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【発明の名称】 現像装置および画像形成装置
【発明者】 【氏名】木村 丈信
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式会社内

【氏名】重田 邦男
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式会社内

【氏名】佐藤 洋太郎
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式会社内

【氏名】秋田 宏
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式会社内

【要約】 【課題】2成分現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、優れた現像安定性を有し、長時間にわたって、高い画質を有する可視画像が得られるトナー像を形成することのできる現像装置、および高い画質の可視画像が得られる画像形成装置を提供すること。

【解決手段】現像装置は、2成分現像剤を構成するトナーとして、特定の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、現像剤担持体、現像剤撹拌供給部、2成分現像剤におけるトナー消費量を検知するトナー消費量検知手段が設けられており、トナー消費量検知手段によって検知されるトナー消費量に応じて、現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の回転速度を加減する回転制御手段を有する。画像形成装置は、上記の現像装置を備えてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、2成分現像剤におけるトナー消費量を検知するトナー消費量検知手段が設けられており、前記トナー消費量検知手段によって検知されるトナー消費量に応じて、現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする現像装置。
(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【請求項2】 トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、2成分現像剤におけるトナー消費量を検知するトナー消費量検知手段が設けられており、前記トナー消費量検知手段によって検知されるトナー消費量に応じて、現像剤担持体を構成する回転スリーブの回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする現像装置。
(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【請求項3】 トナー消費量検知手段が、2成分現像剤における透磁率に基づいてトナー消費量を検知するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】 トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、現像すべき画像情報に基づくトナー予測消費量に応じて、現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする現像装置。
(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【請求項5】 トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、現像すべき画像情報に基づくトナー予測消費量に応じて、現像剤担持体を構成する回転スリーブの回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする現像装置。
(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【請求項6】 現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の少なくとも1つが、パドル形状を有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】 潜像担持体の表面に付着しているトナーを除去するクリーニング部と、当該クリーニング部により除去されたトナーを現像装置に搬送するリサイクル手段とを有することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2成分現像剤により静電荷像を現像する現像装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現像装置は、例えば画像形成装置などにおいて、静電荷像が形成された潜像担持体の表面に、トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤(以下、単に「現像剤」ともいう。)を接触させることにより、当該静電荷像をトナーによって現像し、トナー像を形成するために用いられる。
【0003】このような現像装置の或る種のものにおいては、例えば現像剤を担持して搬送することによって潜像担持体に対して現像剤を供給する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、現像剤を混合、撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤混合撹拌部とを備えており、当該現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材(以下、単に「回転部材」ともいう。)を常に回転させることにより、例えばトナー補給機構によって現像装置にトナー(以下、トナー補給機構から補給されるトナーを、「新トナー」という。)が補給された場合にも、当該回転部材の混合撹拌作用よって潜像担持体に対して供給される現像剤のトナー濃度およびトナー帯電量が一定の範囲内に保たれるようにしている。
