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【発明の名称】 照明器具及び照明方法
【発明者】 【氏名】團野 直子
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】辻 秀敏
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】秦 俊博
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【要約】 【課題】半覚醒時にトイレに入室する際、使用者を覚醒させるような光刺激を使用者に与えないよう眩しさを抑え、使用者の半覚醒状態を保つこと、またその際トイレ室内の明るさを確保すること、を目的とする。

【解決手段】カバーは少なくとも2種類の透過率を持つ部分によって構成され、トイレ空間への出入口方向に向かったカバー部分の光の透過率を、カバーの他の部分の光の透過率よりも低くした。もしくはカバーとは別体に光の透過率を低減する光透過部を設け、その光透過部をトイレ空間への出入口方向に向けて取り付けた。そのためトイレ室内への明るさを確保したうえで、トイレ入室時視野に入る眩しさを緩和することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トイレ空間に設置し、光源と光源を包囲するカバーとから成る照明器具において、前記カバーは少なくとも2つ以上の異なる光の透過率を持つ部分によって構成され、トイレ空間への出入口方向に向かったカバー部分の光の透過率が、カバーの他の部分の光の透過率よりも低いことを特徴とする照明器具。
【請求項2】 請求項1記載の照明器具において、前記照明器具は、天井面に取り付けられ、前記カバーが光源の周囲を水平方向に回動可能であることを特徴とする照明器具。
【請求項3】 トイレ空間に設置し、光源と、光源を包囲し透光性を有するカバーとから成る照明器具において、前記照明器具は前記カバーとは別に光の透過率を低減する光透過部を有し、該光透過部がトイレ空間への出入口方向に向けて取り付けられることを特徴とする照明器具。
【請求項4】 請求項3記載の照明器具において、光源から発せられ前記光透過部を透過する単位面積当たりの光量は、前記カバーを透過する単位面積当たりの光量より少ないことを特徴とする照明器具。
【請求項5】 請求項3又は4に記載の照明器具において、前記光透過部が水平方向に回動可能であることを特徴とする照明器具。
【請求項6】 請求項3乃至5の何れかに記載の照明器具において、前記光透過部は鉛直方向の位置調整が可能であることを特徴とする照明器具。
【請求項7】 請求項2又は5又は6の何れかに記載の照明器具において、前記カバーの回動を固定する固定手段を設けたことを特徴とする照明器具。
【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の照明器具において、前記透過率の低い部分もしくは光透過部は、光源を水平方向に包囲する位置に設けられたことを特徴とする照明器具。
【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載の照明器具において、前記透過率の低い部分もしくは光透過部が、ハーフミラーであることを特徴とする照明器具。
【請求項10】 請求項1乃至8の何れかに記載の照明器具において、前記透過率の低い部分もしくは光透過部に、通電により透過率を制御する手段を用いたことを特徴とする照明器具。
【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載の照明器具において、反射材を備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項12】 請求項11記載の照明器具において、前記照明器具は、天井面に取り付けられ、前記反射材による反射光が鉛直下向きになるように反射材を備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項13】 請求項1乃至12の何れかに記載の照明器具の照明器具において、前記光源が点状光源であることを特徴とする照明器具。
【請求項14】 請求項1乃至13の何れかに記載の照明器具において、前記照明器具の点灯状態を制御可能としたことを特徴とする照明器具。
【請求項15】 請求項14記載の照明器具において、前記照明器具は、所定の明るさまで徐々に明るくしたことを特徴とする照明器具。
【請求項16】 請求項14記載の照明器具において、前記照明器具を減光点灯したことを特徴とする照明器具。
【請求項17】 請求項14乃至16の何れかに記載の照明器具において、予め設定された時刻になると所定時間の間のみ点灯状態が切り替わることを特徴とする照明器具。
