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【発明の名称】 画像形成装置
【発明者】 【氏名】笠原 伸夫
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】岩田 信夫
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】村松 智
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】松本 純一
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【要約】 【課題】現像剤収容部の交換操作によって、余剰現像剤と廃トナーとを装置本体から廃棄できるようにし、余剰現像剤と廃トナーとを廃棄するためのダウンタイムを、これらの廃棄操作のみのために必要としない画像形成装置を提供する。

【解決手段】現像剤カートリッジ125を、廃棄現像剤収容部126aと、補給現像剤102を収納するための補給現像剤収納部126bとの2つの収納部の一体構成とする。廃棄現像剤収容部は、余剰現像剤や廃トナーを収容するためのものである。補給現像剤収納部内の補給現像剤がなくなったとき、補給現像剤収納部の交換によって新たな現像剤の補充を行う。現像剤補給容器124から、現像剤カートリッジを現像装置100手前側に引き出し、新たな現像剤カートリッジを挿入する。新たな現像剤カートリッジは、補給用現像剤が収容された補給現像剤収納部と内部が空の状態である廃棄現像剤収容部とからなっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】表面に潜像を担持する像担持体と、トナーとキャリアとからなる現像剤によって該像担持体上の潜像を可視像化する現像装置と、該現像装置の現像部に該現像剤を補給する現像剤補給手段と、該現像剤補給手段によって補給するための現像剤を収容する補給現像剤収容部と、該現像部の余剰現像剤を現像部外に排出する現像剤排出手段と、該現像剤排出手段によって該現像部から排出された余剰現像剤を収容する余剰現像剤収容部と、該可視像を転写材に転写した後の該像担持体上に残留している廃トナーを該像担持体上から除去してクリーニングする像担持体クリーニング手段と、該像担持体クリーニング手段によって該像担持体から除去された廃トナーを収容する廃トナー収容部とを有する画像形成装置において、上記補給現像剤収容部の交換操作によって、上記余剰現像剤を収容した余剰現像剤収容部と、上記廃トナーを収容した廃トナー収容部との画像形成装置本体からの取り外しが行われるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】請求項1の画像形成装置において、上記余剰現像剤収容部と上記廃トナー収容部とを同一の廃棄現像剤収容部で構成し、かつ、上記補給現像剤収容部と該廃棄現像剤収容部とを一体的に該画像形成装置に対して着脱可能なカートリッジで構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】請求項2の画像形成装置において、上記余剰現像剤を上記廃棄現像剤収容部へ搬送する余剰現像剤搬送手段と、上記廃トナーを該廃棄現像剤収容部へ搬送する廃トナー搬送手段とを設け、該余剰現像剤搬送手段による該余剰現像剤の搬送経路と、該廃トナー搬送手段による該廃トナーの搬送経路とを、該廃棄現像剤収容部に至る手前で合流させたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーとキャリアを混合してなる、通称、プリミックス現像剤(2成分現像剤)を現像装置に補給して使用する、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2成分現像剤を用いて現像を行う画像形成装置としては、トナーの補給方法に次の2種類のものがある。1つは、現像によって消費されたトナーのみを補給する方法である。もう1つは、現像によってトナーのみが消費されてもトナーとキャリアとを補給する方法である。このうち、トナーのみを補給するものは、現像装置内でトナーと共に攪拌されるキャリアは攪拌頻度が多くなるにつれてキャリア同士が摩擦し合い劣化する。これによって、キャリアの破砕やキャリアの表面に施されているコート被膜の破損などが生じたり、キャリア間の摩擦によってトナー帯電量が上昇し、画像部に付着しにくくなったりする。その結果、現像能力が大幅に低下する。一方、トナーとキャリアとを補給するものは、補給により過剰になった現像部内の余剰現像剤を排出し、この補給と排出とを繰り返すことで現像部内の劣化現像剤を新たな現像剤に置換することができる。このため、キャリアの劣化を抑えることができる。
