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【発明の名称】 光電センサ
【発明者】 【氏名】足立 千治
【住所又は居所】愛知県春日井市牛山町2431番地の1 サンクス株式会社内

【氏名】冨田 常石
【住所又は居所】愛知県春日井市牛山町2431番地の1 サンクス株式会社内

【要約】 【課題】センサの状態及び使用環境変化に応じて閾値を最適な値に自動設定可能な光電センサを提供する。

【解決手段】予め非検出時及び検出時の出力信号レベルDoff,Donに基づき、それらの中間レベルに初期閾値Xが設定されるとともに、レベル割合Sが測定される。投受光動作をさせて受光回路14から出力信号を取り込む(S2,3)。出力信号レベルが、閾値より大きいとき(S4で「N」)は所定の検出動作を行い、閾値より小さいとき(S4で「Y」)、その出力信号レベルを保存し、その直前に記憶された非検出時出力信号レベルDoffとの変化量Ynを求める演算処理を行う(S7)。変化量Ynが規定変化量Ymより大きいとき(S8で「Y」)はカウンタ値Kに1追加され現在のカウンタ値Kが所定値以上になったときにその時の非検出時出力信号レベルDoffとレベル割合Sに基づいて閾値の補正動作を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 検出領域に光を出射する投光手段と、前記投光手段から出射された光の反射光又は透過光を受けて、その受光量に応じた出力信号を出力する受光手段と、前記受光手段からの出力信号レベルと閾値とを比較してその比較結果に基づいて判定動作を行う判定手段とを備えた光電センサにおいて、前記判定動作の開始前に、前記検出領域内に、被検出物があるときの検出時出力信号レベルと、前記被検出物がないときの非検出時出力信号レベルとの両方、又はいずれか一方に基づいて前記判定手段における閾値を設定する閾値設定手段と、前記閾値設定手段による設定動作の際に、前記検出時出力信号レベル又は前記非検出時出力信号レベルと、前記閾値設定手段により設定された閾値との関係に基づくレベル割合を測定する割合測定手段と、少なくとも1回の前記判定動作が終了した後に、検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルを取り込んで、その出力信号レベル及び前記割合測定手段により測定された前記レベル割合に基づいて前記判定手段における閾値を補正する閾値補正手段とを備えたことを特徴とする光電センサ。
【請求項2】 前記受光手段からの出力信号を所定のタイミングで順次に取り込んで、引き続く2つの前記検出時出力信号又は非検出時出力信号のレベルの変化量が、予め設定された基準レベル以上であるか否かを判断する判別手段を備えて、前記閾値補正手段は、前記判別手段において前記出力信号レベルの変化量が前記基準レベル以上であるとの判断が所定回数以上継続したことを条件に、前記判定手段における閾値の補正動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の光電センサ。
【請求項3】 前記受光手段と前記判定手段との間に対数増幅手段が設けられ、前記受光手段からの出力信号を対数増幅して前記判定手段に与えるようにしていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光電センサ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電センサに関し、特に、判定動作における閾値の設定に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、反射型光電センサは、検出領域に光を出射する投光部と、検出領域からの反射光を受光可能な受光部と、判定手段とを備えて構成されている。受光部は受光素子及び受光回路を備えてなり、受光素子に入射した光は光電変換され受光回路で増幅されて、受光素子での受光量に応じたレベルの出力信号として判定手段に与えられる。そして、判定手段にてこの出力信号と閾値とを比較して被検出物の有無を判断するものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の反射型光電センサの使用中に投光部の投光面や受光部の受光面に埃等が付着することがある。また投光部に備えた投光素子や受光部の受光素子は経時的に劣化する。更には使用環境も変化することがある。このようにセンサの状態及び使用環境が変化すると、それに応じて受光部からの出力信号レベルが変動するから、使用当初の状態に合わせて設定された閾値では正確な検出が行えなくなるといった問題が生じる。
【0004】そこで、その問題を解決すべく実開昭59-25418号には、使用中、被検出物がないときの出力信号レベルを随時監視し、その出力信号レベルに変化が生じたときに、その時の出力信号レベルに対応して判定手段における閾値を自動調節するものが示されている。この構成であれば、センサの状態及び使用環境の変化に伴って変動する出力信号レベルに対応して判定手段における閾値も追従して変化することになるので、正確な検出を行うことができると述べられている。
