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【発明の名称】 光電センサ
【発明者】 【氏名】早川 代祐
【住所又は居所】愛知県春日井市牛山町2431番1号 サンクス株式会社内

【要約】 【課題】複数台の他器からを干渉を受ける環境であっても、干渉光の影響を確実に回避することができる光電センサを提供する。

【解決手段】投光周期を6分割したterm1に自器の投光タイミングが位置し、且つ他器からの干渉光がterm2,term4,term6の何れかに位置している場合は、干渉回避動作により他器の干渉光が大きくずれたり、自器の投光タイミングが大きくずれるにしても、自器の投光タイミングと他器からの干渉光とが重なることはない。そこで、光電センサは、非投光期間に干渉光が入光した場合は、このような関係を満足するように自器の投光タイミングをずらす干渉回避動作を実行する。これにより、他器の干渉光が自器の投光タイミングに重なってしまうことを防止できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 検出エリアに向けて光を照射すべく所定のタイミングで投光動作を行う投光手段と、この投光手段と対応して設けられ、前記検出エリアからの光を受光する受光手段と、この受光手段からの受光信号を対応する前記投光手段の投光動作タイミングに同期させて有効化する制御手段と、この制御手段により有効化された前記受光手段からの受光信号に基づいて前記検出エリアにおける遮光状態を判断する判断手段と、前記投光手段の非投光期間における前記受光手段からの受光信号に基づいて他の光電センサからの干渉光を検出する干渉光検出手段と、この干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が前記投光手段の投光タイミングに重なろうとした場合は前記投光手段の投光タイミングを他の光電センサからの干渉光からずらす変更手段とを備えた光電センサにおいて、前記変更手段は、前記投光タイミングのずらし量及びずらし方向が規定されたずらしパターンを複数有し、前記干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が上記何れのずらしパターンでずれた場合であっても自己の投光タイミングと重ならないずらしパターンを選択し、選択したずらしパターンで投光タイミングをずらすことを特徴とする光電センサ。
【請求項2】 前記変更手段は、前記干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が前記投光手段の投光タイミングに重なろうとした場合は干渉光の接近方向と反対側に投光タイミングを小さくずらす第1のずらしパターンを実行し、他の光電センサからの干渉光が投光タイミングに両方向から同時に重なろうとした場合は一方の干渉光を飛越すように投光タイミングをずらす第2のずらしパターンを実行し、他の光電センサからの干渉光が前記第2のずらしパターンのずらし量を上回る所定量だけ投光タイミングから離れて位置した場合は上記所定量を維持するように投光タイミングをずらす第3のずらしパターンを実行することを特徴とする請求項1記載の光電センサ。
【請求項3】 前記変更手段は、2台の光電センサからの干渉光に対して投光タイミングをずらす場合において、2台の光電センサからの干渉光の間隔が第2のずらしパターンのずらし量を上回っている場合は、干渉光が近い1台目の光電センサからの干渉光が第2のずらしパターンのずらし方向と反対側に隣接するように投光タイミングをずらす第4のずらしパターンを実行することを特徴とする請求項2記載の光電センサ。
【請求項4】 1回の非投光期間に前記干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光の数を計数する計数手段と、この計数手段の計数値が干渉回避可能数を上回った場合は干渉防止不可を報知する報知手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光電センサ。
【請求項5】 前記投光手段は、複数の投光素子を有し、それらの投光素子を順に発光させ、前記受光手段は、複数の受光素子を有し、前記投光素子に対応する受光素子による受光を順に有効化させるように構成され、前記投光手段の最初の投光素子が投光してから最後の投光素子が投光するまでを1回の投光タイミングとすることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の光電センサ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投光手段からの投光を受光手段で受光することにより検出エリアに位置する検出物体を検出する光電センサに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種の光電センサを複数台隣接して配置する場合は、他の光電センサからの干渉光が入光することにより誤検出してしまう相互干渉を防止する必要がある。このような相互干渉を防止する方法として、各光電センサを同期線で接続し、各光電センサの投受光タイミングを異ならせるように制御する方法が提案されているが、同期線を接続することは煩わしいと共に、配線スペースを確保する必要があることから、ユーザニーズとして同期線を使用しないことが望まれている。
