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【発明の名称】 自動扉用センサ装置、自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリ、および自動扉
【発明者】 【氏名】谷水 健
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区徳井町2丁目4番14号 ダイハツディーゼル株式会社内

【氏名】岡本 幸也
【住所又は居所】大阪府茨木市田中町12番34号 ダイハツディーゼルエヌ・エイチ・エヌ株式会社内

【要約】 【課題】設置の手間が少ない自動扉用センサ装置を提供すること。

【解決手段】自動扉1が閉鎖時に接する側の扉枠2の一方の端部に、投光器6と受光器7とを備える。自動扉1内に配置した2つの鏡9a,9bによって、投光器6から出射された光を受光器7に導いて、略コ字状をなす光路11を形成する。投光器6と鏡9aとの間には、自動扉1の正面側に開口する操作開口3を備え、この操作開口3内を光路11が横切るように形成されている。投光器6と受光器7と光路11と操作開口3を、互いに近接させてコンパクトに配置できるので、自動扉用センサ装置が少ない手間で自動扉に設置できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扉枠内で往復動する自動扉のための自動扉用センサ装置において、閉鎖時に自動扉が接する側の扉枠の一方の端部に、投光器と受光器とを設け、上記自動扉内に、上記投光器から受光器に至る屈曲した光路を設け、上記自動扉に、上記自動扉を開けるときに上記光路を遮断するために使用される操作部を設けたことを特徴とする自動扉用センサ装置。
【請求項2】 請求項1に記載の自動扉用センサ装置において、上記光路は、上記自動扉の框内のみに形成されていることを特徴とする自動扉用センサ装置。
【請求項3】 請求項1または2の自動扉用センサ装置において、上記屈曲した光路は、大略コ字状をなすことを特徴とする自動扉用センサ装置。
【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の自動扉用センサ装置において、上記光路の一部は、光ファイバで形成されていることを特徴とする自動扉用センサ装置。
【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の自動扉用センサ装置において、上記操作部は、上記自動扉の框に設けた操作者用の開口であり、その開口内を上記光路が通ることを特徴とする自動扉用センサ装置。
【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の自動扉用センサ装置において、上記操作部は、上記光路を遮断するレバー機構またはノブ機構であることを特徴とする自動扉用センサ装置。
【請求項7】 閉鎖時に自動扉が接する側の扉枠の一方の端部に収納可能であり、投光器と、この投光器から出射されて上記自動扉内部を経由した光を受け取る受光器と、上記投光器と受光器とを固定する枠体とを備えることを特徴とする自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリ。
【請求項8】 框内に、この框の一方の端部側に、入射端と出射端とを有する屈曲した光路と、上記光路を遮断するために使用する操作部とを有することを特徴とする自動扉。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動扉用センサ装置、自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリ、および自動扉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車両の妻部の自動扉などに、図5(a),(b)に示すような自動扉用センサ装置が設けられている。図5(a)は水平断面図であり、(b)は正面図である。この自動扉601は、車両の妻部の開口の上縁付近に配置されたレール614に、この自動扉601の上端の左右両側に固定された2つの吊具611,611に各々枢着された車輪612,612を介して吊り下げられている。上記2つの2つの吊具611,611のうちの右側の吊具611が、モータ620で回転駆動される一方のプーリ618と他方のプーリ618とに掛け回されたベルト616に固定されている。