トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験

【発明の名称】 地表異常現象検出装置
【発明者】 【氏名】高瀬 康弘
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内

【要約】 【課題】異常現象が発生しやすい地域への設置を容易化する。

【解決手段】空中から投下された本体を地表に固定する地上固定機構26と、着地時の衝撃を検知する衝撃センサ21と、衝撃センサ21が着地を検知したときに本体に収納していた固定器具24とワイヤ25を離れた位置に放出する固定器具放出機構22と、固定器具24と本体との距離変化をワイヤ25を通じて検出するスイッチ23と、スイッチ23からの出力信号に応じて検出装置制御部5が生成した異常検出装置20の固有識別番号を含む異常情報データを遠隔地の異常現象監視装置3へ無線送信する送信部6を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地表に起きた異常現象を検出する地表異常現象検出装置において、自重による落下慣性力によって着地した本体を地面に固定するための地上固定機構と、着地した前記本体から離れた位置で地面に固定される固定器具と、前記地上固定機構と前記固定器具との距離の変化を検出する距離変化検出手段と、前記距離変化検出手段が前記距離の変化を検出したことを示す異常検出情報を遠隔地に設置された異常現象監視装置に無線送信する異常現象通信手段と、を有することを特徴とする地表異常現象検出装置。
【請求項2】 前記本体に内蔵されていた前記固定器具を放出することによって地面に固定する固定器具放出機構と、前記固定器具放出機構が前記固定器具を放出する設置タイミングを設定する設置タイミング設定手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の地表異常現象検出装置。
【請求項3】 前記距離変化検出手段は、前記本体内に設けられたスイッチ手段と、一端が前記固定器具に接続され、他端が前記スイッチ手段に接続されたワイヤと、を有し、前記ワイヤの張力の変位により前記スイッチ手段の入切が切り替わることによって距離の変化を検出することを特徴とする請求項1記載の地表異常現象検出装置。
【請求項4】 前記固定器具放出機構は、弾性力によって前記固定器具を前記本体から放出させる弾性部材と、前記弾性部材を収縮した状態で抑止する抑止機構と、前記固定器具及び収縮した状態の前記弾性部材が収納される収納部と、を有し、前記設置タイミング設定手段により設定された設置タイミングで収縮状態の前記弾性部材を開放することによって前記弾性部材の弾性力により前記固定器具を放出させることを特徴とする請求項2記載の地表異常現象検出装置。
【請求項5】 前記本体に内蔵されていた空中線を前記本体から突出させる空中線突出機構と、前記空中線突出機構が前記空中線を突出する設置タイミングを設定する設置タイミング設定手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の地表異常現象検出装置。
【請求項6】 前記空中線突出機構は、弾性力によって前記空中線を前記本体から突出させる弾性部材と、前記弾性部材を収縮した状態で抑止する抑止機構と、前記空中線及び収縮した状態の前記弾性部材が収納される収納部と、を有し、前記設置タイミング設定手段により設定された設置タイミングで収縮状態の前記弾性部材を開放することによって前記弾性部材の弾性力により前記空中線を突出させることを特徴とする請求項5記載の地表異常現象検出装置。
【請求項7】 前記設置タイミング設定手段は、着地時の衝撃を検出する衝撃センサを有し、前記衝撃センサが衝撃を検出した時を設置タイミングとすることを特徴とする請求項2又は5記載の地表異常現象検出装置。
【請求項8】 前記設置タイミング設定手段は、落下前に予め設定された時間経過後を設置タイミングとする計時手段を有することを特徴とする請求項2又は5記載の地表異常現象検出装置。
【請求項9】 前記設置タイミング設定手段は、着地時の衝撃を検出する衝撃センサと、前記衝撃センサが衝撃を検出してから落下前に予め設定された時間経過後を設置タイミングとする計時手段と、を有することを特徴とする請求項2又は5記載の地表異常現象検出装置。
