| 【発明の名称】 |
ライトガイド用光源装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】林 淳 【住所又は居所】静岡県浜松市大久保町1509番地 日星電気株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】結露を防止するとともに、断熱性を改善し、照射効率および照射安定度に優れるとともに、経年変化にも対応したライトガイド用光源装置を提供する。
【解決手段】温度制御素子(3)を取り付けた複数個の発光素子(LED)群(1a〜1e)を真空透明容器(4)内に設置するとともに、発光素子(LED)固定基板(2)に温度センサ(5)を設け、発光素子(LED)群(1a〜1e)の光度が最大となるよう温度制御素子(3)にて発光素子(LED)群(1a〜1e)の表面温度を所定温度に冷却または加熱する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数個の発光素子(LED)および該発光素子に付設され、これを所定温度に冷却又は加熱する温度制御素子が、真空または乾燥ガスを封入した透明容器内に設置されていることを特徴とするライトガイド用光源装置。 【請求項2】 該温度制御素子がペルチエ素子である請求項1に記載のライトガイド用光源装置。 【請求項3】 該所定温度が−10℃〜+5℃である請求項1または請求項2に記載のライトガイド用光源装置。 【請求項4】 該発光素子の出射面に対峙する透明容器壁の部分がレンズあるいは凹面鏡からなる集光器として構成され、これにより該発光素子の出射光が該集光器を介してライトガイドに入射するようにした請求項1〜3のいずれかに記載のライトガイド用光源装置。 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のライトガイド用光源装置にライトガイドが併設された光源装置において、該ライトガイドに入射する入射光の光度を測定する光度センサおよび、該光度センサの出力と設定光度との比較を行ない、該温度制御素子に流す電流を制御してライトガイドに入射する光度を該設定光度に維持するための光度制御回路を備えたことを特徴とする光源装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光源として発光素子(LED)を使用したライトガイド用光源装置に関し、さらに詳しくは、該LEDの発光特性を最大限に発揮させるための改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、LEDを温度制御素子にて冷却または加熱するようにした光源装置は知られている。(特開2001−346002号公報参照)本発明者らは、上記の光源装置に関して種々の実験を重ねていく過程で、興味ある現象に遭遇した。それは、LEDと温度制御素子の保護の視点から、これらを透明容器に収納した状態で、LEDを温度制御素子にて長期間に亘って冷却または加熱するうちに、ときとして、LEDからの出射光の光路が遮られ、出力光の光度が低下してくるということである。このことは、発光素子としての将来を嘱望されているLEDにとって多大の影響を与えることは必至であり、是非とも解決されるべき問題でもある。また、上記の光源装置では、温度センサでLEDの表面温度を測定し、設定温度との比較を行なった上で、該設定温度になるように温度制御回路により該表面温度を制御しているものの、LEDの経年変化については何等考慮されていない。したがって、該経年変化により、実使用中のLEDの光度(照度)が変化してしまうという問題は未解決のまま放置されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の第一の課題は、LEDからの出射光の光路が、該LEDを収容する透明容器壁で遮られることがないばかりか光の進路も変わることのなく、もって照射効率および照度安定度に優れたライトガイド用光源装置を提供することにある。さらに、本発明の第二の課題は、LED自体の経年変化による光度変化にも対応したライトガイド用光源装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、先ず、第一の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のような注目すべき事象が潜在していることを知った。この事象とは、LEDの発光量が効果的に発揮される温度すなわちLED自体の表面温度は−10℃〜+5℃程度と低温サイドにあることから、LED周囲の外気温度とLEDの表面温度との温度差が大きくなり、その結果、空気中の水分が結露して、LEDの表面に水滴が付着すること;そしてこの水滴が、LEDの出射光路の遮蔽さらには光路変更に起因しているということである。このことを踏まえて、本発明者らは、LEDを真空状態に維持するかまたは乾燥ガスを封入した透明容器内に設置し、結露を無くすことにより従来の問題を解消するに至った。