トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験

【発明の名称】 輝点アレイ発生装置及び監視装置
【発明者】 【氏名】竹村 安弘
【住所又は居所】東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪セメント株式会社内

【氏名】武居 利治
【住所又は居所】東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪セメント株式会社内

【氏名】味村 一弘
【住所又は居所】東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪セメント株式会社内

【要約】 【課題】量産性が高く、広範囲に輝点アレイを発生できる輝点アレイ発生装置及びこれを用いた監視装置を提供する。

【解決手段】可干渉性の光束を発生する光束発生手段5と;透明な部材の第1の面13aに複数のレンズ11の形成された2次元マイクロレンズアレイ10とを備え;前記光束が、第1の面13aとは異なる第2の面13bから前記部材に入射し、レンズ11のレンズ面12に入射し、レンズ面12で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置した輝点アレイ発生装置とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可干渉性の光束を発生する光束発生手段と;透明な部材の第1の面に複数のレンズの形成された2次元マイクロレンズアレイとを備え;前記光束が、前記第1の面とは異なる第2の面から前記部材に入射し、前記レンズのレンズ面に入射し、該レンズ面で反射するように、前記光束発生手段を前記2次元マイクロレンズアレイに対して配置した;輝点アレイ発生装置。
【請求項2】 前記レンズ面に高反射処理を施した、請求項1に記載の輝点アレイ発生装置。
【請求項3】 可干渉性の光束を発生する光束発生手段と;透明な部材の第1の面に複数のレンズの形成された2次元マイクロレンズアレイと;前記レンズのレンズ面に対向し、前記レンズ面に近接して設けられた平面ミラーとを備え;前記光束が、前記第1の面とは異なる第2の面から前記部材に入射し、前記レンズ面に入射し、該レンズ面を透過し、前記平面ミラーで反射するように、前記光束発生手段を前記2次元マイクロレンズアレイに対して配置した;輝点アレイ発生装置。
【請求項4】 前記レンズ面への入射側に、前記光束発生手段で発生された光束を反射または透過するビームスプリッタを備え;前記ビームスプリッタで反射または透過した光束が前記レンズ面で反射するように構成された;請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の輝点アレイ発生装置。
【請求項5】 可干渉性の光束を発生する光束発生手段と;透明な第1の平板の一方の面に複数のレンズの形成された第1の2次元マイクロレンズアレイと;透明な第2の平板の一方の面に、前記第1のマイクロレンズアレイの前記複数のレンズに対応する複数のレンズの形成された第2の2次元マイクロレンズアレイとを備え;前記第1の2次元マイクロレンズアレイと第2の2次元マイクロレンズアレイとを、前記対応するレンズ同士が対向するように近接して配置し;前記光束発生手段を、前記発生した光束が、前記第1の平板の他方の面の側から入射し、前記第2の平板の他方の面の側から射出するように配置した;輝点アレイ発生装置。
【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の輝点アレイ発生装置と;前記輝点アレイ発生装置により照明された監視対象物を継続的に撮像する撮像手段とを備える;監視装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝点アレイ発生装置とこれを用いた監視装置に関し、特に量産性に優れた、輝点アレイを発生できる輝点アレイ発生装置及びこれを用いた監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】輝点アレイ発生装置として、従来から、ファイバーグレーティング素子(FG素子)を用いたものがあった。FG素子は、直径が数10ミクロン、長さ10mm程度の光ファイバーを100本程度シート状に並べて、それを2枚ファイバーが直交するように重ね合わせたものである。