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【発明の名称】 面光源
【発明者】 【氏名】樋口 勝
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2951番地の5 カシオ計算機株式会社八王子研究所内

【要約】 【課題】点光源を備えた面光源として、少ない点光源数で、正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の光を出射することができるものを提供する。

【解決手段】一端面が入射端面11とされ、前面に、前記入射端面11から入射した光を前側に出射する出射面12が形成された導光板10の入射端面11に対向させて少なくとも1つの固体発光素子14を配置するとともに、前記導光板10の前側に、前記導光板10の出射面12から出射した光を、前記導光板10に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させるプリズムシート15を配置した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】一端面が光の入射端面とされ、前記入射端面から入射した光を出射させる前側に出射面が形成された導光板と、前記導光板の入射端面に対向させて配置された少なくとも1つの点光源と、前記導光板の前側に配置され、前記点光源から放射状に出射され前記導光板の前記出射面から出射した光を前記導光板に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させる変向部材とを備えたことを特徴とする面光源。
【請求項2】導光板の出射面に、その長さ方向に間隔をおいて、導光板の全幅にわたる長さを有し、前記導光板の入射端面から入射した光を前記入射端面とは反対方向に出射する複数の細長出射面が形成されており、変向部材は、その後面に、前記点光源の配置部を中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って延在する複数のプリズム部が形成されたプリズムシートからなっていることを特徴とする請求項1に記載の面光源。
【請求項3】複数のプリズム部は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の面光源。
【請求項4】導光板の入射端面に対向させて複数の点光源が配置されており、変向部材は、その後面に、前記複数の点光源の配置部をそれぞれ中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って延在した複数のプリズム部が形成されたプリズムシートからなっていることを特徴とする請求項2または3に記載の面光源。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示装置の照明光源等に用いられる面光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の照明光源に用いられる面光源としては、従来、一端に入射端面を有し、前面に、前記入射端面から入射した光を前側に出射する出射面が形成された導光板の側方に、前記入射端面に対向させて、前記入射端面の全長にわたる長さの冷陰極管を配置し、前記導光板の前側に、前記導光板の出射面から出射した光を、前面方向に屈折させて前面から出射する変向部材を配置した構成のものが広く利用されている。
【0003】しかし、この面光源は、前記冷陰極管からの出射光を前記導光板にその入射端面の全域から入射させ、前記導光板の前面から均一な輝度分布の光を出射することができるが、その反面、前記冷陰極管の寿命が短いため、頻繁に冷陰極管を交換しなければならず、したがって維持費が嵩むという問題をもっている。
【0004】そのため、最近では、前記冷陰極管に代えて、より高寿命で且つエネルギー効率の良いLED(発光ダイオード)等からなる固体発光素子を備えた面光源が利用されるようになってきている。
【0005】図6および図7は固体発光素子を備えた従来の面光源を示しており、図6は面光源の側面図、図7は前記面光源の導光板の前側に配置された変向部材の底面図である。
【0006】この面光源は、図6に示したように、一端面が入射端面2とされ、前面に、その長さ方向に間隔をおいて、前記前面の全幅にわたる長さを有する複数の細長出射面3が形成された導光板1と、前記導光板1の入射端面2の中央部に対向させて配置されたLED等からなる固体発光素子4と、前記導光板1の前側に配置され、前記導光板1の複数の細長出射面3から出射した光を前面方向に屈折させて前面から出射する変向部材5とを備えている。
【0007】前記導光板1は、後面が平坦面に形成され、前面が階段状面に形成されたアクリル樹脂板等の透明板からなっており、その両端面のうち、幅の広い端面が入射端面2とされ、前面の階段状面の複数の段差面がそれぞれ細長出射面3とされている。
