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【発明の名称】 LED照明式DMDプロジェクター及びその光学系
【発明者】 【氏名】小川 潤
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目37番8号 エヌイーシービューテクノロジー株式会社内
【氏名】加藤 厚志
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目37番8号 エヌイーシービューテクノロジー株式会社内
【課題】LEDアレイを光源にし明るく小型軽量長寿命のDMDプロジェクターの提供。

【解決手段】クロスダイクロイックプリズム(XDP)の3入射面に赤、緑、青の発光ダイオード(LED)アレイと、これに密着した第1フライアイレンズ(FL)と、やや距離を開けて置かれた第2FL、の各組からの射出照明光を入射し、XDPの射出面から赤、緑、青の合成照明光を射出し、DMDパネルの照明に際し、第1FLの各素子レンズの射出瞳を第2FLの対応する素子レンズとそれ以降の照明レンズによる拡大像を、DMDパネルにやや大きめに結像し、LEDアレイの素子数の拡大像が重畳する光学系で、DMDパネル上の画素のオン画素から反射した光のみが投写レンズを通過してスクリーンに結像するプロジェクターであり、赤、緑、青のオン・オフ信号とDMDの画素のオン・オフ信号を同期させてカラー表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 赤色、緑色、青色それぞれの発光ダイオードアレイと、前記発光ダイオードに密着してそれぞれ置かれた第1フライアイレンズと、前記第1フライアイレンズからやや距離を開けてそれぞれ置かれた第2フライアイレンズと、前記第2フライアイレンズから射出する赤色、緑色、青色の照明光をそれぞれの入射面に入射し、残り1面の射出面から赤色、緑色、青色それぞれの合成された照明光を射出するクロスダイクロイックプリズムと、前記クロスダイクロイックプリズムから射出する前記合成された照明光によりDMDパネルを照明するにあたって、前記第1フライアイレンズの各素子レンズの射出瞳が第2フライアイレンズの対応する素子レンズと第2フライアイレンズ以降の照明レンズによる拡大像を、DMDパネル位置にやや大きめに結像し、前記発光ダイオードアレイの素子の数に相当する拡大像を重畳するようにした照明光学系と、DMDパネル上の画素のオン・オフに応じてオンの画素から反射した光のみをスクリーン上に結像する投写光学系とを有し、赤色、緑色、青色それぞれのオン・オフ信号とDMDの画素のオン・オフ信号を同期させてカラー表示を行うDMDプロジェクターおよびその光学系。
【請求項2】 前記クロスダイクロイックプリズムが、前記クロスダイクロイックプリズムのダイクロイックミラー面の位置に、ダイクロイック平面鏡を配置したことを特徴とする請求項1記載のDMDプロジェクターおよびその光学系。
【請求項3】 前記発光ダイオードアレイに密着して置かれた第1フライアイレンズの各素子の片面が非球面であってDMDパネル面を高照度、高均一性で照明するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のDMDプロジェクターおよびその光学系。
【請求項4】 前記発光ダイオードアレイに密着して置かれた第1フライアイレンズの各素子の片面が球面であって、前記球面の曲率半径Rmm、レンズ厚みdmm、波長e−線での屈折率nが、│R│≦5.0 (1)
d≧5.0 (2)
n≧1.8 (3)
上記3つの条件式を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のDMDプロジェクターおよびその光学系。
