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【発明の名称】 現像剤残量検知手段、その評価方法、現像装置、及び画像形成装置
【発明者】 【氏名】小松 秀樹
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】大貫 一幸
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】柴崎 景三
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【要約】 【課題】現像ケース内の現像剤残量を検知するために現像ケース内に配置される光学的な現像剤残量検知手段を構成する光ファイバ保持部材の品質の良否(光透過性の良否)を個々の部品毎に評価することを可能とする現像剤残量検知手段、評価方法等の提供。

【解決手段】現像ケース11内の適所にギャップGを介して内端部同志を対向配置した2本の光ファイバ30、31と、該光ファイバの内端部を夫々支持する光ファイバ内保持部材20a、20bと、各光ファイバの外端部を現像ケース外部に露出させるための光ファイバ外保持部材12a、12bと、発光素子22、及び受光素子23とから成る現像剤残量検知手段6において、各外保持部材又は各内保持部材の少なくとも何れか一方の端面に凸レンズ部45を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 現像剤を収容する現像ケース内に配置されて現像剤の残量を検知する現像剤残量検知手段であって、前記現像剤残量検知手段は、前記現像ケースの2つの壁部に夫々貫通固定された透光性の外保持部材と、現像ケース内適所に所定のギャップを隔てて対向配置された透光性の2つの内保持部材と、各外保持部材の内端面に夫々設けた支持穴内に各外端部を嵌合して保持され、且つ各内端部を各内保持部材の外端面に夫々設けた支持穴内に嵌合して保持された2つの光ファイバと、一方の外保持部材の外端面から一方の光ファイバの外端部に検知光を入射させる発光素子と、他方の外保持部材から出射する検知光を受光する受光素子と、を備え、前記各外保持部材又は各内保持部材の少なくとも何れか一方の端面には、凸レンズ部が設けられていることを特徴とする現像剤残量検知手段。
【請求項2】 現像剤を収容する現像ケース内に配置されて現像剤の残量を検知する現像剤残量検知手段の良不良を評価する方法であって、前記現像剤残量検知手段は、前記現像ケースの2つの壁部に夫々貫通固定された透光性の外保持部材と、現像ケース内適所に所定のギャップを隔てて対向配置された透光性の2つの内保持部材と、各外保持部材の内端面に夫々設けた支持穴内に各外端部を嵌合して保持され、且つ各内端部を各内保持部材の外端面に夫々設けた支持穴内に嵌合して保持された2つの光ファイバと、一方の外保持部材の外端面から一方の光ファイバの外端部に検知光を入射させる発光素子と、他方の外保持部材から出射する検知光を受光する受光素子と、を備え、前記各外保持部材又は各内保持部材の少なくとも何れか一方の端面には凸レンズ部が設けられ、前記各保持部材の端面面積と、該端面の凸レンズ部により拡大して視認可能な光ファイバの光伝達部の端面面積とを比較し、光ファイバの光伝達部の端面面積が保持部材の端面面積に対して所定割合以上を占める場合には、当該保持部材が良品であると評価することを特徴とする現像剤残量検知手段の評価方法。
【請求項3】 前記保持部材の端面面積に対して、該端面の凸レンズ部により拡大して視認可能な光ファイバの光伝達部の端面面積が30%以上である場合に、当該保持部材を良品と評価することを特徴とする請求項2に記載の現像剤残量検知手段の評価方法。
【請求項4】 前記現像剤残量検知手段を構成する全ての保持部材の長さと、光ファイバの長さを合せた光伝達経路全長の70%以上を、光ファイバの長さが占めることを特徴とする請求項1に記載の現像剤残量検知手段。
【請求項5】 現像剤を収容する現像ケースと、該現像ケース内に配置された攪拌手段と、現像ケース内に配置され且つ現像ケースの開口から一部を露出させた現像ローラと、請求項1の現像剤残量検知手段、或いは、請求項2、3又は4の何れか一項に記載の評価方法によって良品であると評価された現像剤残量検知手段と、を備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項6】 