【請求項10】 前記本体位置を検出する位置測定手段を有し、前記異常現象通信手段は、前記本体位置を前記異常検出情報に含めて前記異常現象監視装置に無線送信することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の地表異常現象検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豪雨、地震等により生じる落石、土石流等の異常現象が発生しやすい危険地域に設置され、検出した異常現象を無線によりリアルタイムに情報伝達する地表異常現象検出装置、特に危険地域への設置の利便性に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の地表異常現象検出装置(以下、単に「異常検出装置」という)の設置状況を示した概念図である。図10には、豪雨、地震等により生じる落石、土石流等の異常現象が発生しやすい危険地域である山1に設置された複数の異常検出装置2と、各異常検出装置2からの無線による異常情報を受信し監視員へ異常情報を提供する異常現象監視装置3とが示されている。
【0003】図11は、従来の異常検出装置2及び異常現象監視装置3の概略構成図である。異常検出装置2は、異常現象を検出し電気信号に変換する異常検出センサ4、異常検出センサ4からの電気信号から当該異常検出装置2の固有識別番号を含む異常情報データを出力する検出装置制御部5、検出装置制御部5からの異常情報データを無線電波として送信可能な信号に変調した無線信号を出力する送信部6、検出装置制御部5と送信部6に電力を供給する電池7、ある時間間隔で電池7の電力を検出装置制御部5と送信部6へ供給するタイマ8、送信部6からの無線信号を空間に放射する検出装置空中線9及び無線信号を受信する監視装置空中線10を有している。一方、異常現象監視装置3は、監視装置空中線10からの無線信号をデジタル信号に復調する受信部11、受信部11からのデジタル信号を判別し異常情報データと認識したとき異常情報データを出力する監視装置制御部12、各異常検出装置2の位置データを入力でき入力したデータを記憶可能な異常検出装置位置データ入力部13及び監視装置制御部12からの異常情報データを受信して、異常検出装置位置データ入力部13が記憶する各異常検出装置2の固有識別番号と位置データの組合せから受信した異常情報データの異常検出装置2の位置データを検索し、監視員に対して異常検出装置2の位置データ、番号等を表示出力する出力部14を有している。
【0004】図12は、従来の異常検出センサ4の一例であるワイヤセンサの概略的な構造を示した図である。図12には、地表の異常現象を引張り力又は変位に変換するワイヤ15、ワイヤ15の一端を地面に固定する第一の固定具16、ワイヤ15のもう一端を地面に固定する第二の固定具17、ワイヤ15にある閾値以上の引張り力が作動する又はある閾値以上の変位が生じるとすると入/切状態が変換するスイッチ18及びスイッチ18の入/切状態の検出装置制御部5への接点19が示されている。
【0005】次に、従来の異常検出装置2の設置及び作用について説明する。まず、異常検出装置2は、人手により危険地域である山1まで運ばれる。そして、土砂崩れ、土石流等の異常現象が発生しそうな場所に異常検出装置2を設置する。各固定具16,17は、地面に固定しやすいようにくさび形状の先端部分を有しており、ワイヤ15が張設されるように地面に固定される。
【0006】設置された山1において異常現象が発生すると、地表が崩れることにより地表に固定された第一の固定具16と第二の固定具17間の距離が変化し、これに応じてスイッチ18の状態が変化する。検出装置制御部5は、接点19を介して異常検出センサ4のスイッチ18の状態を検出し、異常検出装置2の固有識別番号を含む異常情報データを送信部6へ出力する。送信部6は、タイマ8を介して電力供給を受けたとき、検出装置制御部5からの異常情報データを無線電波として送信可能な無線信号に変調、出力する。無線信号は、検出装置空中線9を介して空間へ放出される。異常現象監視装置3は、異常検出装置2が放出した無線信号を監視装置空中線10を介して受信部11にて受信する。監視装置制御部12は、その受信した無線信号をデジタル信号に復調する。そして、受信した信号が異常情報データか否か判別する。異常情報データを認識したとき異常情報データを出力部14へ出力する。出力部14は、受信した異常情報データに含まれる異常検出装置2の固有識別番号を用いて、異常検出装置位置データ入力部13が記憶する各異常検出装置の固有識別番号と位置データの組から受信した異常情報データの異常検出装置2の位置を検索・特定し、監視員に対して異常検出装置2の位置データ、番号等を表示出力する。