【0005】しかしながら、このなかでは、閾値の調整について、被検出物がないときの出力信号レベルが減少したときに閾値も減少させると記載されているだけで、何を基準にどの程度変化させるかが明示されていない。閾値を出力信号レベル変化に追従して変化させるといっても、変化後の閾値が、その時のセンサの状態及び使用環境下における最適な値に設定されなければ、やはり正確な検出を行うことができない。
【0006】また、閾値をどの程度変化させればよいかを定めるには、反射型光電センサが配される実際の使用環境下での出力信号レベルがどの程度になるかを知る必要がある。しかし、この出力信号レベルは使用者側での使用環境によって異なるから、例えば予め出荷前に製造者側でそれを定めておくことは不可能である。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、センサの状態及び使用環境変化に応じて閾値を最適な値に自動設定可能な光電センサを提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る光電センサは、検出領域に光を出射する投光手段と、投光手段から出射された光の反射光又は透過光を受けて、その受光量に応じた出力信号を出力する受光手段と、受光手段からの出力信号レベルと閾値とを比較してその比較結果に基づいて判定動作を行う判定手段とを備えた光電センサにおいて、判定動作の開始前に、検出領域内に、被検出物があるときの検出時出力信号レベルと、被検出物がないときの非検出時出力信号レベルとの両方、又はいずれか一方に基づいて判定手段における閾値を設定する閾値設定手段と、閾値設定手段による設定動作の際に、検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルと、閾値設定手段により設定された閾値との関係に基づくレベル割合を測定する割合測定手段と、少なくとも1回の判定動作が終了した後に、検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルを取り込んで、その出力信号レベル及び割合測定手段により測定されたレベル割合に基づいて判定手段における閾値を補正する閾値補正手段とを備えたところに特徴を有する。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の光電センサにおいて、受光手段からの出力信号を所定のタイミングで順次に取り込んで、引き続く2つの検出時出力信号又は非検出時出力信号のレベルの変化量が、予め設定された基準レベル以上であるか否かを判断する判別手段を備えて、閾値補正手段は、判別手段において出力信号レベルの変化量が基準レベル以上であるとの判断が所定回数以上継続したことを条件に、判定手段における閾値の補正動作を行うところに特徴を有する。請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の光電センサにおいて、受光手段と判定手段との間に対数増幅手段が設けられ、受光手段からの出力信号を対数増幅して判定手段に与えるようにしているところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の構成によれば、まず、判定動作開始前に、閾値設定手段により検出領域内に、検出時出力信号レベルと非検出時出力信号レベルとの両方、又はいずれか一方に基づいて判定手段における閾値を設定する。すると、割合測定手段により検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルと、閾値設定手段により設定された閾値との関係に基づくレベル割合が測定される。
【0011】そして、少なくとも1回の前記判定動作が終了した後に、閾値補正手段によって順次取り込まれる検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルと、割合測定手段により測定されたレベル割合とに基づいて判定手段における閾値が補正される。
【0012】このような構成であれば、例えばセンサの状態や使用環境が変化しても、判定動作開始前の閾値と検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルとの関係を加味しつつ、そのときの検出時出力信号レベル又は非検出出力信号に応じて閾値が設定されることになる。従って、判定動作開始前に検出時出力信号レベル又は非検出時出力信号レベルとの関係において最適な値に閾値を設定しておけば、その後センサの状態及び使用環境が変化してもそれに応じた最適な値に閾値を設定することが可能になる。
【0013】<請求項2の発明>受光手段からの出力信号レベルは、例えば投光素子の劣化等や使用環境の変化だけでなく、例えば単発的なノイズによって一時的に変動することがある。このような一時的な変動についてもそれに応じて閾値補正を行ったのでは判定手段において安定な判定動作を行うことができなくなるおそれがある。
