トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 面光源素子
【発明者】 【氏名】小田 雅春
【住所又は居所】神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三菱レイヨン株式会社東京技術・情報センター内

【氏名】千葉 一清
【住所又は居所】神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三菱レイヨン株式会社東京技術・情報センター内

【氏名】林 泰子
【住所又は居所】神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三菱レイヨン株式会社東京技術・情報センター内

【要約】 【課題】高い輝度を有するとともに、斑点パターン等の均一化処理を施すことなく光出射面内での均一な輝度分布が得られる面光源素子を提供する。

【解決手段】光源と、該光源に対向する少なくとも1つの側端面を光入射面とし、この光入射面と略直交する1つの面を光出射面とする導光体とを有し、導光体の光出射面およびその裏面の少なくとも一方の面が、光出射面での光の出射率が1.5〜3.5%であるような微細凹凸を全面に有する粗面から構成され、導光体のヘイズ値が20〜40%である面光源素子。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、該光源に対向する少なくとも1つの側端面を光入射面とし、この光入射面と略直交する1つの面を光出射面とする導光体とを有し、導光体の光出射面およびその裏面の少なくとも一方の面が、光出射面での光の出射率が1.5〜3.5%であるような微細凹凸を全面に有する粗面から構成され、導光体のヘイズ値が20〜40%であることを特徴とする面光源素子。
【請求項2】 前記導光体の長さ(L)と厚さ(t)の比(L/t)が150以下であることを特徴とする請求項1に記載の面光源素子。
【請求項3】 導光体の光出射面側に、少なくとも一方の面に多数のレンズ単位が平行して形成されたレンズ面を有するレンズシートが配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の面光源素子。
【請求項4】 前記レンズシートが、少なくとも一方の面に多数のプリズム形状のレンズ単位が平行に形成されたプリズム面を有するプリズムシートであることを特徴とする請求項3に記載の面光源素子。
【請求項5】 前記プリズムシートが、そのプリズム面が導光体の光出射面側となるように載置されていることを特徴とする請求項4に記載の面光源素子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノートパソコン、液晶テレビ等に使用される液晶表示装置を構成する面光源素子に関するものであり、さらに詳しくは、高い輝度を有するとともに、斑点パターン等の均一化処理を施すことなく光出射面内での均一な輝度分布が得られる面光源素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー液晶表示装置は、ノートパソコンや、液晶テレビあるいはビデオ一体型液晶テレビ等として種々の分野で広く使用されてきている。この液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部とから構成されている。バックライト部としては、液晶表示素子の直下に光源を設けた直下方式や導光体の側面に光源を設けたエッジライト方式があり、液晶表示装置のコンパクト化からエッジライト方式が多用されてきている。このエッジライト方式は、板状の導光体の側面部に光源を配置して、導光体の表面全体を発光させる方式のバックライトであり、いわゆる面光源素子と呼ばれるものである。
【0003】このような面光源素子では、アクリル樹脂板等の板状透明材料を導光体とし、その一端に配置された光源からの光を光入射面から導光体中に入射させ、入射した光を導光体の表面(光出射面)あるいは裏面に形成した光散乱部等の光出射機能を設けることにより、光出射面から面状に出射させるものである。しかし、導光体の表面あるいは裏面に光出射機能を均一に形成したものでは、光源から離れるに従って出射光の輝度が低下して、光出射面内における輝度が不均一となり、良好な表示画面が得られないものであった。このような傾向は、液晶表示素子の大型化に伴って顕著となり、10インチ以上の大型液晶表示装置においては実用に耐えうるものではなかった。特に、最近の液晶画面の大型化に伴い、ノートパソコンや液晶テレビ等に使用される液晶表示装置においては、その画面内での輝度分布は非常に高い均一性が要求されるものである。
