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【発明の名称】 インテリア照明具
【発明者】 【氏名】栗 林 輝 夫

【要約】 【課題】照明具設置場所の環境向上と照明具の美的効果を長期間保持させる。

【解決手段】光源からの放射光を受光し透過する受光壁2と、該受光壁の一側に配置した紫外線を放射するブラックライト4と、該ブラックライトを支持・固定する基台3とを有し、前記受光壁2はブラックライト4からの放射光を透過可能なガラス基材21によりなり、該ガラス基材中にはブラックライト4からの放射光を受けて発光する発光体20を内在すると共に、前記受光壁の反ブラックライト側の表面には光触媒層30aが被着形成している。また、前記受光壁2は、少なくともブラックライト4の周囲30%以上を囲繞すると共に、該受光壁中に内在する発光体20は蓄光性蛍光特性を有する無機質人工セラミックス骨材を粉砕した粉砕粒とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】光源からの放射光を受光し透過する受光壁と、該受光壁の一側に配置した紫外線を放射するブラックライトと、該ブラックライトを支持・固定する基台とを有し、前記受光壁はブラックライトからの放射光を透過可能なガラス基材によりなり、該ガラス基材中にはブラックライトからの放射光を受けて発光する発光体を内在すると共に、前記受光壁の反ブラックライト側の表面には光触媒層が被着形成されていることを特徴とするインテリア照明具。
【請求項2】前記受光壁は、少なくともブラックライトの周囲50%以上を囲繞すると共に、該受光壁中に内在する発光体は蓄光性蛍光特性を有する無機質人工セラミックス骨材を粉砕した粉砕粒であって、該粉砕粒はガラス基材層によって挟着・焼成されていることを特徴とする請求項1記載のインテリア照明具。
【請求項3】前記受光壁の反ブラックライト側表面に形成する光触媒層の被着面には微小の凹凸部を形成すると共に、該凹凸部と光触媒層間には多孔質の酸化物微粒子が介在していることを特長とする請求項1又は2記載のインテリア照明具。
【請求項4】前記受光壁の反ブラックライト側には水その他の液体を収納可能な液体収納部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のインテリア照明具。
【請求項5】光源からの放射光を受光し透過する受光壁と、該受光壁の一側に配置した紫外線を放射するブラックライトと、該ブラックライトを支持・固定する基台とを有し、前記受光壁はブラックライトからの放射光を透過可能なガラス基材によりなり、該ガラス基材にはブラックライトからの放射光を受けて発光する発光体が被着又は内在すると共に、前記受光壁には水その他の液体を収納可能な液体収納部が着脱自在又は一体的に配置され該液体収納部の内壁には光触媒層が被着形成されていることを特長とするインテリア照明具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の装飾用として用いるインテリア用照明具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホテルや飲食店のホールやイベントルーム等の各施設内には該施設内の装飾用として各種色彩を施した照明器具が用いられている。これらの照明器具にはその光源であるランプ部を覆うグローブやセードに各種の装飾模様や色彩を施すか、又は蛍光顔料等を被着させたり、その内側から有色光源を照射して幻想効果を演出させたりしているものが多い。この種のものとして特開平11−167807号公報に示すものが公知である。
【0003】上記照明器具は、一般に不特定多数の顧客が行き交い利用する場所に設置されるのが普通で、該器具の色合いや照度・輝度など視覚的な美観が当該設置場所の雰囲気(換気状況含む)ならびに顧客の印象を左右する大きな要素ともなっている。
【0004】以上のことから、インテリア照明具として用いられる各種照明具は顧客の精神的な癒し効果を図ることも目的の一つであることから、その照度や輝度は顧客の美的評価に大きく影響する。