FG素子は、このシートの直交方向に、レーザー光L1を入射させると、レーザー光L1が、個々の光ファイバーの焦点で集光したのち、回折ビームアレイとなり、投影面に正方格子状に輝点アレイを投影することができた。また、ガラス又はプラスチック板の表面に小口径の球面あるいは非球面のレンズを規則的に配置したマイクロレンズアレイによっても、FG素子と同様の効果を得ることができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のような従来の装置によれば、輝点アレイ発生装置は、これに用いられるFG素子の量産性が低く、例えば人物等を監視する監視装置への利用が簡便ではなかった。また、マイクロレンズアレイを用いた場合には、高NAのマイクロレンズアレイを作成することが困難であったため、広範囲に輝点アレイを発生することができなかった。
【0004】そこで本発明は、量産性が高く、広範囲に輝点アレイを発生できる輝点アレイ発生装置及びこれを用いた監視装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による輝点アレイ発生装置1は、例えば図2に示すように、可干渉性の光束を発生する光束発生手段5と;透明な部材の第1の面13aに複数のレンズ11の形成された2次元マイクロレンズアレイ10とを備え;前記光束が、第1の面13aとは異なる第2の面13bから前記部材に入射し、レンズ11のレンズ面12に入射し、レンズ面12で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置する。
【0006】このように構成すると、輝点アレイ発生装置1は、2次元マイクロレンズアレイ10を備えるので、量産性が高い輝点アレイ発生装置を提供することができ、前記光束が、第1の面13aとは異なる第2の面13bから前記部材に入射し、レンズ11のレンズ面12に入射し、レンズ面12で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置するので、輝点アレイを発生できる。
【0007】また請求項2に記載のように、請求項1に記載の輝点アレイ発生装置1では、レンズ面12に高反射処理11aを施すとよい。
【0008】上記目的を達成するために、請求項3に係る発明による輝点アレイ発生装置1は、例えば図2、図3に示すように、可干渉性の光束を発生する光束発生手段5と;透明な部材の第1の面13aに複数のレンズ11の形成された2次元マイクロレンズアレイ10と;レンズ11のレンズ面12に対向し、レンズ面12に近接して設けられた平面ミラー14とを備え;前記光束が、第1の面13aとは異なる第2の面13bから前記部材に入射し、レンズ面12に入射し、レンズ面12を透過し、平面ミラー14で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置する。
【0009】このように構成すると、輝点アレイ発生装置1は、2次元マイクロレンズアレイ10を備えるので、量産性が高い輝点アレイ発生装置を提供することができ、前記光束が、第1の面13aとは異なる第2の面13bから前記部材に入射し、レンズ面12に入射し、レンズ面12を透過し、平面ミラー14で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置するので、輝点アレイを発生できる。
【0010】また請求項4に記載のように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の輝点アレイ発生装置1では、レンズ面12への入射側に、光束発生手段5で発生された光束を反射または透過するビームスプリッタ15を備え;ビームスプリッタ15で反射または透過した光束がレンズ面12で反射するように構成するとよい。
【0011】上記目的を達成するために、請求項5に係る発明による輝点アレイ発生装置30は、例えば図6に示すように、可干渉性の光束を発生する光束発生手段5;透明な第1の平板の一方の面に複数のレンズ33の形成された第1の2次元マイクロレンズアレイ31と;透明な第2の平板の一方の面に、第1のマイクロレンズアレイ31の複数のレンズ33に対応する複数のレンズ34の形成された第2の2次元マイクロレンズアレイ32とを備え;第1の2次元マイクロレンズアレイ31と第2の2次元マイクロレンズアレイ32とを、前記対応するレンズ同士が対向するように近接して配置し;光束発生手段5を、前記発生した光束が、前記第1の平板の他方の面37の側から入射し、前記第2の平板の他方の面38の側から射出するように配置する。