【0007】従来においては、以上のようにして異常現象が発生したことを検出し、また、その発生位置を特定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来においては、異常検出装置を危険地域に人力で敷設する構造となっていたため、その設置作業に要する負荷がきわめて多大であった。
【0009】本発明は以上のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、異常現象が発生しやすい地域への設置を容易にできる地表異常現象検出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成するために、本発明に係る地表異常現象検出装置は、地表に起きた異常現象を検出する地表異常現象検出装置において、自重による落下慣性力によって着地した本体を地面に固定するための地上固定機構と、着地した前記本体から離れた位置で地面に固定される固定器具と、前記地上固定機構と前記固定器具との距離の変化を検出する距離変化検出手段と、前記距離変化検出手段が前記距離の変化を検出したことを示す異常検出情報を遠隔地に設置された異常現象監視装置に無線送信する異常現象通信手段とを有するものである。
【0011】また、前記本体に内蔵されていた前記固定器具を放出することによって地面に固定する固定器具放出機構と、前記固定器具放出機構が前記固定器具を放出する設置タイミングを設定する設置タイミング設定手段とを有するものである。
【0012】また、前記距離変化検出手段は、前記本体内に設けられたスイッチ手段と、一端が前記固定器具に接続され、他端が前記スイッチ手段に接続されたワイヤとを有し、前記ワイヤの張力の変位により前記スイッチ手段の入切が切り替わることによって距離の変化を検出するものである。
【0013】また、前記固定器具放出機構は、弾性力によって前記固定器具を前記本体から放出させる弾性部材と、前記弾性部材を収縮した状態で抑止する抑止機構と、前記固定器具及び収縮した状態の前記弾性部材が収納される収納部とを有し、前記設置タイミング設定手段により設定された設置タイミングで収縮状態の前記弾性部材を開放することによって前記弾性部材の弾性力により前記固定器具を放出させるものである。
【0014】また、前記本体に内蔵されていた空中線を前記本体から突出させる空中線突出機構と、前記空中線突出機構が前記空中線を突出する設置タイミングを設定する設置タイミング設定手段とを有するものである。
【0015】また、前記空中線突出機構は、弾性力によって前記空中線を前記本体から突出させる弾性部材と、前記弾性部材を収縮した状態で抑止する抑止機構と、前記空中線及び収縮した状態の前記弾性部材が収納される収納部とを有し、前記設置タイミング設定手段により設定された設置タイミングで収縮状態の前記弾性部材を開放することによって前記弾性部材の弾性力により前記空中線を突出させるものである。
【0016】また、前記設置タイミング設定手段は、着地時の衝撃を検出する衝撃センサを有し、前記衝撃センサが衝撃を検出した時を設置タイミングとするものである。
【0017】また、前記設置タイミング設定手段は、落下前に予め設定された時間経過後を設置タイミングとする計時手段を有するものである。
【0018】また、前記設置タイミング設定手段は、着地時の衝撃を検出する衝撃センサと、前記衝撃センサが衝撃を検出してから落下前に予め設定された時間経過後を設置タイミングとする計時手段とを有するものである。
【0019】また、前記本体位置を検出する位置測定手段を有し、前記異常現象通信手段は、前記本体位置を前記異常検出情報に含めて前記異常現象監視装置に無線送信するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、従来例と同じ構成要素には同じ符号を付ける。