上記自動扉601が全閉の際に接する扉枠602の一方の端部には投光器606が設けられていて、この投光器606から水平に出射された光が、上記自動扉601内を貫通して、この自動扉601が全開の際に収容される扉袋604内に、つまり、上記扉枠602の他方の端部に上記投光器606と略同じ鉛直高さに設置された受光器607に受け取られるようになっている。上記自動扉601には操作用開口603が設けられていて、この操作用開口603内を、上記自動扉601内を貫通する上記投光器606からの光が横切るように形成されている。この操作用開口603に操作者が指先を挿入すると、この操作用開口603内を横切る光が遮られて上記受光部607への光の入射が遮断され、この入射光の遮断を検知した受光部607からの信号を受け取った図示しない制御部が、上記モータ620に電力を供給し、上記自動扉601を幅方向に駆動して扉袋604内に収容して、開口を開くようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の自動扉用センサ装置は、上記扉枠602の一方の端部に投光器606を備えると共に上記扉袋604内に受光器607を備えるので、投光器606と受光器607とを互いに離れた位置に取り付ける必要があるから、作業性が悪く設置に手間がかかるという問題がある。
【0004】図6の自動扉用センサ装置は、公知技術ではないが、本発明の課題をより理解し易くするために説明するものである。この自動扉用センサ装置が設けられた自動扉621は、図5の自動扉のガラス窓よりも大きいガラス窓622を備える。この自動扉621の框(かまち)内に鏡625,625が配置されている点と、受光器607と投光器606とが異なる上下方向位置に設置されている点とが、図5の自動扉用センサ装置と異なる。この自動扉用センサ装置では、扉枠602内に設けられた投光器606からの光が、操作用開口603を通過した後、上記框内の鏡625,625で反射されて上記ガラス窓622を迂回するように上記框内を導かれて、上記投光器606の上下方向位置と異なる上下方向位置に設けられた受光器607に入射するようになっている。
【0005】この自動扉用センサ装置も、やはり、取り付け高さが互いに異なり、かつ、互いに離れた位置にある投光器606と受光器607との間に光路が形成されるように、鏡625、625の取り付け位置および角度を微調整する必要があるので、自動扉用センサ装置の設置がさらに手間がかかるという問題がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、設置時の作業性が良くて、簡単に設置できる自動扉用センサ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明の自動扉用センサ装置は、扉枠内で往復動する自動扉のための自動扉用センサ装置において、閉鎖時に自動扉が接する側の扉枠の一方の端部に、投光器と受光器とを設け、上記自動扉内に、上記投光器から受光器に至る屈曲した光路を設け、上記自動扉に、上記自動扉を開けるときに上記光路を遮断するために使用される操作部を設けたことを特徴としている。
【0008】請求項1の自動扉用センサ装置によれば、上記自動扉を開けるとき、上記扉枠の一方の端部に設けられた投光器から、上記自動扉内の上記屈曲した光路を経て受光器に至る光路が、上記操作部によって遮断される。上記投光器と受光器は、上記扉枠の一方の端部に設けるので、上記投光器と受光器とを互いに近い位置に配置できるから、従来におけるように、扉枠の一方の端部と他方の端部との離れた位置に投光器と受光器を各々設置するよりも、この自動扉用センサ装置は設置時の作業性が良くて、容易に設置される。また、上記自動扉内に、上記投光器から受光器に至る屈曲した光路を設けるので、この自動扉用センサ装置の自動扉の部分を、従来よりもコンパクトにできる。また、上記投光器、受光器、光路、および操作部は近接して設置されるので、自動扉用センサ装置の全体もまたコンパクトになるから、この自動扉用センサ装置の設置作業やメンテナンスが容易になる。
【0009】請求項2の発明の自動扉用センサ装置は、請求項1に記載の自動扉用センサ装置において、上記光路は、上記扉の框内のみに形成されていることを特徴としている。
【0010】請求項2の自動扉用センサ装置によれば、上記光路は、上記扉の框内のみに形成されているので、例えば比較的大きいガラス窓が設けられた自動扉に自動扉用センサ装置を取り付ける場合に、上記比較的大きいガラス窓のガラスを2重にして、この2重ガラスの間に光路を形成したりする必要がない。したがって、所望の大きさや形状の窓を備える自動扉に、自動扉用センサ装置が容易に設置できる。
