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【発明の名称】 現像装置及び画像形成装置
【発明者】 【氏名】西浜 正祥
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内

【氏名】関口 肇
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内

【要約】 【課題】揺動する現像剤担持体の端部と現像装置本体(現像容器)との間隙からの現像剤漏れ(飛散)を防止することのできる現像装置及び画像形成装置を提供する。

【解決手段】近接する第1、第2の現像剤担持体20、30のうち第1の現像剤担持体20の軸20bを支点として揺動可能な独立した揺動部材31、31を介して、第2の現像剤担持体30をその回転軸方向両端部近傍で支持すると共に、揺動部材31を像担持体に向かって付勢する加圧手段39を有する現像装置は、少なくとも第2の現像剤担持体30の回転軸方向端部近傍の一部の周面に沿って近接して磁界を発生させ、第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍からの現像剤漏れを非接触にシールする現像剤シール部材2dを、揺動部材31に支持若しくは一体化して設けた構成とされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 像担持体に近接対向される複数の現像剤担持体を回転可能に容器に一体的に有し、近接する第1、第2の現像剤担持体のうち第1の現像剤担持体の軸を支点として揺動可能な独立した揺動部材を介して、第2の現像剤担持体をその回転軸方向両端部近傍で支持すると共に、前記揺動部材を前記像担持体に向かって付勢する加圧手段を有する現像装置において、少なくとも前記第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍の一部の周面に沿って近接して磁界を発生させ、前記第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍からの現像剤漏れを非接触にシールする現像剤シール部材を、前記揺動部材に支持若しくは一体化して設けたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】 各現像剤担持体は、内部に固定配置された、周方向に複数の磁極を有する磁界発生手段を有することを特徴とする請求項1の現像装置。
【請求項3】 前記現像剤シール部材は更に、前記第1の現像剤担持体の回転軸方向両端部近傍の少なくとも一部の周面に沿って近接して磁界を発生させ、前記第1の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍からの現像剤もれを非接触にシールすることを特徴とする請求項1又は2の現像装置。
【請求項4】 前記現像剤シール部材と現像剤担持体との間隙は固定され、該間隙に発生する磁界は一定に維持されることを特徴とする請求項1、2又は3の現像装置。
【請求項5】 前記現像剤シール部材は、現像剤担持体と近接する側に複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項6】 前記現像剤シール部材と前記現像装置本体との間隙に、該間隙からの現像剤の漏れを防止する現像剤漏れ防止部材を配設したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項7】 前記現像剤漏れ防止部材は、現像剤担持体と装置本体とを互いに弾性接触させるための弾性部材であることを特徴とする請求項6の現像装置。
【請求項8】 前記現像剤漏れ防止部材は、スポンジ状の弾性部材であることを特徴とする請求項7の現像装置。
【請求項9】 前記現像剤漏れ防止部材は、現像剤担持体の周面に沿う襞を有する蛇腹状の襞入り部材であることを特徴とする請求項7の現像装置。
【請求項10】 前記現像剤シール部材と前記現像装置本体との間隙は柵状に形成され、前記現像剤漏れ防止部材として、前記柵状の間隙において前記現像剤シール部材と前記現像装置本体との前記第2の現像剤担持体の回転軸方向に沿う横ずれを許す部分にパッキン状の弾性部材を配設することを特徴とする請求項7の現像装置。
【請求項11】 前記現像剤漏れ防止部材は、前記現像剤シール部材と装置本体との間隙を磁力により非接触にシールするための、前記現像剤シール部材に近接して配設される磁性部材であることを特徴とする請求項6の現像装置。
【請求項12】 前記現像剤シール部材と前記現像装置本体との間隙は柵状に形成され、前記現像剤漏れ防止部材として、前記柵状の間隙において前記現像剤シール部材と前記現像装置本体との前記第2の現像剤担持体の回転軸方向に沿う横ずれを許す部分を磁力により非接触にシールするために、前記現像剤シール部材に近接して磁性部材を配設することを特徴とする請求項11の現像装置。
【請求項13】 前記磁性部材は永久磁石であることを特徴とする請求項11又は12の現像装置。
【請求項14】 現像剤が一成分磁性現像剤であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項15】 各現像剤担持体の回転軸方向両端部近傍に、像担持体との間隙を保つための規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項16】 像担持体と、請求項1〜14のいずれかの項に記載の現像装置と、を有し、前記像担持体に形成した潜像を前記現像装置により現像して画像を得ることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式にて像担持体表面に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像剤で可視像化する現像装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に、複数の現像剤担持体を設けた現像装置及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像形成装置における画像形成部では、像担持体である電子写真感光体(感光体)を帯電装置により帯電し、露光光学系により原稿の画像を露光位置において露光して感光体の周面に静電潜像を形成し、この感光体の周面上に形成された静電潜像を現像装置で現像して現像剤(トナー)像を形成する。更に、このトナー像を転写装置の電圧印加によって転写紙に転写し、転写後の感光体をクリーニング装置でクリーニングした後、帯電前露光を行い残留電荷を除去し、再び上記の工程を繰り返して画像形成を行う。