【0021】実施の形態1.図1は、本発明に係る地表異常現象検出装置の実施の形態1と異常現象監視装置を示した概略構成図である。本実施の形態における異常検出装置20は、衝撃センサ21、固定器具放出機構22、スイッチ23、検出装置制御部5、送信部6、電池7及び検出装置空中線9を搭載した本体と、着地した本体から離れた位置で地面に固定される固定器具24と、一端が固定器具24に接続され、他端が本体内蔵のスイッチ23に接続されたワイヤ25と、自重による落下慣性力によって着地した本体を地面に固定するための地上固定機構26とを有している。
【0022】衝撃センサ21は、異常検出装置20の着地時の衝撃を検出するセンサである。固定器具放出機構22は、本体に内蔵されていた固定器具24を放出することによって地面に固定する。固定器具放出機構22は、設置タイミング設定手段として設けられている衝撃センサ21が着地時の衝撃を検出した時点で固定器具24を放出する。ワイヤ25は、地表の異常現象を引張り力又は変位に変換し、スイッチ23は、ワイヤ25にある閾値以上の引張り力が作動する又はある閾値以上の変位が生じるとすると入/切状態が変換するスイッチ手段であり、本実施の形態では、距離変化検出手段として設けたスイッチ23及びワイヤ25によって地上固定機構26と固定器具24との距離の変化を検出する。検出装置制御部5は、スイッチ23からの電気信号から当該異常検出装置20の固有識別番号を含む異常情報データを出力する。送信部6は、検出装置制御部5からの異常情報データを無線電波として送信可能な信号に変調した無線信号を出力する。検出装置空中線9は、送信部6からの無線信号を空間に放射する。電池7は、各構成要素に電力を供給する。地上固定機構26は、着地時に落下の慣性で地面に突き刺さるくさび形状等の構造を持っている。固定器具24も本体からの放出力により地面に突き刺さりやすいくさび形状等の構造を持っている。
【0023】一方、異常現象監視装置3は、監視装置空中線10からの無線信号をデジタル信号に復調する受信部11、受信部11からのデジタル信号を判別し異常情報データと認識したとき異常情報データを出力する監視装置制御部12、各異常検出装置2の位置データを入力でき入力したデータを記憶可能な異常検出装置位置データ入力部13及び監視装置制御部12からの異常情報データを受信して、異常検出装置位置データ入力部13が記憶する各異常検出装置2の固有識別番号と位置データの組合せから受信した異常情報データの異常検出装置2の位置データを検索し、監視員に対して異常検出装置2の位置データ、番号等を表示出力する出力部14を有している。本実施の形態における異常現象監視装置3は、従来例と同じ構成でよい。
【0024】図2は、本実施の形態における固定器具放出機構22の概略的な内部構造を示した図である。本実施の形態における固定器具放出機構22は、ワイヤ放出ばね27、ワイヤ収納部28、ワイヤ放出プランジャ29及びワイヤ止め具30で構成されている。ワイヤ放出ばね27は、貯えられた弾性力によってワイヤ25の一端が取り付けられている固定器具24を本体から放出させる弾性部材として設けられている。ワイヤ収納部28は、固定器具24及び収縮した状態のワイヤ放出ばね27を収納する。ワイヤ放出プランジャ29は、衝撃センサ21の出力によって作動するように設定されている。そして、ワイヤ止め具30は、ワイヤ放出プランジャ29の作動前ではワイヤ放出ばね27を収縮した状態で収納できるように固定器具24を固定し、ワイヤ放出プランジャ29の作動で固定器具24を開放する。
【0025】次に、本実施の形態における異常検出装置20の設置及び作用について説明する。
【0026】まず、異常検出装置20は、ヘリコプタ等の航空機に積載され、空中から異常を検出すべき山の上空まで運ばれ、目標地点へ投下される。なお、このとき、固定器具24は、抑止機構として設けられたワイヤ放出プランジャ29及びワイヤ止め具30によって図2に示したように本体内のワイヤ収納部28に収納されている。投下された異常検出装置20は、落下し地面に着地する。異常検出装置20は、自己の落下の慣性によって、くさび形状の地上固定機構26が地面に突き刺さって固定される。以上のことから地上固定機構26から着地されるようなバランスで形成されていることがわかる。
