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【発明の名称】 照明装置およびそれを備える表示装置ならびに導光板
【発明者】 【氏名】増田 岳志
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内

【要約】 【課題】信頼性の高い導光板、照明装置およびそれを備える表示装置を提供する。

【解決手段】光源10と、光源10から出射された光を受ける第1側面22aと、第1側面22aに対向する第2側面22bと、第1側面22aと第2側面22bとの間に位置し互いに対向する第3側面22cおよび第4側面22dと、第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向する出射面22eおよび対向面22fとを有する導光板20とを備える。導光板20は、それぞれが出射面22eの法線方向に所定の厚さを有する第1導光層20aおよび第2導光層20bから構成される。第1導光層20aは、第1側面22aから導光板20の内部に入射した光を出射面22eに向けて反射する反射膜25をその内部に複数有しており、第2導光層20bは、反射膜を有していない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、前記光源から出射された光を受ける第1側面と、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間に位置し互いに対向する第3側面および第4側面と、前記第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向する出射面および対向面とを有する導光板とを備え、前記導光板は、それぞれが前記出射面の法線方向に所定の厚さを有する第1導光層および第2導光層から構成され、前記第1導光層は、前記第1側面から前記導光板の内部に入射した光を前記出射面に向けて反射する反射膜をその内部に複数有しており、前記第2導光層は、反射膜を有していない、照明装置。
【請求項2】 前記反射膜の接線が前記出射面となす角αと、前記導光板の臨界角θとが、45°−θ/2<α<45°+θ/2の関係を満足する、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】 前記反射膜の接線が前記出射面となす角αと、前記導光板の臨界角θとが、θ<α<45°+θ/2の関係を満足する、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】 前記導光板の光透過率は、85%以上である請求項1から3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】 前記反射膜を前記出射面に射影した面積Δsの総和ΣΔsと、前記反射膜の反射率rと、前記導光板の前記出射面の面積Sとが、0<(ΣΔs/S)・r≦0.08の関係を満足する、請求項1から3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項6】 前記反射膜は、前記出射面の法線方向から見た形状が線状に形成されている請求項1から5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】 前記反射膜は、前記出射面の法線方向から見た形状が島状に形成されている請求項1から5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項8】 前記反射膜は、透明な誘電体膜または誘電体多層膜である、請求項1から7のいずれかに記載の照明装置。
【請求項9】 前記第1側面から前記導光板の内部に入射した光の主光線の前記誘電体膜または前記誘電体多層膜に対する入射角をβとするとき、前記主光線の前記誘電体膜または前記誘電体多層膜に対する屈折角γ、前記誘電体膜または前記誘電体多層膜の厚さd、前記誘電体膜または前記誘電体多層膜の屈折率n、および前記第1導光層の屈折率n0が、380/(4n・cosγ)≦d≦780/(4n・cosγ)およびn0・sinβ=n・sinγの関係を満足する、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】 前記導光板は、第1導光体と、第2導光体と、前記第1導光体と前記第2導光体との間に設けられた接着層とが、前記出射面の法線方向に沿って積層されて形成されており、前記第1導光体の前記接着層側の表面は、前記出射面に対して傾斜した傾斜領域を複数有し、前記反射膜は、前記表面の前記傾斜領域に形成されている請求項1から9のいずれかに記載の照明装置。
【請求項11】 前記第1導光体の前記接着層側の前記表面は、さらに、前記出射面に対して略垂直な垂直領域を複数有し、前記傾斜領域と前記垂直領域とが所定の方向に沿って交互に配置されている、請求項10に記載の照明装置。
【請求項12】 前記表面の前記傾斜領域の、前記所定の方向に沿った幅Aと、前記反射膜の、前記所定の方向に沿った幅aとが、0<a≦Aの関係を満足する、請求項11に記載の照明装置。
【請求項13】 前記反射膜は、前記表面の前記傾斜領域の全面に形成されている請求項11に記載の照明装置。
【請求項14】 前記第1導光体の前記接着層側の前記表面は、さらに、前記出射面に対して略垂直な垂直領域および前記出射面に対して略平行な平行領域を複数有する、請求項10に記載の照明装置。
【請求項15】 前記第1導光体の前記接着層側の前記表面は、前記導光板の前記出射面近傍に位置し、前記平行領域は、前記傾斜領域よりも前記出射面側に位置する、請求項14に記載の照明装置。
【請求項16】 前記第1導光体の前記接着層側の前記表面は、前記導光板の前記対向面近傍に位置し、前記平行領域は、前記傾斜領域よりも前記対向面側に位置する、請求項14に記載の照明装置。
【請求項17】 前記第1導光体と前記接着層とは、互いに屈折率がほぼ等しい、請求項10から16のいずれかに記載の照明装置。
【請求項18】 前記導光板は、第1導光体と第2導光体とが前記出射面の法線方向に沿って積層されて形成されており、前記第1導光体の前記第2導光体側の表面は、前記出射面に対して傾斜した傾斜領域を複数有し、前記反射膜は、前記表面の前記傾斜領域に形成されている請求項1から9のいずれかに記載の照明装置。
【請求項19】 前記第2導光体は、前記第1導光体に対して観察者側に配置され、透明入力装置としても機能する、請求項10から18のいずれかに記載の照明装置。
【請求項20】 請求項1から19のいずれかに記載の照明装置と、前記照明装置の前記導光板に対して観察者とは反対側に設けられた反射型表示パネルとを備える表示装置。
【請求項21】 光源から出射された光を受ける第1側面と、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間に位置し互いに対向する第3側面および第4側面と、前記第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向する出射面および対向面とを有する導光板であって、それぞれが前記出射面の法線方向に所定の厚さを有する第1導光層および第2導光層から構成され、前記第1導光層は、前記第1側面から前記導光板の内部に入射した光を前記出射面に向けて反射する反射膜をその内部に複数有しており、前記第2導光層は、反射膜を有していない、導光板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導光板、照明装置およびそれを備えた表示装置に関し、特に、反射型液晶表示装置のフロントライトとして好適に用いられる導光板、照明装置およびそれを備えた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという特徴を生かして、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータなどのOA機器、電子手帳などの携帯情報機器、あるいは液晶モニターを備えたカメラー体型VTRなどに広く用いられている。
【0003】これらの液晶表示装置は反射型と透過型に大別される。液晶表示装置は、CRT(ブラウン管)やEL(エレクトロルミネッセンス)などの自発光型の表示装置ではなく、透過型は、液晶表示パネルの背後に配置された照明装置(いわゆるバックライト)の光を用いて表示を行い、反射型は、周囲光を用いて表示を行っている。
【0004】反射型液晶表示装置のなかには、十分な強度の周囲光が得られない場合の表示品位を向上するための照明装置を備えたものが知られており、この照明装置は、透過型液晶表示装置の照明装置が「バックライト」と称されるのに対して、「フロントライト」と称される。
【0005】上述のバックライトやフロントライトとして、従来から種々の照明装置が提案されており、例えば、特開平8−94844公報は、バックライトおよびフロントライトとして図38に模式的に示す照明装置400を開示している。以下、図38を参照しながら、この照明装置400をフロントライトとして備える反射型液晶表示装置450の構成を説明する。
【0006】反射型液晶表示装置450は、反射型液晶表示パネル430と、反射型液晶表示パネル430の観察者側に配置された照明装置(フロントライト)400とを有している。照明装置400は、光源410と、導光板420とを有しており、光源410を囲むように反射部材412が設けられている。
【0007】導光板420は、光源410側の第1側面(入射側面)422aと、第1側面422aに対向する第2側面(対向側面)422bと、第1側面422aと第2側面422bとの間に位置し互いに対向する第3側面および第4側面(いずれも不図示)と、光源410から入射した光を出射する出射面422cと、出射面422cに対向する対向面422dとを有している。導光板420の出射面422c側に反射型液晶表示パネル430が配置される。対向面422dは、伝搬面422d1と反射面422d2とを有し、鋸歯状の断面形状を有する。
【0008】光源410から出射され第1側面422aから導光板420内部に入射した光は、伝搬面422d1と出射面422cとで全反射を繰り返しながら、第2側面422bに向けて伝搬する。導光板420内部を伝搬する光の一部は、反射面422d2で反射され、出射面422cから反射型液晶表示パネル430に向けて出射される。反射型液晶表示パネル430によって反射された光は、出射面422cから再び導光板420に入射し、導光板420を通過した後、対向面422dから観察者側に出射され、表示に用いられる。
【0009】また、特開平10−268307号公報は、フロントライトとして図39(a)に模式的に示す照明装置500を開示している。以下、図39(a)を参照しながら、この照明装置500をフロントライトして備える反射型液晶表示装置550の構成を説明する。
【0010】反射型液晶表示装置550は、反射型液晶表示パネル530と、反射型液晶表示パネル530の観察者側に配置された照明装置(フロントライト)500とを有している。照明装置500は、光源510と、導光板520とを有している。光源510を囲むように、反射部材512が設けられており、光源510と導光板520との間には、集光手段513が設けられている。
