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【発明の名称】 振動計測データ記録装置
【発明者】 【氏名】坪井 大輔
【住所又は居所】神奈川県座間市広野台二丁目7番1号 株式会社アカシ相模工場内

【要約】 【課題】不特定な場所でも様々な振動計測を行うことができる振動計測データ記録装置を提供する。

【解決手段】振動を検出する振動検出器(例えば、振動検出センサ4)から出力された振動検出信号をA/D変換した振動計測データを記憶する記憶手段(例えば、記憶部56)を備える振動計測データ記録装置1において、複数の計測スケジュールを設定するためのスケジュール設定手段(例えば、入力部52、CPU51など)と、前記スケジュール設定手段によって設定された計測スケジュールに基づいて、前記振動計測データを前記記憶手段に記憶する動作を制御する制御手段(例えば、CPU51など)と、を備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】振動を検出する振動検出器から出力された振動検出信号に基づく振動計測データを記憶する記憶手段を備える振動計測データ記録装置において、複数の計測スケジュールを設定するためのスケジュール設定手段と、前記スケジュール設定手段によって設定された計測スケジュールに基づいて、前記振動計測データを前記記憶手段に記憶する動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする振動計測データ記録装置。
【請求項2】前記スケジュール設定手段により設定されたスケジュールのエラーを検出する検出手段と、前記検出手段により検出されたエラーを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の振動計測データ記録装置。
【請求項3】任意の識別情報を入力するための入力手段と、前記入力手段により入力された識別情報と、当該識別情報に対応する計測データとを対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動計測データ記録装置。
【請求項4】前記振動検出器と、前記記憶手段とを収納する携帯型ケースを備えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の振動計測データ記録装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震等の振動計測データを記録する振動計測データ記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地震等の振動を記録するデータロガー(振動計測データ記録装置)が知られている。このデータロガーは、地震等を検出する振動検出センサによって検出される地震、即ち振動に係る電気信号(アナログ信号)を、ケーブルを介して受信し、受信したアナログ信号を振動値で表す計測データ(デジタル信号)に変換して、振動計測データとして記録するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、臨時に不特定な場所で振動を観察する場合、データロガーを数多く設置できず、様々にスケジューリングされた振動計測を行うことができないという問題点があった。
【0004】そこで、本発明の課題は、不特定な場所でも様々な振動計測を行うことができる振動計測データ記録装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば、図1又は2に示すように、振動を検出する振動検出器(例えば、振動検出センサ4)から出力された振動検出信号に基づく振動計測データを記憶する記憶手段(例えば、記憶部56)を備える振動計測データ記録装置1において、複数の計測スケジュールを設定するためのスケジュール設定手段(例えば、入力部52、CPU51など)と、前記スケジュール設定手段によって設定された計測スケジュールに基づいて、前記振動計測データを前記記憶手段に記憶する動作を制御する制御手段(例えば、CPU51など)と、を備えることを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の発明によれば、スケジュール設定手段により、複数の計測スケジュールが設定され、制御手段により、スケジュール設定手段によって設定された計測スケジュールで記憶手段に記憶する動作が制御されるので、複数のスケジュールでの計測ができて、不特定な場所でも様々な振動計測を行うことができる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の振動計測データ記憶装置において、前記スケジュール設定手段により設定されたスケジュールのエラーを検出する検出手段(例えば、CPU51など)と、前記検出手段により検出されたエラーを表示する表示手段(例えば、表示部53、CPU51など)と、を備えることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、検出手段により、スケジュール設定手段によって設定されたスケジュールのエラーが検出され、検出手段により検出されたエラーが表示手段に表示されるので、スケジュール設定のエラーを直ちに認識することができる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の振動計測データ記録装置において、任意の識別情報を入力するための入力手段(例えば、入力部52、CPU51など)と、前記入力手段により入力された識別情報と、当該識別情報に対応する計測データとを対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