【0008】また、前記変向部材5は、図6および図7に示したように、前面が平坦面に形成され、後面に、その長さ方向に間隔をおいて、前記導光板1の幅方向(細長出射面3の長さ方向)と平行な複数の横長プリズム部6が形成されたプリズムシートからなっている。以下、この変向部材5をプリズムシートと言う。
【0009】この面光源は、前記固体発光素子4からの出射光を、前記プリズムシート5の前面から出射するものであり、前記固体発光素子4から出射した光は、図6に矢線で示したように、前記導光板1にその入射端面2から入射して導光板1内を導かれ、この導光板1の前面に形成された複数の細長出射面3から、前記入射端面2とは反対方向に出射する。
【0010】そして、前記導光板1の複数の細長出射面3から出射した光は、前記プリズムシート5の複数の横長プリズム部6にその一側面から入射し、これらの横長プリズム部6の他側面と外気である空気層との界面で全反射して前記プリズムシート5の前面方向に屈折し、このプリズムシート5の前面から出射する。
【0011】この面光源は、前記固体発光素子4の寿命が長いため、発光素子4の交換がほとんど不要であり、したがって、維持費を低減することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の面光源では、導光板1への入射光が、LED等からなる固体発光素子4からの出射光であるため、入射端面2全体が均一に照射されず、前記プリズムシート5の前面から出射する光の正面輝度の輝度分布が不均一である。
【0013】すなわち、図8は上記従来の面光源の光の出射方向を示す模式図であり、図では、固体発光素子4から出射し前記導光板1を介してプリズムシート5に入射する光の進路を平坦な水平面で示し、前記プリズムシート5の横長プリズム部6で変向された光の進路を前記導光板1の幅方向に沿う垂直面で示している。
【0014】この模式図のように、前記固体発光素子4から出射した光は、放射状に広がりながら前記導光板1にその入射端面2から入射し、この導光板1内を導かれてその前面の細長出射面3から出射するため、前記細長出射面3から出射する光は、前記導光板1の前面方向から見て、前記固体発光素子3の配置部を中心として放射状に広がる光である。
【0015】そして、前記プリズムシート5の横長プリズム部6は、前記導光板1の幅方向と平行に形成されているため、前記導光板1の細長出射面3から出射して前記横長プリズム部6に入射した光は、その広がり角を変えること無く、前記横長プリズム部6によりプリズムシート5の前面方向に屈折される。
【0016】したがって、前記横長プリズム部6によりプリズムシート5の前面方向に屈折された光は、前記導光板1の入射端面方向から見て、プリズムシート5の幅方向に放射状に広がる光であり、その光のうち、プリズムシート5の前面に向かう広がり角範囲の光が前記プリズムシート5の前面から出射し、それよりも大きい広がり角の光はプリズムシート5の側面から側方に漏れる。
【0017】そのため、上記従来の面光源は、前記プリズムシート5の前面から出射する光の正面輝度分布が、図9に示したように、図に平行斜線を施した領域からの出射光の輝度が低い不均一な輝度分布の光である。
【0018】なお、前記固体発光素子4の数を多くし、この発光素子4を導光板の入射端面の長さ方向に沿わせて密な間隔で配置すれば、前記プリズムシート5の前面から均一な輝度分布の光を出射することができるが、発光素子数を多くしたのでは、コスト高になるとともに、消費電力が増大してしまう。
【0019】この発明は、固体発光素子を備えた面光源として、少ない発光素子数で、正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の光を出射することができるものを提供することを目的としたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明の面光源は、一端面が光の入射端面とされ、前記入射端面から入射した光を出射させる前側に出射面が形成された導光板と、前記導光板の入射端面に対向させて配置された少なくとも1つの点光源と、前記導光板の前側に配置され、前記点光源から放射状に出射され前記導光板の前記出射面から出射した光を前記導光板に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させる変向部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】この面光源によれば、前記導光板の出射面から、この導光板の前面方向から見て前記固体発光素子の配置部を中心とする放射状に広がって出射した光が、前記導光板の前側に配置された前記変向部材により、前記点光源から放射状に出射され前記導光板の前記出射面から出射した光を前記導光板に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させるため、少ない点光源数で、正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の光を出射させることができる。