【0003】従来の現像装置では、現像剤を担持搬送して感光体に供給するために、通常スリーブ(或いはローラ)形状とされる単一の現像剤担持体が感光体に対して一定の間隙を設けて配置されている。この現像剤担持体と感光体との間隙を規制する手段としては、現像剤担持体の同軸上で回転する規制部材(突き当てコロ)の外径と現像剤担持体の外径との差により間隙を決定し、更に現像剤担持体を感光体側に押圧することでこの間隙を保証する、突き当てコロ方式が一般的である。
【0004】一方、従来の画像形成部において単一の現像剤担持体を有した現像装置では、高速化(コピースピードアップ)対応が容易ではない。一般に、現像剤担持体の周速を感光体の周速の150%程度の速度で回転させて現像を行うが、高速化に対応するには、現像剤担持体の周速を感光体の周速の200%以上にしなければならないことがある。このように現像剤担持体の周速を上げなければ、現像剤の供給が不足し、コピー濃度が低下してしまう。しかしながら、現像剤担持体の周速を増すと、現像剤担持体の端部の昇温による現像剤の融着などの問題が発生する虞がある。
【0005】こうした中、複数の現像剤担持体を有し、現像剤担持体の周速を上げずに高速化対応が可能な現像装置がある。このような現像装置では、現像剤担持体を複数使用するために現像装置が大型化してしまう。そこで、複数の現像剤担持体を近接させ一体的に構成した現像装置がある。しかしながら、この現像装置では、感光体と複数の現像剤担持体との間隙、及び各現像剤担持体同士の間隙を一定にする位置決め手段を高精度にしなければならない。
【0006】そこで、像担持体に近接対向される複数の現像剤担持体を有し、各現像剤担持体は像担持体との間隙を規制する規制部材を有し、複数の現像剤担持体を近接させて回動可能に支持し、容器に一体的に構成した現像装置であり、複数の現像剤担持体のうち一方の現像剤担持体を現像装置に回動可能に支持し、この現像剤担持体の両側同軸上を支点とする独立した一対の揺動部材を介して他方の現像剤担持体を回動可能に支持すると共に、この揺動部材を感光体に向けて押圧する加圧手段を設けた現像装置がある。
【0007】このような現像装置では、複数の現像剤担持体を近接させて配置することが可能となり、更には複数の現像剤担持体を像担持体に対して高精度に配設できると共に、各現像担持体同士の間隙も高精度に確保できる。
【0008】又、従来、このような現像装置では、現像容器本体に固定され、且つ、現像剤担持体の軸体方向両端部の少なくとも一部の周面に沿って近接し磁界を発生させ、現像剤担持体と揺動部材近傍の現像剤担持体端面近傍との間隙からの現像剤漏れを非接触にシールする“現像剤担持体−揺動部材間現像剤漏れシール部材(現像剤シール部材”が設けられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の現像剤担持体を有する上記従来の現像装置では、次のような問題が起こる虞があった。
【0010】つまり、複数の現像剤担持体のうち一方の現像剤担持体の両側同軸上を支点とする独立した一対の揺動部材を介して回動可能に支持された現像剤担持体と、現像剤シール部材との間隙が揺動部材の動きと共に変化するため、一定のシール効果が得られず、この間隙から現像剤が漏れる問題が起こる虞があった。
【0011】又、現像剤担持体の軸体方向端部で現像剤飛散(トナー飛散)を生じると、それに伴って以下のような問題が発生する虞があった。
(1)現像に寄与しない無駄な現像剤を消費してしまう。
(2)現像剤担持体と感光体との距離を一定に維持するための感光体突き当てコロなどが汚れる。そして、装置の長期使用に伴って、突き当てコロのトナー付着により現像剤担持体と感光体との距離が一定に保てなくなり(ギャップが広がり)、結果として濃度低下やピッチムラを発生させる。
(3)感光体として用いられるドラム体、ベルト体の端部にも現像剤が付着する。そして、これら感光体に現像剤が付着したまま画像形成装置を動作させると、感光体の端部に現像剤が融着する現象が生じ、クリーニング部でのクリーニング不良や感光体の端部汚れを促進させる。
(4)一次帯電器にへも飛散した現像剤が舞い、帯電器のワイヤー端部付近にワイヤー汚れが生じ、特に低湿状況下では帯電が不安定であるために、ワイヤー汚れがそのまま画像ムラとなる。
【0012】従って、本発明は、上記種々の課題を解決するべく成されたものであり、その目的は、一般には、揺動する現像剤担持体の端部と現像装置本体(現像容器)との間隙からの現像剤漏れ(飛散)を防止することのできる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体に近接対向される複数の現像剤担持体を回転可能に容器に一体的に有し、近接する第1、第2の現像剤担持体のうち第1の現像剤担持体の軸を支点として揺動可能な独立した揺動部材を介して、第2の現像剤担持体をその回転軸方向両端部近傍で支持すると共に、前記揺動部材を前記像担持体に向かって付勢する加圧手段を有する現像装置において、少なくとも前記第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍の一部の周面に沿って近接して磁界を発生させ、前記第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍からの現像剤漏れを非接触にシールする現像剤シール部材を、前記揺動部材に支持若しくは一体化して設けたことを特徴とする現像装置である。