【0011】導光板520は、光源510側の入射側面520aと、反射型液晶表示パネル530側に配置された出射面520bと、観察者側に配置され出射面に対向する対向面520cと、入射側面、出射面および対向面を介して互いに対向する第1側面および第2側面(いずれも不図示)とを有している。導光板520は、入射側面520aから遠ざかるにつれて出射面520bと対向面520cとの間隔が狭くなる楔型の形状を有しており、出射面520bおよび対向面520cに垂直な方向に沿った断面の形状は、三角形である。また、入射側面520aは、出射面520bの法線に対して傾斜して配置され、入射側面520aと出射面520bとは鈍角をなしている。
【0012】光源510から出射され入射側面520aから導光板520内に入射した光は、導光板520内部を伝搬する。導光板520内部を伝搬する光のうち、出射面520aにおける全反射条件を満たさない光が、出射面520bから反射型液晶表示パネル530に向けて出射される。反射型液晶表示パネル530によって反射された光は、出射面520bから再び導光板520に入射し、導光板520を通過した後、対向面520cから観察者側に出射され、表示に用いられる。
【0013】さらに、特開平10−268307号公報は、フロントライトとして図39(b)に模式的に示す照明装置500’を備える反射型液晶表示装置550’を開示している。反射型液晶表示装置550’は、導光板520の出射面520b側に光進行方向制御手段524を有している点において反射型液晶表示装置550と異なる。反射型液晶表示装置550’においては、導光板520bの出射面520b側に光進行方向制御手段524が設けられているので、出射面520bから出射された光は、光進行方向制御手段524を通過することによって、出射面520bの法線方向に近くなるように進行方向を変えられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の公報に開示されている照明装置には、以下の問題があることを本願発明者は見出した。
【0015】上述の特開平8−94844公報に開示されている照明装置400においては、導光板420の対向面422dに伝搬面422d1と反射面422d2とからなる凹凸が形成されているので、この凹凸が破損したり、この凹凸に異物が付着したりすることによって、照明光に悪影響が及ぼされ、液晶表示装置の表示品位が低下する。照明装置400がフロントライトとして用いられる場合、対向面422dが観察者側に配置されるので、凹凸の破損や凹凸への異物の付着が特に発生しやすく、図38に示したような、照明装置400をフロントライトとして備える反射型液晶表示装置450において、表示品位の低下は顕著である。
【0016】上述の凹凸の破損や凹凸への異物の付着を防止するために、図40(a)に模式的に示す、三洋電機株式会社製の携帯端末(RZ−J90)に搭載されている表示装置600においては、導光板620の前面(観察者側)に保護板630が設けられている。
【0017】また、図40(b)に模式的に示すシャープ株式会社製の携帯端末(MI−310)に搭載されている表示装置700のように、導光板720の前面(観察者側)にタッチパネル730が配置されていると、このタッチパネル730が上述の保護板としての機能を果たす。タッチパネル730は、典型的には、透明導電膜からなる下部電極732とスペーサ738とを有する下部電極基板731と、透明導電膜からなる上部電極734を有する上部電極フィルム736とが、接着部733を介して貼り合わされた構成を有する。このタッチパネル730においては、上部電極フィルム736を押圧することによる変形に応じて、上部電極734と下部電極732とが導通し、情報が入力される。
【0018】しかしながら、上述のように導光板の前面に保護板やタッチパネルを設けると、保護板やタッチパネルの表面反射によって表示装置の表示品位が低下するという問題がある。また、導光板の前面に保護板やタッチパネルを設けると、表示装置が厚型化するという問題もある。
【0019】一方、上述の特開平10−268307号公報に開示されている照明装置500においては、導光板520の表面に凹凸が形成されていないので、凹凸の欠損などによって照明光に悪影響がおよぼされることがない。
【0020】しかしながら、この照明装置500においては、出射面520bから出射される光は、出射面520bに対して垂直に出射しないので、反射型液晶表示パネル530を有効に照明することができない。出射面520bと対向面520cとのなす角を大きくすることによって、出射する光の進行方向を出射面520bの法線方向に近づけることができるが、導光板520の厚さが厚くなるので、表示装置が厚型化する。
【0021】また、上述の特開平10−268307号公報に開示されている照明装置500’においては、光進行方向制御手段524が設けられていることによって、出射面520bから出射する光の進行方向を出射面520bの法線方向に近くすることが可能となるが、このような光進行方向制御手段524を設けると、反射型液晶表示パネル530から出射された光が、光進行方向規制手段524を通過することによって、その進行方向を変えられてしまう。そのため、照明装置500’を備える反射型液晶表示装置550’は、有効に画像を表示することができない。
【0022】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性の高い導光板、照明装置およびそれを備える表示装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による照明装置は、光源と、前記光源から出射された光を受ける第1側面と、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間に位置し互いに対向する第3側面および第4側面と、前記第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向する出射面および対向面とを有する導光板とを備え、前記導光板は、それぞれが前記出射面の法線方向に所定の厚さを有する第1導光層および第2導光層から構成され、前記第1導光層は、前記第1側面から前記導光板の内部に入射した光を前記出射面に向けて反射する反射膜をその内部に複数有しており、前記第2導光層は、反射膜を有しておらず、そのことによって上記目的が達成される。
【0024】前記反射膜の接線が前記出射面となす角αと、前記導光板の臨界角θとが、45°−θ/2<α<45°+θ/2の関係を満足することが好ましい。
【0025】前記反射膜の接線が前記出射面となす角αと、前記導光板の臨界角θとが、θ<α<45°+θ/2の関係を満足することが好ましい。
【0026】前記導光板の光透過率は、85%以上であることが好ましい。
【0027】前記反射膜を前記出射面に射影した面積Δsの総和ΣΔsと、前記反射膜の反射率rと、前記導光板の前記出射面の面積Sとが、0<(ΣΔs/S)・r≦0.08の関係を満足することが好ましい。
【0028】前記反射膜は、前記出射面の法線方向から見た形状が線状に形成されていてもよい。
【0029】前記反射膜は、前記出射面の法線方向から見た形状が島状に形成されていてもよい。
【0030】前記反射膜は、透明な誘電体膜または誘電体多層膜であってもよい。
【0031】前記第1側面から前記導光板の内部に入射した光の主光線の前記誘電体膜または前記誘電体多層膜に対する入射角をβとするとき、前記主光線の前記誘電体膜または前記誘電体多層膜に対する屈折角γ、前記誘電体膜または前記誘電体多層膜の厚さd、前記誘電体膜または前記誘電体多層膜の屈折率n、および前記第1導光層の屈折率n0が、380/(4n・cosγ)≦d≦780/(4n・cosγ)およびn0・sinβ=n・sinγの関係を満足することが好ましい。
【0032】前記導光板は、第1導光体と、第2導光体と、前記第1導光体と前記第2導光体との間に設けられた接着層とが、前記出射面の法線方向に沿って積層されて形成されており、前記第1導光体の前記接着層側の表面は、前記出射面に対して傾斜した傾斜領域を複数有し、前記反射膜は、前記表面の前記傾斜領域に形成されている構成を有していてもよい。
【0033】前記第1導光体の前記接着層側の前記表面は、さらに、前記出射面に対して略垂直な垂直領域を複数有し、前記傾斜領域と前記垂直領域とが所定の方向に沿って交互に配置されていることが好ましい。
【0034】前記表面の前記傾斜領域の、前記所定の方向に沿った幅Aと、前記反射膜の、前記所定の方向に沿った幅aとが、0<a≦Aの関係を満足することが好ましい。
【0035】前記反射膜は、前記表面の前記傾斜領域の全面に形成されていてもよい。
【0036】前記第1導光体の前記接着層側の前記表面は、さらに、前記出射面に対して略垂直な垂直領域および前記出射面に対して略平行な平行領域を複数有してもよい。前記傾斜領域、前記垂直領域および前記平行領域は、典型的には、所定の方向に沿って所定の順で循環的に配置される。前記第1導光体の前記接着層側の前記表面が、前記導光板の前記出射面近傍に位置する場合には、前記平行領域は、前記傾斜領域よりも前記出射面側に位置することが好ましく、前記第1導光体の前記接着層側の前記表面が、前記導光板の前記対向面近傍に位置する場合には、前記平行領域は、前記傾斜領域よりも前記対向面側に位置することが好ましい。
【0037】前記第1導光体と前記接着層とは、互いに屈折率がほぼ等しいことが好ましい。
【0038】前記導光板は、第1導光体と第2導光体とが前記出射面の法線方向に沿って積層されて形成されており、前記第1導光体の前記第2導光体側の表面は、前記出射面に対して傾斜した傾斜領域を複数有し、前記反射膜は、前記表面の前記傾斜領域に形成されている構成を有していてもよい。
【0039】前記第2導光体は、前記第1導光体に対して観察者側に配置され、透明入力装置としても機能してもよい。
【0040】本発明による表示装置は、上記構成を有する照明装置と、前記照明装置の前記導光板に対して観察者とは反対側に設けられた反射型表示パネルとを備え、そのことによって上記目的が達成される。
【0041】本発明による導光板は、光源から出射された光を受ける第1側面と、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第1側面と前記第2側面との間に位置し互いに対向する第3側面および第4側面と、前記第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向する出射面および対向面とを有する導光板であって、それぞれが前記出射面の法線方向に所定の厚さを有する第1導光層および第2導光層から構成され、前記第1導光層は、前記第1側面から前記導光板の内部に入射した光を前記出射面に向けて反射する反射膜をその内部に複数有しており、前記第2導光層は、反射膜を有しておらず、そのことによって上記目的が達成される。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0043】まず、図1および図2を参照しながら、本発明による実施形態の照明装置100の構造と機能を説明する。図1は、照明装置100を模式的に示す断面図であり、図2は、照明装置100を模式的に示す上面図である。
【0044】照明装置100は、光源10と、導光板20とを有する。典型的には、光源10を囲むように、光源10から出射された光を導光板20に効率よく入射させる反射部材12が設けられている。
