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【発明の名称】 面光源の均一化装置
【発明者】 【氏名】酒井 善弘
【住所又は居所】京都市右京区西京極東池田町22番地 株式会社トータス・ジャパン内

【要約】 【課題】電飾看板などをパネル内で均一に光らせると共に、表示画面を非常に明るくすると共に見栄えのよい電飾看板になるような面状光源の均一化装置を提供する。

【解決手段】多数個の光透過領域11を有するように光反射膜12が設けられる矩形状の透過光調整シート1と、その透過光調整シート1の相対向する2辺でそれぞれ接合される光反射シート2とからなっている。そして、透過光調整シート1の光透過領域11は、光反射シート2が接合される2辺と平行なほぼ中心線における光透過領域11の面積に対して、その中心線から遠ざかるにつれて光透過領域11の面積が大きくなると共に、中心線の方向における光透過領域11の面積はほぼ同程度になるように形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数個の光透過領域を有するように光反射膜が設けられる矩形状の透過光調整シートと、該透過光調整シートの相対向する2辺でそれぞれ接合される光反射シートとからなり、前記透過光調整シートの光透過領域は、前記2辺と平行なほぼ中心線における光透過領域の面積に対して、該中心線から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなると共に、前記中心線の方向における光透過領域の面積はほぼ同程度になるように形成されてなる面状光源の均一化装置。
【請求項2】 前記光反射シートには、前記ほぼ中心線の位置に棒状光源を固定し得る固定手段が形成され、該固定手段により前記透過光調整シートと光反射シートとの間に設けられる棒状光源からの光が、前記透過光調整シートの表面全体からほぼ均一に放射し得るように前記光透過領域のパターンが形成されてなる請求項1記載の面状光源の均一化装置。
【請求項3】 前記透過光調整シートの前記中心線と直角方向の幅が、棒状光源により面状光源を構成する場合における該棒状光源のピッチにほぼ相当する長さに形成されてなる請求項1または2記載の面状光源の均一化装置。
【請求項4】 多数個の光透過領域を有するように光反射膜が設けられる矩形状の透過光調整シートと、該透過光調整シートの一辺側に棒状光源を保持し得るスペースを有するように折り曲げられて接合されると共に、該一辺と対向する辺側でほぼスペースなく接合される光反射シートとからなり、前記透過光調整シートの光透過領域は、前記一辺側における光透過領域の面積に対して、該一辺側から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなると共に、前記一辺の辺方向における光透過領域の面積はほぼ同程度に形成されてなる面状光源の均一化装置。
【請求項5】 多数個の光透過領域を有するように光反射膜が設けられる矩形状の透過光調整シートが2枚、該透過光調整シートの相対向する2辺で接合され、該2枚の透過光調整シートのそれぞれに形成される前記光透過領域は、前記2辺のほぼ中心線における光透過領域の面積に対して、該中心線から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなると共に、前記中心線の方向における光透過領域の面積はほぼ同程度に形成されており、前記2枚の透過光調整シートの少なくとも一方における前記ほぼ中心線の位置に棒状光源を固定する固定手段が形成され、両面からほぼ均等に光を照射し得る両面型の面状光源の均一化装置。
【請求項6】 光の進行方向をランダムにする矩形状の光拡散シートと、該光拡散シートの相対向する2辺でそれぞれ接合される光反射シートまたは前記光拡散シートと同様の光拡散シートとからなり、前記2辺と平行なほぼ中心線の位置における前記光反射シートまたは前記光拡散シートに棒状光源を固定する固定手段が設けられてなる面状光源の均一化装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電飾看板などに用いられる面状光源において、面内での輝度を均一にし得ると共に同じ光源を用いながら輝度を向上させ高輝度にし得る面状光源の均一化装置に関する。