【請求項18】 請求項14乃至17の何れかに記載の照明器具において、前記照明器具は明るさセンサを備えており、前記明るさセンサの周辺が所定の明るさ以上と所定の明るさ未満の場合とにおいて、前記照明器具の点灯状態が切り替わることを特徴とする照明器具。
【請求項19】 請求項1乃至18の何れかに記載の照明器具において、人体検知センサを備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項20】 トイレ空間の照明方法において、前記トイレ空間に設置される照明器具により、トイレ空間内よりもトイレ空間の出入口側へ照射される光量を低減させることを特徴とする照明方法。
【請求項21】 請求項1乃至19の何れかに記載の照明器具において、前記照明器具を備えたことを特徴とするトイレ或はユニットトイレ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレに取り付ける照明器具、及びその照明器具が取り付けられたトイレまたはユニットトイレに関する。
【0002】
【従来の技術】図14は、従来のトイレ用照明器具02で、ランプ11はボール電球ホワイト60Wで、ランプのソケット(図示せず)を内蔵した本体12がトイレの天井100に取り付けられ、ランプからの拡散光がトイレ内全体に照射されている。点灯スイッチはトイレ室外の壁に設置され(図示せず)、入室時にスイッチを入れ、退室時に消すものである。
【0003】図15は従来のトイレ用照明器具02の異なる例で、ランプ11とランプのソケット(図示せず)を内蔵しカバー13を固定した本体12がトイレの天井100に取り付けられ、ランプからの光はカバーを介して拡散光となり、トイレ内全体に照射されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のトイレ用照明器具が取り付けられているトイレ空間では、夜間あるいは睡眠中などに尿意を催して半覚醒状態でトイレに行く場合、トイレに入室する際光源が直接視野に入ることで使用者が刺激を受けて覚醒してしまい、用済み後寝室に戻ってもなかなか寝付けず、再度睡眠状態に至るまで時間を要するという問題があった。
【0005】また、光源が直接視野に入らないようカバーをつけたタイプでは、カバーの透過率を低くするとトイレ室内の照度が落ち、暗くなってしまう一方で、カバーの透過率を高くすると、眩しさが十分に緩和できないという問題があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、半覚醒時にトイレに入室する際、使用者を覚醒させるような光刺激を使用者に与えないよう眩しさを抑え、使用者の半覚醒状態を保つこと、またその際トイレ室内の明るさを確保する照明器具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明では、光源と光源を包囲するカバーとから成る照明器具において、前記カバーは少なくとも2つ以上の異なる光の透過率を持つ部分によって構成され、トイレ空間への出入口方向に向かったカバー部分の光の透過率は、カバーの他の部分の光の透過率よりも低くした。
【0008】そのためカバーのトイレ出入口方向に向かったカバー部分での輝度が減少するので、トイレ入室時視野に入る眩しさを緩和すると同時に、それ以外のカバー部分でトイレ室内への明るさを確保することができる。
【0009】また、トイレの天井面に取り付けられた本発明の照明器具では、カバーが光源の周囲を水平方向に回動可能にした。そのため、照明器具の取付位置に関わらずカバーのみを回動させて透過率の低い部分の位置を調整し、正確にトイレ出入口方向へ向けて配し、輝度を減少させ眩しさを緩和することができる。このとき照明器具取付前にカバーの方向を考慮にいれなくてもよいので、取付方向を間違えるという施工ミスがなくなる。
【0010】また本発明では、トイレ空間に設置し、光源と、光源を包囲し透光性を有するカバーとから成る照明器具において、前記照明器具は前記カバーとは別に光の透過率を低減する光透過部を有し、該光透過部をトイレ空間への出入口方向に向けて取り付けた。
【0011】光の透過率を低減する光透過部がカバーとは別体であるので、予め照明器具本体を取り付けた後に、光透過部を照明器具に取り付けることができる。また既存の照明器具に光透過部を後付けすることもできる。加えて透過率の異なる光透過部を複数用意しておけば、使用者が設置場所の状況・使用者の好みに合わせてカバーと光透過部の組み合わせを任意に選択することもできる。
【0012】また、本発明においては、光源から発せられ前記光透過部を透過する単位面積当たりの光量は、前記カバーを透過する単位面積当たりの光量より少なくした。