【0045】導光板20は、図1および図2に示すように、光源10から出射された光を受ける第1側面22aと、第1側面22aに対向する第2側面22bと、第1側面22aと第2側面22bとの間に位置し互いに対向する第3側面22cおよび第4側面22dと、これら4つの側面を介して互いに対向する出射面22eおよび対向面22fとを有している。典型的には、第1側面22aと第2側面22bとが互いに平行で、第3側面22cと第4側面22dとが互いに平行である。また、典型的には、第1側面22aおよび第2側面22bと、第3側面22cおよび第4側面22dとは互いに直交している。
【0046】さらに、導光板20は、その内部に、複数の反射膜25を有している。光源10から出射された光は、第1側面22aから導光板20内部に入射し、第2側面22bに向けて伝搬する。第2側面22bに向けて伝搬する光の一部は、導光板20の内部に設けられた反射膜25によって出射面22eに向けて反射され、出射面22eから出射される。
【0047】導光板20において、導光板20内部に入射した光を出射面22eに向けて反射する機能を有する領域が第1導光層20aと規定され、第1導光層以外の領域が第2導光層20bと規定される。第1導光層20aおよび第2導光層20bは、それぞれが出射面22eの法線方向に所定の厚さを有する。すなわち、導光板20は、第1側面22aから導光板22の内部に入射した光を出射面22aに向けて反射する反射膜25をその内部に複数有する第1導光層20aと、反射膜を有していない第2導光層20bとから構成されている。
【0048】上述のように、本発明による照明装置100においては、導光板20は、第1側面22aから導光板20の内部に入射した光を出射面22aに向けて反射する複数の反射膜25を、その内部に有しており、そのことによって、第1側面22aから導光板20の内部に入射した光が出射面22eから出射され、照明が行われる。従って、導光板20の表面、例えば、対向面22fに光を出射させるための構造(凹凸など)を設ける必要がなく、この構造の破損やこの構造への異物の付着によって照明光に悪影響が及ぼされることが防止される。そのため、本発明による照明装置100は、信頼性が高く、均一で一様な照明光が得られ、本発明による照明装置100を表示装置に用いると、高品位な表示が実現される。本発明による照明装置100においては、後述するように、反射膜25の配置を適宜設定することによって、所望の特性の照明光が得られるので、出射光の進行方向などを制御するための補助的な手段を設ける必要がなく、そのことによって表示装置の表示品位が低下することがない。また、導光板20の観察者側に保護板を設ける必要がなく、装置の薄型化が可能となる。
【0049】ここで、本発明による照明装置100における好ましい反射膜25の配置を説明する。
【0050】まず、光源10から出射されて第1側面22aから導光板20内部に入射した光を、効率よく出射面22eから出射するための好適な反射膜25の配置について、図3(a)〜(c)を参照しながら説明する。照明装置100においては、光源10から出射されて導光板20内部に入射し、導光板20の出射面22eに対して略平行に進行する光が、主に照明に寄与する。(この光を主光線ともいう。)なお、図3(a)〜(c)においては、図中左側が光源10側(第1側面22a側)であり、図中右側が第2側面側であり、光源10から導光板20内部に入射した光は、図中左側から図中右側に向けて伝搬する。
【0051】導光板20が有する反射膜25は、例えば、図1に示したように、導光板20の出射面22aに対して傾斜した平面状に形成されている。反射膜25の接線が出射面22eとなす角(図1に示したように、反射膜25が平面状である場合には、反射膜25の層面の出射面22eに対する傾斜角)をαとするとき、図3(a)に示すように、α=45°であるように形成されていると、反射膜25で反射された主光線の出射面22eに対する入射角が0°となるので、主光線のほとんどが出射面22eから出射される。
【0052】一方、導光板20の臨界角をθとするとき、図3(b)に示すように、α=45°−θ/2であるように形成されていると、反射膜25で反射された主光線の出射面22eに対する入射角がθとなる。そのため、主光線のほとんどは出射面22eで全反射され、出射面22eから出射されない。また、図3(c)に示すように、α=45°+θ/2であるように形成されていると、反射膜25で反射された主光線の出射面22eに対する入射角がθとなる。そのため、主光線のほとんどは出射面22eで全反射され、出射面22eから出射されない。
【0053】従って、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αと、導光板20の臨界角θとが下式(1)の関係を満足するように、反射膜25が形成されていると、主光線が出射面22eから効率よく出射され、光利用効率の高い照明が実現される。
【0054】
45°−θ/2<α<45°+θ/2 (1)
なお、反射膜25は、平面状に限られず、曲面状などの様々な形状であってもよく、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αと、導光板20の臨界角θとが、式(1)の関係を満足すればよい。反射膜25が曲面状である場合、反射膜25は、複数の接線を有しうるが、これら複数の接線が出射面22eとなす角が、それぞれ上記式(1)を満足するような構成とすることによって、光利用効率が高い表示が実現される。
【0055】本発明による照明装置100を、反射型液晶表示装置のフロントライトとして用いる場合、照明装置100の導光板20が反射型液晶表示パネルの観察者側に配置される。反射型液晶表示装置においては、照明装置100の光源10から出射される光だけでなく、観察者側から導光板20内に入射する光も表示に利用される。このとき、観察者側(対向面22f側)から導光板20内に入射した光が、反射膜25で反射されて再び観察者側に出射すると、反射型液晶表示装置の表示品位が低下する。
【0056】しかしながら、反射膜25の配置を以下の知見に基づいて最適化することによって、上述の表示品位の低下が防止される。以下に、観察者側からの光が反射膜25によって反射されることによる表示品位の低下を防止するための好適な反射膜25の配置について、図4(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0057】本発明による照明装置100においては、典型的には、出射面22eと対向面22fとはほぼ平行に形成されている。このとき、観察者側から(対向面22fから)導光板20内部に入射する光は、対向面22fから導光板20内部に入射する際に、導光板20の臨界角θ以下の屈折角で屈折される。
【0058】ここで、対向面22fから入射して出射面22eの法線方向に平行に導光板20内部を進行する光をL1、対向面22fから入射して出射面22eの法線方向に対して+θの傾斜角で導光板20内部を進行する光をL2、対向面22fから入射して出射面22eの法線方向に対して−θの傾斜角で導光板20内部を進行する光をL3とし、これらの光L1、L2およびL3が、反射膜25で反射された後に対向面22fから出射されないように反射膜25を形成すれば、上述の表示品位の低下が防止される。なお、+θの傾斜角とは、対向面22fから入射して出射面22eの法線方向に平行に導光板20内部を進行する光L1の進行ベクトルを時計回りにθ回転させた進行ベクトルを有する光の傾斜角を指し、−θの傾斜角とは、出射面22eの法線方向に平行に導光板20内部を進行する光L1の進行ベクトルを反時計回りにθ回転させた進行ベクトルを有する光の傾斜角を指す。
【0059】例えば、図4(a)に示すように、α=θであるように反射膜25が形成されていると、観察者側から(対向面22fから)導光板20内部に入射した光L1、L2およびL3は、反射膜25で反射された後、対向面22fまたは出射面22eに全反射条件を満足する角度で到達し、対向面22fに臨界角θよりも小さい角度で到達することがない。従って、光L1、L2およびL3が、対向面22fから出射することがない。
【0060】また、図4(b)に示すように、α>θであるように反射膜25が形成されていると、観察者側から導光板20内部に入射した光L1、L2およびL3のうち、光L1およびL2は、反射膜25で反射された後、対向面22fまたは出射面22eに全反射条件を満足する角度で到達し、対向面22fに臨界角θよりも小さい角度で到達することがない。また、光L3は、反射膜25で反射された後、臨界角θよりも小さい角度で出射面22eに到達するので、出射面22eから出射されて表示に用いられる。従って、光L1、L2およびL3が、対向面22fから出射することがない。
【0061】一方、図4(c)に示すように、α<θであるように反射膜25が形成されていると、観察者側から導光板20内部に入射した光L1、L2およびL3のうち、光L1およびL3は、反射膜25で反射された後、対向面22fまたは出射面22eに全反射条件を満足する角度で到達し、対向面22fに臨界角θよりも小さい角度で到達することはないが、光L2は、反射膜25で反射された後、臨界角θよりも小さい角度で対向面22eに到達するので、対向面22eから出射されて反射型液晶表示装置の表示品位の低下をもたらす。
【0062】このように、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αが、導光板20の臨界角θ以上(α≧θ)となるように反射膜25が形成されていると、観察者側から導光板20内部に入射した光が反射膜25によって反射された後に対向面22fから出射することによる表示品位の低下が防止される。
【0063】従って、式(1)で表される条件と、上述の知見とから、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αと、導光板20の臨界角θとが、下式(2)の関係を満足するように、反射膜25が形成されていると、光の利用効率が向上し、且つ、反射型液晶表示装置のフロントライトとして用いても表示品位が低下することがない。
【0064】
θ≦α<45°+θ/2 (2)
本発明による照明装置100を、反射型液晶表示装置のフロントライトとして用いる場合、観察者側から導光板20内に入射する光の一部が、出射面22eから出射することなく反射膜25で反射されることによって、反射型液晶表示パネルに入射する光が減少することがある。
【0065】しかしながら、図28(a)に示したように、対向面に凹凸を有する導光板を備えた従来の照明装置の前面に保護板を配置した場合にも、保護板における表面反射によって、反射型液晶表示パネルに入射する光が減少し、反射型液晶表示装置の明るさが低下する。
【0066】そのため、反射膜25が設けられていることによる明るさの低下の程度が、保護板を設けた場合の明るさの低下の程度以下になるように反射膜25を形成することにより、従来の照明装置に保護板を設けた場合と同等かそれ以上に明るい表示が実現される。しかも、本発明による照明装置100は、保護板を設ける必要がないので、表示装置の薄型化が可能となる。
【0067】一般的に従来の照明装置に用いられる導光体と、保護板として用いられる透明平板は、屈折率が約1.49のポリメチルメタクリレートや屈折率が約1.59のポリカーボネートから形成されており、その表面反射率は約4%であるので、導光体および保護板の反射率はそれぞれ約8%であり、透過率はそれぞれ約92%である。従って、導光体と保護板とを積層した場合の反射率は約15%であり、透過率は約85%である。一方、本発明による照明装置100の導光板20の表面反射も約4%であるため、導光板20内部の複数の反射膜25での反射率(以下、単に、複数の反射膜25の反射率ともよぶ。)を約8%以下とすることによって、導光板20の光透過率は約85%以上となり、従来の照明装置に保護板を設けたもの以上に明るい表示が実現される。