【0004】このような面光源素子の輝度の不均一性という課題を解決するために、種々の提案がなされている。例えば、特開平1−24522号公報(特許文献1)には、導光体の光出射面に対向する裏面に光入射面から離れるに従って光拡散物質を密に塗布または付着させた光出射機能を設けた面光源素子が提案されている。また、特開平1−107406号公報(特許文献2)には、表面に光散乱物質からなる細かい斑点を種々のパターンで形成した複数の透明板を積層して導光体としたのもが提案されている。このような面光源素子においては、光散乱物質として酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料を使用しているため、光散乱物質に当たった光が散乱する際に光吸収等の光のロスが生じ、出射光の輝度の低下を招くため好ましくないものであった。
【0005】また、特開平1−244490号公報(特許文献3)や特開平1−252933号公報(特許文献4)には、導光体の光出射面上に出射光分布の逆数に見合う光反射パターンを有する出射光調整部材や光拡散板を配置した面光源素子が提案されている。しかし、このような面光源素子においても、出射光調整部材や光拡散板で反射した光の再利用ができないために光のロスが生じ、出射光の輝度の低下を招くものであった。
【0006】さらに、特開平2−17号公報(特許文献5)や特開平2−84618号公報(特許文献6)には、導光体の光出射面およびその裏面の少なくとも一方の面に多数のレンズ単位を形成したり、梨地面とするとともに、光出射面上にプリズムシートを載置した面光源素子が提案されている。しかし、このような面光源素子は、非常に高い輝度が得られるものの、光出射面における均一性の点では未だ満足できるものではなかった。
【0007】一方、出射光の輝度の均一化とともに光のロスを低減して輝度を高める面光源素子については、特開平6−18879号公報(特許文献7)に提案されているように、導光体の光出射面に多数のレンズ単位を形成したり、梨地面とするとともに、その裏面に粗面部分と平滑部分を粗面部分の割合が光源から離れるに従って増加するように形成するとともに、光出射面上にプリズムシートを載置した面光源素子が提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開平1−24522号公報【0009】
【特許文献2】特開平1−107406号公報【0010】
【特許文献3】特開平1−244490号公報【0011】
【特許文献4】特開平1−252933号公報【0012】
【特許文献5】特開平2−17号公報【0013】
【特許文献6】特開平2−84618号公報【0014】
【特許文献7】特開平6−18879号公報【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような面光源素子では、出射光の輝度の均一化と光のロスの低減を図れるものの、液晶表示装置等の表示装置として使用する場合に、液晶表示素子や表示板を通して導光体の裏面に形成した粗面部分と平滑部分とで形成されるパターンが観察され、画像の観察に支障をきたすものであった。また、導光体の表面に均一光出射機能を施すことは、導光体の生産性の観点からも好ましいものではない。
【0016】そこで、本発明は、高い輝度を有するとともに、斑点パターン等の均一化処理を施すことなく光出射面内での輝度の均一性に優れた面光源素子を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の面光源素子は、光源と、該光源に対向する少なくとも1つの側端面を光入射面とし、この光入射面と略直交する1つの面を光出射面とする導光体とを有し、導光体の光出射面およびその裏面の少なくとも一方の面が、光出射面での光の出射率が1.5〜3.5%であるような微細凹凸を全面に有する粗面から構成され、導光体のヘイズ値が20〜40%であることを特徴とするものである。
