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【発明の名称】 誘導灯
【発明者】 【氏名】深瀬信夫
【住所又は居所】東京都渋谷区恵比寿西2−3−13株式会社武田商店内

【要約】 【課題】側壁視方向(横から)見ても局部的に明るいというような、遠くからの視認性に優れた誘導灯を提供すること。

【解決手段】把手部と一体的に連結される長筒照明部内に支持部材を介して複数個の発光ダイオードが平行導線を介して所定間隔離間して配設された誘導灯に於いて、前記支持部材10に、手前側の発光ダイオード14から発光され、かつ、長筒照明部3の先端部方向ないしキャップ部に向かう照射光を、一部透過させると同時に他の一部を長筒照明部の側壁3cに向かって少なくとも左右方向に反射する薄い壁状の透明・反射板を有する複数個の透明・反射部16を、発光ダイオード14,14の間に所定間隔離間して設けたこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 把手部と一体的に連結される長筒照明部内に支持部材を介して複数個の発光ダイオードが平行導線を介して所定間隔離間して配設された誘導灯に於いて、前記支持部材10に、手元側の発光ダイオード14から発光され、かつ、長筒照明部3の先端部方向ないしキャップ部に向かう照射光を、一部透過させると同時に他の一部を長筒照明部の側壁3cに向かって少なくとも左右方向に反射する薄い壁状の透明・反射板を有する複数個の透明・反射部16を、発光ダイオード14,14の間に所定間隔離間して設けたことを特徴とする誘導灯。
【請求項2】 請求項1に於いて、透明・反射部16の透明・反射板は、手元の発光ダイオード14と、次に位置する発光ダイオード14の間に、少なくとも一つ以上の断面アングル状部分17を有していることを特徴とする誘導灯。
【請求項3】 請求項1に於いて、各透明・反射部16は、発光ダイオード14,14間の光路にそれぞれ設けられ、かつ、薄い壁状の透明・反射板は、縦断面ジクザク状に形成されていることを特徴とする誘導灯。
【請求項4】 把手部と一体的に連結される長筒照明部内に支持部材を介して複数個の発光ダイオードが平行導線を介して所定間隔離間して配設された誘導灯に於いて、前記支持部材10Aに、手元側の発光ダイオード14から発光され、かつ、長筒照明部3の先端部方向ないしキャップ部に向かう照射光を、一部透過させると同時に他の一部を長筒照明部の側壁3cに向かって少なくとも左右方向に同時に反射する薄い壁状の透明・反射板を有する透明・反射部16Aを、発光ダイオード14,14の間に設けたことを特徴とする誘導灯。
【請求項5】 請求項4に於いて、透明・反射部16Aが発光ダイオード14の略真上に位置する縦断面逆山形状の透明・反射板を有していることを特徴とする誘導灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、駐車場、工事現場などで車両や人を誘導するために用いられる誘導灯(合図灯)に関し、特に光源として発光ダイオードを用いた誘導灯に適する。
【0002】
【従来の技術】例えば警察官が片手に持って左右に振るタイプの誘導灯は、スイッチ部を備えた軸状の把手部と、この把手部に棒状に連結された長筒の長筒照明部とから構成され、前記長筒照明部内には、複数個の発光ダイオードが長手方向に所定間隔離間して支持部材に配設されていた。この種の誘導灯が光源として電球、蛍光灯などを用いず、発光ダイオードを用いる理由(利点)は、遠くからの視認性(合図性)に優れている、小型化ないし軽量化を図ることができる、節電に優れている、など色々あるが、欠点としては、発光ダイオードの光は、直進性或いは指向性を有しているため、長筒照明部の内周壁(側面)に向かう光を局部的に十分に得ることが出来ないということである。
【0003】普通一般に発光ダイオードは、プラス側とマイナス側の平行導線との関係で長筒照明部の先端部に向かって照射するように複数個配線されているが、例えば把手部に一番近い或いは手元側の発光ダイオードから照射された光は、長筒照明部の先端部に向かって次第に末広がり状の光路を形成する。したがって、各発光ダイオードはそれぞれ瞬間的な発光量が多い割には、側面方向への光を積極的に照射することができず、その結果、従来の誘導灯は、側壁視方向から見た場合、今一つ遠くからの視認性に優れていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的は、手元側の一つ発光ダイオードの光が次の発光ダイオードを通過して長筒照明部の先端部方向に相乗的・末広がり状に前方光路を形成して行くと共に、一つ発光ダイオードの光が次の発光ダイオードを通過する間に少なくとも一つ以上の側壁方向光路を形成することである。換言すれば、先端部方向から見ても明るい、また、側壁視方向(横から)見ても局部的に明るいというような、遠くからの視認性に優れた誘導灯を提供することである。