| 【発明の名称】 |
現像装置及びこれを備えた画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】足立 克己 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
【氏名】佐久間 将実 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態の適切化をはかり、現像剤を現像剤搬送部材上に均一かつ安定して供給することで、良好な画像形成を行えるようにする。
【解決手段】現像剤供給部材44が現像剤搬送部材41に当接する線圧力を、0.98mN/mm〜78.4mN/mmとする。また、現像剤搬送部材の表面を、現像剤搬送方向へ微速駆動する無端ベルトによって覆い、その無端ベルト上で現像剤を搬送するように構成する。さらに現像剤供給部材44に交番電圧を印加して、現像剤供給を効率的に均一に行うための交番電界を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、基材上に所定の間隔をあけて複数配列された電極を有し、それら電極に対して多相の交番電圧を印加することにより形成される進行波電界によって現像剤を前記像担持体に向けて搬送する現像剤搬送部材と、その現像剤搬送部材に当接し、現像剤を供給する現像剤供給部材とを備えた現像装置において、前記現像剤供給部材が前記現像剤搬送部材に当接する線圧力が、0.98mN/mm〜78.4mN/mmであることを特徴とする現像装置。 【請求項2】 前記現像剤供給部材が弾性部材によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の現像装置。 【請求項3】 前記現像剤供給部材の硬さが、JIS A硬度10°〜80°であることを特徴とする請求項2記載の現像装置。 【請求項4】 前記現像剤供給部材上に形成される現像剤層の付着量が、0.3mg/cm2〜8mg/cm2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像装置。 【請求項5】 前記現像剤搬送部材の表面は、この表面上において現像剤搬送方向へ微速駆動する無端ベルトによって覆われており、その無端ベルト上で現像剤が搬送されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の現像装置。 【請求項6】 前記無端ベルトの駆動速度に対し、前記現像剤供給部材の駆動速度が大きいことを特徴とする請求項5記載の現像装置。 【請求項7】 前記現像剤供給部材と接触する領域における前記無端ベルトの表面粗さRzが20μm以下であることを特徴とする請求項5または6記載の現像装置。 【請求項8】 前記現像剤供給部材に交番電圧が印加されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の現像装置。 【請求項9】 前記現像剤供給部材に印加される交番電圧は、その中心値をVs、振幅をVspp、前記現像剤搬送部材の電極に印加される2種類以上の電圧のうち、前記現像剤供給部材の電位に最も近い電圧をVd1とすると、||Vs|−|(1/2)×Vspp||−|Vd1|<0の関係を満たすことを特徴とする請求項8記載の現像装置。 【請求項10】 前記現像剤供給部材に印加される交番電圧の周波数をf1、前記進行波電界の周波数をf2とすると、f1>f2の関係を満たすことを特徴とする請求項8または9記載の現像装置。 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の現像装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、潜像担持体(像担持体)上に形成される静電潜像を現像剤などによって現像する現像装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に、進行波電界を用いて現像剤を搬送する機構(電界カーテン)を利用する現像装置及び画像形成装置に関する。 【0002】また、上記の静電潜像は所定の電荷を付与して帯電させた像担持体上に光情報を書き込んだものだけでなく、イオンフロー方式のように誘電体上に直接静電電荷潜像を形成するものや、トナージェット方式のように複数の開口部を有する電極に任意の電圧を印加することにより空間に静電潜像を形成し、現像剤を記録媒体に飛翔させて直接画像形成を行うものにも適用可能である。 【0003】 【従来の技術】複写機、プリンタ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に適用される現像装置としては、現在、像担持体に現像剤担持体を接触させずに現像を行う非接触方式の現像装置が注目されており、パウダーラウンド法・ジャンピング法や電界カーテン(進行波電界)を利用した方法が提案されている。 【0004】電界カーテンを用いた装置としては、例えば特公平5−31146号公報、特公平5−31147号公報などに、互いに位相が異なる複数種の交番電圧を発生する電源と、基材上に所定の間隔をあけて複数配列された電極に前記電源からの交番電圧を印加することにより形成される進行波電界によって現像剤を像担持体(感光体)に供給する現像剤搬送部材とを備えた現像装置が提案されている。 【0005】また、特開平3−21967号公報には、現像剤担持搬送体によって搬送される現像剤を予備荷電する予備荷電手段と、現像剤担持搬送体上に電界カーテンを作用させる電界カーテン発生手段とを設けた装置が提案されている。この公報に記載の装置において、予備荷電手段としては、例えば発泡ウレタンからなる予備荷電ローラが用いられており、その予備荷電ローラが現像剤担持搬送体に接するように設けられているとともに、この予備荷電ローラに先端が接するようにブレードが設けられている。予備荷電ローラは、現像剤担持搬送体との間で現像剤を摩擦することにより現像剤の予備帯電を行うとともに現像剤の層厚も規制するようになっている。 【0006】そして、特開平3−21967号公報には、上記構成により、現像剤を均一に適正な荷電量に帯電させることができるとともに、現像剤を像担持体に安定して搬送させることができるようになる。その結果、搬送時に現像剤が飛散したり、形成される画像にカブリが生じることを回避できることが記載されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、現像剤搬送部材に現像剤供給部材(予備荷電ローラなど)を圧接させて、現像剤搬送部材に現像剤を供給する方式の現像装置では、以下のような問題が発生する場合がある。 