| 【発明の名称】 |
現像剤規制手段及びクリーニング手段及び現像装置及びクリーニング装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】土門 彰 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】部品点数を増やすことなく、トナーシール性及び弾性ブレードの当接圧安定性を長期にわたって保持すること。
【解決手段】現像剤容器6から供給されるトナーを担持する現像スリーブ4上の前記現像剤層厚を規制する弾性ブレード2を有する現像剤規制手段1において、弾性ブレード2は、長手方向に渡って現像剤容器6に当接する弾性体からなる凸部2aを有することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 現像剤容器から供給される現像剤を担持する現像剤担持体上の前記現像剤層厚を規制する規制部材を有する現像剤規制手段において、前記規制手段は、長手方向に渡って前記現像剤容器に当接する弾性体からなる凸部を有することを特徴とする現像剤規制手段。 【請求項2】 請求項1記載の現像剤規制手段において、前記凸部は前記規制部材と一体的に構成されていることを特徴とする現像剤規制手段。 【請求項3】 現像剤と、前記現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体上の前記現像剤層厚を規制する規制部材を有する現像剤規制規制手段と、を有する現像装置において、前記現像剤規制手段は、請求項1又は請求項2記載の現像剤規制手段であることを特徴とする現像装置。 【請求項4】 像担持体上の残トナーをクリーニング容器内に回収するクリーニング部材を有するクリーニング手段において、前記クリーニング部材は、長手方向に渡って前記クリーニング容器に当接する弾性体からなる凸部を有することを特徴とするクリーニング手段。 【請求項5】 請求項4記載のクリーニング手段において、前記凸部は前記クリーニング部材と一体的に構成されていることを特徴とするクリーニング手段。 【請求項6】 像担持体の残トナーを収納するクリーニング容器と、前記像担持体上の残トナーを回収するクリーニング部材を有するクリーニング手段と、を有するクリーニング装置において、前記クリーニング手段は、請求項4又は請求項5記載のクリーニング手段であることを特徴とするクリーニング装置。 【請求項7】 像担持体と、前記像担持体に作用するプロセス手段と、を一体的に有するプロセスカートリッジにおいて、少なくとも、前記プロセス手段として請求項3記載の現像装置を、又は請求項6のクリーニング装置を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 【請求項8】 像担持体と、前記像担持体上に現像を行なう現像装置と、前記像担持体上の残トナーを回収するクリーニング装置と、を有する画像形成装置において、少なくとも請求項3記載の現像装置を、又は請求項6記載のクリーニング装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、現像剤担持体上のトナーを規制する現像剤規制手段と、該現像剤規制手段を有する現像装置、又は像担持体上の転写後の残トナーを回収するクリーニング手段と、該クリーニング手段を有するクリーニング装置、及び前記現像装置又は前記クリーニング手段を有するプロセスカートリッジ、及び前記現像装置又は前記クリーニング手段を有する画像形成装置に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、レーザービームプリンターや複写機といった電子写真方式による電子写真画像形成装置が広く普及している。このような画像形成装置では、感光体を一様に帯電した後、像露光を行い、静電潜像を形成し、これを現像装置によって可視化し、その可視画像を紙等のシートに転写・定着し、所望の画像を得ることができる。 【0003】図11乃至図13を用いて従来の現像装置の一例を説明する。現像装置は、磁極のN極とS極の磁石が固定配置されている現像剤担持体としての現像スリーブ54と、現像剤規制手段51と、トナーを収納する現像剤容器56とを有する。また、現像剤規制手段51は、現像スリーブ54に当接し現像剤を規制する弾性ブレード52と、弾性ブレード52を支持する支持板金53とを有する。 