また、第二の課題は、ライトガイド用光源装置に併設されるライトガイドの入射端面近傍に光度センサを設けて該光度センサの出力と設定光度との比較を行ない、ライトガイドに入射する光度が一定となるように、温度制御素子に流す電流を制御する光度(光量)制御回路を採択することにより解決される。 【0005】かくして、本発明によれば、複数個の発光素子(LED)および該発光素子に付設され、これを所定温度に冷却又は加熱する温度制御素子が、真空または乾燥ガスを封入した透明容器内に設置されていることを特徴とするライトガイド用光源装置さらには、前記のライトガイド用光源装置に併設されたライトガイドに入射する入射光の光度を測定する光度センサおよび、該光度センサの出力と設定光度との比較を行ない、該温度制御素子に流す電流を制御してライトガイドに入射する光度を該設定光度に維持するための光度制御回路を備えたことを特徴とする光源装置が提供される。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明を、温度制御素子としてペルチェ素子を取付けた複数個のLEDを透明容器内に設置した例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の光源装置の一例を示す略線図である。図2は、本発明で使用するLEDの周囲温度と光度との関係を示す特性図である。図3は、本発明の他の態様を示す略線図である。図1において、(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)は光源となる複数個のLED(以下、LED群と称する)、(2)はLED群を取付固定する発光素子固定基板、(3)はLED群を冷却または加熱するための温度制御素子としてのペルチェ素子、(4)はLED群を収納する真空透明容器、(5)はLED群の表面温度を測定する温度センサ、(6)はLED群およびペルチェ素子(3)に電流を供給する電源回路、(7)は温度センサ(5)の出力を基にLED群の光度が最大となるようLED群の表面温度を一定温度に冷却または加熱する温度制御回路、(8)はLED群の光を照射部へ導光するための、多数本の光ファイバ素線を束ねて構成したライトガイド、(9)はLED群の光を集光するためのレンズまたは凹面鏡からなる集光器である。さらに、図3において、(10)はライトガイドの入射端でのLEDの入射光度を測定する光度センサ、(11)は該光度センサ(10)の出力を基に該光度センサの出力と設定光度との比較を行ない、ライトガイド(8)に入射する光度を一定に維持するために、温度制御素子(3)に流す電流を制御する光度(光量ないしは照度)制御回路である。 【0007】本発明で特徴的なことは、光源となるLED群を真空透明容器(4)内に収納したことにある。こうすることにより、例え、周囲の外気温度とLED群の表面温度との温度差が大きくなっても、LED群の表面には結露が生じないので、急激に出射光量が低下するという問題が解消できる。同時に、光度が最大となるような温度に、LED群を冷却又は加熱できるので、真空による断熱効果も加わり、照射効率が上がる。 【0008】以下、この点について、さらに詳細な説明をする。まず、図2ではLEDの極く標準的な温度特性を示している。同図では、室温(25℃)を基準に相対値で示してあり、例えば、LEDの表面温度が65℃になると、室温(25℃)の場合より、光度が20%低下するのが読み取れる。さらに、LEDの表面温度が−10℃の場合と度が65℃の場合とを比較すると、後者の場合は光度が40%低下することになる。ちなみに、LEDの種類によっては、20度温度が下がると光度が2倍になるものもある。そこで、本発明では、図2に示すような、LEDの光度特性に着目し、光度が最大となるように温度制御素子(3)にてLEDを所定温度に冷却あるいは加熱する。このときの冷却あるいは加熱温度は、図2の特性図より、−10℃〜5℃、特に−5℃から0℃の範囲が望ましい。なぜなら、低温が良いからと言って、−10℃以下の極端な低温に保つのは、LEDの半導体としての作動が不安定になったり、能力の大きな温度制御素子が必要となり、コスト上およびスペース上からも好ましくない。ここで、従来のように、ただ単に温度制御素子(3)にてLED群を冷却または加熱したのでは、前述したように、周囲の外気温度とLED群の表面温度との温度差が大きくなると、空気中の水分がLED表面に結露となって付着してしまう。したがって、せっかく光度を上げようとしても、結露による水滴がLEDからの出射光を遮ってしまい、急激に光度を低下させてしまう。そして、一旦、結露が生じた場合には水滴が無くなるまで、この状態は続き、光源としての機能が低下し、使用上重大な問題が生じてしまう。以上のことを踏まえて、本発明では、結露を防止ながらLEDの光度を最大限に維持する方策として、LED群を真空または乾燥ガスを封入した透明容器(4)内に設置するものである。ここで、真空の程度は0.0005Pa〜0.01Paが望ましい。他方、乾燥ガスの場合は0℃付近で液化しない窒素ガス等の水分を含まない不活性ガスが望ましい。