【0011】請求項3の発明の自動扉用センサ装置は、請求項1または2の自動扉用センサ装置において、上記屈曲した光路は、大略コ字状をなすことを特徴としている。
【0012】請求項3の自動扉用センサ装置によれば、上記屈曲した光路は大略コ字状をなすので、上記自動扉が開いて形成される開口部に、上記光路の上記扉から自動扉に向う部分と、上記光路の上記自動扉から扉枠に向う部分との2つの光路部分が横断する。したがって、従来の扉枠側の投光器から扉袋側の受光器に向う1つの光路部分が開口部を横断するよりも、上記開口部に位置する人や物などが確実に検知できて、この自動扉用センサ装置が設けられた自動扉の安全性が向上する。
【0013】請求項4の発明の自動扉用センサ装置は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の自動扉用センサ装置において、上記光路の一部は、光ファイバで形成されていることを特徴としている。
【0014】請求項4の自動扉用センサ装置によれば、上記光路の一部は光ファイバで形成されているので、鏡で光路を形成するよりも容易に光路が形成でき、また、上記自動扉の動作によって光路がずれたりすることが殆ど無いから、安定な光路が形成される。また、上記光ファイバは可撓性を有するので、この光ファイバを自動扉内の空間に応じて屈曲させて配置することによって、光路がさらにコンパクトになる。
【0015】請求項5の発明の自動扉用センサ装置は、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の自動扉用センサ装置において、上記操作部は、上記自動扉の框に設けた操作者用の開口であり、その開口内を上記光路が通ることを特徴としている。
【0016】請求項5の自動扉用センサ装置によれば、上記操作部の開口に操作者が指先などを挿入することによって上記開口内を通る光路が遮断され、この光路の遮断が検出されることによって、上記自動扉が駆動されて開けられる。したがって、電子部品などを用いることなく簡易な構造で、容易かつ安価に操作部が形成される。また、上記開口に操作者が指先などを挿入することによって自動扉が駆動されるので、上記操作者が自動扉を操作する意思があるときのみに自動扉が駆動されるから、上記自動扉の誤動作が効果的に防止される。
【0017】請求項6の発明の自動扉用センサ装置は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の自動扉用センサ装置において、上記操作部は、上記光路を遮断するレバー機構またはノブ機構であることを特徴としている。
【0018】請求項6の自動扉用センサ装置によれば、上記レバー機構およびノブ機構によって、上記光路を遮断する操作部が、電子部品などを用いることなく簡単に形成される。
【0019】ここにおいて、上記レバー機構およびノブ機構は、レバーまたはノブの操作に対応して、上記光路を例えば遮断板が邪魔することによって光路を遮断してもよく、また、レバーまたはノブの操作によって、光を反射して光路を形成する例えば反射板を移動させて光路を遮断してもよい。
【0020】請求項7の発明の自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリは、閉鎖時に自動扉が接する側の扉枠の一方の端部に収納可能であり、投光器と、この投光器から出射されて上記自動扉内部を経由した光を受け取る受光器と、上記投光器と受光器とを固定する枠体とを備えることを特徴としている。
【0021】請求項7の自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリによれば、投光器と、この投光器から出射されて上記自動扉内部を経由した光を受け取る受光器とが固定された枠体を、上記扉枠の一方の端部に収納して固定することによって、自動扉用センサ装置の扉枠側部分が容易に形成される。また、上記投光器と受光器とが枠体に固定されているので、設置時やメンテナンス時に投光器および受光器の調整が容易に行える。また、上記自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリは、上記投光器と受光器とが枠体に固定されているので、既存の例えばスライド扉や自動扉などの扉枠に容易に後付けできる。