【0004】一方、現像剤を構成するトナーとしては、特定の熱的特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂よりなる微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーが知られている。このようなトナーは、定着可能温度域が広く、広い温度範囲において良好な定着性を発揮するものであるため、省エネルギーの要請に応じた低温定着工程を含む画像形成方法によっても良好な画質を有する可視画像を形成することができる点で有利である。
【0005】しかしながら、このようなトナーは、その表面が柔らかいものであるため、例えば現像剤混合撹拌部における現像剤混合撹拌用の回転部材(以下、単に「回転部材」ともいう。)、現像剤担持体における回転スリーブなどの現像剤を混合、撹拌および搬送するための構成部材の回転に起因するストレスを受けることにより劣化されやすいものであることから、このトナーを用いる場合には、特に形成しようとする可視画像の黒化率が小さい場合にはかぶりが発生しやすくなり、高い画質を有する可視画像を得ることができない、という問題がある。このように、トナーが劣化されることにより、結局、長期間にわたる可視画像形成動作中において、得られる可視画像の画質が次第に悪化する原因となる。
【0006】また、トナー補給機構による新トナーの補給量が小さい場合には、現像剤を混合撹拌する必要性が低くなることから、回転部材の回転速度を小さくするよう制御される構成の現像装置が提案されている(特開平5−6090号公報参照)が、この回転速度の制御がトナー補給機構からの新トナーの補給量のみに応じ、しかも、回転速度の変更が新トナーの補給をきっかけとしてなされるものであることから、現像動作によりトナーの消費量が少なくなったことにより、現像剤を混合撹拌する必要性が低くなった場合にも、新トナーが補給されるまでの間には回転部材の回転速度が小さくされることがなく、結局、回転部材により過剰な混合撹拌動作が行われる。従って、トナーの混合、撹拌および搬送に起因する劣化を十分に抑制することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、2成分現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、優れた現像安定性を有し、長時間にわたって、高い画質を有する可視画像が得られるトナー像を形成することのできる現像装置を提供することにある。本発明の他の目的は、2成分現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、長期間にわたって、高い画質の可視画像が得られる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の現像装置は、トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、2成分現像剤におけるトナー消費量を検知するトナー消費量検知手段が設けられており、前記トナー消費量検知手段によって検知されるトナー消費量に応じて、現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする。
【0009】(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【0010】本発明の現像装置は、トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、2成分現像剤におけるトナー消費量を検知するトナー消費量検知手段が設けられており、前記トナー消費量検知手段によって検知されるトナー消費量に応じて、現像剤担持体を構成する回転スリーブの回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする。
【0011】(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【0012】以上の構成を有する現像装置においては、トナー消費量検知手段が、2成分現像剤における透磁率に基づいてトナー消費量を検知するものであることが好ましい。
【0013】本発明の現像装置は、トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、現像すべき画像情報に基づくトナー予測消費量に応じて、現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする。
【0014】(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【0015】本発明の現像装置は、トナーとキャリアとよりなる2成分現像剤を構成するトナーとして、下記(1)〜(3)の特性を有する結晶性物質と、無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることによって得られるトナーを用い、前記2成分現像剤を担持して搬送する回転スリーブよりなる現像剤担持体と、2成分現像剤を混合撹拌しつつ当該現像剤担持体に対して供給する現像剤撹拌供給部とを有する現像装置において、現像すべき画像情報に基づくトナー予測消費量に応じて、現像剤担持体を構成する回転スリーブの回転速度を加減する回転制御手段を有することを特徴とする。
【0016】(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃である。
(3)P1≧P2である。
【0017】本発明の現像装置においては、現像剤混合撹拌部を構成する現像剤混合撹拌用の回転部材の少なくとも1つが、パドル形状を有するものである。
【0018】本発明の画像形成装置は、上記の現像装置を備えてなることを特徴とする。
【0019】また、本発明の画像形成装置は、潜像担持体の表面に付着しているトナーを除去するクリーニング部と、当該クリーニング部により除去されたトナーを現像装置に搬送するリサイクル手段とを有するものであってもよい。
