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【発明の名称】 光センサおよびこの光センサを用いた便座装置
【発明者】 【氏名】千葉 康利
【住所又は居所】千葉県習志野市茜浜一丁目1番1号 セイコープレシジョン株式会社内

【氏名】中野 洋一
【住所又は居所】千葉県習志野市茜浜一丁目1番1号 セイコープレシジョン株式会社内

【氏名】高橋 裕士
【住所又は居所】千葉県習志野市茜浜一丁目1番1号 セイコープレシジョン株式会社内

【要約】 【課題】表示素子の接続線を投受光素子の接続線と一体として対象制御装置に接続可能にし、小型化と低コスト化を達成し、対象制御装置への組み込みの容易化を図る。

【解決手段】物体検知を行う投受光素子15,16と、投受光素子を制御する制御回路を搭載しかつ対象制御装置との間で信号の授受を行う回路基板23と、投受光素子による物体検知状態を発光表示する表示素子21とを有する。表示素子21は回路基板23にフレキシブルケーブル27で電気的に接続してある。したがって対象制御装置との間で信号の授受を行う接続線29は、投受光素子のための接続線と表示素子のための接続線とを一体としてまとめて接続することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 物体検知を行う投受光素子と、前記投受光素子を制御する制御回路を搭載しかつ対象制御装置との間で信号の授受を行う回路基板と、前記投受光素子による物体検知状態を発光表示する表示素子とを有し、前記表示素子は前記回路基板に電気的に接続されていることを特徴とする光センサ。
【請求項2】 請求項1において、前記投受光素子と前記回路基板とが単一のホルダに取り付けられていることを特徴とする光センサ。
【請求項3】 便器上方に独立して開閉駆動可能に配設された便蓋および便座と、請求項1または2の光センサとを有し、前記光センサの物体検知情報に基づいて前記便蓋および前記便座が開閉駆動制御されることを特徴とする便座装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体検知を行う光センサおよびこの光センサを用いた便座装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、物体検知を行い、この物体検知状態を発光表示する場合には、物体検知を行う投受光素子、当該投受光素子の光学系部材および当該投受光素子の制御回路を搭載した回路基板を1つのホルダに組み込んで光センサを構成するとともに、このホルダとは別の専用のホルダに表示素子を組み込み、光センサと表示素子とを別体にて並設していた。そして、投受光素子の接続線と表示素子の接続線とは、それぞれ別のコネクタ等の接続手段を用いて個別に対象制御装置等に接続していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術では、投受光素子の接続線と表示素子の接続線とがそれぞれ別のコネクタ等の接続手段を用いて個別に対象制御装置等に接続されるので、投受光素子および表示素子の接続線の接続に手間がかかり、また接続用のコネクタがそれぞれ個別に必要となり、高コストになるという問題点があった。
【0004】そこで本発明は、表示素子を投受光素子の回路基板に電気的に接続することにより、投受光素子の接続線と表示素子の接続線とを一体として対象制御装置に接続可能にし、対象制御装置への投受光素子および表示素子の接続を簡単にして低コスト化を図る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光センサでは、物体検知を行う投受光素子と、前記投受光素子を制御する制御回路を搭載しかつ対象制御装置との間で信号の授受を行う回路基板と、前記投受光素子による物体検知状態を発光表示する表示素子とを有し、前記表示素子は前記回路基板に電気的に接続されていることを特徴としている。この構成により、投受光素子の接続線と表示素子の接続線とを一体として対象制御装置に接続可能になり、対象制御装置への投受光素子および表示素子の接続を簡単にして低コスト化が可能となる。
【0006】また、前記投受光素子と前記回路基板とが単一のホルダに取り付けられていることが好ましい。この構成により、小型化、低コスト化が可能となる。
【0007】また、本発明に係る光センサを用いた便座装置では、便器上方に独立して開閉駆動可能に配設された便蓋および便座と、請求項1または2の光センサとを有し、前記光センサの物体検知情報に基づいて前記便蓋および前記便座が開閉駆動制御されることを特徴としている。この構成により、対象制御装置への投受光素子および表示素子の接続を簡単にした光センサが用いられるので、光センサの組み込みが容易となり、低コスト化が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について説明する。