【0014】本発明の他の態様によると、像担持体と、上記本発明の現像装置と、を有し、前記像担持体に形成した潜像を前記現像装置により現像して画像を得ることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0016】実施例1図1に、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成を示す。本実施例において、画像形成装置100は、プロセススピードが450mm/secで毎分85枚の画像出力が可能な白黒デジタル複写機である。
【0017】画像形成装置100は、像担持体として外径108mm(φ108)のドラム形状のa−Si感光体(以下、「感光ドラム」と呼ぶ。)1を有する。a−Si感光体は、有機感光体に比べて高耐久であり、その寿命が画像形成枚数300万枚以上で、高速機に向いている。尚、本発明は感光体をこれに限定するものではない。又、電感光体、誘電体などの像担持体は、ドラム形状の他、ベルト状、シート状であってよい。
【0018】図1に示すように、感光ドラム1は図中矢印方向に回転駆動されると共に、帯電器(帯電手段)3により例えば+400Vに一様に帯電され、その後600dpiで画像露光12がなされる。画像露光12は、本実施例では半導体レーザーを光源として画像信号により変調されたレーザービームである。レーザービームは、モーターにより一定の回転数で回転する多面鏡により偏光され、結像レンズを経て、折り返しミラーで反射された後、感光ドラム1上をラスタ走査されその露光部の表面電位を例えば+100Vに減衰させて潜像を形成する。レーザービームの波長は680nmである。その後、感光ドラム1上に形成された潜像を、現像装置2によってトナー像として現像する。
【0019】本実例では、現像装置2は、複数の現像剤担持体を用いた反転現像を行う。反転現像は、感光ドラム1の露光された領域に、潜像と同極性に帯電したトナーを付着させてこれを可視化する現像方法である。又、本実施例では、現像装置2は、簡易で現像剤担持体としての現像スリーブの寿命である画像形成枚数2000k枚までメンテナンスの要らない耐久性の高い、黒色の磁性1成分現像剤(トナー)を用いた現像方式を採用している。トナーはポジトナーで粒径は7.3μmである。
【0020】現像装置2で感光ドラム1に形成した静電潜像を現像してトナー像とした後、ポスト帯電器10で総電流−200μA(AC+DC)を流してトナー像を帯電させた後、これを図中矢印方向に進む記録材に転写帯電器(転写手段)4により転写する。その後、記録材Pは分離帯電器5の作用により感光ドラム1から分離され、定着器(定着手段)7に搬送される。そして、定着器7は、熱、圧力により転写された未定着のトナー像を記録材Pに定着する。
【0021】又、トナー像の転写後の感光ドラム1の表面に残留する転写残トナーは、クリーニング装置6で除去され、感光ドラム1は繰り返し画像形成に供される。
【0022】次に、図2及び図3を参照して、本実施例で用いた現像装置2について更に詳しく説明する。
【0023】本実施例の現像装置2は、現像剤として、簡易でメンテナンスが不要であり、高耐久高信頼性で生産性の高い一成分磁性トナーを用いる。現像装置2は、図2及び図3に示すように、トナーを収容する現像容器(現像装置本体)2aに、現像剤担持体として第1の現像スリーブ20と第2の現像スリーブ30との2つの現像剤担持体を近接させて一体的に備えている。
【0024】感光ドラム1条の静電潜像を現像する際、先ず、感光ドラム1の表面の移動方向に対して上流に位置する第1の現像スリーブ20が、図中矢印方向の回転に伴い現像剤を担持搬送し、静電潜像に応じて感光ドラム1に供給する。次いで、第2の現像スリーブ30が同様に図中矢印方向の回転に伴って現像剤を担持搬送し、静電潜像に応じて感光ドラム1に供給する。
【0025】第1の現像スリーブ20は、非磁性部材である外径20mm(φ20)のアルミA2017の上にFGB#300でブラスト処理をした後、その表面にフェノール樹脂と結晶性グラファイト及びカーボンを100:36:4の割合で混合した約10μm厚の膜が形成されている。これはゴースト画像を防止すると共に、現像スリーブの表面の耐久性を高めるためである。
【0026】第1の現像スリーブ20は、その内部に、磁界発生手段としてその周方向に所定の磁場パターン(複数の磁極)を有する、固定配置された円柱状のマグネットである第1のマグネットロール20aを備えている。図3及び表1に、第1のマグネットロール20aの磁場パターンを示す。
【0027】
【表1】

【0028】第1の現像スリーブ20は、感光ドラム1の周速度に対して150%の周速度で回転するようになっている。第1の現像スリーブ20上のトナー量は、現像剤量規制手段として磁気ブレード2gでトナー層厚を規制して制御するようになっている。尚、第1の現像スリーブ20と磁気ブレード2gとの距離(S−Bギャップ)は230μmとなっており、第1の現像スリーブ20と感光ドラム1との距離(S−Dギャップ)は215μmとなっている。
【0029】つまり、S1極の磁界で第1の現像スリーブ20に供給されたトナーは、第1の現像スリーブ20の回転に伴いN1極と、これに対向する磁気ブレード2gとの間の磁界で層厚を規制され、更に搬送されてS1極の位置で現像に供される。更に、現像に供されなかったトナーは、N2極の磁界で捕捉されると共に、N2極とN3極との反発磁界で現像容器2a内に戻される。
【0030】又、第1の現像スリーブ20には、+300VのDCバイアスとVpp1000V、周波数2.7kHzの矩形波のACバイアスとを現像バイアスとして印加して、磁性1成分非接触現像を行う。従って、現像コントラストは、トナーの飛翔方向に200V、かぶりとりコントラストが100Vとなる。
【0031】一方、第2の現像スリーブ30は、非磁性部材である外径20mm(φ20)のアルミA2017に、第1の現像スリーブ20と同様な約10μm厚の膜を形成したものを用いている。
【0032】第2の現像スリーブ30は、その内部に、磁界発生手段としてその周方向に所定の磁場パターン(複数の磁極)を有する、固定配置された円柱状のマグネットである第2のマグネットロール30aを備えている。図3及び表2に、第2のマグネットロール30aの4極の磁場パターンを示す。