【0003】同期線を使用することなく干渉防止を図る方法として、特開昭57−136179号公報のものがある。このものは、投光タイミング直前における他の光電センサからの干渉光の入光を監視し、干渉光を検出した場合は、他器からの干渉光を受光したと判断して、投光タイミングを後側(干渉光と反対側)にずらすことにより干渉光の影響を未然に回避するというものである。
【0004】このような方法によれば、干渉しあう光電センサが2台の場合は、干渉防止を図ることが可能となるものの、干渉しあう光電センサが3台の場合は、次のような不具合が生じる。つまり、各光電センサの投光周期は、内蔵している発振手段からの発振クロックを基準として生成されており、この発振手段は、発振クロックを所定の発振周期で出力するように設けられているものの、各光電センサ毎にわずかの周期誤差を有している。このため、他器からの干渉光が自器の投光タイミングの前側から徐々に近づいてきた場合に、自器の投光タイミングを後側にずらすと、投光タイミングの後側に位置する別の他器からの干渉光に重なってしまうことがあり、このような場合は、干渉防止を図ることが不可能となる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数台の他器からを干渉を受ける環境であっても、干渉光の影響を確実に回避することができる光電センサを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、検出エリアに向けて光を照射すべく所定のタイミングで投光動作を行う投光手段と、この投光手段と対応して設けられ、前記検出エリアからの光を受光する受光手段と、この受光手段からの受光信号を対応する前記投光手段の投光動作タイミングに同期させて有効化する制御手段と、この制御手段により有効化された前記受光手段からの受光信号に基づいて前記検出エリアにおける遮光状態を判断する判断手段と、前記投光手段の非投光期間における前記受光手段からの受光信号に基づいて他の光電センサからの干渉光を検出する干渉光検出手段と、この干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が前記投光手段の投光タイミングに重なろうした場合は前記投光手段の投光タイミングを他の光電センサからの干渉光からずらす変更手段とを備えた光電センサにおいて、前記変更手段は、前記投光タイミングのずらし量及びずらし方向が規定されたずらしパターンを複数有し、前記干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が上記何れのずらしパターンでずれた場合であっても自己の投光タイミングと重ならないパターンを選択し、選択したずらしパターンで投光タイミングをずらすものである(請求項1)。
【0007】このような構成によれば、投光手段が検出エリアに向けて所定のタイミングで投光すると、受光手段は、検出エリアからの光を受光する。このとき、制御手段は、受光手段からの受光信号を対応する投光手段の投光動作タイミングに同期させて有効化するので、有効化された受光手段からの受光信号に基づいて検出エリアにおける遮光状態を判断することができる。ここで、干渉光検出手段は、非投光期間における受光手段からの受光信号に基づいて他の光電センサからの干渉光の入光を検出している。
【0008】さて、複数の光電センサが並列配置されている場合、他の光電センサからの干渉光が投光タイミングと重なろうとした場合は、変更手段が投光タイミングを他の光電センサからの干渉光とずらすことにより、干渉光の影響を未然に回避することができる。
【0009】ここで、変更手段は、干渉光が何れのずらしパターンでずれた場合であっても自己の投光タイミングと重ならないタイミングとなるようなずらしパターンを選択し、選択したずらしパターンで投光タイミングをずらす。これにより、他の光電センサからの干渉光が何れのずらしパターンでずれるにしても投光タイミングに重なってしまうことを未然に回避することができる。
