去され、次の画像形成に備える。 【0015】上記画像形成装置が設置、使用される場所は季節、天候、建物の構造や冷暖房装置などの条件などにより、温湿度等の環境条件が様々に変化する。 【0016】特に、冬などの低温環境下に本体電源OFFの状態で一晩以上放置された画像形成装置内部の部品は冷えきっているため、電源ONにした直後は結露することがある。 【0017】また、これとは別に帯電露光現像、転写及びクリーニングといった画像形成プロセスを長期間反復することによって感光体表面は、湿度に敏感になり、水分を表面に吸着しやすくなる。その結果、表面抵抗が下がるために表面電荷が横方向に移動することによって画像がぼやけるといういわゆる画像流れという問題を引き起こしていしまう。 【0018】この現象は特に湿度の高い時に顕著に表われる。この理由として、一次帯電器や転写・分離帯電器、あるいは現像〜転写間や、転写・分離〜クリーナ間に主に現像剤の帯電を補助するために用いられる補助帯電器などに用いられるコロナ放電器により生じたオゾンや放電生成物が、感光体表面に付着したり現像剤に含まれる樹脂や添加物又は転写紙に含まれる添加剤等が付着し、これが水分を付着するものと考えられている。 【0019】そこで、従来技術では、上記不具合を回避すべく、感光ドラム内部や近傍にヒータを設けて加熱することにより、上記各種付着物の水分吸着を抑御し、画像流れの発生を防止する方策がとられている。 【0020】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例では以下のような問題があった。 【0021】通常、画像形成を行なう頻度の極めて低い時や夜間などはユーザーは本体電源をOFFにすることが多いが、その後に電源ONにして再び使用する時にすぐに使用可能状態になるように、ドラムヒータの通電は本体電源のON/OFFとは独立に設定されているものが広く使われている。また、FAX複合機の待ち受け状態から受信後のプリント時への移行のためにも上記構成は必要である。 【0022】しかしながら、以下の状況ではヒータの通電は供給されない。 【0023】■すべての画像形成装置が上記のように設計されている訳ではなく、例えば安全を第一優先にして本体電源とヒータへの給電を連動させているものもあり得る。 【0024】■本体を使用しない夜間や休日等に電源プラグが抜かれた場合。待機電力の削減・省エネルギーの観点から、あるいはユーザー不在時の安全性確保のために電源プラグを抜く場合も考えられるが、この場合には当然のことながらヒータに電力は供給されない。 【0025】特にこの夜間や休日には本体を設置している部屋の空調機器も止められることが多く、冬期には低温状態になるため前述したように本体電源ON時に感光ドラムも結露しやすい。また、夏期には温湿度とも高くなり、感光ドラム表面に水分が吸着しやすい。 【0026】上記のような状況にあっても、電源プラグをオンにしたり本体電源をONにして、ドラムヒータへの通電が始まったとしても、以下の2つの問題がある。 【0027】1)ドラムヒータに通電がスタートしてから感光ドラム表面が所定の温度に上昇するまでに時間がかかるため、その間に画像形成が行なわれる場合には画像流れ等の問題が発生する可能性がある。 【0028】2)ヒータ通電ONの直後の感光ドラム表面には、通電ON状態が続いていた場合に比較してより多くの水分が吸着している。そのため、仮に感光ドラム表面の温度が比較的早く立ち上がったとしても、画像流れ等の問題は発生しやすい。 【0029】そこで、本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、感光ドラムヒータへ一定時間以上通電が無く感光ドラム表面への水分吸着が多くあるいは結露する可能性があると判断されるときには、通電がONになってからの所定時間は感光ドラムヒータへの電力供給を強化することによって、画像流れなどの画像不良発生を防止あるいは軽減することを目的とする。 【0030】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電された前記像担持体表面に画像露光して画像情報に応じた静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写部位にて転写材に転写する転写手段と、前記像担持体内部あるいは近傍にあって像担持体を加熱するヒータとを有する画像形成装置において、前期ヒータへの通電がなかった時間に応じて通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0031】また、第2の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する単位時間当たりに平均電力量を制御することを特徴とする。 【0032】また、第3の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータの温度を制御することを特徴とする。 【0033】また、第4の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータの温度を通常よりも高くすることを特徴とする。 