【0003】従来、このような現像剤中のキャリア劣化を抑えるための発明として、次の2つが知られている。第一に、特開昭51−13249号公報記載の「電子写真現像装置」がある。この装置は、現像部における現像剤のキャリアとトナーとの比率を検知する検知手段と、現像部に所定現像時間あるいは所定複写量に応じて定量のキャリアを供給する手段と、トナーを現像部に供給する手段とを有している。そして、上記検知手段による検知結果に基づいてトナーを現像部に供給し、現像部から所定量以上の現像剤を排出するように構成したものである。第二に、特開平4−353881号公報記載の「現像装置」がある。この装置は、現像剤担持体へ供給するための2成分現像剤を収容するハウジングと、プリミックス現像剤(2成分現像剤)からなる追加現像剤をハウジング内へ放出する放出手段と、ハウジング内の現像剤の量を検出する検出手段とを有している。そして、ハウジングには、現像剤を排出する出口ポートを設け、上記検出手段による検出結果が所定量以上である場合にハウジング内の現像剤を出口ポートから排出して現像剤量を減少させるようにしたものである。
【0004】上記2つの発明によれば、現像装置内の余剰現像剤を適宜除去することができ、キャリア劣化による現像能力の低下などを防止することができる。
【0005】上記2つの公報の発明はいずれも現像部内にトナーとキャリアの両方を適宜供給するよう構成されたものである。ただし、上記特開平4−353881号公報記載の「現像装置」ではトナーとキャリアとを予め混合してなるプリミックス現像剤をハウジングに供給するよう構成されている。一方、上記特開昭51−13249号公報記載の「電子写真現像装置」では、トナーとキャリアとを混合せずにそれぞれ独立して現像器へ供給するよう構成されている。従って、上記特開平4−353881号公報記載の構成と、上記特開昭51−13249号公報記載の構成では、ハウジング又は現像部への現像剤供給手段の構成が異なる。具体的には、上記特開平4−353881号公報記載の構成ではハウジング内への現像剤の供給手段を1つ設ければ済む。一方、上記特開昭51−13249号公報記載の構成では、キャリア供給手段とトナー供給手段との2つの供給手段を設ける必要がある。よって、後者の構成では、プリミックス現像剤を供給するものに比して装置構成が複雑となり装置が大型化したりコスト高となったりしてしまう。従って、プリミックス現像剤を補給して現像を行う画像形成装置の方が実用性が高い。
【0006】ここで、画像形成装置全般に言えることであるが、潜像担持体上に付着し転写材に転写されずに潜像担持体表面に残留した転写残トナーを次の画像形成に先立って廃トナーとして潜像担持体表面から除去する必要がある。そして、この廃トナーは画像形成装置本体から廃棄する必要がある。
【0007】上記転写残トナーの除去に関しては以下の発明が知られている。特開昭63−298370号公報記載の「トナーカートリッジ」において、トナー供給後に、トナー収納部の体積に対してトナー回収部の体積が大きくなるように両者の体積比を変更する体積比変更手段を設けている。また、このトナー回収部は、上記廃トナーを収容するためのものである。この構成によって、トナー収納部内のトナーが現像装置内へ供給されることで増加した収納部内の余剰空間を、廃トナー回収部に転用することができるものである。よって、トナー収納部とトナー回収部とを予め所定の容積ずつ確保しておくものに比して、全体の容積を大きくせずに済み、廃トナーと新品トナーとの混ざりあいを確実に防止できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プリミックス現像剤を補給して現像を行う画像形成装置においては、転写残トナーだけでなく現像器内の余剰現像剤も廃棄する必要がある。このため、新たな課題が生じることが分かった。それは、余剰現像剤と転写残トナーの両方を装置本体から廃棄する作業が必要となるため、廃棄作業のための装置停止が頻繁に発生し、これが画像形成動作不可時間であるダウンタイムとなってしまうことである。そして、装置のダウンタイムが多くなると、装置の信頼性が低下してしまう。