【0013】そのため、光透過部を透過しトイレ使用者の視野に入る光は、カバーを透過する光より少なくなるので、トイレ使用者が入室時眩しさを感じない。
【0014】また本発明では、前記光透過部が水平方向に回動可能とした。
【0015】そのため、照明器具の取付位置に関わらず光透過部のみを回動させて位置を調整し、正確にトイレ出入口方向へ光透過部を配し、輝度を減少させ眩しさを緩和することができる。このとき照明器具取付前にカバーの方向を考慮にいれなくてもよいので、取付方向を間違えるという施工ミスがなくなる。
【0016】さらに本発明の光透過部は、鉛直方向の位置調整が可能である。
【0017】そのため、トイレ出入口の位置や身長の異なる複数の使用者の目の高さに合わせて光透過部の位置を調整することができる。また照明器具設置後、年月を経た後でも、例えば身長が伸びたなどの使用者の加齢による身体変化に応じて光透過部の位置を調整することが可能となる。
【0018】さらに、前記カバーの回動を固定する固定手段を設けたため、トイレの出入口方向になるよう調整した低透過率の位置を確実に固定することができるので、掃除の際などに位置がずれるのを防ぐことができる。
【0019】また、前記照明器具のカバーの透過率の低い部分もしくは光透過部は、光源を水平方向に包囲する位置に設けた。
【0020】そのため、光透過部の向きを調整しなくてもトイレの出入口方向への輝度を抑え、かつ簡便に取り付けることができる。
【0021】本発明では、前述の透過率の低い部分もしくは光透過部を、ハーフミラーとした。
【0022】ハーフミラーとは、ガラスなどの透明な板材の表面に金属の膜を薄く塗布してあり、金属表面で光が反射しつつ、一定量の光を透過させる鏡である。
【0023】そのため、ハーフミラーの反射光は、トイレ出入口方向への光量のうち一定量を、出入口以外の方向、例えば暗くなりがちな床付近やトイレ室内奥方向や便鉢などに反射光を向けることができるので、トイレ入室時の眩しさを抑えつつ光を有効活用でき、室内の照度アップに寄与できる。また、壁にかけた額やインテリア小物などに反射光を向けると、対象物を明るく照らし出すことができる。
【0024】また、前述の透過率の低い部分もしくは光透過部に、通電により透過率を制御する手段を用いた。
【0025】通電により透過率を制御するシステムとして、例えば液晶シートが挙げられる。
【0026】そのため透過率を電気的に制御できるので、輝度を低減する必要のない場合、例えば夜間で覚醒状態のときは周囲の透過率と同等に保って室内を明るく照らし、一方、半覚醒状態の時は透過率を低くして入室時の眩しさを抑えることができる。
【0027】さらに本発明の照明器具には反射材を備えたので、器具内で吸収されていた光を適切にトイレ室内に反射させ、効率よく部屋全体を明るくすることができる。
【0028】また、トイレの天井面に取り付けられた照明器具の、反射材による反射光が鉛直下向きになるように反射材を備えたので、反射光が制御されて床面へ向かい、出入口方向への光が減り、トイレ入室時の眩しさを抑えることができる。
【0029】本発明の照明器具に用いる光源を点状光源とすると、カバーを小さくすることができ、照明器具の圧迫感を軽減することができる。
【0030】また、反射板を備えて反射光を制御する場合、光源が点光源であれば焦点位置からのズレが小さく抑えられ、効率の良い反射光を利用することができるので、集光度が上がる。
【0031】上記の発明をそれぞれ組合せることによって、さらに光利用効率が上がると同時にトイレ入室時の照明器具の眩しさを緩和することになるのは言うまでもない。
【0032】また本発明の照明器具において、前記照明器具の点灯状態を制御可能とした。
【0033】これにより、使用者の好みや身体状況・精神状態に応じ、点灯・消灯の組み合わせや、好みの明るさに調光することが可能となり、快適さを増すことができる。
【0034】また本発明の照明器具において、前記照明器具は、所定の明るさまで徐々に明るくした。
【0035】例えば、10秒間かけて定格電力の20%の明るさで点灯するようにしておく。すると、夜間や深夜に半覚醒状態でトイレに入室する際、照明が瞬時に定格電力で点灯して、暗所から空間が急に明るくなることにより使用者が感じる眩しさや不快感を軽減でき、明るさの刺激を緩和でき、また、使用者の目にかかる負担を軽減でき、目にやさしい照明となる。
【0036】また本発明の照明器具において、前記照明器具を減光点灯した。
【0037】これにより、夜間や深夜に半覚醒状態でトイレに入室する際の眩しさや不快感を軽減できる。また、薄暗い中で瞑想したい場合などに適した従来にない幻想的な雰囲気を持つトイレ空間となる。
【0038】また本発明の照明器具において、予め設定された時刻になると所定時間の間のみ点灯状態が切り替わるようにした。