【0034】上記構成により、ヒータへの通電がONになってから、供給する電力を上げたり、ON/OFFをくり返して制御する場合にはON時間の割合を多くして単位時間当たりの供給電力量を上げることによって、ヒータの温度を高くしたり、あるいは同じ温度でも通常は使用しない別のヒータにも通電させることによってドラム表面温度をより早く立ち上げたリ、より高い温度に保持することが可能となる。従って、感光ドラム表面の水分除去を促進することができ、画像流れの防止、抑制を可能とする。 【0035】また、第5の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間と、像担持体近傍または画像形成装置内部もしくは近傍の温湿度データの両方にもとづいて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0036】上記構成により、画像形成装置内部もしくは近傍の温湿度データも利用してヒータへの供給電力量を制御するため、例えば低湿度環境下では感光ドラム表面への水分付着が少なくて画像流れが発生しない場合などには、供給電力量は強化しない、あるいはOFFにするなどの制御をすることができる。従って、温湿度条件で必要な時にだけ感光ドラムヒータを強化、ON/OFF制御できるため、無駄な電力消費の削減や、機内の温度の昇温などの弊害防止が可能となる。 【0037】また、第6の発明は、上記温湿度データは、通電がOFFの状態の履歴あるいはONになった時点のどちらか一方あるいは両方であることを特徴とする。 【0038】上記構成により、通電がONになった時点での温湿度データを用いる場合には、メモリが不要であり制御も簡単にできるというメリットがある。 【0039】一方、通電がOFFの状態の温湿度の履歴データを使用する場合には、そのデータを格納するメモリや処理するプロセスが必要になるものの、感光ドラムヒータへの供給電力量をより適度に制御することができる。例えば、夜間や休日に画像形成装置本体を設置している部屋の空調機器も止められた場合、夏期は高温高湿度状態になることが多い。この時、空調機器をONにしてしばらくして、画像形成装置本体の電源をONにした場合には、温湿度は通常の値になっていても感光ドラム表面の吸着水分量はまだ変化していないために画像流れを発生する可能性がある。このような場合には、温湿度の履歴データを用いることで解決できる。 【0040】第7の発明によれば、前記ヒータへの通電が無かった時間と、給紙される転写材の種類に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0041】画像流れの発生状況は温湿度条件と共に、通紙する転写材の種類によっても変わる。したがってその両方をもとに、ヒータへ供給する電力量を制御することで、消費電力や弊害を最小限に抑えて画像流れを防止・抑制させることができる。 【0042】第8の発明によれば、前記ヒータへの通電が無かった時間と、複数の転写材収納部のうち選択された転写材収納部との組み合わせに応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0043】複数の転写材収納部に収納する転写材の種類を登録しておけば、選択された転写材収納部から転写材の種類を判別でき、転写材の種類を検知する機構無しに上記と同様の効果を得ることができる。 【0044】 【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本実施形態は、図7に示した画像形成装置に適応可能であり、基本的な画像形成動作は前述したとおりである。ここでは、感光ドラムヒータ部と制御の説明を行なう。 【0045】図8は感光ドラム1の断面を示したものであり、内部に感光ドラムヒータ20が配置される。感光ドラム1の後ろ側端部には、図9に示すようにフランジ22が取り付けられており、画像形成装置本体に取り付けられている接触子23が摺動することによって感光ドラムヒータ20へ給電する。 【0046】感光ドラムヒータ20は種々のものが使用可能である。例えば適度な抵抗を有するワイヤ線を樹脂シートにはさんだものや、図10に示すように金属粉やカーボン等をバインダと混ぜ合わせたものを樹脂シートにプリントしたものを用いることができる。図10において、20aは樹脂シート、20bはプリントされたくし形電極である。 【0047】ドラム表面温度は近傍に配置された温度センサ21によって測定され、所定の温度になるように感光ドラムヒータ用の電源をバイアスコントローラを介して制御する。 【0048】上記構成の画像形成装置において、本実施形態では感光ドラムヒータの通電を図1のタイミングチャートに示すように制御する。 【0049】すなわち、t0〜t1の画像形成動作あるいはスタンバイ中は感光ドラムヒータは40℃に保持されている。 【0050】ドラムヒータ■は本実施形態の制御を示している。t1で本体電源SWがOFFされるのと同時に電源プラグも抜かれてしまった場合には感光ドラムヒータ20への通電がストップする。例えば夜間通電がストップした状態で放置されると感光ドラムヒータ20のみならず、画像形成装置全体が冷えて室温に近づく。従って翌日朝に電源プラグ、本体電源SWをONしても、しばらくの間は感光ドラム表面温度は所定の温度に達しない。この状態から画像形成動作が行なわれると、前述した理由から画像流れ等の画像不良を引き起こしてしまう。