| 【発明の名称】 |
化学増幅型ポジ型レジスト組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】中西 潤次 【住所又は居所】大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内
【氏名】難波 克彦 【住所又は居所】大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】高解像度を維持したまま、非常に高感度化されたポジ型レジスト組成物を提供する。
【解決手段】下式(I) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】(A)下式(I)
(式中、R1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。)で示される化合物、(B)それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、及び(C)第4級アンモニウム塩を含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。 【請求項2】(B)成分が、フェノール性水酸基を1−エトキシエチル基で部分的に保護した構造を有する重合単位を含む樹脂である請求項1記載の組成物。 【請求項3】(B)成分が、ポリビニルフェノールの水酸基を1−エトキシエチル基で部分的に保護した樹脂である請求項1又は2記載の組成物。 【請求項4】(B)成分が、ノボラック樹脂の水酸基を1−エトキシエチル基で部分的に保護した樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。 【請求項5】(A)成分が、式(I)中のR1がn−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トルイル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、4−ドデシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−ナフチル基、ベンジル基又は下式(II)
で示される基(ただし、いずれの基も、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。)である請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。 【請求項6】(C)成分が、下式(III)
(式中、R2〜R5は、それぞれ独立に、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。R2〜R5のうちの複数の基が一緒になって環状構造を形成してもよい。)で示される化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。 【請求項7】(C)成分が、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、及びコリンから選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線(g線、i線、エキシマレーザー等を含む)、電子線、X線又は放射光のような高エネルギーの放射線によって作用するリソグラフィーなどに適したレジスト組成物であって、特にg線、i線での露光に好適なレジスト組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、液晶素子などの製造においては、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤からなるポジ型レジスト組成物が用いられている。液晶素子などの製造において用いられるレジスト組成物は、高感度かつ高解像度であることが望ましい。しかしながら、これらノボラック樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤からなるレジスト組成物は、一般的にみて高感度と高解像度を両立させることが困難であり、高感度にすることにより解像度の低下を招きやすかった。また、ポジ型レジストとしては、アルカリ水溶液に対して不溶性又は難溶性の状態から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂と酸発生剤を含む化学増幅型レジストもあった。しかし、この系において、酸発生剤として、下式(I)
(式中、R1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。)で表される化合物を用いた場合は、レジストのプロファイルが極端に悪化し、目的の解像度が得られなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高解像度を維持したまま、非常に高感度化されたポジ型レジスト組成物を提供することにある。 【0004】本発明者らは、このような目的を達成できるように、鋭意研究を行った結果、下式(I)
(式中、R1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。)で表される化合物、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂に加え、第4級アンモニウム塩を含有したポジ型レジスト組成物が高解像度を維持したまま非常に高感度化できることを見出し、本発明を完成した。 【0005】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下式(I)
(式中、R1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。)で示される化合物、(B)それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、及び(C)第4級アンモニウム塩を含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成物に係るものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明のレジスト組成物において、樹脂成分は、それ自体ではアルカリに対して不溶性又は難溶性であるが、酸の作用により化学変化を起こしてアルカリ可溶性となるものである。そのような樹脂の例としては、フェノール骨格を有する樹脂や(メタ)アクリル酸骨格を有する樹脂のようなアルカリ水溶液に可溶の樹脂(以下、アルカリ可溶性樹脂ということがある。)に、酸の作用により解裂しうる保護基を導入したものでありうる。このような、アルカリ現像液に対しては溶解抑止能を持つが、酸に対しては不安定な基は、公知の各種保護基であることができる。例えば、tert−ブチル、tert−ブトキシカルボニル又はtert−ブトキシカルボニルメチルのような4級炭素が酸素原子に結合する基;テトラヒドロ−2−ピラニル、テトラヒドロ−2−フリル、1−エトキシエチル、1−(2−メチルプロポキシ)エチル、1−(2−メトキシエトキシ)エチル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル又は1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルのようなアセタール型の基;3−オキソシクロヘキシル、4−メチルテトラヒドロ−2−ピロン−4−イル(メバロニックラクトンから導かれる)又は2−メチル−2−アダマンチル、2−エチル−2−アダマンチルのような非芳香族環状化合物の残基などが挙げられる。