【0009】図5および図6に光センサを用いた便座装置を示している。便座装置は光センサの情報に基づいて制御される対象制御装置の一例であって、図示しない便器の後方上面に装置本体2が固定されている。装置本体2の内部には、光センサとの間で信号の授受を行う制御回路10が備わっている。便器の上方には、独立して開閉駆動可能に便蓋3および便座4が配設されている。装置本体2には、便蓋3および便座4の後端の近傍に利用者がトイレに入室したことを検知し、かつ利用者が便座4に着座したことを検知するための光センサ5が配設されている。また、装置本体2の内部には、便蓋3および便座4を開閉駆動する自動開閉装置6として、便蓋駆動モータ6aと便座駆動モータ6bとが配設してある。また、装置本体2の内部には、図示しない水道水圧源から供給パイプ7を通して通水された洗浄水により、利用者が便座4に着座したときにのみ作動するようにした局部洗浄装置8が配設してある。洗浄の開始を指示する操作スイッチ9は、便座4に着座した利用者が手動操作し易い位置に配設してある。自動開閉装置6および局部洗浄装置8は制御回路10により制御される。
【0010】図1〜図4に光センサ5を示している。この光センサ5は、2組の投受光素子と、これらの投受光素子を制御する制御回路と、各投受光素子の各光学系部材とを1つのホルダに納めたものである。即ち、図4に示すように、光センサ5には、ホルダ11が設けられ、このホルダ11に前記各投受光素子と各光学系部材と制御回路とが収納保持されている。投受光素子は、投光素子と受光素子とで構成され、投光素子から発した光が被検知物体で反射して受光素子にて受光されたときに、受光素子上の受光位置により被検知物体までの距離を検知できるものである。便座装置1に用いられる場合には、検知距離が所定の距離aよりも小さいときに利用者がトイレに入室したと判断し、検知距離が所定の距離aよりも小さい所定の距離bよりも更に小さいときに利用者が便座4に着座したと判断するようになっている。2組の投受光素子を設けたのは、便蓋3が閉じているときと便蓋3が開いているときのいずれの場合であっても、便蓋3が妨げとなることなく、利用者のトイレへの入室および利用者の便座4への着座を確実に検知できるようにするためである。すなわち、利用者のトイレへの入室時に便蓋3が閉じているときには、一方の投受光素子によってトイレへの利用者の入室を検知し、その後、利用者が便蓋3を開放して便座4に着座したときには他方の投受光素子によって便座4への利用者の着座を検知する。また、利用者のトイレへの入室時に便蓋3が開いているときには、他方の投受光素子によってトイレへの利用者の入室を検知し、その後、利用者が便座4に着座したときにも他方の投受光素子によって便座4への利用者の着座を検知する。
【0011】図2および図3に示すように、ホルダ11には、第1の投光素子14を収納保持する収納室11aと、第2の投光素子15を収納保持する収納室11bと、第1の投光素子14と対をなす第1の受光素子(不図示)を収納保持する図示しない収納室と、第2の投光素子15と対をなす第2の受光素子16を収納保持する収納室11cと、収納室11aと連通し第1の投光素子14の前方に配設される光学系部材としての光学レンズ17を収納保持する収納室11dと、収納室11bと連通し第2の投光素子15の前方に配設される光学系部材としての光学レンズ18を収納保持する収納室11eと、第1の受光素子(不図示)を収納保持する図示しない収納室と連通し第1の受光素子(不図示)の前方に配設される光学系部材としての光学レンズ19を収納保持する収納室11fと、収納室11cと連通し第2の受光素子15の前方に配設される光学系部材としての光学レンズ20を収納保持する収納室11gとが設けられている。すなわち、ホルダ11には、第1の投光素子14および第1の投光素子14と対をなす第1の受光素子(不図示)とで構成される投受光素子と、第2の投光素子15および第2の投光素子15と対をなす第2の受光素子16とで構成される投受光素子との2組の投受光素子および各投受光素子の光学レンズ17,18,19,20が単一のホルダ11に組み込まれている。各光学レンズ17、18,19、20はその外周縁全周に亘って収納室11d、11e、11f、11gの内壁に密着固定されて収納室11a、収納室11b、11cおよび第1の受光素子(不図示)を収納保持する図示しない収納室の前部を密閉して防水構造としている。なお、各光学レンズ17、18,19、20には、その全周に亘って図示しない接着剤が塗布され、この接着剤により収納室11d、11e、11f、11gの各内壁に密着固定されて収納室11d、11e、11f、11gの内壁との間がシールされている。