【0022】この発明の面光源は、上述のように、一端面が光の入射端面とされ、前記入射端面から入射した光を出射させる前側に出射面が形成された導光板の前側に、前記点光源から放射状に出射され前記導光板の前記出射面から出射した光を前記導光板に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させる変向部材を配置することにより、少ない点光源数で、正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の光を出射することができるようにしたものである。
【0023】この発明の面光源において、前記導光板は、前記出射面に、その長さ方向に間隔をおいて、前記前面の全幅にわたる長さを有し、前記入射端面から入射した光を前記入射端面とは反対方向に出射する複数の細長出射面が形成された構成であり、前記変向部材は、前記後面に、前記点光源の配置部を中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って延在した複数のプリズム部が形成されたプリズムシートからなっているのが好ましい。
【0024】その場合、前記複数のプリズム部は、前記同心円に沿った円弧状に形成されているのがより好ましい。
【0025】さらに、この面光源において、前記導光板の入射端面に対向させて複数の点光源を配置する場合、前記変向部材は、前記後面に、前記複数の点光源の配置部をそれぞれ中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って延在した複数のプリズム部が形成されたプリズムシートからなっているのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜図3はこの発明の第1の実施例を示しており、図1は面光源のハッチングを省略した断面図、図2は前記面光源の導光板の前側に配置された変向部材の底面図である。
【0027】この実施例の面光源は、一端面が入射端面11とされ、前面に、前記入射端面11から入射した光を前側に出射する出射面12が形成された導光板10と、前記導光板10の入射端面11に対向させて配置された1つの固体発光素子14と、前記導光板10の前側に配置された変向部材15とを備えている。
【0028】前記導光板10は、後面が平坦面に形成され、前面が、一端から他端に向かって後面に低くなる階段状面に形成されたアクリル樹脂板等の透明板からなっており、その両端面のうち、高さの大きい端面が入射端面11とされ、前面の階段状面の複数の段差面がそれぞれ、前記入射端面11から入射した光を前記入射端面11とは反対方向に出射する細長出射面12とされている。
【0029】すなわち、この導光板10は、その前面に、導光板10の長さ方向に間隔をおいて、導光板10の全幅にわたる長さを有する複数の細長出射面12を形成した構成のものである。
【0030】また、前記導光板10の前面の前記複数の細長出射面12の間の領域(以下、出射面間領域と言う)にはそれぞれ、その全域にわたって反射膜13が設けられている。この反射膜13は、例えば、Al(アルミニウム)等の金属膜からなっており、前記出射面間領域に貼付けられるか、あるいは前記出射面間領域に蒸着またはメッキされている。
【0031】また、前記固体発光素子14は、その構造は図示しないが、LED(発光ダイオード)を、光拡散性を有する透明樹脂によりモールドしたものであり、この固体発光素子14の出射光の色は、面光源の用途に応じて設定されている。
【0032】すなわち、前記固体発光素子14は、着色光を出射するものでも、白色光を出射するものでもよく、着色光を出射する固体発光素子は、所定の色の着色光を発するLEDを前記透明樹脂によりモールドした構成となっており、白色光を出射する固体発光素子は、赤色光を発する赤色LEDと、緑色光を発する緑色LEDと、青色光を発する青色LEDとを1つずつ並べて配置し、これらのLEDを前記透明樹脂によりモールドした構成となっている。
【0033】なお、前記固体発光素子14は、前記導光板10の入射端面11の長さ方向の中央部に対向させて、前記導光板10の入射端面11から僅かに離間させて配置されている。
【0034】一方、前記導光板10の前側に配置された変向部材15は、前記導光板10の複数の細長出射面12から出射した光を、前記導光板10の幅方向に沿った方向の広がり角が小さくなる方向に屈折させて前面から出射する機能をもっている。
【0035】前記変向部材15は、前記導光板10と同じ横幅を有し、前面が平坦面とされ、前記導光板10に対向させる後面に、前記固体発光素子14の配置部を中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って円弧状に湾曲した複数の湾曲プリズム部16が間隔をおいて所定のピッチで形成された、プリズムシートからなっている。以下、この変向部材15をプリズムシートと言う。