【0020】
【作用】本発明の現像装置によれば、一連の現像動作中に必要とされるトナーの量に応じて2成分現像剤を混合、撹拌および搬送するための特定の構成部材の回転速度を加減する回転制御手段が設けられており、2成分現像剤を混合撹拌する必要性が低くなった場合には、特定の構成部材の回転速度が小さくなるため、弊害を伴うことなく、2成分現像剤の混合、撹拌および搬送に起因する劣化を十分に抑制することができる。従って、2成分現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、優れた現像安定性を得ることができ、長時間にわたって、高い画質を有する可視画像が得られるトナー像を形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
【0022】(第1の実施の形態)図1は、本発明の画像形成装置の構成の一例の概略を示す説明図であり、図2は、図1の画像形成装置の現像装置の構成を示す説明用横断平面であり、図3は、図2にかかる現像装置のAA断面を示す説明用縦断平面である。この画像形成装置は、図1において時計方向(矢印方向)に回転する、例えば有機感光体よりなる潜像担持体10と、この潜像担持体10を、例えばグリッドとコロナ放電ワイヤによるコロナ放電によって一様に帯電するための帯電部12と、一様に帯電した潜像担持体10に対して画像読み込み部(図示せず)の原稿画像情報に基づいて、例えばレーザーダイオード(図示せず)から放射されたレーザー光によって露光を行うことにより、その表面に静電荷像を形成する像露光部13と、潜像担持体10の表面に形成された静電荷像を現像してトナー像を形成する現像装置20と、潜像担持体10に形成されたトナー像を、例えば紙などの転写材に転写させる転写部16と、潜像担持体10に密着した転写材を分離させる分離部17と、転写材の表面に転写されたトナー像を定着させる一対の加熱ローラ18aおよび加圧ローラ18bを有する定着部18とを備えてなる。同図において、11は転写材供給部、19はクリーニング部、Pは現像領域である。クリーニング部19は、電気的にクリーニングを行うクリーニングローラ19aと、機械的にクリーニングを行うブレード19bとにより構成されている。
【0023】現像装置20は、図2および図3に示すように、潜像担持体10を臨む側面に開口28Cを有し、後述する特定の特性を有するトナーおよびキャリアよりなる現像剤(2成分現像剤)が導入されたハウジング28内において、複数の固定磁石(図示せず)を内部に備え、現像剤を担持して潜像担持体10に対して供給する回転スリーブ22よりなる現像剤担持体21と、当該現像剤担持体21の表面に形成される現像剤層の厚さを規制する現像剤規制部材23と、現像剤を混合、撹拌しつつ現像剤担持体21に対して供給するための現像剤混合撹拌部24とを備えている。この例においては、ハウジング28の天面板28Aにおける現像剤混合撹拌部24における後述する混合スクリュー27の羽根部材27A上の位置(図2において(イ)で示す位置)に、ハウジング28内に新トナーを供給するためのトナー補給用開口(図示せず)が形成されている。
【0024】現像剤混合撹拌部24は、図3において反時計方向(矢印方向)に回転する、十字パドル形状の回転部材(現像剤混合撹拌用の回転部材)よりなり、現像剤を撹拌しつつ現像剤担持体21に対して供給する現像剤撹拌供給部材(以下、「撹拌供給パドル」ともいう。)25と、一端側(図2において上端側)に板状の羽根部材26Aを有する螺旋状の回転部材よりなり、トナー補給機構(図示せず)により、ハウジング28のトナー補給用開口を介して補給される新トナーを当該ハウジング28内の現像剤と混合する第1の現像剤混合部材(以下、「第1の混合スクリュー」ともいう。)26と、他端側(図2において下端側)に板状の羽根部材27Aを有する螺旋状の回転部材よりなり、ハウジング28の底面板28Bから突出する隔壁29を隔てて当該第1の混合スクリュー26に平行に配置された、第2の現像剤混合部材(以下、「第2の混合スクリュー」ともいう。)27と、駆動することにより撹拌供給パドル25、第1の混合スクリュー26および第2の混合スクリュー27を、各々回転させる回転駆動機構(図示せず)とにより構成されている。
【0025】この例においては、トナー補給用開口から補給された新トナーは、先ず、隔壁29の第1の連絡開口29Cを介して、図3において時計方向(矢印方向)に回転する第1の混合スクリュー26に係る現像剤搬送路(以下、「第1の搬送路」ともいう。)29Aを通り抜け、次いで当該隔壁29の第2の連絡開口29Dを介して、図3において反時計方向(矢印方向)に回転する第2の混合スクリュー27に係る現像剤搬送路(以下、「第2の搬送路」ともいう。)29Bを搬送される過程において混合される。ここに、第1の搬送路29Aおよび第2の搬送路29Bにより、現像剤搬送路が形成されている。
【0026】この現像装置20には、例えば現像剤混合撹拌部24における第2の搬送路29Bのトナー補給用開口に隣接する位置(図2において矢印(ロ)で示す位置)に、ハウジング28内におけるトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段(図示せず)が設けられている。このトナー濃度検知手段により検知されたトナー濃度情報に基づいて、例えば制御部(図示せず)からトナー補給機構に対して補給指令信号および補給停止信号が発信される。
【0027】そして、撹拌供給パドル25と、第1の混合スクリュー26および第2の混合スクリュー27とにより構成される現像剤混合撹拌部24においては、現像剤搬送路の最上流位置(図3において矢印(ハ)で示す位置)に、透磁率検出センサよりなるトナー消費量検知手段(図示せず)が設けられている。
【0028】このトナー消費量検知手段は、現像剤中におけるトナー濃度と透磁率とが反比例関係にあることを利用し、透磁率検出センサによって測定された透磁率の単位時間当たりの変化割合の情報に基づいてトナー消費量を算出するものである。実際には、透磁率検出センサによって測定された透磁率の単位時間当たりの変化割合の情報に基づいて現像剤中におけるトナー濃度の単位時間当たりの変化割合の情報を得、更に、このトナー濃度の変化割合の情報に基づいてトナー消費量を算出する。