【0009】尚、上記特開平4−353881号公報記載の「現像装置」の場合、現像剤を排出する排出手段や排出された余剰現像剤を収容する余剰現像剤収容容器を新たに設ける必要がある。更に、この現像装置を用いた画像形成装置には、潜像担持体表面から除去した廃トナーを収容する廃トナー収容容器も設ける必要がある。これら余剰現像剤収容容器と廃トナー収容容器との2つの容器から内部の余剰現像剤や廃トナーを廃棄する際には、それぞれの廃棄作業を単独で行う必要がある。このため、余剰現像剤や廃トナーの装置本体からの廃棄を行う作業時間が必要となり、それが装置の駆動停止時間であるダウンタイムとなってしまう。
【0010】追加現像剤(プリミックス現像剤)を現像装置内の現像剤に供給する現像装置において余剰現像剤の装置本体からの廃棄作業を効率よく行うことができるようにした発明として次のようなものも知られている。それは、特開平8−95362号公報、特開平9−218575号公報、及び特開平9−244376号公報に記載された発明である。これら3つの公報の発明では、追加現像剤と現像装置内の余剰現像剤とをそれぞれの収容領域を有する同一のカートリッジ(容器)内に収容可能に構成している。この構成によれば、カートリッジ内部の追加現像剤が消費されて新たな現像剤を補充するときには、カートリッジを交換することで余剰現像剤の廃棄も同時に行うことが可能となる。新たな現像剤の補充作業は、画像形成を繰り返し実行していくうちに必ず必要となるものである。この補充作業としてのカートリッジ交換によって、余剰現像剤の廃棄も行うことは、余剰現像剤の廃棄作業を単独で行う必要がなくなり、余剰現像剤の廃棄作業のみのために要する作業時間の必要がなくなる。よって、余剰現像剤の廃棄作業を単独で行うのに要するダウンタイムを必要ないものとすることができる。
【0011】しかしながら、上記3つの公報の発明を採用した画像形成装置の場合でも、廃トナーを収容する廃トナー収容容器は別途必要である。そして、廃トナー収容容器内部の廃トナーを廃棄する作業を単独で行う必要がある。このため、廃トナーの廃棄のみのために要する作業時間が必要となり、それが装置の駆動停止時間であるダウンタイムとなってしまう。
【0012】また、プリミックス現像剤を現像装置内へ供給する現像装置を用いた画像形成装置について、特開平11−212361号公報では、次のような発明も提案されている。即ち、現像装置内の余剰現像剤と感光体クリーニングにより回収された廃トナーとを同一の回収室に回収し、回収室を画像形成装置本体から脱着できるようにしたものである。この発明によれば、専用容器を装置本体から取り出して収容されている余剰現像剤と廃トナーとを同時に廃棄することが可能となる。
【0013】しかしながら、上記特開平11−212361号公報の構成においても、回収室を装置本体から離脱させ、内部の余剰現像剤と廃トナーとを廃棄して再び回収室を装置本体に装着するという一連の作業が必要である。これは、新たな現像剤の補充操作とは独立して行われるものである。よって、この一連の作業時間がダウンタイムとなってしまう。
【0014】以上のことから、プリミックス現像剤(2成分現像剤)を補給して使用する現像装置を用いた画像形成装置で、次のことを可能にすることが求められるところである。即ち、余剰現像剤と廃トナーとを装置本体から廃棄するための画像形成動作停止時間、所謂ダウンタイムを、これらの廃棄操作のみのために必要とすることのないようにすることが求められる。
【0015】本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、余剰現像剤と廃トナーとを廃棄するためのダウンタイムを、これらの廃棄操作のみのために必要としない画像形成装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の画像形成装置は、表面に潜像を担持する像担持体と、トナーとキャリアとからなる現像剤によって該像担持体上の潜像を可視像化する現像装置と、該現像装置の現像部に該現像剤を補給する現像剤補給手段と、該現像剤補給手段によって補給するための現像剤を収容する補給現像剤収容部と、該現像部の余剰現像剤を現像部外に排出する現像剤排出手段と、該現像剤排出手段によって該現像部から排出された余剰現像剤を収容する余剰現像剤収容部と、該可視像を転写材に転写した後の該像担持体上に残留している廃トナーを該像担持体上から除去してクリーニングする像担持体クリーニング手段と、該像担持体クリーニング手段によって該像担持体から除去された廃トナーを収容する廃トナー収容部とを有する画像形成装置において、上記補給現像剤収容部の交換操作によって、上記余剰現像剤を収容した余剰現像剤収容部と、上記廃トナーを収容した廃トナー収容部との画像形成装置本体からの取り外しが行われるように構成されているものである。