【0033】
【表2】

【0034】第2の現像スリーブ30は、感光ドラム1の周速度に対して150%の周速度で回転するようになっている。第2の現像スリーブ30上のトナー量は、第1の現像スリーブ20によって層厚規制されるようになっている。尚、第1の現像スリーブ20と第2の現像スリーブ30との距離(S−Sギャップ)は400μmとなっており、第2の現像スリーブ30と感光体1との距離(S−Dギャップ)は215μmとなっている。
【0035】つまり、N2極の磁界で第2の現像スリーブ30に供給されたトナーは、第2の現像スリーブ30の回転に伴いS1極と、これに対向する第1のマグネットロール20aのN2極との間の磁界で層厚を規制され、更に搬送されてN1極の位置で現像に供される。更に、現像に供されなかったトナーは、S2極の磁界で捕捉されて現像容器2a内に回収される。
【0036】又、第2の現像スリーブ30には、+300VのDCバイアスとVpp1000V、周波数2.7kHzの矩形波のACバイアスとを現像バイアスとして印加する。
【0037】尚、トナーは、現像剤補給容器であるホッパー9から攪拌搬送部材25、補給手段24により現像容器2aに補給される。現像容器2a内のトナーは、攪拌搬送部材21、22、23により攪拌されつつ第1、第2の現像スリーブ20、30へと供給される。
【0038】次に、現像装置2に備えられた現像剤シール部材について説明する。
【0039】第1の現像スリーブ20は、その内部に5つの磁極たるN1、N2、N3、S1、S2を有する第1のマグネットロール20aを備え、第2の現像スリーブ30は、その内部に4つの磁極たるN1、N2、S1、S2を有する第2のマグネットロール30aを備えている。そして、両現像スリーブ20、30の外周に沿って近接して磁界を発生する2つの現像スリーブ用の現像剤シール部材である磁性シール部材2d、2dが、両現像スリーブ20、30の軸体方向両端近傍に設けられている(図5)。磁性シール部材2dは、主に鉄よりなるモルグロイ(KNメッキ、透磁率10.6)で作製されている。
【0040】磁性シール部材2dは、図3及び図4などに示すように、第1、第2の現像スリーブ20、30のそれぞれの現像容器2a側の略半周に対向するような形状を有する。本実施例では、両現像スリーブ20、30の表面と磁性シール部材2dとの間隙は、両現像スリーブ20、30の周全体に亙って400μm±100μmとなるようにした。又、図4に示すように、磁性シール部材2d、2dの第1、第2の現像スリーブ20、30の軸体方向の幅は、本実施例では一様に6mmとし、磁性シール部材2dのマグネット長(現像スリーブ周方向に沿う長さ)は50mmとした。
【0041】尚、第1、第2の現像スリーブ20、30の軸体方向における、第1のマグネットロール20aの長さは、第1の現像スリーブの軸体方向中央を中心としてL1=306mmであり、第2のマグネットロール30aの長さは、第2の現像スリーブ30の軸体方向中央を中心としてL2=309mmとした。このように、現像行程の下流部である第2の現像スリーブ30の第2のマグネットロール30aの長さが、上流部である第1の現像スリーブ20の第1のマグネットロール20aの長さよりも長い場合、第1の現像スリーブ20で静電潜像を現像する際に第1の現像スリーブ20の長手方向中央部から端部に向かって飛散して、重力により下流部の第2の現像スリーブ30の端部に落ちてくるトナーを、磁力により捕集することができるため、トナー飛散に有利である(特開2000−242076公報参照)。
【0042】又、第1、第2の現像スリーブ20、30の軸体方向両端部近傍において、磁性シール部材2dは、少なくとも第1、第2のマグネット20a、20bが内部に設けられた位置の第1、第2の現像スリーブ30の周面の一部に対向するようになっている。更に、第1の現像スリーブ20の両端部からは、回転軸20b、20bが延在しており、第2の現像スリーブ30の両端部からは、回転軸30b、30bが延在している。
【0043】次に、2つの現像スリーブ20、30の支持構成及び磁性シール2dの配設態様について説明する。
【0044】ここで、先ず、本実施例との比較として、図13〜図15を参照して、2つの現像剤担持体(現像スリーブ)を備えた従来の現像装置について説明する。図13は、従来の現像装置の外観側面を示す。尚、図中、本実施例の現像装置2と同様の機能を有する要素には同一符号を付している。
【0045】図13に示す現像装置2は、第1の現像スリーブ20をその回転軸方向両端部から延在する回転軸20b、20bにおいて現像容器2aに回転可能に支持されている。そして、この第1の現像スリーブ20の両側同軸上(回転軸20b、20b)を支点とする独立した一対の揺動部材131、131を有しており、第2の現像スリーブ30はその回転軸方向両端部から延在する回転軸30b、30bにおいて、この揺動部材131、131に回転可能に支持されている。
【0046】図13に示すように、第1の現像スリーブ20の回転軸20bに支持された揺動部材131は、この第1の現像スリーブ20の回転軸20bから所定の距離において第2の現像スリーブ30をその回転軸30bにて軸支すると共に、加圧手段としての加圧部材39により、第1の現像スリーブ20の回転軸20bを支点にして感光ドラム1に向かって押圧されている。
【0047】加圧部材39は、第1、第2の現像スリーブ20、30の軸体方向両端部に同様に設けられており、それぞれ独立して揺動加圧を行う構成となっている。又、揺動部材131には、揺動範囲を決める突起42を設け、現像容器2aの溝43と係合し、揺動角を決めている。
【0048】更に、現像装置2は現像レール部材41に支持され、画像形成装置本体との間に設けられた加圧手段としての加圧部材40によって感光ドラム1に向かって押圧されている。これによって、第1の現像スリーブ20の両側の回転軸20bに取り付けられた突き当てコロ50が感光ドラム1に突き当たり、第1の現像スリーブ20と感光ドラム1との間の所定の間隙(S−Dギャップ)が保証される。