【0012】このように構成すると、輝点アレイ発生装置30は、第1の2次元マイクロレンズアレイ31と、第2の2次元マイクロレンズアレイ32とを備えるので、量産性が高い輝点アレイ発生装置を提供することができ、第1の2次元マイクロレンズアレイ31と第2の2次元マイクロレンズアレイ32とを、前記対応するレンズ同士が対向するように近接して配置し;光束発生手段5を、前記発生した光束が、前記第1の平板の他方の面37の側から入射し、前記第2の平板の他方の面38の側から射出するように配置するので、輝点アレイを発生できる。
【0013】上記目的を達成するために、請求項6に係る発明による監視装置101は、例えば図10に示すように、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の輝点アレイ発生装置1と;輝点アレイ発生装置1により照明された監視対象物2を継続的に撮像する撮像手段111とを備える。
【0014】このように構成すると、輝点アレイ発生装置1と、輝点アレイ発生装置1により照明された監視対象物2を継続的に撮像する撮像手段111とを備えるので、量産性が高い監視装置101を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号または類似符号を付し、重複した説明は省略する。
【0016】図1は、本発明による第1の実施の形態である輝点アレイ発生装置1の模式的斜視図である。ここで、XY軸を平面2内に置くように、直交座標系XYZがとられている。図中Z軸上で平面2の上方には、輝点アレイ発生装置1が配置されている。輝点アレイ発生装置1は、平面2上に輝点アレイを投光している。
【0017】図2の模式的斜視図を参照して、輝点アレイ発生装置1について説明する。輝点アレイ発生装置1は、可干渉性の光束を発生する光束発生手段としての光束発生部5と、2次元マイクロレンズアレイ10(以下、単にレンズアレイ10という)とを備えている。可干渉性の光束は、典型的にはレーザーである。光束発生部5は、平行光束を発生するように構成されている。光束発生部5は、典型的には不図示のコリメータレンズを含んで構成される半導体レーザー装置であり、発生される平行光束は、レーザー光束である。
【0018】図3の模式図を参照して、レンズアレイ10について説明する。(a)は斜視図、(b)は正面図の左半分に断面を示した部分断面図である。レンズアレイ10は、例えば透明な部材としての平板の第1の面としての片面13aに、数10ミクロンの周期で、複数の同一焦点距離、同一開口の凸レンズ11が形成されたものである。形成するレンズ11の数は、例えば、レーザー光束径を2mmφ、レンズ11のピッチを20μmとすると、100×100=10000個程度あれば、レーザ光束をカバーできる。また、10×10個以下でも輝点アレイを発生することはできる。また、レンズのピッチは、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは10〜50μm程度である。また、第1の面は平面である。
【0019】ここでは、レンズアレイ10は、複数のレンズ11の表面12(以下単にレンズ面12という)に、さらに高反射処理を施したものを用いる。高反射処理は、典型的にはアルミコーティング11aである。このようにすると、レンズアレイ10は、レンズ11が平板の内側から見て(平板を構成する材料中から見て)凹面ミラーと同じ構成になるので、単に1枚の2次元マイクロレンズアレイに光を透過させた場合と比較して、容易にレンズ11の短焦点化、大口径比(NA値)化ができる。これにより、レンズアレイ10は、広範囲に輝点アレイを発生することができる。
【0020】また、図3(c)に示すように、レンズアレイ10は、レンズ面12にアルミコーティングを施すのではなく、レンズ面12に対して平板の外側に設けられた平面ミラー14を備えるようにしてもよい。このようにすると、レンズアレイ10は、光がレンズ11に2回入射することになるので、レンズ面12に高反射処理を施した場合と同様に、レンズ11の短焦点化が容易にできる。
【0021】なお、レンズアレイ10は、できるだけ隣接するレンズ11同士の間の隙間が小さいことが望ましい。したがって、レンズ11を直交格子状にならべるのであれば、開口形状は円形ではなく矩形にしてもよい。