さらに詳しくは、蛍光灯の直管(以下、蛍光管という)などの棒状光源により光透過型パネルを照射する電飾看板などの光源に取り付けるだけでリニューアルし得ると共に、新たに製造する場合でも非常に簡単に安価に製造し得る面状光源の均一化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駅などの広告に用いられる電飾看板は、たとえば図8に示されるように、蛍光管51などの光源を光反射ケース52内に数本配列し、拡散板53を介して、または直接表示パネルなどを照射するものである。これらの電飾看板では、光源と表示パネル面との間隔が狭いと、蛍光管部分のみが異常に明るく蛍光管の間隔の中間部では暗く、表示パネルの画面を見ていても、蛍光管の形状(ランプイメージ)が映り、照度も全面で均一ではなく、見栄えが悪い。そのため、蛍光管などの棒状光源とパネル表面との間隔を、たとえば1m四方の大きさのパネルで、15cm以上は離間させる必要があるが、それでも照度のムラがあると共に、間隔を大きくすればするほど、パネル表面での輝度が落ちるという問題がある。
【0003】このような問題を解決するため、たとえば図9に示されるように、蛍光管51などに調光ランプカバー55を被せ、蛍光管51の間隙部には図示しない光反射板を設ける構造のものが考えられている。この調光ランプカバー55は、たとえば図9に示されるように、アクリルカバーなどからなり、蛍光管に被せられるように筒状に形成された光を透過する透明カバーに黒色印刷などからなる遮光スポット55bを形成することにより、蛍光管51の頂部側に余り光がでないようにしたもので、蛍光管頂部での輝度を落すことにより、ランプイメージを消すものである。
【0004】また、図10に示されるように、7cmほどの幅で蛍光管の長さに形成され、ポリエステルなどからなる透明シート2枚の一方に、その中心部と端部側とで大きさの異なる光遮断スポット56cが形成されたシート56aと透明なままのシート56bとを両端部で貼り合せて蛍光管が入るように形成されたカバー56を蛍光管51に被せる構造のものも考えられている。
【0005】一方、特開平8−153405号公報には、箱体で形成された光反射面の一壁面を、光透過領域が多数個形成された面とし、内部に設けられる棒状光源の光を表面から均一に照射する構造の面状光源が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の上面に遮光スポットが形成され、下面側が開放された調光ランプカバーを蛍光管に嵌め込んだり、遮光スポットが形成されたシートと裏面側は遮光スポットが形成されない透明なシートとを貼り合せたものを蛍光管などに挿入する構造では、蛍光管の頂面が遮光されることにより、表示パネル面から見た場合に蛍光管のイメージがぼやけ、ランプイメージを軽減する効果は得られる。しかし、この構造は、蛍光管のとくに明るく光る部分に遮光スポットを設けることにより、その照度(輝度)を落しているだけで、表示面全体としての輝度はむしろ落ちるだけで、表示画面が暗くなると共に、とくに蛍光管の間隙部では従来の図8に示される構造よりも暗くなり、非常に輝度が落ちるという問題がある。
【0007】さらに、前述の箱体内に光源を入れる構造の面状光源は、新たに製造する場合には効果があるものの、光透過領域のパターンと光源の位置との位置合せが難しく、光源のソケット位置を微妙に調整しなければならないという問題がある共に、既に駅などに取り付けられている電飾看板を明るく、見栄えのよいものにリニューアルしようとする場合には、ケースから作り直さなければならず、コストアップになるという問題がある。
【0008】本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、既に取り付けられている電飾看板などを取替などの大工事をすることなく、パネル内で均一に光らせると共に、表示画面を非常に明るくし、見栄えのよい電飾看板になるような面状光源の均一化装置を提供することを目的とする。
【0009】本発明の他の目的は、電飾看板や液晶表示装置などの背面側に設けられる面状光源を新たに製造する場合でも、光源ソケットの位置などの微調整が不要で、非常に薄型の面状光源とし得る面状光源の均一化装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による面状光源の均一化装置は、多数個の光透過領域を有するように光反射膜が設けられる矩形状の透過光調整シートと、該透過光調整シートの相対向する2辺でそれぞれ接合される光反射シートとからなり、前記透過光調整シートの光透過領域は、前記2辺と平行なほぼ中心線における光透過領域の面積に対して、該中心線から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなると共に、前記中心線の方向における光透過領域の面積はほぼ同程度になるように形成されている。