静電潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体を一様に帯電する帯電部と、潜像担持体の被帯電部分を露光して静電潜像を形成する露光部と、潜像担持体上の静電潜像に現像剤を供給して現像する請求項5に記載の現像装置と、潜像担持体上の現像像を転写材上に転写する転写部と、転写紙上に転写された現像像を定着する定着部と、を備えたことを特徴とする電子写真式画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真式画像形成装置に装備される現像装置に用いられる光学式の現像剤残量検知手段の評価方法、この検知手段を用いた現像装置、この現像装置を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真式画像形成装置は、静電潜像を担持する潜像担持体(感光体)と、潜像担持体を一様に帯電する帯電部と、潜像担持体の被帯電部分を露光して静電潜像を形成する露光部と、潜像担持体上の静電潜像に現像剤(トナー)を供給して現像する現像装置と、潜像担持体上の現像像(トナー像)を転写材上に転写する転写部と、転写紙上に転写された現像像を定着する定着部と、を備えている。現像装置は、現像剤を収容する現像ケースと、現像剤を攪拌搬送するために現像ケース内に配置された攪拌手段と、現像ケース内に配置されるとともに潜像担持体と対向する現像ケース開口から一部を露出させる現像ローラ(現像剤担持手段)と、を備え、現像ローラ周面に保持した現像剤(トナー)を静電的に潜像担持体上の静電潜像に付着させることによって現像を行う。ところで、現像ケース内の現像剤の残量が低下した場合には、現像像の濃度低下等の画質低下を来すため、現像剤の残量低下を検知して新たな現像剤を現像ケース内に補給する必要がある。そのための現像剤残量検知手段として、従来から光の透過を利用した検知手段が用いられている。例えば、従来の現像剤残量検知手段として、現像剤を収容した現像ケースの対向する2つの側壁面に透明もしくは半透明の透光部を設け、各透光部に対向する外側位置に夫々発光部及び受光部を設けることにより、発光部からの光が一方の透光部、現像ケース内、他方の透光部を経由して受光部に達することにより、現像剤エンドを検知するようにしたものが知られている。現像ケース内に現像剤が充分に存在している場合は、発光部からの光は現像剤に遮られて受光部に達しない構成になっている。
【0003】しかし、このような現像剤残量検知手段にあっては、発光部からの検知光が現像ケース内を通過するため、光量の減衰が大きく、また外乱を受けやすいために検知安定性を確保するのが困難であった。そこで、このような不具合を解消するため、現像装置の現像ケース内に光ファイバを配置し、この光ファイバ内を光を通過させることにより、光量の減衰を低減させるとともに、光が通過する距離を少なくする現像剤残量検知手段が提案されている。図5(a)は電子写真式画像形成装置の画像形成部を構成する潜像担持体(感光体ドラム)100の周辺に配置された現像装置1の正面縦断面図であり、(b)は現像装置の側部縦断面図である。この現像装置1は、現像ケース11内にパドル(攪拌手段)2、供給ローラ3、現像ローラ4、薄層ローラ5、現像剤残量検知手段6を備えている。現像ローラ4は、その一部をケース開口11aから露出させて対向配置された潜像担持体上の潜像に現像剤(トナー)を供給する。
【0004】この現像剤残量検知手段6は、現像ケース11の対向し合う2つの壁部13a、13bに設けた支持穴内に夫々透光性(透明、或いは半透明)の光ファイバ保持部材(外保持部材)14a、14bを貫通固定するとともに、両外保持部材14a、14bの内端面に夫々設けた支持穴15(図6)内に各光ファイバ30、31の外端部を夫々嵌合支持させ、更に一方の外保持部材14aの外端面と対向する位置に発光素子22を配置して光ファイバ30の外端面から検知光を入射させるとともに、他方の外保持部材14bの外端面と対向する位置に受光素子23を配置して光ファイバ31の外端面から出射し他方の外保持部材14bを透過してきた検知光を受光するようにしている。更に、光ファイバ30、31の内側端部には夫々透光性の光ファイバ保持部材(内保持部材)20a、20b(図7)を配置し、各内保持部材20a、20bの各内端面に形成した各支持穴21内に各光ファイバ30、31の内端部を夫々嵌合支持させている。各内保持部材20a、20bは所定のギャップGを介して同一軸線上に対向配置されており、ギャップG内に現像剤が位置していない場合には、発光素子22からの出射光は外保持部材14a、光ファイバ30、内保持部材20a、ギャップG、内保持部材20b、光ファイバ31、外保持部材14bを経て受光素子23に達して適正に受光される。このため、現像剤エンドが図示しない制御部によって判定され、現像剤エンド表示動作、その他の必要な動作が実行される。一方、ギャップG内の検知光の光路が遮蔽される程度に現像剤残量が多い場合には、現像剤エンドは判定されない。