【0005】また、当該設置場所の雰囲気(大気)も同様に快い匂いや不快な臭いの有無によって顧客の印象を大きく左右する要素ともなっており、そのため換気装置に工夫をしたりまた各種の空気清浄機や芳香剤などを設置したりして当該施設内の環境改善を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したインテリア照明具は、一般に家庭の洋間やホテルのラウンジ及びスナックや喫茶店等の飲食店、カラオケルームなどに設置されることが多いが、これらの施設は、比較的照度が低くしかも外部と仕切られた空間(部屋)として構成されているのが普通で、該施設の環境例えば換気が不十分だった場合には喫煙者のタバコの煙が充満してその内部の顧客に不快感を与える他、該煙によって汚れた空気中の有機物質が当該施設内に設置の各種インテリア用品の表面に付着し次第に美的色彩を退化させる原因ともなっている。
【0007】例えば、上述したインテリア照明具のグローブ又はランプシェードに付着した汚れは長期間の経時変化によって強固に固着し被着しているため、単に洗浄剤で拭い取ろうとしても元のように除去しきれないのみか、該器具に施された各種装飾模様や色彩を曇らせる他被覆又は塗着した顔料までを除去することとなり、これによって照明具の発光機能の低下を招来し装飾物としての機能を消失させるという問題点もある。
【0008】また、光源を覆うグローブ又はランプシェードの基材をガラス材料で形成し、該ガラス基材中に前記蛍光顔料や彩色物質を混入して焼成することも考えられるが、この場合前記蛍光顔料や彩色物質を約1000℃から1200℃の溶融ガラス基材中に混入し成型するものであるため、混入した物質が結晶分解して本来の色彩や発光機能を退化又は消失し、或いは結晶分解した前記物質が不純物となって該基材中に混在して装飾機能を消失させるという問題もある。
【0009】上記対策として、グローブ又はシェードの内側に配置した光源の照度や輝度を高めることも考えられるが、その場合全体の照度や輝度は増しても該グローブ表面の輝度は向上せず、むしろ前記光源の照度を高めた分該光源自体の輪郭が浮き出て外観上丸見えとなって逆効果となる問題がある。
【0010】本発明は、上記問題点を解消して照明具本来の視覚的美観を長期にわたって保持すると共に、照明具設置場所の環境の向上を図ることのできるインテリア照明具を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を解決するために、光源からの放射光を受光し透過する受光壁と、該受光壁の一側に配置した紫外線を放射するブラックライトと、該ブラックライトを支持・固定する基台とを有し、前記受光壁はブラックライトからの放射光を透過可能なガラス基材によりなり、該ガラス基材中にはブラックライトからの放射光を受けて発光する発光体を内在すると共に、前記受光壁の反ブラックライト側の表面には光触媒層が被着形成されていることを特徴とする(請求項1)。これにより、インテリア照明具本来の美的効果が長期にわたって維持できると共に、照明器具設置場所の雰囲気も浄化される。
【0012】また、前記受光壁は、少なくともブラックライトの周囲50%以上を囲繞すると共に、該受光壁中に内在する発光体は蓄光性蛍光特性を有する無機質人工セラミックス骨材を粉砕した粉砕粒であって、該粉砕粒はガラス基材層によって挟着・焼成されていることを特徴とする(請求項2)。このようにすると、受光壁を形成するガラス基材中に入射したブラックライトの放射光(紫外線)が発光体に入射・屈折後乱反射しその光が前記ガラス基材のレンズ効果によって増幅される。
【0013】さらにまた、前記受光壁の反ブラックライト側表面に形成する光触媒層の被着面には微小の凹凸部を形成すると共に、該凹凸部と光触媒層間には多孔質の酸化物微粒子を介在させるようにしてもよい(請求項3)。これにより、ブラックライトから放射された紫外線がガラス基材内を透過後、受光壁表面の凹凸面の山と谷部に入射後屈折・拡散するため視覚的な刺激を和らげることができる。併せて、洗浄のため受光壁の表面を強く擦ったとしても凹凸部の凹み部に被着した光触媒層までを除去消失することがない。
【0014】また、前記受光壁の反ブラックライト側には水その他の液体を収納可能な液体収納部を形成することもできる(請求項4)。このようにすると、ブラックライトの放射光によって前記液体収納部内の光触媒が反応して内部の水の腐食を防止する。