【0029】また、トナー消費量検知手段によって検知されるトナー消費量に応じて、回転駆動機構による撹拌供給パドル25の回転速度を加減する回転制御手段(図示せず)が設けられており、この回転制御手段は、トナー消費量が一定のレベル以下となったときには、回転駆動機構による撹拌供給パドル25の回転速度が基準回転速度より小さくなるよう制御する。具体的な一例では、少なくとも1枚の転写材の表面に可視画像を形成するために要する時間、具体的には、画像形成装置における一連の可視画像形成動作開始から4秒間(以下、「動作初期期間」ともいう。)におけるトナー消費量が10mg以下となった場合には、撹拌供給パドル25の回転速度は基準回転速度の単位時間当たりの回転数の70%とされ、更に、トナー消費量が2mg以下となった場合には、撹拌供給パドル25の回転速度は基準回転速度の単位時間当たりの回転数の50%とされるよう制御される。
【0030】回転制御手段としては、例えばCPU(中央処理装置)からの信号により回転駆動機構を構成するモータに供給する電圧値を変化させるものが用いられる。
【0031】以上のような画像形成装置の作動は次のとおりである。画像読み込み部によって原稿の画像が読み込まれて原稿画像情報が得られ、この原稿画像情報に基づいて、像露光部13において露光を行うことにより、潜像担持体10の表面に静電荷像が形成される。一方、転写材供給部11から転写材が送り出され、潜像担持体10と同期した状態で転写部16に向けて搬送される。
【0032】そして、現像装置20においては、ハウジング28内にてトナーとキャリアとが混合スクリュー26、27によって混合され、撹拌供給パドル25によって撹拌されつつ現像剤担持体21の表面に対して供給されて現像剤担持体21の表面に付着されて現像剤層を形成し、この現像剤層は、現像剤規制部材23によってその厚みが規制されて必要な現像剤量に制限された後、現像領域Pまで搬送され、この現像領域Pにおいて、現像剤層が潜像担持体10の表面に磁気ブラシを形成して接触され、これにより、当該潜像担持体10の表面に形成された静電荷像に従ってトナーが付着して現像が行われ、トナー像が得られる。
【0033】このようにして潜像担持体10の表面に形成されたトナー像は、転写部16において、搬送された転写材に転写される。そして、潜像担持体10に密着した状態にある転写材は、トナー像の転写直後に、分離部17において潜像担持体10から分離される。その後、潜像担持体10から分離された転写材は、定着部18に向かって搬送され、当該定着部18においてトナー像が熱定着され、転写材に原稿の画像に対応した可視画像が形成され、この可視画像が形成された転写材は、定着部18から排出された後、搬送されて外部に排出される。また、転写材が分離された後の潜像担持体10は、クリーニング部19を通過することにより、表面に残留しているトナーが除去される。
【0034】以上のような画像形成装置の可視画像形成作動中においては、例えば現像剤混合撹拌部24のトナー補給用開口上流位置に設けられたトナー濃度検知手段により検知されるハウジング28内におけるトナー濃度が過小となると制御部により補給指令信号が発せられ、この補給指令信号を受けてトナー補給機構から現像装置20に対して新トナーが補給され、一方、トナー補給機構からの新トナーの補給により、ハウジング28内におけるトナー濃度が過大となると、制御部により補給停止信号が発せられ、トナー補給機構による新トナーの補給が停止される。このようにして、トナー補給機構から現像装置20に新トナーが補給される。
【0035】そして、現像装置20においては、一連の可視画像形成動作中には、常に、撹拌供給パドル25および混合スクリュー26、27の各々が回転駆動機構によって回転されているが、トナー消費量検知手段により検知されるトナー消費量が一定のレベル以下となると、回転制御手段によって回転駆動機構による撹拌供給パドル25の回転速度が小さくされる。
【0036】このように、現像剤を混合撹拌する必要性が低くなる場合には、撹拌供給パドル25の回転速度を小さくすることにより、現像剤を構成するトナーとして後述する現像装置における現像剤の混合、撹拌および搬送に係るストレスによって劣化されやすいが、広い温度範囲において良好な定着性を発揮するトナーを用いた場合にも、現像剤の混合、撹拌および搬送に起因するトナーの劣化を十分に抑制することができる。そして、撹拌供給パドル25の回転速度を小さくすることにより、現像剤担持体21に対して供給される単位時間当たりのトナーの量が少なくなるが、形成すべき可視画像に必要とされるトナー量が少ないため、例えば得られる可視画像にむらが生じるなどの弊害を伴うことはない。従って、現像装置20を備えた画像形成装置は、現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、長期間にわたって、高い画質の可視画像を得ることができる。
【0037】このような第1の実施の形態においては、種々の変更を加えることができる。例えば、トナー消費量検知手段は、ハウジング内におけるいずれかの位置に設けることができる。
【0038】また、トナー濃度検知手段は、トナー消費量検知手段を構成する透磁率検出センサの測定する現像剤の透磁率に基づいてハウジング内におけるトナー濃度を検知する構成のものであってもよい。
【0039】以上のような構成の画像形成装置に好適に用いられる現像剤としては、結晶性物質と無定形高分子物質とを含有する樹脂微粒子を水系媒体中で融着させることにより製造されたトナーと、キャリアとよりなるものが挙げられる。
【0040】樹脂微粒子の融着に用いる水系媒体としては、主成分(50質量%以上)が水からなるものであり、水以外の成分として、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどの水に溶解する有機溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒うち、樹脂を溶解しない有機溶媒であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
