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【発明の名称】 便器電装品
【発明者】 【氏名】井上 宏尚
【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社イナックス内

【氏名】井戸田 育哉
【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社イナックス内

【氏名】冨田 勝紀
【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社イナックス内

【氏名】四方田 毅史
【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式会社イナックス内

【要約】 【課題】トイレルームの人体を高精度にて検知する。

【解決手段】便座ボックス12内に便蓋16を起倒回動させるためのモータ等の駆動装置が設けられており、張出部20にはこの駆動装置を作動させるべくPSD等の赤外線センサ22と、焦電型センサ24とが設置されている。センサ22は、人体が洋風便器10の前端付近までの距離Lminとそれよりも約300mm先までの距離Lmaxとの間の検知エリアAに入り込むと人体検知信号(ON)を出力する。焦電型センサ24は、洋風便器10の前方の人体からの熱線を受けてONとなるものであるが、その検知エリアAは赤外線センサ22の検知エリアよりも上下左右に広がったものとなっている。赤外線センサ22及び焦電型センサ24の双方がONとなった場合に洋風便器10の前方に人体が存在するものと判定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人体検知装置を有する便器電装品において、該人体検知装置は、測距式赤外線センサと焦電型センサとを備えていることを特徴とする便器電装品。
【請求項2】 請求項1において、該人体検知装置は、測距式赤外線センサと焦電型センサとの双方が人体を検知しているときに人体が存在すると判定するものであることを特徴とする便器電装品。
【請求項3】 請求項2において、該人体検知装置は、該焦電型センサが人体を検知したときに赤外線センサを作動させるものであることを特徴とする便器電装品。
【請求項4】 請求項2において、該人体検知装置は該赤外線センサが人体を検知したときに焦電型センサを作動させるものであることを特徴とする便器電装品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人体検知装置を備えた便器電装品に係り、例えば、便蓋の自動開閉装置等に適用するのに好適な人体検知装置を有する便器電装品に関する。さらに詳しくは、人体検知装置による人体検知の誤認を解消するよう改良された便器電装品に関する。
【0002】
【従来の技術】第3図は便蓋の自動開閉装置を備えた洋風便器の斜視図である。この洋風便器10に便座ボックス12が設置され、便座14及び便蓋16が上下方向回動可能に該便座ボックス12に取り付けられている。符号18はロータンクを示す。
【0003】この便座ボックス12は側方に張り出す張出部20を備えており、この張出部20上に人体臀部を温水で洗浄する温水洗浄装置等の操作スイッチが設けられている。
【0004】この便座ボックス12内に便蓋16を起倒回動させるためのモータ等の駆動装置が設けられており、張出部20にはこの駆動装置を作動させるべく人体検知用赤外線センサ22が設けられている。
【0005】この赤外線センサとしては例えばPSD (position sensitive detector) などの測距式センサが用いられている。このPSDは、発光素子からセンサを発光させ、人体からの反射光をPSD素子上に集光させ、該PSD素子上の集光位置に基づいてセンサから人体までの距離を求めるようにしたものである。
【0006】第4,5図に示すように、この赤外線センサ22の赤外線は洋風便器10の前方斜め上方、且つ洋風便器10の中央側に向って放射される。
【0007】通常の場合、該センサ22は、人体が洋風便器10の前端付近までの距離Lminとそれよりも約300mm先までの距離Lmaxとの間の検知エリアに入り込むと人体検知信号を出力する。この信号の入力を受けた制御回路が便蓋駆動装置を駆動し、便蓋16が起立回動する。検知エリア内に人体が検知されなくなると、所定時間(例えば1分)経過後に便蓋16が自動的に閉止回動する。
【0008】なお、便座14に着座した人体を検知する着座センサを設けておき、着座が検知されなくなってから所定時間後に便蓋16を自動的に閉止させることもある。
【0009】また、従来、焦電型センサによってトイレルーム内の人体を検知することも行われている。
【0010】第2図は、特開平1−121422号公報に開示された、トイレルーム内への入室と退室を検知することによりトイレルーム内の人体の存在の有無を検知する焦電型センサを用いた人体検知装置の構成図である。
【0011】図中、37はトイレルーム内の壁面に設置された人体検知装置、38aは人体検知装置37に内蔵されたトイレルームのドア30側に向けられた焦電型センサ、38bは人体検知装置37に内蔵された便器33側に向けられた焦電型センサ、39aは焦電型センサ38aによる検知範囲、39bは焦電型センサ38bによる検知範囲である。
【0012】人体がトイレルーム内に入室して検知範囲39bに人体が入ると、焦電型センサ38aにより電圧が出力された後、時間差をもって焦電型センサ38bによる電圧が出力される。逆にトイレルーム内から退室する場合、検知範囲39bに人体がかかっているため、焦電型センサ38bにより電圧が出力されると共に、時間差をもって焦電型センサ38aにより電圧が出力される。