【0008】まず、現像剤供給部材の圧接力が弱すぎる場合、図5に示すように、現像剤供給部材と現像剤搬送部材の接触状態が不均一となり、現像剤供給状態にムラが生じて画像濃度の不均一が発生する場合がある。なお、図5(b)は、図5(a)のA方向から見た状態を模式的に示す図である。 【0009】一方、現像剤供給部材の圧接力が強い場合には、図6に示すように、現像剤搬送部材上に移動した現像剤を押し付ける力が強く、その押付け力Fsが、進行波電界による現像剤搬送力Ft(押付け力Fsに対して略垂直方向に働く力)の影響よりも強くなる場合がある。このような場合、現像剤供給部材から現像剤が供給されても、進行波電界による現像剤移動が上手く作用せず、供給された現像剤を有効に搬送できなくなって、現像剤搬送量の不足が生じる。 【0010】以上のように、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態が適切でない場合、現像剤搬送部材上への現像剤の供給状態が不均一となり、安定した現像剤搬送・現像工程を行うことができなくなる結果、画像形成に不具合が生じる場合がある。 【0011】本発明はそのような問題を解決するためになされたもので、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態の適切化をはかり、もって現像剤を現像剤搬送部材上に均一かつ安定して供給することのできる現像装置の提供と、そのような特徴をもつ現像装置を備え、良好な画像形成を行うことが可能な画像形成装置の提供を目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の現像装置は、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、基材上に所定の間隔をあけて複数配列された電極を有し、それら電極に対して多相の交番電圧を印加することにより形成される進行波電界によって現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送部材と、その現像剤搬送部材に当接し、現像剤を供給する現像剤供給部材とを備えた現像装置において、現像剤供給部材が現像剤搬送部材に当接する線圧力が、0.98mN/mm〜78.4mN/mm(0.1gf/mmから8gf/mm)であることを特徴としている。 【0013】なお、「線圧力」とは、現像剤供給部材の現像剤搬送部材への当接力をF、それら現像剤供給部材と現像剤搬送部材とがほぼ均一な圧力で当接している接触幅をLとしたときに、[F/L]で定義される物理量である。 【0014】本発明の現像装置において、現像剤供給部材が弾性部材によって構成されていることが好ましく、また、この場合、現像剤供給部材の硬さがJIS A硬度10°〜80°であることが好ましい。さらに、現像剤供給部材上に形成される現像剤層の付着量が0.3mg/cm2〜8mg/cm2であることが好ましい。 【0015】本発明の現像装置において、現像剤搬送部材の表面を、現像剤搬送方向へ微速駆動する無端ベルトによって覆い、その無端ベルト上で現像剤を搬送するように構成してもよい。この場合、無端ベルトの駆動速度に対し、現像剤供給部材の駆動速度を大きく設定することが好ましい。また、現像剤供給部材と接触する領域における無端ベルトの表面粗さRzを20μm以下にすることが好ましい。 【0016】本発明の現像装置において、現像剤供給部材に交番電圧を印加するようにしてもよい。この場合、現像剤供給部材に印加する交番電圧の中心値をVs、振幅をVspp、現像剤搬送部材の電極に印加される2種類以上の電圧のうち、現像剤供給部材の電位に最も近い電圧をVd1とすると、[||Vs|−|(1/2)×Vspp||−|Vd1|<0]の関係を満たすように条件設定を行うことが好ましい。また、現像剤供給部材に印加する交番電圧の周波数をf1、進行波電界の周波数をf2とすると、[f1>f2]の関係を満たすように条件設定を行うことが好ましい。 【0017】以下、本発明の現像装置を詳細に説明する。 【0018】まず、前記したように、現像剤供給部材にて現像剤を供給する方式の現像装置において、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態が適切でない場合つまり現像剤供給部材の圧接力が弱い場合や圧接力が強い場合、現像剤供給部材から現像剤が供給されても、進行波電界による現像剤移動が上手く作用せず、現像剤搬送量の不足が生じることがあるが、本発明の現像装置のように、現像剤搬送部材に対する現像剤供給部材の圧接力を規定することにより、そのような現像剤搬送量の不足を防止することができる。具体的には、現像剤供給部材が現像剤搬送部材に圧接する線圧力を0.98mN/mm〜78.4mN/mmとすることにより、現像剤搬送部材への現像剤の供給と進行波電界による現像剤移動がともに良好となり、安定かつ均一な現像剤搬送状態を得ることができる(後述する表1参照)。 【0019】本発明の現像装置において、現像剤供給部材を弾性部材によって構成すれば、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との間の位置精度を緩和しながら、所望の接触圧力を付与することが可能となり、現像剤の均一供給をより安定に行うことができる。 【0020】この場合、現像剤供給部材(弾性部材)の硬度が高すぎると、その振る舞いが剛体に近づき、所望の接触圧を得るための各部材の配置精度が高くなり、均一な現像剤供給を行うことが難しくなる。一方、現像剤供給部材の硬度が低すぎる場合には、現像剤供給部材に接触する部材の長期にわたる加圧力により現像剤供給部材が変形する。また、現像剤供給部材上の現像剤層を形成する際に、現像剤供給部材に接する現像剤層厚規制部材との圧接力が弱くなり、層厚規制作用や現像剤の摩擦帯電付与に不具合をもたらす場合がある。 【0021】以上の点を解消するには、現像剤供給部材の硬さをJIS A硬度10°〜80°とすることが好ましく、このような硬さ範囲とすることで、長期にわたって安定した現像剤搬送部材との接触状態を維持でき、かつ所望の安定した現像剤層を供給することが可能となる(後述する表2参照)。 【0022】本発明の現像装置において、現像剤供給部材上に形成される現像剤層の付着量は、0.3mg/cm2〜8mg/cm2であることが好ましい。その理由を以下に説明する。 