| 【発明の名称】 |
画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 慎也 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】現像剤帯電部材への現像剤付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持し、良好な画質を得ることのできるよう現像剤帯電部材のクリーニング工程を用い、かつ、現像剤担持体上の現像剤コート量が安定した画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナー帯電ローラ26へのトナー付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持し、良好な画質を得ることのできるよう、トナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンスを用い、かつ、クリーニングシーケンス後、画像形成動作まで所定の時間、現像装置4を回転駆動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】静電潜像担持体に現像剤を搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤に電圧を印加して帯電させる現像剤帯電部材と、前記現像剤担持体上への現像剤の供給および前記現像剤担持体上からの現像剤の剥ぎ取りを行う現像剤供給剥ぎ取り部材と、を有する現像手段と、前記現像剤担持体を回転駆動する駆動手段と、を備え、非画像形成時に前記現像剤帯電部材をクリーニングする現像剤帯電部材クリーニング工程を設けると共に、該現像剤帯電部材クリーニング工程と画像形成工程との間に、所定の時間、前記現像剤担持体を前記駆動手段で回転駆動する時間を設けたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項2】前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する第一の印加手段と、前記現像剤帯電部材に帯電バイアスを印加する第二の印加手段と、を備え、現像剤帯電部材クリーニング工程は、前記現像剤担持体に前記第一の印加手段から第一の電圧を印加すると共に、前記現像剤帯電部材に前記第二の印加手段から第二の電圧を印加し、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と逆極性にする工程から始まり、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と同極性となるようにする工程で終了することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 【請求項3】前記現像剤帯電部材クリーニング工程と画像形成工程との間の時間T2は、前記現像剤担持体上の現像剤量をm1、前記現像剤帯電部材の外径をφ1、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と逆極性になるように電圧を印加した時間をT1、前記現像剤供給剥ぎ取り部材により剥ぎ取ることのできる現像剤量をm2、前記現像剤担持体の外径をφ2、とした場合、T2>(φ2/φ1)×(m1/(m2−m1))×T1で示されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 【請求項4】静電潜像担持体に現像剤を搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤に電圧を印加して帯電させる現像剤帯電部材と、前記現像剤担持体上への現像剤の供給および前記現像剤担持体上からの現像剤の剥ぎ取りを行う現像剤供給剥ぎ取り部材と、を有する現像手段と、前記現像剤担持体を回転駆動する駆動手段と、を備え、画像形成工程終了後に前記現像剤帯電部材をクリーニングする現像剤帯電部材クリーニング工程を設けると共に、該現像剤帯電部材クリーニング工程終了後、所定の時間、前記現像剤担持体を前記駆動手段で回転駆動する時間を設けたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項5】前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する第一の印加手段と、前記現像剤帯電部材に帯電バイアスを印加する第二の印加手段と、を備え、現像剤帯電部材クリーニング工程は、前記現像剤担持体に前記第一の印加手段から第一の電圧を印加すると共に、前記現像剤帯電部材に前記第二の印加手段から第二の電圧を印加し、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と逆極性にする工程から始まり、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と同極性となるようにする工程で終了することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 