ここで、余剰現像剤収容部や廃トナー収容部を画像形成装置本体に設けた場合、そのためのスペースが必要となり、装置本体が大型化する原因となってしまう。余剰現像剤収容部と廃トナー収容部をそれぞれ独立して設けた場合、両者の収容部内にそれぞれ余剰現像剤又は廃トナーの最大収容可能量に対してゆとりスペースを設ける必要がある。例えば通常、廃トナーの装置外への排出作業は、サービスマンによって所定のタイミングで行われており、このため、排出作業を頻繁に行うことが難しく、廃トナー容器もある程度余裕のある大きさに設計せざるを得ない。また、余剰現像剤の装置外への排出作業をサービスマンが行っている場合にも、余剰現像剤収容部をある程度余裕のある大きさに設計せざるを得ない。このため、装置が大型化してしまう。実開昭64−30562号公報記載の「複写装置」において、感光体ドラムの内部に配設したトナー貯蔵部とトナー貯蔵部内のトナーを現像器へ搬送させる手段とでトナー補給部を構成したものがある。この装置は、プリミックス現像剤を補給する方式ではないが、本体内部のトナー貯蔵部のための配置スペースを省略して装置の小型化を図ることができる。しかしながら、この構成をプリミックス現像剤を補給する方式の装置に採用しても、余剰現像剤収容部と廃トナー収容部を設ける必要があり、装置が大型化してしまうことに変わりは無い。そこで、請求項2の画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記余剰現像剤収容部と上記廃トナー収容部とを同一の廃棄現像剤収容部で構成し、かつ、上記補給現像剤収容部と該廃棄現像剤収容部とを一体的に該画像形成装置に対して着脱可能なカートリッジで構成したものである。また、請求項3の画像形成装置は、請求項2の画像形成装置において、上記余剰現像剤を上記廃棄現像剤収容部へ搬送する余剰現像剤搬送手段と、上記廃トナーを該廃棄現像剤収容部へ搬送する廃トナー搬送手段とを設け、該余剰現像剤搬送手段による該余剰現像剤の搬送経路と、該廃トナー搬送手段による該廃トナーの搬送経路とを、該廃棄現像剤収容部に至る手前で合流させたことを特徴とするものである。請求項1乃至3の画像形成装置においては、補給現像剤収容部の交換操作を行うことによって、余剰現像剤を収容した余剰現像剤収容部と、廃トナーを収容した廃トナー収容部の装置本体からの取り出しも行うことができる。これによって、余剰現像剤と廃トナーとを装置本体から廃棄することになる。現像剤補給手段によって補給するための現像剤が補給現像剤収容部から無くなった場合、補給現像剤収容部への現像剤の補充は必要な操作である。この必要な現像剤の補充のための補給現像剤収容部の交換操作を行うことによって、余剰現像剤や廃トナーを廃棄することもできるため、これらの廃棄のための操作を現像剤の補充作業以外で単独に行う必要がなくなる。従って、これらを廃棄するためのダウンタイムが、これらの廃棄操作のみのためには必要なくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕以下、本発明の実施形態1を図に基づいて詳細に説明する。図1に、本実施形態1にかかる画像形成装置の説明図を示す。この現像装置が搭載された画像形成装置は、周知の電子写真プロセスにより画像形成される。
【0018】すなわち、図1において、潜像坦持体(感光体ドラム)1の表面には、帯電器3により均一に帯電され、露光像2が照射されることによって静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置100によりトナー像化(顕像化)された後、転写装置5によって転写紙P上に転写される。トナー像の転写された転写された転写紙Pは、図示しない定着装置に送られ、コピーまたはプリント物として機外のトレイ上に排出される。一方、トナー像を転写した後の潜像坦持体1は、クリーニング装置200によって表面に付着した残留トナーや紙粉等の異物が廃トナーとして除去された後、図示しない除電器によって残留電荷が除電される。