【0010】上記構成において、前記変更手段は、前記干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が前記投光手段の投光タイミングに重なろうとした場合は干渉光の接近方向と反対側に投光タイミングを小さくずらす第1のずらしパターンを実行し、他の光電センサからの干渉光が投光タイミングに両方向から同時に重なろうとした場合は一方の干渉光を飛越すように投光タイミングをずらす第2のずらしパターンを実行し、他の光電センサからの干渉光が前記第2のずらしパターンのずらし量を上回る所定量だけ投光タイミングから離れて位置した場合は上記所定量を維持するように投光タイミングをずらす第3のずらしパターンを実行するようにしてもよい。(請求項2)。
【0011】このような構成によれば、他の光電センサからの干渉光が投光タイミングに重なろうとした場合は、変更手段は、干渉光の接近方向と反対側に投光タイミングを小さくずらす第1のずらしパターンを実行する。また、他の光電センサからの干渉光が投光タイミングの両側から重なろうとした場合は、変更手段は、他の光電センサからの干渉光を飛越すように投光タイミングをずらす第2のずらしパターンを実行する。これにより、他の光電センサからの干渉光が投光タイミングに重なることを未然に回避することができる。
【0012】しかしながら、互いの干渉光を検出し合う環境では、他の光電センサからの干渉光がずれる位置は予測することはできるものの、自己の受光手段に他の光電センサから干渉光が入光し且つ自己の投光が他の光電センサに入光しないような環境では、他の光電センサからの干渉光が第2のずらしパターンで不意に大きくずれることがある。
【0013】そこで、変更手段は、他の光電センサからの干渉光が、第2のずらしパターンのずらし量を上回る所定量だけ投光タイミングから離れて位置した場合は上記所定量を維持するように投光タイミングをずらす第3のずらしパターンを実行する。これにより、他の光電センサが第2のずらしパターンで不意に大きくずれるにしても投光タイミングに重なることはない。
【0014】また、前記変更手段は、2台の光電センサからの干渉光に対して投光タイミングをずらす場合において、2台の光電センサからの干渉光の間隔が第2のずらしパターンのずらし量を上回っている場合は、干渉光が近い1台目の光電センサからの干渉光が第2のずらしパターンのずらし方向と反対側に隣接するように投光タイミングをずらす第4のずらしパターンを実行するようにしてもよい(請求項3)。
【0015】このような構成によれば、2台の光電センサからの干渉光を受光する場合は、各光電センサが第2のずらしパターンを実行することにより干渉光が不意に大きくずれる可能性があるものの、2台の光電センサからの干渉光の間隔が第2のずらしパターンのずらし量を上回っているときは、干渉光が近い1台目の光電センサからの干渉光のみを考慮すればよいことから、変更手段は、1台目の光電センサからの干渉光が第2のずらしパターンのずらし方向と反対側に隣接するように投光タイミングをずらす第4のずらしパターンを実行する。これにより、干渉光の影響を受けないようにしながら、投光周期を小さくして応答性が低下することを防止できる。
【0016】また、1回の非投光期間に前記干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光の数を計数する計数手段を設け、この計数手段の計数値が干渉回避可能数を上回った場合は干渉防止不可を報知する報知手段を設けるようにしてもよい。(請求項4)。
【0017】このような構成によれば、干渉回避可能数を上回る数の他の光電センサからの干渉光が入光した場合は、変更手段による干渉回避動作が不可能となるので、このような場合は、計数手段の計数値が干渉回避可能数を上回ることに応じて干渉防止不可を報知する。これにより、使用者は、干渉回避できるような対策を施すようになる。
【0018】また、前記投光手段は、複数の投光素子を有し、それらの投光素子を順に発光させ、前記受光手段は、複数の受光素子を有し、前記投光素子に対応する受光素子による受光を順に有効化させるように構成され、前記投光手段の最初の投光素子が投光してから最後の投光素子が投光するまでを1回の投光タイミングとするようにしてもよい(請求項5)。このような構成によれば、多光軸光電センサであっても実施することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を単光軸の光電センサに適用した一実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、単光軸の光電センサの電気的構成を概略的に示している。この図1において、光電センサ1のCPU(制御手段、判断手段、干渉光検出手段、変更手段、計数手段、報知手段に相当)2は、駆動回路3に対して所定タイミングで投光パルスを出力することにより投光素子(投光手段に相当)4から投光する。