【0004】現像剤容器56の内部にはトナーの攪拌部材が配置され、トナーを攪拌しながら現像スリーブ54方向にトナーを供給する。磁力により現像スリーブ54に引き付けられたトナーは、現像スリーブ54に当接している弾性ブレード52により適量が規制される。トナーは、弾性ブレード52と現像スリーブ54との間で摺擦されて摩擦帯電し、適切な電荷を与えられて現像スリーブ54と像担持体としての感光体ドラムとが対向する現像領域へと搬送され、感光体ドラム上に現像が行なわれる。ここで、現像に寄与しなかったトナーは現像スリーブ54の回転に伴ってブレード上方に移動し、現像剤容器56へと戻る。 【0005】(ブレード周り詳細)現像剤規制手段51の構成について図11及び図12を用いて詳細に説明する。現像剤規制手段51には、構成的に大別すると接着タイプと注型タイプがある。 【0006】■接着タイプ図11に示すように、ゴム等の弾性ブレード52を、剛性を有する支持板金53に両面接着テープ或いはホットメルトテープ等の接着部材60で貼り付ける。その後、現像剤容器56の開口部であるブレード支点座面Bの長手方向外側のブレード取付座面Aに支持板金53をビス止めすることによって取り付ける。一般に、全長をスリーブ当接幅の長方形にカットした弾性ブレード52を支持板金53に接着して現像剤規制手段51としている。 【0007】■注型タイプ図12に示すように、支持板金53を型に挿入し、この型にゴム原料を流し込み、弾性ブレード52を支持板金と一体に成形する。この方式は支持板金53とゴム部とを一体に成形するので、接着タイプよりも寸法精度が良い上に、剥がれないという長所を有する。但し、接着タイプよりもコストが高い。 【0008】現像剤規制手段51の構成を決定するにあたって重要なのは、現像剤規制手段の現像スリーブ54に対する当接圧の安定化とトナー漏れを防止することである。このことは現像スリーブ54から感光体ドラムへ転写されなかった残トナーをクリーニングするクリーニングブレードに関しても同様である。 【0009】(当接圧に関して)弾性ブレード52の現像スリーブ54への当接圧は、現像特性に影響する。この当接圧が小さすぎると、トナーの帯電性が小さく濃度低下するなどの問題があり、逆に当接圧が大きすぎると、画像カブリが悪化したり、耐久でトナーが劣化して濃度低下するなどの問題があるため、当接圧には適正範囲がある。 【0010】当接圧に影響する因子として、主に以下の項目が挙げられる。 【0011】■弾性ブレード52と現像スリーブ54の位置関係:これは、主にブレード取り付け座面A、ブレード支点座面B、支持板金の位置によって変化する。 ■ブレード厚さ【0012】図11において、これより、現像スリーブ54の中心をOとし、容器底面Eに平行かつスリーブ中心Oを通る軸をx軸、これに直交する軸をy軸とする。現像剤容器56のブレード取付座面Aとブレード支点座面Bの面の差が大きく、弾性ブレード52のゴム厚が薄い場合は、図11(a)に示すようにブレード支点座面Bとブレードとの間に隙問が生じる。両面テープ接着タイプでは、高温高湿下で長期間放置すると、弾性ブレード52と支持板金53との接着部分が剥がれて当接圧が低下する場合があった。 【0013】弾性ブレード52の現像スリーブ54への当接力は弾性ブレードのたわみによる弾性力により得られる。このとき、弾性ブレード52の接着部分の端部C点ではブレード52が剥がれる方向に力が働く。この力により接着部材60の接着力が小さくなった場合、図11(b)に示すように、弾性ブレード52が支持板金53から剥がれる場合がある。 【0014】これに対しては、弾性ブレード52を支持板金53にホットメルト接着して強度を大きくすること、或いは弾性ブレード52を支持板金53と現像剤容器56のブレード支点座面B部とで挟み込むことによって防止している。 【0015】(トナー漏れ防止について)また弾性ブレード52と現像剤容器56間からトナーが外部に漏れ出すのを防ぐことも必要である。例えば、仮にブレード支点座面Bを弾性ブレード52に対して常時密着するように設計した場合、容器や弾性ブレード52の厚みの寸法公差を考慮するとブレード支点座面Bが弾性ブレード52を過剰に抑える状態が起こり得るが、これは組立て性の悪化や、弾性ブレード52がたわむことによって、当接圧が長手方向で不均一となり好ましくない。 【0016】そこで、図11に示すようにブレード支点座面Bの上部の容器側に突起部D(以下トナーシール部と称する)を設け、これを常時弾性ブレード52に密着させておくことが多い。