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【発明の名称】 携帯型表示装置
【発明者】 【氏名】久保田 浩史
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】脇田 尚英
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】携帯型表示装置の耐衝撃性と薄型化を実現する。

【解決手段】ゲル状物質で導光体を構成する。導光体が耐衝撃性を兼ね備えることで、別途に衝撃緩和層を設ける必要がなく薄型化が図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表示パネルの背面にゲル状物質層を有し、前記ゲル状物質層の端面に光源を有する携帯型表示装置。
【請求項2】 表示パネルの背面にゲル状物質層を有し、前記ゲル状物質層の内部に光源を有する携帯型表示装置。
【請求項3】 表示パネルの前面にゲル状物質層を有し、前記ゲル状物質層の端面に光源を有する携帯型表示装置。
【請求項4】 表示パネルの前面にゲル状物質層を有し、前記ゲル状物質層の内部に光源を有する携帯型表示装置。
【請求項5】 前記ゲル状物質層が導光体であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の携帯型表示装置。
【請求項6】 前記ゲル状物質層が、内部にゲル状物質より高い屈折率を有する粒子を含有し、さらに、前記粒子の分散密度が、前記光源から遠ざかるほど大きいことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の携帯型表示装置。
【請求項7】 前記ゲル状物質層が、内部にゲル状物質より低い屈折率を有する孔を含有し、さらに、前記孔の分散密度が、前記光源から遠ざかるほど大きいことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の携帯型表示装置。
【請求項8】 視認側に位置する前記ゲル状物質の表面が凹凸構造を有することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の携帯型表示装置。
【請求項9】 ゲル状物質で全表面を覆った表示パネルを有する携帯型表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型で耐衝撃性に優れた携帯型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やPDAのような携帯型表示装置は、落下時の耐衝撃性の確保が重要である。例えば、液晶表示装置では、表面の透明保護板と液晶パネル間に非ゲル樹脂シートを積層した構成が開示されている(特開平9−133912)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】携帯型表示装置は、薄型化が求められているが、表面に非ゲル樹脂シートを積層する従来の技術では薄型化が困難であった。このため、耐衝撃性と薄型化の両立が課題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を講じた。
【0005】本発明の第1の携帯型表示装置はバックライト型の表示装置であり、表示パネルの背面にゲル状物質層を有し、ゲル状物質層の端面にバックライトとしての光源を有することを特徴とする。このとき、ゲル状物質層はバックライト導光体の機能と、外部の衝撃を緩和する機能を兼ね備えている。このため、パネルの薄型化と耐衝撃性の両立が可能となる。また、ゲル状物質層は、内部にゲル状物質より高い屈折率の粒子を有し、さらに粒子の分散密度を、光源から遠ざかるほど大きくすることで、バックライト光を表面から均一に出射することができる。
【0006】本発明の第2の携帯型表示装置はバックライト型の表示装置であり、表示パネルの背面にゲル状物質層を有し、ゲル状物質層の内部に光源を有することを特徴とする。ゲル状物質層の内部にバックライトとしての光源を設けることで、導光体への光の接続効率が向上し、光利用効率が向上する。
【0007】本発明の第3の携帯型表示装置は、フロントライト型の表示装置であり、表示パネルの前面にゲル状物質層を有し、その端面にフロントライトとしての光源を有することを特徴とする。このとき、ゲル状物質層はフロントライト導光体の機能と、外部の衝撃を緩和する機能を兼ね備えている。このため、パネルの薄型化と耐衝撃性の両立が可能となる。
【0008】本発明の第4の携帯型表示装置は、フロントライト型の表示装置であり、表示パネルの前面にゲル状物質層を有し、ゲル状物質層の内部に光源を有する。このことにより、導光体への光の接続効率が向上し、光利用効率が向上する。
【0009】本発明の第5の携帯型表示装置は、ゲル状物質で全表面を覆った表示パネルを有することを特徴とする。表示パネルの全表面をゲル状物質で覆うことで、耐衝撃性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の携帯型表示装置について図面と共に説明する。
【0011】(実施の形態1)図1は、本発明の第1の実施の形態の断面図である。内部に粒子104を有するゲル状物質101が表示パネル105の背面に配置され、ゲル状物質101の端面にはバックライト103が配置される。ゲル状物質101は、外部からの衝撃を変形して吸収する機能を有している。また、ゲル状物質101自体は透明だが、内部にゲル状物質101より高屈折率な粒子104が多数分散されることで、バックライトを適度に散乱し、均一に表示パネルを照らす効果がある。本構成のゲル状物質101は、導光体の機能と衝撃を緩和する機能を兼ね備えている。従って、従来技術のように、耐衝撃緩和シートを別途に設ける必要がなく、表示素子全体の薄型化が図れる。また、高屈折率の粒子を分散する以外にも、ゲル状物質より低屈折率の孔を多数、内部に形成しても同様の散乱が得られる。