【0022】請求項8の発明の自動扉は、框内に、この框の一方の端部側に、入射端と出射端とを有する屈曲した光路と、上記光路を遮断するために使用する操作部と有することを特徴としている。
【0023】請求項8の自動扉によれば、框内に、上記框の一方の端部側に、入射端と出射端とを有する屈曲した光路を備えるので、入射端から入射される光を出射する投光器と、上記出射端から出射される光を受け取る受光器とを、上記框の一方の端部に対応する側に配置できるから、この自動扉に形成される自動扉用センサ装置は、設置時およびメンテナンス時の作業性が良好になる。また、上記光路を遮断するために使用する操作部を有するので、この操作部で光路が遮断されると自動扉が開き動作するように形成することによって、電子部品などを用いないで簡単な構造で、確実に開き操作ができる自動扉が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0025】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉を示す正面図である。この自動扉用センサ装置は、車両の妻部の開口部に設置された自動扉1に設けられている。この自動扉1は、上端の左右両側に固定された2つの吊具14,14に各々枢着された車輪15,15を介して、上記開口部の上縁付近に配置された図示しないレールに吊り下げられている。
【0026】上記自動扉用センサ装置は、上記自動扉1が閉鎖時に接する側の扉枠2の一方の端部に配置された投光器6と、上記扉枠2の一方の端部に上記投光器6の下方に配置された受光器7とを備える。上記投光器6は、上記扉枠2の一方の端面から上記動扉1の端面に向って略水平に光を出射するように形成されている。
【0027】上記自動扉1には、上記扉枠2の一方に向う端面に開口して上記投光器6に対向する図示しない光導入穴と、この光導入穴に接続されて上記自動扉内に形成されて略コ字状をなす図示しない貫通穴と、この貫通穴に接続されて上記自動扉1の上記端面に上記受光器7に向って開口する図示しない光導出穴とが形成されている。上記自動扉1内に形成された貫通穴内には、2つの鏡9a,9bが配置されている。この2つの鏡9a,9bによって、上記投光器6から出射されて上記光導入穴から自動扉1内に入射した光の進行方向を変え、この光を上記光導出穴から出射させて、上記受光器7に導く。これによって、上記自動扉1内に屈曲して略コ字状をなす光路11を形成している。
【0028】上記自動扉1の光導入穴と鏡9aとの間には、この自動扉1の正面側に開口する操作部としての操作開口3が設けられていて、この操作開口3内を上記光路11が横切るように形成されている。
【0029】上記扉枠2に配置された受光器7は、図示しない制御部に接続されている。この制御部は、上記受光部7からの信号と上記自動扉1の開閉位置とに基いて、上記自動扉1を駆動する図示しないモータに電力を供給するようになっている。上記図示しないモータは、上記制御部から電力が供給されて、このモータに接続された図示しないプーリに掛け回された図示しないベルトを駆動する。このベルトは、上記自動扉1の上端の吊具14に連結されていて、この吊具14を介して自動扉1を幅方向に駆動して、この自動扉1が設けられた開口部を開閉するようになっている。
【0030】上記構成の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉1は、以下のように動作する。上記自動扉1が閉じていて、操作者がこの自動扉1を開けようとする場合、上記操作者は上記操作開口3内に指を挿入する。そうすると、上記操作開口3内を横切る上記光路11が、上記挿入された指によって遮断されて、上記受光部7に入射する光が遮られる。この受光部7からの信号を受け取って上記光路が遮断されたことを検知した上記制御部は、上記モータに電力を供給して、閉じている上記自動扉1を矢印Aで示す方向に駆動して全開にする。