そこで、t2〜t3の間だけ温調温度を48℃となるように制御することで、感光ドラム表面に吸着した水分を早く除去して画像流れを防止あるいは制御することができる。水分が充分に除去された後は通常の制御に戻して温調温度は40℃とする。この時の設定温度は画像形成装置の決定事項であるが、本実施形態における通常時の40℃は通常の使用状態で画像流れ等の画像不良防止・抑制に充分な温度であり、温度アップ時の48℃は、この温度でもトナーが溶融、凝固や感光ドラム上でトナーが融着等が起きることの無い上限温度としている。 【0051】上記制御における感光ドラム表面温度の推移を図2に示す。t0〜t1では40℃に保たれ、t1から徐々に室温に近づく。t2で再び感光ドラムヒータに通電されると、通常制御では■、本実施形態においては■のように立ち上がることになる。 【0052】(第2の実施形態)第1の実施形態からの変形例として、時間t2〜t3において温調温度と最大供給電力ともにアップするものである。感光ドラム表面温度は図2の■のように変化してより早く立ち上がることによって、本体電源ONの後、比較的早く感光ドラムヒータの効果を得ることができる。 【0053】なお、更に別の例として、t2〜t3において、図1、■のように、温調温度は40℃のままであるが、供給電力量を大きくして早く立ち上げて表面温度推移が図2■に示すように制御を行なっても良い。この場合、感光ドラム表面温度は短時間で所定の温度まで立ち上がり、かつ必要温度以上に上げないようにするため、装置全体の昇温防止にも効果がある。従って、連続的に画像形成を行なったとしても現像器やクリーナ内のトナー凝固や感光ドラム表面上でのトナー融着等の問題をより引き起こしにくくなる。 【0054】なお、本実施形態は図3に示すように、本体電源SWをOFFにしても電源プラグを抜かない場合であり、かつ感光ドラムヒータは本体電源SWとは独立に制御されている場合には、感光ドラム表面温度は常に一定に保たれている。 【0055】また、図4は従来の制御を示すものである。 【0056】(第3の実施形態)本実施形態は、感光ドラムヒータ20への通電がOFFの間の温湿度によって、通電ON直後の電力供給を制御しようとするものであるが、ここでは通電OFFの間の温湿度はほぼ一定であるものとして通電ON時の温湿度をもとに制御を行なう。 【0057】図5にタイムチャートを示す。時間t1〜t2の間に本体電源SW、電源プラグともOFFになっている時の温湿度を3つのケースに分けたものである。それぞれ、以下のように制御を行なう。 【0058】ケース■:高温高湿(27℃、80%)の場合t2で本体電源をONにした直後は画像流れが発生しやすいと判断し、t2〜t3の間は第1、2の実施形態に示したように感光ドラムヒータへの電力供給を強化する。具体的には、温度アップ、電力量アップまたはその両方。 【0059】ケース■:常温常湿(23℃、50%)の場合感光ドラムヒータの必要性は中程度のため、通常の制御どおりt2で感光ドラムヒータをONにする。 【0060】ケース■:低湿度(20℃、35%)の場合画像流れ等の画像不良が発生する確率は低いため、t2になってもOFFのままで良い。ただし、感光ドラムの感度には温度依存性が若干あるため、温度によっては(低温の場合には)ONにして電位と画像濃度の安定をはかるようにしても良い。 【0061】上記構成により、画像形成装置内部もしくは近傍の温湿度データをも利用して感光ドラムヒータへの供給電力量を制御するため、例えば低湿度環境下では感光ドラム表面への水分付着が少なくて画像流れが発生しない場合などには供給電力量は強化しない。あるいはOFFにするなどの制御をすることができる。従って、温湿度条件で必要な時だけ感光ドラムヒータを強化、ON/OFF制御できるため、無駄な電力消費の削減や、機内の過度の昇温などの弊害防止が可能となる。 【0062】(第4の実施形態)前述の実施例3においては、感光ドラムヒータ20への通電がOFFの間の温湿度はほぼ一定であるとして、通電ON時点での装置内部あるいは近傍の温湿度データをもとにその後の感光ドラムヒータ20への電力供給を制御するものであった。しかしながら、画像形成装置の設置されている部屋の空調設備の制御状態や外気の温湿度によって装置内部あるいは近傍の温湿度環境も変動することがある。例えば、夜間や休日に画像形成装置本体を設置している部屋の空調機器も止められた場合、夏期は高音高湿度状態になることが多い。この時、空調機器をONにしてしばらくして画像形成装置本体の電源をONにした場合には、温湿度は通常の値になっていても感光ドラム表面の吸着水分量はまだ変化していないために画像流れを発生する可能性がある。あるいは、画像形成装置近傍の温湿度データを測定するべく温湿度センサを設置している場合にも、装置外が通常温湿度になっていても実際に装着内部は高温多湿状態になっているために同様の問題が起こり得る。 【0063】そこで、本実施形態においては、感光ドラムヒータ20への通電がOFFからONになった瞬間の温湿度データだけではなく、通電がOFFの間の温湿度履歴データをもとに制御することにより上記問題点の防止をより精度よく行なおうとするものである。 【0064】図6のタイムチャートを参考に説明する。ドラムヒータ20への通電がOFFの時の温湿度状態は簡単のためここでは2種類変化するとして、それぞれのケースに対して以下のように制御を行なう。 