【0068】導光板20の光透過率は、図5に示すように、導光板20の対向面22fに略平行光を垂直に入射させ、導光板20の出射面22eから出射する光の光量を出射面22e側に設けた受光器にて測定することによって、求められる。勿論、導光板20の出射面22eに略平行光を垂直に入射させ、導光板20の対向面22fから出射する光の光量を対向面22f側に設けた受光器にて測定することによって、光透過率を求めてもよい。
【0069】対向面22fから入射させた光量をI、出射面22eから出射した光量をITとすると、導光板20の光透過率Tは、T=IT/Iで表される。導光板20の光透過率Tが約85%以上であると、従来の照明装置に保護板を設けたもの以上に明るい表示が実現される。
【0070】複数の反射膜25の反射率Rは、反射膜25の反射率r(複数の反射膜25の個々の反射率)と、反射膜25を出射面22eに射影した面積Δsと、出射面22eの面積Sとによっても規定され、反射膜25を出射面に射影した面積Δsの総和をΣΔsとすると、R=(ΣΔs/S)・rで表される。従って、反射膜25を出射面に射影した面積Δsの総和ΣΔsと、反射膜25の反射率rと、導光板20の出射面22eの面積Sとが、下式(3)を満足すると、従来の照明装置と保護板とを組み合わせたもの以上に明るい表示が実現される。
【0071】
0<(ΣΔs/S)・r≦0.08 (3)
つまり、例えば、図6(a)に示すように、ΣΔs=Sである場合には、反射膜25の反射率rを約8%以下とすればよい。また、反射膜25の反射率rが約100%である場合には、図6(b)に示すように、ΣΔs/Sを約8%以下とすればよい。ここで、反射率rとは、図7に示すように、反射層25に対して、入射角αで入射する光の反射率と規定される。
【0072】ΣΔs/S<1とする場合、反射膜25の形状(出射面22eの法線方向から見た形状)は、任意の形状とすることができる。例えば、図2に示したように、反射膜25は、線状(帯状)に形成されていてもよいし、図8に示すように、島状(点状)に形成されていてもよい。
【0073】導光板20の出射面22eの面積に対する、反射膜25を出射面22eに射影した面積の割合は、図2および図8に示したように、導光板20の出射面22e内において一定であってもよいし、図9(a)および(b)に示すように、光源10から遠ざかるにつれて反射膜25の割合が高くなるように形成されていてもよい。図9(a)および(b)に示したように、光源10から遠ざかるにつれて反射膜25の割合が高くなるように形成されていると、出射面22eから出射される光の強度分布を均一にすることができる。このとき、図9(a)および(b)に示したように、一定の繰り返しピッチで形成された反射膜25の面積を光源10から遠ざかるにつれて広くしてもよいし、ほぼ同じ面積となるように形成された反射膜25の繰り返しピッチを光源10から遠ざかるにつれて広くしてもよい。
【0074】さらに、反射膜25が周期的に配列されている場合、反射膜25の繰り返し方向を、液晶表示パネルに形成された画素パターンの繰り返し方向に対して傾斜させることによって、モアレ縞の発生を防止することができる。モアレ縞は、周期的に配列された反射膜25と、周期的に配列された液晶表示パネルの画素パターンとの干渉によって発生する。モアレ縞の発生を防止するために、反射膜を不規則に配列させてもよい。モアレ縞の発生を防止する観点からは、反射膜25の形状は、図2に示したような線状であるよりも、図8に示したような島状であることが好ましい。
【0075】次に、本発明による照明装置100に好適に用いられる導光板20の構造およびその製造方法を説明する。図10(a)〜(d)は、照明装置100の導光板20として好適に用いられる導光板20Aの製造工程を模式的に示す断面図である。
【0076】図10(d)に示すように、導光板20Aは、第1導光体26と、第2導光体27と、第1導光体26と第2導光体27との間に設けられた接着層28とが、出射面22eの法線方向に沿って積層されて形成されている。
【0077】第1導光体26の接着層28側の表面26aは、出射面22eに対して傾斜した傾斜領域26a1を複数有しており、反射膜25は、表面26aの傾斜領域26a1に形成されている。
【0078】第1導光体26の接着層28側の表面26aは、さらに、出射面22eに対して略垂直な垂直領域26a2を複数有し、傾斜領域26a1と垂直領域26a2とが所定の方向に沿って交互に配置されている。
【0079】上述のような構成を有する導光板20Aは、例えば、以下のようにして製造される。
【0080】まず、図10(a)に示すように、傾斜領域26a1と垂直領域26a2とが交互に配置された表面26aを有する第1導光体26を用意する。第1導光体26は、種々の透明材料(例えば、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネートなどの透明樹脂やガラス)を、射出成形、押し出し成形または熱プレス成形などの方法を用いて成形することによって得られる。
【0081】次に、図10(b)に示すように、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1に、マスク40を介して、反射膜25となる材料を蒸着する。勿論、斜方から蒸着することによって形成してもよいし、印刷によって形成してもよい。反射膜25の材料としては、アルミニウム、ニッケル、銀などの金属や、酸化チタン、鉛白、酸化スズなどの白色顔料を用いることができる。また、反射膜25は、所定の波長帯域の光を選択的に反射する誘電体膜(あるいは誘電体多層膜)であってもよく、特定の偏光を選択的に反射する誘電体膜(あるいは誘電体多層膜)であってもよい。反射膜25として、特定の偏光を選択的に反射する誘電体膜または誘電体多層膜を用いると、偏光板を備えた反射型または透過型の液晶表示パネルを照明する際に、偏光板による光の吸収を低減することができ、液晶表示装置の高輝度化を実現することができる。
【0082】続いて、図10(c)に示すように、第1導光体26の表面26aに、接着層28となる材料を塗布し、その後、第2導光体27を貼り合わせることによって、図10(d)に示した導光板20Aが形成される。接着層28の材料としては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、電子線硬化樹脂などのエネルギー硬化樹脂や、粘着剤などを用いることができる。第2導光体27は、種々の透明材料(例えば、例えば、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネートなどの透明樹脂やガラス)を、射出成形、押し出し成形または熱プレス成形などの方法を用いて成形することによって得られる。
【0083】第1導光体26と、接着層28とは、互いに屈折率がほぼ等しいことが好ましい。第1導光体26の屈折率と接着層28の屈折率との差が大きいと、屈折やモアレ縞、回折などによって、照明光に悪影響が及ぼされることがある。接着層28と第2導光体27との界面は、典型的にはほぼ平坦であるので、第2導光体27の屈折率と接着層28の屈折率とに差があっても、屈折などによって照明光に悪影響がおよぼされることがない。
【0084】第1導光体26、接着層28および第2導光体27の屈折率が互いにほぼ等しいことがさらに好ましい。第1導光体26、接着層28および第2導光体27の屈折率が互いにほぼ等しいと、第1導光体26、接着層28および第2導光体27が光学的にほぼ一体となるので、照明光に悪影響をおよぼす光学的な現象がそれぞれの界面において発生しない。
【0085】図10(d)に示した導光板20Aは、第1導光体26として、接着層28側の表面26aに出射面22eに対して略垂直な垂直領域26a2を複数有し、傾斜領域26a1と垂直領域26a2とが交互に配置されている第1導光体26を用いる。このように、傾斜領域26a1と垂直領域26a2とが交互に配置されていると、反射膜25となる材料をマスク40を介して蒸着する際に、第1導光体26とマスク40との位置合わせが不要となる。
【0086】つまり、図11中右側、中央、左側にそれぞれ示すように、マスク40が第1導光体26に対してどのように位置合わせされていてもよく、傾斜領域26a1と垂直領域26a2との境界と、マスク40の抜き部との相対的な配置によらず、反射膜25を傾斜領域26a1に形成することができる。従って、このような第1導光体26を備える導光板20Aは効率よく製造できる。
【0087】また、反射膜25の幅a(傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った反射膜25の幅)と、表面26aの傾斜領域26a1の幅A(傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った傾斜領域26a1の幅)とは、0<a≦Aの関係を満足することが好ましい。この理由を、図12を参照しながら説明する。
【0088】反射膜25の幅aが、表面26aの傾斜領域26a1の幅Aよりも広い(a>A)と、図12の左側に示すように、反射膜25は、複数の傾斜領域26a1にまたがって形成される。そのため、反射膜25の反射率が比較的高い場合には、反射膜25の一部(例えば、図12の左側に示すように、2つの傾斜領域26a1にまたがって反射膜25が形成される場合、第1側面22aからの距離が遠い方の傾斜領域26a1に形成されている部分)には、導光板20内部を伝搬する主光線がほとんど到達せず、この部分は主光線を出射面22eに向けて出射させる機能を果たさない。光源10からの光の反射に寄与しないこの部分は、観察者側からの光を反射し、導光板20の光透過率を徒に低下させる。
【0089】一方、反射膜25の幅aが、表面26aの傾斜領域26a1の幅A以下である(a≦A)と、図12の右側に示すように、反射膜25を1つの傾斜領域に形成することができる。従って、反射膜25の全ての部分が、導光板20内部を伝搬する主光線を出射面22eに向けて出射させる機能を果たす。そのため、形成された反射膜25の全ての部分が有効に機能するので、導光板20の光透過率の不要な低下が防止され、より明るい表示が実現される。
【0090】なお、図12においては、第1導光体26が出射面側に配置され、第2導光体27が対向面側に配置された導光板20を示しているが、勿論、第1導光体26が対向面側に配置され、第2導光体27が出射面側に配置された構成を有する導光板20であってもよい。
【0091】また、上述したように反射膜25が傾斜領域26a1の一部に形成された構成に限定されず、以下のようにして傾斜領域26a1の全面に反射膜25を形成してもよい。図13(a)〜(d)は、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1の全面に反射膜26が形成された導光板20A’の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0092】まず、図13(a)に示すように、傾斜領域26a1と垂直領域26a2とが交互に配置された表面26aを有する第1導光体26を用意する。