これらの基の中で、露光後の引き置き耐性が高いことから、1−エトキシエチル基が好ましく、本発明における(B)成分として、フェノール性水酸基を1−エトキシエチル基で部分的に保護した構造を有する重合単位を含む樹脂が好ましい。具体的には、(B)成分として、ポリビニルフェノールの水酸基を1−エトキシエチル基で部分的に保護した樹脂、又はノボラック樹脂の水酸基を1−エトキシエチル基で部分的に保護した樹脂が好ましい。これらの基がフェノール性水酸基の水素又はカルボキシル基の水素に置換することになる。これらの保護基は、公知の保護基導入反応によって、フェノール性水酸基又はカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂に導入することができる。また、このような基を有する不飽和化合物を一つのモノマーとする共重合によって、上記の樹脂を得ることもできる。 【0007】本発明のレジスト組成物において、本発明の効果を損なわない範囲でアルカリ可溶性樹脂をバインダー成分として含有することができる。含有してもよいアルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹脂等が挙げられる。ノボラック樹脂は、通常は、フェノール系化合物とアルデヒドとを酸触媒の存在下に縮合させて得られる。ノボラック樹脂の製造に用いられるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,3−、2,5−、3,4−又は3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−、3−又は4−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−又は5−メチルフェノール、2−、4−又は5−メチルレゾルシノール、2−、3−又は4−メトキシフェノール、2,3−、2,5−又は3,5−ジメトキシフェノール、2−メトキシレゾルシノール、4−tert−ブチルカテコール、2−、3−又は4−エチルフェノール、2,5−又は3,5−ジエチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、2−ナフトール、1,3−、1,5−又は1,7−ジヒドロキシナフタレン、キシレノールとヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合により得られるポリヒドロキシトリフェニルメタン系化合物などが挙げられる。これらのフェノール系化合物は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。 【0008】ノボラック樹脂の製造に用いられるアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、アクロレイン又はクロトンアルデヒドのような脂肪族アルデヒド類;シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール又はフリルアクロレインのような脂環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、o−、m−もしくはp−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−、2,5−、3,4−もしくは3,5−ジメチルベンズアルデヒド又はo−、m−もしくはp−ヒドロキシベンズアルデヒドのような芳香族アルデヒド類;フェニルアセトアルデヒド又はケイ皮アルデヒドのような芳香脂肪族アルデヒド類などが挙げられる。これらのアルデヒド類も、それぞれ単独で、又は所望により2種以上組み合わせて用いることができる。これらのアルデヒド類のなかでは、工業的に入手しやすいことから、ホルムアルデヒドが好ましく用いられる。 【0009】フェノール系化合物とアルデヒドとの縮合に用いられる酸触媒の例としては、塩酸、硫酸、過塩素酸又は燐酸のような無機酸;蟻酸、酢酸、蓚酸、トリクロロ酢酸又はp−トルエンスルホン酸のような有機酸;酢酸亜鉛、塩化亜鉛又は酢酸マグネシウムのような二価金属塩などが挙げられる。これらの酸触媒も、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。縮合反応は、常法に従って行うことができ、例えば、60〜120℃の範囲の温度で2〜30時間程度行われる。 【0010】縮合により得られるノボラック樹脂は、例えば、分別などの操作を施して低分子量分を除去し、分子量分布を狭くして高分子量成分主体となるようにしておいてもよい。ノボラック樹脂は安価であるので、レジストのコストを下げることに有効である。 【0011】次に、ポジ型レジスト組成物のもう一つの成分である酸発生剤は、その物質自体に、又はその物質を含むレジスト組成物に、光や電子線などの放射線を作用させることにより、その物質が分解して酸を発生するものである。酸発生剤から発生する酸が前記樹脂に作用して、その樹脂中に存在する酸に不安定な基を解裂させることになる。 【0012】本発明においては、成分(A)の酸発生剤として、436nm(g線)及び365nm(i線)付近に大きな吸収を持つ下式(I)
(式中、R1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。)で示される化合物が用いられる。R1における炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数6〜18のアリール基等が挙げられる。また、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基としては、エステル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、オキソ基、ニトロ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。 【0013】式(I)で示される化合物として、具体的には、式(I)中のR1がn−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トルイル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、4−ドデシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−ナフチル基、ベンジル基又は下式(II)