【請求項5】 赤色、緑色、青色それぞれの発光ダイオードアレイと、前記発光ダイオードに密着してそれぞれ置かれた第1フライアイレンズと、前記第1フライアイレンズがそれぞれ入射面に密着ないし近接して置かれ、前記第1フライアイレンズから射出する赤色、緑色、青色の照明光をそれぞれの入射面に入射し、残り1面の射出面から赤色、緑色、青色それぞれの合成された照明光を射出するクロスダイクロイックプリズムと、前記クロスダイクロイックプリズムの射出面に密着ないし近接して置かれ、前記合成された照明光を射出面から受光する第2フライアイレンズと、前記第2フライアイレンズから射出する前記合成された照明光によりDMDパネルを照明するにあたって、前記第1フライアイレンズの各素子レンズの射出瞳がクロスダイクロイックプリズムを介して第2フライアイレンズの対応する素子レンズと第2フライアイレンズ以降の照明レンズによる拡大像を、DMDパネル位置にやや大きめに結像し、発光ダイオードアレイの素子の数に相当する拡大像を重畳するようにした照明光学系と、DMDパネル上の画素のオン・オフに応じてオンの画素から反射した光のみをスクリーン上に結像する投写光学系とを有し、赤色、緑色、青色それぞれのオン・オフ信号とDMDの画素のオン・オフ信号を同期させてカラー表示を行うDMDプロジェクターおよびその光学系。
【請求項6】 前記クロスダイクロイックプリズムが、前記クロスダイクロイックプリズムのダイクロイックミラー面の位置に、ダイクロイック平面鏡を配置したことを特徴とする請求項5記載のDMDプロジェクターおよびその光学系。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はDMD(ディジタルマイクロミラーデバイス)プロジェクターに関し、特にDMDプロジェクターの光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のDMDプロジェクターの照明光源には、超高圧水銀灯ないしはキセノンランプ等のいわゆる熱光源ランプが使用されてきた。
【0003】また透過型の液晶プロジェクターの分野では、特開2001−249400号公報などの提案がある。これについては後述する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】DMDプロジェクターにおいて従来は照明光源として上記のような熱光源を使用してきたため、その入力電力から光への変換効率の低さから、入力電力が大きく、電源とランプ(多くは反射鏡付き)の寸法も大きく、冷却ファンなども必要であり、従って重く、またDMDパネルの寿命も熱のために短縮されていると言われていた。
【0005】また従来の1チップ式DMDプロジェクターでは、カラー表示のため照明光学系にカラーホイールと称する回転式カラーフィルターを設置し、この回転とDMDパネルの各画素のオン・オフ信号を同期させて時分割カラー表示を行い眼の残像効果と合わせて通常のカラー画像を再現しているが、このカラーホイール回転モーター駆動音が一定レベルの騒音源となっていた。
【0006】一方、光変換効率の高い発光ダイオードを採用し入力電力を下げても、投写されたスクリーンが暗くてはプロジェクターの目的を達成できない。
【0007】また従来のプロジェクターは、熱光源、冷却ファンやモーター等の駆動のため、AC100V電源が不可欠であったが、プロジェクターそのものをバッテリー駆動可能にすることもモバイル機器化へ向けての課題であった。
【0008】本発明の目的は、照明のための入力電力を格段に小さくし、電源と光源も格段に小型軽量化し、併せてDMDパネルの寿命をマイクロ固体素子のレベルと同等とし、発光ダイオードを採用した投写スクリーンの明るいDMDプロジェクターとその光学系を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のDMDプロジェクターおよびその光学系は、赤色、緑色、青色それぞれの発光ダイオードアレイと、発光ダイオードに密着してそれぞれ置かれた第1フライアイレンズと、第1フライアイレンズからやや距離を開けてそれぞれ置かれた第2フライアイレンズと、第2フライアイレンズから射出する赤色、緑色、青色の照明光をそれぞれの入射面に入射し、残り1面の射出面から赤色、緑色、青色それぞれの合成された照明光を射出するクロスダイクロイックプリズムと、クロスダイクロイックプリズムから射出する合成された照明光によりDMDパネルを照明するにあたって、第1フライアイレンズの各素子レンズの射出瞳が第2フライアイレンズの対応する素子レンズと第2フライアイレンズ以降の照明レンズによる拡大像を、DMDパネル位置にやや大きめに結像し、発光ダイオードアレイの素子の数に相当する拡大像を重畳するようにした照明光学系と、DMDパネル上の画素のオン・オフに応じてオンの画素から反射した光のみをスクリーン上に結像する投写光学系とを有し、赤色、緑色、青色それぞれのオン・オフ信号とDMDの画素のオン・オフ信号を同期させてカラー表示を行う。