【0093】次に、図13(b)に示すように、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1の全面に反射膜25となる材料を蒸着し、反射膜25を形成する。
【0094】続いて、図13(c)に示すように、第1導光体26の表面26aに、接着層28となる材料を塗布し、その後、第2導光体27を貼り合わせることによって、図13(d)に示した導光板20A’が形成される。
【0095】上述したように、傾斜領域26a1の全面に反射膜25が形成された構成を有する導光板20A’の製造工程においては、反射膜25を形成する際にマスクを必要としない。そのため、上述の構成を有する導光板20A’は簡便なプロセスで製造することができる。
【0096】上述の説明においては、接着層28側の表面26aに垂直領域26a2を有する第1導光体26を備えた導光板20Aについて説明したが、勿論、これに限定されず、接着層側の表面に垂直領域を有していない第1導光体を用いて以下のようにして導光板を製造してもよい。図14(a)〜(d)は、接着層28側の表面26aに垂直領域を有していない第1導光体26を備えた導光板20Bの製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図14(a)〜(d)においては、導光板20Bの構成要素は導光板20Aと実質的に同様の機能を有するので、同じ参照符号を用いて示し、その説明を省略する。
【0097】まず、図14(a)に示すように、出射面に対して傾斜した傾斜領域を表面に有する第1導光体26を用意する。次に、図14(b)に示すように、第1導光体26の表面の傾斜領域に反射膜25を形成する。続いて、図14(c)に示すように、第1導光体26の表面に、接着層28となる材料を塗布し、その後、第2導光体27を貼り合わせることによって、図14(d)に示した導光板20Bが形成される。
【0098】また、導光板20を構成する第2導光体として、透明入力装置(タッチパネル)としても機能する第2導光体を用いて以下のようにして導光板を製造してもよい。図15(a)〜(d)は、透明入力装置と一体化された第2導光体27を備えた導光板20Cの製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図15(a)〜(d)においては、導光板20Aと実質的に同様の機能を有する構成要素を同じ参照符号を用いて示し、その説明を省略する。
【0099】まず、図15(a)に示すように、第1導光体26を用意する。ここで、第1導光体26は、図15(a)に示したように、傾斜領域26a1と垂直領域26a2とが交互に配置された表面26aを有する第1導光体26であってもよいし、図14(a)に示したように、表面に垂直領域を有していない第1導光体であってもよい。
【0100】次に、図15(b)に示すように、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1に反射膜25を形成する。続いて、図15(c)に示すように、第1導光体26の表面に、接着層28となる材料を塗布し、その後、透明入力装置(タッチパネル)と一体化された第2導光体27を貼り合わせることによって、図15(d)に示した導光板20Cが形成される。
【0101】第2導光体27の表面には、透明導電膜(例えばITO層)からなる下部電極32とスペーサ38とが形成されており、第2導光体27側の表面に透明導電膜(例えばITO層)からなる上部電極34が形成された上部電極フィルム36が、接着部33によって所定の間隔を保持した状態で第2導光体27と貼り合わされている。このような構成を有する透明入力装置においては、上部電極フィルム36が押圧されることによる変形に応じて上部電極34と下部電極32とが導通し、情報の入力が行われる。
【0102】このように、第2導光体27として、透明入力装置(タッチパネル)と一体化された第2導光体27を用いると、図40(b)に示したように照明装置の前面に別個にタッチパネルが配置される場合に比べて、下部電極基板が省略され、薄型化・軽量化が実現される。また、下部電極基板と導光板との間の界面が省略されるので、この界面における表面反射による表示品位の低下が防止される。
【0103】上述したような、導光板と透明入力装置とを一体化することによる効果は、観察者側の表面に凹凸を有する従来の導光板と透明入力装置とを一体化することによっても得られるが、凹凸を有する導光板を下部電極基板とすると、情報入力の際の押圧などによって凹凸が破損し、表示装置の表示品位が低下することがある。これに対して、本発明による照明装置100の導光板20は、その表面に特別な構造を設ける必要がなく、第2導光体の観察者側の表面をほぼ平坦とすることができる。そのため、観察者側の表面に凹凸を有する従来の導光板と透明入力装置とを一体化した構成に比べ、信頼性が高いという利点がある。
【0104】図16(a)〜(d)に、照明装置100の導光板20として好適に用いられる他の導光板20Dの製造工程を模式的に示す。
【0105】図16(d)に示すように、導光板20Dは、第1導光体26と、第2導光体27と、第1導光体26と第2導光体27との間に設けられた接着層28とが、出射面22eの法線方向に沿って積層されて形成されている。
【0106】第1導光体26の接着層28側の表面26aは、出射面22eに対して傾斜した傾斜領域26a1、略垂直な垂直領域26a2および略平行な平行領域26a3を複数有しており、傾斜領域26a1、垂直領域26a2および平行領域26a3は、所定の方向に沿って所定の順で循環的に配置されている。第1導光体26の表面26aに設けられた反射膜25は、傾斜領域26a1に形成された反射膜25aと、平行領域26a3に形成された反射膜25bとから構成されている。
【0107】上述のような構成を有する導光板20Dは、例えば、以下のようにして製造される。
【0108】まず、図16(a)に示すように、傾斜領域26a1と垂直領域26a2と平行領域26a3とが配置された表面26aを有する第1導光体26を用意する。第1導光体26は、種々の透明材料を、公知の方法を用いて成形することによって得られる。
【0109】次に、図16(b)に示すように、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1および平行領域26a3に、反射膜25となる材料を蒸着することによって、傾斜領域26a1および平行領域26a3に反射膜25aおよび25bを形成する。
【0110】続いて、図16(c)に示すように、第1導光体26の表面26aに、接着層28となる材料を塗布し、その後、第2導光体27を貼り合わせることによって、図16(d)に示した導光板20Dが形成される。
【0111】導光板20Dを備えた照明装置100においては、図17に示すように、光源10から第1側面22aを介して導光板20Dの内部に入射した光は、主に、傾斜領域26a1に形成された反射膜25aによって出射面22eに向かって反射される。つまり、第1導光体26の表面26a1の傾斜領域26a1および平行領域26a3に形成された反射膜25のうち、傾斜領域26a1に形成された反射膜25aが、光源10からの光を出射面22eに向けて反射する機能を担っている。
【0112】出射面22eへの反射に寄与する反射膜25aの配置は、第1導光体26の表面26aにおける傾斜領域26a1の配置に依存するので、傾斜領域26a1の配置を変化させることによって、反射膜25aの配置を変化させることができる。例えば、第1導光体26の表面26内で傾斜領域26a1を一定の割合で形成(例えば一定の幅および一定のピッチで形成)すれば、反射膜25aも一定の割合で形成される。また、光源10から遠ざかるにつれて傾斜領域26a1の割合を高くすると、反射膜25aの割合も光源10から遠ざかるにつれて高くなるので、出射面22eから均一な光を出射することができる。
【0113】図10(d)に示した導光板20Aの製造工程においては、マスクを用いて反射膜25の配置を制御するのに対して、図16(d)に示した導光板20Dの製造工程においては、傾斜領域26a1の配置を適宜選択することによって反射膜25aの配置を制御することができるので、製造工程を簡略化することができる。
【0114】なお、上述の導光体20Dを備えた照明装置100を反射型液晶表示装置のフロントライトとして用いる場合、図18に示すように、観察者側(対向面22f側)から導光体20Dの内部に入射する光の一部が、第1導光体26の表面26aの平行領域26a3に形成された反射膜25bによって反射されて観察者側に出射し、反射型液晶表示装置の表示品位が低下することがある。
【0115】第1導光体26の表面26aに設けられた複数の反射膜25の反射率を約8%以下とし、導光板20Dの光透過率を約85%以上とすることによって、この表示品位の低下を抑制できる。ここで、複数の反射膜25の反射率Rは、傾斜領域26a1に形成された反射膜25aの反射率r(複数の反射膜25aの個々の反射率)、反射膜25aを出射面22eに射影した面積Δs、平行領域26a3に形成された反射膜25bの反射率r’(複数の反射膜25bの個々の反射率)、反射膜25bを出射面22eに射影した面積Δs’、出射面22eの面積Sとによって規定され、反射膜25aを出射面22eに射影した面積Δsの総和をΣΔs、反射膜25bを出射面22eに射影した面積Δs’の総和をΣΔs’とすると、R=(ΣΔs/S)・r+(ΣΔs’/S)・r’で表される。したがって、反射膜25が下式(3’)を満足するように形成されると、表示品位が良好な明るい表示が実現される。
【0116】
0<(ΣΔs/S)・r+(ΣΔs’/S)・r’≦0.08 (3’)
また、第1導光体26の接着層28側の表面(反射膜25が形成される表面)26aが、導光板20Dの出射面22e近傍に位置する場合には、図19(a)に示すように、平行領域26a3が傾斜領域26a1よりも出射面22e側に位置することが好ましい。すなわち、傾斜領域26a1、平行領域26a3および垂直領域26a2が、導光体20Dの第1側面22aから第2側面22bに向かう方向に沿ってこの順に配置されていることが好ましい。
【0117】図19(b)に示すように、傾斜領域26a1が平行領域26a3よりも出射面22e側に位置していると、光源10から第1側面22aを介して導光板20Dの内部に入射した光の一部が、平行領域26a3に形成された反射膜25bで反射され、傾斜領域26a1に形成された反射膜25aに到達しにくくなるので、出射面22eから光が出射されにくくなるからである。
【0118】これに対して、図19(a)に示したように、傾斜領域26a1が平行領域26a3よりも出射面22e側に位置していると、光源10から導光板20Dの内部に入射した光が、効率よく傾斜領域26a1の反射膜25aに到達して反射されるので、出射面22eから効率よく光が出射する。
【0119】また、第1導光体26の接着層28側の表面26aが、導光板20Dの対向面22f近傍に位置する場合には、図20(a)に示すように、平行領域26a3が傾斜領域26a1よりも対向面22f側に位置することが好ましい。すなわち、傾斜領域26a1、垂直領域26a2および平行領域26a3が、導光体20Dの第1側面22aから第2側面22bに向かう方向に沿ってこの順に配置されていることが好ましい。
【0120】図20(b)に示すように、傾斜領域26a1が平行領域26a3よりも対向面22f側に位置していると、光源10から第1側面22aを介して導光板20Dの内部に入射した光の一部が、平行領域26a3に形成された反射膜25bで反射され、傾斜領域26a1に形成された反射膜25aに到達しにくくなるので、出射面22eから光が出射されにくくなるからである。