第2の目的は、第1の目的を達成することができる複数個の発光ダイオード及び薄壁状の透明反射部を長筒照明部の中に簡単に組み込むことができることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の誘導灯は、把手部と一体的に連結される長筒状の長筒照明部内に支持部材を介して複数個の発光ダイオードが平行導線を介して所定間隔離間して配設された誘導灯に於いて、前記支持部材10に、手元側の発光ダイオード14から発光され、かつ、長筒照明部3の先端部方向ないしキャップ部に向かう照射光を、一部透過させると同時に他の一部を長筒照明部の側壁3cに向かって少なくとも左右方向に反射する薄い壁状の透明・反射板を有する複数個の透明・反射部16を、発光ダイオード14,14の間に所定間隔離間して設けたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図1乃至図8は、本発明の第1実施例を示す各説明図である。Xは車両や人を誘導するために用いられる誘導灯である。この誘導灯Xを、図1を基準にして外観上から区別すると、1が把手部、2は筒状連結部、3は長筒照明部である。把手部1は連結部に取り外し可能に螺着し、電源としての乾電池を内蔵している。連結部2は、内部に各発光ダイオードを点滅させるための回路チップを有すると共に、外周壁の適宜部位にスイッチON、OFF用の押釦4を有している。
【0007】長筒照明部3の取付け基端部3aは開口し、一方、その先端部3bには一体形成された、或いは別体のキャップ部5が設けられている。長筒照明部3の内周壁には、特に符号を付さないが、拡散効果を得るために長筒照明部の長手方向に多数の条溝が形成されている(横断面鋸歯状)。また、特に図示しないが、長筒照明部3の内周壁には、乱反射機能を有する反射シートが設けられる。図3は長筒照明部3を筒状連結部2から取り外した本発明の主要部を示す。図4は主要部の一部を示した概略説明図である。図5乃至図7は本発明の主要部を説明するための模式的な各説明図である。
【0008】本発明の各発光ダイオードは点燈又は点滅型であり、複数個の薄壁状の透明・反射部を有する支持部材に所定間隔離間して一体に配設或いは配線されている。すなわち、10はプラスチックスで形成された弾性の透明支持部材で、この支持部材10は、薄い長板状のベース板部11と、このベース板部11の両端部にそれぞれシート状に連設する複数個の可撓性弧状支持板部12とから成る。ベース板部11及び可撓性弧状支持板部12は、長筒照明部3と略同一の長さである。ベース板部11の横幅寸法は、長筒照明部3の内径寸法を考慮して多少短く設定されている。それは、透明な支持部材10は、その左右の可撓性弧状支持板部12,12を、それぞれ対向端部が多少重なるように丸めた状態で、かつ、その下端縁部を連結部2に差し込んだ状態で、長筒照明部3に外嵌合されるからである(図2参照)。
【0009】前記複数個の可撓性弧状支持板部12は、透明の支持部材10に長筒照明部3が外嵌合した際に材質自体の復帰力により外拡変位し、長筒照明部3の内周壁にそれぞれ圧接する。そこで、左右の可撓性弧状支持板部12は、本実施例では図4で示すように合計4枚(左側に羽状に二枚、右側に羽状に二枚)設けられ、ベース板部11を基準として端面羽状に開いた左右の可撓性弧状支持板部12は、それぞれ長筒照明部3の内壁に沿って圧接することが可能である。
【0010】一方、前記ベース板部11には左右一対の導線13,13が平行に設けられている。複数個の発光ダイオード14は、これらの導線13,13内に長手方向に所定間隔離間して配線されている。各発光ダイオード14は、長筒照明部3の先端部3bないしキャップ部5に向かって光を照射するようにプラス側とマイナス側の導線13,13にそれぞれ接続されている。
【0011】そして、前記平行な導線13,13の接続端部13a,13aは、ベース板部11の下端面から所要量突出し、これらの突出端部13a,13aは、図示しない回路チップの接続線15,15の端部と接続可能である。16は発光ダイオード14の光の一部を長筒照明部3の先端部3b側へ透過させると共に、他の一部を長筒照明部3の側壁3cの方へ反射させる薄壁状の透明・反射部である。透明・反射部16は、本実施例では図3で示すように、ベース板部11の先端部に形成されている一つを除き、各発光ダイオード14,14間の光路にそれぞれ設けられ、かつ、少なくとも一つ以上の断面アングル状部分(例えば直角部分、鋭角や鈍角を問わず直角的部分)17を有している。
【0012】しかして、透明支持部材10のベース板部11に発光ダイオード14に対向して離間形成された複数個の断面アングル状透明・反射部16は、図5で示すように「全体としてジクザク状」に見える。ここで図4及び図5を参照に一番手元にある発光ダイオード14aと、次に位置する発光ダイオード14bとの間のベース板部11に縦断面アングル状に突出形成された透明・反射部16について説明する。
【0013】本実施例では発光ダイオード14aと発光ダイオード14bとの間には、合計3個の断面アングル状部分17が形成されている。したがって、この実施例では、上下2個の発光ダイオード14a,14bの間に、合計4枚の薄い透明・反射板18a,18b,18c,18dがジクザク的に連続している。