【0049】このようにして、第1の現像スリーブ20は、突き当てコロ50との半径の差(一般的には0.23mm程度)だけ感光ドラム1の外周から離間した位置に配置される。
【0050】一方、第2の現像スリーブ30は、揺動部材131と加圧部材39とによって、第1の現像スリーブ20と第2の現像スリーブ30との間隔を一定にした状態で感光ドラム1へ押圧されることで、第2の現像スリーブ30の両側の回転軸30bに取り付けられた突き当てコロ50が感光ドラム1に突き当たり、第2の現像スリーブ30と感光ドラム1との所定の間隙(S−Dギャップ)が保証される。揺動部材131は、第1、第2の現像スリーブ20、30間の所定の間隙(S−Sギャップ)を規制している。
【0051】このようにして、第2の現像スリーブ30は、突き当てコロ50との半径の差(一般には0.23mm)だけ感光ドラム1の外周から離間した位置に配置される。
【0052】ところで、図15に示すように、上記従来の現像装置2においては、第2の現像スリーブ30は第1の現像スリーブ20の回転軸20bを支点とした揺動部材131に支持される機構となっているため、回転体である感光ドラム1の偏心により揺動機構が作動した場合、感光ドラム1と第2の現像スリーブ30との間隙G1は突き当てコロ50により保持されるが、第2の現像スリーブ30と現像装置2の現像容器2aに固定配置された磁性シール部材2d、2dとの間隙G2は変動する(図15中斜線部のみ揺動する。)。
【0053】又、一般的に、図7(a)に示す第1、第2の現像スリーブ20、30と対向する面に特別な処理を施していない磁性シール部材2dを使用する場合、第1、第2の現像スリーブ20、30と磁性シール部材2dとの間隙のラチチュード(許容範囲)は400±100μmであり、このラチチュード以上に感光ドラム1の偏心がある場合は、間隙G2がラチチュード以上に変動する。
【0054】例えば、感光ドラム1の偏心に対する揺動機構の動作により、間隙G2が300μm以下に狭まった場合について考える。この場合、第2の現像スリーブ30と、現像容器2aに固定配置された磁性シール部材2dとの間に発生する磁界で形成されるトナーの磁性ブラシ部において、間隙G2が狭くなったことによってトナーの密度が増加する。その結果、磁界によるシールを破ってトナーが溢れ、間隙G2部よりトナーが漏れる虞があった。
【0055】一方、感光ドラム1の偏心に対する揺動機構の動作により、間隙G2が500μm以上に広がった場合について考える。この場合、第2の現像スリーブ30と現像容器2aに固定配置された磁性シール部材2dとの間に発生した磁界の強度が弱まる。この結果、間隙G2部でのトナーのシール性が弱まり、トナーが漏れる虞があった。
【0056】そこで、本実施例の現像装置2では、図4〜図6に示すように、磁性シール部材2dを揺動部材31に固定支持させることにより、間隙G2が変動しない構成とする。磁性シール部材2dは揺動部材31と一体に形成してもよい。これにより、磁性シール部材2dと第2の現像スリーブ30との間隙G2を固定し、この間隙G2に発生する磁界を一定に維持することができる。
【0057】つまり、本実施例の現像装置2は、図13に示す従来の現像装置と概略同様に、第1の現像スリーブ20をその回転軸方向両端部から延在する回転軸20b、20bにおいて現像容器2aに回転可能に支持されている。そして、この第1の現像スリーブ20の両側同軸上(回転軸20b、20b)を支点とする独立した一対の揺動部材31、31を有しており、第2の現像スリーブ30はその回転軸方向両端部から延在する回転軸30b、30bにおいて、この揺動部材31、31に回転可能に支持されている。
【0058】第1の現像スリーブ20の回転軸20bに支持された揺動部材31は、この第1の現像スリーブ20の回転軸20bから所定の距離において第2の現像スリーブ30をその回転軸30bにて軸支すると共に、加圧手段としての加圧部材39により、第1の現像スリーブ20の回転軸20bを支点にして感光ドラム1に向かって押圧されている。加圧部材39としてはコイルバネを用いることができる。そして、この揺動部材31に磁性シール部材2dが固定支持されている。
【0059】加圧部材39は、第1、第2の現像スリーブ20、30の軸体方向両端部に同様に設けられており、それぞれ独立して揺動加圧を行う構成となっている。又、揺動部材31には、揺動範囲を決める突起42を設け、現像容器2aの溝43と係合し、揺動角を決めている。
【0060】更に、現像装置2は現像レール部材41に支持され、画像形成装置本体との間に設けられた加圧手段としての加圧部材40によって感光ドラム1に向かって押圧されている。加圧部材40としてはコイルバネを用いることができる。これによって、第1の現像スリーブ20の両側の回転軸20bに取り付けられた突き当てコロ50が感光ドラム1に突き当たり、第1の現像スリーブ20と感光ドラム1との間の所定の間隙(S−Dギャップ)が保証される。
【0061】このようにして、第1の現像スリーブ20は、突き当てコロ50との半径の差(一般的には0.23mm程度)だけ感光ドラム1の外周から離間した位置に配置される。
【0062】一方、第2の現像スリーブ30は、揺動部材31と加圧部材39とによって、第1の現像スリーブ20と第2の現像スリーブ30との間隔を一定にした状態で感光ドラム1へ押圧されることで、第2の現像スリーブ30の両側の回転軸30bに取り付けられた突き当てコロ50が感光ドラム1に突き当たり、第2の現像スリーブ30と感光ドラム1との所定の間隙(S−Dギャップ)が保証される。揺動部材31は、第1、第2の現像スリーブ20、30間の所定の間隙(S−Sギャップ)を規制している。
【0063】このようにして、第2の現像スリーブ30は、突き当てコロ50との半径の差(一般には0.23mm)だけ感光ドラム1の外周から離間した位置に配置される。
【0064】本実施例の現像装置2においては、感光ドラム1の偏心などにより揺動機構が動作した場合においても、磁性シール部材2dは揺動部材31と共に動くため、第2の現像スリーブ30と揺動部材31に取り付けられた磁性シール部材2dとの相対的位置関係は変化せず、間隙G2は常に一定となる。又、この間隙G2とそこに発生する磁界は揺動機構31の動作に関係なく常に一定となる。これによって、トナー漏れを効果的に防止することができる(図6中斜線部全体が揺動する。)。