【0011】この構造にすることにより、上面と下面とが、光透過領域を有する光反射膜が形成された透過光調整シートと全面で光を反射する光反射シートとにより形成され、その間の中央部に蛍光管などの棒状光源を挿入できる構造になっているため、上面の光反射面と下面の光反射シートとの間で光が反射を繰り返しながら上面の光透過領域から放射される。しかも、光透過領域の大きさは、光源が配置される中心部では小さく、中心部から離れるにつれて大きくなるように形成されているため、光源の近くと光源から離れた端部側との輝度を光透過領域の面積により自由に調整することができ、光透過領域のパターンにより透過光調整シート表面での輝度を面内でほぼ均一にすることができる。さらに、透過光調整シートと光反射シートとは、重ねて相対向する2辺の端部で接合したもので、その中心部に蛍光管などの光源を挿入して固定し得る構造であるため、透過光調整シートと光源とは、その上面および下面側では接触した状態になり、厚さは蛍光管などの光源の直径だけという非常に薄く形成される。その結果、光のロスが少なく透過光調整シート側での輝度を大きくできると共に、その表面での輝度が均一になる。
【0012】前記光反射シートには、前記ほぼ中心線の位置に棒状光源を固定し得る固定手段が形成され、該固定手段により前記透過光調整シートと光反射シートとの間に設けられる棒状光源からの光が、前記透過光調整シートの表面全体からほぼ均一に放射し得るように前記光透過領域のパターンが形成されれば、非常に輝度が均一な面状光源となり好ましい。
【0013】前記透過光調整シートの前記中心線と直角方向の幅が、棒状光源により面状光源を構成する場合における該棒状光源のピッチに相当する長さに形成されることにより、光源間の光源から最も離れた部分でも均一な輝度となり好ましい。
【0014】本発明による面状光源の均一化装置の他の形態は、多数個の光透過領域を有するように光反射膜が設けられる矩形状の透過光調整シートと、該透過光調整シートの一辺側に棒状光源を保持し得るスペースを有するように折り曲げられて接合されると共に、該一辺と対向する辺側でほぼスペースなく接合される光反射シートとからなり、前記透過光調整シートの光透過領域は、前記一辺側における光透過領域の面積に対して、該一辺側から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなると共に、前記一辺の辺方向における光透過領域の面積はほぼ同程度に形成されることにより構成されている。このような構造であれば、端部側に光源を置く面状光源にする場合でも、簡単に均一化することができる。なお、両端部に光源を置く場合にはこの装置を2つ使用することにより均一な面状光源を得ることができる。
【0015】本発明による両面発光型にし得る面状光源の均一化装置は、多数個の光透過領域を有するように光反射膜が設けられる矩形状の透過光調整シートが2枚、該透過光調整シートの相対向する2辺で接合され、該2枚の透過光調整シートのそれぞれに形成される前記光透過領域は、前記2辺のほぼ中心線における光透過領域の面積に対して、該中心線から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなると共に、前記中心線の方向における光透過領域の面積はほぼ同程度に形成されており、前記2枚の透過光調整シートの少なくとも一方における前記ほぼ中心線の位置に棒状光源を固定する固定手段が形成され、両面からほぼ均等に光を照射し得るように形成されている。すなわち、前述の光反射シートに代えて、上面側の光シートと同様の透過光調整シートを下面に用いることにより、透過光調整シートにも光反射面が形成されているため、上下の透過光調整シート間で反射を繰り返しながら、上下両面の光透過領域から光が放射される。すなわち、表裏両面から観察する電飾看板などの面状光源として用いることができる。