【0039】これにより、例えば夜間や深夜のみ減光点灯させるように設定しておくと、夜間や深夜に半覚醒状態でトイレに入室した後でも、使用者の感じる眩しさや不快感を軽減でき、再度の睡眠に就きにくいという問題を回避できる。また半覚醒状態のままでも日常慣れたスイッチ操作をすれば、自動的に減光点灯するので、使用者が減光点灯させることを意識しなくても、眩しさを感じることがなくトイレが利用できる。
【0040】また本発明の照明器具において、前記照明器具は明るさセンサを備えており、前記明るさセンサの周辺が所定の明るさ以上と所定の明るさ未満の場合とにおいて、前記照明器具の点灯状態が切り替わるようにした。
【0041】これにより、活動中の時間帯と就寝直前もしくは半覚醒状態の深夜との明るさセンサ周辺の明るさの違いによって、点灯状態を切替えることができる。センサ周辺の明るさが所定の明るさ以上のときは使用者が活動中と判断して照明を明るく点灯させ、所定の明るさ未満の夜間や深夜は使用者が就寝直前もしくは半覚醒状態と判断して減光点灯させるように設定しておくと、夜間や深夜に半覚醒状態でトイレに入室した後でも、使用者の感じる眩しさや不快感を軽減でき、再度の睡眠に就きにくいという問題を回避できる。
【0042】また本発明の照明器具において、人体検知センサを備えた。
【0043】これにより、照明を自動的に点灯・消灯させることができ、壁などに設けた照明のスイッチの点灯・消灯操作を省略することができる。また、スイッチに手が届かない子供でも、スイッチ操作をすること無くトイレが利用できるようになり、夜間や深夜半覚醒状態でトイレに入室する際、スイッチを探すといった煩わしさが無くなる。さらに、スイッチに直接手を触れる必要がないので衛生的であると同時に、スイッチ操作に不便を感じるような高齢者や障害をもつ方にも使用しやすいものとなる。
【0044】また、トイレ空間の照明方法において、前記トイレ空間に設置される照明器具により、トイレ空間内よりもトイレ空間の出入口側へ照射される光量を低減させることを特徴とする照明方法とした。
【0045】これにより、半覚醒時にトイレに入室する際、使用者を覚醒させるような光刺激を使用者に与えないよう眩しさを抑え、使用者の半覚醒状態を保つこと、またその際トイレ室内の明るさを確保する照明器具を提供できる。
【0046】本発明の照明器具によって、トイレ或はユニットトイレ内を照射すると、トイレ入室時に眩しさを感じず、目に優しい光を供給でき、トイレ或はユニットトイレ内に最適な照明を提供することができる。
【0047】また本発明の照明器具を備えたトイレ或はユニットトイレは、トイレやユニットトイレのサイズや壁の反射率などに最も適した照明器具、および点灯状態の制御ができ、快適なトイレ空間を提供することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、添付図面により詳細に説明する。
【0049】図1は本発明品の実施の形態に関わる照明器具の配置図である。
【0050】ランプ11は白熱電球60Wホワイトで、ソケット14と反射板15を固定した本体12がトイレの天井100に取り付けられている。反射板15は、ランプを中心とする回転体状に形成され、ランプの反射光92を略鉛直下方向へ向ける。
【0051】本体12の天井側には一段の凹みを設けている。この凹みにリング16を通し、そのリング16にカバー13が固定されている。カバー13はリング16と一緒に水平方向に自由に回動する。
【0052】カバー13には回転固定ネジ17を取りつけており、カバー13の回転を押さえるようネジを締め付けることができる。
【0053】カバー13には、カバーの他の部分よりも透過率が低い低透過率部51を設けている。この低透過率部51は、図中矢印91が示すトイレの出入口方向に向けて位置するように配置される。なお、低透過率部51はトイレ入室時に電球が隠れる程度の面積である。
【0054】低透過率部はカバーを水平方向に回動させてトイレ出入口方向へ向けた後、回転固定ネジで位置固定することができるので、設置場所の状況に合わせて位置調整が可能であり、トイレ使用者が入室時眩しさを感じない。また反射板によって、効率よく下方に光を照射できるので、トイレ空間を明るく照らすことができる。
【0055】本実施例は低透過率部51を1ヶ所のみとしているが、複数箇所に配置してもよい。特に、入室後の立ち位置で光源を直視する可能性のある個所に設けることが望ましい。
【0056】また、本発明品の別の実施の形態に関わる照明器具の正面図を図2に示す。
【0057】図2の実施例において、照明器具の取付方法は図1の実施例と同じである。カバー13には、複数の低透過率部56が鉛直位置を変えながらカバーを一周取り囲むように配置されている。この低透過率部56の透過率は、低透過率部以外のカバーの透過率よりも低い。