【0010】また、クロスダイクロイックプリズムは、クロスダイクロイックプリズムのダイクロイックミラー面の位置に、ダイクロイック平面鏡を配置しても良い。
【0011】また、発光ダイオードアレイに密着して置かれた第1フライアイレンズの各素子の片面が非球面であってDMDパネル面を高照度、高均一性で照明するようにしても良い。
【0012】さらに、発光ダイオードアレイに密着して置かれた第1フライアイレンズの各素子の片面が球面であって、球面の曲率半径Rmm、レンズ厚みdmm、波長e−線での屈折率nが、│R│≦5.0 (1)
d≧5.0 (2)
n≧1.8 (3)
上記3つの条件式を満たすものであっても良い。
【0013】またさらに、本発明のDMDプロジェクターおよびその光学系は、赤色、緑色、青色それぞれの発光ダイオードアレイと、発光ダイオードに密着してそれぞれ置かれた第1フライアイレンズと、第1フライアイレンズがそれぞれ入射面に密着ないし近接して置かれ、第1フライアイレンズから射出する赤色、緑色、青色の照明光をそれぞれの入射面に入射し、残り1面の射出面から赤色、緑色、青色それぞれの合成された照明光を射出するクロスダイクロイックプリズムと、クロスダイクロイックプリズムの射出面に密着ないし近接して置かれ、合成された照明光を射出面から受光する第2フライアイレンズと、第2フライアイレンズから射出する合成された照明光によりDMDパネルを照明するにあたって、第1フライアイレンズの各素子レンズの射出瞳がクロスダイクロイックプリズムを介して第2フライアイレンズの対応する素子レンズと第2フライアイレンズ以降の照明レンズによる拡大像を、DMDパネル位置にやや大きめに結像し、発光ダイオードアレイの素子の数に相当する拡大像を重畳するようにした照明光学系と、DMDパネル上の画素のオン・オフに応じてオンの画素から反射した光のみをスクリーン上に結像する投写光学系とを有し、赤色、緑色、青色それぞれのオン・オフ信号とDMDの画素のオン・オフ信号を同期させてカラー表示を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について、基本的な考え方を説明する。
【0015】本発明は照明光源として、従来の熱光源を止め、発光ダイオード(以下LEDと略記)アレイを採用する。これによって電力の必要量は圧倒的に小さくなった。しかしスクリーン上の照度は明るく保つためにLEDをアレイ状に多数個並べたいわゆるLEDアレイを採用し、さらに後述する照明系のインテグレーター構成をこれに併用している。また従来、液晶プロジェクターで投写レンズと液晶パネルの間に設置して多用されたクロスダイクロイックプリズム(以下XDPと略記)を照明系に採用し、このXDPで赤色(以下Rと略記)、緑色(以下Gと略記)、青色(以下Bと略記)の照明光合成をおこなう。すなわちR、G、B、それぞれのLEDアレイと、これに密着して設置した第1フライアイレンズ、そこからやや距離を開けた第2フライアイレンズ、の組でR、G、B、それぞれの単色照明光が造られ、これらをXDPのR、G、B、の入射面からそれぞれ入射させることによってXDPの射出面からR、G、B、の合成された照明光が射出される。ここで使用されるXDPはこのように照明光学系の中で使用されるので、投写光学系の中で使用される従来の場合のような極めて高い精度の必要はない。したがってXDPの代わりに、ダイクロイック平面鏡の組み合わせを使用することも可能である。
【0016】こうして造られた照明光は、さらにその後に続く適切な光学系でDMDパネルを照明する。具体的には、第1フライアイレンズ各素子の射出瞳の拡大像を、この素子に対応する第2フライアイレンズ素子とその後の光学系でちょうどDMDパネル面に結像する。実際にはDMDパネルに対して適度にマージンをみた大きさに結像する。したがって第1フライアイレンズ各素子の拡大像がフライアイレンズの素子数の分だけここDMDパネル位置に重畳される。このような構成を照明系に於けるインテグレーター構成(の一形態)と呼んでいる。