【0005】なお、この例では、現像ケース11の上部開口を現像カバー12が閉止しており、発光素子22及び受光素子23は、現像カバー12の裾部に設けた開口12aを介して各外保持部材14a、14bの外端面と対向している。また、各保持部材14a、14b、20a、20bの支持穴15、21内に対して、光ファイバ30、31は接着剤等の固定手段を用いて固定されている。各保持部材14a、14b、20a、20bの外端面は透光性であるため、各外端面からは各光ファイバ30、31の端面を視認することができる。
【0006】発光素子22としては、LED等が用いられており、本体電源から電流が供給されて発光する。受光素子23としては、フォトトランジスタ等が用いられており、受光することによって起電力が発生する。この起電力による電気信号は画像形成装置本体のCPU(制御部)に送られる。通常、信頼性を高めるため、該電気信号の発生パターンをCPUで処理して現像剤エンドを判定している。現像剤エンドと判断されると画像形成装置本体の表示装置が働きエンドであることを表示する。このような光ファイバ保持部材14a、14b、20a、20bは、発光素子からの検知光を通過させるために透明、もしくは半透明材料により構成されており、従来から製品検査の過程で、保持部材の透明度について評価が行われていた。このような透明度の評価方法の一例として、発光部と受光部を所定の間隔を隔てて対向配置し、両者間に保持部材が無い状態での受光量と、両者間に保持部材を配置したときの受光量との比率に基づいて透明度について評価を行う方法が知られている。しかし、光ファイバを用いた現像剤残量検知手段についての評価方法について研究を進めて行くうちに、上述のような保持部材単独についての透明度評価だけでは、現像剤残量検知手段全体の評価が不十分であることが明らかになった。即ち、例えば、光ファイバ保持部材がプラスチック成形品である場合、成形によるひけ(変形部)や気泡が光伝達経路上に形成され易く、ひけや気泡が存在すると、これらに起因して光ファイバを保持部材に組み付けた際の光透過量が減少するため、保持部材単独についての透明度評価を行う上述の透明度評価方法では、光ファイバを組み付けた状態での光透過量の評価とは異なった結果が出る虞があった。即ち、支持穴15、21の奥端面が変形しているために光ファイバ端面と面接触できずに空隙が形成されている場合や、支持穴の奥端面と各保持部材の外端面との間のプラスチック部内に気泡がある場合には、光透過量が大幅に低減するため、組付けを完了した現像剤残量検知手段6を現像装置に組み込んだ場合に正確な現像剤の残量検知ができなくなる虞があった。一方、光ファイバ保持部材の支持穴15、21の奥端面に悪影響を及ぼすひけが有るか否か、或いはひけの形状測定を、保持部材を破壊せずに行って保持部材の良否を評価するには、全ての保持部材の支持穴内に各光ファイバ端部を嵌合接着して完全に組立てを完了した後に、発光素子から発光させて実際の光透過量を実測して評価するしかなく、組立て後に透光量が不十分であることが判明した場合には、いずれの保持部材に問題があるかを特定できないために、当該残量検知手段を全体として廃棄せざるを得ず、不良品でない保持部材、光ファイバをも廃棄して無駄にする結果をもたらしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、現像ケース内の現像剤残量を検知するために現像ケース内に配置される光学的な現像剤残量検知手段であって、現像ケース内の適所にギャップを介して内端部同志を対向配置した2本の光ファイバと、各光ファイバの外端部を現像ケース外部に露出させるための光ファイバ保持部材と、発光素子、及び受光素子とから成るものにおいて、全ての部品を組み付けることなく、光ファイバと個々の保持部材を仮接続した状態で目視によって容易に保持部材の良否を判定評価することを可能とした現像剤残量検知手段、その評価方法、それを用いた現像装置、及びこの現像装置を用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1の発明は、現像剤を収容する現像ケース内に配置されて現像剤の残量を検知する現像剤残量検知手段であって、前記現像剤残量検知手段は、前記現像ケースの対向し合う2つの壁部に夫々貫通固定された透光性の外保持部材と、現像ケース内適所に所定のギャップを隔てて対向配置された透光性の2つの内保持部材と、各外保持部材の内端面に夫々設けた支持穴内に各外端部を嵌合して保持され、且つ各内端部を各内保持部材の外端面に夫々設けた支持穴内に嵌合して保持された2つの光ファイバと、一方の外保持部材の外端面から一方の光ファイバの外端部に検知光を入射させる発光素子と、他方の外保持部材から出射する検知光を受光する受光素子と、を備え、前記各外保持部材又は各内保持部材の少なくとも何れか一方の端面には、凸レンズ部が設けられていることを特徴とする。内外4個の透光性の光ファイバ保持部材と、2本の光ファイバと、発光素子、及び受光素子を用いた現像剤残量検知手段において、保持部材の品質、特に光透過量を事前に評価することは、検知手段完成後に検知不良が発生する率を大幅に低減させる上で重要である。特に、プラスチック成形品である保持部材は、光ファイバ端部を嵌合支持する支持穴の奥端面にひけ等の変形や、検知光が通過するプラスチック肉厚部に気泡等が存在することがあり、これらは光透過性を低下させて検知精度を低下させる原因となり易い。そこで、組み付け前に個々の保持部材について光ファイバを仮接続した状態での光透過量を簡易に評価する方法が強く求められていた。