【0065】 ケース■:初期20℃、35%→後半26℃、70%この場合、初期は低湿度状態にあったが、後半に高湿度状態に変化したために、本体電源ON(t2)直後に画像流れが発生しやすいと判断する。t2〜t3の間は第1、2の実施形態で示したように、感光ドラムヒータ20への電力供給を強化する。 【0066】 ケース■:初期26℃、70%→23℃、50%この場合、初期は高湿度状態にあったが、後半に通常の中湿度状態になってその間装置内部も中湿度状態に戻り、かつ感光ドラム表面の水分吸着状態も通常状態に戻ったと判断する。従って、感光ドラムヒータの必要性は中程度のため、t2からは通常の制御を行なう。 【0067】 ケース■:初期26℃、70%→後半24℃、35%この場合、後半は低湿度状態が続いたために、t2時点での感光ドラムヒータの必要性は低い。従って、t2以降もOFFのままで良い。なお、第3の実施形態のケース■と同様に、感光ドラムの電位安定化・画像濃度の安定化のためにt2でONにしても良い。 【0068】上記説明は、感光ドラムヒータ20の通電がOFFの間の温湿度状態を一度変化する仮定して説明したが、実際には連続的に変化するため、温湿度データは一定時間、例えば1時間毎に取り込むようにしても良い。そのうち、常に新しい8時間分のデータをもとに個々の空気中の水分量を求め、その単純平均値や新しいデータに重みづけをした平均値、変化率も考慮した平均値などを基準に制御しても良い。 【0069】(第5の実施形態)画像流れの発生状況は、温湿度条件と共に通紙する転写材の種類によっても変わる。すなわち、転写材に含まれるタルクその他の添加物や表面コート剤が感光ドラム表面に付着しやすいものは、画像流れがより発生しやすい。したがって、前述の第1〜4の実施形態に示した制御において、画像流れを発生しやすい転写材が使用される場合には、・感光ドラムの温度をより高くするようにヒータを制御・感光ドラムの温度アップされた時間をより長く制御・感光ドラムヒータを通常はONにしない温湿度条件でもONにする。 ・上記の組み合わせ等の制御を行なうことで、問題の抑制、防止をはかることができる。 【0070】添加物が感光ドラムに付着しやすい転写材は、一般的に高温環境下で電気抵抗率がより大きく低下する傾向があるため、転写材の電気抵抗率を測定することによって判別できる。 【0071】転写材の電気抵抗率を測定する手段としては、レジストローラ対17等に通紙時にバイアスを印加して電流値を検知する方法の他、公知の方法が利用可能である。 【0072】(第6の実施形態)実施例5において、画像流れが発生しやすい転写材を検知する方法の一例として、電気抵抗率を測定する方法を示した。 【0073】本実施例においては、複数の転写材収納部を有する画像形成装置の場合、選択された収納部によって感光ドラムヒータの通電がONになってからの供給電力量を制御する。したがって、転写材の電気抵抗率測定手段が不要となる。具体的な方法の例を以下に述べる。 【0074】図7のように(1)転写材収納部として、3つのカセット10〜12を有する画像形成装置の場合、画像流れの発生しやすい転写材はカセット10に収容されると予め登録しておく。画像形成を行なう時に、カセット10が選択された場合には、感光ドラムヒータへ供給する電力量を一定時間強化するように制御すれば良い。なお、感光ドラムヒータへの供給電力量を強化しても、感光ドラム表面の温度が上昇するまである程度の時間がかかるが、画像流れが発生するのも転写材が複数枚くり返して通紙されることによって起きるための抑制・防止には有効である。 【0075】(2)図7のマルチトレイ14から通紙しようとする場合、ユーザーが入力する転写材の種類、例えばコート紙、OHP用紙等が選択された時は、上記(1)と同様に制御すれば良い。 【0076】以上説明したように、複数の転写材収納部に収納する転写材の種類を予め登録しておけば、使用時に選択された転写材収納から転写材の種類を判別でき、あるいはユーザーの入力する情報によって判別できるので、転写材の抵抗測定手段等の検知機構無しに、第5の実施形態と同等の効果を得ることができる。 【0077】 【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1の発明は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電された前記像担持体表面に画像露光して画像情報に応じた静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写部位にて転写材に転写する転写手段と、前記像担持体内部あるいは近傍にあって、像担持体を加熱するヒータとを有する画像形成装置において、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0078】また、第2の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する単位時間当たりに平均電力量を制御することを特徴とする。 【0079】また、第3の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータの温度を制御することを特徴とする。 