【0015】また、本発明は光源からの放射光を受光し透過する受光壁と、該受光壁の一側に配置した紫外線を放射するブラックライトと、該ブラックライトを支持・固定する基台とを有し、前記受光壁はブラックライトからの放射光を透過可能なガラス基材によりなり、該ガラス基材にはブラックライトからの放射光を受けて発光する発光体が被着又は内在すると共に、前記受光壁には水その他の液体を収納可能な液体収納部が着脱自在又は一体的に配置され該液体収納部の内壁には光触媒層が被着形成されていることを特長とする(請求項5)。このようにすると、前記液体収納部に生花を生けた場合は光触媒反応によって内部の水の腐敗防止ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を図1ないし図3により説明する。図1において、照明具1は受光壁たるグローブ2を載置する基台である台座3と、該台座内に配置されグローブ2の一側たる内側にあって紫外線を放射する光源たるブラックライト4と、該ブラックライトを支持するソケット5と該ソケットを支持・固定する底板6とにより構成されている。
【0017】グローブ2は、その下方に形成した据付基部7が台座3上縁の挿通穴8に挿入し固定具9によって保持・固定されている。また、底板6は固定部材たる螺合ネジ10により台座3と着脱自在に締結し固定されている。
【0018】ブラックライト4は、本実施形態においては可視光線を放射せず蛍光作用の強い紫外線(ピーク波長略350nm)を放射すると共に、可視光線を吸収して近紫外線を透過する濃青色の特殊フィルターガラス管を使用しかつ該ガラス管下方の機器収納部4aにインバータ制御装置(図示せず)を内蔵したツイン型が用いられ、その下側に一体的に固定した口金4bがソケット5に螺合し支持・固定されている。
【0019】また、ソケット5は台座3の下方に嵌入する底板6上に固定ネジ(図示せず)によって固定されると共に、ソケット5下方からは配線ケーブル15が引き出て台座3の側面に開口する引出穴16を介して外部に延出しており、その末端は図示せざる電源と接続するようになっている。なお、17はON−OFF用スイッチ、18は電源プラグである。
【0020】受光壁たるグローブ2は赤・青・黄色などの3原色又は該3原色の彩色基材を組み合わせて成形した略半透明で透光性を有するガラス基材により成り、その表面形状は略球形又は略円錐形等の各種形状で成形される他、その表面に凹凸模様又は各種造形模様を施して形成されている。
【0021】また、前記ガラス基材中には紫外線を照射すると強い発光色を呈する発光体、例えば蓄光性蛍光特性を有する発光物質含有のセラミックス骨材20が内在している。このセラミックス骨材20は前記ブラックライト4の点灯中は該ブラックライトからの放射光を受光・蓄光し、また消灯後も長時間にわたって放光可能な特性を有するいわゆる蓄光性蛍光特性を持った発光物質含有の無機質の人工セラミックスを粉砕した粉砕粒である。
【0022】ここで、前記発光物質の持つ蓄光性蛍光特性とは、主として可視光線、紫外線等の光の刺激を受けてエネルギーを吸収(励起という)し、吸収したエネルギーを可視光に変換して、刺激停止後(消灯後)も光を一定時間保持し続ける発光現象を示すと共に、光の刺激を受けている間だけ蛍光色を発光する蛍光体の両特性を兼ね備えた特性を意味する。
【0023】次に、グローブ2を形成するガラス基材の焼成過程について図2を参照して説明すると、まず、受光壁の一側たるグローブ内壁2a(図中A側)を透光性を有するガラス基材層21aによって焼成・成形し、次いでその表面(図中B側)に前記発光体たるセラミックス骨材20を均一に散りばめてセラミックス骨材層20a形成する。
【0024】次に、前記表面(セラミックス骨材層20aの面上)に透光性を有するガラス基材層21bで覆って前記セラミックス骨材層20aを前記二つのガラス基材層間に挟着・焼成する。その後、再びその外側方向(B側)となるグローブの表面にセラミックス骨材20を散りばめてセラミックス骨材層20bを形成し、この状態で再度焼成炉中に入れてセラミックス骨材層20aと20bとがガラス基材層21a,21b各々と密着しなじむよう焼成する。
【0025】以上のように焼成することによってグローブ2を形成するガラス基材中には発光体であるセラミックス骨材20が外気と完全に隔絶され密封された状態で内在することとなる。
【0026】したがって、本発明は通常約1000から1200℃の溶融ガラス基材中に発光体を直接投入して混在させる方法と異なり、その成形過程で被着作業を繰り返すことによって発光体層を形成するものであるから、挟着・焼成されるセラミックス骨材層も比較的低い温度(概ね600から800℃)で焼成でき、よってセラミックス骨材20中に含有する発光体の結晶分解も防止される。