【0041】水系媒体中で樹脂微粒子を融着させる方法として、例えば特開昭63−186253号公報、特開昭63−282749号公報、特開平7−146583号公報などに記載されている方法を挙げることができる。特に好ましい方法としては、水系媒体中で樹脂微粒子を塩析/融着させる方法が挙げられる。ここで、「塩析/融着」とは、塩析(微粒子の凝集)と融着(微粒子間の界面消失)とが同時に起こること、または、塩析と融着とを同時に起こさせる行為をいう。塩析と融着とを同時に行わせるためには、樹脂微粒子を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度条件下において微粒子を凝集させる必要がある。
【0042】樹脂微粒子の重量平均粒径は50〜2000nmであることが好ましい。かかる樹脂微粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、シード重合法などのいずれの造粒重合法によって得られるものであってもよいが、乳化重合法による得られるものが好ましい。
【0043】トナーを構成する樹脂微粒子に含有される結晶性物質としては、示差熱量分析装置(以下、「DSC」ともいう。)による第一の昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃にあり、好ましくは60〜120℃にある。また、当該結晶性物質は、DSCによる第一の冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃にあり、好ましくは40〜120℃にある。ここに、吸熱ピーク(P1)と、発熱ピーク(P2)とは、P1≧P2の関係が成立する。温度差(P1−P2)は、特に制限されるものではないが、50℃以下であることが好ましい。
【0044】上記のような熱的特性を有する結晶性物質をトナーの樹脂成分として含有させることにより、優れたオフセット防止効果(広い定着可能温度域)および優れた定着性(高い定着率)を発揮させることができる。この効果を発揮させるためには、無定形高分子物質と結晶性物質とが互いに独立した状態で存在していることが好ましい。すなわち、結晶性物質はシャープに溶解し、その溶融した状態で無定形高分子物質を溶解する作用が働き、結果としてトナー全体の溶融粘度を下げることができ、定着性を向上することができるものである。また、互いに独立して存在することにより、高温側での弾性率の低下を抑えることが可能となるため、耐オフセット性も損なうことがない。
【0045】吸熱ピーク(P1)が50℃未満に存在する場合には、融解温度が低いために、定着性は向上するものの、耐オフセット性および保存安定性が低下する。また、吸熱ピーク(P1)が130℃を超える範囲に存在する場合には、融解温度が高いために、無定形高分子物質との溶解温度が高くなり、結果として定着性の向上を図ることができない。
【0046】再結晶化の状態を示す発熱ピーク(P2)が30℃未満に存在する場合には、かなり低い温度まで冷却しないと再結晶化することができず、そのような物質は、結晶性が低い状態でトナー中に存在することになり、定着性の向上に寄与することができない。また、発熱ピーク(P2)が110℃を超える範囲に存在する場合には、再結晶化する温度が高過ぎて、いわゆる溶融温度も高くなり、低温定着性が損なわれる。
【0047】ここで、DSCによる測定は、0℃にて1分間放置した後、10℃/minの条件で200℃まで昇温し、その際に測定される最大の吸熱ピークを示す温度をP1とし、その後、200℃にて1分間放置後、10℃/minの条件で降温し、その際に測定される最大の発熱ピークを示す温度をP2とする昇温・冷却条件で行われるものである。具体的な測定装置としては、パーキンエルマー社製のDSC−7などを挙げることができる。
【0048】結晶性物質の数平均分子量は1,500〜15,000であることが好ましく、更に好ましくは2,000〜10,000とされる。1,500〜15,000の範囲に数平均分子量を有する結晶性物質によれば、得られるトナーにおいて、その全体の溶融粘度低下を発揮させるための無定形高分子物質との溶融状態での相溶性が向上され、より低温側での定着性が向上する。この数平均分子量が1,500未満の場合では、結晶性物質の溶融粘度が過度に低くなり、却って相溶状態が不均一になりやすく、定着性を向上することができにくくなる。一方、数平均分子量が15,000を超える場合には、結晶性物質の溶融に時間がかかり、この場合でも相溶状態が不均一になるために、定着性の向上効果が低くなってしまう。
【0049】結晶性物質を構成する化合物としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドを挙げることができ、脂肪族ジオールと、脂肪族ジカルボン酸(酸無水物および酸塩化物を含む)とを反応させて得られる脂肪族ポリエステル、脂肪族ジアミンと、脂肪族ジカルボン酸(酸無水物および酸塩化物を含む)とを反応させて得られる脂肪族ポリアミドが好ましく、脂肪族ポリエステルが特に好ましい。ここに、結晶性物質を調製するために使用されるジカルボン酸およびジオールは、分岐鎖(主鎖の骨格よりアルキル基らの炭素数1以上の骨格があるもの)のないものが好ましい。
【0050】結晶性ポリエステルを得るために使用されるジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4,ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカンジオール、ヘキサデカンジオール、ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどを挙げることができる。
【0051】結晶性ポリアミドを得るために使用されるジアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,4−ブテンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジメチルアミンなどを挙げることができる。