【0009】この発明では、支持穴内に挿入した光ファイバの端部を透視できる保持部材の端面に凸レンズ部を設けて、所定の拡大率にて内部の光ファイバ端面(特に、コア部)を目視したときに、保持部材端面の面積と、光ファイバ端面の面積の比率が所定値を越えている場合には、実用に耐える十分な光透過量を確保できる保持部材であると評価できることを発見し、この発見に基づいてなされたものである。凸レンズは、光の透過量の安定化を図る上で有効に機能するため、発光部からの光を受光部に安定して伝送する上で有効に機能する。従来、現像剤残量検知手段全体を組み立てた後での評価しかできなかったのに対して、本発明では個々の保持部材について個別、且つ簡易に評価できるので、一部の部品の不良によって現像剤残量検知手段全体を廃棄する必要が無くなり、良好な部品を無駄にする必要が無くなる。
【0010】請求項2の発明に係る現像剤残量検知手段の評価方法は、現像剤を収容する現像ケース内に配置されて現像剤の残量を検知する現像剤残量検知手段の良不良を評価する方法であって、前記現像剤残量検知手段は、前記現像ケースの対向し合う2つの壁部に夫々貫通固定された透光性の外保持部材と、現像ケース内適所に所定のギャップを隔てて対向配置された透光性の2つの内保持部材と、各外保持部材の内端面に夫々設けた支持穴内に各外端部を嵌合して保持され、且つ各内端部を各内保持部材の外端面に夫々設けた支持穴内に嵌合して保持された2つの光ファイバと、一方の外保持部材の外端面から一方の光ファイバの外端部に検知光を入射させる発光素子と、他方の外保持部材から出射する検知光を受光する受光素子と、を備え、前記各外保持部材又は各内保持部材の少なくとも何れか一方の端面には凸レンズ部が設けられ、前記各保持部材の端面面積と、該端面の凸レンズ部により拡大して視認可能な光ファイバの光伝達部の端面面積とを比較し、光ファイバの光伝達部の端面面積が保持部材の端面面積に対して所定割合以上を占める場合には、当該保持部材が良品であると評価することを特徴とする。凸レンズ部の作用により保持部材の端面から拡大して視認される光ファイバのコア部の面積が、保持部材端面面積に対して所定以上の面積比を占める場合には、凸レンズ部による透過光量増大機能と相俟って、当該保持部材が十分な透過光量を確保できる良品であることを目視により評価することができる。仮に、保持部材内部に透過光量の低下の原因となるひけ、気泡等が少し存在していたとしても、上記面積比を満たすことが確認された場合には良品として使用することができ、正確な評価を行うことが可能となる。この評価は、保持部材に光ファイバ端部を差し込み支持した状態で行えるので、個別の保持部材毎に評価が可能となる。
【0011】請求項3の評価方法は、請求項2において、前記保持部材の端面面積に対して、該端面の凸レンズ部により拡大して視認可能な光ファイバの光伝達部の端面面積が30%以上である場合に、当該保持部材を良品と評価することを特徴とする。これによれば、保持部材の端面から拡大して視認される光ファイバのコア部の面積が、保持部材端面面積に対して30%以上の面積比を占める場合には、当該保持部材が十分な透過光量を確保できる良品であることを目視により、より確実に評価することができる。請求項4の現像剤残量検知手段は、請求項1において、前記現像剤残量検知手段を構成する2つの保持部材の長さと、光ファイバの長さを合せた光伝達経路全長の70%以上を光ファイバの長さが占めることを特徴とする。これによれば、大きな発光量を有しない廉価な発光素子を用いたとしても、保持部材が光の透過を阻害することがないので、光を安定して受光素子に伝達することができる。