【0017】この先のいわゆる投写光学系、すなわち上記のようにして照明されたDMDパネルの画像をスクリーンに投射する光学系については、従来のDMDプロジェクターととくに変わるところはない。
【0018】そこで照明光学系についてもう少し詳しく述べる。照明光学系のなかでも第1フライアイレンズは特に重要である。第1フライアイレンズの各々の素子レンズは、各々のLED素子から発光する光を、漏れ光を最小にしながら可能な限り有効に集光する。このとき第1フライアイレンズの各素子レンズの射出瞳は可能な限り均一に照明されるようにしておく、かつ、集光した光を、第2フライアイレンズの対応する素子へ、その周りに光を漏らすことなく、対応する素子のみへ、その瞳内にすべて集光する。ここまでが第1フライアイレンズの果たすべき役割である。こうしてかなり苛酷な要求を第1フライアイレンズは果たさなければならない。
【0019】このような役割を果たすため、第1フライアイレンズの片面を非球面にした(請求項3)。その実施例を実施例1に後述する。非球面にすることによって近軸域では短焦点に、開口の中間からマージナル部にかけては球面収差がアンダーになり過ぎないように、かつ射出瞳はそこそこ均一に照明されるようにしたものである。ただし後者の条件はLEDの配光特性にも左右されるので、望ましい配光特性のLEDを開発することも重要である。
【0020】第1フライアイレンズの素子レンズを非球面レンズとすることは、たしかに一つの解ではあるが、ただしそれは唯一解ではない。なんとか球面レンズで構成した(請求項4)。その実施例を実施例2に後述する。球面レンズの場合、一方で光の集光効率を上げるため焦点距離を短くしたい、そのため曲率半径|R|をきつくしたい(条件式―1)が、そのために面の曲率半径|R|を小さくし過ぎると球面収差が過大に発生して第2フライアイレンズの対応する素子へ光が入りきれなくなるので、硝材の屈折率nを大きく保つ必要がある(条件式―3)。つまり面の曲率半径|R|を球面収差が過大にならない程度に、しかし強めに(Rの絶対値を小さく)しておき、かつ焦点距離の短縮のためにまだ足りない部分を、屈折率を高く保って度を強く(焦点距離を短く)する。このときなおかつ第1フライアイレンズの各素子レンズの射出瞳は可能な限り均一に照明されている必要があり、そのため条件式2が必要である。すなわちレンズの厚みが薄すぎては結果として射出瞳が均一照明になり難く、厚すぎては結果として焦点距離を長くしなければならず集光効率が上がらない。請求項4の条件式について纏めておくと:面の曲率半径|R|は一定値すなわち5.0mmないしそれより小さくなければ第1フライアイレンズの素子レンズの焦点距離を短縮できず集光効率が上がらない。これが条件式(1)である。レンズ厚みdは一定値すなわち5.0mmないしはそれより厚くなければ射出瞳の照度を均一にするのが難しくなる。これが条件式(2)である。条件式(1)で曲率半径を一定値より短くし焦点距離を短く保つが、集光効率をさらに上げしかも球面収差のさらなる発生は極力抑えるために、硝材の屈折率を一定値すなわち、1.8ないしはそれより高く保つ必要がある。これより低ければ、集光効率を充分に上げるのは困難である。これが条件式(3)である。
【0021】上記3つの条件式は、より厳密には、或いはより精確には絶対寸法ではなく、素子レンズの焦点距離、または開口寸法、等で正規化した比で表現すべきであるが、実際のところ現実性の高い数値の積み重ねである範囲の絶対寸法に収まるものであり、こうした事情から絶対寸法表現を取った。
【0022】光源にLEDアレイを用いることによって従来に比して格段に小さく、軽く、消費電力の少ない1チップ式DMDプロジェクターの実現が可能となった。とくに第1フライアイレンズと第2フライアイレンズの組み合わせを採用することによってLEDアレイの素子の数だけ、DMDパネル上に第1フライアイレンズの射出瞳の像を重畳させることによって、即ちインテグレーター構成をとることによって、光源に発光ダイオードを採用しながら、明るく均一な照明のプロジェクターが可能となった。このときのキーパーツの一つである第1フライアイレンズの素子レンズは、一つには非球面の採用によって、また他の解としては、3個の条件式を満たす球面レンズによって実現が可能となった。