【0023】まず、現像剤供給部材上に形成される現像剤層の付着量が少ない場合つまり現像剤層厚が薄い場合、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態のわずかな不均一でも、その影響を受けて、現像剤供給・搬送状態の不均一が生じることがある。また、接触不均一を是正するために接触圧を強めた場合、現像剤供給部材自体が現像剤搬送部材と接触する場合があり、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との摩擦力の影響で、現像剤供給部材の駆動状態が不安定となり、この場合も現像剤の供給・搬送の不均一をもたらす。 【0024】これとは逆に、現像剤供給部材上の現像剤付着量が多い場合つまり現像剤層厚が厚い場合、現像剤供給部材付近での現像剤の飛散が発生しやすくなったり、現像剤供給部材が回動する場合には現像剤供給部材自体の回動による遠心力により、現像剤飛散が生じやすくなる。 【0025】以上の点を解消するには、現像剤供給部材上に形成される現像剤層の付着量を規定すればよく、後述する表3に示すように、現像剤層の付着量を0.3mg/cm2〜8mg/cm2の範囲とすることで、安定した現像剤の供給・搬送状態が得られるとともに、装置内の現像剤飛散を抑制することが可能となる。 【0026】本発明の現像装置において、現像剤搬送部材の表面を、現像剤搬送方向へ微速駆動する無端ベルトによって覆い、その無端ベルト上で現像剤を搬送するように構成してもよい。このような構成を採用する理由を以下に説明する。 【0027】まず、現像剤搬送部材の表面は絶縁性フィルム等で覆われており、この上を現像剤が進行電界の作用を受けて移動する。この際、現像剤との接触により現像剤搬送部材表面が帯電し、局所的に電位が変化したり、現像剤が固着したりする場合がある。特に、供給部付近は現像剤との接触機会が最も多く、更に本発明のように、ある程度の接触圧をもって現像剤供給部材が接触回動する場合、現像剤搬送部材の供給部付近においては、上記の帯電現像が生じやすい場合がある。 【0028】このような点を考慮して、本発明の現像装置では、前記した構成つまり現像剤搬送部材の表面を、現像剤搬送方向へ微速駆動する無端ベルトによって覆い、その無端ベルト上で現像剤を搬送するという構成を採用しており、このような構成を採ることにより、現像剤の供給部近傍の現像剤搬送部材表面は常にリフレッシュされるので、安定した現像剤の供給・搬送が可能となる。 【0029】ここで、現像剤搬送部材上に無端ベルトを配置・駆動させた際、無端ベルトの微小な波打ちなどにより、現像剤供給部材との接触部がやや不均一になり、現像剤の供給・搬送状態に不具合をもたらす場合がある。また、無端ベルト表面上に十分な強度の進行波電界を形成するためには、無端ベルトの厚みを薄くする必要があり、このような薄いベルトを回転させた際に局所的に無端ベルトの波打ちが発生しやすくなる。 【0030】これを解消するため、本発明の現像装置では、無端ベルトの駆動速度に対し、現像剤供給部材の駆動速度を大きくするという構成を採用する。このように現像剤供給部材の駆動速度を大きくすると、無端ベルトと現像剤供給部材との接触部近傍では、現像剤供給部材が速く移動(回動)することになり、これにより無端ベルトにテンションがかかり、波打ち現象を抑えることができる。そして、このような作用により、現像剤供給部材との接触部の均一性を確保することができ、良好な現像供給・搬送を行うことができる。 【0031】また、無端ベルトが回動することにより、現像剤供給部材との間に摩擦力が作用するが、無端ベルトの表面粗さが大きい場合、無端ベルトの回転が不安定となり、現像剤供給部材との接触状態に変化が生じ、現像剤の供給・搬送性に不具合をもたらす場合がある。 【0032】これを解消するため、本発明の現像装置では、現像剤供給部材と接触する領域における無端ベルトの表面粗さRzを20μm以下にする。このように無端ベルトの表面粗さを小さくすることで、無端ベルトと現像剤供給部材との摩擦力の変化を抑制でき、安定した無端ベルトの回転、現像剤供給部材の接触状態の均一化をはかることができる。 【0033】さらに、現像剤供給部材から現像剤搬送部材へ現像剤を供給する場合、現像剤層は現像剤供給部材上に、ある程度の凝集力をもって付着しており、直流的な電界成分だけでは、スムーズに現像剤供給を行えない場合があるが、本発明の現像装置のように、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との間に交番電界を形成することで、電界強度の周期的な強弱変化により、現像剤供給部材上の現像剤層がほぐされ、安定にかつ均一に現像剤供給が行われる。さらには、基本的に現像剤搬送部材には進行波を発生させるための交番電圧が印加されており、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との間には交番電界が形成されている。しかしながら、ここでの交番電界は、進行波を発生させるために最適化された印加電圧に基づくものであり、現像剤供給に対して最適でない場合もある。 【0034】このような点を考慮し、本発明の現像装置では、現像剤供給部材に交番電圧を印加し、現像剤供給を効率的に均一に行うための交番電界を形成するという構成を採用する。このように現像剤供給部材に交番電圧を印加することにより、更に良好な画像形成を行うことができる。 【0035】ここで、現像剤供給部材に交番電圧を印加する場合、所望の極性の現像剤が現像剤搬送部材側に移動するような電界が形成されるように交番電圧を設定すればよい。また、交番電界を形成することで、上述のように現像剤が不足することなく供給される。しかしながら、まれに過剰に現像剤が供給されてしまうことがある。 【0036】このような現像剤の過剰供給を防止するには、現像剤供給部材に印加する交番電圧を、前記した条件[||Vs|−|(1/2)×Vspp||−|Vd1|<0]を満たすような条件設定を行うことが好ましい。 【0037】このような条件設定を行うと、現像剤搬送部材に印加されている電圧よりも低い状態となる電圧が現像剤供給部材に印加されるので、所望の極性の現像剤を逆方向つまり現像剤供給部材側へ戻す作用が生まれる。この作用により、過剰に現像剤が供給された場合に、その過剰現像剤を現像剤供給部材側へ戻す効果が生じる結果、より均一でかつ安定な現像剤供給・搬送を行うことができる。 【0038】また、現像剤供給部材に交番電圧を印加する場合、現像剤供給部材に印加する交番電圧の周波数f1と進行波電界の周波数f2とを[f1>f2]の関係を満たすように設定すること好ましい。