【0031】上記自動扉1が全開である場合、上記扉枠2の一方の端部と自動扉1の端面との間に、上記光路11の上記投光器6と自動扉1の光導入穴との間の部分と、上記光路11の上記自動扉1の光導出穴と受光器7との間の部分とが現われる。すなわち、上記自動扉1が設置された開口部に、上記光路11の2つの部分である2本の光線が横切るようになる。この開口部を人などが通過すると、上記2本の光線のいずれか1方または両方が遮られて上記光路11が遮断されて、上記受光部7への入射光が遮断される。上記自動扉1が開いた状態で、上記受光器7からの信号を受け取って上記光路の遮断を検知した上記制御部は、上記モータへの電力の供給を継続して、上記自動扉1の全開を保持する。このとき、上記開口部には、2つの光路部分が横切るので、1本の光線が横切る従来の自動扉用センサ装置よりも確実に、この開口部に位置する人や物を検知でき、その結果、自動扉1の安全性を高めることができる。より詳しくは、上記開口部を横切る2本光線のうちの上側の光線は、上記操作開口3の配置高さと略同じ高さに位置する一方、上記2本の光線のうちの下側の光線は、上記操作開口3の配置高さよりも低い高さに位置する。したがって、上記自動扉用センサ装置は、従来の自動扉用センサ装置におけるような、操作開口と略同じ高さにのみ形成された光路が、この光路の配置位置よりも背が低い幼児などで遮られなくて、この幼児が開口に存在するにも拘らず自動扉を閉じてしまう事故が確実に回避できる。
【0032】また、上記自動扉用センサ装置は、上記自動扉1が閉鎖時に接する側の扉枠2の一方の端部に投光器6と受光器7とを備えるので、従来におけるように扉枠の一方と他方とに各々投光器と受光器を配置するよりも、上記投光器6と受光器7を近接して設置できる。したがって、上記投光器6と受光器7の設置作業の作業性が良好にできる。また、上記自動扉1に、上記投光器6からの光を上記投光器6に導く略コ字状をなす光路11と、この光路11を遮って操作を行うための操作開口3とを備えるので、上記光路11を従来よりも短く、かつコンパクトにできるから、この自動扉1における自動扉用センサ装置の部分を小さくできる。この自動扉用センサ装置の自動扉1の部分が小さくできるので、上記投光器6と、受光器7と、光路11と、操作開口3とを近接して配置できるから、例えば上記投光器6の光出射方向の調節や、上記光路11を形成する鏡9a,9bの位置や傾斜角度の調整などが容易に行える。したがって、この自動扉用センサ装置の設置やメンテナンスの作業性が、従来よりも向上できる。
【0033】(第2実施形態)図2は、本発明の第2実施形態の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉を示す正面図である。第2実施形態の自動扉用センサ装置は、光路の一部が光ファイバ21によって形成されている点のみが、第1実施形態の自動扉用センサ装置と異なる。図2において、図1と同一の機能を有する構成部分には同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0034】本実施形態の自動扉用センサ装置は、自動扉1内に設けられた第1実施形態と同様の図示しない貫通穴内に、光ファイバ21と、この光ファイバ21の一端に連結されて投光器6からの光を導入する導光カプラ22と、上記光ファイバ21の他端に連結されて受光器7に向って光を出射させる出射カプラ23とを備える。上記投光器6から出射された光が上記導光カプラ22に導入され、上記光ファイバ21を経由して上記出射カプラ23から出射され、上記受光部7に受け取られて、これによって形成される光路が大略コ字状をなすようになっている。上記投光器6と導光カプラ22との間に操作開口3を形成して、この操作開口3を光路が横断するように形成している。
【0035】本実施形態の自動扉用センサ装置は、光路の一部を光ファイバ21で形成するので、第1実施形態におけるように、鏡9a,9bで光路を形成する際に、この鏡9a,9bの配置位置および角度の微調節をする必要がない。したがって、自動扉用センサ装置が、さらに容易に形成できる。また、上記光ファイバは、振動などによって光路が乱れたりし難いので、上記自動扉の動作による振動や、この自動扉用センサ装置が設けられた車両の走行振動などによって光路がずれたりし難い。したがって、この自動扉用センサ装置は誤動作が殆どなくて、正確なセンサ機能が安定して得られる。また、上記光ファイバ21は可撓性を有して比較的容易に屈曲できるので、この自動扉1内部の空間形状に応じてコンパクトに光路が形成できる。