【0080】また、第4の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータの温度を通常よりも高くすることを特徴とする。 【0081】上記構成により、ヒータへの通電がONになってから、供給する電力を上げたり、ON/OFFをくり返して制御する場合にはON時間の割合を多くして単位時間当たりの供給電力量を上げることによって、ヒータの温度を高くしたり、あるいは同じ温度でも通常は使用しない別のヒータにも通電させることによってドラム表面温度をより早く立ち上げたリ、より高い温度に保持することが可能となる。従って、感光ドラム表面の水分除去を促進することができ、画像流れの防止、抑制を可能とする。 【0082】また、第5の発明は、前記ヒータへの通電が無かった時間と、像担持体近傍または画像形成装置内部もしくは近傍の温湿度データの両方にもとづいて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0083】上記構成により、画像形成装置内部もしくは近傍の温湿度データも利用してヒータへの供給電力量を制御するため、例えば低湿度環境下では感光ドラム表面への水分付着が少なくて画像流れが発生しない場合などには、供給電力量は強化しない、あるいはOFFにするなどの制御をすることができる。従って、温湿度条件で必要な時にだけ感光ドラムヒータを強化、ON/OFF制御できるため、無駄な電力消費の削減や、機内の温度の昇温などの弊害防止が可能となる。 【0084】また、第6の発明は、上記温湿度データは、通電がOFFの状態の履歴あるいはONになった時点のどちらか一方あるいは両方であることを特徴とする。 【0085】上記構成により、通電がONになった時点での温湿度データを用いる場合には、メモリが不要であり制御も簡単にできるというメリットがある。 【0086】一方、通電がOFFの状態の温湿度の履歴データを使用する場合には、そのデータを格納するメモリや処理するプロセスが必要になるものの、感光ドラムヒータへの供給電力量をより適度に制御することができる。例えば、夜間や休日に画像形成装置本体を設置している部屋の空調機器も止められた場合、夏期は高温高湿度状態になることが多い。この時、空調機器をONにしてしばらくして、画像形成装置本体の電源をONにした場合には、温湿度は通常の値になっていても感光ドラム表面の吸着水分量はまだ変化していないために画像流れを発生する可能性がある。このような場合には、温湿度の履歴データを用いることで解決できる。 【0087】第7の発明によれば、前記ヒータへの通電が無かった時間と、給紙される転写材の種類に応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0088】画像流れの発生状況は温湿度条件と共に、通紙する転写材の種類によっても変わる。したがってその両方をもとに、ヒータへ供給する電力量を制御することで、消費電力や弊害を最小限に抑えて画像流れを防止・抑制させることができる。 【0089】第8の発明によれば、前記ヒータへの通電が無かった時間と、複数の転写材収納部のうち選択された転写材収納部との組み合わせに応じて、通電がONになってからの所定時間ヒータへ供給する電力量を制御することを特徴とする。 【0090】複数の転写材収納部に収納する転写材の種類を登録しておけば、選択された転写材収納部から転写材の種類を判別でき、転写材の種類を検知する機構無しに上記と同様の効果を得ることができる。 【0091】なお、これまでの説明において、主に高湿度環境下での画像流れ防止を目的としてきたが、さらに画像濃度の安定化にも効果がある。すなわち、感光ドラムの帯電性能や露光時の感度には温度依存性があるため、画像形成装置の電源をONにしたのとほぼ同時に感光ドラムヒータもONされたとすると、画像形成可能状態になっても感光ドラム表面はまだ充分に加熱されていない。この時に画像形成をした場合と、その後感光ドラム表面が加熱された場合では、帯電電位や露光後の電位が異なるため画像濃度が異なってしまうことになる。さらにカラー複写機、プリンターでは色味の違いとしてもあらわれる。 【0092】これに対して、本発明では感光ドラム表面温度の立ち上がりが早いため、比較的早く画像濃度や色味が安定することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
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| 【出願日】 |
平成14年4月24日(2002.4.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090538 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 恵三 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−316205(P2003−316205A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月7日(2003.11.7) |
| 【出願番号】 |
特願2002−122022(P2002−122022) |
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