【0121】これに対して、図20(a)に示したように、平行領域26a3が傾斜領域26a1よりも対向面22f側に位置していると、光源10から導光板20Dの内部に入射した光が、効率よく傾斜領域26a1の反射膜25aに到達して反射されるので、出射面22eから効率よく光が出射する。
【0122】なお、上述の説明においては、第1導光体と、第2導光体と、これらの間に設けられた接着層とから構成されている導光板について説明したが、これに限定されず、反射膜が形成される傾斜領域を表面に有する導光体と、この導光体の表面(反射膜が形成された表面)を平坦化する樹脂層とから構成されている導光板を用いてもよい。
【0123】以下、本発明による表示装置の実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、反射型液晶表示装置とそれに用いられるフロントライトを例に本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明による照明装置は、透過型液晶表示装置が備えるバックライトとしても用いられる。また、本発明による照明装置によって照明される被照射物は、液晶表示パネルに限定されず、本発明による照明装置は、例えば、印刷物を前方から照明する前方照明装置としても用いることができる。
【0124】(実施形態1)図21、図22および図23を参照しながら、本発明による実施形態1の反射型液晶表示装置200Aを説明する。図21は、反射型液晶表示装置200Aを模式的に示す断面図であり、図22は、反射型液晶表示装置200Aが有する照明装置100を模式的に示す上面図であり、図23は、反射型液晶表示装置200Aが有する照明装置100を模式的に示す斜視図である。
【0125】反射型液晶表示装置200Aは、図21に示すように、反射型液晶表示パネル110と、照明装置(フロントライト)100とを有している。
【0126】反射型液晶表示パネル110は公知の反射型液晶表示パネルであり、典型的には、円偏光板114と、反射型液晶表示セル116とを有する。反射型液晶表示セル116は、一対のガラス基板111aおよび111bと、一対のガラス基板111aおよび111bの間に設けられた液晶層112とを有し、液晶層112を通過する光の偏光状態を変調するとともに、液晶層112のフロントライト100とは反対側に反射電極113を有し、液晶層112を通過した光をフロントライト100側に反射する。円偏光板114は、偏光板と、λ/2板と、λ/4板とが一体に貼り合わされて構成されている。
【0127】照明装置100は、光源10と、導光板20とを備える。光源10として、ここでは、蛍光管を用いる。勿論、これに限定されず、LED(発光ダイオード)や、EL(エレクトロルミネッセンス)素子などを用いてもよい。光源10を囲むように、光源10から出射された光を導光板20の第1側面22aに効率よく入射させる光反射シート12が設けられている。また、導光板20としては、図10(d)に示した導光板20Aを用いる。
【0128】本実施形態においては、第1導光体26として、ポリメチルメタクリレートを射出成形することによって形成された屈折率が約1.49の第1導光体26を用い、第2導光体27として、ポリメチルメタクリレートを射出成形することによって形成された屈折率が約1.49の第1導光体26を用いる。さらに、接着層28として、屈折率が約1.49のアクリル系粘着剤を用いる。
【0129】本実施形態の反射型液晶表示装置200Aにおいては、このように、第1導光体26、接着層28および第2導光体27の屈折率が互いにほぼ等しく、第1導光体26、接着層28および第2導光体27が光学的にほぼ一体であるので、照明光に悪影響をおよぼす光学的な現象がそれぞれの界面において発生しない。そのため、高品位な表示が実現される。なお、上述の材料からなる導光板20の臨界角θは、約42°である。
【0130】本実施形態においては、第1導光体26の表面26aは、傾斜領域26a1において出射面22eに対して約45°傾斜するように形成されており、この傾斜領域26a1に、アルミニウムからなる反射膜25がマスクを介した蒸着によって形成されている。このように形成された反射膜25の接線が出射面22eとなす角αは約45°であり、一方、導光板20の臨界角θは約42°である。従って、本実施形態の反射型液晶表示装置200Aにおいては、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αと導光板20の臨界角θとが上記式(2)を満足する。そのため、主光線が出射面22eから効率よく出射されて光利用効率が向上するとともに、観察者側からの光が反射膜25によって反射されて対向面22fから出射されることによる表示品位の低下が抑制される。
【0131】また、反射膜25は、図22に示すように出射面22eの法線方向から見た形状が線状に形成されており、反射膜25の幅a(傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った反射膜25の幅)=0.1mm、周期P=1.25mmで周期的に配列されている。従って、反射膜25を出射面に射影した面積Δsの総和ΣΔsの、導光板20の出射面22eの面積Sに対する割合は、下式(4)に示すように、8%である。アルミニウムからなる反射膜25の反射率r(傾斜角α=45°)は、約90%であるので、複数の反射膜25の反射率R(=ΣΔs/S・r)は、約7.2%であり、従来の照明装置と保護板とを組み合わせたものよりも明るい表示が実現される。
【0132】
ΣΔs/S=a/P=0.08 (4)
第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1の幅A(傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った傾斜領域26a1の幅)は、0.11mmであり、反射膜25の幅a(=0.1mm)よりも広い。そのため、反射膜25の全ての部分が、導光板20内部を伝搬する主光線を出射面22eに向けて出射させる機能を果たすので、導光板20の光透過率の不要な低下が防止され、より明るい表示が実現される。
【0133】なお、本発明による反射型液晶表示装置200Aにおいては、導光板20の出射面22eに反射防止処理118が施されており、導光板20内部の光が出射面22eから出射する際の、出射面22eにおける表面反射が抑制される。反射防止処理としては、例えば、導光板20の出射面22e上に、蒸着やスパッタリング法を用いて、膜厚が約0.1μmのMgF2、SiO2などからなる反射防止層を形成する方法を用いることができる。
【0134】(実施形態2)図24、図25および図26を参照しながら、本発明による実施形態2の反射型液晶表示装置200Bを説明する。図24は、反射型液晶表示装置200Bを模式的に示す断面図であり、図25は、反射型液晶表示装置200Bが有する照明装置200Bを模式的に示す上面図であり、図26は、反射型液晶表示装置200Bが有する照明装置100を模式的に示す斜視図である。
【0135】反射型液晶表示装置200Bは、図24に示すように、反射型液晶表示パネル110と、照明装置(フロントライト)100とを有している。
【0136】反射型液晶表示パネル110は公知の反射型液晶表示パネルであり、典型的には、円偏光板114と、反射型液晶表示セル116とを有する。反射型液晶表示セル118は、一対のガラス基板111aおよび111bと、一対のガラス基板111aおよび111bの間に設けられた液晶層112とを有し、液晶層112を通過する光の偏光状態を変調するとともに、液晶層112のフロントライト100とは反対側に反射電極113を有し、液晶層112を通過した光をフロントライト100側に反射する。円偏光板114は、偏光板と、λ/2板と、λ/4板とが一体に貼り合わされて構成されている。本実施形態においては、この円偏光板114は、導光板20の出射面22eに貼りつけられている。このように、導光板20の出射面22eに円偏光板114が貼りつけられていると、出射面22eにおける表面反射が抑制される。
【0137】照明装置100は、光源10と、導光板20とを備える。光源10として、ここでは、蛍光管を用いる。勿論、これに限定されず、LED(発光ダイオード)や、EL(エレクトロルミネッセンス)素子などを用いてもよい。光源10を囲むように、光源10から出射された光を導光板20の第1側面22aに効率よく入射させる光反射シート12が設けられている。また、導光板20としては、図15(d)に示した導光板20Cを用いる。導光板20Cは、透明入力装置(タッチパネル)としても機能し、上部電極フィルム36が押圧されることによる変形に応じて、情報が入力される。
【0138】本実施形態においては、第1導光体26として、ポリカーボネートを押し出し成形することによって形成された屈折率が約1.59の第1導光体26を用い、第2導光体27として、ガラスからなる屈折率が約1.53の第2導光体27を用いる。さらに、接着層28として、屈折率が約1.59の紫外線硬化樹脂を用いる。本実施形態の反射型液晶表示装置200Bにおいては、第1導光体26と、接着層28とは、互いに屈折率がほぼ等しいので、屈折やモアレ縞、回折などによって、照明光に悪影響が及ぼされることがない。そのため、高品位な表示が実現される。なお、上述の材料からなる導光板20の臨界角θは、約40°である。
【0139】本実施形態においては、第1導光体26の表面26aは、傾斜領域26a1において出射面22eに対して約45°傾斜するように形成されており、この傾斜領域26a1に、アルミニウムからなる反射膜25がマスクを介した蒸着によって形成されている。このように形成された反射膜25の接線が出射面22eとなす角αは約45°であり、一方、導光板20の臨界角θは約40°である。従って、本実施形態の反射型液晶表示装置200Bにおいては、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αと導光板20の臨界角θとが上記式(2)を満足する。従って、主光線が出射面22eから効率よく出射されて光利用効率が向上するとともに、観察者側からの光が反射膜25によって反射されて対向面22fから出射されることによる表示品位の低下が抑制される。
【0140】また、反射膜25は、図25に示すように出射面22eの法線方向から見た形状が島状(点状)に形成されており、反射膜25の幅a(傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った反射膜25の幅)=0.1mm、周期P=0.45mmで周期的に配列されている。従って、反射膜25を出射面に射影した面積Δsの総和ΣΔsの、導光板20の出射面22eの面積Sに対する割合は、下式(5)に示すように、約4%である。アルミニウムからなる反射膜25の反射率r(傾斜角α=45°)は、約90%であるので、複数の反射膜25の反射率R(=ΣΔs/S・r)は、約3.6%であり、従来の照明装置と保護板とを組み合わせたものよりも明るい表示が実現される。
【0141】
ΣΔs/S=π・(a/2)2/P2≒0.04 (5)