【0065】又、揺動部材31は第1の現像スリーブ20の回転軸20bを支点に揺動するので、第1の現像スリーブ20と、磁性シール部材2dの第1の現像スリーブ20の周面に沿う部分2d1との間隙は一定に保たれる。
【0066】このように、本実施例では、揺動部材31と第1、第2の現像スリーブ20、30の端面近傍との間隙からのトナー漏れ(トナー端部漏れ)を非接触にてシールし、第1、第2の現像スリーブ20、30の回転軸方向端部近傍からのトナー漏れを防止することができる。
【0067】表3に従来例(図13)及び本実施例(図4)の現像装置において第2の現像スリーブ30の軸体方向両端部からのトナー漏れについて比較した結果を示す。この結果から、間隙G2の変動が無い本実施例の現像装置2では、第2の現像スリーブ30の軸体方向両端部からのトナー漏れが改善されていることが分かる。
【0068】
【表3】

【0069】次に、図7を参照して、磁性シール部材2dについて更に詳しく説明する。
【0070】上述のように、本実施例では、磁性シール部材2dのマグネット長(現像スリーブ周方向に沿う長さ)は50mmとした。又、磁性シール部材2dの幅(現像スリーブ軸体方向に沿う長さ)は、第1の現像スリーブ20用、第2の現像スリーブ30用共に6mmとなっている。本実施例では、磁性シール部材2dの第1、第2の現像スリーブ20、30のそれぞれの周面に沿う部分2d1、2d2は結合され一体化されている。
【0071】磁性シール部材2dの第1、第2の現像スリーブ20、30に対向する面は、図7(a)に示すように、特別な処理をせずに略一様な(凹凸のない)面を有するものであってもよい。
【0072】しかし、更なるシール性の向上のために、本実施例では、図7(b)に示すように、磁性シール部材2dの第1、第2の現像スリーブ20、30に対向する面に周方向直角に溝T1を設けた。本実施例では、溝T1の深さは1.0mmとし、溝T1の幅(周方向)は0.5mmとした。
【0073】尚、溝T1の深さ及び溝T1の幅の水準をふったときのデータを、それぞれ表4及び表5に示す。尚、表中全ての磁性シール部材2dの材料として、主に鉄よりなるモルグロイ(KNメッキ、透磁率10.6)を用いている。又、磁性シール部材2dと第2の現像スリーブ30との間隙G2(磁性シールギャップ)の基準は400μmとした。
【0074】
【表4】

【0075】
【表5】

【0076】先ず、表4の結果を検証する。磁性シール部材2dの溝T1の深さを深くすると、深さ=1.4mmまでは磁性シール部材2dと第2現像スリーブ30との間隙G2のラチチュードが広くなることが分かる。これは、磁性シール部材2dを溝T1の入った構造にすることで、磁性シール部材2dの凸部に磁力線が集中し、トナーをシールするための磁気拘束力が高められるためであると考えられる。
【0077】又、溝T1の深さが深くなるにつれて間隙G2のラチチュードが広くなるのは、磁力線の集中の度合いが溝の深さに応じて高まるからである。但し、溝T1の深さが1.6mm以上では溝T1の凹部の磁気拘束力が弱まっている部分からトナーが漏れ出す。又、磁性シール部材2dに極度に深い溝T1を掘ることは磁性シール部材2d自体の強度を損ねることになり、製造過程における磁性シール部材2dの取り付けなどで不利になる。従って、本実施例では磁性シール部材2dの溝T1の深さを1.0mmとした。
【0078】次に、表5の検討結果を検証する。磁性シール部材2dの溝T1の幅を0.5mmより小さくすると、磁性シール部材2dと第2の現像スリーブ30との間隙G2のラチチュードも減少する。これは、溝T1の幅が減ることによって磁性シール部材2dの凸部の表面積が増し、凸部への磁力線の集中が起こり難くなるからである。又、磁性シール部材2dの溝T1の幅を0.5mmより大きくした場合、溝T1の凹部の磁気拘束力が弱まっている部分からトナーが漏れ出す。従って、本実施例では磁性シール部材2dの溝T1の幅を0.5mmとした。
【0079】ここで、間隙G2のラチチュードが広いということは、磁性シール部材2dを取り付けるための精度要求を緩和し得る点で、現像装置2の製造上、コスト上非常に重要である。
【0080】又、図7(c)に示すように、磁性シール部材2dに周方向に矩形の溝T2を設けてもよく、この場合にも間隙G2のラチチュードが広がる。これは、上述と同様の理由で、溝T2の凸部の磁気拘束力が最大限に高められるからである。従って周方向に溝T2を設ける場合にも、磁性シール部材2dとして最大限の性能を発揮することができる。この場合も、上記周方向に略直交する方向の溝T1の場合と同様にして、実験などにより溝T2の深さ、幅を最適化すればよい。
【0081】このように、磁性シール部材2dに溝T1、T2を入れることにより磁界の集中が起き、トナーの磁気拘束力が高まって漏れづらくなる。溝T1、T2の形状は矩形或いは台形、好ましくは矩形とする。鋸歯形状はかけ易いためコストが高くなることが考えられる。
【0082】ところで、磁性シール部材2dを揺動部材31に固定する構成においては、磁性シール部材2dが揺動部材31と共に動く(図6中の斜線部全体が揺動する。)。従って、磁性シール部材2dと現像装置本体(現像容器)2aとの間に、揺動部材31の動作範囲を考慮した現像容器2aと磁性シール部材2dとの間隙G3を設ける必要がある。
【0083】又、この間隙G3は揺動部材31の動作によりが変化するため、これをシールしてトナー漏れを防止する手段を設ける必要がある。
【0084】そこで、本実施例では、図8に示すように、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を、現像剤漏れ防止部材として弾性的性質のある物質(弾性部材)で結合する。本実施例ではこの弾性部材としてスポンジ状の弾性部材(スポンジ状部材)60aを用いた。スポンジ状部材としては、ポリウレタンフォーム(エステル系)を用いた。スポンジ状部材60aは、図6に示される間隙G3部において、磁性シール部材2dの略全周面に沿って設ける。