【0020】投光素子4に対向して受光素子5が設けられており、受光素子(受光手段に相当)5は、投光素子4からの光の受光に応じて受光信号を出力するようになっている。受光回路6は、受光素子5から出力された受光信号に含まれる交流信号を弁別・増幅して出力する。
【0021】コンパレータ7は、受光回路6からの受光信号と所定の基準値とを比較し、受光信号の信号レベルが基準値を上回っている場合はハイレベル信号を出力する。CPU2は、投光素子4の駆動タイミングでコンパレータ7からロウレベル信号を入力したときは、投光素子4と受光素子5との間に検出物体が位置していると判断して遮光出力を出力する。
【0022】ここで、CPU2は干渉回避動作を実行するようになっており、この干渉回避動作について説明する。
(1)図2に示すように2台の光電センサ1(自器を1、他器をAとする。また、図中の四角形が投光素子4を示し、円形が受光素子5を示している)が並列に配置され、自器1の受光素子5が他器Aの投光素子4からの干渉光を入光する環境の場合自器1は、非投光期間における他器Aからの干渉光を監視しており、他器Aからの干渉光が自器1の投光タイミングに重なろうとした場合は、干渉光の接近方向と反対側に投光タイミングを小さくずらす第1のずらしパターンを実行する(図3参照)。これにより、他器Aからの干渉光の影響を未然に防止する干渉回避動作を実行することができる。
【0023】(2)図4に示すように3台の光電センサ1(自器を1、他器をA,Bとする)が並列に配置され、自器1は、2台の他器A,Bからの干渉光を入光する環境の場合自器1は、何れかの他器A,Bからの干渉光が投光タイミングに重なろうとした場合は前記第1のずらしパターンを実行するのに加え、他器A,Bからの干渉光が自器1の投光タイミングに両方向から同時に重なろうとした場合は投光タイミングの前方向に位置する他器Aからの干渉光を飛越すように投光タイミングを大きくずらす第2のずらしパターンを実行する(図5参照)。これにより、他器A,Bからの干渉光の影響を未然に防止する干渉回避動作を実行することができる。
【0024】(3)図6に示すように5台が配置され、自器1は、2台の他器A,Bからの干渉光が入光するものの、他器Bは、自器1からの干渉光が入光しないと共に、他器C,Dからの干渉光が入光する環境の場合このような環境では、第2のずらしパターンのような干渉回避動作だけでは干渉の影響を受ける虞がある。つまり、図7に示すように他器Bが他器C.Dからの干渉光を回避するために第2のずらしパターンを実行することにより投光タイミングを大きくずらした結果、自器1の投光タイミングに重なる虞がある。
【0025】そこで、投光タイミングの通常周期を投光時間の6倍に設定し、このような設定において干渉回避動作が可能な条件を考察した。ここで、通常周期を投光時間の6倍に設定したのは、周期が6倍より短い時間では、後述するような干渉回避動作を実行するにしても、干渉状態を回避できない場合があるからであり、逆に周期を長く取りすぎると応答時間が長くなってしまうことから、干渉回避に最低限必要な時間として、通常周期を投光時間の6倍に設定しているのである。
【0026】図8に示すように投光周期を6分割してそれぞれの各期間をterm1〜term6とし、第2のずらしパターンを実行する際は2term分前にずらすとした場合において、他器が干渉回避動作を実行する結果、自器1の投光タイミングと重なる条件は、同図に示すように自器1の投光タイミングがterm1に位置し且つ他器からの干渉光がterm3に位置した状態において、他器が第2のずらしパターンを実行することにより投光タイミングを大きくずらした場合である。また、図9に示すように他器からの干渉光がterm5に位置した場合において、自器1が第2のずらしパターンを実行することにより投光タイミングを大きくずらした場合も同様である。
【0027】従って、自器1の投光タイミングが他器からの干渉光と重ならない条件は、図10に示すように自器1の投光タイミングがterm1に位置している場合は、他器からの干渉光がterm2,term4,term6の何れかに位置している場合であり、このような条件では、自器1及び他器の何れが干渉回避動作を実行するにしても、自器1の投光タイミングと他器からの干渉光とが重なることはない。
【0028】ところで、干渉光が入光する他器が1台の場合は、上述した位置関係を満足するように投光タイミングを制御することにより干渉光を回避することができるものの、2台の他器からの干渉光が入光する場合は、自器の投光タイミングと他器からの干渉光との位置関係をさらに規定する必要がある。
【0029】(4)図11に示すように他器からの干渉光の間隔が2term未満の場合自器1の投光タイミングに近くに位置する他器からの干渉光がterm4に位置するように投光タイミングを制御する第3のずらしパターンを実行する。この場合、2台の他器からの干渉光の間隔は短いことから、2台目の他器からの干渉光が第2のずらしパターンの実行により大きくずれた場合であっても、自器の投光タイミングに重なることはない。