【0016】さらに、光の進行方向をランダムにする矩形状の光拡散シートと、該光拡散シートの相対向する2辺でそれぞれ接合される光反射シートまたは前記光拡散シートと同様の光拡散シートとからなり、前記2辺と平行なほぼ中心線の位置における前記光反射シートまたは前記光拡散シートに棒状光源を固定する固定手段が設けられる構造でも、安価な材料で、簡易的な面状光源の均一化装置が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発明による面状光源の均一化装置について説明をする。本発明による面状光源の均一化装置は、図1(a)に斜視説明図が示されるように、多数個の光透過領域11を有するように光反射膜12が設けられる矩形状の透過光調整シート1と、その透過光調整シート1の相対向する2辺でそれぞれ接合される光反射シート2とからなっている。そして、透過光調整シート1の光透過領域11は、光反射シート2が接合される2辺と平行なほぼ中心線における光透過領域11の面積に対して、その中心線から遠ざかるにつれて光透過領域11の面積が大きくなると共に、中心線の方向における光透過領域11の面積はほぼ同程度になるように形成されている。そして、光反射シート2には、前述のほぼ中心線の位置に棒状光源4を固定し得る固定手段20が形成されている。
【0018】透過光調整シート1は、その平面説明図が図1(b)に示されるように、たとえばポリエステルなどからなり、厚さが100μm程度の透明シートの一面に、たとえばAlなどからなる光反射膜が真空蒸着などにより全面に設けられ、その光反射膜の一部をエッチングなどにより除去することにより光透過領域11が形成され、除去されない部分は光反射膜がそのまま残存し、光反射面12を形成している(図では、光透過領域11を円内で示し、円外の隣接する円で挟まれた部分が光反射面12になっている)。しかし、このような構成でなくても、後述する光透過領域が所定のパターンに形成されればよく、たとえばAlなどの光反射性の優れた金属板にパンチングにより光透過領域11を形成する構造のものでもよい。また、光透過領域11の形状も円形に限らず、矩形状でもスリット状でもよい。要はその面積が後述する関係を満たすように形成されればよい。
【0019】この透過光調整シート1は、その長さLが電飾看板などに用いられる蛍光管の長さより若干短く形成され(両端部に20mm程度のつかみ代を設けるのが蛍光管などを取り付けやすく好ましいが、蛍光管の金具部分で光は殆ど出ない)、幅Wは、電飾看板などの蛍光管のピッチ(一本の場合は、蛍光管と直角方向の看板の幅)にほぼ合せて形成される。すなわち、棒状光源4の間隔に応じて、60mm〜400mm程度、好ましくは100〜400mm程度の幅に形成することができる。この場合、たとえば400mm幅のときの後述する光透過領域11のパターンが形成されたものを、中心線を基準にして、両端部側から切断することにより所望の幅に形成することができる。なお、後述するように、長さL方向の光透過領域11のパターンは同じであるため、長さLは、一端側から棒状光源4の長さに応じて所望の寸法に切断することができる。
【0020】光透過領域11は、図1(b)にその平面説明図が示されるように、その長さL方向には殆ど同じ面積で形成されると共に、中心線Cから端部側にいくにしたがって大きくなるように形成され、後述する光反射シート2と協同して、中心部に設けられる棒状光源4の光が透過光調整シート1のほぼ全面から均一に放射されるように形成されている。この場合、端部側にいくにしたがって、常に光透過領域の面積を変えていかなくても、数列分毎に変化させてもよい。
【0021】すなわち、図2に光源4から出た光の進行例が示されるように、透過光調整シート1の光反射面12と光反射シート2との間で、全反射を繰り返しながら進み、透過光調整シート1のいずれかの光透過領域11に達した光はそのまま上面側に放射される。図では、1つの光線が全反射を繰り返しながら光源4側に戻るように示されているが、実際には光源4からあらゆる方向に光が放射され、また、透過光調整シート1における光透過領域11の全面積が光反射面12の全面積より大きくなるように形成されているため、それほど光路は長くなく、いずれかの光透過領域11より放射される。そのため、光源4が設けられる光の強い中心側では光透過領域11の面積が小さく、光源4から遠く光が弱くなる端部側では光透過領域11の面積が大きくなるように前述の光透過領域11のパターンを形成することにより、上面側に放射される輝度を面内でほぼ均一にすることができる。しかし、必ずしも完全に輝度が等しくなるように形成されなくても、この正面に後述するように、光拡散板が通常は設けられるため、それほどシビアに調整する必要はない。