【請求項6】前記現像手段と静電潜像担持体とそれに関わるプロセス手段とを、一体的なプロセスカートリッジに構成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機、プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置においては、静電潜像担持体上に形成した静電潜像を、現像手段である現像装置により現像剤であるトナーでトナー像として可視化することを行っている。 【0003】このような現像装置として、例えば、乾式一成分接触現像装置が提案され実用化されている。この装置の場合、多くは、回転する静電潜像担持体と同じく回転する現像剤担持体とを、適当な相対周速差で押圧もしくは接触させることで、静電潜像を現像している。 【0004】加えて、磁性材料が不要であり、装置の簡略化および小型化が容易である点、非磁性トナーを使用することでフルカラー画像形成装置に応用が可能である点等、多くの利点を有している。 【0005】現像剤担持体としては、弾性および導電性を有する現像ローラを使用することができる。すなわち、静電潜像担持体に押圧もしくは接触させて現像を行うため、特に静電潜像担持体が剛体である場合、これを傷つけることを避けるために、現像ローラを弾性体により構成するものである。 【0006】また、現像ローラ表面もしくは表面近傍に導電層を設け、現像バイアスとして直流DCバイアスを印加して使用することもできる。 【0007】図8は、従来の現像装置104の概略断面図である。 【0008】現像剤担持体である現像ローラ101は、導電性を有する弾性ローラであり、矢印C方向に回転駆動する。現像ローラ101には、静電潜像担持体上の静電潜像を現像するため直流DCバイアスを印加する。 【0009】現像ブレード102は、自由端側の先端近傍を現像ローラ101の外周面に面接触するように当接されている。この現像ローラ101と現像ブレード102の当接部を、現像ローラ101上に担持されたトナーが通過する際に、トナーへの電荷付与および表面のトナー薄層の形成が行われる。 【0010】さらに、現像剤供給剥ぎ取り部材としての弾性ローラ104が現像ローラ101に当接し、矢印D方向に回転駆動する。弾性ローラ104はスポンジローラであり、現像ローラ101へトナーの供給かつ現像されずに現像ローラ上に残ったトナーの剥ぎ取りを目的とし、現像ブレード102よりも現像ローラ101の回転方向上流側に配設されている。 【0011】トナー103は、非磁性一成分現像剤である。トナーの帯電性および転写性の向上を目的として、適当な量の疎水性シリカを外添している。 【0012】ところで、上記DC接触一成分現像方式を用いた現像方式において、近年、特開平11−119546号公報や、特開平11−119547号公報に開示されるように、高いトリボ安定性およびカブリ低減を目的として、現像剤帯電部材としてトナー帯電ローラを使用し、電気的にトナーを帯電させる手段を用いる方式が提案されている。 【0013】ここで、トナー帯電ローラを用いた従来の現像装置を図9に示す。この現像装置は、上記図8の現像装置にトナー帯電ローラ201をつけたものである。トナー帯電ローラ201には、トナー帯電バイアスが印加される。まず、上述の作用により、現像ローラ101上にトナーが担持される。 【0014】さらに、トナー帯電ローラ201の放電による電気的電荷付与により、現像ローラ101上のトナーに電荷が付与される。電荷付与されたトナーは、現像ローラ101によって搬送され、静電潜像担持体上の静電潜像を現像する。 【0015】ところで、トナー帯電ローラ201を用いる構成の現像装置では、現像ローラ101からトナー帯電ローラ201へのトナー付着を防止することが重要な課題である。トナー帯電ローラ201上にトナーが付着した場合、トナー帯電ローラ201の電荷付与性は低下し、よって、良好な画質を維持できなくなるためである。 【0016】そこで、トナー帯電ローラ201に付着したトナーをクリーニングするためのクリーニングシーケンス(クリーニング工程)が特開平11−119547号公報に開示されている。