【0012】請求項5の現像装置は、現像剤を収容する現像ケースと、該現像ケース内に配置された攪拌手段と、現像ケース内に配置され且つ現像ケースの開口から一部を露出させた現像ローラと、請求項1の現像剤残量検知手段、或いは、請求項2、3又は4の何れか一項に記載の評価方法によって良品であると評価された現像剤残量検知手段と、を備えたことを特徴とする。これによれば、現像ケース内の現像剤の残量検知を正確且つ安定して行う現像装置を提供することが可能となる。請求項6の画像形成装置は、静電潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体を一様に帯電する帯電部と、潜像担持体の被帯電部分を露光して静電潜像を形成する露光部と、潜像担持体上の静電潜像に現像剤を供給して現像する請求項5に記載の現像装置と、潜像担持体上の現像像を転写材上に転写する転写部と、転写紙上に転写された現像像を定着する定着部と、を備えたことを特徴とする。これによれば、現像剤の残量について正確な検知を可能とする検知手段を備えた現像装置を装備した画像形成装置を提供できるので、トナー濃度の適正化による安定した画像を常に確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示した実施の形態により詳細に説明する。図1は本発明の現像剤残量検知手段を適用した現像装置の一例の構成を示す側部断面図である。図2(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る現像剤残量検知手段を構成する光ファイバ保持部材(以下、外保持部材、という)の構成例を示す斜視図、断面図、及び光ファイバを組み付けた保持部材を外端面から見た状態を示す図である。また、図3は他の光ファイバ保持部材(以下、内保持部材)の構成を示す図である。なお、図5(a)を併せて参照しつつ説明する。従って、図5(a)と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0014】まず、本発明の現像剤検知手段6は、図1、図5(a)にも示した如く、電子写真式の画像形成装置の現像装置1の現像ケース11内に配置されて、現像剤残量(現像剤エンドか否か)を光学的に検知する手段である。図1、図5(a)に示したように、現像ケース11の対向し合う2つの壁部13a、13bに設けた支持穴内に夫々透光性(透明、或いは半透明)の光ファイバ保持部材(外保持部材)14a、14bを貫通配置して両面テープ等によって固定するとともに、両外保持部材14a、14bの内端面に夫々設けた支持穴15内に各光ファイバ30、31の外端部を夫々嵌合支持させ、更に一方の外保持部材14aの外端面と対向する位置にLED等の発光素子22を配置して光ファイバ30の外端面から検知光を入射させる。更に、他方の外保持部材14bの外端面と対向する位置にフォトトランジスタ等の受光素子23を配置して光ファイバ31の外端面から出射し他方の外保持部材14bを透過してきた検知光を受光するようにしている。更に、光ファイバ30、31の内側端部には夫々透光性の光ファイバ保持部材(内保持部材)20a、20bを配置し、各内保持部材20a、20bの各外端面に形成した各支持穴21内に各光ファイバ30、31の内端部を夫々嵌合支持させている。各内保持部材20a、20bは所定のギャップGを介して同一軸線上に対向配置されており、ギャップG内に現像剤が位置していない場合には、発光素子22からの出射光は外保持部材14a、光ファイバ30、内保持部材20a、ギャップG、内保持部材20b、光ファイバ31、外保持部材14bを経て受光素子23に達して適正に受光される。このため、現像剤エンドが図示しない制御部によって判定され、現像剤エンド表示動作、その他の必要な動作が実行される。一方、ギャップG内の検知光の光路が遮蔽される程度に現像剤残量が多い場合には、現像剤エンドは判定されない。この現像剤エンドと判定される現像剤の残量については、現像装置内のギャップGの場所を調整することによって所望量に設定することができる。現像ケース11の上部開口を現像カバー12が閉止しており、発光素子22及び受光素子23は、現像カバー12の裾部に設けた開口12aを介して各外保持部材14a、14bの外端面と対向している。また、各保持部材14a、14b、20a、20bの支持穴15、21内に対して、光ファイバ30、31は接着剤等の固定手段を用いて固定されている。保持部材14a、14bの外端面、及び内保持部材20a、20bの内端面は透光性であるため、各端面からは各光ファイバ30、31の端面を視認することができる。
【0015】本発明の光ファイバ保持部材の特徴的な構成は、外保持部材14a、14bの各外端面、及び内保持部材20a、20bの各内端面(光伝送光路)に凸レンズ部45を設けた構成にある。即ち、まず外保持部材14a、14bは、図2にも示すように、筒状の本体40の内側端部に現像ケース内壁に位置決めするためのフランジ部41を有すると共に、フランジ部41を含む本体40の内側端部中心から内部にかけて所定深さの支持穴15を有している。また、本体40の外端面には凸レンズ部45を設けて、本体40の外端面側から軸方向を目視したときに内部の光ファイバ30、31の端面が拡大されて見えるように構成されている。なお、図2(c)に示すように、光ファイバ30、31は、例えば光伝達部としてのコア部50と、その外周面を被覆する遮光性のシールド部51とから成り、シールド部51の最大外径は例えば2mmであり、コア部50の最大外径は1mmである。