【0022】光反射シート2は、前述のように、光源4から出る光を反射して、透過光調整シート1の光透過領域11から放射させるもので、光吸収をしないで、できるだけ光反射率が大きい材料が好ましい。また、後述するように、湾曲し得る材料であることが好ましく、たとえば古河電気工業株式会社製の商品名MCPET(超微細発泡光反射板)が、1〜2mm程度の厚さで、耐熱性、機械的強度もあり好ましい。しかし、このような材料に限定されるものではなく、たとえば東レ株式会社製の商品名E60(180μm程度厚のポリエステルの発泡シート)に0.3mm程度厚のAl板などを裏打ちしたもの、金属シートまたは樹脂シートの表面にAlやAgなどを蒸着して鏡面仕上げしたものなどでも用いることができる。また、この光反射シート2は、図1(c)に平面説明図が示されるように、前述の透過光調整シート1とほぼ同じ大きさに切断され、透過光調整シート1の中心線Cの両端部に対応する部分の近傍に、たとえば中心線の方向に20mm程度、中心線から両側にそれぞれ30mm程度の長さの切込み21が入れられ、舌片22を起こすことにより蛍光管を固定する固定手段20が形成されている。
【0023】前述の透過光調整シート1および光反射シート2は、たとえば光反射面12が形成された面を内側にして、前述の中心線のそれぞれが一致するように重ね合せられ、その中心線と平行な両端部でポリエステル耐熱テープなどからなる接着テープ3などにより接合されている。したがって、接合した状態では、平板状に重なった状態であるが、その中心部に蛍光管などの棒状光源4を挿入して固定することにより、図1(a)に示されるように、透過光調整シート1および光反射シート2が湾曲状に反った状態になる。
【0024】透過光調整シート1と光反射シート2との接合は、前述の重ね合せてその端部を接着テープにより固定する構造でなくても、たとえば図3(a)に示されるように、光反射シート2および透過光調整シート1を直角方向に折り曲げた折曲げ部2a、1aを形成しておいて、その折曲げ部で接着テープまたは接着剤などにより直接接合したり、あるいはクリップなどにより挟んで接合すれば、自由に分離することができる。このような折曲げ部1a、2aが形成されても、通常蛍光管などを取り付ける部分では、配線や安定器などをカバーする部分と蛍光管との間にスペースがあり、邪魔になることはない。また、図3(b)に示されるように、重ね合された透過光調整シート1と光反射シート2の両端部を超音波溶着方法などにより接合することもできる。さらに、図3(c)に示されるように、透過光調整シート1の両端部を光反射シート2の裏側に折り曲げられるようにし、光反射シート2の裏面側で、図示しない両面接着テープで接着する構造にすることもできる。
【0025】このように透過光調整シート1と光反射シート2とを両端部で接合し、その両端部の2辺の中心部に前述の光反射シート2の固定手段20により蛍光管などの棒状光源4を固定し、その棒状光源4の両端部を電飾看板のソケットに嵌め込むことにより、図4に示されるような電飾看板の構造になる。すなわち、図4において、電飾看板は、蛍光管などの光源を囲むように、ケース9が設けられ、光源の表面側にはいわゆる乳半と呼ばれるアクリル板などからなり、3mm厚程度の光拡散板5が設けられ、その表面側に表示物を記載したパネル(透明なフィルムシートにカラーで文字図形を表示したもの)6、表面を保護するアクリル板またはガラス板などからなる透明カバー7が設けられることにより構成されている。図4において、8は配線や安定器、グローソケットなどのホルダーである。
【0026】なお、図4では、蛍光管4が2本の例で示されているが、このように2本以上の光源4に本発明の均一化装置をそれぞれ被せる場合、その継ぎ目(透過光調整シートと光反射シートとの接合部が隣接する部分)の両端部(棒状光源の両端部側)を、たとえば図5(a)に一端部が示されるように、クリップ101などで挟みつけることにより、それぞれの均一化装置の回転を防止することができ、光源を何本も設ける大型の電飾看板でも、表示面全体で均一な明るさになる。また、図5(b)に示されるように、透過光調整シート1および光反射シート2を透過光調整シート1側に折曲げ(図3(a)と反対側)その隣接する部分をクリップ101などにより挟みつけることもできる。この場合、図に示されるように透過光調整シート1側で挟みつけることにより、拡散板5を開ければ簡単に分離することができるため、非常に取替などが容易で便利である。