【0036】前記プリズムシート15は、例えばアクリル系樹脂等の透明板からなっており、このプリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16の両側面のうち、前記円弧の内周側の側面が、前記導光板10の細長出射面12から出射する光を取り込む入射面16aとされ、前記円弧の外周側の側面が、前記入射面16aから入射した光を、前記プリズムシート15の前面方向に変向させる変向面16bとされている。
【0037】なお、前記入射面16aは、前記プリズムシート15の前面に対して垂直に近い急傾斜面、前記変向面16bは、前記プリズムシート15の前面の法線(図示せず)に対する角度が前記入射面16aよりも大きい傾斜面となっている。
【0038】また、前記プリズムシート15の後面の前記複数の湾曲プリズム部16の間の部分はそれぞれ、前面側および後面側からの入射光を透過させる入出射面15bとされており、この入出射面15bは、前記プリズムシート15の前面15aと平行またはそれに近い傾きをもった面となっている。
【0039】そして、前記導光板10は、その前面の複数の細長出射面12の上端を通る仮想の直線が前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16の頂部を通る仮想の直線と実質的に平行になるように長さ方向に傾けて配置されており、前記プリズムシート15は、その後面の複数の湾曲プリズム部16の頂部を前記導光板10の前面10bの複数の出射面間領域に設けられた反射膜13の表面に近接させて配置されている。
【0040】なお、この実施例の面光源は、図1に仮想線(二点鎖線)で示した液晶表示素子17の背後に配置されるものであり、図では便宜上、前記導光板10の細長出射面12のピッチおよび前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16のピッチを大きく誇張して示しているが、前記導光板10の複数の細長出射面12は、前記液晶表示素子21の画素ピッチと同程度またはそれよりも小さいピッチで形成され、前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16は、複数の細長出射面12のピッチよりも小さいピッチで設けることが好ましい。
【0041】この面光源は、前記固体発光素子14からの出射光を、前記導光板10により導いてその前面10bの複数の細長出射面12から出射し、その光を前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16により変向させて前記プリズムシート14の前側から出射するものである。
【0042】すなわち、前記固体発光素子14から出射した光は、放射状に広がりながら前記導光板10にその入射端面11から入射し、図1に矢線で示したように、導光板10の前面の複数の出射面間領域の反射膜13での反射と、導光板10の後面と外気である空気層との界面での全反射とを繰り返しながら、前記導光板10内をその長さ方向に導かれ、その過程で前記複数の細長出射面12のいずれかに入射し、その細長出射面12から、前記入射端面11とは反対方向に出射する。
【0043】なお、前記固体発光素子14から出射した光線(以下単に光という)は、放射状に広がる光であるため、前記導光板10の複数の細長出射面12から出射する光は、前記導光板10の前面方向から見て、前記固体発光素子14の配置部を中心として放射状に広がる光である。
【0044】そして、前記導光板10の細長出射面12から出射した放射状に広がる光は、前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16にその入射面16aから入射し、これらの湾曲プリズム部16の変向面16bと外気(空気層)との界面で全反射されて各光が前記プリズムシート15の前面(出射面)の法線方向へ変向され、このプリズムシート15の前面から正面方向に出射する。
【0045】図3はこの実施例の面光源の光の出射方向を示す模式図であり、図では、固体発光素子14から出射し前記導光板10を介してプリズムシート15に入射する光の進路を平坦な水平面で示し、前記プリズムシート15の湾曲プリズム部16で変向された光の進路を前記導光板10の幅方向に亙って湾曲した垂直面で示している。
【0046】この模式図のように、前記導光板10の細長出射面12(図1参照)から出射する光は、前記導光板10の前面方向から見て、前記固体発光素子14の配置部を中心として放射状に広がる光である。
【0047】しかし、前記プリズムシート15の湾曲プリズム部16は、前記固体発光素子14の配置部を中心とする円弧状に形成されているため、前記導光板10の複数の細長出射面12から、前記導光板10の前面方向から見て固体発光素子14の配置部を中心とする放射状に広がって出射した光が、前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16により、前記プリズムシート15の前面の法線に沿った方向、つまり、前記プリズムシート15の前面に向かう方向で、且つ前記導光板10の幅方向に沿った方向への広がり角が小さくなる方向に屈折される。
