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【発明の名称】 レジストパターン形成方法および半導体デバイスの製造方法
【発明者】 【氏名】新田 和行
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内

【氏名】三村 岳由
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内

【氏名】嶋谷 聡
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内

【氏名】大久保 和喜
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内

【氏名】松海 達也
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内

【要約】 【課題】ビアファーストのデュアルダマシン法により半導体デバイスを製造する場合に、レジスト残りを生じにくいレジストパターン形成方法と半導体デバイスの製造方法を提供する。

【解決手段】(A)水酸基の水素原子の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で置換されたポリヒドロキシスチレン、及び(B)放射線の照射により酸を発生する化合物を含有し、前記(A)成分の、塩酸による解離試験後の酸解離性溶解抑制基の残存率が、40%以下である化学増幅型ポジ型レジスト組成物を用いて、レジストパターン形成することにより、半導体デバイスを製造する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基材に、化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布し、選択的露光及び現像を順次施してレジストパターンを形成する方法であって、前記化学増幅型ポジ型レジスト組成物が、(A)水酸基の水素原子の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で置換されたポリヒドロキシスチレン、及び(B)放射線の照射により酸を発生する化合物を含有し、前記(A)成分の、塩酸による解離試験後の酸解離性溶解抑制基の残存率が、40%以下であることを特徴とするレジストパターン形成方法。
【請求項2】 前記基材が、基板の上に、第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、および第二層間絶縁層を順次積層したものであることを特徴とする請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項3】 前記第一層間絶縁層と前記第二層絶縁層の一方あるいは両方が、誘電率3.0以下のシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項4】 前記エッチングストッパー層が、窒化ケイ素、炭化ケイ素または窒化タンタルから形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項5】 前記基材が、基板の上に絶縁層とハードマスク層を順次積層したものであることを特徴とする請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項6】 前記絶縁層が、誘電率3.0以下のシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項5に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項7】 前記(A)成分の酸解離性溶解抑制基が、低級アルコキシアルキル基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法【請求項8】 前記(A)成分が、(a1)ヒドロキシスチレン単位と、(a2)水酸基の少なくとも一部の水素原子が低級アルコキシアルキル基で置換されたヒドロキシスチレン単位と、からなるポリヒドロキシスチレンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法【請求項9】 前記(B)成分が、ビスアルキルスルホニルジアゾメタンを主成分とするものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項10】 前記ビスアルキルスルホニルジアゾメタンが、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、またはこれらから選ばれる2種以上を含む混合物であることを特徴とする請求項9に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項11】 前記(B)成分において、前記ビスアルキルスルホニルジアゾメタンに対して、2〜5質量%のオニウム塩が配合されていることを特徴とする請求項9または10に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項12】 前記化学増幅型ポジ型レジスト組成物に、第三級脂肪族アミンが配合されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項13】 基材に対してビアホールを形成し、その上部に配線溝を形成するビアファーストのデュアルダマシン法によって半導体デバイスを製造する方法において、少なくとも前記配線溝を、請求項1〜12のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法によって形成することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