これは、トナー帯電ローラ201上に付着したトナーを、電界強度を変化させることにより、トナー帯電ローラ201から引き剥がすものである。 【0017】つまり、トナー帯電ローラ201と現像ローラ101間の電圧を変化させることで、現像ローラ101上のトナーを一旦トナー帯電ローラ201に静電的に回収させ、その後、トナー帯電ローラ201上の汚染トナーと共にトナー帯電ローラ201に付着されたトナーを現像ローラ101に吐き出させるというシーケンスである。 【0018】このクリーニングシーケンスにより、通紙枚数が増加しても、トナー帯電ローラ201に付着する汚染トナー量を少ない状態に維持でき、現像ローラ101上のトナーに安定して電荷を付与することが可能となる。 【0019】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のクリーニングシーケンス終了直後に画像形成を行った場合、画像濃度が周期的に著しく変化した画像不良が出現した。 【0020】この周期は、トナー帯電ローラ201と現像ローラ101間の電圧の変化間隔に相当しており、トナー帯電ローラ201に付着されたトナーを現像ローラ101に吐き出させることで、現像ローラ101上のトナー量が増加していることに起因している。 【0021】本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、現像剤帯電部材への現像剤付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持し、良好な画質を得ることのできるよう現像剤帯電部材のクリーニング工程を用い、かつ、現像剤担持体上の現像剤コート量が安定した画像形成装置を提供することにある。 【0022】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明にあっては、静電潜像担持体に現像剤を搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤に電圧を印加して帯電させる現像剤帯電部材と、前記現像剤担持体上への現像剤の供給および前記現像剤担持体上からの現像剤の剥ぎ取りを行う現像剤供給剥ぎ取り部材と、を有する現像手段と、前記現像剤担持体を回転駆動する駆動手段と、を備え、非画像形成時に前記現像剤帯電部材をクリーニングする現像剤帯電部材クリーニング工程を設けると共に、該現像剤帯電部材クリーニング工程と画像形成工程との間に、所定の時間、前記現像剤担持体を前記駆動手段で回転駆動する時間を設けたことを特徴とする。 【0023】前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する第一の印加手段と、前記現像剤帯電部材に帯電バイアスを印加する第二の印加手段と、を備え、現像剤帯電部材クリーニング工程は、前記現像剤担持体に前記第一の印加手段から第一の電圧を印加すると共に、前記現像剤帯電部材に前記第二の印加手段から第二の電圧を印加し、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と逆極性にする工程から始まり、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と同極性となるようにする工程で終了することが好適である。 【0024】前記現像剤帯電部材クリーニング工程と画像形成工程との間の時間T2は、前記現像剤担持体上の現像剤量をm1、前記現像剤帯電部材の外径をφ1、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と逆極性になるように電圧を印加した時間をT1、前記現像剤供給剥ぎ取り部材により剥ぎ取ることのできる現像剤量をm2、前記現像剤担持体の外径をφ2、とした場合、T2>(φ2/φ1)×(m1/(m2−m1))×T1で示されることが好適である。 【0025】静電潜像担持体に現像剤を搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤に電圧を印加して帯電させる現像剤帯電部材と、前記現像剤担持体上への現像剤の供給および前記現像剤担持体上からの現像剤の剥ぎ取りを行う現像剤供給剥ぎ取り部材と、を有する現像手段と、前記現像剤担持体を回転駆動する駆動手段と、を備え、画像形成工程終了後に前記現像剤帯電部材をクリーニングする現像剤帯電部材クリーニング工程を設けると共に、該現像剤帯電部材クリーニング工程終了後、所定の時間、前記現像剤担持体を前記駆動手段で回転駆動する時間を設けたことを特徴とする。 