【0052】結晶性ポリエステルおよび結晶性ポリアミドを得るために使用されるジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコ酸、イタコン酸、グルタコ酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、これらの酸無水物あるいは酸塩化物を挙げることができる。
【0053】なお、脂肪族ポリエステルの調製法として、上記脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとの縮合以外に、種々のラクトンの開環重合で調製する方法もある。この場合ラクトンとしては、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトンなどを例示することができる。特に好ましい結晶性物質としては、シクロヘキサンジオールとアジピン酸とを反応して得られるポリエステル、1,6ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステル、エチレングリコールとコハク酸とを反応して得られるポリエステル、エチレングリコールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステル、1,4−ブタンジオールとコハク酸とを反応して得られるポリエステルを挙げることができ、これらのうち、シクロヘキサンジオールとアジピン酸とを反応して得られるポリエステルが最も好ましい。
【0054】トナーを構成する樹脂微粒子に含有される無定形高分子物質としては、無定形ビニル重合体であり、下記(1)〜(4)の条件を満たすものが好ましく用いられる。
【0055】(1)ガラス転移温度(Tg)は10〜75℃の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは40〜65℃である。
(2)軟化点は80〜220℃の範囲にあることが好ましい。
(3)分子量は、重量平均分子量(Mw)で5,000〜1,000,000であることが好ましく、更に好ましくは8,000〜500,000であり、数平均分子量(Mn)は2,000〜200,000であることが好ましい。
(4)分子量分布(Mw/Mn)は2.0〜100であることが好ましく、更に好ましくは5.0〜80である。
【0056】トナーには、着色剤を用いることができるが、この着色剤としては、無機顔料、有機顔料を挙げることができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライトなどの磁性粉も用いられる。これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。磁性トナーとして使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜60重量%添加することが好ましい。
【0057】有機顔料としても従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料を以下に例示する。マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。これらの有機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0058】着色剤は表面改質して使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などが好ましく用いることができる。
【0059】トナーには、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものでは無く、種々の無機微粒子、有機微粒子および滑剤を使用することができる。無機微粒子としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、シリカ、チタン、アルミナ微粒子などが好ましく用いることができる。これら無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的には、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5などが挙げられる。チタン微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OCなどが挙げられる。アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55などが挙げられる。また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。このものとしては、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウムなどの塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウムなどの塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウムなどの塩、リノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩などの高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。これら外添剤の添加量は、トナーに対して0.1〜5質量%が好ましい。
【0060】トナーは、その平均粒子径が4〜8μmであることが好ましい。
【0061】キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料よりなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。キャリアの体積平均粒径としては15〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは25〜60μmとされる。