【0085】以上、本実施例によれば、揺動する第2の現像スリーブ30の軸体方向端部と、固定された現像容器2aとの間に生じる間隙G3の変化によるトナー漏れをシールすることができる。特に、現像部で交番電界を用いた現像方式であり、且つ、キャリア粒子を用いない一成分磁性現像剤を用いた、トナーが飛散し易い一成分ジャンピング現像方式を採用する場合であっても、良好にトナー漏れを防止することができる。これにより、現像には寄与しない無駄なトナー消費を防止することができる。
【0086】又、本実施例によれば、磁性シール部材2dの第1、第2の現像スリーブ20、30と対向する面に溝T1、T2を設けることで、第2現像スリーブ30と磁性シール部材2dとの間隙G2のラチチュードが広くすることができ、現像装置2の製造、コストの面で有利である。
【0087】更に、上述のようにトナー漏れを有効に防止して、例えば突き当てコロ50などの耐久による汚れを防止することができるので、現像スリーブと感光ドラムとの間隙(S−Dギャップ)の精度の厳しい、例えば非接触現像方式を採用した一成分ジャンピング現像方式などにおいても、耐久によっての濃度低下やピッチむらのない高画質な画像を常に形成することができる。
【0088】同時に、第2の現像スリーブ30の軸体方向端部からのトナー漏れを防止することで、感光体として用いるドラム体、ベルト体の端部のトナー付着を防止して、耐久によるクリーニング部でのクリーニング不良や感光体の端部汚れが促進されることを防止することができる。
【0089】又、第2の現像スリーブ30の軸体方向端部からのトナー飛散によって生じる一次帯電器3のワイヤー汚れなどを防止することができ、例えば低湿状況下などにおいてワイヤー汚れによって画像むらが発生することを防止することができる。
【0090】更に、本実施例の現像装置2は、複数の現像スリーブ20、30を近接させて単一の現像容器2aに一体に設けることで、高速化と省スペース化とを同時に図ると共に、200万枚の寿命で、高濃度、且つ、安定した画像を形成することができる。
【0091】実施例2次に、本発明の他の実施例について説明する。尚、実施例1と同様の機能、構成を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0092】本実施例は、図9に示すように、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3に配設する現像剤漏れ防止部材としての弾性部材として、蛇腹状の襞入り部材60bを用いることが特徴である。
【0093】実施例1において現像剤漏れ防止部材として用いたスポンジ状部材(ポリウレタンフォーム)60aは、現像容器2aと揺動する磁性シール部材2dとの間隙G3をシールする目的のために、一応の効果を奏する。しかし、ポリウレタンフォームは弾性力が比較的強く、揺動部材31に支持された磁性シール部材2dを感光ドラム1側へ強く加圧する。この加圧力は揺動する第2の現像スリーブ30の軸体方向端部に配された、第2の現像スリーブ30と感光ドラム1との間隙(S−Dギャップ)を確保するための突き当てコロ50に伝わる。これにより、場合によっては、突き当てコロ50のつぶれや、感光ドラム1の突き当てコロ50と当接する部分の傷を引き起こし、出力画像に悪影響を与える虞がある。
【0094】従って、本実施例においては、スポンジ状部材60aの代わりに、図9に示すような蛇腹状の襞入り部材60bを現像容器2aと磁性シール部材2dとの間隙G3に配設し、磁性シール部材2dと現像容器2aを結合する。更に、磁性シール部材2dの円弧(周面)に沿って、蛇腹状襞入り部材60bの襞60b1を設ける(図9をも参照)。ここで、襞60b1は現像容器2aの内側に凸となるようにして、襞部60b1へのトナーの挟み込みを防止する構成とした。蛇腹状の襞入り部材60bは、限定するものではないが、NBR(ニトリルゴム)或いはポリエチレンエラストマーを好適に用いて作製することができる。
【0095】以上、本実施例によれば、実施例1にて説明した様々な効果を得ることができると共に、この蛇腹状の襞入り部材60bは実施例1におけるスポンジ状部材60aのように揺動部材31に支持された磁性シール部材2dを感光ドラム1側へ加圧しないので、突き当てコロ50のつぶれや、感光ドラム1の突き当てコロ50と当接する部分の傷の発生を防止することができる。
【0096】実施例3次に、本発明の他の実施例について説明する。尚、実施例1、2と同様の機能、構成を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0097】本実施例は、図11に示すように、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を柵状に形成し、更に現像剤漏れ防止部材として互いが横ずれする部分にパッキン状の弾性部材(パッキン状部材)60cを適用したことが特徴である。
【0098】実施例2において現像剤漏れ防止部材として用いた蛇腹状の襞入り部材60bは、好適に間隙G3をシールするものであるが、揺動部材31の動作により長期に亙り伸縮動作が繰り返された場合、襞部分60b1が裂けて、トナーが漏れる虞がある。
【0099】そこで、本実施例においては、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を柵状に形成する。つまり、磁性シール部材2dと現像容器2aの対応部とでラビリンス構造を形成するようにする。本実施例では、磁性シール部材2dの現像容器2a側の周方向に略一様な凹部2d3を設け、この凹部2d3の周方向略全体に亙り嵌り込む凸部2a1を現像容器2aに設ける。更に、現像剤漏れ防止部材として、凹部2d3と凸部2a1とが互いに横ずれする部分、つまり、第2現像スリーブ30の軸体方向への磁性シール部材2dの移動を許す間隙2d4をシールするようにパッキン状部材60cを適用する。パッキン状部材60cとしては、限定するものではないが、NBR(ニトリルゴム)を好適に用いることができる。