【0012】また、ホルダ11には、主電源がオンであることや利用者がトイレに入室したこと等の物体検知状態を発光表示するための、例えば、赤と緑の2色に発光させる表示素子21を収納保持するとともに表示素子21の前方に位置して表示素子21を覆う透明な表示素子カバー22が取り付けられる素子取付部11hが設けてある。素子取付部11hには、表示素子21を収納保持する収納室が設けられ、当該収納室の前部が表示素子カバー22によって密閉されて防水構造となっている。なお、表示素子カバー22には、その全周に亘って図示しない接着剤が塗布され、この接着剤により表示素子21の収納室の壁面に密着固定されて表示素子21の収納室の壁面との間がシールされている。
【0013】ホルダ11の背面には、第1の投光素子14が取り付けられる基板24と、第2の投光素子15が取り付けられる基板25と、第1の受光素子(不図示)が取り付けられる図示しない基板と、第2の受光素子16および表示素子21が取り付けられる基板26とが取り付けられており、これらの基板を介して第1の投光素子14、第2の投光素子15、第1の投光素子14と対をなす第1の受光素子(不図示)、第2の受光素子16および表示素子21の各素子がそれぞれの各収納室に収納保持されている。そして、第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1と第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2とが非平行に設定されている。すなわち、第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1の向きと第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2の向きとが異なる向きとなっている。基板24,25,26および第1の受光素子(不図示)が取り付けられる図示しない基板は、それぞれ位置調整可能となっている。一例として、基板25の位置調整構造について説明する。図2に示すように、基板25には、図2左右方向に延出するガイド溝(不図示)が設けられ、ホルダ11に突設したピン25a,25bがこのガイド溝内に位置されてガイド溝の長さだけ図2左右方向に位置調整可能となっている。そして、基板25の位置を調整することにより、第2の投光素子15の位置を図2左右方向に調整することができ、これによりレンズ18の中心を通る第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2の向きを調整できるようになっている。図示しないが、基板24も同様な構成となっており、第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1の向きも調整できるようになっている。また、ガイド溝の長手方向を図2左右方向でなく図3上下方向にして第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1の向きと第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2の向きを調整することも可能である。第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1の向きと第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2の向きを調整可能としたのは、光センサ5を所望の位置に設置する際にその位置や状況に応じて、第1の投光素子14、第2の投光素子15から発せられる投光ビームの投光方向を変える必要を生じることがあり、これに対応するために必要に応じて第1の投光素子14、第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L1、L2を調整できるようにしたものである。
【0014】ホルダ11の底面には、第1の投光素子14および第2の投光素子15と電気的に接続されて第1の投光素子14および第2の投光素子15を制御する制御回路を搭載するとともに、表示素子21と電気的に接続され、かつ便座装置1との間で信号の授受を行う回路基板23が取り付けられた基板取付部11iが設けてある。すなわち、ホルダ11には各投受光素子の制御回路を搭載した回路基板23が組み込まれている。回路基板23は基板24,25,26および第1の受光素子(不図示)が取り付けられる基板(不図示)の各基板に接続されている。回路基板23と基板24,25および第1の受光素子(不図示)が取り付けられる基板(不図示)の各基板との接続にはリード線が用いられ、基板26と回路基板23との接続にはフレキシブルケーブル27が用いられている。すなわち、表示素子21が回路基板23に電気的に接続されて制御回路10との間の信号の授受が、各投受光素子および表示素子21の全ての接続線、即ち後述のケーブル29のように一体化して、まとめて便座装置1の制御回路10に接続されている。