【0027】衝撃センサ21は、着地時の衝撃により着地したことを検知すると、着地検知の信号を固定器具放出機構22に出力する。衝撃センサ21からの信号を受けると、固定器具放出機構22のワイヤ放出プランジャ29は、ワイヤ止め具30を動かすことによって固定していた固定器具24を開放する。開放された固定器具24と固定器具24に一端が接続されたワイヤ25は、ワイヤ放出ばね27の弾性エネルギで放出される。これにより、放出されたくさび形状を持つ固定器具24は、地面に刺さるか、あるいはワイヤ25が岩・植生等の地物に絡まることによって固定される。このようにして、ワイヤ25がある程度張った状態で地表に設置されることになる。
【0028】岩・植生等の地物に絡まり固定された固定器具24と地上固定機構26の間に異常現象が発生すると固定器具24と異常検出装置20との間の距離が変化しこれに伴いスイッチ23の状態が変化する。検出装置制御部5は、スイッチ23の状態を検出し、異常検出装置20の固有識別番号を含む異常情報データを送信部6へ出力する。送信部6は、検出装置制御部5からの異常情報データを無線電波として送信可能な無線信号に変調、出力する。無線信号は、検出装置空中線9を介して空間へ放出される。異常現象監視装置3は、異常検出装置20が放出した無線信号を監視装置空中線10を介して受信部11にて受信する。監視装置制御部12は、その受信した無線信号をデジタル信号に復調する。そして、受信した信号が異常情報データか否か判別する。異常情報データを認識したとき異常情報データを出力部14へ出力する。出力部14は、受信した異常情報データに含まれる異常検出装置2の固有識別番号を用いて、異常検出装置位置データ入力部13が記憶する各異常検出装置の固有識別番号と位置データの組から受信した異常情報データの異常検出装置2の位置を検索・特定し、監視員に対して異常検出装置2の位置データ、番号等を表示出力する。以上のようにして異常現象が発生したことを検出し、また、その発生位置を特定する。
【0029】本実施の形態においては、従来例と同様に2カ所を地表に固定してその相対的な位置変位によって地表の変化を監視するが、1カ所は自重により本体を固定し、もう1カ所はワイヤ25と固定器具24を固定器具放出機構22で放出することによって本体と離れた位置に設置できるようにした。これにより、異常検出装置20の設置に人手が不要となるため、空中からの投下によって危険地域に容易に設置することができる。
【0030】なお、本実施の形態では、着地時における衝撃あるいは着地場所の地表状況等によっては固定器具24が損傷する可能性があるため、固定器具24を本体内蔵型としたが、本体と固定器具24との距離や設置場所の状況によっては、必ずしも内蔵型としなくてもよい。
【0031】実施の形態2.図3は、本実施の形態における異常検出装置20を示した概略構成図である。なお、異常現象監視装置は、実施の形態1と同じなので省略する。以降の実施の形態においても同様である。
【0032】本実施の形態における異常検出装置20は、設置タイミング設定手段として設けた衝撃センサ21に替えて、計時手段であるタイマ31を設けたことを特徴としている。このタイマ31には、落下前に予め設定された時間経過後に固定器具放出機構22に信号を出力する。
【0033】すなわち、タイマ31に異常検出装置20の投下、着地に要する適切な時間を設定しておくことにより、固定器具放出機構22は、そのタイミングで固定器具24とワイヤ25を放出することができる。実施の形態1では、衝撃センサ21を用いることで着地を着実に検出できる一方、着地した時点で即座に固定器具24の設置を行うことになる。本実施の形態では、タイマ31を用いることにより着地してから固定器具24の放出までに時間的な猶予を持たせることができる。なお、これ以外の動作は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0034】実施の形態3.図4は、本実施の形態における異常検出装置20を示した概略構成図である。本実施の形態では、設置タイミング設定手段として、衝撃センサ21とタイマ31の双方を持たせたことを特徴としている。衝撃センサ21は、実施の形態1と同様に着地時の衝撃を検出する手段であるが、タイマ31における計時の開始が、落下する前であった実施の形態2に対して、本実施の形態では衝撃センサ21が衝撃を検出してからとした。つまり、タイマ31は、着地による衝撃により衝撃センサ21が出力する信号により計時を開始し、その時から落下前に予め設定された時間経過後に固定器具放出機構22に信号を出力する。
