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【発明の名称】 金属検知装置
【発明者】 【氏名】染矢 晴之
【住所又は居所】愛知県瀬戸市暁町3番86 河村電器産業株式会社内

【要約】 【課題】商用電源電圧が変動しても感度抵抗値が変化せず、細かい感度設定が可能で精度を向上させることができる金属検知装置を提供する。

【解決手段】金属検知装置1は、商用電源5に接続された電動ドリル2が壁や床3に埋設された接地されている金属製物体4に近いことを検知する検知回路6と、検知回路6が駆動するための電源を供給するため電源回路7と、検知回路6の感度抵抗値を細かく設定するボリューム装置8とで構成し、電源回路7は降圧トランス14と整流器15と平滑コンデンサ16と定電圧ダイオード17とで成る。降圧トランス14によって商用電源電圧を降圧し、それから整流器15と平滑コンデンサ16と定電圧ダイオード17とで直流の一定電圧を生成する。商用電源電圧が急激に低下した場合でも感度抵抗値が変化しないので、ボリューム装置8によって細かい感度の調整ができ、検知精度を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 商用電源に接続された電動工具が接地された金属製物体に近づくに従って減少する抵抗値を検知回路で測定し、前記抵抗値が予め設定した感度抵抗値になったときに金属製物体に近いことを検知する金属検知装置において、前記検知回路の電源として前記商用電源から直流の一定電圧を生成する電源回路と、前記感度抵抗値を細かく設定するボリューム装置とを備えたことを特徴とする金属検知装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用電源に接続された電動工具が接地された金属製物体に近いことを検知する金属検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動ドリル等の電動工具を用いて建物の壁や床に穴を開ける際、壁や床の中に埋設された電線や電話線を配線した金属管やガス管や水道管等に当たることがあり、気づかないとそのまま穴を開けてしまう。
【0003】金属検知装置21はこれを防ぐためのもので、図2に示すように電動ドリル22が壁や床23に埋設された金属製物体24に近いことを検知する検知回路26と、検知回路26が駆動するための電源を供給する電源回路27とで構成し、検知回路26は商用電源25の中性極Nと電動ドリル22の接地線29に検出線30,31によって接続され、電源回路27は降圧トランス34だけで成り、降圧トランス34の一次側が商用電源25の両極間に接続され、二次側が検知回路26に接続され、この降圧トランス34によって商用電源電圧から検知回路26が動作するための電圧に降圧している。
【0004】ところで、電線や電話線を配線するための金属管やガス管や水道管24等は規定によって接地されている。検知回路26は抵抗値を測定しており、電動ドリル22が接地された金属製物体24に近づくと抵抗値が減少し、抵抗値が予め設定した感度抵抗値になったときに電動ドリル22が金属製物体24に近いことを検知する。検知回路26は、ブレーカ38に信号を出力し動作させて電源25を遮断し、電動ドリル22を停止させたり、警報装置39に信号を出力して警報装置39から警報を出力するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の金属検知装置は感度抵抗値が一定の値で設定されている。このため、水気の多い場所では電動ドリルの先端が金属管に届かない位置でも壁内の水分等によって通常より抵抗値が減少するので、検知されて電動ドリルが停止してしまう。また、乾いた場所では電動ドリルの先端が金属管に接触しても検知できなかったり、電動ドリルの先端が金属管を少し削った時点で検知したり、最悪の場合は検知できず金属管に穴を開けてしまう。
【0006】そのため、電動ドリルが金属製物体に接触したらすぐに停止するように感度抵抗値を細かく設定すると、電動ドリルが硬いもの等に突き当たって商用電源電圧が急激に低下した場合、降圧トランスは一定幅の降圧をするので検知回路の電源電圧が低下し、これによって感度抵抗値も低くなり、最初に設定した感度抵抗値からずれるので電動ドリルの先端が金属管に接触しても検知できず、電動ドリルの先端が金属管を少し削った時点で検知したり、最悪の場合は検知できず金属管に穴を開けてしまうという問題があった。