【0100】以上、本実施例によれば、実施例1にて説明した様々な効果を得ることができると共に、揺動部材31に支持されるか或いは一体化された磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3のトナーシール性を半永久的に確保できる。
【0101】又、凹部2d3及び凸部2a1による柵形状部が互いに横ずれする部分2d4にパッキン状部材60cを設けているため、実施例1におけるスポンジ状部材60aを用いた場合のように、揺動部材31に支持された磁性シール部材2dが感光ドラム1側への加圧力を受けない。従って、突き当てコロ50のつぶれや、感光ドラム1の突き当てコロ50と当接する部分の傷の発生を防止することができる。
【0102】実施例4次に、本発明の更に他の実施例について説明する。尚、実施例1〜3と同様の機能、構成を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0103】本実施例は、現像剤漏れ防止部材として、間隙G3を磁力により非接触にシールするための磁性部材を磁性シール部材2dに近接させて配置したことが特徴である。つまり、図12に示すように、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を柵状に形成し、更に現像剤漏れ防止部材として互いが横ずれする部分に間隙G3を磁力により互いに非接触にシールするための磁性部材として永久磁石60dを適用した。
【0104】実施例1〜3にて説明した現像剤漏れ部材60a〜60cは、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を好適にシールし得るものであるが、実施例1〜3では、磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3が弾性部材により結合されているため、揺動部材31の動作を鈍らせる抵抗として働く。これにより、回転体である感光ドラム1が高速回転した場合に、感光ドラム1の偏心部分の動きに対して、揺動部材31の揺動が追従しきれないという問題が発生する虞がある。
【0105】斯かる知見に基づき、本実施例では磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を非接触にシールする構成とした。但し、従来の磁性シール部材2dと同様の構成で非接触にシールしようとした場合、揺動部材31が揺動することで間隙G3が変動するため、完全にシールすることができない。
【0106】そこで、本実施例では、先ず磁性シール部材2dと現像容器2aとの間隙G3を柵状に形成する。つまり、実施例3と同様に、磁性シール部材2dの現像容器2a側の周方向に略一様な凹部2d3を設け、この凹部2d3の周方向略全体に亙り嵌り込む凸部2a1を現像容器2aに設ける。更に、現像剤漏れ防止部材として、凹部2d3と凸部2a1とが互いに横ずれする部分、つまり、第2現像スリーブ30の軸体方向への磁性シール部材2dの移動を許す間隙2d4を磁気的にシールするように、本実施例では凸部2a1の磁性シール2d側端部にその周方向に沿って略一様に永久磁石60dを設けた。
【0107】以上、本実施例によれば、実施例1にて説明した様々な効果を得ることができると共に、回転体である感光ドラム1が高速回転した場合、感光ドラム1の偏心部分の動きに対して、揺動部材31の揺動が追従しきれないという問題を回避し、且つ、間隙G3の変動に対応できるという効果をも奏し得る。
【0108】又、凹部2d3及び凸部2a1による柵形状部が互いに横ずれする部分2d4に磁性部材としての永久磁石60dを設けているため、実施例1におけるスポンジ状部材60aを用いた場合のように、揺動部材31に支持された磁性シール部材2dが感光ドラム1側への加圧力を受けない。従って、突き当てコロ50のつぶれや、感光ドラム1の突き当てコロ50と当接する部分の傷の発生を防止することができる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、像担持体に近接対向される複数の現像剤担持体を回転可能に容器に一体的に有し、近接する第1、第2の現像剤担持体のうち第1の現像剤担持体の軸を支点として揺動可能な独立した揺動部材を介して、第2の現像剤担持体をその回転軸方向両端部近傍で支持すると共に、揺動部材を像担持体に向かって付勢する加圧手段を有する現像装置は、少なくとも第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍の一部の周面に沿って近接して磁界を発生させ、第2の現像剤担持体の回転軸方向端部近傍からの現像剤漏れを非接触にシールする現像剤シール部材を、揺動部材に支持若しくは一体化して設けた構成とされるので、本発明の現像装置及びこれを備えた画像形成装置は、揺動する現像剤担持体の端部と現像装置本体(現像容器)との間隙からの現像剤漏れ(飛散)を防止することができ、(1)現像に寄与しない無駄な現像剤の消費を防止し得る。
(2)現像剤担持体と像担持体との距離を一定に維持するための規制部材などが汚れることによる、装置の長期使用に伴う濃度低下やピッチムラなどを防止し得る。
(3)像担持体として用いられるドラム体、ベルト体の端部に現像剤が付着して、その端部に現像剤が融着し、クリーニング部でのクリーニング不良や像担持体の端部汚れを促進させるなどお不具合を防止し得る。
(4)像担持体の一次帯電器へ現像剤が飛散することによる画像ムラを防止し得る。
といった種々の効果を奏し得る。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
【出願日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【代理人】 【識別番号】100075638
【弁理士】
【氏名又は名称】倉橋 暎
【公開番号】 特開2003−15412(P2003−15412A)
【公開日】 平成15年1月17日(2003.1.17)
【出願番号】 特願2001−200194(P2001−200194)