【0027】この構造の電飾看板で、光源4表面とパネル6との間隔Dは、従来の構造では15cm程度以上のスペースを設けないと光拡散板5が設けられていても、光源4の形状がパネル6に映ったり、表面輝度が面内で非常にアンバランスになるという問題がある。また、従来構造では、蛍光管4の間のケース底面に光反射板が設けられる場合があるが、その光反射板側に光を特別に向けていないと共に、光源4からケース底面までは70mm程度はあり、遠いため、パネル面での輝度は非常に小さくなる。これに対して、本発明の均一化装置を用いることにより、透過光調整シート1の表面で殆ど輝度が均一になっているため、光源4とパネル6との間隔Dを1cm程度にしても面内で非常に均一な輝度となる。しかも、光源4とパネル6との距離が近いほどパネル表面での輝度が大きく、また、前述の高反射率の光反射シート2が光源4と接する位置で光源4と非常に近い位置に設けられているため、その反射光の強度も強く、非常に明るくパネルを表示することができる。
【0028】たとえば光源4とパネル6との間隔Dが15cmで、光源4間のピッチPが260mmのとき、パネル6表面での輝度が従来構造では、600〜800cd(カンデラ)であったのが、本発明による均一化装置を設けることにより、1000cdになった。本発明による均一装置を用いて、間隔Dを10mmにした結果、その輝度が2000cdになり、面内で均一の明るさになった。すなわち、従来の電飾看板で、その光源4間のピッチPに合せた幅Wの均一化装置を嵌め込むだけで、従来の構造よりも非常に明るくすることができ、従来の光源とパネルとの間隔が狭くて光源部分が異常に明るい表示の看板を均一な明るさでさらに明るくすることができる。
【0029】上述のように、従来の電飾看板の光源に本発明による均一化装置を嵌め込むだけで、電飾看板をリニューアルすることができるが、新たな電飾看板を製造する場合、前述のように光源4とパネル6との間隔Dを10mm程度と狭くすることができ、ホルダー部8を含めた底面から光源表面までの厚さEは70〜120mm程度であり、全体の厚さFを80〜150mm程度にすることができる。全体の厚さを100mmとしたとき、および従来構造にも適用し得る250mmとしたときに、光源4のピッチPを200mm、300mm、400mmと変えた場合における本発明による均一化装置を設けた場合と、均一化装置を設けない従来構造のときの表面輝度をそれぞれ調べた。その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】なお、表1で、従来構造の400mmピッチは、表面が暗くて測定不能であった。表1から明らかなように、本発明によれば、全体の厚さFを100mm程度に薄くすることができるとともに、薄くすることにより、非常に輝度を大きくすることができるため、パネルを明るく表示することができる。また、従来の電飾看板をリニューアルするような場合で、全体の厚さが厚い場合でも、輝度を大きくすることができ、非常に簡単な構成で、パネル表示を非常に明るくすることができる。なお、従来構造では、Dが150mm程度以上あるため、全体の厚さを余り薄くすることには、心血が注がれていないが、本発明のように表面側を薄くできる点から、前述の安定器などのホルダー8をケース9内に設けない構造にすることにより、全体の厚さFを60mm程度にすることができ、非常に超薄型に形成することができる。なお、この場合も表面側のD寸法は前述の100mmの場合と同じで、表面輝度も前述の100mmの場合と同じ輝度が得られた。
【0032】前述の例は、透過光調整シート1および光反射シート2の中心部に光源4を設ける例であったが、たとえば非常口サインなどに用いる場合のように、透過光調整シート1と光反射シート2の一端部側に光源を設ける構造(いわゆるサイドライト)にも前述の均一化装置を応用することができる。すなわち、図6(a)に示されるように、前述と同様の透過光調整シート1と光反射シート2とを一端側で棒状の光源4を挿入できる間隔になるように光反射シート2が折り曲げられて図示しない接着テープなどにより接合され、他端側で両者を接着テープ3などにより接合するものである。
【0033】この場合の透過光調整シート1に形成される光透過領域11のパターンは、たとえば図6(b)に示されるように、光源4側端部で光透過領域11の面積が小さく、光源から遠ざかるにつれて光透過領域の面積が大きくなるように形成されることにより、前述と同様に全面からほぼ均一な明るさで光が放射される。なお、光源4は、たとえば蛍光管クリップのような金具を光反射シート2にネジなどにより取り付けて固定手段を設けておくことにより、簡単に正確な位置に固定される。その他の構造は前述の例と同様で、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0034】図7は、前述の均一化装置を発展させた他の変形例を示す断面説明図で、この例は、両面から見ることができる電飾看板などに適した両面発光用の光源に用いるものである。