トナーシール部Dは弾性ブレード52に対して確実に当接させる必要があるため、容器寸法や弾性ブレード52の厚さばらつきを考慮すると、ブレード52に対するトナーシール部Dの侵入量は最大1mm程度になる場合がある。 【0017】このような構成とすることで、現像剤容器56や支持板53の剛性が十分である場合においては、現像剤容器56や支持板金53が変形することなく、トナーシール部Dが弾性ブレード52に食い込み、ブレード支点座面Bの位置には影響がない。したがって、トナー漏れを起こすことなく、かつ弾性ブレード52の剥がれを最小限に抑えることができ、安定した当接圧を維持できる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、現像装置の小型化及び低コスト化を進める上で、容器を薄肉化したり、現像ブレードの支持板金を薄くしたりする傾向がある。このとき、上述のようにトナーシール部を弾性ブレードに侵入させるよう構成した場合において、以下の不具合が生じた。 【0019】■ 当接圧の低下容器の剛性が弱いと、現像剤規制手段51を容器に組み付けたときに容器がたわんでしまって、トナーシール部Dが現像スリーブ54から遠ざかる方向に変形する。これに伴って、ブレード支点座面B部も同様の方向へ変位する。この場合、両面テープ60によって弾性ブレード52を支持板金53に接着する構成では、高温放置などで弾性ブレード52が剥がれた場合に、当接圧の低下が顕著となる。これによって、画像濃度が低下したり、画質の鮮鋭さが損なわれるなどの問題が生じる場合があった。 【0020】■ 当接圧の長手不均一上記■とは反対に、支持板金53の剛性が弱いと、支持板金53がトナーシール部Dに押されて、現像スリーブ54に近づく方向にたわむ。支持板金53は両端をビス止め固定されているので、特に中央部がたわみやすい。この場合、中央部の当接圧が両端部のそれに比べて高くなり、画像濃度、特にハーフトーン濃度が画像中央部と左右で異なるという問題を生じる場合があった。これらの問題の原因となる容器や支持板金53のたわみについて図13を用いて説明する。 【0021】トナーシール部Dと弾性ブレード52が当接する場合、その接点Yには、図示矢印a方向に作用力fが作用し、それと同等の力が反作用力として、図示矢印a'方向にf'が作用する。 【0022】このようにf,f'が作用すると、fの反力として弾性ブレード52が容器56を押す力f,f'の反力として容器56が弾性ブレード52を押す力F2が発生する。F1は支持部材・ブレードの材質・形状・厚さなどに、またF2は容器の材質・形状・厚さによって決まる。また、F1、F2はともに各々f,f'が大きいほど大きくなる。 【0023】このような場合において、F1>F2であれば現像剤容器56がたわみ、逆にF1<F2となれば弾性ブレード52がへこむ、もしくは支持板金53がたわみ、現像剤容器56は変形しない。また弾性ブレード52の厚さが薄いほど、下地である支持板金53の剛性の影響を強く受けるため、見かけ上弾性ブレード52の剛性が強くなる。したがってF1>F2の傾向になりやすい。以上のようなメカニズムで現像剤容器56や支持板金53の薄肉化や小型化が進むと、F1とF2のバランスが崩れて上記の問題を引き起こす場合がある。 【0024】上記問題を回避するためには、図12に示すようにトナーシール部Dに相当する位置にモルトプレーンのような軟弾性体59を取り付けることで、容器に過剰な圧力をかけることなく、トナーシール性を確保できる。しかし、部品点数を増やすため、コストアップしてしまう短所がある。感光体ドラム上の残トナーを除去する前記クリーニングブレードにおいても同様に軟弾性体を用いて、トナーシール性を確保している。 【0025】上記問題を鑑み、本発明の目的は、部品点数を増やすことなく、トナーシール性及び弾性ブレードの当接圧安定性を長期にわたって保持することである。 【0026】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための、本発明の代表的な構成は、現像剤容器から供給される現像剤を担持する現像剤担持体上の前記現像剤層厚を規制する規制部材を有する現像剤規制手段において、前記規制手段は、長手方向に渡って前記現像剤容器に当接する弾性体からなる凸部を有することを特徴とする。 