【請求項14】 請求項13に記載の半導体デバイスの製造方法において、前記ビアホール内の下方に有機膜を設けた後、前記配線溝を、請求項1〜12のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法によって形成することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジストパターン形成方法と半導体デバイスの製造方法、さらに詳しくは、ビアファーストのデュアルダマシン法により、ビアホールを形成した後に配線溝を形成するのに好適なレジストパターン形成方法と半導体デバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの集積化は高まる一方であり、既にデザインルール0.20μm付近のLSIの量産が開始され、近い将来にはデザインルール0.15μm付近のLSIの量産も実現される状況にある。
【0003】ところで、化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、基材樹脂としてノボラック樹脂、感光剤としてナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを用いる従来の非化学増幅型のポジ型レジストに比べて、解像性や感度が優れている。そのため、最近は化学増幅型ポジ型レジスト組成物が多く使用される状況に移行しつつある。
【0004】そして、現在では比較的弱い酸で解離するアセタール基と、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブチル基、テトラヒドロピラニル基のような、弱酸では解離しにくく、強酸で解離する酸解離性基を共存させた共重合体や混合樹脂を基材樹脂として用い、酸発生剤としてスルホニルジアゾメタン系酸発生剤を用いた化学増幅型ポジ型レジスト組成物が主流となっている。
【0005】一方、半導体デバイスの微細化に伴って、半導体デバイスの製造プロセスは、これまでの反応性イオンエッチング(RIE)技術によってAl配線を形成する方法から、ダマシン技術によってAl・Cu配線またはCu配線を形成する方法に移行しはじめている。そして、次世代、次々世代の半導体製造プロセスでは、ダマシン法が主役になることが予想されている。
【0006】ダマシン技術において、ビアホールと配線溝という2種類のエッチング部を形成するものをデュアルダマシン法という。デュアルダマシン法には、配線溝を先に形成するトレンチファーストとビアホールを先に形成するビアファーストの2種類の手法が存在する(平成10年5月30日、株式会社リアライズ社発行,深水克郎編、「Cu配線技術の最新の展開」、202〜205ページ)。ビアファーストによって半導体デバイスを製造する方法においては、例えば、基板の上に第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、第二層間絶縁層が順次積層された基材を用意する。そして、化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布し、所定のマスクパターンを介して露光(選択的露光)し、露光部分をアルカリ可溶化し、この露光部分をアルカリ現像液で除去(現像)し、そのレジストパターン以外の部分の下層をエッチングして、第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、および第二層間絶縁層を貫通するビアホールを形成する。その後、さらに化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布し、露光して、この露光部分をアルカリ可溶化し、この露光部分をアルカリ現像液で除去し、そのレジストパターン以外の部分の下層を、第二層間絶縁層に形成されたビアホールの溝幅を拡げる様にエッチングすることによって、配線溝を形成する。最後に第一層間絶縁層とエッチング層に形成されたビアホールと、その上の第二層間絶縁層に形成された配線溝に銅を埋め込み、断面略T字状の配線を完成させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビアファーストのデュアルダマシン法によって、ビアホール形成後に配線溝を形成する場合に、上述の比較的弱酸で解離しやすい酸解離性溶解抑制基と、弱酸では解離しにくく、強酸で解離する酸解離性溶解抑制基とを共存させた基材樹脂を用いた化学増幅型ポジ型レジスト組成を用いてレジストパターンを形成すると、ビアホールの上部(第二層間絶縁層の配線溝の底部)付近に現象不良のレジスト残りを生じやすいという欠点があった。その結果、期待どおりの微細なパターンが形成できないとう問題があった。本発明は、前記事情に鑑てなされてもので、ビアファーストのデュアルダマシン法により半導体デバイスを製造する場合に、レジスト残りを生じず、要求される、微細パターンに対応可能な高解像性のレジストパターンを与えることができる、レジストパターン形成方法と半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本発明においては、以下の様な手段を提案する。第1の発明は、基材に、化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布して選択的露光及び現像を順次施してレジストパターンを形成する方法であって、前記化学増幅型ポジ型レジスト組成物が、(A)水酸基の水素原子の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で置換されたポリヒドロキシスチレン、及び(B)放射線の照射により酸を発生する化合物を含有し、前記(A)成分の、塩酸による解離試験後の酸解離性溶解抑制基の残存率が、40%以下であることを特徴とするレジストパターン形成方法である。第2の発明は、前記基材が、基板の上に、第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、および第二層間絶縁層を順次積層したものであることを特徴とする前記第1の発明のレジストパターン形成方法である。