【0036】(第3実施形態)図3は、本発明の第3実施形態の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉を示す正面図である。第3実施形態の自動扉用センサ装置は、第2実施形態の自動扉用センサ装置と同一の構成によって、さらにコンパクトに形成している。第2実施形態と同一の構成部分には同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0037】本実施形態の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉1は、第2実施形態の自動扉1に設けられたガラス窓12よりも縦長のガラス窓32を備える。したがって、本実施形態では、自動扉1に、上記ガラス窓32と自動扉1の閉じ側端面との間であって、第2実施形態よりも小さい幅の框内に、光路および操作開口3を配置する必要がある。上記光路は、一部が光ファイバ21で形成されていて、この光ファイバ21は比較的容易に屈曲できるので、幅が小さくて光路の配置領域が小さい上記框内に、コンパクトに形成できる。
【0038】(第4実施形態)図4は、本発明の第4実施形態の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉を示す正面図である。第4実施形態の自動扉用センサ装置は、自動扉1が閉鎖時に接する側の扉枠2の一方の端部に、投光器と受光器の機能を有する反射型光線センサ57を備える。この反射型光線センサ57に対向して、上記自動扉1の端面に、図示しない光線通過口が開口している。この自動扉1内には、反射型光線センサ57から出射されて上記光線通過口を経て自動扉1内に入射した光を、上記反射型光線センサ57に向って反射する反射板55が設けられている。この反射板55は、リンク54を介して、上記自動扉1に設けられたレバー53に接続されている。このレバー53を回動位置59に回動すると、上記リンク54を介して反射板55が矢印Bに示す方向に移動するようになっている。上記反射型光線センサ57は、光を出射すると共に、この光の反射光を受け取って受光信号を生成し、この受光信号が、図示しない制御部に検出されるようになっている。この制御部は、第1実施形態と同様に、上記反射型光線センサ57からの信号と上記自動扉1の開閉位置とに基いて、上記自動扉1を駆動する図示しないモータに電力を供給するようになっている。
【0039】上記構成の自動扉用センサ装置が設けられた自動扉1は、以下のように動作する。上記自動扉1が閉じていて、操作者がこの自動扉1を開けようとする場合、上記操作者は上記レバー53を回動位置59まで回動させる。これによって、上記リンク54を介して反射板55が矢印B方向に移動して、この反射板55は上記反射型光線センサ57からの出射光の光路から外れる。したがって、上記反射型光線センサ57からの出射光は、上記反射板55で反射されなくなって、上記反射型光線センサ57への光の入射が遮られる。つまり、上記反射版55で形成される上記反射型光線センサ57の出射部から入射部に至る光路が、上記反射板55の移動によって遮断される。上記反射型光線センサ57への光の入射が遮られると、第1実施形態と同様に、上記制御部によって図示しないモータに電力が供給されて、上記自動扉1が駆動されて開口部が全開になる。
【0040】本実施形態の自動扉用センサ装置は、上記レバー53でリンク54を介して反射板55を駆動して、上記反射型光線センサ57への入射光を遮ることによって自動扉1を起動させるので、上記レバー53には電子スイッチなどの電子部品は不用である。したがって、簡単な構造で故障の少ない操作部が容易に形成できる。
【0041】また、上記実施形態の自動扉用センサ装置は、光を出射するとともにこの光の反射光を受け取る反射型光線センサ57を備えるので、この反射型光線センサ57を上記扉枠2の端面に設置するのみでよいから、投光部と受光部とを別個に設置するよりも設置作業が容易にできる。
【0042】また、上記実施形態の自動扉用センサ装置は、上記レバー53にリンク54を介して反射板を操作したが、光路を遮断する遮断板を、リンクを介してレバーで操作するようにしてもよい。この場合、上記遮断板とリンクとレバーを、第1乃至第3実施形態のいずれか1つの自動扉1に設けられた操作開口3に代えて設置すればよい。また、上記レバーに代えてノブを設け、このノブによって反射板55または遮断板を駆動してもよい。
【0043】上記第1乃至第3実施形態において、上記扉枠2に設けた投光器6と受光器7とを枠体に固定して、自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリを構成してもよい。上記投光器6と受光器7とが一体に形成されたアッセンブリを、上記扉枠の端部に収納して固定することによって、自動扉用センサ装置を容易に形成できる。また、このアッセンブリは、上記投光器6と受光器7とを一体に固定しているので、設置時やメンテナンス時における投光器6および受光器7の調整が容易に行える。また、上記アッセンブリを既存のスライド扉や自動扉などの扉枠に容易に後付けして、本発明の自動扉用センサ装置を既存の扉に後付けすることができる。