【0013】各センサ38a,38bから出力される電圧の出力順序を人体検知装置37で処理することにより、38a→38bの順に電圧が出力された場合は入室とみなし、逆に38b→38aの順に電圧が出力された場合は退室とみなし、トイレルーム内の人体の存在の有無を検知する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】測距式赤外線センサは、便器前方の壁面やドアと便器との距離が小さいと、検知し放しとなって、便蓋が開き放しとなったり、あるいは検知がハンチング状態となって開閉を繰り返したりするおそれがある。
【0015】焦電型センサは、検知エリアが比較的ブロードであるため、人体が便器前に居なくても、トイレルームの出入口付近を横切っただけで検知状態となることがある。
【0016】本発明は、このような各センサの短所を克服し、的確な人体検知を行うことができる便器電装品を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の便器電装品は、人体検知装置を有する便器電装品において、該人体検知装置は、測距式赤外線センサと焦電型センサとを備えていることを特徴とするものである。
【0018】かかる便器電装品によると、測距式赤外線センサ又は焦電型センサを単独で用いた場合の短所が克服され、的確にトイレルーム内の人体を検知することができる。
【0019】本発明では、測距式赤外線センサと焦電型センサとの双方が人体を検知しているときに人体が存在するものと判定することが好ましい。この場合、焦電型センサが人体を検知しているときに赤外線センサを作動させるようにすれば、赤外線センサの作動頻度が少なくなり、省電力及び赤外線センサの寿命延長を図ることができる。ただし、赤外線センサが人体を検知したときに焦電型センサを作動させるものであってもよい。このようにすれば焦電型センサの寿命延長を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図(a)は実施の形態に係る便器電装品を備えた洋風便器の平面図、第1図(b)はセンサの検知動作を説明するタイミングチャートである。なお、第1図において第3〜5図と同一部分に同一符号が付されている。
【0021】この実施の形態においても、洋風便器10に便座ボックス12が設置され、便座14及び便蓋16が上下方向回動可能に該便座ボックス12に取り付けられている。洋風便器10の後部上面にロータンク18が設置されている。
【0022】この便座ボックス12は側方に張り出す張出部20を備えており、この張出部20上に人体臀部を温水で洗浄する温水洗浄装置等の操作スイッチが設けられている。
【0023】この便座ボックス12内に便蓋16を起倒回動させるためのモータ等の駆動装置が設けられており、張出部20にはこの駆動装置を作動させるべくPSD等の赤外線センサ22と、焦電型センサ24とが設置されている。前記第4,5図と同じく、この赤外線センサ22の赤外線は洋風便器10の前方斜め上方、且つ洋風便器10の中央側に向って放射される。
【0024】通常の場合、該センサ22は、人体が洋風便器10の前端付近までの距離Lminとそれよりも約300mm先までの距離Lmaxとの間の検知エリアAに入り込むと人体検知信号(ON)を出力する。
【0025】焦電型センサ24は、洋風便器10の前方の人体からの熱線を受けてONとなるものであるが、その検知エリアAは赤外線センサ22の検知エリアよりも上下左右に広がったものとなっている。
【0026】この実施の形態では、第1図(b)の通り、赤外線センサ22及び焦電型センサ24の双方がONとなった場合に洋風便器10の前方に人体が存在するものと判定される。そして、制御回路が便蓋駆動装置を駆動し、便蓋16が起立回動する。赤外線センサ22及び焦電型センサ24の一方でもOFFになると、所定時間(例えば1分)経過後に便蓋16が自動的に閉止回動する。
【0027】このように、赤外線センサ22及び焦電型センサ24の双方が人体を検知した場合に限り洋風便器10の前方に人体が存在すると判定するため、洋風便器10の前方にトイレルームの壁やドアが近接配置されていたり、洋風便器10の出入口付近を単に人が通過しただけでは人体存在とは判定されない。従って、的確な人体有無の判定が行われるようになり、便蓋の開閉の誤作動が防止される。
【0028】本発明では、焦電型センサ24がONとなったときだけ赤外線センサ22を作動させ、双方のセンサ22,24が出力レベルONとなった場合のみ人体存在と判定するようにしてもよい。このようにすれば、赤外線センサ22の作動頻度が減少し、省電力及び赤外線センサ22の寿命延長を図ることができる。また、逆に、赤外線センサがONとなったときだけ焦電型センサをONとしてもよい。
【0029】上記実施の形態では、赤外線センサ22,24が張出部20に設けられているが、ロータンクカバーを備えた洋風便器の場合には該ロータンクカバーに設けられてもよい。また、センサ22,24の一方又は双方がリモコンに設けられてもよく、トイレルームの壁や天井に設けられてもよい。上記実施の形態ではロータンク18が設置されているが、ロータンクの無い洋風便器であってもよい。上記実施の形態は便蓋自動開閉装置に係るものであるが、照明、換気扇、空調機器など各種の便器電装品に本発明を適用できる。
【0030】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、トイレルームの人体を精度良く検知することができる。
【出願人】 【識別番号】000000479
【氏名又は名称】株式会社INAX
【住所又は居所】愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地
【出願日】 平成13年11月22日(2001.11.22)
【代理人】 【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
【公開番号】 特開2003−156572(P2003−156572A)
【公開日】 平成15年5月30日(2003.5.30)
【出願番号】 特願2001−357912(P2001−357912)