第3の発明は、前記第一層間絶縁層と前記第二層絶縁層の一方あるいは両方が、誘電率3.0以下のシリコン酸化膜であることを特徴とする前記第2の発明のレジストパターン形成方法である。第4の発明は、前記エッチングストッパー層が、窒化ケイ素、炭化ケイ素または窒化タンタルから形成されていることを特徴とする前記第2または第3の発明のレジストパターン形成方法である。第5の発明は、前記基材が、基板の上に絶縁層とハードマスク層を順次積層したものであることを特徴とする前記第1の発明のレジストパターン形成方法である。第6の発明は、前記絶縁層が、誘電率3.0以下のシリコン酸化膜であることを特徴とする前記第5の発明のレジストパターン形成方法である。第7の発明は、前記(A)成分の酸解離性溶解抑制基が、低級アルコキシアルキル基であることを特徴とする前記第1〜6の発明のいずれかのレジストパターン形成方法である第8の発明は、前記(A)成分が、(a1)ヒドロキシスチレン単位と、(a2)水酸基の少なくとも一部の水素原子が低級アルコキシアルキル基で置換されたヒドロキシスチレン単位と、からなるポリヒドロキシスチレンであることを特徴とする第1〜7の発明のいずれかのレジストパターン形成方法である第9の発明は、前記(B)成分が、ビスアルキルスルホニルジアゾメタンを主成分とするものであることを特徴とする前記第1〜8の発明のいずれかのレジストパターン形成方法である。第10の発明は、前記ビスアルキルスルホニルジアゾメタンが、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、またはこれらから選ばれる2種以上を含む混合物であることを特徴とする前記第9の発明のレジストパターン形成方法である。第11の発明は、前記(B)成分において、前記ビスアルキルスルホニルジアゾメタンに対して、2〜5質量%のオニウム塩が配合されていることを特徴とする前記第9または10の発明のレジストパターン形成方法である。第12の発明は、前記化学増幅型ポジ型レジスト組成物に、第三級脂肪族アミンが配合されていることを特徴とする前記第1〜11の発明のいずれかのレジストパターン形成方法である。第13の発明は、基材に対してビアホールを形成し、その上部に配線溝を形成するビアファーストのデュアルダマシン法によって半導体デバイスを製造する方法において、少なくとも前記配線溝を、前記第1〜12の発明のいずれかのレジストパターン形成方法によって形成することを特徴とする半導体デバイスの製造方法である。第14の発明は、前記第13の発明の半導体デバイスの製造方法において、前記ビアホール内の下方に有機膜を設けた後、前記配線溝を、前記第1〜12の発明のいずれかのレジストパターン形成方法によって形成することを特徴とする半導体デバイスの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレジストパターン形成方法および半導体デバイスの製造方法について、例を挙げて詳細に説明する。
(1)基材:本発明において、レジストパターンを形成する基材は、基板と、この基板上に順次積層された第一層間絶縁層、エッチングストッパー層及び第二層間絶縁層から構成されているものが好ましい。前記基板としては、通常、半導体デバイスの製造に慣用されている基板を用いることができ、例えばシリコンウエーハなどが用いられる。第一層間絶縁層と第二層間絶縁層には低誘電率材料からなる絶縁膜が用いられる。ここで、低誘電率材料とはデュアルダマシン法にて製造されることを考慮すると、誘電率3.0以下の材料が好ましい。これらの第一乃至第二層間絶縁層は、例えばCVD法、有機または無機SOG法、有機ポリマーの回転塗布法などにより形成することができる。
【0010】これらの第一乃至第二層間絶縁層としては、例えば、プラズマCVD法によるシリコン酸化膜(具体的には、製品名「Black Diamond」、アプライトマテリアルズ社製;製品名「Coral」Novellus社製などが挙げられる。);シリコン酸化膜のケイ素が水素原子と結合したSi−H基を有する水素含有シリコン酸化膜;ポリイミド膜;ベンゾシクロブテン重合体謨;シリコン酸化膜中のケイ素原子がメチル基のようなアルキル基と結合したアルキル基含有シリコン酸化膜;フッ素含有シリコン酸化膜;フッ素基剤樹脂膜;シリコン多孔質材料とフッ素基剤樹脂との混合物膜;アリーレンエーテル系重合体膜;フッ素基剤樹脂とシロキサン基剤樹脂との混合物膜;ポリキノリン基剤樹脂膜;ポリキノリン基剤樹脂膜;ポリキノキサリン基剤樹脂膜;フラーレン膜など、を挙げることができる。中でもシリコン酸化膜が実用性に優れ、好ましい。
【0011】前記エッチングストッパー層は、配線溝またはビアの高精度のエッチングを行う場合に、過度のエッチングを防止するためのものである。エッチングストッパー層としては、好ましくは窒化ケイ素(SiN)、炭化ケイ素(SiC)、窒化タンタル(TaN)などの材料を、CVD法によって膜状にして形成したものなどを例示することができる。
【0012】前記第一乃至第二層間絶縁層の厚さは、それぞれ例えば1000〜3000Å、好ましくは2000〜3000Åとされる。前記エッチングストッパー層の厚さは、例えば500〜1200Å、好ましくは500〜1000Åとされる。
【0013】なお、本発明に用いる基材としては、用途に応じて、前記第二層間絶縁層上に、炭酸化ケイ素(SiOC)、窒化ケイ素(SiN)などからなるハードマスク層を設けたものを用いることもできる。ハードマスク層を設けると過度のエッチングを防止するなどの効果が得られる。ハードマスク層の厚さは、例えば500〜1200Å、好ましくは500〜1000Åとされる。
【0014】また、本発明においては、以下の様な基材も適用可能である。すなわち、上述の基材においては、前記エッチングストッパー層は、用途などによっては、その上下に配置された第一乃至第二の層間絶縁膜の誘電率を上昇させてしまい、不都合となる場合がある。その場合には、エッチングストッパー層を設けずに、基板の上に、一層構造の層間絶縁膜層と、その上に上述の様なハードマスク層を設けた構成の基材を用いることもできる。この一層構造の層間絶縁膜層の厚さは、例えば3000〜7000Å、好ましくは4000〜6000Åとされる。またこの層間絶縁層の誘電率は3.0以下であることが好ましく、実用性に優れるため、この層間絶縁層は、シリコン酸化膜からなるものが好ましい。