【0027】なお、本実施形態で使用する人工セラミックス骨材は、その母材(基材)に所定の硼珪酸ガラスを用い、これに所定のアルカリ土類金属のアルミン酸塩からなる蓄光性蛍光体を混合したものを溶融、焼成することにより前記蓄光性蛍光体を保護するように形成しており、この焼成された基材を粉砕して粒状にしたものが用いられる。
【0028】また、前記セラミック骨材として用いる基材は、セラミックスの中でも溶融焼成時に反応性のあるものが好ましく、採用する蛍光材に対応して個々選択する必要があるが、一般には透明度が高く遷移金属酸化物及び重金属の含有量が少なく融点の低いセラミックスが望ましく、可及的に純度の高い硼珪酸ガラス等が好適である。
【0029】なお、この人工セラミックス基材の種類は上述したものに限らず蛍光体や蓄光性蛍光特性を有する粉砕体であれば特にその組成や製造方法は限定せず、例えば硫化物、ハロリン酸塩系、珪酸塩系、タングステン等、或いは発光輝度からアルミン酸塩系などの無機質体が好適である。
【0030】また、この基材に混合する蓄光性蛍光体の混合比率は該基材に対して5〜50重量%の割合で混合して焼成した結晶を粉砕して最大部の粒径が概ね0.2〜3ミリメートル程度とするのがよい。
【0031】この理由は、特に前記骨材の粒径が上記粒径よりも小さい場合は該骨材粉砕時の破断面に蓄光性蛍光体が露出してガラス基材の焼成時その熱で結晶分解され易いと共に、該骨材から放出される光同士が干渉して放射性能を低下させ発光輝度が低下する虞があるからである。なお、本発明における蓄光性蛍光体の素材や粉砕粒の形状は特に限定せず、光の照射を受けて所望の発光特性を発揮するものであればよいことは言うまでもない。
【0032】なお、受光壁たるグローブ2を樹脂等で形成する場合は前記セラミックス骨材21に代えて樹脂を基材として製造したものを粉砕体として形成した透明度の高いMMA樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル等を用いたものがよく、この場合はセラミックス骨材を用いたガラス製グローブに比べ比較的安価に形成できる。
【0033】一方、受光壁の反ブラックライト側(図中B側)となるグローブ2の表面はサンドブラスト粒又はこれと同等の機能を有する研掃材によって研掃又は研削処理された微小の凹凸部25が形成され、該表面には光触媒30が加熱コーティングされて光触媒層30aを形成している(図3)。なお、この凹凸部25は必要により設けずともよいが、その場合は後述する一部の作用・効果が除かれる。
【0034】さらに、前記表面と光触媒層30a間には多孔質の酸化物微粒子31が被着・介在して光触媒層30aの下地層31aを成している。この酸化物微粒子31は、平均粒径が概ね10から50nm程度で比較的ポーラス(多孔質)に構成されており、これにより、母材であるグローブ2に対する光触媒層30aの付着性を高めると共に、ブラックライト4から放射される光の透過性を高めて効率的に光触媒反応を励起させる作用を奏する。
【0035】なお、光触媒30の基材には科学的に安定していて高い活性度を有し、しかも比較的安価な二酸化チタンの微粒子が用いられ、その平均粒径は5〜10nmの極めて細かい微粒子で、該層の膜厚は厚くするほど効果は増すが通常0.5から20ミクロンの範囲に設定するのが経済的である。
【0036】さらに、前記グローブ2表面に研掃処理で凹凸部25を形成する場合には該凹凸部の山25aと谷25b間の高さHは概ね略10〜100ミクロンの範囲とするのが好ましく、このようにするとその表面面積が増大した分その表面に形成する光触媒層の被着面積も増大し触媒反応も増大する。それと共に、布などでグローブ表面に付着した塵埃を除去するため繰り返し擦ったとしても凹凸部の凹み部に被着した光触媒層までを除去消失することがない。
【0037】次いで、本発明の作用について説明する。まず照明具1のON−OFFスイッチ17をONすると光源たるブラックライト4が点灯して蛍光作用の強い紫外線(ピーク波長略350nm)を放射する。これにより放射された紫外線がグローブ2のガラス基材層21aを透過し、該基材中に混入するセラミックス骨材20を照射する(図2)。