【0026】前記現像剤担持体に現像バイアスを印加する第一の印加手段と、前記現像剤帯電部材に帯電バイアスを印加する第二の印加手段と、を備え、現像剤帯電部材クリーニング工程は、前記現像剤担持体に前記第一の印加手段から第一の電圧を印加すると共に、前記現像剤帯電部材に前記第二の印加手段から第二の電圧を印加し、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と逆極性にする工程から始まり、前記第二の電圧と前記第一の電圧との電位差の極性を、現像剤の帯電極性と同極性となるようにする工程で終了することが好適である。 【0027】前記現像手段と静電潜像担持体とそれに関わるプロセス手段とを、一体的なプロセスカートリッジに構成したことが好適である。 【0028】 【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。 【0029】(第1の実施の形態)以下に本発明に係る第1の実施の形態について、添付図面に基づき説明する。図1は第1の実施の形態に係る画像形成装置の一態様である画像形成装置を示すものである。 【0030】図1に示す画像形成装置10は、静電潜像担持体としての感光体ドラム1を備える。 【0031】この感光体ドラム1は、矢印Aの方向に不図示の駆動手段により回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光体ドラム1の表面を均一に帯電するための帯電装置2、画像情報に基づきレーザーを照射し感光体ドラム1上に静電潜像を形成するスキャナ3、静電潜像をトナー像として現像する現像手段としての現像装置4、感光体ドラム1上のトナー像をメディア5に転写するための転写ローラ6、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写残トナーを除去するクリーナ7等が配設されている。 【0032】本実施の形態においては、現像装置4、感光体ドラム1及びその他の帯電装置2、クリーナ7等のプロセス手段を一体的にカートリッジ化し、プロセスカートリッジ8を形成し、画像形成装置10に着脱可能なものとなっている。 【0033】このプロセスカートリッジ8の各構成について、図2を用い説明する。 【0034】感光体ドラム1は、直径30mmのアルミシリンダの外周面に感光層を塗布して構成される剛体であり、不図示の駆動装置により、図中矢印Aの方向に回転駆動する。 【0035】帯電装置2は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを感光体ドラム1に当接させ、帯電バイアスを印加することで、感光体ドラム1表面を、Vd=−700Vに帯電する。画像信号に対応したレーザー光が、均一帯電された感光体ドラム1上に照射され、選択的に露光された部位は、Vl=−100Vとなり、静電潜像が形成される。 【0036】次に現像装置4について説明する。現像装置4は、現像容器21と現像剤担持体としての現像ローラ23とを備え、感光体ドラム1上の静電潜像を現像、可視化するようになっている。 【0037】現像容器21は、一成分現像剤として負帯電性の非磁性トナー22を収容する。 【0038】また、現像ローラ23は、現像容器21内の長手方向に延在する開口部に位置し、感光体ドラム1と対向配置されている。 【0039】本実施の形態において負帯電性の非磁性トナー22には、疎水性シリカを1.0wt%外添した、粒度分布に優れた略球形化トナーを用いている。 【0040】弾性を有する現像ローラ23は、直径16mmであり、上記現像容器21の開口部にて、図2に示す右略半周を現像容器21に突入し、左略半周面を現像容器21から露出して横設される。 【0041】現像ローラ23の現像容器21から露出した面は、現像装置4の左方に位置する感光体ドラム1に所定の侵入量となるように押圧、接触するように対向している。本実施の形態においては、感光体ドラム1に対して現像ローラ23が50μm侵入し、接触する。 【0042】この現像ローラ23には、現像バイアスとして、本実施の形態においてはVdc=−400Vの直流電圧が、図1に示す現像バイアス電源28から印加される。 【0043】現像ローラ23は、不図示の駆動手段としての駆動装置により、矢印B方向に回転駆動される。 【0044】現像ローラ23の表面は、トナー22との摺擦確立を高め、かつ、トナー22の搬送を良好に行うため、適度な凹凸を有している。本実施の形態における現像ローラ23は、シリコンゴムを基層とし、アクリル・ウレタン系ゴムを表面にコートした二層構成であり、Rz=10μmの粗さと、104〜106Ωの抵抗を有している。 