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【発明の名称】 杭打船による杭打設位置の管理方法
【発明者】 【氏名】増田 稔
【住所又は居所】東京都千代田区四番町5 東亜建設工業株式会社内

【氏名】今村 一紀
【住所又は居所】東京都千代田区四番町5 東亜建設工業株式会社内

【氏名】永島 洋輔
【住所又は居所】東京都千代田区四番町5 東亜建設工業株式会社内

【要約】 【課題】斜杭の打設時に、杭芯の座標を常にリアルタイムで表示でき、施工管理が容易となる杭打船による杭打設位置の管理方法を提供する。

【解決手段】リーダの位置を適宜な手段により求めると共に、リーダ2と杭1との離間を少なくとも2個以上の杭・リーダ距離計14で測定して杭1傾斜を算出し、管理面上の杭芯の平面座標を算定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リーダの位置を適宜な手段により求めると共に、リーダと杭との離間を少なくとも2個以上配置した杭・リーダ距離計で測定して、リーダの傾斜と上記の杭・リーダ距離計の測定データから杭の傾斜を算出し、管理面上の杭芯の平面座標を算定した後、杭が打設されて上記杭・リーダ距離計で杭の傾斜が算出できなくなる前に、杭の先端位置を測定する杭深度計のデータから杭先端の座標を求め、それ以降は、杭がこの座標を通過するものと仮定し、杭のキャップの位置と当該座標から杭の傾斜を算出し、管理面での杭芯の座標を算定する杭打船による杭打設位置の管理方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に斜杭を杭打船により打設する際に有効な杭打船による杭打設位置の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、杭打船により斜杭を打設する際には、杭を沿わせて吊り下げるリーダと杭とは平行という前提で、リーダの位置を測定している。
【0003】この場合、図4のごとく杭1をハンマー4ごと吊っているリーダ2と杭1とは、ほぼ平行であるが、図5のごとく杭1を吊るのを解除して、杭1の先端を水底3に接地させると、杭打船5の船首が図中矢印L方向に浮き上がるので、リーダ2と杭1とは平行でなくなる。
【0004】この場合、杭1の打設位置は、杭打船4の位置をはかり、リーダ2の傾きを測って、リーダ2との相関位置を計算により算出している。
【0005】すなわち、杭1の打設位置は、リーダ2の位置だけを測り、杭1はリーダ2と平行であると仮定しており、厳密な施工管理が容易に行なわれないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、斜杭を打設する際に、杭芯の座標を常にリアルタイムで表示することができ、施工管理が容易となる杭打船による杭打設位置の管理方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、リーダの位置を適宜な手段により求めると共に、リーダと杭との離間を少なくとも2個以上配置した杭・リーダ距離計で測定して、リーダの傾斜と上記の杭・リーダ距離計の測定データから杭の傾斜を算出し、管理面上の杭芯の平面座標を算定した後、杭が打設されて上記杭・リーダ距離計で杭の傾斜が算出できなくなる前に、杭の先端位置を測定する杭深度計のデータから杭先端の座標を求め、それ以降は、杭がこの座標を通過するものと仮定し、杭のキャップの位置と当該座標から杭の傾斜を算出し、管理面での杭芯の座標を算定する杭打船による杭打設位置の管理方法からなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、図1は本発明の杭打船による杭打設位置の管理方法の一実施形態におけるイメージ配置側面図であり、図中の杭打船5の船首部に旋回可能に配設された架台20の上にはリーダ2が傾斜可能に配設されており、このリーダ2に沿わせて杭1がハンマー4と共に吊り下げられている。
【0009】なお、図1における杭打船5には操船室用CRT17と、ジャイロコンパス18とが配設されており、また上記架台20には旋回角度計19、船体傾斜計21および演算用パソコン22等が装備されている。