【0044】上記実施形態において、上記受光器7または反射型光線センサ57への光の入射の遮断を検出して自動扉1を開けたが、上記光の遮断を検出して自動扉1を閉じるようにしてもよい。
【0045】また、上記投光器6と受光器7の配置位置は、逆でもよい。
【0046】また、上記自動扉用センサ装置は、車両の妻部の開口に限られず、スライド式自動扉であれば、どのような自動扉にも設置できる。
【0047】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発明の自動扉用センサ装置によれば、閉鎖時に自動扉が接する側の扉枠の一方の端部に、投光器と受光器とを設け、上記自動扉内に、上記投光器から受光器に至る屈曲した光路を設け、上記自動扉に、上記自動扉を開けるときに上記光路を遮断するために使用される操作部を設けたので、従来よりも少ない手間で自動扉用センサ装置が設置でき、また、自動扉用センサ装置がコンパクトにできて、この自動扉用センサ装置の設置作業やメンテナンスが容易にできる。
【0048】請求項2の発明の自動扉用センサ装置によれば、上記光路は、上記扉の框内のみに形成されているので、所望の大きさや形状の窓を備える自動扉に、自動扉用センサ装置が容易に設置できる。
【0049】請求項3の発明の自動扉用センサ装置によれば、上記屈曲した光路は、大略コ字状をなすので、この自動扉が設けられる開口部に2つの光路部分を横断させることができ、これによって、上記開口部に位置する人や物などを確実に検知して、自動扉の安全性を向上できる。
【0050】請求項4の発明の自動扉用センサ装置によれば、上記光路の一部は、光ファイバで形成されているので、容易に光路が形成でき、また、上記自動扉の動作によって光路がずれたりすることが殆ど無くて安定な光路が形成でき、さらに、光路をコンパクトにできる。
【0051】請求項5の発明の自動扉用センサ装置によれば、上記操作部は、上記自動扉の框に設けた操作者用の開口であり、その開口内を上記光路が通るので、簡易な構造で容易かつ安価に操作部が形成でき、また、上記開口に操作者が指先などを挿入することによって自動扉が駆動されるので、上記操作者が自動扉を操作する意思があるときのみに自動扉を駆動するようにできて、上記自動扉の誤動作が効果的に防止できる。
【0052】請求項6の発明の自動扉用センサ装置によれば、上記操作部は、上記光路を遮断するレバー機構またはノブ機構であるので、上記光路を遮断する操作部が、電子部品などを用いることなく簡単に形成できる。
【0053】請求項7の発明の自動扉用センサ装置の扉枠側アッセンブリによれば、閉鎖時に自動扉が接する側の扉枠の一方の端部に収納可能であり、投光器と、この投光器から出射されて上記自動扉内部を経由した光を受け取る受光器と、上記投光器と受光器とを固定する枠体とを備えるので、自動扉用センサ装置の扉枠側部分を容易に形成することができ、また、設置時やメンテナンス時における投光器および受光器の調整が容易に行える。さらに、既存の例えばスライド扉や自動扉などの扉枠に容易に後付けして、本発明の自動扉用センサ装置を既存の扉に容易に後付けできる。
【0054】請求項8の発明の自動扉によれば、框内に、この框の一方の端部側に、入射端と出射端とを有する屈曲した光路を備えるので、入射端から入射される光を出射する投光器と、上記出射端から出射される光を受け取る受光器とを、上記框の一方の端部に対応する側に配置できるから、この自動扉の設置時およびメンテナンス時の作業性が良好になる。また、上記光路を遮断するために使用する操作部を有するので、この操作部で光路が遮断されると自動扉が開き動作するように形成することによって、電子部品などを用いないで簡単な構造で、確実に開き操作ができる自動扉が得られる。
【出願人】 【識別番号】391041671
【氏名又は名称】ダイハツディーゼルエヌ・エイチ・エヌ株式会社
【住所又は居所】大阪府茨木市田中町12番34号
【出願日】 平成13年10月31日(2001.10.31)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【公開番号】 特開2003−139867(P2003−139867A)
【公開日】 平成15年5月14日(2003.5.14)
【出願番号】 特願2001−334850(P2001−334850)