【0045】上記現像ローラ23表面の抵抗の測定方法を説明する。現像ローラ23を、感光体ドラム1と等しい直径のアルミスリーブに、当接荷重500gfで当接させる。このアルミスリーブを、さらに感光体ドラム1と等しい周速で回転させる。本実施の形態において、感光体ドラム1は周速90mm/secで回転し、現像ローラ23は、感光体ドラム1よりも速い周速120mm/secで回転する。次に、現像ローラ23に、本実施の形態における現像バイアスと等しい−400Vの直流電圧を印加する。その際、アース側に10kΩの抵抗を設け、その両端の電圧を測定することで電流を算出し、現像ローラ23の抵抗を算出する。 【0046】一方、現像ローラ23の下方には、現像剤供給剥ぎ取り部材としての弾性ローラ24が当接され、回転可能に支持されている。 【0047】弾性ローラ24は、スポンジ構造や芯金上にレーヨン、ナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ23へのトナー供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。本実施の形態においては、直径16mmのウレタンスポンジローラであり、現像ローラ23と同一方向に回転駆動する。 【0048】現像ローラ23の上方には、弾性を有する現像ブレード25が、支持板金に支持され、自由端側の先端近傍を現像ローラ23の外周面に面接触にて当接するように設けられている。当接方向としては、当接部に対して自由端側の先端が、現像ローラ23の回転方向上流側に位置するカウンター方向となっている。本実施の形態においては、厚さ100μmのリン青銅製の金属薄板を用いている。 【0049】こうして、弾性ローラ24との摺擦により現像ローラ23上に担持されたトナーは、現像ブレード25との当接部を通過する際に、摩擦帯電により電荷付与されかつ薄層に規制される。 【0050】そして、現像ローラ23と現像ブレード25の当接部から現像ローラ23と感光体ドラム1との接触部の間には、現像剤帯電部材であるトナー帯電ローラ26が配設されている。本実施の形態において、トナー帯電ローラ26は直径8mmのゴムローラであり、Rz=5μmの粗さを有する。 【0051】また、不図示の押し圧部材により、現像ローラ23に100gfで荷重される。このトナー帯電ローラ26の当接により、現像ローラ23上のトナーは、最密充填され均一コートされることとなる。 【0052】トナー帯電ローラ26には、トナー帯電バイアスとして、本実施の形態においてはVdc=−1400Vの直流電圧が図1に示すトナー帯電バイアス電源29から印加され、放電による現像ローラ23上のトナー薄層への帯電が行われる。 【0053】次に、トナー帯電ローラ26のトナーへの電荷付与の方法について述べる。図3に示す通り、トナー帯電ローラ26の抵抗が108Ωである場合、実線に示すような挙動を示す。 【0054】また、トナー表面電位は印加電圧0Vにおいても−20Vの表面電位を持つ。これは弾性ローラ24および現像ブレード25で摩擦帯電を受けたためである。 【0055】図3は、図1に示される画像形成装置10および図2に示されるプロセスカートリッジ8のトナー帯電ローラ26におけるトナー放電特性のグラフである。 【0056】この摩擦帯電による表面電位を除外すると、図3の実線に示すようにトナーとの放電開始電圧は−600Vから傾き1で立ち上がっており、感光体ドラム1に対するDC放電帯電と同様な挙動を示す。 【0057】図4は、図1に示される画像形成装置10のトナー帯電ローラ26におけるトナー放電特性(トナー電位を除外したもの)のグラフである。トナー帯電ローラ26とトナー22の放電開始電圧は下記に示す式(1)、式(2)の交点で決まる。 【0058】すなわち、 Vb=312+6.2g …(1) Vg=g(Va−Vc)/[(Lt/Kt)+g] …(2) ここで、上式において、g:空間距離Vb:g>8μm時のパッシェン則の近似式Vg:トナー帯電ローラ、トナー層表面の空隙間電圧Va:トナー帯電ローラ印加電圧Vc:トナー層表面電位Lt:トナー層厚みKt:トナー層比誘電率である。 【0059】さらに図5は、トナー帯電ローラ26と現像ローラ23上のトナー22間印加電圧の差分に対するトナー22の帯電電荷量を示すグラフである。 【0060】本実施の形態で使用しているトナー22は粒度分布に優れ、形状が略球形であるため、現像ローラ23上のトナー層中のトナーと空気の割合が一定であり式(2)中のKtが安定し、安定な放電による電荷付与が行われる。 【0061】上記グラフはトナー帯電ローラ26の長手全域がトナーコート部に当接した場合である。