【0010】そこで、杭打船5の位置を測量するためのGPS測位システム8を2台設け、RTK−GPS基地局6に設けたデータ伝送装置7との間で各アンテナの位置を計測することで杭打船5の位置の座標を測量する。
【0011】次に、上記杭打船5の位置の座標からリーダ2の位置を算定するための必要な手段として、この実施形態においては、ジブ角度計9、アウトリーチ計10、クレーンリーダ距離計11、横方向の角度計12、リーダ傾斜計(2方向)13を配設しており、リーダ2の位置をこれらの機器で算定すると共に、リーダ2と杭1との離間を、少なくとも2個以上、例えばこの実施形態では4個配設した杭・リーダ距離計14で測定して、リーダ2の傾斜と上記複数の杭・リーダ距離計14のデータから杭1の傾斜を算出し、管理面上の杭芯の平面座標を算定する。
【0012】すなわち、図2の要部拡大概略図に示すごとく、リーダ2に取り付けた例えば超音波式等適宜な複数の杭・リーダ距離計14により、リーダ2から杭1までの離間を計測したデータから、リーダ2に対する杭1の傾斜を算出することになる。
【0013】次に、図3のごとく、杭1が海底地盤Bに打設されて複数の杭・リーダ距離計14よりも杭1が下方に行って、杭・リーダ距離計14で杭1の傾斜が算出できなくなる前に、杭1の先端位置を測定する図1に示す杭深度計16のデータから杭1の先端の座標を求め、それ以後は、杭1が上記の座標を通過するものと仮定し、杭1のキャップ15の位置と上記座標から杭1の傾斜を算出し、管理面での杭芯の座標を算定する。
【0014】なお、図2及び図3においては、海面をSで示し、位置管理面をCで示している。
【0015】以上に説明したこの実施形態の杭打設位置の管理方法において行なわれる計算の手順について以下に整理して説明する。
【0016】まず、2台のGPS測位システム8により、GPSアンテナの位置を測量し、リーダ傾斜計13(X、Y2方向)のデータ及び船体傾斜計21、ジブ角度計9、アウトリーチ計10等のデータをもとにリーダ2の頂部の位置(X、Y、Z)及び方向を求める。
【0017】次に、リーダ2の傾斜と2個以上の杭・リーダ距離計14のデータから杭1の傾斜を算出し、管理面上の杭芯の平面座標を算定する。
【0018】その後、杭1が打設されて2個の杭・リーダ距離計14で杭1の傾斜が算出できなくなる前に、杭深度計16のデータから杭1の先端の座標を求め、それ以後は、杭1がこの座標を通過するものと仮定し、杭深度計16によるキャップ15の位置と上記座標から杭1の傾斜を算出し、管理面での杭芯の座標を算定する。
【0019】なお、本実施形態では、杭打船の位置を2台のGPS測位システムによって測量しているが、自動追尾型測距測角機とジャイロコンパスによって行うことも可能であり、さらに、杭打船の位置を測量するための測定点も本実施形態に限定されず適宜設定することができる。
【0020】即ち、本発明の管理方法においては、杭1とリーダ2との離間を実際に測定することと、杭1が打設されて杭1の傾斜が算出できなくなる前に杭深度計16のデータから杭1の先端の座標を求め、それ以後は杭1がこの座標を通過するものと仮定し、管理面での杭芯の座標を求めることを特徴としたものである。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したごとく、本発明の杭打船による杭打設位置の管理方法によれば、斜杭を杭打船により打設する際に杭芯の座標を常にリアルタイムで表示することができ、従来に比べてより正確な打設を行なうことができると共に、施工管理が容易になる。
【出願人】 【識別番号】000219406
【氏名又は名称】東亜建設工業株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区四番町5
【出願日】 平成13年8月28日(2001.8.28)
【代理人】 【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
【公開番号】 特開2003−65759(P2003−65759A)
【公開日】 平成15年3月5日(2003.3.5)
【出願番号】 特願2001−258338(P2001−258338)