【0030】(5)図12に示すように他器からの干渉光の間隔が2term以上の場合自器1の投光タイミングに近い他器からの干渉光がterm2に位置するように投光タイミングを制御する第4のずらしパターンを実行する。この場合、2台目の他器からの干渉光はterm4以降に位置しているので、2台目の他器からの干渉光が第2のずらしパターンの実行により大きくずれるにしても自己の投光タイミングに重なることはない。
【0031】(6)他器からの干渉光の間隔が2termの場合このような状態は、前記(4)と前記(5)との間で移行する中間状態として出現するもので、何れの他器からの干渉光をterm2に位置させてもよく、第3のずらしパターンを実行することにより対処することができる。
【0032】そこで、本実施の形態では、2台までの他器からの干渉光を検出した場合は、前記第1〜第4のずらしパターンのうちから最適のずらしパターンを選択することにより干渉回避動作を実行するものであり、このような干渉回避動作を実行することが本実施の形態の特徴となっている。
【0033】次に上記構成の作用について説明する。尚、本実施の形態では、他器からの干渉光は2台まで対応できる場合を示している。図13は、CPU2の動作のうち本発明に関連した動作を示すフローチャートである。この図13において、CPU2は、投光タイミングとなると(S101:YES)、投光パルスを出力してから(S102)、コンパレータ7からの出力がハイレベルかを判断し(S103)、ロウレベルの場合は(S103:NO)、遮光であると判断して遮光出力を出力する(S109)。
【0034】これに対して、コンパレータ7からの出力がハイレベルの場合は(S103:YES)、入光であると判定し(S104)、所定の干渉光監視期間における干渉光の入光を監視する。即ち、コンパレータ7からの出力がハイレベルかを判定する(S105)。このとき、コンパレータ7がロウレベルの継続状態で規定の干渉光監視期間が終了したときは、N=0(干渉光なし)を記憶してから(S107)、干渉回避動作を実行する(S108)。
【0035】図14はCPU2の干渉回避動作を示している。この図14において、CPU2は、N=0の場合は、他器からの干渉光は入光していないと判断し(S202)、通常周期で投光する(S203)。また、図13に示すように干渉監視期間においてコンパレータ7からの出力がハイレベルとなったときは(S105:YES)、干渉光1台目判定タイミングを記憶する(S110)。この判定タイミングとは、上述したように投光周期を6分割した場合に、他器からの干渉光が何れのtermに位置しているかを判定するものである。
【0036】そして、コンパレータ7からの出力がハイレベルとなるかを監視し(S111)、コンパレータ7からの出力がハイレベルとなることなく干渉光監視期間が終了したときは(S112:YES)、N=1(干渉光1台)を記憶してから(S113)、干渉回避動作を実行する(S108)。
【0037】即ち、図14に示すようにN=1の場合は(S204:YES)、1台の他器からの干渉光が入光していると判断し(S205)、干渉光が例えばterm2に位置するように投光タイミングをずらす第1のずらしパターンを実行する(S206)。この場合、干渉光を位置させるtermとしては、term4或いはterm6であってもよい。
【0038】また、図13に示すように干渉光監視期間においてコンパレータ7からの出力がハイレベルとなる状態が2回発生したときは(S111:YES)、干渉光2台目判定タイミングを記憶してから(S114)、N=2(干渉光2台)を記憶する(S115)。そして、コンパレータ7からの出力がハイレベルとなるかを判断し(S116)、コンパレータ7からの出力がハイレベルとなることなく干渉光監視期間が終了したときは(S117:YES)、干渉回避動作を実行する(S108)。
【0039】即ち、図14に示すようにN=0でなく且つN=1でない場合は(S204:NO)、2台の他器からの干渉光が入光していると判断し(S207)、1台目と2台目との干渉光との間隔を演算する(S208)。このとき、演算結果が2term分よりも短い場合は(S209:NO)、2台目の干渉光が第2のずらしパターンでずれるにしても自器1の投光タイミングに重ならないように1台目の他器からの干渉光がterm4に位置するように投光タイミングを制御する第3のずらしパターンを実行する。
【0040】また、1台目及び2台目からの干渉光の間隔が2term分よりも長い場合は(S209:YES)、2台目の他器からの干渉光が第2のずらしパターンの実行によりずれるにしても、自器1の投光タイミングと重なることはないことから、1台目の他器からの干渉光がterm2に位置するように投光タイミングを制御する第4のずらしパターンを実行する。