【0048】なお、前記導光板10の複数の細長出射面12は前記導光板10の幅方向に沿って直線状に形成されているのに対し、前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16は、前記固体発光素子14の配置部を中心とする円弧状に形成されているが、前記導光板10の複数の細長出射面12から出射した光はそれぞれ、その細長出射面12の出射側に在る複数の湾曲プリズム部16のいずれかに入射し、その湾曲プリズム部16により変向される。
【0049】そのため、この面光源によれば、前記固体発光素子14から出射した光のほとんどを、前記プリズムシート15の側面から側方に漏らすことなく、前記プリズムシート15の前面15aの全体から正面方向に出射することができ、したがって、少ない発光素子数でエネルギー効率良く、正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の光を出射することができる。
【0050】即ち、この実施例の面光源は、前記導光板10が、その前面に、長さ方向に間隔をおいて、前記前面の全幅にわたる長さを有し、前記入射端面11から入射した光を前記入射端面11とは反対方向に出射する複数の細長出射面12が形成された構成であり、前記導光板10の前側に配置された変向部材15が、前記導光板10の前面に対向する後面に、前記固体発光素子14の配置部を中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って湾曲した複数の湾曲プリズム部16が形成されたプリズムシートからなっているため、前記固体発光素子14から出射して前記導光板10にその入射端面11から入射した光を、ロスさせずに効率良く、前記複数の細長出射面12から出射させ、その光を前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16により前記導光板10の幅方向に沿った方向の広がり角が小さくなる方向に変向させて前記プリズムシート15の前面から出射することができる。
【0051】そして、この実施例では、前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16を、前記固体発光素子14の配置部を中心とする同心円に沿った円弧状に形成しているため、前記導光板10の複数の細長出射面12から固体発光素子14の配置部を中心する放射状に広がって出射した光のほとんどを、前記プリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16により前記プリズムシート15の前面の法線に沿った方向に変向させ、より正面輝度が高く、輝度分布がより均一な光を前記プリズムシート15の前面から出射することができる。
【0052】このように、この面光源は、少ない発光素子数で、正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の面状光を出射することができるため、この面光源を図1に示したように透過型液晶表示素子21の背後に配置することにより、画面の明るさが均一で輝度むらがなく、しかも正面輝度の高い良好な表示品質の液晶表示装置を得ることができる。
【0053】さらに、上記実施例の面光源は、前記導光板10の前面の複数の出射面間領域にそれぞれ、その全域にわたって反射膜13を設けたものであるため、前記プリズムシート15の前側から入射した外光を、このプリズムシート15を厚さ方向に透過させて前記導光板10の反射膜13により反射し、その反射光を前記プリズムシート15を再び厚さ方向に透過させてその前面に出射することができ、したがって、前記液晶表示装置に、その使用環境の光である外光を利用する反射表示と、前記面光源からの照明光を利用する透過表示との両方の表示を行なわせることができる。
【0054】図4はこの発明の第2の実施例を示す導光板の前側に配置された変向部材の底面図である。
【0055】この実施例の面光源は、上記第1の実施例と同じ導光板10の入射端面11をその長さ方向に略3等分した各分割点付近にそれぞれ対向させて、同じ色の着色光、或いは白色光を出射する2つの固体発光素子14a,14bを配置し、前記導光板10の前側に、前記導光板10の複数の細長出射面12から放射状に出射した光を前記導光板に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させる変向部材として、前記導光板10の前面に対向する後面に、前記2つの固体発光素子14a,14bの配置部をそれぞれ中心とする2種類の同心円にそれぞれ沿って湾曲した、円弧状の2種類の湾曲プリズム部18a,18bが形成されたプリズムシート17を配置したものである。