【0015】(2)化学増幅型ポジ型レジスト組成物:本発明においては、化学増幅型ポジ型レジスト組成物として、(A)水酸基の水素原子の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で置換されたポリヒドロキシスチレン(基材樹脂)と、(B)放射線の照射により酸を発生する化合物(酸発生剤)、を含有するものを用いる。
■(A)成分(A)成分は、塩酸による解離試験後の、酸解離性溶解抑制基の残存率が、40%以下、好ましくは30%以下のものであることを特徴とする。塩酸による解離試験は、液温10〜30℃に保持された、(A)成分の10質量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液100質量部に、濃度10質量%の塩酸10質量部を加え、10分間かきまぜて、酸解離性溶解抑制基を解離させ、13C−NMR法により、酸処理前後における酸解離性溶解抑制基の置換率を測定し、その測定値から次の式によって残存率を求めるものである。
【0016】
【数1】

【0017】ただし、前記残存率が40%以下であるものと、前記残存率が40%超であるものとの混合物の残存率は、該40%超と定義する。すなわち、(A)成分としては、異なる残存率のものを、1種または2種以上組み合わせて用いることができるが、前記残存率が40%をこえるものが多く含まれていると、レジスト残りを防ぐことができず、不都合である。したがって、この残存率が40%をこえるものが、本発明の作用効果を妨害しない程度に極微量配合されていても差し支えないが、前記(A)成分は、実質的に前記残存率が40%以下のもののみからなることが好ましい。
【0018】この様に、レジスト残りを防ぐには、(A)成分として、前記残存率が小さいものを用いる必要がある。そのために、(A)成分としては、強酸でなければ解離しにくい酸解離性溶解抑制基(例えば低級アルコキシアルキル基よりも解離しにくい酸解離性溶解抑制基)を、実質的に含まないもの、を用いる必要がある。
【0019】ところで、上述の従来の技術で説明した様に、従来、実用化されていた化学増幅型ポジ型レジスト組成物においては、基材樹脂として、比較的弱い酸でも解離する酸解離性溶解抑制基と、強酸でなければ解離しにくい酸解離性溶解抑制基との両方を備えたポリヒドロキシスチレンを用いていた。
【0020】これに対して、本発明においては、上述の様に強酸でなければ解離しにくい酸解離性溶解抑制基を実質的に排除する。強酸でなければ解離しにくい酸解離性溶解抑制基を備えたものは、塩酸による解離試験後の酸解離性溶解抑制基の残存率が40%以下である、という本発明の必須の構成を満足することができず、レジスト残りが発生しやすくなるためである。強酸でなければ解離しにくい酸解離性溶解抑制基とは、例えば低級アルコキシアルキル基より解離しにくい酸解離性溶解抑制基である。具体例としては、第三級アルキルオキシカルボニル基、第三級アルキル基または環状エーテル基などが挙げられる。さらに具体的にはtert−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブチル基、テトラヒドロピラニル基などが挙げられる。
【0021】(A)成分としては、例えば(a1)ヒドロキシスチレン単位と、(a2 )ヒドロキシスチレンの水酸基の少なくとも一部の水素原子が、酸解雌性溶解抑制基により置換された単位であって、この酸解離性溶解抑制基が低級アルコキシアルキル基のみ、または低級アルコキシアルキル基と、これよりも酸解離しやすい基との組み合わせである単位と、を含むポリヒドロキシスチレンなどを挙げることができる。前記(a1)単位は、アルカリ可溶性や基板への密着性を付与するもので、ヒドロキシスチレンまたはヒドロキシα−メチルスチレンのエチレン性二重結合が開裂して誘導される単位である。ヒドロキシル基の位置は、o−位、m−位、p−位のいずれでもよいが、入手が容易で低価格であることからp−位が最も好ましい。
【0022】前記(a2)単位は、(A)成分を、露光によってアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化させる部分である。すなわち、基材の上に塗布した化学増幅型ポジ型レジスト組成物に所定の放射線を照射すると、前記(B)成分である酸発生剤から酸が発生し、この酸の作用により、前記(a2)単位が具備する酸解離性溶解抑制基が脱離し、この脱離した部分がフェノール性水酸基に変化する。その結果、露光前はアルカリ不溶性であった(A)成分が露光後にはアルカリ可溶性となる。
【0023】低級アルコキシアルキル基は、上述の様に、この(A)成分において、前記残存率40%以下である、という構成を満足する、好ましい酸解離性溶解抑制基である。具体例としては、1−エトキシ−1−エチル基、1−メトキシ−1−メチルエチル基、1−イソプロポキシ−1−エチル基、1−メトキシ−1−プロピル基、1−n−ブトキシエチル基などが挙げられる。
【0024】(A)成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記(a1)単位や前記(a2)単位以外の共重合可能な単位を含むものであってもよいが、レジスト残りを抑制するという点から(a1)と(a2)からなるものが好ましい。また、(A)成分は、例えば酸解離性溶解抑制基として低級アルコキシアルキル基のみをもつ樹脂、すなわちポリヒドロキシスチレンの水酸基の水素原子の一部が低級アルコキシアルキル基のみで置換された重合体であってもよい。また、それぞれ異なる低級アルコキシアルキル基で水酸基の水素原子の一部が置換されたポリヒドロキシスチレンの2種以上の混合物であってもよい。なお、(A)成分の質量平均分子量は好ましくは3000〜30000、さらに好ましくは5000〜15000とされる。3000未満では被膜形成性に劣り、30000をこえるとアルカリ水溶液に溶解しにくくなる。また、ポリヒドロキシスチレン中に存在する水酸基の水素原子の10〜60%、好ましくは15〜50%が酸解離性溶解抑制基で置換されたものであると好ましい。10%未満ではアルカリへの溶解抑制が充分に行われず、60%をこえるとアルカリ水溶液に溶解しにくくなるおそれがある。