【0023】熱光源の不使用によってDMDパネルに入射する熱量は格段に低減しその結果DMDパネルの寿命は必然的に延びることとなった。またカラーホイールが不要のためモーターの寿命、騒音等からも解放された。熱光源の不採用、冷却ファン、カラーホイール等各種モーターの不要によって消費電力が格段に減少し、プロジェクター全体をバッテリー駆動する可能性が現実になった。
【0024】ここで従来技術の一例として特開2001−249400に触れておく。これは液晶プロジェクターに対して提案されたものであり、一方、本案はDMDプロジェクターを提案するものである。DMDパネルは照明光に対して偏光選択性が無く自然光の照明光全てが有効に使用されるが、液晶パネルは直線偏光で照明しなければならない。あるいは自然光で照明すると、液晶パネル直前の偏光板によりその一部のみが照明光として使われ、したがって暗く、また照明に使われなかった他の光は液晶パネルの温度を上昇させるので甚だ都合が悪く、実際上は極めて悲惨な状況となる。
【0025】本案はDMDパネルを使用するいわゆるDMDプロジェクターとして実施されるときにのみ有効性が発揮される。DMDパネルは偏光に対する選択性が無く自然光が全て有効に使われるため、液晶パネルで予想される偏光に係わるあらゆる不都合が一切発生しない。
【0026】したがって本案の光学系は、現実味のある話として、DMDパネルとの結合が不可欠であって、DMDパネルとの結合によってのみ現実的に意味のあるプロジェクターが実現されるのである。
【0027】また、光源のLEDアレイとこれに密着した第1フライアイレンズをXDPの各入射面に密着させ、第2フライアイレンズをXDPの射出面に密着して設置し、R、G、Bに共用とする照明光学系も可能である(請求項5、請求項6)。
【0028】次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0029】実施例−1の光学系光路図を図1、図2に示す。図1は実施例−1のプロジェクターを水平に置いたとき、その光学系を上から見た図である。R、G、B三光路のうち図1ではR光路がレンズの下に入り込むため一部省略されている。図1においてゆがみなく描かれているのは、LEDアレイの1R(隠れている)と、1Gと、1Bと、第1フライアイレンズの2R(隠れている)と、2Gと、2Bと、第2フライアイレンズの3Rと、3Gと、3Bと、XDP4と、DMDパネルの横方向有効画面10だけである。
【0030】その理由は、光軸上を進んできた光線が反射鏡6で反射してからDMDパネル10のセンターに到達するまでの光軸は投写レンズ12の光軸を回転軸として45度、LEDアレイ光源が投写レンズより低くなる方向に(便宜上これをγ方向と呼ぶ)回転した面内にあり、他のレンズやプリズムの絵はその45度傾斜面での断面図を水平面に射影した図となっているためである。このため反射鏡6での反射光線も一見、反射面6をはみ出して見える。ところがLEDアレイ1(R、G、B)と、第1フライアイレンズ2と、第2フライアイレンズ3(それぞれR、G、B)と、XDP4とは先の45度傾斜面からG光路の光軸を回転軸としてγ方向にマイナス45度回転し、水平面内に戻っている。このためこれらだけは図1でゆがみが起きていない。(ただしDMDパネルの横=長手方向に対応する方向は、各フライアイレンズでは図1の紙面に垂直方向、即ち縦方向になっている)
先の45度傾斜面内の断面図が図2である。よって図2では、図1でゆがんでいた全てのレンズ、プリズムのゆがみが無くなり、逆に、光源、第1、第2フライアイレンズ、XDPとDMDの見かけ上の幅が√2分の1だけ狭く見える。反射面6での反射光線は図2では、はみ出しがない。図2ではR、G、B三光路のうち直進のG光路のみが描かれていて他の二光路は省略されている。
【0031】次に他の実施の形態を図6に示す。図6は、図1の光学系において、光源のLEDアレイとこれに密着した第1フライアイレンズをXDPの各入射面に密着ないし近接して設置し、第2フライアイレンズをXDPの射出面に密着ないし近接して設置し、R、G、Bに共用とし、他は図1と同様にした光学系を示すものである。