トナー放電可能な抵抗範囲は、107Ω以下の場合、トナー放電可能なトナー帯電ローラ26とトナーコート部間の電圧が得られず、1011Ω以上の場合は本実施の形態のような構成では放電開始電圧が大きすぎ適当ではない。 【0062】したがって、トナー帯電ローラ26の抵抗の適正範囲は107〜1011Ωである。本実施の形態において、現像ローラ23の抵抗が108Ωを使用した場合は上記のトナー帯電ローラ26の抵抗適正範囲に当てはまる。 【0063】抵抗測定法は以下の通りである。直径16mmのアルミローラとトナー帯電ローラ26を当接荷重100gfで当接させ、直径16mmのアルミローラを90mm/secで回転させる。次にトナー帯電ローラ26に−400Vの直流電圧を印加する。アース側に10kΩの抵抗を配置し、その両端の電圧を測定し、電流を算出し、トナー帯電ローラ26の抵抗を算出する。 【0064】次に、トナー帯電ローラ26に付着するトナーのクリーニングについて説明する。 【0065】トナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンス(クリーニング工程)は、トナー帯電ローラ26と現像ローラ23間の電圧を変化させることで、現像ローラ23上のトナーを一旦トナー帯電ローラ26に静電的に回収させ、その後、トナー帯電ローラ26上の汚染トナーと共にトナー帯電ローラ26上に付着されたトナーを現像ローラ23に吐き出させるというシーケンスである。 【0066】このようなトナー帯電ローラ26と現像ローラ23間の電圧を変化させる動作は、図6に示した現像バイアス電源28とトナー帯電バイアス電源29を制御装置(CPU)(不図示)で制御することによって行われる。 【0067】本実施の形態では、トナーは負帯電性トナーを使用しており、図6に示すように、トナー帯電ローラ26に印加されるトナー帯電ローラバイアスと現像ローラ23に印加される現像バイアスの電位差は、現像ローラ23上のトナーをトナー帯電ローラ26に回収する場合の電位差Vr(回収電圧)においては正極性を示し、次のトナー帯電ローラ26上のトナーを現像ローラ23に吐き出させる電位差Vs(吐き出し電圧)においては負極性を示す。 【0068】図6において、aはトナー帯電ローラ26へのトナー帯電ローラバイアス、bは現像ローラ23への現像バイアスである。 【0069】本実施の形態においては、クリーニングシーケンス中に現像ローラ23へ印加する現像バイアスbを−600Vで一定とし、時間T1(トナー帯電ローラ26が1周以上する時間)に現像ローラ23に現像ローラ23上のトナーをトナー帯電ローラ26に回収させる回収バイアス(本実施の形態では0V)を印加する。 【0070】その後、時間T3(トナー帯電ローラ26が1周以上する時間)に現像ローラ23にトナー帯電ローラ26上のトナーを現像ローラ23に吐き出させる吐き出しバイアス(本実施の形態では−1000V)を印加する。 【0071】回収バイアスの持続時間T1は0.5秒、吐き出しバイアスの持続時間T3は0.5秒とした。 【0072】なお、画像形成動作の現像動作時には、現像ローラ23に−400Vの現像バイアスVdcを印加し、トナー帯電ローラ26には−1400Vのトナー帯電ローラバイアスを印加する。 【0073】このように、トナー帯電ローラ26に印加されるトナー帯電ローラバイアスと現像ローラ23に印加される現像バイアス間の電位差(トナー帯電ローラバイアス−現像バイアス)を、T1時にトナーと逆極性の電圧を印加した後、T3時にトナーと同極性の電圧を印加することにより、画像形成(現像動作)中にトナー帯電ローラ26に付着したトナーを取り除くことが可能となる。 【0074】また、回収バイアス、吐き出しバイアスの絶対値は放電開始電圧Vth未満にすることが望ましい。 【0075】上述のトナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンスは、その目的から、トナー帯電ローラ26上のトナーを現像ローラ23に吐き出させる吐き出しバイアスを印加して終了する。 【0076】そのため、吐き出しバイアスを印加した際の現像ローラ23上には、通常の回転駆動により現像ローラ23に担持されるトナーに加えて、回収バイアスを印加した際に現像ローラ23上からトナー帯電ローラ26に回収されたトナーが吐き出され、トナーコート量は明らかに増大することとなる。 【0077】本実施の形態においては、良好な画像を得るための現像ローラ23上のトナーコート量として0.4mg/cm2となるように設定している。また、現像ローラ23は、周速120mm/secで回転する。 