【0027】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実施形態について図を用いて説明する。図1(a)は第1実施形態の弾性ブレード周りの説明図であり、図1(b)は弾性ブレードの凸部の拡大図であり、図2は画像形成装置の説明図であり、図3は現像装置の説明図であり、図4(a)は第1実施形態の弾性ブレードの比較例の説明図であり、図4(b)は弾性ブレードの比較例の凸部の拡大図であり、図5は第1実施形態の測定結果を示す図である。 【0028】以下詳しく説明する。尚、以下の実施形態では、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置、或いは画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジに用いられる現像装置を例示して説明する。 【0029】第1実施形態の特徴は、弾性ブレードに凸部を設け、現像剤容器に当接させることである。これによって容器の変形の撓みを抑制して、現像剤容器のブレード支点の変位を抑えることができ、両面テープ接着タイプの弾性ブレードにおける当接圧の経時変化を小さくできる。 【0030】(概要説明)まず、画像形成装置全体の概略構成について簡単に説明し、次に画像形成装置における現像ブレード及び現像装置について説明する。図2に示すように、画像形成装置は像担持体としての感光体ドラム21を有する。感光体ドラム21表面は、帯電装置22により一様に帯電され、帯電した感光体ドラム21の表面に対して露光装置23により画像信号(例えば入力した原稿画像等)に対応した画像露光が照射される。これにより、感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。 【0031】この静電潜像を磁石5を有する現像剤担持体としての現像スリーブ4と現像剤容器6と攪拌部材7と現像剤8(トナー)とを有する現像装置24により現像し、トナー像にする。その後、該トナー像とタイミングを合わせて給送されてきた記録媒体に対して、前記感光体ドラム21上のトナー像を、転写装置25により転写する。 【0032】転写後、感光体ドラム21上に残留した残トナーはクリーニング装置26のクリーニング手段41によって除去される。前述の如くしてトナー像が転写された記録媒体は、ガイド等を介して定着装置27に送られ、該定着装置27により前記トナー像が定着された後、排出される。尚、図中、矢印28は記録媒体の搬送経路である。 【0033】図3を用いて本発明を適用した現像装置24について説明する。現像装置24はアルミニウムやステンレススチールのパイプから形成された現像剤担持体としての非磁性の現像スリーブ4を有し、現像スリーブ4の中には、磁極N・Sが交互に複数個形成された磁石5が現像スリーブ4に対して不動に配設されている。現像スリーブ4の表面は、所望量のトナーが搬送できるよう適切な表面粗さに加工されている。 【0034】現像スリーブ4上の位置には、現像剤規制手段1として、例えばウレタンゴムやシリコンゴム等の規制部材としての弾性ブレード2が支持部材3に固定されたものが、現像スリーブ4に対して所定の圧力で当接されている。 【0035】現像剤容器6内には攪拌部材7が配置され、現像剤としてのトナー8を攪拌しながら現像スリーブ4の方向に供給する。磁石5の磁力により現像スリーブ4に引き付けられたトナー8は、弾性ブレード2の部分で適量が規制され、摺擦されて摩擦帯電し、適切な電荷を与えられて感光体ドラム21と現像スリーブ4とが対向する現像領域へと搬送される。また、現像に寄与しなかったトナーは現像スリーブ4の回転に伴ってブレード上方に移動し、現像剤容器6へと戻る。現像剤容器6は樹脂を成形したものであり、第1実施形態ではポリスチレン(ヤング率E=3×109Pa)を用いた。 【0036】(現像装置) (ブレード構成)弾性ブレード2の形状を図1(a)に示し、部分Zの拡大図を図1(b)に示す。第1実施形態で用いる弾性ブレード2は幅20mm、長手長さ220mm、厚さ1.2mmのウレタンゴムシートである。ウレタンゴムのJIS−A硬度は65°、ヤング率E=3×106Paである。 【0037】弾性ブレードの現像剤容器6に対向する面には、幅方向の一端から3乃至5mmの位置に、長手方向に渡って凸部2aを設ける。その裏面であるβ面は平滑面とする。凸部形状はその断面が三角形となるようにする。