【0035】本実施の形態によれば、衝撃センサ21とタイマ31とを組み合わせたことにより、着地を確実に検出することができると共に着地してから固定器具24の放出までの時間をより細かく設定することができる。なお、これ以外の動作は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0036】実施の形態4.図5は、本実施の形態における異常検出装置20を示した概略構成図である。本実施の形態では、検出装置空中線9を本体内蔵型とし、衝撃センサ21からの出力信号を受けて本体に内蔵されていた検出装置空中線9を本体から突出させる空中線突出機構32を設けたことを特徴としている。
【0037】図6は、本実施の形態における空中線突出機構32の概略的な内部構造を示した図である。本実施の形態における空中線突出機構32は、空中線固定具33、空中線突出ばね34、空中線収納部35、空中線突出プランジャ36及び空中線止め具37で構成されている。なお、図5には、検出装置空中線9が突出したときの検出装置空中線9、空中線固定具33及び空中線突出ばね34が破線にて示されている。空中線固定具33には、検出装置空中線9が取付けられており、空中線突出ばね34は、貯えられた弾性エネルギで空中線固定具33を押し出すことにより検出装置空中線9を本体から突出させる弾性部材として設けられている。空中線収納部35は、検出装置空中線9及び収縮した状態の空中線突出ばね34を収納する。空中線突出プランジャ36は、衝撃センサ21の出力によって作動するように設定されている。そして、空中線止め具37は、空中線突出プランジャ36の作動前では空中線突出ばね34を収縮した状態で収納できるように空中線固定具33を固定し、空中線突出プランジャ36の作動で空中線固定具33を開放する。
【0038】次に、本実施の形態における異常検出装置20の設置及び作用について説明する。
【0039】まず、異常検出装置20が空中から投下される。なお、このとき、検出装置空中線9は、抑止機構として設けられた空中線突出プランジャ36及び空中線止め具37によって図6にて実線で示されたように本体内の空中線収納部35に収納されている。投下された異常検出装置20が地面に着地すると、衝撃センサ21は、着地時の衝撃により着地したことを検知すると、着地検知の信号を空中線突出機構32に出力する。空中線突出機構32の空中線突出プランジャ36は、空中線止め具37を動かすことによって固定していた空中線固定具33を開放する。開放された空中線固定具33と空中線固定具33に固定された検出装置空中線9は、空中線突出ばね34の弾性エネルギで押し出される。
【0040】本実施の形態によれば、以上のようにして着地後に検出装置空中線9を本体から突出させることができるので、着地時の衝撃により検出装置空中線9が破損することを防止することができる。なお、本実施の形態における他の動作は、実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0041】実施の形態5.図7は、本実施の形態における異常検出装置20を示した概略構成図である。本実施の形態における異常検出装置20は、実施の形態4において設置タイミング設定手段として設けた衝撃センサ21に替えて、計時手段であるタイマ31を設けたことを特徴としている。このタイマ31には、落下前に予め設定された時間経過後に空中線突出機構32に信号を出力する。このタイマ31には、落下前に予め設定された時間経過後に空中線突出機構32に信号を出力する。
【0042】すなわち、タイマ31に異常検出装置20の投下、着地に要する適切な時間を設定しておくことにより、空中線突出機構32は、そのタイミングで検出装置空中線9を突出することができる。実施の形態4では、衝撃センサ21を用いることで着地を着実に検出できる一方、着地した時点で即座に検出装置空中線9を突出することになる。本実施の形態では、タイマ31を用いることにより着地してから検出装置空中線9の突出までに時間的な猶予を持たせることができる。なお、これ以外の動作は実施の形態4と同じなので説明を省略する。