【0022】図2に戻って、さらに輝点アレイ発生装置1について説明する。輝点アレイ発生装置1については、可干渉性の光束としてのレーザー光L1が、片面13aとは異なる第2の面としての他方の面13b(以下単に面13bという)から平板に入射する。入射したレーザー光L1が、平板内を進行し、レンズ11のレンズ面12に入射し、レンズ面12で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置する。これにより、レンズ面12で反射されたレーザー光L1は互いに干渉して輝点アレイを生成する。また、図3(c)で説明したように、平面ミラー14を備える場合には、レーザー光L1が、面13bから平板に入射し、レンズ面12に入射し、レンズ面12を透過して、平面ミラー14で反射するように、光束発生手段5を2次元マイクロレンズアレイ10に対して配置する。
【0023】また、輝点アレイ発生装置1は、レンズアレイ10のレンズ面12への入射側に、光束発生手段5で発生されたレーザー光L1を反射または透過するビームスプリッタ15を備えている。輝点アレイ発生装置1は、ビームスプリッタ15で反射または透過したレーザー光L1がレンズ面12で反射するように構成されている。
【0024】これにより、輝点アレイ発生装置1では、レーザー光L1は、レンズアレイ10に、Z軸の垂直方向に入射させることで、ビームスプリッタ15で反射し、レンズアレイ10に入射する。入射したレーザー光L1は、個々のレンズ11のレンズ面12で反射し、レンズ11の焦点で集光したのち、ビームスプリッタ15を透過して、球面波となって広がって行き、干渉して、発生した輝点アレイの投影面である平面2に、正方格子状に輝点アレイ10aが発生される。
【0025】図4の模式図を参照して、輝点アレイ発生装置の別の例を説明する。(a)は斜視図、(b)は上面図の一部を断面にした部分断面図である。本図の輝点アレイ発生装置は、図2の輝点アレイ発生装置1のレンズアレイ10と、ビームスプリッタ15とを一体に構成した場合である。この場合、レンズアレイ20は、透明な部材としての三角プリズム(2角が45°の直角プリズム)25の第1の面としての正面23aに複数のレンズ21を形成してある。第1の面は、平面である。また、複数のレンズ21は、図中、正面23aの中心部に、正面23aの面積の1/9程度に形成されているが、レーザー光束径と三角プリズムとの大きさの関係により適宜きめてよく、例えば、正面23aが5mm□であるプリズムに光束径2mmφのレーザー光を入射させる場合、4/25程度である。
【0026】またレンズアレイ10と同様に、レンズアレイ20は、複数のレンズ21の表面22(以下レンズ面22という)に、さらにアルミコーティング22aを施すようにする。さらに、レンズアレイ20は、斜面24にハーフミラー24aを形成する(以下斜面24をハーフミラー面24という)。実際には、後述の三角プリズム26を貼り付けることにより、ハーフミラーとして機能する。さらにレンズアレイ10と同様に、レンズアレイ20は、レンズ面22にアルミコーティングを施すのではなく、レンズ面22に対向して設けられた平面ミラーを備えるようにしてもよい。
【0027】さらに、レンズアレイ20は、三角プリズム25と同一形状の三角プリズム26を、ハーフミラー面24に斜面27を対応させて貼り付ける。このようにすることで、ハーフミラー面24での全反射を防ぐことができるだけでなく、レンズ面22で反射した光を面28から同一条件で射出することができる。
【0028】これにより、レンズアレイ20を用いた輝点アレイ発生装置1’では、レーザー光L1は、レンズアレイ20の第2の面としての対面23bからZ軸の垂直方向即ち対面23bに垂直に入射させる。入射したレーザー光L1は、三角プリズム内を進行し、ハーフミラー面24で反射し、レンズ面22に入射する。入射したレーザー光L1は、個々のレンズ21のレンズ面22で反射し、レンズ21の焦点で集光したのち、ハーフミラー面24及び斜面27を透過して、面28から出射され、球面波となって広がって行き、干渉して、投影面である平面2に、レンズアレイ10を用いた場合と同様に正方格子状に輝点アレイ10aが発生される。
【0029】また、図10の模式的断面図を参照して、別の実施の形態で用いるレンズアレイを説明する。この実施の形態では、2角が等しくない直角プリズムに複数のレンズ22’を形成している。本図の輝点アレイ発生装置は、図4の場合と同様に図2の輝点アレイ発生装置1のレンズアレイ10と、ビームスプリッタ15とを一体に構成した場合である。この場合、レンズアレイ20’は、透明な部材としての三角プリズム(2角が等しくない直角プリズム)25’の第1の面としての正面23a’に複数のレンズ21’を形成してある。