【0056】なお、図4では便宜上、前記プリズムシート17の2種類の湾曲プリズム部18a,18bをそれぞれ、その頂部に沿った曲線で示したが、前記2種類の湾曲プリズム部18a,18bは、図1に示したプリズムシート15の複数の湾曲プリズム部16と同様な断面形状を有しており、また、前記プリズムシート17の後面の前記2種類の湾曲プリズム部18a,18bの間の部分はそれぞれ、前面側および後面側からの入射光を透過させる入出射面(プリズムシート17の前面と平行またはそれに近い傾きをもった面)とされている。
【0057】この実施例の面光源は、前記導光板10の入射端面11を長さ方向に略3等分した分割点付近にそれぞれ対向させて2つの固体発光素子14a,14bを配置し、前記導光板10の前側に、前記2つの固体発光素子14a,14bの配置部をそれぞれ中心とする2種類の同心円にそれぞれ沿って湾曲した円弧状の2種類の湾曲プリズム部18a,18bが形成されたプリズムシート17を配置したものであるため、前記2つの固体発光素子14a,14bの両方を点灯させることにより、それぞれの固体発光素子14a,14bから射出された光がプリズムシート17において正面方向に変向させて出射される際に混ざり合う。従って、正面輝度が高く、しかも、均一な輝度分布の面状光を、前記プリズムシート17の前面から出射することができるとともに、前記2つの固体発光素子14a,14bの点灯を、両方の点灯と、一方だけの点灯とに切換えることにより、出射光の輝度を2段階に調整することができる。また、2つの固体発光素子14a,14bに出力輝度や色のバラツキ等の個体差があっても、それらの個体差に拘わらず、前記プリズムシート17の前面全体から正面輝度が高く、しかも、均一な輝度分布の面状光を出射することができる。
【0058】また、この実施例では、前記導光板10の入射端面11に、同じ色の着色光、或いは白色光を出射する前記2つの固体発光素子14a,14bを対向させているが、前記2つの固体発光素子14a,14bを、互いに異なる色の光(着色光と着色光、または着色光と白色光)を発するものとし、前記2つの固体発光素子14a,14bの点灯を、両方の点灯と、一方だけの点灯とに切換えることにより、両方の固体発光素子14a,14bからの光を混色させた光や、一方の固体発光素子14aまたは14bからの光を前記プリズムシート17の前面から出射するようにしてもよい。
【0059】図5はこの発明の第3の実施例を示す導光板の前側に配置された変向部材の底面図である。
【0060】この実施例の面光源は、上記第1の実施例と同じ導光板10の入射端面11に対向させて、互いに異なる色の着色光、例えば、光の3原色である赤、緑、青の着色光をそれぞれ出射する3つの固体発光素子14R,14G,14Bを配置し、前記導光板10の前側に、前記導光板10の複数の細長出射面12から出射した光を前記導光板10の幅方向に沿った方向の広がり角が小さくなる方向に屈折させて前面から出射する変向部材として、前記導光板10の前面に対向する後面に、前記3つの固体発光素子14R,14G,14Bの配置部をそれぞれ中心とする3種類の同心円にそれぞれ沿って円弧状に湾曲した3種類の湾曲プリズム部20a,20b,20cが形成されたプリズムシート19を配置したものである。
【0061】なお、図5では便宜上、前記プリズムシート19の3種類の湾曲プリズム部20a,20b,20cをそれぞれ、その頂部に沿った曲線で示したが、前記3種類の湾曲プリズム部20a,20b,20cは、図1に示したプリズムシート15の湾曲プリズム部16と同様な断面形状を有しており、また、前記プリズムシート19の後面の前記3種類の湾曲プリズム部20a,20b,20cの間の部分はそれぞれ、前面側および後面側からの入射光を透過させる入出射面(プリズムシート19の前面と平行またはそれに近い傾きをもった面)とされている。
【0062】また、この実施例では、前記3つの固体発光素子14R,14G,14Bを、前記導光板10の入射端面11の長さ方向に沿わせて配置し、前記プリズムシート19の3種類の湾曲プリズム部20a,20b,20cを、前記3つの固体発光素子14R,14G,14Bの配置部をそれぞれ中心とする3種類の同心円にそれぞれ沿って円弧状に形成している。
【0063】この面光源は、前記導光板10の入射端面11に沿わせて赤、緑、青の着色光をそれぞれ出射する3つの固体発光素子14R,14G,14Bを配置し、前記導光板10の前側に、前記3つの固体発光素子14R,14G,14bの配置部をそれぞれ中心とする3種類の同心円にそれぞれ沿って湾曲した円弧状の3種類の湾曲プリズム部20a,20b,20cが形成されたプリズムシート19を配置したものであるため、前記3つの固体発光素子14R,14G,14Bの全てを点灯させることにより、赤、緑、青の着色光を混色させて得られる白色光を、非常に高い正面輝度で、しかも、均一な輝度分布で前記プリズムシート19の前面から出射させることができる。
【0064】また、この面光源は、前記3つの固体発光素子14R,14G,14Bを順次点灯させることにより、前記プリズムシート15の前面全体から、赤、緑、青の3色の光を順次、正面輝度が高く、均一な輝度分布の光として出射することができ、したがって、フィールドシーケンシャル液晶表示装置の面光源としても利用することができる。