これに対して、外保持部材14a、14bの本体40の外径は5〜6mm程度である。本発明では、ポリカーボネイト等から成る透明、又は半透明な外保持部材14a、14bの外端面に一体成形により設けた凸レンズ部45側から本体内部を透視したときに、凸レンズ部45によって拡大されて見える光ファイバ30、31の端面の面積と、本体40の外端面の面積とを比較し、光ファイバ30、31の端面面積が本体40の外端面面積に対して所定以上の割合を占める場合に、当該外保持部材を良品と判断できることを実験的に確認した結果に基づいており、目視による面積の比較によって容易に評価できるようにした点が特徴的である。つまり、本発明では、図2(c)のように本体40の外端面から目視したときに凸レンズ45の拡大作用によって拡大される光ファイバ30、31の端面面積が所定以上である場合には、これを現像剤残量検知手段6に組み込んで評価した場合にも十分な光量を入射、或いは出射することが可能になるものと判断する。逆に、拡大されて見える光ファイバの端面面積が、本体40の外端面面積に対して所定の割合以下である場合には、十分な光量を入射、或いは出射できない不良品と判定することを可能にする。これにより、全ての構成部品を組み立てた上での評価が不要となり、個々の保持部材と光ファイバとの接続部を接着剤を用いずに仮接続した状態で目視によって(発光素子を用いず)、ひけ、気泡等に起因した形状不良を含む外保持部材の光透過性良否の判定を行うことが可能となった。評価対象となった保持部材が良品である場合には、当該光ファイバから取り外して良品として分類し、正規の組立時に使用すればよい。また、保持部材が不良品である場合にはこれを不良品として良品と区別し、正規の組立時に使用しないようにすることができる。なお、両端面の面積比を実際に測定して評価する際には肉眼によって評価することも十分可能ではあるが、肉眼にのみ依存せずに、拡大鏡や、直径比を正確に測定するメジャー等を併用しても良い。
【0016】外保持部材14a、14bについて述べた構成上の特徴、及びその評価方法は、内保持部材20a、20bについてもそのまま当てはめることができる。即ち、図3に示すように、ポリカーボネイト等の透光性材料から成る各内保持部材20a、20bの内端面に凸レンズ部45を一体成形により設けることにより、内部の支持穴21の内奥部に密着して配置されるべき光ファイバの端面面積に対する、筒状の本体55の内端面の拡大された面積との比率を目視により評価することが可能となり、内保持部材の光透過性の良否を判定評価することが可能となる。なお、上記評価方法においては、例えば光ファイバ30、31の面積を、各保持部材14a、14b、20a、20bの端面の面積と比較して個々の保持部材の光透過性の良否を評価する際に、光ファイバのコア部50の面積が保持部材の端面面積の30%以上である場合に、これを良品であるとすることが好ましい。更に、好ましくは全ての保持部材14a、14b、20a、20bと、光ファイバ30、31を組み付けた状態での光伝達経路の全長に対する光ファイバの合計長さが70%以上となるように構成することで、光の伝達効率を上げ、発光源に安価な汎用発光素子を用いることが出来る。つまり、光の伝達効率を高める効果を有する光ファイバの長さが可能な限り長くなるように使用することが必要である。更に、上記評価方法により良品と判定された保持部材14a、14b、20a、20bを用いた現像剤残量検知手段6を、電子写真式画像形成装置の現像装置に適用することにより、現像装置内の現像剤が残り少ないことを安定して検知できることとなる。また、本発明の現像剤残量検知手段6を備えた現像装置1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真式画像形成装置に適用されることにより、正確な残量検知機能を有効に発揮することができる。尚、電子写真式画像形成装置とは、図4に示すように、静電潜像を担持する潜像担持体100と、潜像担持体を一様に帯電する帯電部101と、潜像担持体100の被帯電部分を露光して静電潜像を形成する露光部102と、潜像担持体上の静電潜像に現像剤を供給して現像する現像装置1と、潜像担持体上の現像像を転写材上に転写する転写部103と、転写紙上に転写された現像像を定着する定着部104と、を備えた画像形成装置を少なくとも含むものである。
【0017】