【0030】またレンズアレイ20と同様に、レンズアレイ20’は、複数のレンズ21’の表面22’(以下レンズ面22’という)に、さらにアルミコーティング22a’を施すようにする。さらに、レンズアレイ20’は、斜面24’にハーフミラー24a’を形成する。さらにレンズアレイ20と同様に、レンズアレイ20’は、レンズ面22’にアルミコーティングを施すのではなく、レンズ面22’に対向して設けられた平面ミラーを備えるようにしてもよい。
【0031】また、レンズアレイ20’は、三角プリズム25’と同一形状の三角プリズム26’を、ハーフミラー面24’に斜面27’を対応させて貼り付ける。
【0032】さらに、レンズアレイ20’は、正面23a’と対面23b’の一部を切り欠くことにより第2の面としての面29を形成する。本図では、正面23a’とハーフミラー面24’(斜面27’)とのなす角θを30°として示している。この場合には、正面23a’と面29とのなす角θを60°に形成する。これにより、レンズアレイ20’は、面29に対して垂直にレーザー光L1を入射させたときに、正面23a’に対して垂直にレーザー光L1を入射させることができる。
【0033】また、レンズアレイ20’は、一般には、θ=2θとなるように、面29を形成すれば、面29に対して垂直にレーザー光L1を入射させることにより、正面23a’に対して垂直にレーザー光L1を入射させることができる。
【0034】さらに、レンズアレイ20’は、レーザー光L1のレンズ面22’への入射方向の厚みを薄く形成できるので、レンズアレイ20と比較して、より小型化することができると同時に、レンズのNAを大きくとることができる。またこの場合は、面29にレーザー光L1を垂直に入射させることにより、投影面である平面2に、レンズアレイ20を用いた場合と同様に正方格子状に輝点アレイ10aが発生される。
【0035】また、図5の模式図に示すように、輝点アレイ発生装置1は、ビームスプリッタ15を備えずに、Z軸上に光束発生部5を設けるようにしてもよい。この場合、輝点アレイ発生装置1は、光束発生部5が、レンズアレイ10から射出された光の一部分を遮るので、発生される輝点アレイ10aの例えば中心部が欠けることになるが、より単純な構成とすることができる。
【0036】さらに、輝点アレイ発生装置1は、輝点アレイ10aが欠けない程度の位置に光束発生部5を設けるようにしてもよい(図中破線で表示)。この場合、輝点アレイ発生装置1は、光束発生部5より発生されるレーザー光L1のレンズアレイ10への入射角が、レンズアレイ10による輝点アレイの発生に差支えない程度例えば30°以内とする。
【0037】以上のように、輝点アレイ発生装置1は、既存のレンズアレイをそのまま用いることができ、またレンズアレイ10にアルミコーティング12aすることでレンズ11の短焦点化(高NA化)ができるので、量産性が高く、広範囲に輝点アレイを発生できる。
【0038】図6の模式図を参照して、本発明による第2の実施の形態である輝点アレイ発生装置30について説明する。輝点アレイ発生装置30は、図1で説明した輝点アレイ発生装置1と同様に、Z軸上で平面2の上方に配置され、平面2上に輝点アレイを投光する。
【0039】輝点アレイ発生装置30は、光束発生部5と、第1の2次元マイクロレンズアレイとしてのレンズアレイ31と、第2の2次元マイクロレンズアレイとしてのレンズアレイ32とを備えている。
【0040】また図7の部分断面図に示すように、輝点アレイ発生装置30は、透明な第1の平板の一方の面に複数のレンズ33の形成されたレンズアレイ31と、透明な第2の平板の一方の面に、レンズアレイ31の複数のレンズ33に対応する複数のレンズ34の形成されたレンズアレイ32とを、対応するレンズ同士が対向するように近接して配置する。レンズアレイ31、レンズアレイ32は、典型的には前述のレンズアレイ10と同様なものである。
【0041】輝点アレイ発生装置30は、光束発生部5を、発生したレーザー光L1が、第1の平板の他方の面即ちレンズアレイ31の他方の面37(以下単に面37という)の側から入射し、第2の平板の他方の面即ちレンズアレイ32の他方の面38(以下単に面38という)の側から射出するように配置するようにする。