【0078】現像ローラ23に現像ローラ23上のトナーをトナー帯電ローラ26に回収させる回収バイアス(本実施の形態では0V)を印加する時間T1は、トナー帯電ローラ26が1周以上する時間であり、本実施の形態において0.5秒である。 【0079】よって、現像ローラ23からトナー帯電ローラ26に回収されるトナーの総量は、24mg/cm2であり、これが、φ8mmのトナー帯電ローラ26上に担持される。したがって、トナー帯電ローラ26上のトナーコート量は、0.96mg/cm2となる。 【0080】吐き出しバイアスを印加した際には、トナー帯電ローラ26上のトナーコート量である0.96mg/cm2と、通常現像ローラ23に担持されたトナーコート量である0.4mg/cm2を加えた、1.4mg/cm2のトナーコート量となる。 【0081】この状態において画像形成を行った場合、トナーコート量が不均一となり画像濃度ムラが生じてしまう。 【0082】そこで本実施の形態においては、クリーニングシーケンス後、画像形成動作までの所定の時間、現像装置4を回転駆動させることで、現像ローラ23の下方に当接する弾性ローラ24により、増大したトナーコート量の剥ぎ取りを行い、良好な画像を得るためのトナーコート量である0.4mg/cm2となるようにすることを特徴としている。 【0083】弾性ローラ24によって剥ぎ取ることの可能なトナー量は、弾性ローラ24の素材、形状、現像ローラ23への侵入量等により変化する。 【0084】本実施の形態において、弾性ローラ24は、直径16mmのウレタンスポンジローラであり、現像ローラ23への侵入量は1.5mmである。弾性ローラ24の回転を停止させた状態で、現像ローラ23のトナーコート量を変化させ、弾性ローラ24との慴擦により完全に剥ぎ取ることが可能なトナー量を観測したところ、0.7mg/cm2であった。 【0085】この弾性ローラ24との摺擦により、クリーニングシーケンス後1.4mg/cm2まで増大した現像ローラ23上のトナーコート量は、適正なトナーコート量である0.4mg/cm2に復帰することができる。つまり、1.4mg/cm2のトナーコート量は、弾性ローラ24との慴擦により0.7mg/cm2剥ぎ取られ、かつ現像ローラ23へと最低でも、適正なトナーコート量である0.4mg/cm2供給される。よって、この1回の摺擦によって1.1mg/cm2のトナーコート量となる。上記工程を繰り返すことで、2回目の摺擦により0.8mg/cm2、3回目には、0.5mg/cm2となり、弾性ローラ24との慴擦により完全に剥ぎ取ることのできるトナー量である0.7mg/cm2よりも少なくなるため、適正なトナーコート量である0.4mg/cm2に復帰できる。 【0086】本実施の形態においては、クリーニングシーケンス後、画像形成動作までに、現像ローラ23が3回転以上するために、1.5秒の間隔を設けることで、画像形成時の現像ローラ23上のトナー量を、良好な画像を得るためのトナーコート量である0.4mg/cm2にすることができた。 【0087】つまり、良好な画像を得るための画像形成時の現像ローラ23上のトナーコート量をm1、現像ローラ23の周速をS、トナー帯電ローラ26の外径をφ1、トナー帯電ローラ26に回収させる回収バイアス印加時間をT1、とした時、クリーニングシーケンス後、増大した現像ローラ23上のトナーコート量は、(m1×S×T1)/(φ1×π) である。 【0088】また、弾性ローラ24により剥ぎ取ることのできるトナー量をm2、現像ローラ23の周速をS、現像ローラ23の外径をφ2、クリーニングシーケンス後、画像形成動作までの時間をT2、とした時、クリーニングシーケンス後、画像形成動作までの時間に剥ぎ取ることのできるトナー量は、((m2−m1)×S×T2)/(φ2×π) である。 【0089】このため、クリーニングシーケンス後、画像形成動作まで時間の時間T2により適正なトナーコート量を得るためには、((m2−m1)×S×T2)/(φ2×π)>(m1×S×T1)/(φ1×π) を満たすと良い。 【0090】まとめると、T2>(φ2/φ1)×(m1/(m2−m1))×T1とすることで、良好な画像を得るための適正なトナーコート量を得ることができる。 【0091】以上のようにして、トナー帯電ローラ26へのトナー付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持し、良好な画質を得ることのできるよう、トナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンスを用い、かつ、クリーニングシーケンス後、画像形成動作まで所定の時間、現像装置4を回転駆動させることで、画像形成時における現像ローラ23上のトナーコート量を適正にすることができ、現像ローラ23上のトナーコート量が安定した画像形成装置を提供することができる。 