【0025】具体的には、(A)成分としては、解像性、レジストパターン形状に優れることから、特に質量平均分子量3000〜30000で、分散度(数平均分子量/質量平均分子量)1.0〜6.0の範囲のポリヒドロキシスチレンの水酸基の水素原子の10〜60%が、1−エトキシ−1−エチル基または1−イソプロポキシ−1−エチル基で置換されたポリヒドロキシスチレンが好ましい。特にレジストパターンの裾引き防止と高解像性を達成するには、前記1−エトキシ−1−エチル基で置換されたポリヒドロキシスチレンと、前記1−イソプロポキシ−1−エチル基で置換されたポリヒドロキシスチレンとが、質量比1:9〜9:1、好ましくは5:5〜1:9の範囲で混合された混合物を用いると好ましい。この組成の(A)成分を用いると、放射線の照射によって、アルカリ溶解性が増大しやすく、レジスト残りの問題をより確実に解消することができる。
【0026】■(B)成分(B)成分としては、例えばスルホニルジアゾメタン系酸発生剤、オニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤などを主成分とするものを用いることができる。ここで主成分とは、前記(A)成分をアルカリ可溶化させるのに必要な酸を発生することが可能な量以上の量が含まれていることをいい、好ましくは(B)成分中、50質量%以上、好ましくは80質量%以上、これらの酸発生剤を含むことをいう。オニウム塩系酸発生剤としては、ビス(4−tertブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;ジメチルモノフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;モノメチルジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニルジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート;などが挙げられる。
【0027】オキシムスルホネート系酸発生剤としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−ブロモフェニルアセトニトリル、以下の[化1]で示される化合物【化1】

などが挙げられる。
【0028】スルホニルジアゾメタン系酸発生剤としては、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタンなどの直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するビスアルキルスルホニルジアゾメタンなどが挙げられる。これらの(B)成分は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせてもよい。
【0029】これらの中で、透明性、適度な酸の強度、およびアルカリ溶解性などの点から、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を有するビスアルキルスルホニルジアゾメタンが好ましい。さらには、高解像性のレジストパターンが得られ、レジスト残りを抑制する効果の点から、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、あるいはこれらの混合物が好ましい。また、ビスアルキルスルホニルジアゾメタンを(B)成分として用いた場合に、この(B)成分中に、ビスアルキルスルホニルジアゾメタンに対して2〜5質量%のオニウム塩が配合されていると、より高解像性を達成でき、好ましい。オニウム塩としては、例えばビス(4−tertブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネート、またはノナフルオロブタンスルホネートなどが好ましい。
【0030】(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。0.5質量部未満ではパターン形成が十分に行われない場合があり、30質量部をこえると均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
【0031】■他の成分化学増幅型ポジ型レジスト組成物には、前記(A)成分、前記(B)成分の他に、必要に応じて他の成分を配合することができる。配合可能なものとしては、例えば、引き置き経時安定性を向上させたり、酸の過度拡散を防止する作用を奏する有機アミン;感度を向上させ、基板依存性を消失する作用を奏する有機カルボン酸;ハレーション防止剤;ストリエーション防止のための界面活性剤;などの公知の添加剤を挙げることができる。
【0032】有機アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの第二級または第三級脂肪族アミンなどが用いられ、特にトリアルキルアミン、トリアルカノールアミンなどの第三級脂肪族アミンなどが添加効果が高く、好ましい。これらは単独、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。なお、有機アミンは、(A)成分に基づき、通常0.01〜5質量%の範囲で用いられる。0.01質量%未満では添加効果が得られず、5質量%をこえると感度が悪化するおそれがある。
【0033】有機カルボン酸としては、例えば、酢酸、クエン酸、コハク酸、マロン酸、フレイン酸などの脂肪族カルボン酸;安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸;などが用いられる。これらは単独、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。なお、有機カルボン酸は、(A)成分に基づき、通常0.01〜5質量%の範囲で用いられる。0.01質量%未満では添加効果が得られず、5質量%をこえると効果が飽和する。