【0041】この場合、1台目及び2台目からの干渉光の間隔が2term分よりも長い場合は第3のずらしパターンで制御するようにしてもよいが、それでは、必要となるterm数が増大し、投光周期が長くなってしまって応答時間が長くなるという不具合を生じる。
【0042】一方、図13に示すように干渉監視期間において3台目の他器からの干渉光を検出した場合は(S116:YES)、干渉光エラーであると判定して干渉エラーを出力する(S118)。これは、本実施の形態では、2台までの他器からの干渉光に対して干渉回避動作を実行することができるものの、3台以上の他器からの干渉光に対しては干渉回避動作を実行することができないからである。この場合、全ての他器からの干渉光がずれる可能性の位置を全て予測し、その位置とならないように投光タイミングを制御することにより、3台以上の他器からの干渉光に対して干渉回避動作を実行することが可能となる。
【0043】尚、図13及び図14に示すフローチャートでは、他器からの干渉光が投光タイミングの両側から重なろうとした場合に投光タイミングの前側に位置する干渉光を飛越すように投光タイミングをずらす第2のずらしパターンに関する動作の説明は省略した。
【0044】このような実施の形態によれば、非投光期間において他器からの干渉光を検出した場合は、互いの干渉回避動作により干渉光がずれるにしても、自器の投光タイミングと他器からの干渉光とが重ならないような関係となるように自器の投光タイミングを制御するずらしパターンを実行するようにしたので、他器の干渉回避動作により他器からの干渉光が自器の投光タイミングに重なってしまう虞がある従来例のものと違って、他器からの干渉光が自器の投光タイミングに重なってしまうことを未然に防止することができる。
【0045】しかも、2台の他器からの干渉光が入光している場合において、干渉光の間隔が、他器が第2のずらしパターンを実行することにより干渉光が大きくずれる際のずれ量を上回っているときは、自器の投光タイミングを1台目の干渉光の直前に位置するように制御する第4のずらしパターンを実行するようにしたので、自器の投光タイミングを他器の干渉光のずれ量よりも大きい状態を維持するようにずらす第3のずらしパターンのみを実行する構成に比較して、投光周期が過度に長くなってしまうことを防止することができる。
【0046】本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。投光タイミングを干渉光を飛越してずらすパターンとしては、投光タイミングの後側に位置する干渉光を飛越すようにしてもよい。本発明を、投光手段が複数の投光素子から構成されていると共に、受光手段が複数の受光素子から構成され、投光素子を順に発光させると共に、受光素子を順に有効化させることにより投光手段と受光手段との間の検出エリアに位置する物体を検出する多光軸光電センサに適用するようにしてもよい。この場合、上記実施の形態における1回の投光タイミング(1スキャン)中に複数の投光素子が発光するのに応じて受光手段は複数の受光信号を受光するものの、それらの受光信号は1つの受光信号として処理する。また、非投光期間における干渉光の検出としては、干渉光検出タイミングにおいて全ての受光素子からの受光信号の論理和に基づいて検出することができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の光電センサによれば、投光手段の投光タイミングを他の光電センサからの干渉光からずらす変更手段は、投光タイミングのずらし量及びずらし方向が規定されたずらしパターンを複数有し、干渉光検出手段が検出した他の光電センサからの干渉光が上記パターンのうちの何れかのパターンでずれた場合であっても自己の投光タイミングと重ならないパターンを選択し、選択したずらしパターンで投光タイミングをずらすようにしたので、複数台の他器からを干渉を受ける環境であっても、干渉光の影響を確実に回避することができるという優れた効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000106221
【氏名又は名称】サンクス株式会社
【住所又は居所】愛知県春日井市牛山町2431番地の1
【出願日】 平成13年12月27日(2001.12.27)
【代理人】 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
【公開番号】 特開2003−194962(P2003−194962A)
【公開日】 平成15年7月9日(2003.7.9)
【出願番号】 特願2001−397471(P2001−397471)