【0043】実施の形態6.図8は、本実施の形態における異常検出装置20を示した概略構成図である。本実施の形態では、設置タイミング設定手段として、衝撃センサ21とタイマ31の双方を持たせたことを特徴としている。衝撃センサ21は、実施の形態4と同様に着地時の衝撃を検出する手段であるが、タイマ31における計時の開始が、落下する前であった実施の形態4に対して、本実施の形態では衝撃センサ21が衝撃を検出してからとした。つまり、タイマ31は、着地による衝撃により衝撃センサ21が出力する信号により計時を開始し、その時から落下前に予め設定された時間経過後に空中線突出機構32に信号を出力する。
【0044】本実施の形態によれば、衝撃センサ21とタイマ31とを組み合わせたことにより、着地を確実に検出することができると共に着地してから検出装置空中線9の突出までの時間をより細かく設定することができる。なお、これ以外の動作は実施の形態4と同じなので説明を省略する。
【0045】実施の形態7.図9は、本実施の形態における異常検出装置20を示した概略構成図である。本実施の形態では、実施の形態1に示した構成に対して、本体位置を検出する位置測定手段としてGPS受信機38を設けたことを特徴としている。GPS受信機38は、検出装置制御部5へ自己位置データを出力する。
【0046】異常検出装置20が地表に設置されている状態において異常現象が発生すると、検出装置制御部5は、GPS受信機38からの自己位置データと固有識別番号とを含む異常情報データを送信器6へ出力する。そして、送信部6は、検出装置制御部5から送られてきた自己位置データと固有識別番号を含む異常情報データを無線電波として異常現象監視装置へ無線送信する。なお、これ以外の処理は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0047】これまで異常現象監視装置の異常検出装置位置データ入力部13を用いて各異常検出装置20の設置位置を記録していたが、本実施の形態によれば、各異常検出装置20からそれぞれの位置データが送られてくるので異常検出装置位置データ入力部13が不要となる。また、人による各異常検出装置20の位置データ入力作業を無くすことができる。
【0048】なお、本実施の形態は、実施の形態1に示した異常検出装置20にGPS受信機38を設けた場合で説明したが、他の実施の形態で示した異常検出装置20に搭載することができ、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、本体に地上固定機構を配設して本体自身を地表に固定し、また本体から離れた位置に固定される固定器具を設けたので、設置に人手が不要となるため、空中からの投下によって危険地域に容易に設置することができる。
【0050】また、固定器具放出機構を設けたので本体に内蔵した固定器具を放出することにより設置することができる。このように、固定器具を内蔵できるようにしたので、空中からの落下による衝撃等により固定器具の破損を防止することができる。
【0051】また、空中線を内蔵型とし、その空中線を着地後に突出させる空中線放出機構を設けたので、空中からの落下による衝撃等により空中線の破損を防止することができる。
【0052】また、設置するタイミングを設定する手段として衝撃センサを用いることで装置が着地した時点を確実に検出できる。
【0053】また、設置するタイミングを設定する手段として計時手段を用いることで装置が着地してから固定器具の放出までに時間的な猶予を持たせることができる。
【0054】また、設置するタイミングを設定する手段として衝撃センサと計時手段とを組み合わせて用いることで固定器具の放出タイミングをより細かく設定することができる。
【0055】また、位置測定手段を搭載したので、異常現象監視装置での異常検出装置の位置データ入力作業を無くし準備までの時間を低減することができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号
【出願日】 平成13年12月13日(2001.12.13)
【代理人】 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
【公開番号】 特開2003−185760(P2003−185760A)
【公開日】 平成15年7月3日(2003.7.3)
【出願番号】 特願2001−380438(P2001−380438)