このようにすれば、現像剤搬送部材側の進行波電界の周期よりも、現像剤供給部材による交番電界周期の方が短くなるため、進行波電界周期の状態に拘わらず、交番電圧による供給安定化・均一化効果を発現することができ、より安定した現像剤の供給・搬送が可能となる。 【0039】本発明において、以上の特徴を有する現像装置を用いて画像形成装置を構成してもよい。この場合、現像剤搬送の均一性及び安定性が向上するので、良好な画像形成を行うことが可能な画像形成装置を提供することができる。 【0040】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 【0041】<実施形態1>図1は本発明の現像装置を備えた画像形成装置の実施形態の構成を示す図である。 【0042】この画像形成装置Xの内部には、像担持体としての円筒状の感光体ドラム1が設けられている。この感光体ドラム1を中心として、その周囲に、帯電部材2、露光部材3、現像装置4、転写部材5、クリーニング部材6、及び除電部材7がこの順で配置されている。 【0043】また、感光体ドラム1と転写部材5との間には、記録媒体としての用紙(PPC用紙等)Pが搬送される用紙搬送路が配置されている。用紙搬送路の搬送方向から見て感光体ドラム1の下流側には、上下一対の定着部材81,81を備えた定着装置8が配置されている。 【0044】電子写真プロセスでは、感光体ドラム1に原稿像、あるいはホストコンピュータ(図示せず)からのデータに対応した静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置4によって現像(可視化)され、用紙P上に転写されて画像形成が行われる。 【0045】感光体ドラム1は、導電性基体11上に光導電層12が形成されており、帯電部材2から上記各部材3〜7の配置順に従って回転可能となっている。まず、感光体ドラム1の表面(光導電層12)は、帯電部材2によって所定の電位となるまで帯電される。所定電位まで帯電された感光体ドラム1の表面は、感光体ドラム1の回転によって露光部材3の位置まで到達する。この露光部材3は書き込み手段であり、画像情報に基づいて、例えばレーザ光などの光によって帯電している感光体ドラム1の表面上に画像を書き込む。これによって、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体ドラム1の表面は、その感光体ドラム1の回転によって現像装置4の位置まで到達する。 【0046】現像装置4では、現像剤搬送部材41上を搬送される現像剤(トナー)Tによって、感光体ドラム1の表面の静電潜像を現像剤像として現像する。現像剤Tが担持された感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によって転写部材5の位置まで到達する。 【0047】転写部材5は、感光体ドラム1の表面上の現像剤Tを用紙P上に転写する。感光体ドラム1から用紙P上に転写された現像剤像は、定着装置8によって用紙P上に定着される。 【0048】現像剤像が転写された後の感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によってクリーニング部材6の位置まで到達する。クリーニング部材6は、感光体ドラム1の表面に残留している現像剤Tや紙粉などを除去する。クリーニング部材6によってクリーニングされた感光体ドラム1の表面は、この感光体ドラム1の回転によって除電部材7の位置まで到達する。 【0049】除電部材7は、感光体ドラム1の表面に残留している電位を除去する。上述した一連の動作によって一回の画像形成が終了する。 【0050】感光体ドラム1としては、例えばアルミニウムなどで製作された導電性基体(金属ドラム)11の外周面に、アモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)や有機光半導体(OPC)などの光導電層12が薄膜状に形成されてなる構成が挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0051】帯電部材2としては、例えばタングステンワイヤなどの導電線、金属性のシールド板、グリッド板からなるコロナ帯電器や帯電ローラ、帯電ブラシなどの構成が挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0052】露光部材3としては、例えば半導体レーザや発光ダイオードなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0053】転写部材5としては、例えば、コロナ転写器、転写ローラ、転写ブラシなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0054】クリーニング部材6としては、クリーニングブレードなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0055】除電部材7としては、除電ランプなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0056】次に、現像装置4について説明する。 【0057】現像装置4は、図2に示すように、ケーシング40、現像剤搬送部材41、ミキシングパドル42、支持部材43、現像剤供給部材44、現像剤回収部材45及び現像剤層厚規制部材46などによって構成されており、現像剤搬送部材41に多相交流電源47及び現像バイアス直流電源48が接続されている。 【0058】ケーシング40は、現像剤Tを内部に収容するものであり、また、必要に応じて現像装置4を構成する部材を支持するものである。 【0059】ミキシングパドル42は、ケーシング40内に収容されている現像剤Tを混合するためのものである。 【0060】現像剤搬送部材41は、感光体ドラム1の現像領域に対向して略平面を形成するようなベルト形状となっている。なお、本実施形態では、現像剤搬送部材41として略平面状のものを示しているが、現像剤搬送部材41の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、緩やかな曲面を形成するような形状であっても構わない。 【0061】現像剤搬送部材41は、現像装置4における上下方向に対して若干傾斜して、感光体ドラム1の表面における現像領域の接線に対して略平行となるように配置されている。