この弾性ブレード2は型成形によって製造しても良いし、遠心成形にてシート状に成形した後、加工しても良い。 【0038】現像剤規制手段1は、前述したように、ウレタンゴム板からなる弾性ブレード2を鉄板金からなるブレード支持部材3に両面テープ10で固定して構成している。支持部材3は厚さ1.8mmでL字に曲げ加工したものを用いる。支持部材3のヤング率Eは2×1011Paである。そして、弾性ブレード2の凸部2aが現像剤容器6に当接するように、支持部材を容器にビス止め固定する。このとき支持部材3から弾性ブレード2の延長した面が現像スリーブ4に当接する。延長した部分の長さ(自由長)は8mmとする。 【0039】次に第1実施形態により作成された実施例の作用について説明する。図1において、現像スリーブ4の中心Oを基準点とし、容器底面Dに平行かつスリーブ中心Oを通る軸をx軸、これに直交する軸をy軸とする。また、ブレード取り付け座面A、ブレード支点座面B、支持部材3と弾性ブレード2との接着に関わる面Dはy軸に概ね平行とする。 【0040】弾性ブレード2の凸部2aの高さを変化させた現像剤規制手段1を複数作成し、これを容器6に取り付けでブレード凸部とブレード支点座面Bへの侵入量δを0乃至0.6mmまで変化させた。このときのブレード支点座面Bのx軸方向の変位量を測定した。この際、現像剤容器6は、ブレード取り付け座面A及びブレード支点座面Bの位置座標が一定の同一の容器を用いた。変位量は、ブレードの取り付け前後のブレード支点位置を、下方から工具顕微鏡で測定し、その差分とした。尚、ここで述べる侵入量δとは、図1(b)に示すようにブレード凸部2aがブレード支点座面Bに対して仮想的に侵入した(破線で示す)量のことである。 【0041】比較例として、図4に示すように、従来技術にて説明した構成の現像装置を用いた。すなわち、現像剤容器56にトナーシールのためのトナーシール部Dを設け、断面形状が矩形の弾性ブレード52を用いた場合である。比較例の場合、ブレード取り付け座面A及びブレード支点座面Bの位置座標を一定として、トナーシール部Dのブレード支点座面Bからの凸量の異なる容器を作成して、トナーシール部のブレードへの侵入量δ'を変化させた。このときのブレード支点の変位量を測定した。弾性ブレード52は従来と同一のものを用いた。尚、ここで述べる侵入量δ'とは、図4(b)に示す、図4(a)における部分Z'の拡大図に示すようにトナーシール部Dが弾性ブレード52平面に対して仮想的に侵入した(破線で示す)量のことである。 【0042】図5(a)に侵入量δ、δ'とブレード支点座面Bの変位量の関係を測定した結果をを示す。これより本実施例によって、比較例よりも侵入量に対するブレード支点座面Bの変位量の変化を小さくできることがわかる。これはブレードに凸部を設けることで、接点Yに作用する力を吸収し、その力f,f'を小さくできるためである。 【0043】したがって、侵入量δが大きくなってfが大きくなりにくい。また、容器の剛性が、ブレード側の剛性に比べて弱い場合、ブレード側に生じる反力F1はfに対してほぼ直線的な関係となる。一方、容器側に生じる反力F2は、F1より小さく、f'が大きくなるほどその傾向が強くなる。したがって、同一侵入量で比較した場合、実施例の方がfを小さくでき、更にはF1とF2の差が小さくなるため、容器の変形量を小さくできる。 【0044】次に、本実施例、比較例ともに侵入量を0.6mmとしたときの当接圧の経時変化を測定した。当接圧は現像装置製造後、25℃40%環境下で測定し、その後35℃90%環境下に1ヶ月放置してから再度測定した。測定方法は厚さ30μm・幅10mmのSUS板を3枚重ねて、弾性ブレードと現像スリーブとの間に挿入し、ばねばかりで真中の1枚を鉛直上方に引き抜いたとき、製造直後と比較したときの当接圧の読み値である。測定箇所は現像剤規制手段の長手中央部とした。図5(b)にこの結果を示す。 【0045】図5(b)に示すように、製造直後はどちらも同等の当接圧である。これは、弾性ブレードの剥がれが生じていないため、ブレード取り付け座面A、弾性ブレード厚さが同じであれば、ブレード支点座面Bの位置は当接圧に関与しないためである。 【0046】しかしながら、高温高湿下で1ヶ月放置を経た後には、比較例の圧が10N/mと、製造直後の40%まで低下したのに対して、実施例では20N/mと低下するものの、比較例に比べてその当接圧の下落をを小さく抑えていることが確認できた。