【0058】そのため、カバー13を回動することによって、設置場所の状況・使用者の好みに合わせて低透過率部56の最適な鉛直位置を選ぶことが可能になり、トイレ入室時に眩しさを感じないようにすることができる。尚、入室後においても、人の立ち位置で光源を直視する可能性のある個所に対応させることが望ましい。
【0059】なお、低透過率部56はトイレ入室時に電球が隠れる程度の面積である。また、本例では低透過率部56は複数設けているが、カバーの周方向を一周するように連続して設けてもよい。
【0060】図3、図4は本発明の異なる実施例のカバーの正面図、底面図である。
【0061】図3において、ランプ11は白熱電球60Wホワイトで、ソケット14とカバー13を固定した本体12がトイレの天井100に取り付けられている。カバー13には低透過率部55がカバーの周方向の一部をカバー上端から下端に至る帯状に設けられている。この低透過率部55の透過率は、低透過率部以外のカバーの透過率よりも低い。図4は、図3中下方から見た図である。
【0062】そのため、低透過部の鉛直位置を調整しなくても、トイレ入室時に眩しさを感じないようにすることができる。また、カバーが薄型で低透過部がカバーの全鉛直範囲に及ぶような照明器具に適している。
【0063】低透過率部の作成方法としては、例えばインサート成形で別途製造した低透過率を有する部品を低透過率が必要な個所に位置するように配置し、最終的にはカバーと一体になるよう製造する方法がある。この場合、低透過率部とカバーを固定する接続部品をなくしたり、低透過率部をカバーに接着する作業をなくしたりできるため、製品コストを削減することができる。
【0064】また異なる実施例(図示せず)として、カバー13のトイレの出入口方向に向いた部分の厚さを他の部分より厚くしてもよい。板厚を増すことによって透過率を低くすることができるうえに、カバー13全体を同一材料で製造できる。この場合も製造上のコストメリットがあるだけでなく、徐々に板厚を変えれば、透過率の変化の違和感がないカバー13を製造できる。
【0065】図5は本発明の異なる実施例のカバー13の正面図であり、A部は構成を示すための断面を表している。
【0066】ランプ11、カバー13は共に本体に固定され、本体12がトイレの天井100に取り付けられている。
【0067】カバー13に上下レール18,19が取り付けられ、そのレールに乳白部52を挟み込んでいる。乳白部52は光源を中心としてカバー形状に沿う形をしているため、カバー周囲を水平方向93に回動する。そのため、照明器具01をとりつけた後に、カバー13と乳白部52が重なる透過率の低い位置をトイレの出入口方向へ向けて調整することができる。
【0068】本実施例はカバー13が円筒状となっているが、光源を中心とする回転体であればどのような形でも差し支えない。そのカバー形状に合わせた乳白板を備えればよい。
【0069】このように乳白部52を別に設けることで、光源からトイレの出入口方向へ向かう光は、カバー13とこの乳白部52を介してトイレの使用者の視野に入るため、乳白部のない従来品と比べて眩しさを感じなくてすむ。また、使用者の好みに応じた透過率の乳白部と交換することも可能となる。
【0070】なお、乳白部52とカバー13の透過率は、同じでも異なった透過率でもいずれでもよい。乳白部52を重ねた場合に、カバー13の他の部分と比べて乳白部52のある部分の透過率が低くなるからである。また、乳白部52の透過率をカバー13と同じ透過率にすると、カバー13と同一の材質を使用できるので、材料調達時に有利である。
【0071】本実施例は乳白部52の上下に2本のレールを設けたが、レールは乳白部52を支持することができれば上下いずれかでもよい。例えば上レールだけを設け、乳白部52を吊り下げ、レール上を水平に移動する構造にしてもよい。この場合はカバー13の下端より乳白部52を突出することも可能となり、乳白部52のサイズが自由に設定できるとともに変化のある特徴的な意匠が得られる。なお、カバー下端より乳白板が下方へ突出する場合は、その突出する部分の透過率はカバーの透過率より低くした方がより効果的である。
【0072】上記のように乳白部52をスライドさせる代わりに、レールに沿ってカバー13全周を覆う形(図示せず)にしてもよい。この場合、設置場所に合わせて部材位置を調整する手間が省ける。
【0073】図6、図7、図8はそれぞれ本発明の異なる実施例のカバーの側面図、底面図、正面図である。