【0014】そこで、請求項2の構成によれば、判別手段により受光手段からの出力信号が所定のタイミングで順次に取り込まれて、引き続く2つの検出時出力信号又は非検出時出力信号のレベルの変化量が、予め設定された基準レベル以上であるか否かが判断される。そして、閾値補正手段は、判別手段において出力信号レベルの変化量が基準レベル以上であるとの判断が所定回数以上継続したことを条件に、判定手段における閾値の補正動作を行うよう構成されている。このような構成であれば、出力信号レベルについて、上記のように単発的なノイズ等による一時的な変動は無視して、ある程度長期的な変動に対して閾値補正手段による補正動作が行われることになり、もって安定した判定動作を行うことが可能になる。
【0015】<請求項3の発明>請求項3の構成によれば、受光手段と判定手段との間に対数増幅手段が設けられている。ここで、対数増幅手段とは、入出力特性がログ(log)カーブ、即ち、低レベル領域において入力の変化に対して出力が大きく変化する特性を有する増幅手段であり、受光手段からの出力信号が対数増幅されて判定手段に与えられるよう構成されている。従って、例えば投光素子の劣化等のように受光手段での受光量レベルが経時的に変動する場合であっても、その微少な変動を対数増幅手段にて対数増幅して大きな変動として判定手段に与えることができ、センサの状態及び使用環境変化に応じて補正して閾値を最適な値に自動設定することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図3によって説明する。
【0017】図1は、本発明を適用した光電センサ10のハードウエア上の構成を示した図である。同図に示すように、投光素子11を備えた投光回路12及と、受光素子13を備えた受光回路14とCPU15とを備えている。このうち投光回路12はCPU15からのパルス信号を受けて投光素子11を周期的に発光させる。そして、投光素子11から出射され被検出物Wまたは背景で反射し受光素子13に至った光は受光素子13にて光電変換され受光回路14で増幅されて、受光素子13での受光量に応じたレベルの出力信号としてA/D変換された後にCPU15に与えられる。CPU15は、被検出物Wの有無により変化する出力信号レベルと、後述する「閾値設定モード」で設定された初期閾値X或いは後述するCPU15による補正動作による補正後の閾値X'との比較に基づいて出力回路16に検出信号を与えると共に、動作表示灯17を点灯される。なお、本実施形態では出力信号レベルが閾値を上回ったときに動作表示灯17が点灯するように構成されている。
【0018】また、CPU15には図示しないモード切替スイッチが接続されており、このモード切替スイッチの操作によって後述する「検出モード」や「閾値設定モード」等のモード切替が可能になる。更に、本実施形態では、いわゆるジョグスイッチ(登録商標)(以下「ジョグスイッチ18」という)が設けられ、その操作に応じてスイッチ入力回路19からCPU15に信号を与えるようになっている。
【0019】また、その操作に応じて設定された内容は、表示回路20によって駆動される7セグメント4桁表示の液晶ディスプレイ(以下、「LCD21」という)に表示される。このジョグスイッチ18によって各モードにおける所定の操作を行うことができる。なお、ジョグスイッチ18は、その構造的な詳細について図示はしないが、手指にて回転操作される操作ホイールを備え、その操作ホイールを回転させることにより前記LCD21の各桁に0〜9の各数字又は文字を表示することができると共に、その操作ホイールを所望な位置で押圧操作することにより、LCD21に表示されている数字を確定させることができる。
【0020】さて、本実施形態の作用をCPU15にて実行されるプログラムのフローチャート(図2)を参照しつつ説明する。この作用説明にて本実施形態のソフトウエア的構成が明らかになるはずである。
【0021】<初期閾値の設定>上述のモード切替スイッチを切り換えて、「閾値設定モード」に対応した文字等をLCD21に表示させる。この際、CPU15は本発明の「閾値設定手段」として機能する。まず検出領域内に被検出物Wがある状態でジョグスイッチ18を押圧操作すると、CPU15によって、投光回路12にパルス信号を与えて投光素子11を発光させると共に、そのときの受光回路14からの出力信号レベル(以下、「検出時出力信号レベルDon」という)が図示しないメモリに記憶される。そして、例えばその出力信号レベルに対応した数値がLCD21に表示される。次いで、検出領域内に被検出物Wがない状態でジョグスイッチ18を押圧操作すると、CPU15によりやはり投光素子11を発光させると共に、そのときの出力信号レベル(以下、「非検出時出力信号レベルDoff」という)が記憶され、その出力信号レベルに対応した数値がLCD21に表示される。そして再びジョグスイッチ18を押圧操作することで、記憶された両出力信号レベルDon,Doffの例えば中間レベル(={Don+Doff}/2)に初期閾値Xが設定される。なお、初期閾値Xは、必ずしも両出力信号レベルDon,Doffの中間レベルである必要はなく、被検出物の種類や寸法、或いは検出目的に応じて種々のレベルが考えられる。