【0018】このような本発明の面光源素子は、導光体の光出射面からの光の出射率を特定の範囲とすることにより、面光源素子の光出射面内での輝度の均一化を図るとともに、粗面化した導光体表面のヘイズ値を特定の範囲とすることにより、面光源素子の輝度を高めるとともに、面光源素子の光出射面内での輝度の一層の均一化を図ることができるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の面光源素子を構成する導光体は、少なくとも1つの側端面を光入射面とし、この光入射面と略直交する1つの面を光出射面とする透明基板から構成される。このような導光体において、導光体中に入射した光は、臨界角以内の分布の光が導光体の面で反射を繰り返して導光体中を伝搬する。導光体の表面に粗面部分を形成した場合には、粗面部分に到達した光のうち粗面に対して臨界角を超える光は屈折して導光体の外へ出射し、臨界角以内の光は反射して導光体を伝搬する。これは、光の進行方向が、スネルの法則に従って媒体の屈折率と入射した面の法線に対する光の入射角によって決定されることによる。
【0020】図1に、凹凸形状を有する導光体表面での光の屈折および反射を模式的に示した。臨界角を超える入射角iで凹凸部の斜面に入射した光Aは、スネルの法則によりnsini=sini’(nは導光体の屈折率)の関係を満足する出射角i’で導光体外に出射する。一方、臨界角内である入射角kで入射した光Bは、角度k’(k’=k)で反射して導光体内を伝搬する。一旦、凹凸部分に入射して反射した光は、次に凹凸部分に入射する際に入射角が鋭くなるため、臨界角を超えやすくなり導光体外へ出射しやすくなる。
【0021】本発明者等は、面光源素子を構成する導光体において、ある点での光の出射強度(I)と光入射面端での出射光強度(I0 )との関係は、出射率(α)、光出射面端からの距離(L’)および導光体の厚さ(t)によって、実験的に次の(1)式で表されることを見出した。
【0022】
【数1】

(1)式から、導光体の長さ(L)と厚さ(t)が決定すれば、出射率(α)によって光出射面内での輝度の均一性が決定されることがわかる。なお、厚さtmmの導光体の出射率(α)は、導光体の光入射面端から20mm間隔で輝度の測定を行い、光入射面端からの距離(l)と輝度の対数のグラフから、その勾配(K(mm−1))を求めて、次の(2)式によって求められる。
【0023】
【数2】

本発明においては、輝度の均一性の尺度として、次の(3)式で示されるバラツキ度(R%)を用いて、面光源素子用導光体における輝度の均一性についての評価および検討を行った。バラツキ度(R%)は、導光体のほぼ中央部において光入射面端から5mm離れた点から対向する端部までの範囲内を20mm間隔で輝度測定を行い、測定輝度の最大値(Imax )、測定輝度の最小値(Imin )、測定輝度の平均値(Iav)を求め、次の(3)式によって求める。
【0024】
【数3】

その結果、出射率(α)とバラツキ度(R%)とは、導光体の長さ(L)と厚さ(t)に依存して特定の関係にあることが見出され、出射率(α)が大きくなるとバラツキ度(R%)はそれに伴って増加し、出射率(α)が一定であれば導光体の長さ(L)と厚さ(t)の比(L/t)が大きくなるに従ってバラツキ度(R%)も大きくなる。すなわち、一定の大きさの導光体においては、導光体の光出射面内での輝度の均一性(バラツキ度)は、導光体からの出射率(α)に依存するものであり、出射率(α)を制御することによって輝度の均一性を図れることがわかる。そこで、本発明においては、導光体の光出射面からの光の出射率(α)を1.5〜3.5%の範囲とすることによって、液晶表示装置用の面光源素子として、その光出射面における輝度のバラツキ度(R%)が小さく、十分な均一性を図ることができることを見出したものである。
【0025】これは、導光体の光出射面からの光の出射率(α)が1.5%未満であると、光出射面からの出射光の出射角(光出射面の法線に対する角度)が大きくなり、プリズムシート等の変角部材を使用しても十分に法線方向へ出射光を向けることができなくなるためであり、逆に、出射率(α)が3.5%を超えると、液晶表示装置等の面光源素子として輝度の均一性が損なわれるためである。好ましくは、出射率(α)が1.6〜3%の範囲であり、さらに好ましくは1.7〜2.7%の範囲である。導光体における輝度の均一性は、その用途によって異なるが、ノートパソコンや液晶テレビ等の液晶表示装置において使用される面光源素子としては、非常に高い均一性が要求され、そのバラツキ度(R%)が25%以下、好ましくは20%以下である。