【0012】(実施の形態2)図2は、本発明の第2の実施の形態の断面図である。実施の形態1とほぼ同様の構成において、バックライト203が、ゲル状物質201の内部に挿入された構成となっている。バックライト203をゲル状物質201の内部に設けることで、ほぼ全てのバックライト光がゲル状物質201からなる導光体に入射され光利用効率が向上する。また、ゲル状物質201が導光体と耐衝撃性を緩和する機能を有し、薄型化に効果があるのは、実施の形態1と同様である。
【0013】(実施の形態3)図3は、本発明の第3の実施の形態の断面図である。本第3の実施形態は、視認側にゲル状物質301からなる導光体と、ゲル状物質301の端面にフロントライト303(光源)を有するフロントライト型の表示装置の構成である。本構成でもゲル状物質301が導光体と耐衝撃性を緩和する機能を有し、薄型化に効果がある。また、視認側に位置するゲル状物質301の表面に凹凸構造を設けると、フロントライト303の光が効率的に表示パネルに入射し、光利用効率が向上する。
【0014】(実施の形態4)図4は、本発明の第4の実施の形態の断面図である。実施の形態3とほぼ同様の構成において、フロントライト403がゲル状物質401からなる導光体に挿入された構成となっている。本構成により、ほぼ全てのバックライト光がゲル状物質401からなる導光体に入射され光利用効率が向上する。
【0015】(実施の形態5)図5は、本発明の第5の実施の形態の断面図である。実施の形態1とほぼ同様の構成において、表示パネル505の周囲が、透明なゲル状物質B508で覆われている。さらに、ゲル状物質B508は保護板506、筐体507に少なくともその一部、望ましくは全てが接することで、表示パネル505が筐体507内で固定され耐衝撃性がさらに向上する効果が得られる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0017】(実施例1)図1は、本発明の実施の形態1に対応する実施例1の携帯型表示装置の断面図である。ゲル状物質101としてシリコーンゲルを用い、その内部にシリカ粒子104を分散させた。さらに、ゲル状物質101の端面にバックライト103を隣接させ導光体とした。このとき、分散密度をバックライト103側から遠ざかるにつれて大きくすることで、全体がほぼ均一に散乱する導光体が得られた。また、シリカ粒子104の大きさが、1μmから2μm程度のものを用いると、可視光を散乱する効果が得られる。ゲル状物質101は、ほぼ直方体で、厚みは1mm、幅は2cmであった。次に表示パネル105として、TFT型液晶パネルを積層し、さらに保護板106を設けて携帯電話に用いる筐体107に収納して携帯型表示装置とした。このとき、TFT型液晶パネルは厚み0.5mmのガラス基板を用いている。本発明の携帯型表示装置の耐衝撃性を、高さ1.5mからの繰り返し落下試験で、従来のプラスチック導光体を用いた携帯型表示装置と比較した。その結果、落下試験によるTFT型液晶パネルのガラス基板の割れや欠けによる不良率が、従来の携帯型表示装置が繰り返し回数100回で不良率5%であったのが、本発明の第1の実施形態における携帯型表示装置では2%であり耐衝撃性が向上した。また、従来技術で耐衝撃性を向上するために前面に挿入したゲル状シートが本発明では不要であるため、全体の厚みは従来の表示装置と同等であり、薄型化と耐衝撃性の両立が図れた。
【0018】ゲル状物質は、上記例によらずほぼ透明でゲル状のものを用いることができる。
【0019】なお、図1では背面に散乱板100を設けてバックライト103の光利用効率を更に向上したが、これは散乱板以外にも、反射板などを用いても良い。また、粒子104はシリカ粒子以外にもゲル状物質101より屈折率が大きいものを用いれば良い。また、粒子を分散せずに、空気や窒素などの気体を含有した孔をゲル状物質内に多数設けても、屈折率の違いに起因する散乱が発生し、同様の効果が得られる。
【0020】(実施例2)図2は、本発明の実施の形態2に対応する実施例2の携帯型表示装置の断面図である。実施の形態1とほぼ同様の構成において、バックライト203をゲル状物質201に挿入する構成とした。このとき、バックライト203はゲル状物質201に直接接しているため、光学接合によりバックライト光のほぼ全てがゲル状物質201からなる導光体に入射されるため光利用効率が、実施例1に比較して1.3倍程度に大幅に向上した。また、耐衝撃性は実施例1と同程度の性能が得られた。
【0021】(実施例3)図3は、本発明の実施の形態3に対応する実施例3の携帯型表示装置の断面図である。ゲル状物質301からなる導光体を表示パネル304上に積層し、フロントライト型の表示素子とした。このとき、表示パネルは、反射型の液晶表示パネルとした。ゲル状物質301は、表面に凹凸構造を有することでフロントライト303の光を表示パネル304に照射する機能を有する。表面の凹凸構造は、ゲル状物質を固める際に型押しで形成した。
【0022】(実施例4)図5は、本発明の実施の形態5に対応する実施例4の携帯型表示装置の断面図である。実施例1とほぼ同様の構成において、表示パネル505の周囲を透明なゲル状物質B508で覆った構成とした。このとき、ゲル状物質B508は、シリコーンゲルを用いた。また、ゲル状物質B508は表示パネル505を保持して、さらに筐体507内の隙間を覆うように形成した。本構成により耐衝撃性はさらに向上し、実施例1の落下試験と同条件で不良率は1%が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上、本発明によれば、携帯型表示装置でゲル状物質を導光体に用いることで、耐衝撃性の向上と、装置の薄型化が図れる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成14年3月13日(2002.3.13)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2003−272422(P2003−272422A)
【公開日】 平成15年9月26日(2003.9.26)
【出願番号】 特願2002−68106(P2002−68106)