前者の真空の場合には、断熱効果があるので、LED群から伝導する熱の移動を押さえることができ、冷却効率(または加熱効果)も向上する。真空容器(4)としては、例えばガラス、透明樹脂等、光の透過度に優れ、強度に優れた材質のものであれば各種のものが選択できる。次に、LED群を冷却または加熱するための温度制御素子としてのペルチェ素子(3)の能力としては、使用するLED群の容量(w数)、すなわち個数、使用電流、および使用環境(周囲温度)に応じて適切な容量(w数)とすれば良い。通常は、5W〜30W程度の容量のペルチェ素子が使用される。また、LED群及びペルチェ素子(3)に駆動電流を供給する電源回路(6)は一般的な直流電源回路を使用すればよい。本発明で使用する温度センサ(5)としては、サーミスタ等の温度センサを用いればよい。この温度センサ(5)は、LED群を取付固定する発光素子固定基板(2)の端部に取り付ければよい。そして、該発光素子固定基板(2)は、LED群の表面温度を正確に測定できるようにするため、あるいはペルチェ素子(3)からの熱をLED群に有効に伝導するために、セラミック等の熱伝導性に優れた材料からなるものを使用することが望ましい。温度制御については、それ自体周知の温度制御回路(7)により、LED群の表面温度が所定温度になるようペルチェ素子(3)に流す電流を加減するように、フィードバック制御すればよい。本発明によれば、LED群の素子一個当りの光度が最大となるので、同一光度を得るのに、従来より、少ない素子数で済み、しかも光源の照射効率が向上するとともに光源のスペースも削減できる。 【0009】本発明では、さらに、ライトガイド(8)への入射効率を改善するため、図3に示すように真空容器(4)の外部あるいは真空容器(4)と一体に集光器(9)として公知のレンズや凹面鏡を設けてもよい。さらに、LED群の経年変化に因リ光量が低下した場合、あるいは温度制御素子(ペルチェ素子)(3)の冷却能力が低下した場合の対応策としては、図3に示すようにライトガイド(8)の入射端面近傍に光度センサ(10)を設けて該光度センサ(10)の出力と設定光度との比較を行ない、ライトガイド(8)に入射する光度を一定とするよう温度制御素子(ペルチェ素子)(3)に流す電流を制御する光度制御回路(11)を追加すればよい。こうすることで、LED群の光度が、いっそう安定するとともに、LED群の経年変化に因リ光量が低下した場合や温度制御素子(ペルチェ素子)(3)の冷却能力又は加熱能力が低下した場合においても一定の光度が得られる。さらには、本発明ではLED群を0℃付近という室温(25℃)よりもかなり低い温度で駆動しているので、半導体である素子の寿命が伸びるという、副次的な効果も期待できる。 【0010】以下に、本発明のライトガイド用光源装置の具体例を図1の場合について示す。LED群を構成する各発光素子(SLA−560LT(ローム社製)、発光波長660nm)に50mAの電流を流す。上記の発光素子37個をセラミック基板(厚み3mm、1辺50mmの正方形)上に配置して光源とする。温度制御素子としてはペルチェ素子を採用し、上記のLED群の表面温度が0℃になるよう温度制御しながら冷却・加熱した。なお、光源装置の運転時間は500時間とした。このときのペルチェ素子の容量は、最大吸熱量が10w、駆動電圧がDC3V、電流容量が7Aである。また、真空容器としては、透明強化ガラス(厚み1mm)を使用し、真空度は0.005Paとした。この結果、表面温度0℃におけるLED群の総輝度は、表面温度が60℃の時と比較して85%も向上し、大幅な輝度の改善が実現できた。しかも、500時間運転中に何ら結露を生ぜず、出射光量に変化がなく安定した輝度が得られた。 【0011】 【発明の効果】本発明では、LED群を真空容器内で温度制御素子により冷却あるいは加熱するという構成を採ることにより、結露の懸念なく大幅な光度向上が得られるという顕著な効果が奏される。さらに、これまでは光度安定性に関して全く注視されていなかったライトガイドの面からの解決策も採り入れて、該ライトガイドに光度センサ(10)や光度制御回路(11)を付加するので、発光素子や温度制御素子の経年変化にも対応でき、より高精度な光度安定性が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000226932 【氏名又は名称】日星電気株式会社 【住所又は居所】静岡県浜松市大久保町1509番地
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| 【出願日】 |
平成14年3月28日(2002.3.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−297123(P2003−297123A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月17日(2003.10.17) |
| 【出願番号】 |
特願2002−93219(P2002−93219) |
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