【0026】さらに、本発明においては、表面を粗面化した導光体は、そのヘイズ値が20〜40%の範囲であることが必要である。これは、導光体の光出射面からの光の出射率を上記の範囲内とすることによって、輝度のバラツキ度(R%)の小さい、均一性に優れた面光源素子が得られるものの、このように出射率が比較的小さい場合には、導光体中を反射しながら往復する光の割合が高くなり、導光体から出射する光量自体が低下する傾向にあるために、面光源素子としての輝度を高めることが必要となる。そこで、本発明においては、導光体のヘイズ値が20〜40%の範囲となるような粗面処理を施すことによって、面光源素子としての輝度を高めるものである。導光体のヘイズ値が20%未満であると、粗面を構成する凹凸状態が小さくなり面光源素子としての輝度を十分に高めることができず、逆に、ヘイズ値が40%を超えると粗面を構成する凹凸状態が激しくなり、出射光に斑を生じたり、輝度の均一性が低下するためであり、好ましくは30〜40%の範囲である。
【0027】本発明の面光源素子を構成する導光体としては、その大きさは特に限定されるものではないが、本発明の効果をより顕著に発揮させるためには導光体の長さ(L)と厚さ(t)との比(L/t)が150以下の導光体として使用することが好ましい。L/tが150を超えると、導光体の出射率を制御しても光出射面内での輝度の均一性が十分に図れない傾向にあるためであり、さらに好ましくは130以下、より好ましくは80以下の範囲である。
【0028】本発明において、導光体としては、ガラスや合成樹脂等の透明板状体を使用することができる。合成樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の高透明性の種々の合成樹脂を用いることができ、この樹脂を押出成形、射出成形等の通常の成形方法で板状体に成形することによって導光体を製造することができる。特に、メタクリル樹脂が、その光線透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性にも優れており、導光体用材料として最適である。このようなメタクリル樹脂とは、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であることが好ましい。また、導光体中には、必要に応じて光拡散剤や微粒子等を混入してもよい。
【0029】導光体の表面を粗面化する加工方法としては、出射率(α)およびヘイズ値が特定の範囲となれば特に限定されるものではないが、例えば、化学エッチング、バイド切削、レーザー加工等によってレンズパターンを形成した金型等を用いて、透明基板を加熱プレスしたり、射出成形によって形成する方法、導光体をエッチング、バイト切削、レーザー加工等によって直接加工する方法等が挙げられる。
【0030】本発明の面光源素子は、図2に示したように、上記のような導光体1の一方の端部に蛍光灯等の光源2を配置し、光出射面と対向する裏面には、反射フィルム等によって反射層4が形成される。光源2から導光体1へ有効に光を導入するために、光源2および導光体1の光入射面を内側に反射剤を塗布したケースやフィルムで覆うように構成される。また、導光体1としては、板状、くさび状、船型状等の種々の形状のものが使用できるが、特に、光源から離れるに従って厚さが薄くなるくさび状等の導光体が輝度の均一性の観点から好ましい。
【0031】本発明の面光源素子においては、通常、導光体1からの出射光の出射方向は、法線方向からずれた方向となるため、法線方向から観察を行うような用途に使用する場合には、導光体1の上にレンズシート3を載置する等の手段を講じて、出射光を法線方向に変角することが好ましい。この場合、使用されるレンズシート3としては、少なくとも一方の面に多数のレンズ単位が平行に形成されたレンズ面を有するものである。形成されるレンズ形状は、目的に応じて種々の形状のものが使用され、例えば、プリズム形状、レンチキュラーレンズ形状、波型形状等が挙げられる。レンズシート3のレンズ単位のピッチは20μm〜5mm程度とすることが好ましく、プリズムシートを使用する場合には、そのプリズム頂角は導光体からの出射光の出射角によって適宜選定されるが、一般的には50〜120゜の範囲とすることが好ましい。また、プリズムシートの向きについても、導光体からの出射光の出射角によって適宜選定され、レンズ面が導光体側となるように載置してもよいし、逆向きに載置してもよい。特に、導光体の光出射面からの光の出射率(α)が1.5〜3.5%程度である場合には、光出射面からの出射光が法線に対して比較的大きな角度で出射するため、面光源素子からの出射光を略法線方向とするためには、プリズム頂角が55〜70゜程度のプリズム列を形成したプリズムシートを、プリズム面が導光体の光出射面側となるように載置することが好ましい。