【実施例1】以下、本発明に基づく現像剤残量検知手段(ポリカーボネイト製の光ファイバ保持部材)の評価方法の実施例を外保持部材14a、14bを例にして示す。光ファイバ外保持部材14a、14bに設けた各支持穴15内に光ファイバ30、31の端部を挿入した状態を、光透過面側から見ると図1(c)のように視認できる。この時の光ファイバ外保持部材14a、14bの光透過面(外端面)の面積と、光ファイバの光伝達部(コア部)50の面積とを比較することにより、部品の良否を評価した。この結果、後者の面積が、前者の面積に対して30%以上であった場合に、当該外保持部材は、十分な光透過量を有し、実用に供することが可能であることが判明した。なお、この際、外保持部材内に、ひけ、気泡が有るか否かに関係なく、前記面積比が確保されていることにより、良品として使用できることが判明した。つまり、仮に、支持穴内にひけがあり、或いは光伝達路に相当する肉厚内に気泡が存在していたとしても、光透過量に悪影響を与えず、保持部材の実用を妨げない程度のひけ、気泡であれば、良品と扱うことにより、使用できる部品が廃棄される不具合を無くすることができる。また、後者の面積が前者の面積に対して30%に満たない場合には、ひけ部の変形量が大きい、或いは気泡が大きい(多い)等の原因が関与していることが判明した。
【0018】
【実施例2】次に、本発明による評価方法により良品であるとの評価を受けた保持部材を備えた現像剤残量検知手段を現像装置に適用した場合の実施例、及び該現像装置を備えた画像形成装置の実施例について以下に説明する。現像剤残量検知手段、及び現像装置の構成については、図1、図5(a)についての上記説明の通りである。まず、現像ケース11内の現像剤の残量がギャップGを通過する検知光を遮蔽しない程度に少ない場合には、発光素子22から出射された検知光が外保持部材14a、光ファイバ30、内保持部材20a、ギャップGを経て内保持部材20bに入射し、その後順次光ファイバ31、外保持部材14bを経て受光素子23により受光される。受光素子を構成するフォトトランジスタでは、検知光を受光することにより起電力が生じ、それによる電気信号を画像形成装置本体側のPCUに送り、現像剤が残り少ないことを検知する。現像剤が現像ケース11内に充分に満たされている場合には、発光素子22からの検知光は、ギャップ部G内を満たした現像剤により遮られるため、受光素子23まで光が届かず起電力が生じない。
【0019】次に現像ケース11内における現像剤Tの動きを図5(a)に基づいて説明すると、現像剤Tはパドル2により供給ローラ3に送られ、供給ローラ3と現像ローラ4が当接することによって、現像ローラ4上に現像剤層が形成される。更に現像ローラ4と薄層ローラ5が当接することによって現像ローラ4上の現像剤が薄層化される。薄層化された現像剤は感光体ドラム100上に移動し、感光体ドラム上の静電潜像が顕像化される。このようにして現像装置内の現像剤が消費され、ギャップ部G内に現像剤が無くなると、発光素子22から発光された検知光は、受光素子23に達するようになり、起電力が生じるため、上述のように現像剤が残り少ないことを検知できる。本実施例における光ファイバ保持部材14a、14b、20a、20bは、プラスチックの成形品であり、具体的な使用材料はポリカーボネイトである。光ファイバ30、31は、最大外径2mmのものを用いており、各光ファイバ保持部材14a、14b、20a、20bの端面には、光ファイバの最大外径よりも若干大きな径を有した細長い支持穴15、21が形成されている。各光ファイバ保持部材の支持穴15、21の内奥部まで端部を差し込まれた光ファイバ30、31は、接着剤によって固定されている。この時に接着剤が光透過面に付着すると光の透過の妨げになるので、支持穴の内奥部及び光ファイバ端面に付着しないように注意が必要である。
【0020】各光ファイバ外保持部材14a、14bは、現像ケース11の側壁13a、13bに貫通形成された穴内に差し込まれ、両面テープを用いて現像ケース11に固定される。この際の固定が充分でないと現像ケース側壁の穴と光ファイバ保持部材との間に隙間ができ、そこから現像剤が漏れるので、緊密な固定構造を確保する。光ファイバ内保持部材20a、20bは、共通のベース部20Aを現像ケース11の内壁に両面テープを用いて固定されており、ギャップ部G(光通過部)の高さ位置を調整することによって、現像ケース11内の現像剤(トナー)が100±30g未満になると、画像形成装置本体のトナーエンド表示機能が働くようになっている。また、光ファイバ30、31の長さは、現像剤残量検知手段6を現像装置に取り付けた際に、若干のたるみを持つようにすることが望ましい。実施例1に記した評価方法を用いて、光ファイバ保持部材14a、14b、20a、20bの端面面積と、光ファイバの光伝達部(コア部50)との面積比率が種々異なるユニットを用いて、現像剤残量検知手段6を組み立てて、これを画像形成装置の現像装置に取り付けて、トナーエンド表示機能を適宜評価した。その結果、光ファイバの光伝達部50の面積比率が30%未満の光ファイバ保持部材を用いた場合、画像形成装置のトナーエンド表示が機能する前に現像装置内のトナー残量不足が原因であるベタムラと呼ばれる画像不良が発生した。この時の現像装置内の現像は60gしか残っていなかった。