これは高温高湿放置によって弾性ブレードが剥がれており、ブレード支点Bの位置が当接圧に影響するためである。したがって、このような状態ではブレード支点座面Bの変位量を小さくするほど当接圧の変化も小さくできることを実証できた。 【0047】以上説明したように、本発明においては弾性ブレード2に凸部を形成し、これを現像剤容器6に当接させることで、凸部2aが変形し、現像剤容器6の撓みを抑制できる。したがってブレード支点Bの変位を抑えることができるので、コストダウンのために容器の剛性が弱くなっても、部品点数を増やすことなく、トナーシール性及び弾性ブレードの当接圧安定性を長期にわたって保持することができる。 【0048】(第2実施形態)本発明の第2実施形態について図を用いて説明する。図6は第2実施形態の弾性ブレード周りの説明図であり、図7は第2実施形態の測定結果を示す図である。第2実施形態において、前述した実施形態と同様の構成については同符号を付し、説明を省略する。 【0049】第2実施形態では、ホットメルト接着タイプの現像剤規制手段1を用い、支持部材3の剛性が現像剤容器6よりも弱い場合を例に説明する。第2実施形態の実施例は、先の第1実施形態の実施例に対して、弾性ブレード2の構成のみ異なるので、この部分について図6を用いて詳細に説明する。 【0050】弾性ブレード2を、ホットメルトテープ30によって支持部材3に接着する。支持部材3の厚さは1mmとし、第1実施形態の実施例よりも薄いものを使用する。したがって、第1実施形態の実施例に比べてコストを抑えることができる。この現像剤規制手段1を現像剤容器6にビス止め固定する。 【0051】本実施例の効果を検証するため、現像剤規制手段1の現像スリーブ4に対する当接圧を測定した。測定個所は。現像スリーブ4側から見て、中央部、左端部、右端部の長手方向の3点とした。測定方法は実施例1と同様である。ブレード凸部のブレード支点座面への侵入量δは0.6mmとした。 【0052】比較例として、図4に示すように、従来例と同様の現像剤容器56側にトナーシール部を設け、断面形状が凸部のない矩形である弾性ブレードを支持部材3にホットメルト接着したものを用い、トナーシール部のブレードに対する侵入量δ'を実施例と同様に0.6mmに設定した。尚、本実施例・比較例で用いた容器のブレード取り付け座面Aの位置、ブレード支点座面Bの位置は同じとする。 【0053】測定結果を図7に示す。図7に示すように、従来の現像剤規制手段51と同様の構成の比較例においては、長手中央の現像スリーブ4への当接圧が両端部よりも高くなっている。一方、第2実施形態の実施例では長手方向での当接圧をほぼ一定にできることが確認できる。 【0054】本実施例においては、ブレード凸部が変形し、接点に作用する力f,f'を軽減し、F1とF2の差を小さくして、支持部材3の撓みを小さくしている。このため、現像スリーブ4の長手方向に対する当接圧を一定にできる。一方、比較例では実施例に比べて、fが大きいため、支持部材53の中央が現像スリーブ54方向に撓み、当接圧が高くなる。 【0055】以上、本発明によって支持部材3の剛性が現像剤容器6よりも弱い場合においても、弾性ブレード2の現像スリーブ4に対する長手方向の当接圧の均一化を図ることができる。尚、本発明においてはホットメルトタイプの弾性ブレード2を例に説明したが、両面テープ接着タイプの弾性ブレードでも本発明の効果を何ら損なうものではない。 【0056】(第3実施形態)本発明の第3実施形態について図を用いて説明する。図8は第3実施形態の説明図である。第3実施形態において、前述した実施形態と同様の構成については同符号を付し、説明を省略する。第3実施形態では、注型タイプのクリーニングブレードを用いた場合を例に説明する。 【0057】図8に示すように、感光体ドラム21上のトナー像を記録媒体に転写した後の残トナーをクリーニングするクリーニング装置26においても、クリーニング手段41の使用によりトナー漏れを防止することができる。ここで、クリーニング手段41は、鉄板金からなるブレード支持部材43に、凸部42aを有するクリーニングブレードとしての注型タイプのクリーニング部材としての弾性ブレード42を有する。 【0058】注型タイプの弾性ブレードでは、ブレード凸形状を型で一体成型できるので、凸形状の設計自由度がより広がるメリットがある。 