【0019】実施例における現像装置100は、2成分磁気ブラシ現像方式を用いた例を示している。ここで、現像剤101は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤からなり、そのトナーとキャリアとの混合比率は、通常、1.5〜5.0トナー重量%のものが用いられている。また、補給現像剤(プリミックス現像剤)102は、現像剤101と同様にトナーとキャリアとからなり、そのトナーとキャリアとの混合比率は、通常、70〜90トナー重量%のものが用いられている。
【0020】現像ローラ103は、内部に磁石を有する周知の現像ローラが使用されている。この現像ローラ103の表面に供給される現像剤101は、現像剤規制部材104によって、常に適正量となるように規制されている。
【0021】現像剤101は、現像容器105内で、撹拌部材106,107、剤ガイド部材108、及び、剤移送スクリュー109によって、撹拌されながら現像ローラ103へ移送・循環される。また、この現像剤101の濃度(トナーとキャリアの混合比率)は、現像剤濃度検知器120によって検知される。この現像剤濃度検知器120としては、従来公知の、現像剤101の透磁率を検知する検知器が最も知られている。
【0022】図1において、画像形成動作(コピー,プリント)が複数回進行し、現像容器105内の現像剤濃度が低下すると、補給現像剤102が現像容器105に補給される。補給現像剤102は、図3に示すように現像剤補給容器124内のカートリッジ125の一部に形成された補給現像剤収容部126bに収容している。これは、図示しない駆動モータ等により現像剤補給部材110を回転させて、現像容器105内に補給するものである。この現像剤補給部材110の回転によって、その周囲の一部に設けられた溝部によって、一定量の補給現像剤102を現像容器105内に補給し、現像容器105内の現像剤101の濃度を、所定の規定濃度に保つ。ここで、貯蔵された補給現像剤102の現像剤補給部材110への移送は、移送・撹拌部材111により行われる。
【0023】ところで、この種のプリミックス現像剤を用いた画像形成装置では、前述したように、その画像形成動作を繰り返し実行していくにつれて、その現像容器105内の現像剤中のキャリアの容量が次第に増大していく。これは、現像容器105内に収容されている現像剤101中のトナーが逐次消費されていくためである。このキャリアが増大したままの状態で、その画像形成動作が引き続き実行されると、この現像容器105内のキャリアが次第に疲労してくる。この結果、例えば、トナーフィルミング,破砕,キャリアの表面に施されているコート被膜の破損などを生じる。また、現像装置内のトナーとキャリアの混合比が変化(キャリアの混合比率が大きくなる剤濃度が低下する)するので、現像剤101の現像能力が大幅に損なわれる。
【0024】この増量したキャリアを現像容器105外に適時排出し、常に新しい現像剤(補給現像剤102)を補給すれば、現像装置100内の現像剤101の現像能力を、常に所定のレベルに維持することが可能となる。そこで、本実施形態1においては、現像容器105内の余剰、且つ、現像能力を損ないつつある現像剤101を、現像容器105外に確実に排出させることができるようにしている。
【0025】本実施形態1の現像装置100では、図1に示すように、現像容器105の一部に堰部(現像剤101の剤位規制部)105aを設けている。これにより、現像容器105内に補給された現像剤101の量が増大すると、その余剰(疲労)現像剤101’が、この堰部105aを乗り越え(オーバーフローして)現像容器から現像剤回収部121に導かれる。
【0026】ここで、現像容器から排出された余剰現像剤や感光体ドラム表面から回収した廃トナーを画像形成装置本体から廃棄するためには、その作業時間が必要となり、装置の駆動停止時間であるダウンタイムとなってしまう。そこで、本実施形態1においては、余剰現像剤や廃トナーを装置本体から廃棄するためのダウンタイムを必要としない構成を有し、これが特徴部となっている。以下に本実施形態1の特徴部について説明する。
【0027】図1に示すように、この堰部105aを乗り越えた余剰(疲労)現像剤101’は、現像剤カートリッジ125の一部に形成された余剰現像剤および廃トナーを収容するための廃棄現像剤収容部126a内に収納される。従って、廃棄現像剤収容部126aが余剰現像剤収容部としての役割をもっている。これは、図3に示すように、現像剤回収部121に付設された排出スクリュー122、及び、余剰現像剤搬送経路123からなる余剰現像剤搬送手段によって行われる。また、余剰現像剤は、現像剤補給容器124の一部に設けられた導入孔部124aを経て現像剤カートリッジ125に進入する。