【0034】■レジストパターン形成に用いる化学増幅型ポジ型レジスト組成物の形態この化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、(A)成分、(B)成分、所望により加えられる添加成分を有機溶剤に溶解した塗布液として、レジストパターンの形成に用いられる。塗布液を形成するための有機溶剤としては、(A)成分と(B)成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶媒として公知のものの中から任意のものを、1種または2種以上、適宜選択して用いることができる。
【0035】有機溶剤の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジブロピレングリコールなどの多価アルコール;ジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類の誘導体;ジオキサンなどの環式エーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;などを挙げることができる。
【0036】(3)レジストパターン形成方法:レジストパターンは以下の様にして形成することができる。すなわち、基材上に、上述の様にして調製した化学幅型ポジ型レジスト組成物の塗布液を塗布し、例えば厚さ0.3〜0.7μmの塗布層を形成する。ついで、常法にしたがって、前記塗布層側から放射線を、所望のマスクパターンを介して照射し、加熱する。次いでこれをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。その結果、露光部分がアルカリ現像液に溶解し、マスクパターンに忠実なレジストパターンを形成することができる。前記放射線としては、KrF、ArFエキシマレーザーが一般的に用いられるが、それより短波長のF2ーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線を用いることもできる。
【0037】なお、放射線照射前に、必要に応じて基材の上であって、化学増幅型ポジ型レジスト組成物の塗布層の下に、有機膜形成用組成物を塗布し、有機膜を形成しておくこともできる。有機膜は、成膜性を有する有機化合物からなるもので、基材の平坦化などの役割を果たす。また、基材からの反射を防止する役割を果たす有機反射防止能を有するものを用いると好ましい。この有機膜は、例えば以下の様にして形成することができる。ここでは有機反射防止能を有するものについて例示する。すなわち、アミノ基の水素原子の少なくとも2個がメチロール基や低級アルコキシメチル基、あるいはその両方で置換されたベンゾグアナミンと、メラミンおよび尿素などのアミノ系架橋剤と、酸性化合物を、有機溶剤に溶解して反射防止膜形成用組成物とする。この反射防止膜形成用組成物を基材上に塗布し、乾燥後、例えば100℃〜300℃で加熱することにより有機膜が得られる。前記酸性化合物としては、例えば硫酸、亜硫酸、チオ硫酸などの無機酸;有機スルホン酸;有機スルホン酸エステル;活性光線により酸を発生する酸発生剤;などを例示することができる。なお、本発明に適用するのに特に好適なのは、前記アミノ系架橋剤の3量体以下の低量体が占める割合が、アミノ架橋剤中15質量%以下に調整された有機膜形成用組成物から形成されたものである有機膜の膜厚は0.03〜0.5μmとされる。
【0038】(4)半導体デバイスの製造方法:本発明の半導体デバイスの製造方法は、例えばビアファーストのデュアルダマシン法を用いて半導体デバイスを製造する際に、前記(3)に示したレジストパターン形成方法を適用して行うことができる。例えば、基板の上に第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、第二層間絶縁層が順次積層された基材を用意する。そして、化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布し、マスクパターンを介して露光(選択的露光)し、露光部分をアルカリ可溶化し、この露光部分をアルカリ現像液で除去(現像)し、そのレジストパターン以外の下層をエッチングして、第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、および第二層間絶縁層を貫通するビアホールを形成する。その後、さらに、前記(A)成分と前記(B)成分を含む化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布し、露光して、この露光部分をアルカリ可溶化し、この露光部分をアルカリ現像液で除去し、そのレジストパターン以外の下層を、第二層間絶縁層に形成されたビアホールの溝幅を拡げる様にエッチングすることによって、配線溝を形成する。このとき第一層間絶縁層に形成されたビアホール内の下方に、その上部に形成する配線溝の底部と同程度の高さになるように、有機膜を形成した後に上述の様に化学増幅型ポジ型レジスト組成物の塗布液を塗布し、露光、現像した後に、配線溝のエッチングを行うと、この有機膜によって過度のエッチングを防ぐことができ、好ましい。
【0039】そして、ビアホール内に有機膜を形成した場合には、これを除去し、最後に第一層間絶縁層に形成されたビアホールと、その上の第二層間絶縁層に、前記エッチングストッパー層を介して形成された配線溝に、銅を埋め込み、配線を完成させ、半導体デバイスを得る。なお、基材として、基板の上に絶縁層とハードマスク層を順次積層したものを用いる場合には、絶縁層とハードマスク層を貫通するビアホールを形成した後、同様にして、好ましくはビアホール内下方に有機膜を形成し、化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布、露光、アルカリ現像してレジストパターンを形成し、このビアホールの上部の溝幅を拡げる様にエッチングして配線溝を形成する。そして、ビアホール内に有機膜を形成した場合には、これを除去し、これらのビアホールと、配線溝に銅を埋め込むことによって半導体デバイスを形成することができる。なお、ビアファーストのデュアルダマシン法を用いて半導体デバイスを製造するにおいては、少なくとも配線溝を、前記(3)に例示した本発明のレジストパターン形成方法を適用して形成すると好ましい。ビアホールについては本発明のレジストパターン形成方法を適用することもできるが、必要に応じて他のレジスト組成物を用いた他の方法を適用することもできる。