【0074】図6において、本実施例における照明器具01は、ランプ11、本体12、カバー13とリング16、乳白部53、乳白部53を保持するアーム20からなる。カバー13は本体12に固定されており、リング16は本体12の周囲を水平方向に自由に回動する。リング16にはアーム20が取り付けられているので、アーム20とリング16は一緒に本体周囲を回動する。また、乳白部53は、アーム20に沿って上下動可能に配置されておいる。このアーム20の先端側方には鋸状部分201を持つ。一方、乳白部53の側方には係止部21が設けられ、係止部21から爪部211が突出している。アーム20の鋸状部分201と爪部211が嵌合し、乳白部53の鉛直位置が固定される。
【0075】鉛直位置を移動する場合は、爪部211が鋸状部分201の歯を一段乗り越えて上段に移ることで、位置を変更することができる。最上段まで到達した後は、再度最下段へ取り付けて位置を調整しなおすことも可能である。
【0076】このため使用者・設置状況に合わせて水平方向・鉛直方向の位置が調整された乳白部によってトイレ入室時の眩しさが緩和できるので、睡眠中などに尿意を催して半覚醒状態でトイレに行く場合、明るすぎて目がさめてしまうという問題を回避できる。
【0077】本実施例ではアーム20を2本取り付けている状態を示したが、乳白部53を支えるためのアーム20は、1本でもよい。
【0078】また爪部211はアームの両側方に設けると、固定が安定するのは言うまでもない。
【0079】本発明では、リングを設けずにアームを直接本体に取り付けることも可能である。この場合は、本体を取り付けた後、乳白部がトイレの出入口方向となるよう乳白部の位置決めをしてから乳白部を取り付けることができる。またアームの長さ・幅などを調整すれば既設の照明器具に後付けすることも可能であり、照明器具を取り替えなくても眩しさを低減することができる。
【0080】図9、図10、図11はそれぞれ本発明の異なる実施例のカバーの正面図、底面図、側面図である。
【0081】ランプ11、カバー13、アーム20は共に本体に固定され、本体12がトイレの天井100に取り付けられている。アーム20には、フレームを取り付けたハーフミラー53の両側部が角度調整ネジ22によって固定されている。
【0082】図11中実線矢印92はハーフミラー54による反射光、破線矢印95は透過光を示す。透過光95の方向はトイレ出入口方向である。
【0083】ハーフミラーの設置角度は設置状況、使用者の好みに合わせて角度調整ネジを緩めて角度93を調整し、狙いの方向に反射光を向けることができる。
【0084】本実施例では、アーム20を本体12に固定しているが、本体12にリング16を設け、ランプ11周囲を回動する構造が可能であるのは言うまでもない。
【0085】このようにして、使用者・設置状況に合わせて水平方向・鉛直方向の位置が調整されたハーフミラー部によってトイレ入室時の眩しさが緩和できるので、睡眠中などに尿意を催して半覚醒状態でトイレに行く場合、明るすぎて目がさめてしまうという問題を回避できる。さらには、ハーフミラーの反射光を利用して、出入口以外の方向、例えば暗くなりがちな床付近やトイレ室内奥方向や便鉢などに反射光を向けることができるので、トイレ入室時の眩しさを抑えつつ光を有効活用でき、室内の照度アップに寄与できる。また、壁にかけた額やインテリア小物などに反射光を向けると、対象物を明るく照らし出すことができる。
【0086】またハーフミラー54とアーム20は既設の照明器具に後付けすることができるので、照明器具を取り替えなくても眩しさを低減することができる。
【0087】また本発明においては、前述の乳白部やハーフミラーの代わりに液晶シートユニット(図示せず)を用いてもよい。
【0088】液晶シートユニットは、液晶シートを透明電導膜プラスチックフィルムで両面を挟み、さらにガラスなどの透明な面材で挟んでいる。通電により透過率を制御する一例を挙げる。例えば電圧が加えられていない時は液晶が不規則に並んでいるため光が拡散され透過率が低くなる。一方通電時は液晶分子が整列するので透過率が高くなる。通電時の透過率を非通電時の透過率より高くするか、低くするかはどちらの設定にしてもよい。
【0089】その際には、液晶シートユニットの上辺には通電用のリード線(図示せず)が接続し、リード線はアーム20の内部を通り、本体12に内蔵された電源部(図示せず)に接続するように構成する。尚、制御については、後述する制御方法を適用することで、好適に実施できる。
【0090】上記の構成によれば、透過率を電気的に制御できるので、輝度を低減する必要のない場合、例えば夜間で覚醒状態のときは周囲の透過率と同等に保って室内を明るく照らし、一方半覚醒状態の時は透過率を低くして入室時の眩しさを抑えるなど、使用時の覚醒状態に応じてトイレ出入口方向への光量を切替えることができるので、睡眠中などに尿意を催して半覚醒状態でトイレに行く場合、明るすぎて目がさめてしまうという問題を回避できる。また、透過率をゼロすなわち遮光させても良く、この場合、入室後は、透過率を元の状態に戻し、明るさを確保するようにすることが望ましい。