すなわち、図1に示される例の光反射シートに代えて、透過光調整シートを用い、2枚の透過光調整シート1をたとえば接着テープ3により貼り合せ、その間の中心部に棒状の光源4を配置し得る構造としたものである。前述のように、透過光調整シート1は、光透過領域11が形成されている以外の部分は、光反射膜が設けられており、光反射面12が形成されている。したがって、貼り合された2枚の透過光調整シート1の光反射面12同士で、前述の図2に示したのと同様に、2枚の透過光調整シート1間を進行しながら、両面の光透過領域11から光を両面に放射する。この光透過領域11が前述のように、光源4の近傍では面積が小さく、光源4から遠ざかるにつれてその面積が大きくなるようにパターン形成されているため、両面共に面内でほぼ均一な発光をする。
【0035】なお、透過光調整シート1が、前述のポリエステルフィルムでは機械的強度が弱い場合には、0.5〜2mm程度の厚さの透明アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニールなどからなる透明板に前述のパターンを形成した透過光調整シートを貼り合わせることにより、前述の光反射シートに形成したような光源の固定手段を形成することができる。この場合、固定手段は2枚の透過光調整シートの一方に形成されればよいし、前述の蛍光管クリップのようなものを取り付けておいてもよい。
【0036】この例によれば、配線などは側面側に取り付ける必要があるが、看板としては、ほぼ棒状光源の太さを厚さとする非常に薄型で、しかも両面に表示面が形成された看板とすることができる。
【0037】前述の各例では、透過光調整シート1と光反射シート2または透過光調整シート1同士との接合であったが、このような透過光調整シート1と光反射部材(光反射シートまたは透過光調整シート)とを用いることにより、透過光調整シート1のパターンを調整することができ、面内で均一な輝度にすることができるため好ましい。しかし、前述の図4におけるD寸法が大きい場合には、透過光調整シート表面では完全に均一になっていなくても、輝度のバラツキは余り影響がなく、前述の各例における透過光調整シート1に代えて、いわゆる乳半拡散シート(乳白色のアクリルシートなど)のような光拡散シートを用いることもできる。このような構造にしても、光拡散シートにより光が拡散されてさらにその表面側に設けられる拡散板により拡散されるため、面内での均一化をすることができ、しかも光反射率の光反射シートを用いれば、光を有効に利用することができるため、明るい光源にすることができる。また、両面を光拡散シートにしても、光源を光拡散シートにより挟み付けているため、光の無駄がなく、非常に明るい両面発光の光源とすることができる。
【0038】このような光拡散シートを用いることにより、とくに既に取り付けられている電飾看板などのリニューアルの場合で、大きな寸法Dを変更しない場合に、簡易型の均一化装置として、面内での均一化を向上しながら面内全体を非常に明るくすることができる面状光源を、さらに安価に得ることができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、非常に簡単な構成で、均一、かつ、大きな輝度の面状光源とすることができる。その結果、非常にローコストで電飾看板などの見栄えをよくすることができると共に、明るくて美しい表示をすることができる。しかも、従来の電飾看板などで、蛍光管部分が異常に明るくて見栄えの悪いものや、光源とパネルとの間隔が大きくて暗い看板でも、蛍光管などの光源に被せるだけで非常に見栄えがよく、明るい看板にすることができる。また、新たに電飾看板などを製造する場合でも、光透過領域のパターンと光源との位置合せをとくに行うことなく、非常に簡単で、しかも正確に位置合せをすることができるため、製造コストを下げることもできる。
【出願人】 【識別番号】597022827
【氏名又は名称】株式会社トータス・ジャパン
【住所又は居所】岡山県英田郡美作町楢原下97番地の3
【出願日】 平成13年10月17日(2001.10.17)
【代理人】 【識別番号】100098464
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 洌
【公開番号】 特開2003−123526(P2003−123526A)
【公開日】 平成15年4月25日(2003.4.25)
【出願番号】 特願2001−318917(P2001−318917)