【0042】これにより、輝点アレイ発生装置30では、レーザー光L1は、2枚のレンズアレイ31、32のレンズアレイ31の面37側からZ軸方向に入射させることで、個々の2枚のレンズ33、34の合成焦点で集光したのち、球面波となって広がって行き、干渉して、投影面である平面2に、正方格子状に輝点アレイ10a’が発生される。
【0043】以上のように、輝点アレイ発生装置30は、既存のレンズアレイをそのまま用いることができ、またレンズアレイ31とレンズアレイ32とを、互いのレンズ面35、36同士を対向させ、且つ対応するレンズ33、34同士が対向するように近接して配置することで短焦点化(高NA化)ができるので、量産性が高く、広範囲に輝点アレイを発生できる。
【0044】また以上で説明した輝点アレイ発生装置1または輝点アレイ発生装置30は、それぞれに用いるレンズアレイのレンズ面に波面精度の高いものを用いることで、光束発生部5で発生するレーザー光がさらに低出力なものを使用することができる。
【0045】さらに、以上で説明した輝点アレイ発生装置1または輝点アレイ発生装置30は、量産性が高く、広範囲に輝点アレイを発生できるので、輝点アレイの各々の輝点の移動を測定する装置例えば、監視対象領域内に存在する人物や物体の監視や、人物の呼吸等の検出を行なうことで人物の状態を監視する監視装置、物体の3次元形状を測定する測定装置等に用いた場合に有効である。以下、実施例として、輝点アレイ発生装置1を用いた、人物の呼吸等の検出を行なうことで人物の状態を監視する監視装置について説明する。
【0046】図8は、本発明による第3の実施の形態である監視装置101の模式的斜視図である。図中ベッド106上に監視対象物としての人物102が横たわって存在している。また、人物102の上には、さらに寝具103がかけられており、人物102の一部と、ベッド106の一部とを覆っている。
【0047】一方、人物102の腹部周辺直上には、輝点アレイ発生装置1により照明された人物102を継続的に撮像するための撮像手段としての撮像部111が設置されている。また人物102のおよそ足部又は頭部上方には(図示は足部上方の場合)、輝点アレイ発生装置1が設置され、人物102のおよそ腹部上の寝具103を中心に照明している。照明される範囲は、人物102の腹部、胸部、背部、および肩部が、就寝中に取りうる位置を網羅する範囲に設定するとよい。同様に、撮像部111による撮影領域の範囲も設定するとよい。
【0048】さらに、撮像部111と輝点アレイ発生装置1とは、撮像部111と輝点アレイ発生装置1を結ぶ軸と、ベッド106の中心線がおよそ平行になるように設置する。撮像部111と輝点アレイ発生装置1との設置場所は、例えば天井に設置するとよい。このように設置することで、人物102の周期的動き例えば呼吸を敏感に検出することができる。撮像部111は、複数の画素の配列された撮像素子を有するものであり、典型的にはCCDカメラである。
【0049】ここで、図9の概念的斜視図を参照して、撮像装置110について説明する。ここでは、判りやすく人物102を、直方体形状をした物体120として、輝点アレイ発生装置1により照明される面を平面121として説明する。さらに判りやすく、物体120の変化(動き)を、物体120の存在するときと存在しないときで説明する。
【0050】図中物体120が、平面121上に載置されている。XY軸を平面121内に置くように、直交座標系XYZがとられており、物体120はXY座標系の第1象限に置かれている。
【0051】一方、図中Z軸上で平面121の上方には撮像部111が配置されている。撮像部111の結像レンズ111aは、その光軸がZ軸に一致するように配置されている。結像レンズ111aが、平面121あるいは物体120の像を結像する撮像素子115の結像面115’(イメージプレーン)は、Z軸に直交する面である。結像面内115’にxy直交座標系をとり、Z軸が、xy座標系の原点を通るようにする。
【0052】平面121から結像レンズ111aと等距離で、結像レンズ111aからY軸の負の方向に距離dだけ離れたところに、輝点アレイ発生装置1が配置されている。物体120と平面121は、輝点アレイ発生装置1により輝点アレイ10aが照明される。
【0053】また、輝点アレイ発生装置1にレーザーのような略単一波長光源を用いる場合には、撮像部111は、この略単一波長の周辺部以外の波長の光を減光するフィルタ111bを備えるとよい。フィルタ111bは、典型的には光学フィルタであり、結像レンズ111aの光軸上に配置するとよい。このようにすると、撮像部111は、撮像素子115に受光する光のうち、輝点アレイ発生装置1より照射された光の強度が相対的にあがるので、外乱光による影響を軽減できる。