また、現像剤残量検知手段6の光伝達経路の70%以上を光ファイバにすることにより、光の伝達効率が上昇し、特別発光量が大きい発光源を用いる必要も無く、安価な汎用品を用いることができた。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明では、現像ケース内の現像剤残量を検知するために現像ケース内に配置される光学的な現像剤残量検知手段を構成する光ファイバ保持部材の品質の良否(光透過性の良否)を個々の部品毎に評価することが可能となる。即ち、現像ケース内の適所にギャップを介して内端部同志を対向配置した2本の光ファイバと、該光ファイバの内端部を夫々支持する光ファイバ内保持部材と、各光ファイバの外端部を現像ケース外部に露出させるための光ファイバ外保持部材と、発光素子、及び受光素子とから成る現像剤残量検知手段において、全ての部品を組み付けることなく、光ファイバと個々の保持部材を仮接続した状態で目視によって容易に保持部材の良否を判定評価することを可能とした現像剤残量検知手段、その評価方法、それを用いた現像装置、及びこの現像装置を用いた画像形成装置を提供するものである。即ち、請求項1の発明は、光ファイバを保持する各外保持部材又は各内保持部材の少なくとも何れか一方の端面に、凸レンズ部を設けたので、保持部材の品質、特に光透過量を事前に評価することが可能となり、検知手段完成後に検知不良が発生する率を大幅に低減させることができる。プラスチック成形品である保持部材は、光ファイバ端部を嵌合支持する支持穴の奥端面のひけや、検知光が通過するプラスチック肉厚部内の気泡等の存在により、光透過性を低下させて検知精度を低下させる原因となり易い。本発明により初めて、組み付け前に個々の保持部材について光ファイバを接続した状態での光透過量を簡易に評価する方法の提供が可能となった。この発明では、保持部材内に挿入した光ファイバ端部を透視できる保持部材の端面に凸レンズ部を設けて、所定の拡大率にて内部の光ファイバ端面(特に、コア部)を目視したときに、保持部材端面の面積と、光ファイバ端面の面積の比率が所定値を越えている場合には、実用に耐える十分な光透過量を確保できる保持部材であると評価する。凸レンズは、光の透過量の安定化を図る上で有効に機能するため、発光部からの光を受光部に安定して伝送する上で有効に機能する。本発明では個々の保持部材について個別、且つ簡易に評価できるので、一部の部品の不良によって現像剤残量検知手段全体を廃棄する必要が無くなり、良好な部品を無駄にする必要が無くなる。
【0022】請求項2の発明に係る現像剤残量検知手段の評価方法によれば、凸レンズ部の作用により保持部材の端面から拡大して視認される光ファイバのコア部の面積が、保持部材端面面積に対して所定以上の面積比を占める場合には、凸レンズ部による透過光量増大機能と相俟って、当該保持部材が十分な透過光量を確保できる良品であることを目視により評価することができる。仮に、保持部材内部に透過光量の低下の原因となるひけ、気泡等が存在していたとしても、上記面積比を満たすことが確認された場合には良品として使用することができ、正確な評価を行うことが可能となる。この評価は、保持部材に光ファイバ端部を差し込み支持した状態で行えるので、個別の保持部材毎に評価が可能となる。請求項3の評価方法は、保持部材の端面から拡大して視認される光ファイバのコア部の面積が、保持部材端面面積に対して30%以上の面積比を占める場合には、保持部材が十分な透過光量を確保できる良品であることを目視により、より確実に評価することができる。請求項4の現像剤残量検知手段によれば、大きな発光量を有しない廉価な発光素子を用いたとしても、保持部材が光の透過を阻害することがないので、光を安定して受光素子に伝達することができる。請求項5の現像装置によれば、現像ケース内の現像剤の残量検知を正確且つ安定して行う現像装置を提供することが可能となる。請求項6の画像形成装置によれば、現像装置中の現像剤が残り少なくなった際の発光素子からの光を安定して受光素子に伝えることができる現像装置、即ち現像剤の残量について正確な検知を可能とする検知手段を備えた現像装置を装備した画像形成装置を提供できるので、トナー濃度の適正化による安定した正常画像を常に確保することができる。換言すれば、現像剤不足による異常画像の発生を抑制できる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
【出願日】 平成14年2月21日(2002.2.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−241502(P2003−241502A)
【公開日】 平成15年8月29日(2003.8.29)
【出願番号】 特願2002−45318(P2002−45318)