【0032】また、おなじく図7は光源のLEDアレイとこれに密着した第1フライアイレンズをクロスダイクロイック平面鏡の、R、G、B、3つの入射位置に近接して設置し、第2フライアイレンズをクロスダイクロイック平面鏡の射出位置に近接して設置し、R、G、Bに共用とし、他は図1と同様にした光学系を示すものである。
【0033】
【実施例】実施例−1の光源からDMDパネルまでの R(曲率半径)、d(レンズ厚み)、n(e−線での屈折率)データを次に示す。
面番号 R d ne/νe 備考:000 ∞ 0.1 LEDアレイ(物体面)001 ∞ 0.0 仮(45度光軸回り)002 ∞ 7.0 1.81077 / 40.7 第1フライアイレンス゛003 -2.753 23.0 非球面(係数後)004 12.0 2.0 1.474 / (PYREX) 第2フライアイレンス゛005 ∞ 5.0006 ∞ 40.0 1.51825 / 63.9 XDP007 ∞ 0.0008 ∞ 29.3 仮(-45度光軸回り)009 240.0 12.0 1.51825 / 63.9010 -69.3 1.5011 -62.3 2.0 1.81265 / 25.2012 -87.3 35.0013 ∞ 0.0 -AIR 反射面014 ∞ -35.0 -AIR 仮015 -130.0 -9.0 -1.51825 / 63.9016 210.0 -5.0 -AIR017 ∞ -25.53 -1.51825 / 63.9 照明フ゜リス゛ム018 ∞ 0.0 1.51825 / 63.9019 ∞ 34.91 1.51825 / 63.9 仮020 ∞ 4.0021 ∞ 3.0 1.51825 / 63.9 DMDハ゜ネル窓材022 ∞ 0.48023 ∞ 0 DMDハ゜ネル投写レンズはプロジェクターに必須であるが本願においては主要物ではなくその光学データは省く。なお上記光学データは45度傾斜面上でのデータである。また図1についてDMDパネル上の個々の画素については全ての画素がオン状態で光線を投写レンズ方向に反射している場合の図となっている。
【0034】第1フライアイレンズの非球面に使用した非球面方程式は通常のものであり非球面係数は以下に示す数値を用いた:κ =−0.502A(4) =−5.2993D−04A(6) = 1.2506D−04A(8) =−4.7260D−06A(10)=−1.7143D−06A(12)= 1.3166D−07である。本実施例の場合LEDアレイの素子数は×9=81個、並びのピッチは縦3.6mm、横4.4mm、また1個の素子レンズの開口は、3.6mm×4.4mmである。
【0035】次に、実施例−2の光学データは基本的に実施例−1と同じ部分が多く、異なる部分は第1フライアイレンズそのものと、第1第2フライアイレンズの間隔のみである。以下に光学データを示す: 面番号 R d ne/νe 備考000 ∞ 0.1 LEDアレイ(物体面)
001 ∞ 0.0 仮(45度光軸回り)
002 ∞ 7.0 1.88814 / 40.5 第1フライアイレンズ003 -3.350 22.3 (球面レンズ)
004 12.0 2.0 1.474 / (PYREX(登録商標)) 第2フライアイレンズ005 ∞ 5.0006 ∞ 40.0 1.51825 / 63.9 XDP(以下実施例-1に同じ)他の構成は実施例-1と同じである。
【0036】なお、実施例−2のパネル面上照明光照度分布シミュレーションの一例を図5に示す。縦軸の目盛りは相対値である。
【0037】
【発明の効果】本発明によりLEDアレイを光源とし、かつ明るい1チップ式DMDプロジェクター即ち、超小型軽量、超長寿命、超省電力のプロジェクターが実現した。またバッテリー駆動のモバイル型プロジェクターの実現を可能とした。
【出願人】 【識別番号】300016765
【氏名又は名称】NECビューテクノロジー株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目37番8号
【出願日】 平成13年12月21日(2001.12.21)
【代理人】 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【公開番号】 特開2003−186110(P2003−186110A)
【公開日】 平成15年7月3日(2003.7.3)
【出願番号】 特願2001−389899(P2001−389899)