【0015】ホルダ11の両側面には、それぞれ係止部11jが形成され、これらの係止部11jに前カバー12が着脱可能に係止されている。前カバー12には、ホルダ11の前面に対向する前面部12aと、ホルダ11の上面に対向する上面部12bと、ホルダ11の両側面に対向する側面部12cとからなり、ホルダ11の背面を露出する背面開口12dと、ホルダ11の底面を露出する底面開口12eが設けてある。側面部12cには、ホルダ11の係止部11jに係止する係止窓12fが設けてある。前面部12aには、表示素子カバー22に対向する位置に窓穴12gが設けてあり、この窓穴12gに光を透過する部材を嵌合しかつ接合して表示窓部28を形成している。前面部12aは可視光をカットしてホルダ11の前面を視認不可能とし、化粧カバーとして機能して外観見栄えを向上している。背面開口12dはホルダ11に前カバー12を係止した後でも、基板24、25、26および第1の受光素子(不図示)が取り付けられる基板(不図示)の各基板を位置調節可能とし、各投光素子または各受光素子の位置調整を自由に行うことができる。表示窓部28には、表示素子カバー22が近接配置されている。すなわち、表示素子カバー22は、前面に突出部22aを有し、この突出部22aにより表示窓部28との間の間隔を狭くして表示窓部28に光を導く導光機能を果たすようになっている。
【0016】ホルダ11には、後カバー13が図示しないビスで取り付けられている。後カバー13は、ホルダ11の底面に対向する底面部13aと、ホルダ11の背面に対向する背面部13bとからなる。そして、後カバー13の取付状態では、背面部13bがホルダ11の背面および底面に密着接合されて前カバー12の背面開口12dが背面部13bで塞がれるとともに、前カバー12の底面開口12eが底面部13aで塞がれるようになっている。背面部13bには、回路基板23に接続されている束状の接続線であるケーブル29の引出部となる第1の開口13cが設けてある。ケーブル29には表示素子21の接続線も含まれている。後カバー13の背面には、第1の開口13cの周囲を包囲し、ケーブル29を安定して固定するための封止用の枠部13dが形成してある。封止用の枠部13dには蓋体30が嵌合され、この蓋体30には第1の開口13cに対して位置ずれした第2の開口30aが設けてある。ケーブル29は両開口13c、30aに挿通されて中間部が屈曲した状態にて図3に示すように後カバー13の背面側に引き出されている。蓋体30には、図3に示すように、取付ねじ31が挿通され、この取付ねじ31を介して後カバー13と共にホルダ11に固定されている。取付ねじ31は後カバー13を貫通してホルダ11に螺合されている。すなわち、後カバー13と蓋体30とは、1本の取付ねじ31によりホルダ11にねじ止めされている。
【0017】蓋体30の背後には、枠部13dに囲まれた空間にシリコン等の封止材32が充填されており、封止材32によってケーブル29の引出部が封止されて防水構造となっている。封止材32を蓋体30の背後に充填する際には、封止材32がホルダ11の背面側に流入しないようになっている。すなわち、ケーブル29の中間部が屈曲して第2の開口30aを通過し、ケーブル29により第2の開口30aが塞がれた状態となっているので、封止材32の充填の際に、封止材32が第2の開口30aから蓋体30の内側へ、更に第1の開口13cから後カバー13の内側に浸入することを防止する。封止材32から後カバー13の背後に引き出されたケーブル29の先端には、図4に示すコネクタ33が接続され、コネクタ33を介して図6に示す便座装置1の制御回路10に接続されている。
【0018】次に便座装置1の作用について説明する。
【0019】トイレへの利用者の入室時に便座4および便蓋3が共に閉じているときには、第1の投光素子14から発した光を第1の受光素子(不図示)で受光して利用者までの距離を検知する。利用者までの検知距離が所定の距離aよりも小さいときには利用者がトイレに入室したと判断し、この検知情報に基づいて制御回路10により表示素子21が点灯されるとともに便蓋駆動モータ6aが駆動されて便蓋3が開放される。この際、便座駆動モータ6bは駆動されず、便座4が不必要に開放されることはなく、便蓋3に利用者が着座可能となる。便蓋3の開放後は、第2の投光素子15から発した光を第2の受光素子16で受光して利用者までの距離を検知する。利用者までの検知距離が所定の距離aよりも小さい所定の距離bよりも更に小さいときには利用者が便座4に着座したと判断し、この検知情報に基づいて制御回路10により局部洗浄装置8が作動可能となる。そして、利用者が操作スイッチ9を手動操作すれば、局部洗浄装置8が作動し、種々の態様の洗浄が可能となる。