【0040】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、各例中の諸物性は次のようにして測定したものである。
【0041】(1)酸解離性溶解抑制基の残存率:(A)成分10質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート90質量部に溶解し、10質量%濃度の溶液を調製した後、これに10質量%濃度の塩酸10質量部を加えて均一な溶液とし、23℃において、10分間かきまぜて酸解離性溶解抑制基を解離させ、13C−NMR法により、酸処理前後における酸解離性溶解抑制基の置換率を測定し、その測定値から上述の式によって残存率を求めた。
【0042】(2)感度:後述する様に前記基材のビアホールの上部に配線溝が形成される様に、所定のマスクを介して、縮小投影露光装置FPA−3000EX3(キャノン社製)を用いて、1mJ/cm2ずつドーズ量を加えて露光した後、110℃60秒間のPEB(POST EXPOSURE BAKE)を行い、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、23℃において30秒間現像し、30秒間水洗いして乾燥したとき、表1記載の0.25μmまたは0.18μmのレジストパターンと、スペースパターンが、1:1となる露光時間を感度として測定した。測定値は、露光したエネルギー量(mJ/cm2)で示した。
【0043】(3)ビアホールの上のレジスト残りの有無:前記(2)と同様の操作によって得たラインアンドスペース(表1記載の0.25μmまたは0.18μm)のレジストパターンを、SEM(走査型電子顕微鏡)写真により、ビアホール上にレジスト残りが発生しているか否かを観察した。 レジスト残りが観察されないものを○、若干あるものを△、多量あるものを×として評価した。
【0044】(4)解像度:前記(2)と同様の操作によって得たラインアンドスペースパターンの限界解像を調べた。
【0045】(基材とビアホールの形成)シリコンウエーハ上にプラズマCVD法により、第一のシリコン酸化膜(第一層間絶縁層;誘電率2.7)を形成した後、CVD法により、SiNの薄膜(エッチングストッパー層)を設け、さらにこの上にプラズマCVD法により第二のシリコン酸化膜(第二層間絶縁層;誘電率2.7)を設けて基材を準備した。ついで、前記第一のシリコン酸化膜、前記SiN膜、および前記第二のシリコン酸化膜を貫通するビアホールを形成した。
【0046】(実施例1)以下の(A)成分と(B)成分を用意した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシー1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン100質量部(B)成分:ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン10質量部これら(A)成分と(B)成分に、トリイソプロパノールアミン0.40質量部を加え、これらを溶媒プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部に溶解し、メンブランフィルター(孔径0.2μm)を用いてろ過し、化学増幅型ポジ型レジスト組成物の塗布液を調製した。ついで、上述の様にして製造した基材のビアホール内下方に、有機膜(商品名:SWK−EX9、東京応化工業社製)を、膜厚1100Åとなる様に形成した。この上にスピンナーを用いて前記塗布液を塗布し、90℃のホットプレート上で60秒間乾燥し、膜厚0.53μmのレジスト膜を形成した後、前記(2)に示した様に、所定のマスクを介して露光し、PEBし、さらにアルカリ現像液で露光部分のレジスト膜を除去してレジストパターンを形成した後、その下の第二のシリコン酸化膜のエッチングを行うことにより、配線溝を形成した。得られた半導体デバイスの物性を表1に示した。
【0047】(実施例2)以下の(A)成分と(B)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子が1−エトキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン100質量部(B)成分:ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン15質量部【0048】(実施例3)以下の(A)成分と(B)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子が1−エトキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部と、存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシー1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部との混合物(B)成分:ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン5質量部とビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン10質量部との混合物【0049】(実施例4)以下の(A)成分と(B)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子が1−エトキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部と、存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシー1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部との混合物(B)成分:ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン5質量部と、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン10質量部と、ビス(4−tertブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート0.5質量部との混合物【0050】(実施例5)以下の(A)成分と(B)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子が1−エトキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部と存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシー1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部との混合物(B)成分:ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン5質量部と、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン10質量部と、ビス(4−tertプチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート0.5質量部と、前記[化1]で示した化合物0.5質量部との混合物【0051】(比較例1)以下の(A)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子がtert−ブトキシカルボニル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン30質量部と、存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソブロポキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン70質量部との混合物【0052】(比較例2)以下の(A)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の30%の水素原子がtert−ブチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン30質量部と、存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン70質量部との混合物【0053】(比較例3)以下の(A)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子がテトラヒドロピラニル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン20質量部と、存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン80質量部との混合物【0054】(比較例4)以下の(A)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の35%の水素原子がtert−ブトキシカルボニル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン100質量部【0055】(比較例5)以下の(A)成分が異なる以外は実施例1と同様にして半導体デバイスを製造し、その物性を表1に示した。
(A)成分:存在する水酸基の3 5%の水素原子がテトラヒドロピラニル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部と、存在する水酸基の35%の水素原子が1−イソプロポキシ−1−エチル基で置換された質量平均分子量8000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン50質量部との混合物【0056】
【表1】

【0057】なお、表1において、(A)成分が2種類の混合物で、酸解離性溶解抑制基を2種類有する場合、酸解離性溶解抑制基の残存率は、残存率が高い方の値を記載した。この表から明らかな様に、(A)成分として酸解離性溶解抑制基の残存率が40%以下のものを用いた本発明に係る実施例においては、レジスト残りは皆無であり、本発明の効果が明らかとなった。これに対し、それ以外の比較例においては、多少の差はあるにしてもレジスト残りが認められた。
【0058】
【発明の効果】本発明においては、ビアファーストのデュアルダマシン法により半導体デバイスを製造する場合にレジスト残りを生じず、要求される、微細パターンに対応可能な高解像性のレジストパターンを与えることができる、レジストパターン形成方法と半導体デバイスの製造方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000220239
【氏名又は名称】東京応化工業株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区中丸子150番地
【出願日】 平成13年10月12日(2001.10.12)
【代理人】 【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄 (外4名)
【公開番号】 特開2003−122009(P2003−122009A)
【公開日】 平成15年4月25日(2003.4.25)
【出願番号】 特願2001−316025(P2001−316025)