【0014】次に図6ないし図8を参照に作用について説明する。まず押釦4を押すと、スイッチがONになり、各発光ダイオード14が点滅する。一番手元にある発光ダイオード14aから照射された光は、次に位置する発光ダイオード14bへ向かって進む。その時、透明・反射部16の第1透明・反射板18aに達した光は、一部はそのまま透過し、他の一部は反射して右側壁へと方向へ変え、その余は長筒照明部3の先端部側へと光路を形成して行く。
【0015】次に第1透明・反射板18aを透過した光は、第2透明・反射板18bに達すると、一部はそのまま透過し、他の一部は反射し、今度は左側壁へと方向を変え、その余は長筒照明部3の先端部側へと光路を形成して行く。次に第2透明・反射板18bを透過した光は、第3透明・反射板18cに達すると、一部はそのまま透過し、他の一部は反射し、今度は再び右側壁へと方向を変え、その余は長筒照明部3の先端部側へと次第に広がりながら光路を形成して行く。このように各発光ダイオードから照射されたそれぞれの光は、前方に位置する透明・反射部16で前記と同様に透過及び反射をする。
【0016】もちろん、光の反射効率に関しては、反射面積の大きい第2透明・反射板18bの方が第1透明・反射板18aよりもいい。本実施例では、手元にある発光ダイオード(例えば14aのもの)から照射された光は、他の発光ダイオード(例えば14b,14c……のもの)から照射された光と共に混在して光進行方向に位置する透明・反射部16でも透過及び反射をする点に特徴がある。したがって、一番手元にある発光ダイオード14aから照射された光を含め、その他の発光ダイオード14b,14c……から照射された光は、全て長筒照明部3の先端部3bないしキュップ部5に達する。その結果、先端部視から見ても明るい。
【0017】
【実施例】第1実施例に於いて、把手部1と筒状連結部2とは別体であることを説明したが、把手部1と筒状連結部2とを一体に設けても良い(筒状連結部2も把手部1の一部の意味合い)。また、発光ダイオードや導線を支持する支持部材のベース板部の両端部には、弾性の弧状支持板部が設けられている旨を説明したが、弧状支持板部は必ずしも設ける必要はない。例えば支持部材のベース板部のみでも、その形態如何によって長筒照明部内に固定的に内装することができるので、本発明の特定要件ではない。
【0018】次に、この欄では第2実施例について説明する。なお、第2の実施例の説明にあたって、第1実施例と同一又は同様(機能が同一)の部分には、同一又は同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】図9乃至図12に示す第2実施例に於いて、第1実施例と主に異なる点は、支持部材10Aに形成した透明・反射部16Aである。第1実施例の透明・反射部16は、一つの透明・反射板(例えば第2透明・反射板18b)に当たった照射光を左右いずれかの方向へ反射するだけであるのに対し、この透明・反射部16Aは、すくなとも左右の方向へ同時に反射するように形成されている。
【0020】すなわち、透明・反射部16Aは、各発光ダイオード(例えば14aと14b、14bと14cなど)14の間に少なくとも一個づつ設けられ、各透明・反射部16Aは、逆様傘状の外壁面18Aを有する(内部は中空)。この場合外壁面18Aの断面形状は、下向き傘状又はV字型状となる。例えば各透明・反射部16Aの断面形状がV字型状である場合には、その下の頂点部は、発光ダイオード14の略真上に位置する。したがって、発光ダイオード14から照射された照射光は、多面的(例えば左右方向、周方向など)に反射すると共に、各透明・反射部16Aをそれぞれ透過する。
【0021】第2実施例の透明・反射部16Aは、支持部材10Aに各発光ダイオードに対して所要間隔離間して複数個配設されており、透過機能と同時に十分な反射機能を備えているので、第1実施例と同一の目的を達することができる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような作用・効果がある。
(1)支持部材(10,10A)に、各発光ダイオードからの照射光を、長筒照明部の側壁に向かって少なくとも左右方向に反射する薄い壁或いは板状の透明・反射板を有する透明・反射部を、所定間隔離間して設けたので、図8で示すように長筒状の長筒照明部の側壁3aを局部的に光らせることができる。
(2)一番手元にある発光ダイオード14aから照射された光を含め、その他の発光ダイオード14b,14c……から照射された光も、全て長筒照明部3の先端部3bないしキュップ部5に達するので、先端部方向から見ても明るい誘導灯を提供することができる。
(3)複数個の発光ダイオード及び薄壁状の透明反射部を保護筒の中に簡単に組み込むことができる。
【出願人】 【識別番号】594148357
【氏名又は名称】株式会社武田商店
【住所又は居所】東京都渋谷区恵比寿西2丁目3番13号
【出願日】 平成14年1月28日(2002.1.28)
【代理人】 【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康
【公開番号】 特開2003−217330(P2003−217330A)
【公開日】 平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願番号】 特願2002−18093(P2002−18093)