【0020】トイレへの利用者の入室時に便座4および便蓋3が共に開いているときには、第2の投光素子15から発した光を第2の受光素子16で受光して利用者までの距離を検知する。利用者までの検知距離が所定の距離aよりも小さいときには利用者がトイレに入室したと判断し、この検知情報に基づいて制御回路10により表示素子21が点灯されるとともに便座駆動モータ6bが駆動されて便座4が閉じられる。この際、便蓋駆動モータ6aは駆動されず、便蓋3が不必要に閉じられることはなく、便座4に利用者が着座可能となる。便座4が閉じられた後は、第2の投光素子15から発した光を第2の受光素子16で受光して利用者までの距離を検知する。利用者までの検知距離が所定の距離aよりも小さい所定の距離bよりも更に小さいときには利用者が便座4に着座したと判断し、この検知情報に基づいて制御回路10により局部洗浄装置8が作動可能となる。そして、利用者が操作スイッチ9を手動操作すれば、局部洗浄装置8が作動し、種々の態様の洗浄が可能となる。
【0021】トイレへの利用者の入室時に便座4が閉じられて便蓋3が開いているときには、第2の投光素子15から発した光を第2の受光素子16で受光して利用者までの距離を検知する。利用者までの検知距離が所定の距離aよりも小さいときには利用者がトイレに入室したと判断し、この検知情報に基づいて制御回路10により表示素子21が点灯される。この際、便蓋駆動モータ6aおよび便座駆動モータ6bは駆動されず、便蓋3が不必要に閉じられたり、便座4が不必要に開放されたりすることはなく、便座4に利用者が着座可能となる。その後も、第2の投光素子15から発した光を第2の受光素子16で受光して利用者までの距離を検知する。利用者までの検知距離が所定の距離aよりも小さい所定の距離bよりも更に小さいときには利用者が便座4に着座したと判断し、この検知情報に基づいて制御回路10により局部洗浄装置8が作動可能となる。そして、利用者が操作スイッチ9を手動操作すれば、局部洗浄装置8が作動し、種々の態様の洗浄が可能となる。
【0022】このようにして便蓋3および便座4の開閉駆動制御用として用いられる光センサ5では、第1の投光素子14と当該第1の投光素子14と対をなす第1の受光素子(不図示)とで構成される第1の投受光素子と、第2の投光素子15と当該第2の投光素子15と対をなす第2の受光素子16とで構成される第2の投受光素子との2組の投受光素子、各投受光素子の光学レンズ17、18、19、20および各投受光素子の制御回路を搭載した回路基板23が単一のホルダ11に組み込まれているので、2組の投受光素子等が全体として一体的に構成されて小型化、低コスト化が可能となり、また便座装置の装置本体2への組み込みも容易となる。また、光センサ5を用いた便座装置では、光センサ5の小型化、低コスト化に伴い、小型化、低コスト化が可能となる。なお、2組の投受光素子を単一のホルダ11に組み込む場合に限らず、3組以上の投受光素子を単一のホルダ11に組み込んだ場合にも同様の効果が得られるまた、光センサ5では、単一のホルダ11に表示素子21が取り付けられる素子取付部11hが設けられ、2組の投受光素子に加えて表示素子21が単一のホルダ11に保持されているので、表示素子21を専用のホルダに設ける必要がなく、構成が簡単となり、これによっても小型化、低コスト化が可能となる。また、光センサ5の小型化、低コスト化に伴い、便座装置の小型化、低コスト化が可能となる。なお、この場合にも、2組の投受光素子を単一のホルダ11に組み込む場合に限らず、3組以上の投受光素子を単一のホルダ11に組み込んだ場合にも同様の効果が得られる。
【0023】また、光センサ5では、表示素子21が回路基板23に接続され、回路基板23を介して表示素子21が2組の投受光素子と共にケーブル29により共通の引出部を通して制御回路10に接続されているので、コネクタ33を制御回路10に接続するだけで2組の投受光素子および表示素子21を簡単に制御回路10に接続でき、これによっても低コスト化が可能となる。また、光センサ5を用いた便座装置では、回路基板23への投受光素子および表示素子21の接続を簡単にした光センサ5が用いられているので、2組の投受光素子および表示素子21の接続線を一体として光センサ5を容易に組み込むことができ、これによっても低コスト化が可能となる。この場合にも、2組の投受光素子を設ける場合に限らず、1組あるいは3組以上の投受光素子を単一のホルダ11に組み込むようにしても同様の効果が得られる。
【0024】また、光センサ5では、ホルダ11の前方に前カバー12が設けられ、この前カバー12の表示窓部28を通して表示素子21によりトイレに利用者が入室したときにその旨を発光表示するが、表示素子カバー22に表示窓部28へ接近して表示窓部28への導光機能を有する突出部22aを設けたので、表示素子21から発せられる光が効率よく表示窓部28に導かれ、利用者が入室したときにその旨を表示窓部28に鮮明に発光表示でき、視認性が向上する。このため、表示素子カバー22と表示窓部28との間に専用の導光部材を設ける必要がなく、これによっても低コスト化が可能となる。