【0065】なお、上記第1〜第3の実施例の面光源では、同心円状に配設された複数の湾曲プリズム部間のピッチは均等に設定されているが、これに限るものではない。例えば、階段状導光板との関係でモアレ縞が発生する場合や、液晶表示素子等の表示手段と組み合せた際に画素ピッチとの関係で干渉縞が発生する場合は、それら各縞の発生を低減できるように、複数の湾曲プリズム部間のピッチを複数種類に異ならせたり、或いは互いに不均等にする等、適宜目的に応じて最適設定すればよい。
【0066】また、上記第1〜第3の実施例の面光源は、前記プリズムシート15,17,19の複数の湾曲プリズム部16,17a,17b,20a,20b,20cを円弧状に形成したものであるが、前記湾曲プリズム部は、固体発光素子の配置部を中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って多角形状に湾曲した形状に形成してもよい。
【0067】さらに、前記導光板10の前側に配置する変向部材は、前記プリズムシート15,17,19に限らず、点光源から放射状に出射されて導光板10に入射し、その細長出射面12から出射した光を、前記導光板に対向する後面から入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に全反射させて変向させる反射面を連続的に備えたものであればよい。
【0068】また、導光板10は、前面を階段状面に形成し、その階段状面の複数の段差面をそれぞれ細長出射面12としたものに限らず、一端面が入射端面とされ、前面に、前記入射端面から入射した光を前側に出射する出射面が形成されたものであればよい。
【0069】さらに、点光源としては、LEDやEL(エレクトロルミネッセンス)等の固体発光素子に限らず、周囲に放射状に光を発散させる光源であればよい。
【0070】また、この発明の面光源は、液晶表示装置の照明光源に限らず、他の用途にも広く使用することができる。
【0071】
【発明の効果】この発明の面光源は、一端面が光の入射端面とされ、前記入射端面から入射した光を出射させる前側に出射面が形成された導光板と、前記導光板の入射端面に対向させて配置された少なくとも1つの点光源と、前記導光板の前側に配置され、前記導光板の前記出射面から出射した光を前記導光板に対向する後面に入射させ、各入射光を前記後面と反対側の前面から正面方向へ出射する方向に変向させる変向部材とを備えたものであるため、少ない点光源数で、無駄なく光を利用するために正面輝度が高く、しかも均一な輝度分布の光を出射することができる。
【0072】この発明の面光源において、前記導光板は、前記出射面に、その長さ方向に間隔をおいて、前記前面の全幅にわたる長さを有し、前記入射端面から入射した光を前記入射端面とは反対方向に出射する複数の細長出射面が形成された構成であり、前記変向部材は、前記後面に、前記点光源の配置部を中心とする複数の同心円にそれぞれ沿って延在した複数のプリズム部が形成されたプリズムシートからなっているのが好ましく、このようにすることにより、前記点光源から出射して前記導光板にその入射端面から入射した光を、効率良く前記複数の細長出射面から出射させ、その光を前記プリズムシートの複数のプリズム部により前記導光板の幅方向に沿った方向の広がり角が小さくなる方向に屈折させて前記プリズムシートの前面から出射することができる。
【0073】その場合、前記複数のプリズム部は、前記点光源の配置部を中心とする同心円に沿った円弧状に形成するのが好ましく、このようにすることにより、前記導光板の複数の細長出射面から点光源の配置部を中心する放射状に広がって出射した光のほとんどを、前記プリズムシートの複数の円弧状プリズム部により前記プリズムシートの前面の法線に沿った方向に変向させ、より正面輝度が高く、輝度分布がより均一な光を前記プリズムシートの前面から出射することができる。
【0074】また、この面光源において、前記導光板の入射端面に対向させて複数の点光源を配置する場合、前記変向部材は、前記導光板の前面に対向する後面に、前記複数の点光源の配置部をそれぞれ中心とする複数の同心円ににそれぞれ沿って湾曲した複数のプリズム部が形成されたプリズムシートからなっているのが好ましく、このようにすることにより、複数の点光源に出射光量で個体差があっても、前記プリズムシートの前面全体からより正面輝度が高く、しかも、均一な輝度分布の光を出射させることができる。
【出願人】 【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
【住所又は居所】東京都渋谷区本町1丁目6番2号
【出願日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
【公開番号】 特開2003−197015(P2003−197015A)
【公開日】 平成15年7月11日(2003.7.11)
【出願番号】 特願2001−392448(P2001−392448)