【0091】このときリング可動範囲を一定範囲に限定すると、リード線の断線や接触不良などを防ぐことができる。
【0092】前述の乳白部、ハーフミラー、液晶シートユニットなどの光透過部の取付位置は、カバーの外側・内側いずれでもよい。カバーの外側に設ければ、意匠としてアクセントとなり、デザインの幅がひろがる。一方カバーの内側に設ければ、照明器具外形をコンパクトに納めることができる。特に図11に示した実施例のように薄型カバーを採用しても眩しさを感じない照明器具とすることも可能になる。
【0093】なお、本実施例においてはトイレの天井面へ取付ける照明器具を示したが、トイレの壁面へ取付ける照明器具についても本発明が活用できるのはいうまでもない。
【0094】また、光源は白熱電球に限らず、蛍光灯などの線状光源でも同様の効果が得られる。
【0095】図12は本発明である照明の実施の形態に係る電気的な制御回路部のブロック図である。
【0096】交流電源71には点灯スイッチ72から時計回路部・記憶回路部73を経て、調光回路部74と光源75が接続されている。調光回路部74は強制点灯スイッチ77が接続されている。調光回路部74は、時計回路部・記憶回路部73からの信号76を受け、光源75に対し、定格電力で点灯、または所定の調光量で点灯、或いは所定の調光量まで徐々に明るくしたり(以降、フェードインと称する)、逆に徐々に暗くしたり(以降、フェードアウトと称する)できるようになっている。また、時計回路部・記憶回路部73には、複数の時間帯とその時間帯における光源75の調光量、フェードイン・フェードアウトの要否が記憶されており、かつ、その制御方法を各種設定つまみ(図示せず)を操作することによって変更できるようになっている。変更できる内容は、各時間帯の開始時間と終了時間や、その時間帯における調光量、或いはフェードイン、フェードアウトの要否の設定である。なお、時計自体の時刻合わせのためのつまみも図示はしていないが備えている。
【0097】次に、動作について説明する。
【0098】使用者がトイレ入室時に点灯スイッチ72をオンすると、時計回路部・記憶回路部73によって現在の時間帯を判断し、予め設定された時間帯の、調光量或いはフェードイン・フェードアウトの要否の情報を記憶回路部から呼び出す。それらの情報は信号76によって調光回路部74に伝達され、調光回路部74はその情報に基づいて光源75を点灯、或いはフェードインするものである。また、トイレ退出時に点灯スイッチをオフすると、点灯時と同様に、予め設定された記憶情報に基づいて消灯またはフェードアウトする。また、強制点灯スイッチ77をオンすると、上記の設定された動作とは関係なく強制的に光源75を定格電力で点灯することができる。
【0099】例えば、通常の時間帯(6時〜23時)ではスイッチオンの直後に即定格電力で点灯し、フェードイン・フェードアウトいずれもなし、深夜の時間帯(23時〜6時)では、調光量を20%点灯とし20%に到達するまでフェードインさせ、フェードアウトはしないと設定しておく。すると、通常の時間帯は瞬時に明るく点灯するので快適に用便を足すことができ、夜間や深夜半覚醒状態でトイレに行った場合は、ほんのりと20%の明るさまで徐々に明るくなるので、使用者が感じる眩しさや不快感を激減できる。また用便に必要な明るさで、かつ覚醒を促す刺激になるほど明るくないので、使用者が再度睡眠に就く妨げにならない。
【0100】また、建物の関係で点灯スイッチ72がトイレ内にあり、深夜のトイレ周辺が暗い場合は、深夜の時間帯の照明をフェードアウトするように設定にしておくと、徐々に暗くなるため、トイレから出る際暗順応に時間を要し周囲が見えにくいといった問題を回避できる。また、トイレから出るまでの間はほのかな明かりがあるため、不便を感じなくてすむ。なお、強制点灯スイッチは、掃除の際や緊急時などに確実に明るくすることができるので有効に活用することができる。
【0101】時計回路部・記憶回路部73は時刻自体を表示しても良い。また、時計回路部・記憶回路部73、調光回路部74は照明器具内に内蔵しても良いし、別置きにしても良い。別置きの場所としては、トイレ内の壁に取付けたり、トイレ外の点灯スイッチ部に内蔵したり、天井裏に設置しても良い。
【0102】図13は本発明である照明の別の実施の形態に係る電気的な制御回路部のブロック図である。
【0103】交流電源71は、人体検知判定回路部・明るさ判定回路部・記憶回路部82を経て、調光回路部74と光源75に接続されている。調光回路部74は、人体検知判定回路部・明るさ判定回路部・記憶回路部82からの信号76を受け、光源75に対し、100%点灯や所定の調光量で点灯、或いはフェードインしたり、フェードアウトしたりできるようになっている。