【0007】そこで上記問題点に鑑み、本発明の目的は、商用電源電圧が変動しても感度抵抗値が変化せず、細かい感度設定が可能で検知精度を向上させることができる金属検知装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、商用電源に接続された電動工具が接地された金属製物体に近づくに従って減少する抵抗値を検知回路で測定し、抵抗値が予め設定した感度抵抗値になったときに金属製物体に近いことを検知する金属検知装置において、検知回路の電源として商用電源から直流の一定電圧を生成する電源回路と、感度抵抗値を細かく設定するボリューム装置とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】金属検知装置は、商用電源に接続された電動ドリル等の電動工具が壁や床等に埋設された接地されている金属製物体に近いことを検知する検知回路と、検知回路が駆動するための電源を供給する電源回路と、検知回路の感度抵抗値を細かく設定するボリューム装置とで構成し、電源回路は降圧トランスと整流器と平滑コンデンサと定電圧ダイオードとで成る。降圧トランスによって商用電源電圧を降圧し、それから整流器と平滑コンデンサと定電圧ダイオードとで直流の一定電圧を生成する。商用電源電圧が急激に低下した場合でも感度抵抗値が変化しないので、ボリューム装置によって細かい感度の調整ができ、検知精度を向上させる。
【0010】
【実施例】本発明に係る金属検知装置の一実施例を図1の添付図面に基づいて説明する。
【0011】金属検知装置1は、電動ドリル2等の電動工具を用いて建物の壁や床3に穴を開ける際、壁や床3の中に埋設された電線や電話線を配線した金属管やガス管や水道管等の接地された金属製物体4に電動ドリル2によって穴を開けないようにするためのもので、商用電源5に接続された電動ドリル2が接地された金属製物体4に近いことを検知する検知回路6と、検知回路6が駆動するための電源を供給する電源回路7と、検知回路6の感度抵抗値を細かく設定するボリューム装置8とで構成している。
【0012】検知回路6は、商用電源5の中性極Nと電動ドリル2の接地線9との間に検出線10,11によって接続される。具体的には、電動ドリル2が接続されるコンセント12の中性極Nに検出線10が接続され、コンセント12に設けられた接地線13に検出線11が接続される。
【0013】また、電源回路7は降圧トランス14と整流器15と平滑コンデンサ16と定電圧ダイオード17とで構成されている。降圧トランス14の一次側は商用電源5の両極間に接続され、二次側は整流器15の入力端間に接続され、整流器15の出力端間に平滑コンデンサ16が接続されている。また、平滑コンデンサ16と並列に定電圧ダイオード17が接続され、定電圧ダイオード17と並列に検知回路6が接続されている。降圧トランス14は、商用電源電圧を検知回路6が動作するための電圧に降圧し、整流器15と平滑コンデン16と定電圧ダイオード17とで交流電圧を直流の一定電圧に変換する。
【0014】検知回路6は抵抗値を測定しており、電動ドリル2が接地された金属製物体4に近づくと抵抗値が減少し、抵抗値が予め設定した感度抵抗値になったときに電動ドリル2が金属製物体4に近いことを検知する。
【0015】電動ドリル2の使用状況によって商用電源電圧が急激に低下した場合でも、電源回路7が定電圧を生成し検知回路6に供給するので感度抵抗値が変化せず、通常通りに検知できる。また、感度抵抗値が変化しないのでボリューム装置8によって細かい感度の調整ができ、精度を向上させることができる。
【0016】検知回路6が金属製物体4を検知すると、外部に信号を出力する。この信号を電動ドリルの電源に接続されたブレーカ18に出力することにより、ブレーカ18を動作させて電源5を遮断し、電動ドリル2を停止させたり、また、信号を警報装置19に出力することにより、警報装置19から警報を発することができる。
【0017】尚、金属検知装置の設置場所について限定はないが、特に電動ドリルを使用するときに必要となることが多いので電源コードを延長するためのコードリール等に設けると良い。
【0018】また、本実施例において、電源回路は降圧トランスと整流器と平滑コンデンサと定電圧ダイオードとで構成したが、商用電源から直流の一定電圧が生成できれば、電源回路の構成について限定はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように商用電源に接続された電動工具が接地された金属製物体に近づくに従って減少する抵抗値を検知回路で測定し、抵抗値が予め設定した感度抵抗値になったときに金属製物体に近いことを検知する金属検知装置において、検知回路の電源として商用電源から直流の一定電圧を生成する電源回路と、感度抵抗値を細かく設定するボリューム装置とを備えたことにより、商用電源電圧が変動しても検知回路の電源電圧は一定なので感度抵抗値は変化せず、細かい感度設定が可能で精度を向上させることができるという優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
【住所又は居所】愛知県瀬戸市暁町3番86
【出願日】 平成14年1月17日(2002.1.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−215263(P2003−215263A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−8607(P2002−8607)