第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1の幅A(傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った傾斜領域26a1の幅)は、0.11mmであり、反射膜25の幅a(=0.1mm)よりも広い。そのため、反射膜25の全ての部分が、導光板20内部を伝搬する主光線を出射面22eに向けて出射させる機能を果たすので、導光板20の光透過率の不要な低下が防止され、より明るい表示が実現される。
【0142】(実施形態3)図27、図28および図29を参照しながら、本発明による実施形態3の反射型液晶表示装置200Cを説明する。図27は、反射型液晶表示装置200Cを模式的に示す断面図であり、図28は、反射型液晶表示装置200Cが有する照明装置100を模式的に示す上面図であり、図29は、反射型液晶表示装置200Cが有する照明装置100を模式的に示す斜視図である。
【0143】反射型液晶表示装置200Cは、図27に示すように、反射型液晶表示パネル110と、照明装置(フロントライト)100とを有している。
【0144】反射型液晶表示パネル110は公知の反射型液晶表示パネルであり、典型的には、円偏光板114と、反射型液晶表示セル116とを有する。反射型液晶表示セル116は、一対のガラス基板111aおよび111bと、一対のガラス基板111aおよび111bの間に設けられた液晶層112とを有し、液晶層112を通過する光の偏光状態を変調するとともに、液晶層112のフロントライト100とは反対側に反射電極113を有し、液晶層112を通過した光をフロントライト100側に反射する。円偏光板114は、偏光板と、λ/2板と、λ/4板とが一体に貼り合わされて構成されている。
【0145】照明装置100は、光源10と、導光板20とを備える。光源10として、ここでは、蛍光管を用いる。勿論、これに限定されず、LED(発光ダイオード)や、EL(エレクトロルミネッセンス)素子などを用いてもよい。光源10を囲むように、光源10から出射された光を導光板20の第1側面22aに効率よく入射させる光反射シート12が設けられている。また、導光板20としては、図13(d)に示した導光板20A’を用いる。
【0146】本実施形態においては、第1導光体26として、ポリメチルメタクリレートを押し出し成形することによって形成された屈折率が約1.49の第1導光体26を用い、第2導光体27として、同様にポリメチルメタクリレートを押し出し成形することによって形成された屈折率が約1.49の第2導光体27を用いる。さらに、接着層28として、屈折率が約1.49のアクリル系粘着剤を用いる。
【0147】本実施形態の反射型液晶表示装置200Cにおいては、このように、第1導光体26、接着層28および第2導光体27の屈折率が互いにほぼ等しく、第1導光体26、接着層28および第2導光体27が光学的にほぼ一体であるので、照明光に悪影響をおよぼす光学的な現象がそれぞれの界面において発生しない。そのため、高品位な表示が実現される。なお、上述の材料からなる導光板20の臨界角θは、約42°である。
【0148】本実施形態では、第1導光体26の表面26aは、傾斜領域26a1において出射面22eに対して約45°傾斜するように形成されており、この傾斜領域26a1に、誘電体膜であるAl23からなる反射膜25が蒸着によって形成されている。ここでは、Al23からなる誘電体膜が厚さ110nmで形成されており、反射膜25は、光源10から導光板20内部に入射した光のうち、S偏光を選択的に反射する。従って、照明装置100からは、反射膜25の繰り返し方向に平行な偏光方向の光がほとんど出射せず、これに直交する偏光方向の光が効率よく出射する。勿論、誘電体膜の材料としては、上述したAl23に限定されず、MgF2、SiO2などを用いてもよいし、反射膜25が誘電体多層膜である構成としてもよい。
【0149】また、本実施形態では、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αは約45°であり、一方、導光板20の臨界角θは約42°である。従って、本実施形態の反射型液晶表示装置200Cにおいては、反射膜25の接線が出射面22eとなす角αと導光板20の臨界角θとが上記式(2)を満足する。従って、主光線が出射面22eから効率よく出射されて光利用効率が向上するとともに、観察者側からの光が反射膜25によって反射されて対向面22fから出射されることによる表示品位の低下が抑制される。
【0150】さらに、反射膜25は、図29に示すように、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1の全面に形成されており、図28に示すように、出射面22eの法線方向から見て全面に一様に形成されている。従って、反射膜25を出射面に射影した面積Δsの総和ΣΔsの、出射面22eの面積Sに対する割合は100%である。誘電体膜であるAl23からなる反射膜25の反射率r(傾斜角α=45°)は、後述するように最大で約3%であるので、複数の反射膜25の反射率R(=ΣΔs/S・r)は約3%であり、従来の照明装置と保護板とを組み合わせたものよりも明るい表示が実現される。
【0151】なお、本実施形態の反射型液晶表示装置200Cにおいては、導光板20の出射面22eに反射防止処理118が施されており、導光板20内部の光が出射面22eから出射する際の、出射面22eにおける表面反射が抑制される。反射防止処理としては、例えば、導光板20の出射面22e上に、蒸着やスパッタリング法を用いて、膜厚が約0.1μmのMgF2、SiO2などからなる反射防止層を形成する方法を用いることができる。
【0152】上述したように、本実施形態の反射型液晶表示装置200Cが有する照明装置100からは、反射膜25の繰り返し方向と直交する偏光方向の光が多く出射する。従って、反射型液晶表示パネル110の円偏光板114を構成する偏光板の透過軸を反射膜25の繰り返し方向に直交する方向と一致させるか、あるいは、反射膜25の繰り返し方向に直交する方向の偏光を位相差板で回転させてその偏光方向をこの偏光板の透過軸と一致させることによって、偏光板による光の吸収を抑制し、高輝度化を図ることができる。
【0153】なお、特開平9−5739号公報には、偏光を制御して照明光を出射させるバックライトおよびこれを備える透過型液晶表示装置が開示されている。図41は、特開平9−5739号公報に開示されている透過型液晶表示装置850を模式的に示す断面図である。
【0154】図41に示すように、透過型液晶表示装置850は、透過型液晶表示パネル830と、透過型液晶表示パネル830の観察者とは反対側に配置されたバックライト800とを有している。バックライト800は、光源810と、導光板820と、導光板820の光源810とは反対側に設けられたλ/4板(1/4波長板)814および反射部材815とを有している。
【0155】導光板820は、光源810側の第1側面(入射側面)822aと、第1側面822aに対向する第2側面(対向側面)822bと、光源810から入射した光を出射する出射面822cと、出射面822cに対向する対向面822dとを有している。また、導光板820は、導光シート825と導光体826とが貼り合わされて形成されており、導光シート825は、互いに屈折率が異なるアモルファス層825aおよび825bが所定の角度をなして交互に積層されて構成されている。
【0156】光源810から出射されて入射側面822aから導光板820内部に入射した光は、対向面822dと出射面822cとで全反射を繰り返しながら第2側面822bに向けて伝搬する。導光板820内部を伝搬する光の一部は、導光シート825を構成するアモルファス層825aと825bとの界面で反射され、出射面822cから出射されて透過型液晶表示パネル830を照明する。
【0157】互いに屈折率の異なるアモルファス層間の界面では、偏光方向によって反射率が異なることが一般に知られており、屈折率の異なるアモルファス層間の界面にブルースター角と呼ばれる特定の入射角で光が入射すると、P偏光の反射率が0となり、S偏光のみが反射する。
【0158】従って、導光シート825を構成するアモルファス層825aおよび825bを、導光板820の出射面822cに対してブルースター角に近い角度をなすように積層することによって、アモルファス層825aおよび825bの繰り返し方向と平行な偏光方向の光の反射率を低く、これに直交する偏光方向の光の反射率を高くすることができ、導光板820から出射される照明光に偏光特性を持たせることができる。
【0159】導光板820の第2側面(対向側面)822b側に設けられたλ/4板(1/4波長板)814と反射部材815は、導光板820の出射面822cから出射されずに第2側面822bに到達した光の偏光方向を回転させて再び導光板820内部に入射させることによって光の利用効率の向上を図るために設けられている。
【0160】透過型液晶表示パネル830としては、一般に、偏光板を備えたものが用いられるが、透過型液晶表示装置850においては、上述したように照明装置800から偏光(偏光方向)が制御された照明光が出射するので、偏光板での光の吸収を抑制することができ、透過型液晶表示装置850の高輝度化が実現される。
【0161】なお、導光シート825は、図42に示すように、多数のアモルファス層の積層体825’、すなわち、所定の屈折率を有し、所定の厚さに形成されたフィルムを順次接着して貼り重ねたフィルム積層体825’を作製した後、所定の角度と厚さで斜めに切断することによって製造される。
【0162】しかしながら、特開平9−5739号公報に開示されているバックライト800および透過型液晶表示装置850には、以下のような問題がある。
【0163】上記公報に開示されているバックライト800においては、照明光は、導光シート825内に積層されたアモルファス層825aおよび825b間の界面での反射によって出射する。ところが、アモルファス層の屈折率差による反射の反射率は非常に低いので、導光板820の内部を伝搬する光を効率よく照明光として出射させることができない。また、アモルファス層間の界面でのP偏光とS偏光との反射率の差はさほど大きくないので、出射する照明光の偏光方向に応じた光量の差を大きくすることができない。
【0164】さらに、導光シート825を製造するためのフィルム積層体825’は、製造工程において数百〜数千枚のフィルムを貼り重ねて所定の角度で斜めに切断することを必要とするので、製造工程が非常に煩雑となる。また、フィルム積層体825’を斜めに切断するので、フィルム積層体825’全体を利用することができずに無駄が生じてしまう。
【0165】これに対して、実施形態3の反射型液晶表示装置200Cが有する照明装置100では、反射膜25として透明な誘電体膜が用いられ、この誘電体膜と第1導光体26(または接着層28)との界面での反射によって照明光が出射するので、P偏光とS偏光との反射率の差を大きくし、照明光を効率よく出射させることができる。また、反射型液晶表示装置200Cの照明装置100が有する導光板20は、例えば図13(a)〜(d)に示したような簡便な製造プロセスで製造することができる。
【0166】ここで、透明な誘電体膜または透明な誘電体多層膜からなる反射膜25の好ましい厚さの範囲を説明する。
【0167】誘電体多層膜での反射率の偏光依存性および光の干渉を利用した偏光ビームスプリッタでは、屈折率の異なる誘電体膜を、特定の光の波長λに対してλ/4条件を満たす膜厚で交互に積層することによって、P偏光の反射率を低いままにS偏光の反射率を高く設計できることが知られている(例えば、共立出版株式会社「光学薄膜」第126〜129ページ)。また、誘電体膜材料についてもMgF2、SiO2、Al23などさまざまな材料が公知である(例えば、培風館株式会社「応用物理工学選書3 薄膜」第203ページ)。