【0038】この照射により、発光体層たるセラミックス骨材層20aならびに20b中のセラミックス骨材20が前記放射光を蓄積しその後強い蛍光色を放つ。この場合、照明具1の設置場所を周囲の照度をやや下げた薄暗い室内に置くようにすると、高輝度の蛍光色で発光した前記照明具のグローブ2が薄暗い空間中に浮き上がり幻想的で鮮やかな蛍光色の光模様を放つ。
【0039】この作用は,ガラス基材層21aと21b(図2)とによって挟着・密封されているセラミックス骨材層20a,20bを形成するセラミックス骨材20の各粒子から発光する光が、その周囲を覆うガラス基材層21a及び21bのレンズ効果によって増幅されて一層鮮やかな蛍光色を呈することによる。
【0040】さらにまた、グローブ2の表面に微小の凹凸部25を形成した場合にあっては、前記凹凸部を透過した光がその山部25a及び谷部25bならびにその稜線部25cによって屈折・拡散してグローブ2の表面から四方に拡散するため、該グローブ表面の輝度は向上するも、人の目に対しては和らかな光として映るため直線的に入射する光とは異なり輝度の高い割に目の刺激が少ない光として視認される。
【0041】なおこの場合、発光体であるセラミックス骨材20がガラス基材の表面から一定距離にある場合は該ガラス基材の屈折率と光触媒層の屈折率とに差異があるため、入射光の光干渉により発光輝度が低下することも考えられるが、本発明においては、セラミックス骨材層20a、20bの位置はグローブ2の表面から各々異なる位置に内在するためその影響はない。
【0042】それと共に、前記ガラス基材層21a,21bのレンズ効果によって増幅されて該基材内を透過した光がその外表面にコーティングした多孔質の下地層31aの酸化物微粒子間を通過して光触媒層30aに入射して触媒反応を効率的に励起する。これにより、その表面に付着したタバコの煙又は該煙中に含まれる微粒子その他の不要な有機物質を分解すると共に、グローブ2周辺に拡散して当該照明具1周囲に浮遊している各種不快な臭気成分を分解し清浄化する。而して、前記拡散した光によってグローブ2全体が一層映え、より幻想的雰囲気を演出すると共にその周辺の臭気を浄化するという二重の作用・効果を奏する。
【0043】さらにまた、上記照明具1を水密構造として水中に入れて点灯した場合には、水のレンズ効果と水中で屈折した光の乱反射効果により大気中で点灯した鮮やかさとは別異の幻想効果を奏する他、ブラックライト4から放射された紫外線がグローブ2表面の光触媒層30aに入射後励起された触媒反応によってその周囲の水を浄化する。なお、付言すると本実施形態においてガラス基材層21a及び21bの厚さが薄くなる程(概ね1ミリメートル以下)レンズ効果も低下する。
【0044】次に、上記点灯状態からブラックライト4を消灯した場合、該ブラックライトから放射された光が発光体たるセラミックス骨材20に蓄光されていることによって消灯後数十分間は鮮やかな蛍光色を保持し続けるため、例えばブライダルその他のイベントなどに於いて一時的に周囲の照明を一斉消灯した場合においても幻想的な蛍光輝度を放出し続ける。また、本照明具を廊下などに置いておけばそのリン光輝度は優れた発光性を示すことから、足元灯としても有効である。
【0045】さらに、別の使用形態として本発明照明具1を明るい窓際やショウウインドウなどに置いておくと、日中の間にセラミックス骨材21に蓄光された光によって暗くなった夜間でもグローブ2が鮮やかな蛍光色を呈するため、電源のない場所でもインテリア装飾物としての機能を十分に発揮する。
【0046】図4は本発明の第2実施形態を示し、第1実施形態で説明した照明具と生け花用花器を一体にしたものである。以下第1実施形態で説明した部材と同一部材は同一構造・同一機能であるので同一符号を用いて説明する。
【0047】照明具50は受光壁を形成する基台たるケース52と、該ケース内の一側である内側には紫外線を放射する光源たるブラックライト54が配置され、ソケット55に支持されて底板53上に固定されている。
【0048】ケース52は、光源たるブラックライト54の大半(概ね50%以上)を覆うようにしてその着座部52aを底板53上に載置している。この据え付け方法としては該着座部を螺合部材又は接着剤などの固定手段(図示せず)によって着脱自在に固定してもよく、或いは底板53上にそのまま載置するようにしてもよく使用形態に合わせて適宜選択可能である。