【0032】本発明のレンズシート3は、可視光透過率が高く、屈折率の比較的高い材料を用いて製造することが好ましく、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。中でも、レンズシートの耐擦傷性、取扱い性、生産性等の観点から活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましい。また、レンズシートには、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料、拡散剤等の添加剤を添加することもできる。レンズシートを製造する方法としては、押出成形、射出成形等の通常の成形方法が使用できる。活性エネルギー線硬化型樹脂を用いてレンズシートを製造する場合には、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の透明樹脂からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂によってレンズ部を形成する。まず、所定のレンズパターンを形成したレンズ型に活性エネルギー線硬化型樹脂液を注入し、透明基材を重ね合わせる。次いで、透明基材を通して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化型樹脂液を重合硬化して、レンズ型から剥離してレンズシートを得る。
【0033】本発明の面光源素子においては、上記したようなレンズシートの他に、拡散シート、カラーフィルター、偏光膜等、光学的に光を変角、集束、拡散させたり、その光学特性を変化させる種々の光学素子を使用することができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明する。◇輝度の測定導光体の冷陰極管にインバーター(TDK社製CXA−M10L)を介して直流電源に接続し、DC12Vを印加して点灯させた。面光源素子を測定台に載置し、輝度計(ミノルタ社製nt−1゜)の中心線に対して面光源素子が垂直となり、測定円が直径8〜9mmとなるように測定距離を調整した。次いで、冷陰極管のエイジングを30分間以上行った後、輝度の測定を行った。測定は、光源近傍の5mmを除いた部分を20mm×20mmの領域に区分し、輝度計の測定円の中心を各領域の中心と一致させて各領域の輝度を測定し、これらの平均値を法線方向の輝度とした。
【0035】バラツキ度(R%)面光源素子の中央部の光源側から他端面に至る各領域での輝度の測定値から、前記式(3)に基づいて算出した。
【0036】出射率(α)面光源素子の中央部の光源側から他端面に至る各領域での輝度の測定値から、前記式(2)に基づいて算出した。
【0037】ヘイズ値導光体を、反射・透過率計(村上色彩技術研究所社製HR−100)を用いて、光出射面または裏面に平行光線を入射させ、全光線透過率(Tt)と拡散光線透過率(Td)を測定して、次の式(4)によってヘイズ値(H)を求めた。
【0038】
【数4】

実施例1鏡面仕上げをしたステンレス板の表面を、粒径125〜149μmのガラスビーズ(不二製作所社製FGB−120)を用いて、ステンレス板から吹付けノズルまでの距離を10cmとして、吹付け圧力4Kg/cmでブラスト処理を行った。このステンレズ板を型として、厚さ3mm、180mm×240mmの透明アクリル樹脂板の一方の表面に熱転写によって粗面を転写し導光体とした。得られた導光体のヘイズ値を測定して、その結果を表1に示した。
【0039】得られた導光体の240mmの一つの端面および180mmの二方の端面に銀蒸着したPETフィルムを粘着加工して貼り付け、粗面化した光出射面と対向する裏面に銀蒸着したPETフィルムをテープ止めして反射面を形成した。導光体の残りの240mmの一つの端面に直管型の蛍光灯(松下電器産業社製KC130T4E、4mmφ×130mm)を設置し、導光体の光出射面上にPETフィルムに屈折率1.53のアクリル系紫外線硬化樹脂で、頂角63゜、ピッチ50μmのプリズム列を平行に多数形成したプリズムシートを、プリズム面が導光体の光出射面側に向くように載置して面光源素子とした。得られた面光源素子の出射率(α)、法線輝度、バラツキ度(R%)を求めて表1に示した。