【0028】また、感光体クリーニング装置200は、現像器によってトナー像が転写紙P上に転写された後感光体ドラム上に残留している転写残トナーや紙粉等の廃トナーをクリーニングするためのものである。この感光体クリーニング装置200は、感光体ドラム表面に先端が当接するクリーニングブレード201と保持部202とからなっている。そして、クリーニングブレード201で感光体ドラム表面から上記廃トナーを掻き落とし、受け皿である保持部202へ落下させる。このクリーニング装置200によって感光体ドラムから除去した廃トナーは、現像剤カートリッジ125の一部に形成された廃棄現像剤収容部126a内に収納される。従って、廃棄現像剤収容部126aが廃トナー収容部としての役割ももっている。これは、図3に示すように、クリーニング装置200内に付設された廃トナー排出スクリュー210、および廃トナー搬送経路220からなる廃トナー搬送手段によって行われる。また、廃トナーは、現像剤補給容器124の一部に設けられた導入孔部124aを経て現像剤カートリッジ125に進入する。
【0029】以上より、余剰現像剤収容部と廃トナー収容部とは同一の廃棄現像剤収容部126aで構成されているのである。
【0030】現像装置100の現像部は、図2に示すように、現像容器105と、前後の現像容器側板127,128によって支持されている。この前後の現像容器側板127,128の間には、現像ローラ103、撹拌部材106,107、剤移送スクリュー109が、それぞれ回転自在に横架支持されている。また、これらの現像ローラ103、撹拌部材106,107、剤移送スクリュー109は、それぞれ歯車にて連動回転するように連結されており、現像駆動モータ130によりそれぞれ回転駆動される。
【0031】一方、現像剤補給部材110、及び、移送・撹拌部材111(図1参照)は、補給モータ131により、移送・撹拌駆動歯車132及びこれに噛み合う他の歯車を介して、それぞれ駆動される。移送・撹拌部材111は、図1及び図3に示すように、現像剤カートリッジ125内の補給現像剤収容部126b内部に配設されている。図2において、補給モータ131により移送・撹拌駆動歯車132が回転されると、図3に示すように、移送・撹拌駆動歯車132と同軸に付設された駆動継手133が駆動される。これにより、この駆動継手133と噛み合う、移送・撹拌部材111の端部に付設された従動継手134が駆動され、移送・撹拌部材111が補給現像剤102を補給する向きに回転される。
【0032】上記排出スクリュー122の駆動は、撹拌部材106の一方の端面(前現像容器側板127の外面)に配設されたギヤ列122aを介して行われる。この排出スクリュー122の駆動は、専用モータによって行うようにしてもよい。この排出スクリュー122は、余剰現像剤余剰現像剤搬送経路123の内部に回転自在に挿通されており、その回転により余剰現像剤余剰現像剤搬送経路123の内部を通して余剰(疲労)現像剤101’の回収移送を行う。上記廃トナー排出スクリュー210の駆動は、クリーニング装置200の一方の端面に配設されたギヤ215が不図示の感光体端部に付設されたギヤと連結し駆動を受ける。この廃トナー排出スクリュー210の駆動は、専用モータによって行うようにしてもよい。この廃トナー排出スクリュー210は、廃トナー搬送経路220の内部に回転自在に挿通されており、その回転により廃トナー搬送経路220の内部を通して廃トナーの回収移送を行う。
【0033】現像剤カートリッジ125は、図5に示すように、廃棄現像剤収容部126aと、補給現像剤102を収納するための補給現像剤収容部126bとの2つの収納部が一体構成となって形成されている。また、上述の移送・撹拌部材111は、その補給現像剤収容部126b内に配設されている。また、この現像剤カートリッジ125の外周部の一部には、図4に示すように、2つの切欠き孔がそれぞれ設けられている。1つは、廃棄現像剤収容部126aに連通した導入孔部135、もう1つは補給現像剤収容部126bに連通した補給孔部136である。
【0034】以上の構成によって、現像剤カートリッジ125の廃棄現像剤収容部126aには、前述のように、堰部105aを乗り越えた余剰(疲労)現像剤101’が、搬送されて収容される。余剰現像剤の搬送は、排出スクリュー122、及び、余剰現像剤搬送経路123によって行われる。そして、現像剤補給容器124の一部に設けられた導入孔部124a、及び、この廃棄現像剤収容部126aに連通した導入孔部135を経て移送収容される。更に、廃棄現像剤収容部126aには、前述のように、感光体ドラムから除去された廃トナーも搬送されて収容される。具体的には、廃トナー排出スクリュー210、及び廃トナー搬送経路220により、導入孔部124a、及び、導入孔部135を経て移送収容される。