また、ベルト形状の現像剤搬送部材41が上記配置を保持できるように、現像剤Tを搬送する表面とは反対側の表面に、現像剤搬送部材41を保持する支持部材43が設けられている。 【0062】現像剤搬送部材41の下方端部には、現像剤搬送部材41の表面上を搬送される現像剤Tを供給する現像剤供給部材44が設けられている。現像剤搬送部材41の上方端部には、この現像剤搬送部材41の表面の現像剤Tをケーシング40内部に回収するための現像剤回収部材45が設けられている。なお、本実施形態では、現像剤回収部材45が現像剤搬送部材41の表面に回転可能に接触している形態としているが、これに限定されるものではなく、非接触の形態や、回動しない形態であってもよい。 【0063】現像剤供給部材44は、ケーシング40内に収容されている現像剤Tを現像剤搬送部材41に供給するためのものであり、現像剤搬送部材41に後述する線圧力で当接した状態で設けられている。現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41との圧接力はバネ等によって与えられる。現像剤供給部材44には、その表面上に形成する現像剤層の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材46が当接している。 【0064】現像剤供給部材44の材質としては特に限定されるものではないが、例えばシリコーン、ウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−メチレン共重合体)などのソリッドゴム、発泡ゴムなどが挙げられる。また、カーボンブラックやイオン導電剤を添加することによって導電性を付与してもよい(電圧印加も可能)。 【0065】なお、現像剤供給部材44及び現像剤搬送部材41の弾性率を調整して両者の位置関係を制御するようにしてもよい。さらに、現像剤供給部材44に印加する電圧を適切な値に設定し、現像剤供給部材44に現像剤Tを帯電させる機能を付加するようにしてもよい。あるいは、現像剤供給部材44の前段に、例えば薄板状のブレード(材料としては、現像剤供給部材44と同じものが使用可能)を設けて現像剤Tを帯電させるようにしても構わない。 【0066】現像剤回収部材45は、感光体ドラム1上の静電潜像の現像に寄与しない現像剤Tを回収してケーシング40内に戻すためのものであり、その材質としては、特に限定されないが、例えば現像剤供給部材44と同様のものを使用することができる。 【0067】支持部材43は、ベルト形状の現像剤搬送部材41を感光体ドラム1の現像領域に対向した状態を保持するためのもので、その構成は特に限定されるものではない。例えば、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene:アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂などを挙げることができる。 【0068】現像剤搬送部材41は、電界カーテン作用により現像剤Tを搬送するものであり、図3に示すように、絶縁層からなる基材41a上に、電界カーテン作用を発生させる長尺状の進行波発生電極41bが、4本を1組として複数組が順次連続して配設されている。この現像剤搬送部材41の表面側は表面保護層41cによって覆われている。 【0069】そして、これらの進行波発生電極41b・・41bに多相交流電源47から多相の交番電圧が印加されることにより、現像剤搬送部材41の表面に平行となる方向に電界カーテンが発生し、これによって現像領域まで電界カーテン作用により現像剤Tを搬送するようになっている。また、進行波発生電極41b・・41bには現像バイアス直流電源48にてバイアス電圧が印加される。 【0070】現像剤搬送部材41の具体例を挙げると、例えば、基材41a:ポリイミド(厚さ25μm)、進行波発生電極41b:銅(厚さ18μm)、表面保護層41c:ポリイミド(厚さ25μm)といった構成を挙げることができる。 【0071】進行波発生電極41bは、約50dpi(dot per inch)〜300dpi、すなわち約500μm〜85μmのピッチの間隔を保って互いに平行に配置されており、幅40μm〜250μm程度の微小電極となっている。 【0072】なお、本実施形態では、4本の進行波発生電極41bを1組とし、これら各組の進行波発生電極41bに対して、例えば図4に示すような電圧波形の4相の交番電圧を印加し、進行波発生電極41b・・41b上に進行波電界を形成しているが、これに限定されるものではなく、3本の進行波発生電極41bを1組として3相の交番電圧を印加しても構わない。 【0073】上記電圧波形は正弦波や台形波などでもよく、電圧値の範囲としては100V〜3kV程度が好ましい。また、周波数の範囲としては100Hz〜5kHzが好ましい。ただし、これらの電圧値や周波数については、進行波発生電極41bの形状、現像剤Tの搬送速度、現像剤Tの使用材料などによって適正値を設定すればよく、特に限定されるものではない。 【0074】次に、本発明の特徴部分を以下に説明する。 【0075】まず、図2の実施形態のように、現像剤供給部材44にて現像剤Tを現像剤搬送部材41に供給する方式の現像装置において、図5及び図6に示すように、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態が適切でない場合つまり現像剤供給部材の圧接力が弱い場合や圧接力が強い場合、現像剤供給部材から現像剤が供給されても、進行波電界による現像剤移動が上手く作用せず、現像剤搬送量の不足が生じることがある。 【0076】このような点を解消するには、現像剤搬送部材41に対する現像剤供給部材44の圧接力を規定すればよい。 【0077】現像剤搬送部材41が現像剤搬送部材41に圧接する線圧力を変化させた際の現像剤搬送性の均一性及び搬送量の状態を検討したところ、下記の表1に示す結果が得られた。 【0078】なお、「線圧力」とは、現像剤供給部材44の現像剤搬送部材41への当接力をF、それら現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41とがほぼ均一な圧力で当接している接触幅をLとしたときに、[F/L]で定義される物理量とする。例えばA4幅の印字の場合、長尺方向の幅が約250mm程度の現像剤供給部材44とすると、現像剤供給部材44への当接力が9800mNのとき、線圧力は39.2mN/mmになる。 【0079】 【表1】