【0022】<レベル割合の設定>次いで、例えば上記初期閾値設定後に、再度ジョグスイッチ18を押圧操作すると、CPU15は本発明の「割合測定手段」として機能する。本実施形態では、例えば、【0023】<数1>S=(X−Doff)/Doff【0024】の計算式に基づく演算処理によってレベル割合Sが算出されてメモリに記憶される。
【0025】<判定動作及び閾値補正動作>検出動作に入るには、やはりモード切替スイッチよって「検出モード」に切り換えてジョグスイッチ18を押圧操作すると、CPU15は本発明の「判定手段」及び「閾値補正手段」として機能する。この動作について図2に示すフローチャートを参照しつつ説明する。まず、ステップS2及びステップS3において、投光回路12にパルス信号を与えて投光素子11を周期的に駆動させると共に、それに同期して受光回路14から出力信号を取り込む。そして、ステップS4で出力信号レベルと現在設定されている閾値とが比較される。ここで、出力信号レベルが閾値よりも大きいとき(ステップS4で「No」)は動作表示灯を点灯させるなどの所定の検出動作を行う(ステップS5)。一方、出力信号レベルが閾値より小さいとき(ステップS4で「Yes」)、その出力信号レベルを保存する。(ステップS6)。つまり、投光タイミングに同期して受光回路から順次に受ける出力信号のうち、被検出物がないときの非検出時出力信号だけを保存して、その直前に記憶された同じく非検出時出力信号レベルDoffとの変化量Yn(Yn=|Doff[n]−Doff[n-1]|)を求める演算処理を行う(ステップS7)。
【0026】次いで、ステップS8で、それらの変化量Ynと、予め記憶された規定変化量Ym(本実施形態では初期時の非検出時出力信号レベルDoffの例えば1%)とを比較する。ここで、変化量Ynが規定変化量Ymより小さいとき(ステップS8で「No」)はそれまでのカウント値Kをクリアする(ステップS9)。一方、変化量Ynが規定変化量Ymより大きいとき(ステップS8で「Yes」)はカウンタ値Kに1追加する(ステップS10)。そして、ステップS11で、現在のカウンタ値Kが所定値(本実施形態では「8」)以上であるか否かが判断され、例えば、【0027】<数2>X'=Doff[n]+(Doff[n]×S)
【0028】の計算式に基づく演算処理によって閾値X'が算出され(ステップS12)、その閾値X'が判定動作における閾値として設定される(ステップS13)。即ち、非検出時出力信号レベルDoffが規定変化量Ym以上ずつ継続して変化した場合にのみ、閾値の補正を行うよう動作するのである。
【0029】なお、一般に光電センサではノイズの影響を受け易く、もともと出力信号レベルが安定しきらないことが多い。そのためこのような微小な変化に対してまで閾値を補正したのでは却って安定した判定動作を行うことができなくなる。そこで、変化量Ynが規定変化量Ym以上であるときだけ閾値の補正動作を行うようにしている。
【0030】次に上記動作について具体的数値例を挙げて説明する。図3には受光回路14から順次に送られてくる非検出出力信号Dn[n]の信号レベルDoff[n]及びその変化量Yn[n]の推移が示されている。
【0031】上記初期状態で検出時出力信号レベルDonが2000digit、非検出時出力信号レベルDoffが1000digitであるとすると、初期閾値Xは1500digitに設定される。またレベル割合は0.5と算出され、規定変化量Ymは10digitである。同図に示すように、非検出時出力信号Dn[1]において変化量Yn[1]が20digit(>規定変化量Ym:10digit)だから(ステップS8で「Yes」)、カウンタ値Kが1となる(ステップS10)。次いで、非検出時出力信号Dn[2]でも変化量Yn[2]が20digitだからカウンタ値Kが2となるが、非検出時出力信号Dn[3]で変化量Yn[3]が0digit(<規定変化量Ym:10digit)だから(ステップS8で「No」)、カウンタ値Kがクリアされる(ステップS9)。つまり、非検出時出力信号Dn[1][2]でのレベル変化は例えば単発的なノイズ等によるものと考えられる。こうした単発的なレベル変化に対しては閾値の補正動作は行われない。
【0032】そして、非検出時出力信号Dn[5]からその信号レベルが低下し始めて10digit以上ずつ継続して低下していくと、、非検出時出力信号Dn[12]でカウンタ値Kが8となり、ここで初めてその非検出時出力信号Dn[12]レベル900digitとレベル割合0.5に基づいて閾値が1350digitに補正されるのである。この場合、非検出時出力信号レベルDoffが初期時から10%低下しているので、検出時出力信号レベルDonの初期時から10%低下した1800digitとなるから、補正後の閾値X'(1350digit)はそのときの非検出時出力信号レベルDoff(900digit)及び検出時出力信号レベルDon(1800digit)の中間レベルに設定されることになり、もって初期状態と同様に最適な閾値に基づいて正確な判定動作を行うことが可能になる。