【0035】一方、この現像剤カートリッジ125の補給現像剤収容部126bに収納された補給現像剤102は、移送・撹拌部材111の回転により、現像剤補給部材110へ移送される。補給現像剤の移送は、補給現像剤収容部126bに連通した補給孔部136を通して行われる。そして、現像剤補給部材110の回転によって、所定複写(プリント)量に応じて所定量だけ現像容器105内に補給される。これにより、現像容器105内の現像剤101の濃度が、所定の規定濃度に保たれる。
【0036】そして、画像形成が繰り返し行われ、現像容器に補給するための補給用現像剤が補給現像剤収容部126bからなくなったとき、新たな現像剤の補充操作を行う必要が生じる。本実施形態1においては、現像剤カートリッジ125を現像剤補給容器124から着脱可能なに構成しており、かつ、廃棄現像剤収容部126aと補給現像剤収容部126bとを一体化して構成している。そして、新たな現像剤の補充操作は、現像剤補給容器124から、この現像剤カートリッジ125を現像装置100の手前側に引き出し、新たな現像剤カートリッジ125と交換する交換操作によって行う。交換後の新たな現像剤カートリッジ125は、補給用現像剤が収容された補給現像剤収容部126bと内部が空の状態である廃棄現像剤収容部126aとからなっている。このような現像剤カートリッジ125の交換によって、新たな現像剤の補充だけでなく廃棄現像剤収容部126aの装置本体からの取り出しが行われる。これにより、余剰現像剤101’と廃トナーとの装置本体から機外への廃棄を、廃棄のための単独の操作によらずに行うことができる。
【0037】〔実施形態2〕次に、実施形態2について説明する。図6は実施形態2にかかる画像形成装置の概略断面図、図7は図6の画像形成装置の概略斜視図である。この実施形態2においては、以下に説明するクリーニング装置200によって感光体ドラム表面から除去した廃トナーを廃棄現像剤収納部126aに搬送する経路以外の構成については、実施形態1と同様なので説明を省略する。上記実施形態1においては、廃トナー搬送経路220を直接、廃棄現像剤収納部126aへ搬送していた。しかし、本実施形態2では、図6に示すように、一旦余剰現像剤の搬送経路を形成している余剰現像剤余剰現像剤搬送経路123に合流させた後に搬送する。図7は、廃トナー搬送経路220と余剰現像剤余剰現像剤搬送経路123との合流部を更に詳しく示した図である。この図に示すように、廃トナー搬送経路220は、搬送経路の途中の合流位置Uにその上部から合流する。この合流部まで廃トナー搬送経路220内部を通過してきた廃トナーは、ここから余剰現像剤搬送経路123内部に落下し、余剰現像剤搬送経路123内部を通過して廃棄現像剤収納部126aに搬送される。また、余剰現像剤は、上記実施形態1と同様に、余剰現像剤搬送経路123内部を通過して廃棄現像剤収納部126aに搬送される。
【0038】本実施形態2によれば、廃棄現像剤収納部126aへの余剰現像剤と廃トナーとの搬送経路の接続部が1箇所で済む。これは、廃棄現像剤収納部126aを含む現像剤カートリッジ125への接続部が1箇所で済むことになる。従って、現像剤カートリッジ125を現像剤補給容器124から着脱可能としたために、搬送経路との接続部で発生しやすかった飛散トナーが、接続部が2箇所である場合に比して発生しにくくなる。また、現像剤カートリッジ125に対して着脱可能に接続させておく搬送経路が1つで済むため、搬送経路を2つ接続させるのに比して構成が容易となる。更に、搬送路の述べ長さが短くて済むため、その分装置の小型化を図ることができる。
【0039】以上、実施形態2においては、廃トナー搬送経路220を一旦余剰現像剤搬送経路123に合流させた後に廃棄現像剤収納部126aへ搬送するようにしているが、この構成に限るものではない。この逆に、余剰現像剤搬送経路123を一旦廃トナー搬送経路220に合流させた後に廃棄現像剤収納部126aへ搬送するよう構成してもよい。