【0025】また、光センサ5では、前カバー12にホルダ11の背面を露出する背面開口12dが設けられ、この背面開口12dを通して第1の投光素子14が取り付けられる基板24と、第2の投光素子15が取り付けられる基板25と、第1の受光素子(不図示)が取り付けられる図示しない基板と、第2の受光素子16および表示素子21が取り付けられる基板26とが位置調整可能となっているので、前カバー12をホルダ11に係止して前カバー12でホルダ11を覆った後でも背面開口12dを通して各投光素子や各受光素子の位置を調整して第1の投光素子14や第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸の向きを必要に応じて容易に調整することができ、便座装置への組み込みも容易となる。また、背面開口12dが後カバー13で塞がれるので、防水、防塵上の不都合を生じることもない。また、ホルダ11の底面に回路基板23が取り付けられるとともに、前カバー12にホルダ11の底面を露出する底面開口12eが形成されているので、前カバー12でホルダ11を覆った後でも底面開口12eを通して便座装置の制御回路10と回路基板23との接続状態の調整等を行うことができる。また、底面開口12eが後カバー13で塞がれているので、防水、防塵上の不都合を生じることもない。また、後カバー13がホルダ11の背面および底面に密着接合されているので、防水、防塵上の不都合を簡単かつ確実に解消することができる。
【0026】また、光センサ5では、後カバー13に第1の開口13cが設けられるとともに蓋体30にケーブル29の中間部を屈曲状態として外部に引き出す第2の開口30aが形成され、後カバー13および蓋体30によりケーブル29の中間部を屈曲状態として背面側から外部に引き出す構成としたので、外力によりケーブル29に引張力が作用した場合であってもケーブル29の回路基板23との接続部に応力を生じることがなく、導通不良を生じない。また、後カバー13と蓋体30とが同一の取付ねじ31によりホルダ11にねじ止めされているので、蓋体30を後カバー13と共に容易に組み付けることができる。また、蓋体30の背後の枠部13dにより囲まれた空間に封止材32が充填されて防水構造とされているので、封止材32の使用料を削減でき、低コストである。
【0027】また、光センサ5では、第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1と第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2とが非平行に設けられているので、異なる向きでの物体検知が可能となり、便座装置への組込位置の自由度が向上し、便座装置のデザインや設計の自由度が向上する。また、第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1と第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2とがその向きを調節可能となっているので、第1の投光素子14から発せられる投光ビームの光軸L1と第2の投光素子15から発せられる投光ビームの光軸L2のそれぞれの向きを任意に調整することができ、トイレへの利用者の入室位置等に応じて任意の方向の検知を容易に行うことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る光センサによれば、表示素子が投受光素子の回路基板に電気的に接続されているので、投受光素子の接続線と表示素子の接続線とを一体として対象制御装置に接続可能になり、対象制御装置への投受光素子および表示素子の接続を簡単にして低コスト化が可能となる。また、投受光素子と回路基板とを単一のホルダに取り付けるようにすれば、小型化、低コスト化が可能となる。
【0029】また、本発明に係る光センサを用いた便座装置によれば、対象制御装置への投受光素子および表示素子の接続を簡単にした光センサが用いられるので、投受光素子および表示素子の接続線を一体として光センサを容易に組み込むことができ、低コスト化が可能となる。
【出願人】 【識別番号】396004981
【氏名又は名称】セイコープレシジョン株式会社
【住所又は居所】千葉県習志野市茜浜一丁目1番1号
【出願日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【代理人】 【識別番号】100067105
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 和子
【公開番号】 特開2003−75551(P2003−75551A)
【公開日】 平成15年3月12日(2003.3.12)
【出願番号】 特願2001−271663(P2001−271663)