【0092】(第2の実施の形態)以下の本発明に係る第2の実施の形態について、図7を用いて説明する。その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。 【0093】第2の実施の形態は、第1の実施の形態で説明した画像形成装置において、トナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンスを、画像形成終了時に行った場合について説明する。 【0094】第1の実施の形態で説明したように、トナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンスは、その目的から、トナー帯電ローラ26上のトナーを現像ローラ23に吐き出させる吐き出しバイアスを印加して終了する。そのため、吐き出しバイアスを印加した際の現像ローラ23上には、通常の回転駆動により現像ローラ23に担持されるトナーに加えて、回収バイアスを印加した際に現像ローラ23上からトナー帯電ローラ26に回収されたトナーが吐き出され、トナーコート量は明らかに増大することとなる。 【0095】このような状態を維持したまま、次の画像形成動作を行った場合、トナーコート量が不均一となり画像濃度ムラが生じてしまう。 【0096】そこで、本実施の形態においては、画像形成動作終了後のクリーニングシーケンス後の所定の時間、現像装置4を回転駆動しつづけることで、現像ローラ23の下方に当接する、弾性ローラ24により、増大したトナーコートの剥ぎ取りを行い、良好な画像を得るためのトナーコート量となるようにすることを特徴としている。 【0097】第1の実施の形態に示したように、クリーニングシーケンス後に必要となる現像装置4の駆動する時間T2は、同様に、T2>(φ2/φ1)×(m1/(m2−m1))×T1とすることで、目的は達成される。 【0098】また、クリーニングシーケンス後に、所定の時間、現像装置4を回転駆動しつづけることが不可能な場合、次の画像形成動作開始時において、所定の時間、現像装置4を回転駆動する時間を設けることで、増大したトナーコート量の剥ぎ取りを行い、良好な画像を得るためのトナーコート量とすることができる。 【0099】この場合を、図7に示す。図7は画像形成動作終了後クリーニングシーケンスを行い、その後所定の時間、現像装置4を回転駆動する時間を設けている。 【0100】以上のようにして、トナー帯電ローラ26へのトナー付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持し、良好な画質を得ることのできるよう、トナー帯電ローラ26のクリーニングシーケンスを用い、かつ、クリーニングシーケンス後、所定の時間、現像装置4を回転駆動させること、または、次の画像形成動作開始時に、所定の時間、現像装置4を回転駆動させることで、次の画像形成時における、現像ローラ23上のトナーコート量を適正にすることができ、現像ローラ23上のトナーコート量が安定した画像形成装置を提供することができる。 【0101】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、現像剤帯電部材への現像剤付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持し、良好な画質を得ることのできるよう、現像剤帯電部材のクリーニング工程を用い、かつ、現像剤担持体上の現像剤コート量が安定した画像形成装置を提供することができる。 【0102】また、現像剤帯電部材クリーニング工程は、現像剤帯電部材への現像剤付着を防止し、常に安定した電荷付与性を維持することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
|
| 【出願日】 |
平成14年2月21日(2002.2.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085006 【弁理士】 【氏名又は名称】世良 和信 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−241514(P2003−241514A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月29日(2003.8.29) |
| 【出願番号】 |
特願2002−44391(P2002−44391) |
|