【0049】本第2実施形態で使用するブラックライト54は直管式の放電タイプで、その放電特性は第1実施形態で説明したと同様に可視光線を放射せず蛍光作用の強い紫外線(ピーク波長略350nm)を放射すると共に、可視光線を吸収して近紫外線を透過する濃青色の特殊フィルターガラス管を使用して構成され、底板53上又は該底板内に配置された安定器56ならびにグローランプ57と配線ケーブル図示せずによって接続し、電源コード58装着のON−OFFスイッチ17の操作によって点滅される。
【0050】受光壁を形成するケース52は、ガラス基材を主体として構成され、赤・青・黄色などの3原色又は該3原色の彩色基材を組み合わせて成形した略半透明で透光性を有するガラス基材により成り、その表面形状は略お椀を伏せたようなもの或いはガラス管状のものなど各種形態で形成され、該基材内には発光体たるセラミックス骨材20(図2)が内在している。なお、前記ガラス基材ならびに該基材内に内在する発光体の詳細構造は第1実施形態で説明したと同構造であるので以下詳細説明を省略する。
【0051】一方、ケース52の上方には水または芳香剤等の液体を収納可能な液体収容部60が設けられ、該収容部の底壁61ならびに内壁62には第2実施形態で説明したように光触媒30が加熱コーティングされて光触媒層30aを形成している(図3)。併せて前記液体収容部の内表面と光触媒層30a間には第1実施形態同様多孔質の酸化物微粒子31による下地層31aが介在し光触媒層30aの付着性を高めると共に、ブラックライト4から放射される光の透過性を高めて効率的に光触媒反応を励起させるようになっている。
【0052】なお、本第2実施形態における液体収納部60はケース52と一体的に構成してもよく、或いは図5の如くケース52と液体収納部60bとを別体で形成しかつケース52の上方に開口63を設け、この内周縁64近傍に前記液体収納部60bを据え付ける着座部65を設けて前記液体収納部60bを着脱自在に構成するようにしてもよく、或いはケース52の反ブラックライト側側方に着脱自在に設けてもよい(図示せず)。
【0053】本第2実施形態は以上のように構成されており、ブラックライト54の点灯時は該ブラックライトから放射される光を受けてケース52ならびに液体収納部60が鮮やかに発光する。
【0054】また、図6に示すようにケース52上方の液体収納容器60内に生け花用剣山又は生け花用具(図示せず)を配置し、内部に水を入れて生花70を生けるようにすると液体収納部内壁面にコーティングされた光触媒がブラックライト54からの放射光を受けて触媒反応を励起し、内部の水の腐敗防止ならびに不要な有機物質の分解を行うことにより生けた生花が長持ちする。併せて、生けた生花70の花弁がブラックライト54からの放射光を受光し青白く発光し幻想的な雰囲気を演出する。特に花弁が白系統の花のように淡い色彩のものほどよく映える。
【0055】ここで、上記光触媒の作用についてさらに詳述すると、上記光触媒として用いられる二酸化チタンは光が当たると強い酸化力で抗菌、脱臭、汚防という効果に加えて曇らない、汚れないという超親水性を兼ね合わせた作用によって液体収納部60内に貯留する水の腐敗防止と水垢や藻等の有機物を分解しその発生を防止する他、生花など植物自体が成熟する過程で排出するエチレンガス等、不望のガス成分を光触媒反応によって分解・除去するため、該植物の生理作用が抑制されその鮮度状態を長く保持するという作用を有している。この意味から前記液体収納部60内に光触媒を被着させることは有効である。
【0056】また、前記生花を造花に代えて生けるときは液体収納部60内には水を入れる必要がないことは言うまでもなく、また前記造花の花弁や葉の部分に光触媒を被着させたものを用いると、前記液体収納部内壁面及び造花に被着した光触媒がブラックライト54からの放射光を受けて触媒反応を励起しその周辺の雰囲気中の不快な臭い成分を分解し脱臭作用を奏する。同時に上述したように花弁部も映える。さらに、該収納部内に各種芳香剤を入れておけば周囲の癒し効果も増大する。