【0062】好ましいキャリアとしては、磁性粒子の表面が樹脂により被覆されている樹脂被覆キャリア、樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアを挙げることができる。樹脂被覆キャリアを構成する樹脂としては、特に限定はされないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂、フッ素含有重合体系樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
【0063】現像剤は、以上のようなトナーとキャリアとを混合して調製される。トナーとキャリアとを混合するに際しては、従来より公知の混合機を用いることができるが、混合される際に、トナーおよびキャリアに加わるストレスが小さい混合機、例えばへンシェルミキサーなどの高速攪拌型よりもV型混合機、Wコーン混合機、ロッキングミキサーなどの自転型の混合機を使用することが好ましい。 また、トナーとキャリアとの混合比率は、現像剤全体の質量に対し、トナーの混合割合が2.0〜10.0質量%の範囲にあることが好ましい。
【0064】(第2の実施の形態)第2の実施の形態の画像形成装置においては、トナー消費量検知手段の代わりに、形成しようとする可視画像の画像情報、具体的には画像読み込み部によって得られる原稿画像情報、例えば操作パネルを介して入力された画像濃度情報などに基づいてトナー予測消費量を算出するトナー予測消費量算出手段が設けられると共に、このトナー予測消費量算出手段によって算出されるトナー予測消費量に応じて、回転駆動機構による現像剤撹拌供給部材の回転速度を制御する回転制御手段が設けられていること以外は、第一の実施の形態と同様の構成を有する。
【0065】トナー予測消費量算出手段としては、例えば画像読み込み部によって得られた画像情報と、操作パネルを介して入力された画像濃度情報とよりなる画像情報に基づいてトナー予測消費量を算出する演算回路を用いることができる。
【0066】そして、回転制御手段は、トナー予測消費量検知手段によるトナー予測消費量が一定のレベル以下となったときには、回転駆動機構による現像剤撹拌供給部材の回転速度が基準回転速度よりも小さくなるよう制御する。具体的な一例では、例えばトナー予想消費量が5mg以下となった場合には、現像剤撹拌供給部材の回転速度は基準回転速度の単位時間当たりの回転数の70%とされ、更に、トナー予測消費量が3mg以下となった場合には、現像剤撹拌供給部材の回転速度は基準回転速度の単位時間当たりの回転数の50%とされるよう制御される。
【0067】このような構成の画像形成装置によれば、例えば一連の画像形成動作中に現像装置20において少量のトナーか消費されるような場合、例えばA4の大きさの転写材に対して5mg以下の量のトナーが必要とされる可視画像を連続して形成する場合には、例えば原稿画像情報および濃度情報などの画像情報に基づいてトナー予測消費量算出手段により算出されるトナー予測消費量が小さくなり、それに応じて回転駆動機構による現像剤撹拌供給部材の回転速度が回転制御手段によって小さくなるため、例えば得られる可視画像にむらが生じるなどの弊害を伴うことなく、トナーの劣化を抑制することができる。従って、現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、長期間にわたって、高い画質の可視画像を得ることができる。
【0068】以上のような本発明の画像形成装置は、現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有する、現像装置における現像剤の混合、撹拌および搬送によるストレスを受けることによって劣化されやすいトナーを用いた場合にも、優れた現像安定性を得ることができ、長時間にわたって、高い画質を有する可視画像が得られるトナー像を形成することができる現像装置を備えてなるものであるため、長期間にわたって、高い画質の可視画像を得ることができる。
【0069】本発明においては、種々の変更を加えることができる。例えば、画像形成装置は、クリーニング部により除去されたトナー(リサイクルトナー)を現像装置に搬送するリサイクル手段が備えられており、このリサイクル手段によって当該クリーニング部により除去されたリサイクルトナーの一部あるいは全部が現像装置に搬送されて再利用される構成のものであってもよい。
【0070】このような場合においては、一連の可視画像形成動作中においてリサイクルトナーが、例えば新トナーが補給される、ハウジングにおけるトナー補給用開口を介して現像装置に搬送されて供給されるが、回転制御手段による特定の構成部材の回転速度の制御が、一連の現像動作中に必要とされるトナーの量に応じて行われるため、トナーの劣化を抑制しつつ、現像装置内における現像剤のトナー濃度およびトナー帯電量を一定の範囲内に保つことができる。
【0071】また、現像装置としては、例えば第1の実施例に係る現像剤混合撹拌部を構成する回転部材(現像剤混合撹拌用の回転部材)の回転速度を制御する回転制御手段に代えて、現像剤担持体を構成する回転スリーブの回転速度を、トナー消費量検知手段によるトナー消費量に応じて加減する回転制御手段が設けられているものであってもよい。この回転制御手段は、トナー消費量が一定のレベル以下となったときには、回転スリーブの回転速度が基準回転速度よりも小さくなるよう制御する。具体的な一例では、例えばトナー消費量が5mg以下となった場合には、回転スリーブの回転速度は基準回転速度の単位時間当たりの回転数の70%とされ、更に、トナー消費量が3mg以下となった場合には、回転スリーブの回転速度は基準回転速度の単位時間当たりの回転数の50%とされるよう制御される。
【0072】この場合においては、潜像担持体に対して供給される単位時間当たりのトナーの量が少なくなるが、形成すべき可視画像に必要とされるトナー量が少ないため、例えば得られる可視画像にむらが生じるなどの弊害を伴うことはなく、トナーの劣化を抑制することができる。
【0073】現像装置においては、現像剤混合撹拌部の現像剤混合部材の回転速度が制御されるものであってもよく、また、複数の構成部材の回転速度が制御されるものであってもよい。更に、回転制御手段は、複数の制御因子の各々に基づいて適宜な制御を行うものであってもよい。