段(例えば、CPU51など)と、を備えることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、入力手段により、任意の識別情報が入力され、記憶制御手段により、入力手段によって入力された識別情報と、当該識別情報に対応する計測データとが対応付けられて記憶手段に記憶されるので、計測データの識別がよりしやすくなる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の振動計測データ記録装置において、前記振動検出器と、前記記憶手段とを収納する携帯型ケース(例えば、アルミケース2)を備えたことを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明によれば、携帯型ケースに振動検出器と、記憶手段とが収納されるので、携帯しやすく、使い勝手が良いものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2を参照して、本発明を適用した振動計測データ記録装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】まず構成を説明する。図1は、本発明を適用した振動計測データ記録装置の外観を示す斜視図であり、図2は、同振動計測データ記録装置の内部構成を示すブロック図である。図1に示す振動計測データ記録装置1は、アルミケース(携帯型ケース)2と、このアルミケース2内に収納される装置本体部3とを備える。アルミケース2には、携帯しやすいように取手21が設けられている。
【0015】装置本体部3は、図2に示すように、振動検出器としての振動検出センサ4と、波形収録部5とを備え、振動検出センサ4は、検出した振動の大きさを示す電気信号(アナログ信号)を波形収録部5に出力し、波形収録部5は、この電気信号を計測データ(デジタル信号)に変換して、当該計測データを記録する。
【0016】振動検出センサ4は、例えば、過減衰型加速度計であり、左右方向、前後方向、及び上下方向の3つの方向(以下、X方向、Y方向、Z方向と呼ぶ)の振動の大きさを示す電気信号(アナログ信号)を検出し、検出した電気信号を波形収録部5に出力する。
【0017】波形収録部5は、CPU51と、入力部52と、表示部53と、ROM54と、RAM55と、記憶部56と、記憶媒体57と、アンプフィルタモジュール58と、A/D変換器59、時計回路60などにより構成されている。
【0018】CPU(Central Processing Unit)51は、ROM54に格納されているIPL(Initial Program Loader)プログラムや記録処理プログラム等を実行して、その処理結果をRAM55内のワークメモリエリアに格納するとともに、処理内容を表示部53に表示する。
【0019】また、CPU51は、制御手段として、時計回路60から入力される時刻データがスケジュール設定された開始時間となった場合に、記録部56との接続をONにし、記録を開始するとともに、時計回路60から入力される時刻データがスケジュール設定された終了時間となった場合に、記録部56との接続をOFFにし、記録を終了する。また、CPU51は、検出手段として、入力されたスケジュールデータを記憶部56に記憶させる前に、所定の入力エラーがないか検出し、エラーを検出した場合には、当該エラー表示を表示部53に行う。更に、CPU51は、記録制御手段として、A/D変換器59から入力される計測データ(デジタル信号)を、入力部52により入力された識別番号(識別情報)と対応付けて記憶媒体57へ記録させる。
【0020】入力部52は、スケジュール設定のための日付や時刻、および識別番号等を入力するための入力キーや、各種機能を設定するための設定キー等により構成され、キーの押下信号をCPU51に出力する。表示部53は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU51から入力される動作状態や現在時刻等を表示する。
【0021】ROM(Read Only Memory)54は、CPU51によって起動時に実行されるIPLプログラムや、計測データの記録を行うための記録処理プログラムの他、IPLプログラムや記録処理プログラムに係る各種初期設定値等を格納する。
【0022】RAM(Random Access Memory)55は、アンプフィルタモジュール58等を介して振動検出センサ4から送信される計測データを格納するリングバッファや、記録処理等の各種処理に係る各種データを格納するワークメモリエリアを形成している。
【0023】記憶部56は、計測データやスケジュールデータを記録するための記憶媒体57を有しており、この記憶媒体57は磁気的、光学的な記憶媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。また、この記憶媒体57は記憶部56に固定的に設けられたもの、若しくは着脱自在に装着されるものであり、ハードディスクドライブやメモリカード等の何れの媒体であってもよい。また、計測データが記録された記憶媒体57を回収することによって、計測データ、即ち地震の解析が行われる。
【0024】アンプフィルタモジュール58は、振動検出センサ4から常時送信されるアナログ信号である電気信号を増幅し、A/D変換器59へ出力するアンプである。ここで、アンプフィルタモジュール58は、所定の周波数帯域の信号、例えば、地震波を濾波して、A/D変換器59へ出力する。この地震波の検出は、地震波の特徴である、周波数が低く、かつ振幅の大きい振動波のみを濾波することによって実現する。また、振動検出センサ4からは、X方向、Y方向、Z方向の振動に係るアナログ信号が送信されるが、それぞれの信号を増幅して出力する。