【0059】(他の実施形態)前述した実施形態においては、接着タイプの弾性ブレード2を現像スリーブ4上のトナーを規制する規制部材として用い、注型タイプの弾性ブレード42を感光体ドラム21上の残トナーを除去するクリーニングブレードとして用いた例を説明したが、これに限るものではなく、接着タイプの弾性ブレード2をクリーニングブレードとして用いることも、注型タイプの弾性ブレード42を規制部材としても用いることができる。 【0060】また、前述した実施形態においては、弾性ブレードの凸部形状は三角形としたが、これに限るものではなく、本発明の効果を奏する範囲であれば楕円形状や四角形や三角形でも角度のことなる形状等の他の形状でも適用可能である。特に先端が細い三角形形状にすると、現像剤容器に当接したとき、ゴムの変形の影響が小さいのでよい。 【0061】また、弾性ブレードの形状も前述した実施形態に示したように図9(a)や図9(c)の形状に限定されるものではなく、例えば図9(b)に示すように、ブレードの表裏とも、現像スリーブ4や感光体ドラム21に当接する部分よりも、支持部材に固定される部分の方を大きく形成しても良いし、図9(d)に示すように弾性ブレードと凸部とを別体に構成してもよい。 【0062】また、前述した実施形態における支持部材や現像剤容器形状や材質なども、本発明の効果を奏する範囲のものであればよく、前述した実施形態に記載されたものに限定されるものではない。 【0063】前述した実施形態においては、現像装置24やクリーニング装置26を、感光体ドラム21と別体に構成し、画像形成装置内に配置した例を示したが、これに限るものではなく、図10に示すように、感光体ドラム21と、感光体ドラム21に作用するプロセス手段として現像装置24やクリーニング装置26を一体的に構成し、画像形成装置に対して着脱可能なプロセスカートリッジとしてもよい。 【0064】また前述したプロセスカートリッジとは、例えば感光体ドラムと、少なくともプロセス手段の1つを備えたものである。従って、そのプロセスカートリッジの態様としては、前述したもの以外にも、例えば感光体ドラムと現像装置とを一体化的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。感光体ドラムとクリーニング装置とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。更には感光体ドラムと、前記プロセス手段の2つ以上のものを組み合わせて一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの等がある。 【0065】即ち、前述したプロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段又はクリーニング手段と感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。このプロセスカートリッジは、使用者自身が装置本体に着脱することができる。そこで、装置本体のメンテナンスを使用者自身で行うことができる。 【0066】 【発明の効果】以上のように、本発明においては、現像剤容器から供給される現像剤を担持する現像剤担持体上の前記現像剤層厚を規制する規制部材を有する現像剤規制手段において、前記規制手段は、長手方向に渡って前記現像剤容器に当接する弾性体からなる凸部を有するため、部品点数を増やすことなく、トナーシール性及び弾性ブレードの当接圧安定性を長期にわたって保持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
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| 【出願日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066784 【弁理士】 【氏名又は名称】中川 周吉 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−107901(P2003−107901A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月11日(2003.4.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−299827(P2001−299827) |
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