【0033】<第2実施形態>図4は、第2実施形態を示す。前記実施形態との相違は、受光回路14とCPU15との間に対数増幅回路30(ログ・アンプ回路)を接続したところにあり、その他の点は前記第1実施形態と同様である。従って、第1実施形態と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。対数増幅回路30は、入出力特性がログ(log)カーブ、則ち、特に非検出時の低レベルな出力信号の微小変化に対して出力が大きく変化する特性を有する周知構成の増幅回路であり、本実施形態では受光回路14からの出力信号を対数増幅して判定手段として機能するCPU15に与える構成となっている。なお、受光回路14に内蔵された増幅回路を対数増幅回路とした構成であっても良い。このように、受光回路14からの出力信号を対数増幅させてCPUに与え、その対数増幅された出力信号に基づき上記初期閾値の設定、判定動作及び閾値補正動作を行うようにしたから、たとえ受光素子13での受光量変化が微小なものであっても、これを対数増幅して比較的大きな変化としてCPU15に与えることができる。即ち、例えば投光素子11の劣化等のように受光素子13での受光量レベルが経時的に変動する場合であっても、その微小変動に応じて閾値を補正して最適な値に自動設定することが可能となる。
【0034】<他の実施形態>本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記各実施形態では、反射型光電センサ10について説明したが、透過型光電センサについても本発明を適用することができる。
【0035】(2)上記各実施形態においてレベル割合Sは、「S=(X−Doff)/Doff」で算出したが、これに限らず、例えば、「S=X/Doff」の計算式により算出してもよい。この場合には閾値X'は、「X'=Doff[n]×S」なる計算式で算出されることになる。
【0036】(3)上記各実施形態では、レベル割合の測定及び閾値補正動作は非検出時出力信号レベルDoffを基準に行ったが、検出時出力信号レベルDonと初期閾値Xとからレベル割合を算出し、その後検出時出力信号レベルDonを順次に取り込んでその変化量が規定変化量以上連続したときに、そのときの検出時出力信号レベルDonとレベル割合Sとから閾値を補正する構成であってもよい。ただし、検出時出力信号レベルDonは検出領域内における被検出物の位置等によって経時的に変化するため、そのピーク値をサンプリングする必要がある。
【0037】(4)更に、上記各実施形態では、非検出時出力信号レベルDoffだけを取り込むために判定動作における現在設定された閾値Xと比較する構成としたが、例えば、この閾値Xより更に低い基準レベルを別途設ける構成であってもよい。これにより被検出物Wによる影響を実質的に受けないときの出力信号レベルに基づいて補正動作を行うことができ、もってセンサの状態や使用環境変化を正確に捉えて閾値の補正を行うことが可能になる。
【0038】(5)上記各実施形態では、非検出時出力信号レベルDoffが規定変化量Ym以上ずつ継続して変化した場合に閾値の補正を行う構成としたが、これに限らず、例えば、受光手段からの出力信号を所定のタイミングで順次に取り込んで、各検出時出力信号又は非検出時出力信号について、判定動作開始前からの変化量が予め設定された基準レベル以上であるか否かを判断する判別手段を備えて、閾値補正手段は、判別手段において出力信号レベルの変化量が基準レベル以上であるとの判断が所定回数以上継続したことを条件に、判定手段における閾値の補正動作を行う構成であってもよい。これにより単発的なノイズ等の影響は無視しつつ、引き続く2の出力信号のレベル差がほどんどなく極めて長期的に出力信号レベルが変動していく場合について閾値の補正を行うことができる。
【0039】(6)上記各実施形態では閾値設定は、非検出時出力信号レベルDoff及び検出時出力信号レベルDonに基づいて設定する、いわゆる2点ティーチング方式で行う構成としたが、例えば非検出時出力信号レベルDoff又は検出時出力信号レベルDonのいずれか一方から所定の割合だけシフトさせたレベルを閾値とする、いわゆる1点ティーチング方式で構成してもよい。
【0040】(7)上記各実施形態では、閾値補正のための出力信号を取り込むタイミングは投光タイミングに同期して行ったが、必ずしも投光タイミングに同期させる必要はない。例えば、投光タイミングより長い周期で出力信号を取り込むことで、センサ状態や使用環境が長期的に変化する場合について、緩やかに閾値を補正していくようにしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000106221
【氏名又は名称】サンクス株式会社
【住所又は居所】愛知県春日井市牛山町2431番地の1
【出願日】 平成14年8月28日(2002.8.28)
【代理人】 【識別番号】100096840
【弁理士】
【氏名又は名称】後呂 和男 (外1名)
【公開番号】 特開2003−172785(P2003−172785A)
【公開日】 平成15年6月20日(2003.6.20)
【出願番号】 特願2002−248822(P2002−248822)