【0025】A/D変換器59は、アンプフィルタモジュール58によって増幅された電気信号(アナログ信号)を、振動値として表したデジタル信号である振動計測データに変換し、CPU2に出力する。時計回路60は、時刻データを作成し、該時刻データをCPU51に出力する。
【0026】次に、上記構成の振動計測データ記録装置1の動作について説明する。まず、振動計測データ記録装置1を振動計測したい場所に任意に設置する。次いで、振動計測のスケジュールデータを入力部52により設定する。このとき、複数のスケジュールを設定したい場合には、まず、第1のスケジュールデータを入力し、設定キーを押す。すると、CPU51の制御により入力された第1のスケジュールデータが記憶部56のスケジュールデータ格納領域に格納される。次いで、第2のスケジュールデータを入力し、設定キーを押す。すると、同様に入力された第2のスケジュールが記憶部56のスケジュールデータ格納領域に格納される。このように、順次スケジュールデータを入力し、記憶部56に記憶させることで複数のスケジュールを設定できる。また、複数のスケジュールを設定する際、各スケジュールを識別するための識別番号を入力部52により入力する。
【0027】また、CPU51は、入力されたスケジュールデータを記憶部56に記憶させる前に、データにエラーがないか検出し、エラーを検出した場合には、表示部53にエラー表示を行う。具体的には、例えば、日付が過去のものであったり、計測終了日が計測開始日よりも前であったりする場合等である。
【0028】次いで、スケジュールタイマー(図示省略)をONにして、振動計測開始時間まで待機する。この場合、常時、振動検出センサ4から振動収録部5へ電気信号(アナログ信号)が送信されており、振動収録部5は、アンプモジュール58によって当該アナログ信号を増幅し、A/D変換器59によってデジタル信号である計測データに変換し、変換した計測データを一時的にRAM55に格納する。そして、CPU51は、時計回路60から入力した時刻データが記憶部56に記憶されたスケジュールデータの振動計測の開始時間となったと判断した場合に、記録部56との接続をONにし、計測データの記録を開始する。この際、CPU51は、当該スケジュールに基づいて計測された計測された計測データと識別番号とを対応付けて記憶部56に記憶する。
【0029】次いで、CPU51は、時計回路60から入力した時刻データが記憶部56に記憶されたスケジュールデータの振動計測の終了時間となったと判断した場合に、記録部56との接続をOFFにし、計測データの記録を終了する。
【0030】以上のように、本発明を適用した振動計測データ記録装置1によれば、複数の計測スケジュール設定により、複数のスケジュールでの計測ができるので、不特定な場所でも様々な振動計測を行うことができる。
【0031】また、設定されたスケジュールのエラーが検出され、検出されたエラーが表示部53に表示されるので、スケジュール設定のエラーを直ちに認識することができる。更に、任意の識別番号を入力して、当該識別情報に対応する計測データとを対応付けて記憶部56に記憶することができるので、計測データの識別がよりしやすくなる。加えて、振動計測データ記録装置1は、アルミケース2内に振動検出センサ4と、計測データ収録部5とを一体化して収納しているため、携帯しやすく、使い勝手が良いものとなる。
【0032】なお、本発明は、上記実施の形態の振動計測データ記憶装置1に限るものではなく、様々に変更してよい。例えば、振動検出器と記憶手段が一体化された構成の振動計測データ記憶装置で説明したが、それぞれ別個に構成され、ケーブル等を介して接続されたものであってもよい。また、振動検出器は、過減衰型加速度センサに限らず、振動を検出可能なものであればどのようなものであってもよい。識別情報としては、数字、文字の他に図形情報であってもよい。
【0033】
【発明の効果】この請求項1記載の発明によれば、スケジュール設定手段により、複数の計測スケジュールが設定され、制御手段により、スケジュール設定手段によって設定された計測スケジュールで記憶手段の記憶動作が制御されるので、複数のスケジュールでの計測ができて、不特定な場所でも様々な振動計測を行うことができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、検出手段により、スケジュール設定手段によって設定されたスケジュールのエラーが検出され、検出手段により検出されたエラーが表示手段に表示されるので、スケジュール設定のエラーを直ちに認識することができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、入力手段により、任意の識別情報が入力され、記憶制御手段により、入力手段によって入力された識別情報と、当該識別情報に対応する計測データとが対応付けられて記憶手段に記憶されるので、計測データの識別がよりしやすくなる。
【0036】請求項4記載の発明によれば、携帯型ケースに振動検出器と、記憶手段とが収納されるので、携帯しやすく、使い勝手が良いものとなる。
【出願人】 【識別番号】391045266
【氏名又は名称】株式会社アカシ
【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区池辺町3286番地
【出願日】 平成14年1月28日(2002.1.28)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【公開番号】 特開2003−215262(P2003−215262A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−18335(P2002−18335)