この表1の結果から明らかなように、現像剤供給部材44が現像剤搬送部材41に当接する線圧力を0.98mN/mm〜78.4mN/mm(0.1gf/mmから8gf/mm)となるように条件設定を行うことで、現像剤搬送部材41への現像剤の供給と進行波電界による現像剤移動がともに良好となり、安定かつ均一な現像剤搬送状態を得ることができる。 【0080】ここで、本発明に適用する現像剤供給部材44は弾性材料であってもよい。具体的には、前記したようなシリコーン、ウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−メチレン共重合体)などのソリッドゴム、発泡ゴムなどゴム系の材料を金属シャフト上に配置したり、あるいはスポンジ状の材料をシャフト上に配置してその表面側にゴムやフィルム状の材料を配置する等の方法で現像剤供給部材44を弾性部材で構成する。 【0081】このように現像剤供給部材44を弾性部材で構成すれば、現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41との間の位置精度を緩和しながら、所望の接触圧力(線圧力)を付与することが可能となり、現像剤の均一供給をより安定に行うことができる。 【0082】この場合、現像剤供給部材44の硬さを、JIS A硬度10°〜80°の範囲とすることが好ましい。なお、現像剤供給部材44の硬さは、市販のゴム硬度計を用いてJIS K 6301−1975に準じて測定した値とする。 【0083】現像剤供給部材44の硬さが上記範囲であることが好ましい理由を以下に説明する。 【0084】現像剤供給部材44の硬さを変化させた際の現像剤の供給・搬送性の状態を検討した。その結果を下記の表2に示す。 【0085】 【表2】
この表2の結果から明らかなように、現像剤供給部材44の硬度が高すぎる場合(上記ゴム硬度が80°以上)では、その振る舞いが剛体に近づき、所望の接触圧を得るための各部材の配置精度が高くなり、均一な現像剤供給を行うことが難しくなる。一方、現像剤供給部材44の硬度が低すぎる場合(上記ゴム硬度が10°以下)には、現像剤供給部材44に接触する部材の長期にわたる加圧力により現像剤供給部材44が変形する。また、現像剤供給部材44上に現像剤層を形成する際に、現像剤供給部材44に接する現像剤層厚規制部材46との圧接力が弱くなり、層厚規制作用や現像剤の摩擦帯電付与に不具合をもたらす場合がある。 【0086】以上の点を考慮すると、現像剤供給部材44の硬さをJIS A硬度10°〜80°の範囲とすることが好ましく、このような硬さ範囲とすることで、長期にわたって安定した現像剤搬送部材41との接触状態を維持でき、かつ所望の安定した現像剤層を供給することが可能となる。 【0087】本発明において現像剤供給部材44上に形成される現像剤層の付着量は、0.3mg/cm2〜8mg/cm2であることが好ましい。その理由を以下に説明する。 【0088】まず、現像剤層の付着量は、現像剤供給部材44と現像剤層厚規制部材46との間の接触圧力や接触角度、現像剤供給部材44と現像剤層厚規制部材46との間のバイアス電圧などの条件によって任意の値とすることができる。 【0089】ここで、現像剤供給部材44上に形成される現像剤層の付着量が少ない場合つまり現像剤層厚が薄い場合、現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41との接触状態のわずかな不均一でも、その影響を受けて、現像剤供給・搬送状態の不均一が生じることがある。また、接触不均一を是正するために接触圧を強めた場合、現像剤供給部材44自体が現像剤搬送部材41に直に接触する場合があり、現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41との摩擦力の影響で、現像剤供給部材44の駆動状態が不安定となることがあり、この場合も現像剤の供給・搬送の不均一をもたらす。これとは逆に、現像剤供給部材44上の現像剤付着量が多い場合つまり現像剤層厚が厚い場合、現像剤供給部材44付近での現像剤の飛散が発生しやすくなったり、現像剤供給部材44が回動する場合には現像剤供給部材44自体の回動による遠心力により、現像剤飛散が生じやすくなる。 【0090】このような問題を解消するための条件つまり現像剤層の付着量を検討したところ、下記の表3に示す結果が得られた。表3には、現像剤搬送部材41上の現像剤の付着量を変化させた際の現像剤搬送性及び現像剤飛散の状態を検討した結果を示している。 【0091】 【表3】
この表3の結果から明らかなように、現像剤供給部材44上に形成される現像剤層の付着量は、0.3mg/cm2〜8mg/cm2であることが好ましく、現像剤層の付着量をこのような範囲とすることで、安定した現像剤の供給・搬送状態が得られるとともに、装置内の現像剤飛散を抑制することが可能となる。 【0092】<実施形態2>次に、本発明の他の実施形態を図7に基づいて説明する。 【0093】図7に示す現像装置100は、図2に示した実施形態と同様な構成のケーシング40、現像剤搬送部材41、ミキシングパドル42、支持部材43、現像剤供給部材44、現像剤回収部材45、及び現像剤層厚規制部材46などを備えており、現像剤搬送部材41に多相交流電源47及び現像バイアス直流電源48が接続されている。 【0094】この実施形態においては、現像剤搬送部材41の表面(感光体ドラム1との対向面)に、その表面を周方向に覆うように無端ベルト101が設けられている。この無端ベルト101は、ケーシング40内に設けられたベルト駆動部材102によって、現像剤Tの搬送方向に所定の周速度で移動(回動)される。 【0095】このように、無端ベルト101が所定の周速度で移動することによって、現像剤搬送部材41の表面が常に刷新され、この表面上での帯電及び現像剤Tの固着が防止されるようになっている。 【0096】無端ベルト101の駆動速度は、現像剤Tの搬送速度に対して、ほぼ静止しているとみなされるレベルに制御されることが好ましく、例えば、現像剤Tの搬送速度に対して10分の1ないしは100分の1程度に設定される。なお、無端ベルト101の速度は、例えば赤外線センサを2つ設け、各々で現像剤Tの到達した時間を検知する方法、あるいは高速ビデオカメラを用いて測定する方法を採用すればよい(例えばIS&Ts NIP 15:1999 International Conference on DigitalPrinting Technologies p.262-265 参照)。 