【0040】実施例2透明アクリル樹脂板として、240mmの一端の厚さが3mmで、他端の厚さが1mmのくさび状のものを用いた以外は、実施例1と同様にして導光体を得た。得られた導光体のヘイズ値を測定して、その結果を表1に示した。得られた導光体の厚さ3mmの端面側に直管型の蛍光灯を設置した以外は、実施例1と同様にして面光源素子を組み立てた。得られた面光源素子の出射率(α)、法線輝度、バラツキ度(R%)を求めて表1に示した。
【0041】比較例1ブラスト処理の吹付け圧力を2Kg/cmとした以外は、実施例1と同様にして導光体を得た。得られた導光体のヘイズ値を測定して、その結果を表1に示した。また、得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源素子を組み立てた。得られた面光源素子の出射率(α)、法線輝度、バラツキ度(R%)を求めて表1に示した。
【0042】比較例2ブラスト処理のガラスビーズとして粒径74〜88μm(不二製作所社製FGB−200)を用いた以外は、実施例1と同様にして導光体を得た。得られた導光体のヘイズ値を測定して、その結果を表1に示した。また、得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源素子を組み立てた。得られた面光源素子の出射率(α)、法線輝度、バラツキ度(R%)を求めて表1に示した。
【0043】比較例3ブラスト処理のガラスビーズとして粒径53〜62μm(不二製作所社製FGB−300)を用い、吹付け圧力を5Kg/cmとした以外は、実施例1と同様にして導光体を得た。得られた導光体のヘイズ値を測定して、その結果を表1に示した。また、得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源素子を組み立てた。得られた面光源素子の出射率(α)、法線輝度、バラツキ度(R%)を求めて表1に示した。
【0044】比較例4吹付け時間を約半分とした急速ブラスト処理を行った以外は、実施例1と同様にして導光体を得た。得られた導光体のヘイズ値を測定して、その結果を表1に示した。また、得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源素子を組み立てた。得られた面光源素子の出射率(α)、法線輝度、バラツキ度(R%)を求めて表1に示した。
【0045】
【表1】

表1から明らかなように、本発明の実施例1〜2の面光源素子では、光出射面内での輝度のバラツキ度(R%)が20%以下と均一性に優れており、法線輝度も高く、液晶表示装置の面光源素子として十分に実用可能なものであった。一方、導光体のヘイズ値が小さい比較例1の面光源素子では、法線輝度が低いものであった。また、導光体のヘイズ値が大きい比較例2の面光源素子では、光出射面内での輝度のバラツキ度(R%)が大きく、液晶表示装置の面光源素子として輝度の均一性が十分なものではなかった。導光体のヘイズ値および出射率(α)の大きい比較例3の面光源素子では、光出射面内での輝度のバラツキ度(R%)が非常に大きく、液晶表示装置の面光源素子として輝度の均一性が十分なものではなかった。さらに、出射率(α)の大きい比較例4の面光源素子では、法線輝度が低いものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明は、導光体の光出射面およびそれと対向する裏面の少なくとも一方の面を、出射率が1.5〜3.5%である粗面で構成するとともに、導光体のヘイズ値を20〜40%とすることによって、高い輝度を有するとともに、斑点パターン等の均一化処理を施すことなく光出射面内での均一な輝度分布が得られ、ノートパソコン、液晶テレビ等に使用される液晶表示装置として適した面光源素子を提供できるものである。
【出願人】 【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
【住所又は居所】東京都港区港南一丁目6番41号
【出願日】 平成8年7月16日(1996.7.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−297124(P2003−297124A)
【公開日】 平成15年10月17日(2003.10.17)
【出願番号】 特願2003−26179(P2003−26179)