【0040】また、現像剤カートリッジ125に接続させている搬送経路は、合流した下流側でその内部の断面積を余剰現像剤の搬送経路の断面積より広くしなくても構わない。なぜなら、廃トナーは、感光体ドラム表面から掻き落とされる度に、廃棄現像剤収納部126aへ搬送させ続ければ、一度に多量の廃トナーが搬送経路内部を通過することはないからである。よって、余剰現像剤が通過可能な断面積があればよく、広くするとしても加える面積は上記実施形態1の廃トナーのための搬送経路内部断面積より狭くてよい。従って、廃棄現像剤収納部126aを含む現像剤カートリッジ125への接続部を1箇所にしたために、接続部が大きくなることも回避でき、確実にトナー飛散を防止することができる。
【0041】上記本実施形態1及び実施形態2によれば、新たな現像剤の補充のために現像剤カートリッジ125を新たな現像剤カートリッジ125に交換することで、余剰現像剤や廃トナーを廃棄することにもなる。これは、補給用現像剤がなくなった現像剤カートリッジに、廃棄現像剤収容部126aを設けて余剰現像剤や廃トナーを収容しているためである。よって、新たな現像剤の補充動作即ち現像剤カートリッジ125の交換を行うことによって、余剰現像剤や廃トナーを廃棄することもでき、これらの廃棄を上記補充動作とは独立して行う必要がなくなる。よって、従来は補充動作のための操作時間とは別に必要であった余剰現像剤や廃トナーを廃棄する操作時間が必要なくなり、その操作時間に起因するダウンタイムが必要なくなる。また、新たな現像剤の補充と、余剰現像剤101’と廃トナーとの装置本体からの廃棄とを、カートリッジ125の交換という容易な操作によって行うことができる。これによって、従来サービスマンが行っていた廃トナーの廃棄作業を、ユーザー自身で行うことも可能となる。特に、上記実施形態2によれば、現像剤カートリッジ125を現像剤補給容器124から着脱可能としたために発生しやすかった飛散トナーを実施形態1に比して発生しにくくすることができる。この飛散トナーの発生場所としては、上記保持部202内の廃トナーを廃棄現像剤収容部126aへ搬送するための搬送経路220と現像剤カートリッジ125との接続部がある。また、現像剤回収部121内の余剰現像剤を廃棄現像剤収容部126aへ搬送するための、余剰現像剤搬送経路123と現像剤カートリッジ125との接続部もある。これらの接続部では、現像現像剤補給容器124に対して現像剤カートリッジ125を着脱可能にするために、現像剤カートリッジ125と搬送経路とが着脱可能となっている。このため、接続部に予期せぬ隙間が生じやすく、現像剤カートリッジ内の補給用現像剤や余剰現像剤、そして廃トナー等が隙間を介して現像剤カートリッジ外部に飛散しやすくなっている。実施形態1においては、廃棄現像剤収容部126aに搬送経路の接続部を2箇所形成する必要があった。これに対して、実施形態2においては、この接続部を余剰現像剤搬送経路123と廃棄現像剤収納部126aとの接続部1箇所にしたため、飛散トナーが発生しにくいのである。また、上記廃トナーの搬送経路220と上記余剰現像剤搬送経路123とを途中から合流させ、廃トナーと余剰現像剤とが合流部から同一の経路内を通過するよう構成している。従って、それぞれの搬送路を全て独立して形成している実施形態1に比して実施形態2の方が搬送路ののべ長さが短くて済むため、その分装置の小型化を図ることができる。
【0042】更に、上述した実施形態1及び2においては、モノクロ画像のみを形成する画像形成装置の構成を説明したが、カラー画像形成装置でも適用できるものである。カラー画像形成装置では、通常の白黒画像のみを形成する装置と比較して、トナーの消費量が非常に多い。それは、カラー画像形成装置は一般に、複数の現像装置を必要とし、且つ、その複写(またはプリント)すべき原稿の画像占有面積(絵柄の面積)が大きいからである。従って、この種のカラー画像形成装置では、その排出すべき余剰(疲労)現像剤の種類及び排出量、廃トナー量も多くなる。よって、本発明をカラー画像形成装置に適用すれば、その構造上より効果的、且つ、有効となる。
【0043】
【発明の効果】請求項1乃至3の画像形成装置によれば、余剰現像剤と廃トナーとを廃棄するためのダウンタイムを、これらの廃棄操作のみのために必要としない画像形成装置を提供することができるという優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
【出願日】 平成14年2月15日(2002.2.15)
【代理人】 【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
【公開番号】 特開2003−241512(P2003−241512A)
【公開日】 平成15年8月29日(2003.8.29)
【出願番号】 特願2002−39031(P2002−39031)