【0097】無端ベルト101には、現像剤搬送部材41の表面に対し密着した状態となるように一定の張力が付与されており、その表面上において進行波発生電極41bにより形成された進行波電界(電界カーテン)が均一に作用するようになっている。 【0098】無端ベルト101の材料としては、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロプレン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの有機絶縁材料や、シリコン、イソプレン、ブタジエンなどのゴム材料を挙げることができる。また、無端ベルト101の厚みは、現像剤搬送部材41の電極間ピッチλ(図3参照)にもよるが、5μm〜200μm、好ましくは10μm〜100μmがよい。 【0099】ベルト駆動部材102としては、SUS(ステンレス)または鉄などの金属ローラ部材や、これを芯金にしてその表面にゴム、フィルムやスポンジなどの部材を被覆したものが用いられる。 【0100】さらに、この実施形態においては、無端ベルト101の回動をスムーズにするために、ベルト駆動部材102と無端ベルト101を介して当接するように駆動補助部材103が設けられている。無端ベルト101は、ベルト駆動部材102と駆動補助部材103にて挟み込まれた状態となっており、ベルト駆動部材102との接触性が高く、高い駆動力を得る構造となっている。 【0101】駆動補助部材103としては、ベルト駆動部材102と同様に、SUSまたは鉄などの金属ローラ部材や、これを芯金にしてその表面にゴム、フィルムやスポンジなどの部材を被服したものを挙げることができる。また、駆動補助部材103の形状は、ローラ状だけでなく、板状あるいは角状であってもよい。さらに、駆動補助部材103には、ベルト駆動部材102に対して加圧当接させるための加圧手段(図示せず)が設けられていてもよい。その加圧手段としては、例えば板ばねやコイルばねなど、押付け力を付与できるものを挙げることができる。 【0102】駆動補助部材103の回動機構としては、無端ベルト101との接触による従動回転機構、ギヤまたはプーリーとベルトにてベルト駆動部材102の駆動源に連結する連結駆動機構などを挙げることができる。また、図示はしないが、駆動補助部材103には別の駆動源を設けてもよい。 【0103】さらに、この実施形態においては、無端ベルト101上に付着した現像剤Tを除去するためのクリーニング部材として、ベルト駆動部材102に無端ベルト101を介して当接するクリーニングブレード104を設けている。クリーニングブレード104はケーシング40の一部に固定されている。クリーニングブレード104の材質としては、SUS、ニッケルコートを施した鉄、ウレタンまたはシリコンゴムなどが挙げられる。 【0104】クリーニングブレード104は、無端ベルト101上に残留した現像剤Tを掻き取り、無端ベルト101表面をクリーニングするとともに、ケーシング40の現像剤蓄積部40aに現像剤Tを戻す。なお、図7の構造では、クリーニングブレード104と現像剤供給部材44との間に存在する無端ベルト101に、現像剤Tが付着しないように、無端ベルト101側と、現像剤蓄積部40a側とを隔てるための隔壁部材105が設けられており、無端ベルト101のクリーニングをより有効に行える構造となっている。 【0105】次に、この実施形態の特徴部分を詳細に説明する。 【0106】まず、前記したように、現像剤搬送部材41の表面は絶縁性フィルム等の表面保護層41c(図3参照)で覆われており、この上を現像剤Tが進行電界の作用を受けて移動する。この際、現像剤Tとの接触により現像剤搬送部材41の表面が帯電し、局所的に電位が変化したり、現像剤Tが固着したりする場合がある。特に、現像剤供給部付近は現像剤Tとの接触機会が最も多く、更に本発明のように、ある程度の接触圧をもって現像剤供給部材44が現像剤搬送部材41に圧接する場合、現像剤搬送部材41の現像剤供給部付近においては、上記の帯電現像が生じやすい場合がある。 【0107】このような点を解消する手段として、この実施形態では、現像剤搬送部材41の表面を、現像剤搬送方向へ微速移動する無端ベルト101によって覆い、その無端ベルト101上で現像剤Tを搬送するという構成を採用している。このような構成により、現像剤供給部近傍の現像剤搬送部材41の表面は常にリフレッシュされるので、安定した現像剤の供給・搬送が可能となる。 【0108】ここで、図7に示す構造のように、現像剤搬送部材41上に無端ベルト101を配置・駆動させた場合、無端ベルト101の微小な波打ちなどにより、現像剤供給部材44との接触部がやや不均一になり、現像剤Tの供給・搬送状態に不具合をもたらす場合がある。また、無端ベルト101の表面上に十分な強度の進行波電界を形成するには、無端ベルト101の厚みを薄くする必要があり、このような薄いベルトを回転させた際に局所的に無端ベルト101の波打ちが発生しやすくなる。これを解消するには、無端ベルト101の駆動速度に対し、現像剤供給部材44の駆動速度を大きくするという構成を採用すればよい。 【0109】このように現像剤供給部材44の駆動速度を無端ベルト101よりも大きくすることで、無端ベルト101と現像剤供給部材44との接触部近傍では、現像剤供給部材44が速く移動(回動)することになり、これにより無端ベルト101にテンションがかかり、波打ち現象を抑えることができる。そして、このような作用により、現像剤供給部材44との接触部の均一性を確保することができ、良好な現像供給・搬送を行うことができる。 【0110】また、図7に示す構造において、無端ベルト101が回動することにより、現像剤供給部材44との間の摩擦力が作用するが、無端ベルト101の表面粗さが大きい場合、現像剤供給部材44が無端ベルト101表面の凹凸に引っ掛かり、無端ベルト101の回転が不安定となり、現像剤供給部材との接触状態に変化が生じて、現像剤の供給・搬送性に不具合をもたらす場合がある。また、無端ベルト101表面の凹凸により、進行波電界の乱れや、現像剤の物理的な衝突により、現像剤搬送の安定性・均一性が損なわれることがある。 【0111】このような問題を解消するための条件つまり無端ベルト101の表面粗さを検討したところ、下記の表4に示す結果が得られた。表4には、無端ベルト101の表面粗さを変化させた際の現像剤搬送性及び無端ベルト101の回転の安定性の状態を検討した結果を示している。 【0112】 【表4】