【0054】輝点アレイ発生装置1により平面121に投影された輝点アレイ10aは、物体120が存在する部分は、物体120に遮られ平面121には到達しない。ここで物体120が存在しなければ、平面121上の点121aに投射されるべき輝点は、物体120上の点120aに投射される。輝点が点121aから点120aに移動したことにより、また結像レンズ111aと輝点アレイ発生装置1とが距離dだけ離れているところから、結像面115’上では、点121a’(x,y)に結像すべきところが点120a’(x,y+δ)に結像する。即ち、物体120が存在しない時点と物体120が存在する時点とは、輝点がy軸方向に距離δだけ移動することになる。
【0055】また、撮像部111は、撮像素子115により得られた所定時間間隔の2フレームの画像の差分画像を生成する差分画像生成手段としての画像処理部114を備えるようにしてもよい。画像処理部114は、撮像素子115の各画素毎の差を取ることにより差分画像を生成する。所定時間間隔とは、物体120の細かい周期的動き即ち人物102の呼吸を監視するのに十分な間隔であり、例えば2〜5フレーム/秒程度であるが、さらに速く例えば10フレーム/秒以上であってもよい。撮像部111は、差分画像を生成することにより、例えば太陽光により、人物102以外の物による陰影が人物102にかかっていたり、外乱光による照明強度が、人物102の部分部分でばらつきがあったりしていても、そのような陰影やばらつきの影響を排除できる。
【0056】また、撮像部111は、撮像素子115として動体検出素子を用いてもよい。動体検出素子は、例えば撮像素子115の各画素で、フレームの画素値を記憶し、1フレームずれた最新のフレームの画素値との差を取り、その差を閾値処理して値を出力する機能(2値化処理機能)を持った素子で、信号伝達過程でのノイズの影響をうけることなく、輝点が移動した差分画像を生成することができる。
【0057】さらに撮像部111は、例えば上述の動体検出素子を用いた場合でも、レーザー光L1は、低出力レーザーでもよく、また、継続的に照射することができる。
【0058】監視装置101は、撮像部111より画像又は差画像を入力し、入力した画像の2フレーム間の輝点の移動から人物102の形状変化を抽出する。これにより、監視装置101は、この形状変化を追うことで、人物102の呼吸や動きの検出をすることができる。また、差画像を用いた場合、入力する差画像上には、移動した輝点のみが残っているので、処理が簡便になる。人物102の呼吸や動きの検出は、輝点の移動から輝点移動量を算出して、この変化から検出してもよいし、また輝点移動量から三角法により人物102までの距離変化から検出してもよい。また移動した輝点の画素値の累積を算出して、この変化から検出してもよい。
【0059】以上では、監視装置101は、ベッド106上の人物102の動きを検出する場合について説明したが、これに限定されて適用されるものではなく、例えばトイレや浴室等、監視領域が限定される場合に、特に有効に働くものである。
【0060】また監視装置101は、単純な画像処理で、人物102の姿勢や外乱光に対して影響を受けることなく人物の呼吸を確実に検出することができる。これにより、監視装置101は、高齢者や病人が危機的状況に陥った場合に、迅速な救急対応の実現が可能になる。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、可干渉性の光束を発生する光束発生手段と、透明な部材の第1の面に複数のレンズの形成された2次元マイクロレンズアレイとを備え、前記光束が、前記第1の面とは異なる第2の面から前記部材に入射し、前記レンズのレンズ面に入射し、該レンズ面で反射するように、前記光束発生手段を前記2次元マイクロレンズアレイに対して配置したので、量産性が高く、広範囲に輝点アレイを発生できる輝点アレイ発生装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区六番町6番地28
【出願日】 平成13年8月29日(2001.8.29)
【代理人】 【識別番号】100097320
【弁理士】
【氏名又は名称】宮川 貞二 (外3名)
【公開番号】 特開2003−66158(P2003−66158A)
【公開日】 平成15年3月5日(2003.3.5)
【出願番号】 特願2001−260257(P2001−260257)