【0074】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0075】<実施例1>図1に示されている構成に従い、現像剤担持体と、現像剤混合撹拌部とを有する第1の実施の形態に係る現像装置を備えた画像形成装置を作製した。
【0076】現像剤混合撹拌部における現像剤撹拌供給部材としては、直径20mmの樹脂製十字パドルを用い、現像剤混合部材としては、一端側に羽根部材を有する直径18mmのアルミニウム製の螺旋状回転部材を用いた。
【0077】また、現像剤撹拌供給部材に係る回転制御手段としては、当該現像剤撹拌供給部材の基準回転速度を288rpmとし、透磁率検出センサ(TDK株式会社製)よりなるトナー消費量検知手段により検知される、画像形成装置の可視画像形成動作開始から4秒間におけるトナー消費量が10mg以下である場合に、その回転速度を202rpmとする制御を行うものを用いた。
【0078】現像剤としては、下記(1)〜(3)の特性を有するコハク酸とエチレングリコールとにより得られる結晶性ポリエステル(結晶性物質)と、スチレン/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸共重合体(無定形高分子物質)とを含有する樹脂よりなる微粒子を水系媒体中で融着させることにより製造されたトナーと、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアとにより構成されるものを用いた。また、この現像剤においては、着色剤としては、カーボンブラック(「リーガル330R」キャボット社製)を用い、外添剤としては、疎水性シリカ(疎水度65、数平均粒径12nm)を用いた。
【0079】(1)示差熱量分析装置により測定される第一昇温過程での吸熱ピーク(P1)が95℃である。
(2)示差熱量分析装置により測定される第一冷却過程での発熱ピーク(P2)が75℃である。
(3)P1≧P2である。
【0080】以上の構成の画像形成装置を可動させて、継続して2000回、黒化面積率1.8%の可視画像を、転写材であるA4の紙に形成し、その可視画像形成動作中において得られた可視画像におけるかぶりの発生状態を目視して確認した。結果を表1に示す。かぶりの発生状態は、かぶりのない良好な状態を「A」と評価し、わずかにかぶりがあるが、実用上問題のない場合には「B」と評価し、かぶりが多く、実用上支障をきたす場合には「C」と評価した。
【0081】<比較例1>実施例1と同様の構成の画像形成装置を用い、現像剤撹拌供給部材の回転速度を制御せず、可視画像形成動作中における現像剤撹拌供給部材の回転速度を常に288rpmとしたこと以外は実施例1と同様の方法により、得られる可視画像のかぶりの発生状態を確認した。結果を表1に示す。
【0082】
【表1】

【0083】以上の結果から、第1の実施の形態に係る画像形成装置によれば、現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、長期間にわたって、高い画質の可視画像を得ることができることが確認された。
【0084】<実施例2>現像装置として、現像剤撹拌供給部材の基準回転速度を288rpmとし、トナー予測消費量算出手段により算出されるトナー予測消費量が2mg以下である場合に、その回転速度を144rpmとする制御を行う回転制御手段を備えてなるものを用いたこと以外は実施例1と同様の構成の画像形成装置を用い、この画像形成装置を用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、得られる可視画像のかぶりの発生状態を確認した。結果を表2に示す。
【0085】<比較例1>実施例2と同様の構成の画像形成装置を用い、現像剤撹拌供給部材の回転速度を制御せず、可視画像形成動作中における現像撹拌供給部材の回転速度を常に288rpmとしたこと以外は実施例2と同様の方法により、得られる可視画像のかぶりの発生状態を確認した。結果を表2に示す。
【0086】
【表2】

【0087】以上の結果から、第2の実施の形態に係る画像形成装置によれば、現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、長期間にわたって、高い画質の可視画像を得ることができることが確認された。
【0088】
【発明の効果】本発明の現像装置によれば、一連の現像動作中に必要とされるトナーの量に応じて2成分現像剤を混合、撹拌および搬送するための特定の構成部材の回転速度を加減する回転制御手段が設けられており、2成分現像剤を混合撹拌する必要性が低くなった場合には、特定の構成部材の回転速度が小さくなるため、弊害を伴うことなく、2成分現像剤の混合、撹拌および搬送に起因する劣化を十分に抑制することができる。従って、2成分現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、優れた現像安定性を得ることができ、長時間にわたって、高い画質を有する可視画像が得られるトナー像を形成することができる。
【0089】本発明の画像形成装置によれば、現像剤を構成するトナーとして広い温度範囲において良好な定着性を有するトナーを用いた場合にも、優れた現像安定性を有し、良好なトナー像を形成することのできる本発明の現像装置を備えてなるため、長期間にわたって、高い画質の可視画像を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカ株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿1丁目26番2号
【出願日】 平成13年9月27日(2001.9.27)
【代理人】 【識別番号】100078754
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 正彦
【公開番号】 特開2003−107904(P2003−107904A)
【公開日】 平成15年4月11日(2003.4.11)
【出願番号】 特願2001−296808(P2001−296808)