で示される基である化合物が挙げられる。 【0014】本発明の樹脂組成物においては、上記の酸発生剤以外の酸発生剤を併用してもよい。このような酸発生剤には、例えば、オニウム塩化合物、s−トリアジン系の有機ハロゲン化合物、スルホン化合物、スルホネート化合物などが包含される。具体的には、次のような化合物を挙げることができる。 【0015】ジフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、【0016】トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンンスルホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、p−トリルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム ヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、【0017】2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、【0018】1−ベンゾイル−1−フェニルメチル p−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル p−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、1,2,3−ベンゼントリイル トリスメタンスルホネート、2,6−ジニトロベンジル p−トルエンスルホネート、2−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、4−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、【0019】ジフェニル ジスルホン、ジ−p−トリル ジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、【0020】N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミドなど。 【0021】4−メトキシ−α−[[[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ]イミノ]ベンゼンアセトニトリル、などが挙げられる。 【0022】本発明のレジスト組成物に含まれる第4級アンモニウム塩としては、下記一般式(III)
で示される化合物が好ましい。式中、R2〜R5は、それぞれ独立に、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭化水素基を表す。R2〜R5のうちの複数の基が一緒になって環状構造を形成してもよい。R2〜R5として、互いに独立に、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−ヒドロキシエチル基、フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 【0023】また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の有機塩基化合物、特に含窒素塩基性有機化合物をクェンチャーとして配合してもよい。このような含窒素塩基性有機化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるアミン類を挙げることができる。 【0024】
【0025】式中、R6、R7は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを表す。該アルキル、シクロアルキル又はアリールは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましい。R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアルコキシを表す。該アルキル、シクロアルキル、アリール、又はアルコキシは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましく、該アルコキシは、炭素数1〜6程度が好ましい。R11は、アルキル又はシクロアルキルを表す。該アルキル又はシクロアルキルは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましい。Aは、アルキレン、カルボニル、イミノ、スルフィド又はジスルフィドを表す。該アルキレンは、炭素数2〜6程度であることが好ましく、直鎖でも分岐していてもよい。また、R6〜R11において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。 【0026】さらには、特開平11−52575号公報に開示されているような、ピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物をクエンチャーとすることもできる。 【0027】本発明のレジスト組成物は、(B)成分の酸の作用でアルカリ可溶となる樹脂100重量部に対して、(A)成分の酸発生剤を0.1〜20重量部の範囲で含有することが好ましい。また、(C)成分の第4級アンモニウム塩は、同じく(B)成分の酸の作用でアルカリ可溶となる樹脂100重量部に対して、0.001〜10重量部の範囲で含有することが好ましい。この組成物は、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。 【0028】このレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とされ、シリコンウェハーなどの基体上に、常法によりスピンコーティングなどの方法で塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で通常用いられているものであることができる。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル又はピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン又はシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;3−メトキシ−1−ブタノールのようなアルコール類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。 【0029】基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理(PEB)を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。 【0030】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記がないかぎり重量基準である。また、重量平均分子量(Mw)及び多分散度(Mw/Mn)は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値である。 【0031】合成例1: ポリヒドロキシスチレンの部分1−エトキシエチル化物の製造1リットルのナス型フラスコに、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)40g(p−ヒドロキシスチレン単位として333ミリモル)及びp−トルエンスルホン酸一水和物47mg(0.25ミリモル)を入れ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート720gに溶解した。この溶液を、温度60℃、圧力10Torr以下の条件で減圧蒸留し、共沸脱水した。蒸留後の溶液は、337gであった。窒素置換された500mlの四つ口フラスコにこの溶液を移し、そこにエチルビニルエーテル12.0g(166ミリモル)を滴下した後、25℃で5時間反応させた。この反応溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート62.3g及びメチルイソブチルケトン320gを加え、さらにイオン交換水240mlを加えて攪拌した。その後静置し、有機層部分を取り出した。