【0168】同様に、第1導光層20a中の反射膜25として、誘電体膜あるいは誘電体多層膜をλ/4条件を満たす膜厚で形成することによってP偏光の反射率を低く、S偏光の反射率を高く設計することができる。具体的には、図30に示すように第1側面22aから導光板20の内部に入射した光の主光線Lの誘電体膜25(あるいは誘電体多層膜)に対する入射角をβとするとき、この主光線の誘電体膜25に対する屈折角γ、誘電体膜25の厚さd、誘電体膜25の屈折率n、および第1導光層20aの屈折率(ここでは第1導光体26および接着層28の屈折率)n0が、下式(6)および(7)を満足すればよい。
【0169】
d=λ/(4n・cosβ) (6)
0・sinβ=n・sinγ (7)
可視光の波長が380nmから780nm程度であることを考慮すると、誘電体膜25(あるいは誘電体多層膜)の厚さdは、下式(6’)を満足すればよいことがわかる。
【0170】
380/(4n・cosγ)≦d≦780/(4n・cosγ) (6’)
図31に、屈折率が1.49の第1導光層20a(アクリル系樹脂からなる第1導光体26とアクリル系粘着剤からなる接着層28とから構成されている)中に、反射膜25として屈折率が1.63で厚さが110nmのAl23を形成した場合における、波長が550nmの光の反射率の偏光依存性を示す。図31は、P偏光とS偏光とについて、反射率(%)と入射/反射角(deg)との関係を示すグラフである。また、比較のために、光の干渉を考慮しないときの反射率の偏光依存性を図32および図33に示す。図32は、屈折率が1.49の媒質から屈折率が1.63の媒質に光が入射した場合を示し、図33は、屈折率が1.63の媒質から屈折率が1.49の媒質に光が入射した場合を示す。光の干渉を考慮しないときの反射率は、上記特開平9−5739号公報に開示されたバックライト800を構成する導光シート825中のアモルファス層間の界面での反射率に相当する。
【0171】図31、図32および図33に示したように、P偏光の反射率が0となる入射角、すなわち、ブルースター角の近傍において、誘電体膜でのS偏光の反射率はアモルファス層間界面でのS偏光の反射率よりも高く、さらに、P偏光とS偏光との反射率の差も大きい。従って、反射膜25として、S偏光を選択的に反射する誘電体膜(あるいは誘電体多層膜)を用いる本実施形態の照明装置100は、特開平9−5379号公報に開示されているバックライト800に比べて、照明光を効率よく出射させることができ、照明光の偏光方向に応じた光量の差を大きくすることができる。
【0172】なお、上述したように照明光に偏光特性を持たせる本実施形態の照明装置100によって、偏光板を備えた液晶表示パネルを照明する場合には、照明光の偏光方向と、偏光板の偏光軸との関係を考慮する必要がある。具体的には、照明装置100からは、反射膜25の繰り返し方向に直交する方向の偏光が多く出射するので、反射膜25の繰り返し方向に直交する方向と、偏光板の透過軸とを一致させることが好ましい。あるいは、反射膜25の繰り返し方向に直交する方向の偏光を位相差板で回転させることによって、その偏光方向を偏光板の透過軸と一致させることが好ましい。
【0173】(実施形態4)図34、図35、および図36を参照しながら、本発明による実施形態4の反射型液晶表示装置200Dを説明する。図34は、反射型液晶表示装置200Dを模式的に示す断面図であり、図35は、反射型液晶表示装置200Dが有する照明装置100を模式的に示す上面図であり、図36は、反射型液晶表示装置200Dが有する照明装置100を模式的に示す斜視図である。
【0174】反射型液晶表示装置200Dは、図34に示すように、反射型液晶表示パネル110と照明装置(フロントライト)100とを有している。
【0175】反射型液晶表示パネル110は公知の反射型液晶表示パネルであり、典型的には、円偏光板114と、反射型液晶表示セル116とを有する。反射型液晶表示セル116は、一対のガラス基板111aおよび111bと、一対のガラス基板111aおよび111bの間に設けられた液晶層112とを有し、液晶層112を通過する光の偏光状態を変調するとともに、液晶層112のフロントライト100とは反対側に反射電極113を有し、液晶層112を通過した光をフロントライト100側に反射する。円偏光板114は、偏光板と、λ/2板と、λ/4板とが一体に貼り合わされて構成されている。本実施形態においては、この円偏光板114は、導光板20の出射面22eに貼りつけられている。このように導光板20の出射面22eに円偏光板114が貼りつけられていると、出射面22eにおける表面反射が抑制される。
【0176】照明装置100は、光源10と、導光板20とを備える。光源10として、ここでは、蛍光管を用いる。勿論、これに限定されず、LED(発光ダイオード)やEL(エレクトロルミネセンス)素子などを用いてもよい。光源10を囲むように、光源10から出射された光を導光板20の第1側面22aに効率よく入射させる光反射シート12が設けられている。また、導光板20としては、図16(d)に示した導光板20Dを用いる。
【0177】本実施形態においては第1導光体26として、JSR(株)製の透明樹脂であるアートンを射出成形することによって形成された屈折率が約1.51の第1導光体26を用いる。また、第2導光体27として、第1導光体26の表面26aに塗布された屈折率が約1.51の紫外線硬化樹脂を硬化することによって形成された第2導光体27を用いる。従って、本実施形態では、第1導光体26と第2導光体27の間の接着層は省略される。
【0178】本実施形態の反射型液晶表示装置200Dにおいては、このように、第1導光体26および第2導光体27の屈折率が互いにほぼ等しく、第1導光体26と第2導光体27とが光学的にほぼ一体であるので、照明光に悪影響をおよぼす光学的な現象が界面において発生しない。そのため、高品位な表示が実現される。なお、上述の材料からなる導光板20Dの臨界角θは、約41°である。
【0179】本実施形態では、第1導光体26の表面26aは、傾斜領域26a1において出射面22eに対して約45°傾斜するように形成されており、傾斜領域26a1と平行領域26a3とが1:1の割合で配置されるように形成されている。なお、傾斜領域26a1と平行領域26a3とが1:1の割合で配置されるとは、傾斜領域26a1の繰り返し方向に沿った(あるいは出射面22eの法線方向から見たときの)傾斜領域26a1の幅と平行領域26a3の幅とが1:1であることをいう。
【0180】傾斜領域26a1および平行領域26a3に、誘電体膜であるMgOからなる反射膜25が蒸着によって形成されている。ここでは、MgOからなる反射膜25は、厚さ100nmで形成されており、その屈折率は1.75である。
【0181】図37に、屈折率が1.51の第1導光層20a(アートンからなる第1導光体26と紫外線硬化樹脂からなる第2導光体27とから構成されている)中に、反射膜25として屈折率が1.75で厚さが100nmのMgOを形成した場合における、波長が550nmの光の反射率の偏光依存性を示す。図37は、P偏光とS偏光とについて、反射率(%)と入射/反射角(deg)との関係を示すグラフである。
【0182】反射膜25の反射率は、図37に示したように、S偏光が選択的に反射されるような偏光依存性を有しているので、光源10から導光体20の内部に入射した光のうち、ほぼS偏光のみが傾斜領域の反射膜25aで反射されて出射面22eから出射する。したがって、照明装置100からは、反射膜25の繰り返し方向に平行な偏光方向の光がほとんど出射せず、これに直交する偏光方向の光が効率よく出射する。勿論、誘電体膜の材料としてはSiO、ZrO2などを用いてもよいし、反射膜25が誘電体多層膜である構成としてもよい。
【0183】また、本実施形態では、第1導光体26の傾斜領域26a1に形成された反射膜25aの接線が出射面22eとなす角度αは約45°であり、一方、導光板20Dの臨界角θは約41°である。したがって、本実施形態の反射型液晶表示装置200Dにおいては、反射膜25aの接線が出射面22eとなす角αと導光板20の臨界角θとが式(2)を満足する。したがって、主光線が出射面22eから効率よく出射されて光利用効率が向上するとともに、観察者側からの光が反射膜25aによって反射されて対向面22fから出射されることによる表示品位の低下が抑制される。
【0184】さらに、反射膜25は、図35に示すように、出射面22eの法線方向から見て全面に一様に形成されており、図36に示すように、第1導光体26の表面26aの傾斜領域26a1と平行領域26a3の全面に形成されている。ここで、出射面22eに対して約45°傾斜した傾斜領域26a1に形成された反射膜25aの反射率rは、図37からわかるように、最大で約7%であり、出射面22eと略平行な平行領域26a3上に形成された反射膜25bの反射率r’は、入射/反射角が0°での反射率であるので約2%である。また、傾斜領域26a1と平行領域26a3とは、出射面22eの法線方向から見て1:1の割合で形成されているので、反射膜25aを出射面22eに射影した面積Δsの総和ΣΔs、および反射膜25bを出射面22eに射影した面積Δs’の総和ΣΔs’の、出射面22eの面積Sに対する割合は、それぞれ50%である。したがって、複数の反射膜25による反射率R(=ΣΔs/S・r+ΣΔs’/S・r’)は約4.5%であり、従来の照明装置と保護板とを組み合わせたものよりも明るい表示が実現される。
【0185】なお、上述したように照明光に偏光特性を持たせる本実施形態の照明装置100によって偏光板を備えた液晶表示パネルを照明する場合には、照明光の偏光方向と、偏光板の偏光軸との関係を考慮する必要がある。具体的には、照明装置100からは、反射膜25の繰り返し方向に直交する方向の偏光が多く出射するので、反射膜25の繰り返しの方向に直交する方向と、偏光板の透過軸とを一致させることが好ましい。あるいは、反射膜25の繰り返しの方向に直交する方向の偏光を位相差板で回転させることによって、その偏光方向を偏光板の透過軸と一致させることが好ましい。
【0186】
【発明の効果】本発明によると、信頼性の高い照明装置が提供され、この照明装置を用いると、高品位の表示が可能な表示装置が提供される。
【0187】本発明による照明装置は、液晶表示装置のバックライトまたはフロントライトとして好適に用いることができる。本発明による照明装置においては、導光板内部の反射膜の配置を適切に設定することによって所望の特性の照明光が得られ、本発明による照明装置は、特に、反射型表示装置のフロントライトとして好適に用いることができる。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
【出願日】 平成14年3月20日(2002.3.20)
【代理人】 【識別番号】100101683
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 誠司
【公開番号】 特開2003−257227(P2003−257227A)
【公開日】 平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願番号】 特願2002−78746(P2002−78746)