【0057】次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては前記第2実施形態で説明したケース52の表面に発光体を加熱コーティング又は塗布すると共に、液体収納部60の内壁62に光触媒層を被着形成したものである(図4)。この場合、前記発光体は必ずしもセラミックス骨材に限らず、従来一般に用いられる紫外線を受けることによって発光する有機又は無機の物質、例えば、赤色の場合はY2O2S (付活剤としてEuを用いる)、緑色の場合はZn2,ZeO4(付活剤としてMnを用いる)、青色の場合はBaMg2Al16O27(付活剤としてEuを用いる)を用いてもよく、また長時間放光可能な蓄光体、例えば放光時間が長寿命なホウ素系、アルミナ系、ストロンチウム系の蓄光体を用いることもできる。
【0058】併せて、使用する光触媒も第1実施形態で説明したと同じ性状のものを用いる。それ以外は第2実施形態と同じであるので以下説明を省略する。以上の如く構成することにより、受光壁たるケース自体を安価にできしかも生けた生花を長持ちできる。
【0059】また、その他の使用態様として、前記液体収納部60に土砂又は栽培基を入れて花類や観葉植物を植え込むようにしてもよい。而して本第2実施形態によれば装飾用照明具と花器とを兼ね備えた多目的のインテリア照明具として利用できるものである。
【0060】また、上記実施形態の利用態様としてケース52ならびに液体収納部60を発光体を有さない基材で形成し、液体収納部60の底壁を光透過性の高い有色ガラス又は樹脂基材で形成すると共に、ブラックライトの代わりに一般の白熱灯又は有色ランプその他の発光手段に置き換えて使用することもできる(図示せず)。このようにすると、水受け容器内に生けた花や観葉植物等の装飾物を下方からライトアップでき、インテリア用装飾物として多方面で利用できる。
【0061】なお、本発明は上述した実施形態に限らず多くの実施態様が可能である。例えば、照明具1は卓上スタンドタイプをもとに説明したが、この形態に限らず天井取付型又は吊り下げ形等のペンダントタイプやシャンデリアタイプ,壁掛けタイプなどであってもよく、その場合はグローブ2の形状も丸型角型又はその変形形状等多くの使用形態に適用可能である。
【0062】さらに、光源であるブラックライトを覆う受光壁たるグローブ又はケースは、その側方から光源が丸見えとならない範囲、即ち少なくともブラックライトの周囲概ね50%を覆うように構成されていればよく、例えば図7に示すようにブラックライト4と平行に受光壁2を立直させた単純構造のものであってもよい。併せて、該受光壁に花瓶兼用の液体収納部60cを一体的に付設して花瓶兼用に構成するようにしてもよい。また、光源たるブラックライト4も直管型やリング型等受光壁2の各種形態に応じて適宜選択される。
【0063】また、蓄光性蛍光特性を有する発光体としてセラミックス骨材を用いて説明したが、これに代えて紫外線を受けることによって発光する有機又は無機の物質、例えば、赤色の場合はY2O2S (付活剤としてEuを用いる)、緑色の場合はZn2,ZeO4(付活剤としてMnを用いる)、青色の場合はBaMg2Al16O27(付活剤としてEuを用いる)を用いてもよく、また長時間放光可能な蓄光体、例えば放光時間が長寿命なホウ素系、アルミナ系、ストロンチウム系の蓄光体を用いることもできる。
【0064】また、受光壁たるグローブ2に用いるガラス基材を半透明で透光性を有する有色ガラスで形成したり又は半透明で略乳濁色のアラバス(通称)としたり、或いはガラスとクリスタルガラスやステンドグラス等ガラス基材に類する各種ガラス材料を組み合わせたりすることもでき、本発明の要旨に沿う範疇の形態全てを含むものとする。
【0065】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明照明具は、受光壁の一側にブラックライトを配置し、該ブラックライトから放射された放射光によって前記受光壁であるガラス基材中に内在する蓄光性蛍光特性を有する発光体が反応して鮮やかな光を呈すると共に、前記受光壁の表面にコーティングした光触媒層によって該受光壁に付着した不純物ならびにその周囲の不要な浮遊物質ならびに臭い成分を分解するため、照明具設置室内全体の居住環境の向上が図れる。
【出願人】 【識別番号】398038432
【氏名又は名称】栗林 輝夫
【出願日】 平成14年3月20日(2002.3.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−272421(P2003−272421A)
【公開日】 平成15年9月26日(2003.9.26)
【出願番号】 特願2002−78000(P2002−78000)