この有機層に再度240mlのイオン交換水を加え、攪拌後静置し、分液することにより洗浄した。イオン交換水による洗浄及び分液をもう一度行った後、有機層を取り出して減圧蒸留することにより、水分及びメチルイソブチルケトンをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで共沸させて除去し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液とした。得られた液体は、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)の水酸基が部分的に1−エトキシエチルエーテル化された樹脂の溶液であり、この樹脂を1H−NMRで分析したところ、水酸基の36%が1−エトキシエチルエーテル化されていた。この樹脂を樹脂A1とする。 【0032】合成例2:低分子量体を除いたm−クレゾールノボラック樹脂の合成還流管、攪拌装置、温度計を備えた1L四つ口フラスコに、m−クレゾール218.3g、蓚酸二水和物10.2g、90%酢酸68.7g、メチルイソブチルケトン203gを仕込み80℃まで昇温し、37%ホルムアルデヒド水溶液143.2gを1時間かけて滴下した。その後還流温まで昇温し、12時間保温した。得られた反応液をメチルイソブチルケトンで希釈し、水洗、脱水を行ない、ノボラック樹脂の36.8%メチルイソブチルケトン溶液を得た。この樹脂溶液612gを5L底抜きフラスコに仕込み、1119gのメチルイソブチルケトンで希釈し、1232gのノルマルヘプタンを仕込み60℃で攪拌、静置後分液を行い、下層のノボラック樹脂溶液を得た。このノボラック樹脂溶液をプロピレングリコ−ルメチルエ−テルアセテ−トで希釈、濃縮を行い、ノボラック樹脂のプロピレングリコ−ルメチルエ−テルアセテ−ト溶液を得た。この樹脂を樹脂A2とする。この樹脂を、ポリスチレンを標準品としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したときに、未反応のモノマーを除く全パターン面積に対して、分子量1,000以下の範囲の面積比は、3.28%であった。重量平均分子量は、9079であった。 【0033】次に、以上の合成例で得られた各樹脂のほか、以下に示す原料を用いてレジスト組成物を調製し、評価した。 【0034】酸発生剤B1: (5−トルイルスルホニルオキシイミノ−5H−チオフェンー2−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル【0035】クエンチャーC1:テトラブチルアンモニウムヒドロキシドクエンチャーC2:テトラメチルアンモニウムヒドロキシドクエンチャーC3:ジシクロヘキシルメチルアミンクエンチャーC4:ジイソプロピルアニリン【0036】実施例1〜6及び比較例1〜2表1に示される割合(固形分換算)で混合した樹脂成分13.5部(固形分換算)、酸発生剤B1(0.1部)、並びに表1に示される種類および量のクエンチャーとしての第4級アンモニウム塩をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過してレジスト液を調製した。 【0037】ヘキサメチルジシラザンで処理したシリコンウェハーに、回転塗布機を用いて上のレジスト液を乾燥後の膜厚が1.49μmとなるように塗布した。レジスト液塗布後のプリベークは、90℃で60秒間ホットプレート上にて行った。こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、365nm(i線)の露光波長を有する縮小投影露光機〔(株)ニコン製の“NSR−2005i9C”、NA=0.57、σ=0.8〕を用いて、ラインアンドスペースパターンを露光量を段階的に変化させて露光した。次にホットプレート上にて、110℃で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(住友化学工業(株)製現像液SOPD)で60秒間のパドル現像を行った。現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、以下の方法で実効感度、解像度及びプロファイルを調べ、その結果を表2に示した。 【0038】実効感度: 1.0μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。 【0039】解像度: 実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。 【0040】 【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━例No. 樹脂 酸発生剤 クエンチャー━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━実施例1 A1/100% B1 C1/0.005部実施例2 A1/50% A2/50% B1 C1/0.005部実施例3 A1/50% A2/50% B1 C2/0.0015部──────────────────────────────────比較例1 A1/50% A2/50% B1 C3/0.005部比較例2 A1/50% A2/50% B1 C4/0.005部━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【0041】 【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━例No. 実効感度 解像度 [msec/cm2] [μm] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━実施例1 54 0.27実施例2 46 0.45実施例3 42 0.5──────────────────────────────────比較例1 167 0.95比較例2 85 0.6━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【0042】 【発明の効果】本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、高解像度を維持したまま高感度化を達成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002093 【氏名又は名称】住友化学工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号
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| 【出願日】 |
平成13年10月19日(2001.10.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093285 【弁理士】 【氏名又は名称】久保山 隆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−122013(P2003−122013A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月25日(2003.4.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−321711(P2001−321711) |
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