【0104】人体検知判定回路部・明るさ判定回路部・記憶回路部82には、明るさセンサ78と人体検知センサ79が接続されている。また、人体検知判定回路部・明るさ判定回路部・記憶回路部82には、光源75の調光量、フェードイン・フェードアウトの要否、人体検知判定のための閾値、明るさ判定のための閾値が記憶されており、かつ、変更できるようになっており、それらの変更は各種設定つまみ(図示せず)の操作により可能である。
【0105】例えば、明るさセンサ78の周辺の明るさ判定のために上下2つの閾値を二つ設定する。明るさセンサ78の周辺の明るさが下の閾値以下の明るさの場合はモードA、二つの閾値間の場合はモードB、上の閾値以上の場合はモードCに設定されている。
【0106】次に、動作について説明する。
【0107】人体検知センサ79に使用者が近づくと、人体検知判定回路部で予め設定してある閾値と比較し人体かどうかを判定する。人体と判定すれば、明るさセンサ79でその周辺の明るさを検知し、予め設定してある閾値と比較し、モードを判定する。そして、予め設定されたモード毎の調光量或いはフェードイン・フェードアウトの要否の情報を記憶回路部から呼び出し、それらの情報を信号76によって調光回路部74に伝達する。調光回路部74はその情報に基づいて光源75を点灯、或いはフェードインするのである。一方、用便を済ませトイレから人が遠ざかると、人体検知判定回路部で予め設定してある閾値と比較し人体かどうかを判定し、人体ではないと判定すれば、モードに応じて消灯またはフェードアウトする。
【0108】例えば、明るさセンサ判定のための閾値を、明るさセンサ79周辺が明るい昼間と、やや暗い夜間と、かなり暗い深夜とに設定すると、前記3種のモードが昼間、夜間、深夜として設定されることになる。その時間帯に応じて、好みの点灯状態や調光量、或いはフェードイン、フェードアウトの要否の情報を予め設定しておくことで、自動的にお気に入りの光を得ることができる。つまり、図12で説明した時間帯による明るさのコントロールと同様な光制御が可能となる。また、季節によって昼、夜間、深夜の時間帯が変動することを気にすることなく、明るさセンサ79周辺の明るさによりコントロールができるといったメリットもある。さらに、人体検知センサによって、自動点灯・消灯できるため、消し忘れの防止ができ、非常に便利であると同時に省電力でもある。
【0109】なお、実施例においてモードは三つとしたがこれに限らず、二つでも四つ以上でも構わない。また、人体検知センサ78、明るさセンサ79、人体検知判定回路部・明るさ判定回路部・記憶回路部82、調光回路部74は、照明器具に内蔵しても良いし、別置きにしても良い。別置きの場所としては、トイレ内の壁に取付けたり、トイレ外の入口側の壁に取付けたり、天井面に取付けても良い。
【0110】なお、照明の制御方法としては、本実施例以外でも良く、例えば、点灯スイッチをカチッカチッと二度クリックして、二回の操作間隔が所定時間以内であれば前記モードを切替える方法でも良い。
【0111】また、モード切替スイッチを設け、そのスイッチをオンしてから所定時間は新たなモードに切替わり、その所定時間経過後は初期モードに戻る。さらには、翌日から毎日同時刻になると自動的にそのモードに切替わり、モード切替えスイッチの操作がなければ、同じ運転を繰り返す。つまり、一回モード設定をすればそのモード時間帯が記憶され、24時間サイクルでその設定が再現される方法でも良い。
【0112】また、明るさセンサ判定回路部では、閾値に対してモード判定するようにしたが、これに限らず、明るさセンサをトイレ外に設置し、あるいはトイレ内外に各々設置し、トイレ内の明るさとトイレ外の明るさが略同一になるよう制御してもよい。この場合、内外の照度差を緩和するため、明順応や暗順応に時間がかかり、その間の不快感や、ましてや段差や物につまずきなどによるけがなどを防止することができる。
【0113】以上から、照明器具の眩しさを緩和する工夫を施し、さらに使用者の好みに応じて光源の光のコントロールが可能となり、眩しさを抑えた快適なトイレ照明を実現することができる。さらに、トイレやユニットトイレのサイズや壁の反射率などが予め判明している場合は、それに合わせてさらに好適な照明器具、および点灯状態の制御ができることは言うまでもない。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号
【出願日】 平成14年3月27日(2002.3.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−281923(P2003−281923A)
【公開日】 平成15年10月3日(2003.10.3)
【出願番号】 特願2002−87305(P2002−87305)