この表4の結果から明らかなように、現像剤供給部材44と接触する領域における無端ベルト101の表面粗さRzを20μm以下にすることにより、無端ベルト101と現像剤供給部材44との摩擦力の変化を抑制でき、安定した無端ベルト101の回転、現像剤供給部材44の接触状態の均一化をはかることができる。 【0113】なお、図7に示す現像装置100は、図1に示したような画像形成装置に適用してもよく、この場合、現像剤搬送の均一性及び安定性が向上するので、良好な画像形成を行うことが可能な画像形成装置を提供することができる。 【0114】<実施形態3>本発明において、現像剤供給部材44に交番電圧を印加することが好ましい。その理由を以下に説明する。なお、前記した実施形態1及び実施形態2においても現像剤供給部材44に交番電圧を印加するという構成を適用してもよい。 【0115】まず、現像剤供給部材44から現像剤搬送部材41に向けて現像剤Tを供給する場合、現像剤層は現像剤供給部材44上に、ある程度の凝集力をもって付着しており、直流的な電界成分だけでは、スムーズに現像剤供給を行えない場合があるが、本発明のように、現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41との間に交番電界を形成することで、電界強度の周期的な強弱変化により、現像剤供給部材44上の現像剤層がほぐされ、安定にかつ均一に現像剤供給が行われる。さらに、基本的に現像剤搬送部材41には進行波を発生させるための交番電圧が印加されており、現像剤供給部材44と現像剤搬送部材41との間には交番電界が形成されている。しかしながら、ここでの交番電界は、進行波を発生させるために最適化された印加電圧に基づくものであり、現像剤供給に対して最適でない場合もある。 【0116】このような点を考慮して、本発明では、前記した構成つまり現像剤供給部材44に交番電圧を印加し、現像剤供給を効率的に均一に行うための交番電界を形成するという構成を採用しており、このように現像剤供給部材44に交番電圧を印加することにより、より良好な画像形成を行うことができる。 【0117】ここで、現像剤供給部材44に交番電圧を印加する場合は、所望の極性の現像剤が現像剤搬送部材41側に移動するような電界が形成されるように交番電圧を設定すればよい。また、交番電界を形成することで、上述のように現像剤が不足することなく供給される。しかしながら、まれに過剰に現像剤が供給されてしまうことがある。 【0118】このような現像剤の過剰供給を防止するには、現像剤供給部材44に印加する交番電圧の条件を規定すればよい。 【0119】具体的には、現像剤供給部材44に印加する交番電圧の中心値をVs、振幅をVspp、現像剤搬送部材41の進行波発生電極41bに印加する2種類以上の電圧のうち、現像剤供給部材44の電位に最も近い電圧をVd1とすると、[||Vs|−|(1/2)×Vspp||−|Vd1|<0]の関係を満たすような条件設定を行うことが好ましい。 【0120】このような条件設定を行うと、図8に示すように、現像剤搬送部材41に印加されている進行波電圧の一方の電圧Vd1よりも低い状態となる電圧[Vs−1/2Vspp]が現像剤供給部材44に印加されるので、所望の極性の現像剤Tを逆方向つまり現像剤供給部材44側へ戻す作用が生まれる。この作用により、過剰に現像剤Tが供給された場合に、その過剰現像剤Tを現像剤供給部材44側へ戻す効果が生じる結果、より均一でかつ安定な現像剤供給・搬送を行うことができる。 【0121】また、現像剤供給部材44に交番電圧を印加する場合、現像剤供給部材44に印加する交番電圧の周波数f1と進行波電界の周波数f2とを[f1>f2]の関係を満たすように設定することが好ましい。このようにすると、現像剤搬送部材41側の進行波電界の周期よりも、現像剤供給部材44による交番電界周期の方が短くなるため、進行波電界周期の状態に拘わらず、交番電圧による供給安定化・均一化効果を発現することができ、より安定した現像剤の供給・搬送が可能となる。 【0122】なお、以上の実施形態では、所定の電荷を付与して帯電させた感光体ドラム(像担持体)上に光情報を書き込んで静電潜像を形成する装置の例を示したが、このほか、例えばイオンフロー方式のように誘電体上に直接静電電荷潜像を形成するものや、トナージェット方式のように複数の開口部を有する電極に任意の電圧を印加することにより空間に静電潜像を形成し、現像剤を記録媒体に飛翔させて直接画像形成を行うものにも適用可能である。 【0123】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、現像剤供給部材にて現像剤を現像剤搬送部材に供給する方式の現像装置において、現像剤供給部材が現像剤搬送部材に圧接する線圧力を0.98mN/mm〜78.4mN/mmの範囲に設定しているので、現像剤供給部材と現像剤搬送部材との接触状態の適切化をはかることができ、現像剤を現像剤搬送部材上に均一かつ安定して供給することができる。 【0124】本発明の現像装置において、現像剤搬送部材の表面を、現像剤搬送方向へ微速駆動する無端ベルトによって覆い、その無端ベルト上で現像剤を搬送するという構成を採用すれば、現像剤の供給部近傍の現像剤搬送部材表面は常にリフレッシュされるので、安定した現像剤の供給・搬送が可能となる。 【0125】また、本発明の現像装置において、現像剤供給部材に交番電圧を印加し、現像剤供給を効率的に均一に行うための交番電界を形成するという構成を採用すれば、更に安定した現像剤の供給・搬送を行うことができる。 【0126】本発明の画像形成装置は、上記したような特徴をもつ現像装置を備えているので、良好な画像形成を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
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| 【出願日】 |
平成14年2月21日(2002.2.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075502 【弁理士】 【氏名又は名称】倉内 義朗
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| 【公開番号】 |
特開2003−241503(P2003−241503A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月29日(2003.8.29) |
| 【出願番号】 |
特願2002−44953(P2002−44953) |
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